アンスの意義
著者
菅原 計
雑誌名
経営論集
号
71
ページ
141-156
発行年
2008-03
URL
http://id.nii.ac.jp/1060/00004592/
Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.jaCOSO フレームワークに基づくタックス・コンプライアンスの意義
菅 原 計
はじめに 1.COSO フレームワークの意義 (1) 内部統制の統合的フレームワーク (2) SOX 法に引き継がれた COSO フレームワーク (3) COSO の設定する三つの目的と五つの構成要素 2.内部統制におけるタックス・リスク (1) 課税所得計算の公正処理基準からの誘導性 (2) 内部統制と確定決算基準 (3) タックス・リスクの識別と評価の必要性 3.不確定概念とタックス・コンプライアンス (1) 税法遵守性の意義 (2) 税法上の不確定概念 (3) 不確定概念解釈に対する内部統制の効果 4.コンプライアンス・リスクとリスク評価 (1) コンプライアンス・リスクに対処する内部統制 (2) コンプライアンス・リスクに対する内部統制の有効性 (3) 中小企業における内部統制システムの導入 (4) リスク・マネジメントにおける経営者責任 おわりにはじめに
COSO とは、「トレッドウェイ組織支援委員会」(The Committee of Sponsoring Organizations of the Treadway Commission)のことで、1992年に公表した内部統制フレームワークで知られる。1987年 には、「不正財務報告に関する委員会報告」(Report of the Commission on Fraudulent Financial Reporting)を公表し、上場企業(public companies)の経営者、外部監査人(independent auditors)、 証券取引所(SEC)及び立法機関(regulations)、教育機関(educational institutions)等に対して、 不正な財務報告の原因の究明と勧告を展開してきた。
この内部統制フレームワークは、SOX 法にも取り入れられて、302条及び404条において、不正 リスクの評価システムの前提とされている。財務報告の不正は、まさに会計の問題を超えて経営の
問題に発展し、経営におけるコンプライアンスの問題として意識されるようになった。 タックス・コンプライアンスは、税法遵守の問題であるが、この内部統制フレームワークと重要 な関連性を有する。わが国でも、2007(H.19)年に日本版 SOX 法といわれる金融商品取引法が制 定された。これにより、タックス・コンプライアンスも COSO フレームワークの中でタックス・リ スクを展開する新たな局面に突入したといえる。
1.
COSO フレームワークの意義
(1) 内部統制の統合的フレームワーク 1970年代から1980年代にかけての米国での粉飾決算、経営破綻、企業不祥事を受けて、1985年に COSO(トレッドウェイ委員会)が組織化された。この委員会は、全米の「国家委員会」(National Commission)といわれ、支援組織として米国における五つの主要な専門組織、アメリカ会計学会 (AAA)、アメリカ公認会計士協会(AICPA)、アメリカ財務担当役員協会(FEI)、内部監査士協 会(IIA)、アメリカ管理会計士協会(IMA)が加わっている。この国家委員会(NC)のメンバー は、これらの組織からは独立した存在で企業、会計、投資会社、証券取引所からの代表で組織され ている(1)。 トレッドウェイ委員会は、1987年に、「不正な財務報告に関する委員会報告」(Reporting of the Commission on Fraudulent Financial Reporting) を 公 表 し 、 不 正 を 防 止 す る た め に は 内 部 統 制 (Internal Control)が必要であることを強調し、上場企業、独立監査人、SEC 及び他の行政機関等 に種々の勧告をして問題点を指摘してきた。COSO は、内部統制についての共通の枠組みをさらに 研究し、1992年と1994年に「内部統制の統合的枠組み(Internal Control―Integrated Framework)」を 作成し公表した。この内部統制フレームワークは、リスク・マネジメントと結合することにより、 一層具体的な枠組みを提供することになる。(2) SOX 法に引き継がれた COSO フレームワーク
エンロン(Enron)、アーサーアンダーセン(Arthur Andersen)、ワールドコム(World Com)、タ イコ(Tyco)、アデルフイア(Adelphia)という名前は、企業不祥事、詐欺行為、会計不正の代名 詞として良く知られるようになった。これら数社の犯罪行為が米国の15,000社を超える上場企業の 全てを代表しているわけではないが、株価と退職預金が急落すると米国の大衆は大いに憤慨し、早 急な制度改革の必要性を唱え始めた。2002年7月30日、米国議会はこの大衆の抗議に答えて SOX 法(Sarbanes-Oxley Act)を制定した(2)。 SOX 法とは、上院及び下院の立法提案者の名にちなんで付けられたもので、正式名称は、「公開
企業会計改革及び投資家保護の法律」(Public Accounting Reform and Investor Protection Act of 2002) とされる。SOX 法は、経営者の他に社外取締役、証券アナリスト等の監視を強化したもので次の ような特徴がある(3)。 ① 監査の品質管理と独立性の強化 ② コーポレート・ガバナンスの改革(企業責任の厳格化・明確化) ③ ディスクロージャーの強化、内部告発者の保護等 ④ 粉飾決算・書類隠蔽等の企業幹部に対する禁固刑を現行の5年から20年に延長 ⑤ インサイダー取引、相場操作等の証券詐欺罪には、現行の5倍の最長25年の禁固刑 ⑥ 企業から企業幹部への融資を禁止 ⑦ 企業の自社株取引が停止されている特殊な状況下では企業幹部も自社株の売却を禁止 ⑧ 不正をした企業幹部が他企業の幹部につくことを差し止める ⑨ 証券アナリストの利益相反行為を防止 ⑩ 格付会社の利益相反の現状調査および防止策についての報告 財務報告の虚偽表示及び粉飾の理由は、結局のところ経営におけるコンプライアンスの欠如から 生じるものであるから、コンプライアンスをどのように実現しそれをコントロールすべきかを明確 にし、もって組織における責任体制を明らかにすることが SOX 法の目的であり、エンロン及び アーサーアンダーセンのような不祥事を二度と起こさせまいとする強い意思が滲み出ている。SOX 法 は 、COSO の内 部統 制に 関す る統 合的 フレ ーム ワー クが 、経 営評 価目 的(for purpose of management assessment)にとって最も適切なフレームワークであると意義付ける(4)。 SOX 法第302条では、財務報告に関する会社の責任を明確にするもので、署名役員は、不実の記 載がないこと、内部統制の確立とそれが維持されていることを評価・表示し、もし内部統制に問題 があればその問題点なり弱点、それに対する修正点などを監査人及び監査委員会に報告したこと等 の表明を掲げた宣誓書を添付しなければならないと規定する。 SOX 法第404条は、内部統制報告書の作成を義務付け、当該報告書には十分な財務報告のための 内部統制組織の構造や手続を確立し維持するための経営者の責任を述べるとともに、財務報告に関 する内部統制組織や手続に関する評価を含むものでなければならないとし、その報告書に対する外 部監査人の証明を年次報告書に開示することを規定する(5)。 このように、SOX 法は、COSO の内部統制システムを強制的に執行させる法律として意義付け られ、企業不祥事に対する米国の対応の迅速さを示すものとして驚嘆に値する。
(3) COSO の設定する三つの目的と五つの構成要素 COSO の内部統制は次の三つの目的を設定する。
① 正確で信頼のおける財務報告(accurate and reliable financial reporting) ② 効果的で効率的な運営(effective and efficient operations)
③ 法令の遵守(compliance with laws and regulations)
COSO は、内部統制目的として、第一に財務報告の信頼性を掲げ、これと密接に関連する目的と して運営効率と法令遵守を設定する。そしてこれら三つの目的を達成するための効果的な統制組織 の構成要素として次の五つを挙げる(6) 。 ① 統制環境(control environment) ② リスク評価(risk assessment) ③ 統制行為(control activities)
④ 情報と伝達(information and communication) ⑤ 監視(monitoring) 不正な財務報告とは単に会計原則や会計基準だけの問題ではなく、経営理念および倫理の欠如、 組織力統制の弱体、法令違反、監視力の低下等が複雑に絡んで、虚偽表示へと発展する。COSO の 内部統制は、正確な財務報告、効率的な運営、法令遵守という三つの目的を達成するために、内部 統制要素を業務の中に組み込んで統合的に内部統制組織を構築すべきことを提案する。その特質は、 内部統制を相互関連性のある立体的統合的システムとして捉えるところにある。 その構成要素は、経営者の誠実性と倫理性、有効な内部統制組織の形成という統制環境の設定か ら始まり、リスクを識別し、分析し、リスクを評価するシステムを明示し、リスク評価の統合を通 じて対応策を設定し、情報と伝達により組織の上部から末端までリアルタイムで統制するシステム を設計し、そのシステムがうまく機能しているか否かを常に監視する体制作りを提案する。かかる 内部統制が十分機能しているか否か、いかなる問題点があり、それにどのように対応しているかに ついて、SOX 法は経営者の責任を明確にし、それを証明するための直接的な監査証明を要求する。
2.内部統制におけるタックス・リスク
(1) 課税所得計算の公正処理基準からの誘導性 内部統制は、財務報告の信頼性を主要な目的とするが、課税所得はこの内部統制システムによっ て作成された財務計算書類の利益から誘導して計算されるという形式をとる。法人課税所得は、い うまでもなく、法人税法によって算定把握され確定されるが、法人税法は当該法条文だけで課税所 得が算定されるという自己完結能力を有していない。すなわち、法人税法第22条第2項は、「別段の定め」があるものを除き、会計上の収益の額が益金の額に算入されると定め、同条第3項は損金 に算入すべき金額も「別段の定め」を除き、会計上の費用又は損失の額(償却費以外の費用で当該 事業年度終了の日までに債務の確定しないものを除く。)が含まれるとする。ただし、課税所得計 算上取り込まれるものは、同条第4項により「一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従っ て計算された」ものに限定される。 このことは、「課税所得の算定は、会計制度的には、一般に公正妥当と認められた会計原則ない し会計基準に準拠し決定された企業利益を基礎とし、これから誘導的ないし調整的になされる仕組 みによっているものといえるのである。」(7) しかし、実質的には公正処理基準の適用は、会計の記 録段階から適用されるものであるから、課税所得計算は内部統制の対象とされる財務計算の中で既 に始まっているといえる。 (2) 内部統制と確定決算基準 法人税法は第22条4項に加えて、それを保証するためにもう1つの法的枠組みである「確定決算基 準」を前提とする。法人税法第74条は、確定した決算に基づき申告書を作成しなければならない、 と定める。 この「確定した決算」とは、会社法上の手続を経て確定するもので、会社法も第431条で「株式 会社の会計は、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に従うものとする」と定める。計算書 類等は、監査役設置会社においては監査役の監査を受けなければならず、会計監査人設置会社にお いては会計監査人の監査を受けなければならない。さらに取締役会設置会社においては取締役会の 承認を受けなければならないとする(法436)。計算書類等は、原則として定時株主総会の承認を受 けることにより確定する(法438②)。これらの法的手続きにより確定した計算書類は、「法務省令で 定めるところにより、定時株主総会の終結後遅滞なく、貸借対照表(大会社にあっては、貸借対照 表および損益計算書)を公告しなければならない。」(法440①)と定める。 会社法の決算確定システムは、内部統制でいうところの統制行為と監視システムを法により定め たものであり、内部統制の統制環境の中で既に設定されているものである。法人税法第74条は、そ の意味で、内部統制に基づいて課税標準等を記載した申告書を提出すべきことを定めているという こともできる。 法人税法は、「別段の定め」がない事項については、確定決算基準を通して会計と税務の同一処 理を要求しているから、タックス・コンプライアンスにおいては公正処理基準準拠性を内部統制の 有効性をもって立証することが可能となる。
(3) タックス・リスクの識別と評価の必要性 タックス・コンプライアンスは税法遵守性を意味するものであるが、法人税法第22条4項及び法 人税法第74条を通して、税法だけでなく会計原則および会計基準への準拠性をも包含する。COSO フレームワークは、財務報告の信頼性を確保するためにリスクを減少又は回避するための内部統制 (internal control)システムを勧告する。タックス・コンプライアンスは、税法に従っているか否か に関して、発生するかもしれないタックス・リスクと常に向き合う。 租税は、企業に課せられる社会的強制費用であるから、コスト・コントロールの対象となる。コ スト・コントロールは内部統制の第二の目的である経営の効率化から生ずる。タックス・コンプラ イアンスは、租税を最少に抑え税引き後の利益を最大化するタックス・プランニングが合法性の枠 の中で行われることを要求するものであるから、取引の生起ごとに又は契約の締結ごとにコンプラ イアンスとリスクの要素を内部統制として展開する必要がある。その意味で、タックス・リスクの 生起は取引の生起から生じているものであり、決算利益が確定した段階では既にタックス・リスク は避けられないリスクとして顕現化する場合が多い。 タックス・リスクとしては、次のようなものが挙げられる。 ① 経理操作による不正が発覚するリスク ② 節税が租税回避と認定されるリスク ③ 過少申告加算税等の付帯税を負うリスク ④ 税務調査で二重帳簿又は三重帳簿が発覚するリスク ⑤ 事実又は帳簿の仮装又は隠蔽による刑罰リスク ⑥ 税法解釈の相違に基づいて課税されるリスク ⑦ 見解の相違に基づいて課税されるリスク COSO フレームワークは、財務報告の信頼性を目的とする内部統制システムの構築であるから、 当然ながら経理不正、二重帳簿の作成、事実又は帳簿の仮装又は隠蔽に基づく刑罰リスク等が、リ スク・コントロールとしての情報及び伝達の対象になり、さらに監視システムの対象となる。 米国は日本と較べて、租税の過少申告及び脱税に対しては厳しい国であるが、ウオール・スト リート・ジャーナルによると米国経済が歴史上最も大きな赤字に直面していると報じ、その原因の 一つに米国の納税者による過少申告があると報じている。IRS によるとタックス・ギャップは1992 年には950億ドル、1998年には2750億ドル、そして現在は3100億ドルであると推定する(8) 。わが国 では、タックス・ギャップの推定値が国税庁により公表されたことはないが、米国より深刻かもし れない。 タックス・コンプライアンスにおける重要な問題点は、COSO に基づく内部統制が完全に機能し
ていても尚且つ生ずるかもしれないリスクである。上記のタックス・リスクでいうと、節税が租税 回避と認定されるリスク、税法解釈の相違に基づいて課税されるリスク、見解の相違に基づいて課 税されるリスク等がある。これらのリスクの中で、予測可能なリスクであれば、内部統制フレーム ワークに組み込むことにより対処できるが、予測不能なリスクをどのように内部統制システムに組 み込むかが問題とされる。 通常のタックス・リスクではなく、法令を遵守しているにも関わらず生じるコンプライアンス・ リスクをいかに予測して対処すべきかが、内部統制の問題である。これには、過去における更正・ 決定の内容や、国税不服審判所における裁決事例、及び裁判所での判例等を参考にして否認された ケースを分析し、何故否認されたかを検討し、発生の可能性の高いリスクに対しては税務調査を含 めて、審査請求及び訴訟段階での立証すべき証拠と論理をあらかじめ準備しておく必要がある。
3.不確定概念とタックス・コンプライアンス
(1) 税法遵守性の意義 タックス・コンプライアンスとは税法遵守を意味し、税法に従って正しい租税負担額を金額的に 確定し納付することを意味する。憲法第30条は国民の納税義務を定めたものであるが、憲法は第29 条で国民の財産権を保障している。すなわち、「国民は法律によらなくては課税されないことを憲 法において明確に保障しているものである。しかして、このような国民の権利は、同時にその権威 に基づいて定められた法律に対し、これを尊重する義務を生じ、その法律の示す内容を適切に実現 する責任を伴うことを意味」(9)することになる。 国民の財産権に対しては何人もこれを侵害することはできないが、法律により公共の福祉を理由 に侵害することは許容される。憲法は基本的に、租税法を財産権への侵害法と位置づけているから、 殊更法律によることを強調しそれが租税法律主義という租税理念を形成し、税務会計公準として設 定されるにいたる。 すなわち、租税負担は公平課税の原則に則り、法律に定める金額を超えて租税を負担する義務は 一切存在しないが、法律に定める金額に満たない税額を申告することは税法違反になる。タック ス・コンプライアンスとは、税法を遵守して税法に定める正当な租税負担額を測定・納付すること を意味し、法人(納税者)にとっては租税債務額を確定することであり、課税庁にとっては租税債 権額を確定することである。ゆえに、タックス・コンプライアンスとは、この租税債権額と租税債 務額の一致点を税法に基づいて確認するプロセスに他ならない。 タックス・コンプライアンスは税法という法律を遵守することであるから、内部統制の統制環境 の設定に法令遵守が含まれ、コンプライアンス経営に法令遵守が含まれることにより、当然ながら内部統制の統制環境に組み込まれるが、他の法律における法令遵守とは自ら異なる性格を有する。 租税においては法人の申告が課税庁により否認されるリスクが常に存在し、そのリスクは単なる事 実認定の問題ではなく、事実認定に基づく税負担の金額的確定のリスクとなる。法人の申告金額が 否認された場合の法人(納税者)の権利として異議申立権、審査請求権、裁判所への提訴権が存在 する。これらの権利を実行するためにはその前提として、税法に従って計算が行われているという タックス・コンプライアンスが必要不可欠となる。 (2) 税法上の不確定概念 問題は、税法上不確定概念が使われると、法人及び課税庁の双方に恣意性が働き、国家の租税債 権額と法人の租税債務額が解釈の不一致を通して確定しなくなることである。したがって、税法上 不確定概念の使用は避けなければならない。税法における不確定概念は、租税法律主義でいうとこ ろの課税要件法定主義及び課税要件明確主義に反するものであり、場合によっては憲法違反のおそ れが生じる可能性がある。 不確定概念について課税庁が通達等で明示することは、課税庁による解釈を一応示すものでは あっても、法律上の不確定概念を解釈通達で補おうとすることになると、明らかに租税法律主義に 反する行為となる。なぜなら、課税庁には法律に類似する立法権は憲法上認められていないからで ある。 法人税法上の不確定概念としては、「一般に公正妥当と認められる会計処理の基準」(法22④)、 「正当な理由がなくて……申告書をその提出期限までに提出しなかった場合」(法160)、「不相当に 高額な部分の金額」(法36)、「やむを得ない事情があると認めるとき」(法42④)、「事実を仮装して 経理したところに基づくものがある場合」(法70①)、「法人税の負担を不当に減少させる結果と認め られるもの」(法132①)、「公益の増進に著しく寄与する法人」(法77)、「外国為替の売買相場が著し く変動したもののすべてにつき」(法令122の3)、「当該使用の対価として相当の地代を収受してい るとき」(法令137)、「合理的と認められる基準に準じて」(法令142⑦)、「救急医療の確保その他の医 療の提供体制の整備」(措法68の29③)、「法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低い ものとして」(措法68の90①)等がある。 (3) 不確定概念解釈に対する内部統制の効果 不確定概念は、課税要件について必ずしも明確でないために、納税者と課税庁の双方に齟齬が生 じ、その結果両者の恣意性が入り込みやすい領域を形成する。不確定概念は、憲法上の租税法律主 義からみて問題とされる。なぜなら、不確定概念によって「解釈を異にするようになると、租税を
法(又はその委任を受けた命令)によって規制する意味がなくなり、事実上行政庁に一般的・白紙 的に委任することと同じとなり、租税法律主義に反するからである。」(10) 不確定概念は早急に確定概念に置き換えなければならず、法人及び課税庁双方が同じ解釈になる 確定概念をもって法条文化する必要があるが、不確定概念を正しく解釈するためには内部統制にお ける法遵守性が重要な意味をもつ。特に、法人税法第22条及び第74条を経由しての「公正な会計基 準」と「公正な会計慣行」及び会社法等による解釈が関連性を有する。さらに、課税の対象として の経済取引は「第一義的には私法により規律されるから、結局、課税を考える際には私法を考慮し なければならない」(11) し、それに関連する種々の経済法をも考慮しなければならない。かかる私 法及び経済法領域での法解釈と規制内容も、不確定概念を解釈する際に大いに役立つ。 無償による資産の譲渡又は役務の提供は、法人税法上課税されるが、無償取引は、会社法上「取 締役の善管注意義務違反あるいは忠実義務違反になる無償の利益の供与」(12)に該当する場合もあ る。また、不相当に高額な役員報酬は定款の規定があれば定款違反となり、定款の規定がなければ 総会での承認が必要であり、それを無視すると忠実義務違反となる。「著しく不当な判断や行為に 関係する内部統制システムは法令等遵守の内部統制システムである」(13)から、内部統制が有効に 機能していればこれらの行為は統制システムにより基本的に抑制されるものである。 事実の正しい認識とそれに基づく公正な会計処理が内部統制の対象となる領域であり、内部統制 が正しく機能している限り、相当性概念は経済的及び法的観点から客観的に明確になり、それを課 税庁が否認する積極的な根拠も見出せなくなる。ここに、タックス・コンプライアンスは、内部統 制と密接な関連性を有するとともに、内部統制によるコンプライアンス効果も指摘することができ る。
4.コンプライアンス・リスクとリスク評価
(1) コンプライアンス・リスクに対処する内部統制 リスクの評価と対応とは、わが国企業会計審議会によると、「組織目標の達成に影響を与える事 象について、組織目標の達成を阻害する要因をリスクとして識別、分析及び評価し、当該リスクへ の適切な対応を行う一連のプロセスをいう」(14)と定義される。 タックス・コンプライアンスが必要なのは、課税庁による更正又は再更正によるタックス・リス クを回避することである。更正が行われると必ず加算税が課されるが、この付帯税の総額は過少申 告加算税、無申告加算税、不納付加算税及び重加算税を含めて533億円にものぼる。特に過少申告 加算税のタックス・リスクを回避するためには、先ず税法を遵守して正しく確定申告書を作成して、 期限内に納付することが前提となる。しかし、このタックス・コンプライアンスは、税法の遵守はもとより重要であるが、法人税法第22条及び法人税法第74条を経由しての「公正な会計処理の基 準」及び「公正な会計慣行」の遵守性にも重要な関連性を有する。 したがって、タックス・コンプライアンスは、内部統制の統制環境における税法遵守性として位 置づけられ、コンプライアンス・プロセスから生ずるタックス・リスクを識別し、分析し、評価す ることにより、リスク回避のための統制の選択と整備が図られ、組織内の情報と伝達を通してタッ クス・リスク回避の支援体制が組織化され、タックス・リスクの回避又は減少が十分機能している か否かを監視することにより、タックス・コンプライアンスの程度が評価される。タックス・コン プライアンスは、法人の法令に基づく予測可能性を前提とし、予測可能性を遥かに超えた更正又は 再更正は課税権の濫用に該当する場合もある。 税法の定めには、税法独自の課税所得計算規定を定めたものが多いが、会計処理に関する規定を 確認するか又は公正な会計慣行に反する部分を公正な会計慣行に戻して課税関係を定める規定も見 られる。これを分類すると次のようになる。 ① 会計処理基準を税法の観点から容認する規定 ② 公正な会計慣行からみて問題となる費用処理を損金不算入として費用処理を否認する規定 ③ 法人独立説に基づき法人の独立計算に戻すために否認する規定 ④ 税収を確保するために一定の限度額を設ける規定 ⑤ 租税が回避されるためにその回避を否認する規定 これらの法規定によるタックス・リスクを回避するためには、税法の正しい解釈に基づいたタッ クス・コンプライアンスが内部統制の下に必要となる。内部統制が機能すれば、通常のタックス・ リスクはほとんど回避されることになるが、内部統制が機能していても回避できないタックス・リ スクもある。 (2) コンプライアンス・リスクに対する内部統制の有効性 COSO のフレームワークは、「会社内部の手続又は機能での効果的な内部統制を維持するために 必要とされる統制要素と統制目的とのバランスがうまく機能している」(15)ところにその特徴があ るという。COSO の内部統制目的は、正確で信頼できる財務報告、効果的で効率的な運営、法令遵 守である。タックス・コンプライアンスは、信頼できる財務報告と密接に関連し、租税法を遵守し、 タックス・プランニングと結合して効率的な経営が確保される。 統制要素として、タックス・リスクが認識され、このタックス・リスクを回避するために租税法 遵守としてのタックス・コンプライアンスが意義付けられるが、かかる内部統制が機能しているに も関わらず生ずるコンプライアンス・リスクがある。たとえば、税法解釈の相違に基づくリスク、
節税が租税回避と認定されるリスク、事実認定が異なることにより課税されるリスク等がある。こ れらのコンプライアンス・リスクに対しては、課税庁による判断事例、国税不服審判所による裁決 例や司法裁判所による判例等を常に収集して、分析し、それらが自社で生起する発生の可能性を評 価して、確率が高ければタックス・リスクとして内部統制の統制対象に取り込んでおく必要がある。 SOX 法は、「COSO の統合フレームワークは管理評価目的にとって適切で利用可能なフレーム ワークを提供するものであり、他の適当な基準が存在するかもしれないし、将来開発されるかもし れないとしても、この基準における業務と報告の方向性は COSO のフレームワークに基づくもの である」(16) として、内部統制の重要性を強調し、その場合の基準として COSO フレームワークを そのまま踏襲する。 タックス・マネジメントによって租税を最小化するために、タックス・コンプライアンスは重要 な前提となるが、コンプライアンスしているにも関わらず生ずるタックス・リスクに対処するため にもタックス・コンプライアンスは重要な構成要素となる。内部統制によって税法の規定が十分遵 守されていることを証明することにより、法人(納税者)の権利である不服審査権又は提訴権を行 使することができるからである。 かかるコンプライアンス・リスクをリスク評価の対象とすることにより、単なる税法遵守のため の内部統制から経営の効率化および法人(納税者)の請願権へと発展する真のタックス・コンプラ イアンスの内部統制が始めて機能することになる。もし、機能していない場合には、内部統制のど こに欠陥があるかを検討し、是正していかなければならない。 (3) 中小企業における内部統制システムの導入 COSO フレームワークが対象とする企業は、基本的に上場会社を念頭に設定されている。タック ス・コンプライアンスの対象とされる企業は、中小企業を含めた全会社であり、わが国でいうと約 2,977,000社がある。このうち、約99%を占める中小企業には、遵守すべき会計基準も明確でなく、 会計基準に準拠しているか否かを審査する体制も整備されていない。そのうえ、会社法がすべての 企業に要求している貸借対照表の公告も、中小企業においては罰則規定があるにもかかわらず実施 されていないのが現状である。 法人税法は、シャープ税制の当初から第121条で青色申告制度を前提に申告納税制度を定着させ てきたが、青色申告の前提とされる会計帳簿の作成に関する中小企業会計基準が存在していなかっ た。わが国は、2005(H.17)年から日本税理士会連合会、日本公認会計士協会、日本商工会議所、 企業会計基準委員会などが中心となって、その指針作りを始めた。2007(H.19)年には最終的な 「中小企業の会計に関する指針」が出来上がった。この「指針」は、会社法第431条でいう「企業会
計の慣行」に該当するものであり(17)、ようやくわが国における中小企業の会計基準が明示され、 青色申告の前提となる帳簿組織及び会計処理が明確にされることになった。会社法第440条第1項 に規定する計算書類の公告もその実質的裏づけをもつようになったといえる。さらに、会社法が新 設した会計参与制度も中小企業の会計信頼性を確保するために重要な役割を担うことが期待される。 COSO も2006年6月に「財務報告に係る内部統制―中小規模公開企業ガイダンス」を公表し、 「全ての企業において財務報告に係る内部統制を整備し報告するためにはコストの増大は避けられ ないが、中小企業にとっては比較的その割合は高くなる。しかし、資源の制約はあるにしても、中 小企業は通常合理的な費用効果方法に基づき効果的な内部統制に挑戦し成功することが可能である。 このことは、このガイドラインにあるように種々の方法で達成されうるが、それらの多くは既に中 小企業において実践されているので、中小企業の経営者は内部統制の効果を考えるにあたって十分 信頼することができるはずである」(18)と規模が小さくても自社に最も適切な内部統制があり、そ れを文書化することによって十分機能させることが可能であるとする。 わが国における「内部統制」においても、目的の明確化とリスクの評価を通じてその統制内容を 文書化することにより、中小企業の規模に応じたコスト・ベネフイットによる内部統制を十分効果 的に取り入れることが可能となる。これで、中小企業におけるタックス・コンプライアンスの会計 制度依存性を保証する内部統制の枠組みが出来上がったことになり、コンプライアンス・リスクに も対応できる新たなリスク・マネジメントが中小企業にも展開されるようになったといえる。 税理士法第33条の2による書面添付制度は、一種の税務監査制度を定めたものであるが、この規 定に基づき TKC 会計人は巡回監査を行っている。この巡回監査においては次の5つの観点から審 査されるという(19) 。 ① 会計取引のすべてが洩れなく、起票され、表示されているか(網羅性) ② それらが架空でなく実在するものか(実在性) ③ その評価額は適正か(適正性) ④ 取引記録や起票内容は真実のものか(真実性) ⑤ 記録や起票が適時に行われているか(適時性) 内部統制に基づく確定申告書が提出され、その確定申告書に巡回監査報告書が添付されると、確 定申告書の信頼性が増すことになり、その結果課税庁による無益な税務調査及び更正が減少し国税 庁予算額(7,245億円の予算)もかなり減少させることができるかもしれない。それはまた、タッ クス・コンプライアンス・リスクの減少にも繋がる。
(4) リスク・マネジメントにおける経営者責任 リスク評価とは、全社的なリスクなのか、業務上のリスクなのか、外部要因的リスクなのか、内 部要因的リスクなのかを識別し、いかなるプロセスで統制可能かを見分けるために分類し、それら のリスクが発生する可能性、影響力等を分析し、重要性のあるリスクについて統制の対象とする。 リスク・マネジメントは、かかる重要性のあるリスクをマネジメントの計画(plan)、執行(do)、 評価(check)、対応(action)というマネジメント・サイクルに取り入れて継続的に改善すること を意味する。タックス・リスクも同様の評価・分析を通して、リスク・マネジメントとして展開さ れる。 かかるリスク・マネジメントにおいては、コーポレート・ガバナンスと内部統制が重要な鍵とな る。内部統制の目的としての「法遵守性を議論するとき、トップの指導力が使い古された決まり文 句(cliché)であるが、遵守の成功(compliance success)に対しては最も重要な原動力となる。」(20) 経営者は、不正をしないという姿勢を表明し、「誠実性や信頼性などの企業文化を育てるのに必要 なことを自身で言動や行動で実行し」(21)それを全社的に浸透させる必要がある。経営者の理念、 誠実性、法遵守性が内部統制環境として位置づけられ、それを組織的に可能とさせるコーポレー ト・ガバナンス体制が必要とされる。 会社法は、取締役に忠実義務を課し(法355)、取締役に競業及び利益相反取引を制限し(法356)、 取締役等に対する特別背任罪(法960)、取締役等に対する会社財産を危うくする罪(法963)、取締 役等の虚偽文書行使等の罪(法964)、取締役等の預合いの罪(法965)、取締役等の贈収賄罪(法 967)、取締役等による株主の権利の行使に関する利益供与の罪(法970)等の刑罰規定を定め、取締 役と会社の関係は委任の関係であると定める。かかる法違反リスクを回避するための有効な内部統 制システムが構築されなければならない。 会社法違反リスクはタックス・リスクとも関連してくる。法人税法は、違法取引による所得増加 は原則として課税対象と認識し、違法取引による支出を原因として所得が減少する場合にはその損 金性を否認するという立場をとる。損金の否認額は、益金に加算されて課税所得に取り込まれる。 その増差所得に対して、追徴課税が行われ加算税が付加されるというタックス・リスクを負うこと になる。 タックス・コンプライアンスの内部統制環境として、経営者、特に CEO による税法遵守性の意 義、理解が必要であり、取締役会もタックス・コンプライアンスの意義を十分理解し監督責任を自 覚する必要がある。また、タックス・コンプライアンスを監視する監査役や監査委員会の人材育成 や適正な人材配置も統制環境要因として重要である。 タックス・リスクは、企業経営にとって思わぬ多額の損失をもたらし、資産を減少させ、社会的
信用を失墜させることに繋がる。かかる業務の有効性、信頼性、資産の保全を脅かすタックス・リ スクを識別し、分析して統制するためにタックス・リスク・マネジメントが必要とされる。 わが国の「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」では、COSO の定義をそのまま基本 としながらも、内部統制の目的に資産の保全を加え、その目的達成のための基本要素に IT への対 応を加える。即ち、「内部統制とは、基本的に、業務の有効性及び効率性、財務報告の信頼性、事 業活動に関わる法令等の遵守並びに資産の保全の四つの目的が達成されているとの合理的な保証を 得るために、業務に組み込まれ、組織内のすべての者によって遂行されるプロセスをいい、統制環 境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング及び IT への対応の6つの基本的 要素から構成される。」(22) このように、内部統制の目的に資産の保全を入れたことは、わが国の従来からの伝統である会社 財産を保全すべきとする会社法の理念が取り入れられたと評価することができる。すなわち、「リ スクマネジメントおよび内部統制を一体的に運用されるべきものとして位置付け、両者の関係を出 来るだけ具体的なかたちで示すように努めている。」(23) 会社法にも内部統制の整備に関する規定がある。会社法第362条4項6号は取締役会の専任事項と して、取締役会は取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他 株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして定める体制の整備を図らなければならな い、と定める。 取締役会は「会社の達成すべき目的を明らかにし、目的達成のため対処しなければならないあら ゆるリスクを識別し、評価し、優先的に対処する重要なリスクを識別し、それを防止・発見する統 制のシステムを構築(設計・導入)するための方針を決定しなければならない。」(24) 決定された方 針は、組織の末端にまで伝達され、統制され、監視され、その有効性に対して監査役又は監査委員 会が監査しなければならない。 タックス・リスクは、タックス・コンプライアンスを通して減少又は回避することができるもの であるが、事実認定と税法解釈の相違に基づくタックス・リスクは常に生ずる可能性がある。かか るタックス・リスクを統制するためには、内部統制と一体として展開されるタックス・リスク・マ ネジメントで解決を図らなければならない。
おわりに
COSO のフレームワークを基本として、わが国の内部統制基準が明確にされ、中小企業の会計基 準も定められた現在、各企業独自の内部統制組織を構築し、リスク・アプローチによる会計と租税 が相互に関連する真のタックス・コンプライアンスを形成しなければならない。リスク・アプローチによる内部統制によって、法人として守るべき租税法遵守を組織的にコント ロールすることが重要であるが、同時にコンプライアンス・リスクに対して課税庁がいかなる根拠 に基づいていかなる場合に更正又は再更正を行うかを識別し、取引発生の段階からそれに対処する 証憑書類、契約書等の証拠書類を整理・保管しておく必要がある。これも内部統制システムの統合 化の中で統制の対象となるとともに、租税法を遵守しているという監視システムを通して統制され ることになる。 COSO の内部統制フレームワークは、企業におけるリスク・マネジメントと結合し、タックス・ リスク・マネジメントへと発展するが、タックス・コンプライアンスは、法人による税法遵守性か ら課税庁への合法性原則適用へと発展し、それが裁判所の租税に対する中立で公正な判断形成をも たらす要因となって、さらに高次元でのタックス・コンプライアンスの本質へと近づくことになる。 (完) (注)
(1) COSO (The Committee of Sponsoring Organizations of the Treadway Commission), p.1. http://www.coso.org/2007/Oct.16.
(2) Anne M. Marchetti, Beyond Sarbanes-Oxley Compliance-Effective Enterprise Risk Management (Hoboken, New Jersey; John Wiley & Sons,Inc., 2005), p.3.
(3) 藤川信夫「アメリカにおける内部統制」根田正樹・菅原貴与志・松嶋隆弘編著『内部統制の理論と実践』 財経詳報社、2007年、29頁。
(4) Anne M. Marchetti, op.cit., p.11. (5) Ibid., pp.183-185.
(6) Ibid., pp.9-10.
(7) 富岡幸雄『税務会計学原理』中央大学出版部、2003年、431頁。
(8) Hughlene A. Burton, Stewart S. Karlinsky, and Cynthia Blanthorne, “Perception of a White-Collar Crime: Tax Evasion,” Journal of Legal Tax Research, Volume 3, 2005, p.36.
(9) 富岡幸雄『前掲書』、43頁。 (10) 山本守之「不確定概念の考え方」山本守之・守之会『検証・税法上の不確定概念』中央経済社、2000 年、2頁。 (11) 中里実「租税法における新しい事例研究の試み」中里実・神田秀樹編著『ビジネス・タックス』有斐 閣、2005年、25頁。 (12) 土田義憲『会社法の内部統制システム―取締役による整備と監査役の監査』中央経済社、2005年、214頁。 (13) 『同書』、218頁。 (14) 企業会計審議会「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」Ⅰ.2.(2)リスクの評価と対応、 2007年2月15日。
(16) Ibid.,p.11.
(17) 武田隆二監修『中小企業のための内部統制制度の確立』TKC 出版、2007年、149頁。
(18) Committee of Sponsoring Organizations of the Treadway Commission, Internal Control over Financial
Reporting-Guidance for smaller Public companies, Volume1: Executive Summary, 2006, p.3.
(19) 武田隆二監修『前掲書』、118頁。 (20) Anne M. Marchetti, op.cit., p.146. (21) 土田義憲『前掲書』、114頁。 (22) 企業会計審議会、前掲基準Ⅰ.1.内部統制の定義。 (23) 松嶋隆弘「日本版 COSO 報告書とは:その概要とポイント」根田正樹・菅原貴与志・松島隆弘編著『前 掲書』、201頁。 (24) 土田義憲『前掲書』、103頁。 (2008年1月8日受理)