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北東アジアにおける地域協力と国境をまたぐ地域開発に関する研究(1) 利用統計を見る

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北東アジアにおける地域協力と国境をまたぐ地域開

発に関する研究(1)

著者

金子 彰, 小泉 哲也

著者別名

Kaneko Akira, KOIZUMI Tetuya

雑誌名

国際地域学研究

8

ページ

21-39

発行年

2005-03

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00003796/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

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国 際地域 学 研究 第8 号2005 年3 月

北東 ア ジ ア にお け る地域 協力 と

国 境 を また ぐ地 域 開発 に関 す る研 究(1)

彰*,小

也”

21 1 。 は じ め に1.1 対 象 とす る地域 ―北 東 アジ ア 本 報 告 の対 象 とする地 域、 す な わち 北東 アジ ア とは「NIRA チ ャレ ン ジフ ッ クス 北東 ア ジア の グ ランド デザ イン」によ る と日本 、韓 国 、 北朝 鮮、 中 国( 東 北3 省・内 モ ンゴ ル 自治 区)、 ロ シア( 極 東ロ シ ア)、モン ゴル をさ す もの とさ れてお り、本報 告 におい て もこ の地 域 を対 象 とす る。(図 トI 参 照) 以 下 この資 料 を もとに概 観 す る。 図1 −1 北 東 ア ジ ア 概 要 図 出 典 :「北 東 ア ジ ア の グラ ン ド デ ザ イ ン」日 本 経 済 評 論社 よ り筆 者 抜 粋 ・ 加工 ゛東洋大 学国 際地 域学部 教授 ¨ 総合研 究開 発機 構研究 交 流部 主任研 究員

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22 国 際地 域学 研究 第8 号2005 年3 月 こ の地 域 の面 積 は約9 百万 平 方 キロ で米 国 に匹敵 し、人 口 は約3 億人 と米 国 よ り多 い。GDP の合 計 は 約6 兆us ド ルで米 国 の10兆ド ル 強 の6 割 を占 めてい る。 こ のこ とから北 東 ア ジ ア は世 界 の 中 で 大 変大 きな位 置 を占 めてい るこ とが わ か る。 し かし な がら こ の地域 は多 様 性 と 格差 が顕 著であ る。 すな わち そ の自 然 は気 候 で み れ ば極東 ロ シ ア の 寒冷 な気 候 から 日本 の 温暖 な気 候 まで、 また モン ゴル の乾 燥 な気 候 から 同じ く 日本 の湿 潤 な気 候 まで 幅 広い 。 地形 で 見て も山 脈、 高 原、 平野 と多 様 であ る。 こ れ らを 反映し て 植生 も ツンド ラ、 針 葉 樹林 、落葉 樹 林、草 原、砂 漠 と極 め て多様 であ る。人 口 と民 族 を みて も日本 は約1.2億人 の人 口 で 大 半が 日本 民 族、 中国(東 北3 省 )は約l.I億人 で 漢民 族 と北 方民 族、 韓 国 は約5 千 万 人 で朝 鮮民 族、 北 朝 鮮 は約2 千万 人 で朝 鮮民 族 で あ る。一方 極 東ロ シ ア は広大 な面 積 にも関 わ ら ず約7 百 万 人 で ロ シア・ウ ク ライ ナ民族 と北 方 民 族、 また モンゴル も同 様 に 約3 百万 人 で北 方民 族 (モ ンゴ ル 族 ) 中 心 であ る。 また後 で述 べ るよ う に社会 経 済的 に多 様で あ り格 差 が大 きい。 し た が っ て、 こ の地 域 を 一 く く りに し て論じ る こ とは で きない。 1.2 背景− 北 東 アジ アの 問 題 点 と将 来 こ の地 域 は長 い 間 の交 流 と侵略 の歴史 を 持っ てい る。 そし て20世 紀 は侵略 と動 乱で あっ た 。 ヨ ー ロ ッパ で は冷 戦 の終 結に 伴い イ デ オロ ギ ーの相克 が 克服 さ れた が以下 に述 べ るよ う にこ の地 域 で は 政 治 体 制が 今 日で も地 域 の大 き な課 題 で あ るI)。 また長 い間 の交 流 と 侵略 の歴 史 を有 する ゆ えに 歴 史 認 識 が今 日 で も大 きな課 題 で あ り続 けて い る。 こ の地 域で もヨ ーロ ッパ の よう に歴 史 の問 題 が 克 服で きる か は地域 全体 の 地域 協力 の可能 性 に影響 す る ので はな いか。 政 治 で は特 に政 治体 制 が今 日 も課 題で あ る。特 に北 朝 鮮 は独 自 の思想 に 基づ く政 治 体 制で あ りそ の体 制 の動 向 が この地 域 の今 後 に大 きな影 響 を及 ぼ す もの と考 えら れる。 社 会 経済 に つい て もそ の現状 は国 に よる 違いや 格 差 が大 きい。 一 人 当 た りGDP は3 万 ド ル か ら300 ド ル と開い てお り、 ま た平 均 寿命 も80歳 代 から60歳 代 、識 字 率 も100%か ら60 % と 格 差 が 大 き い2)。こ の よう にこ の地域 は先 進 国 か ら発 展途上 国 まで を含 み、市場 経 済、移行 経 済、社 会 主義 市 場 経 済 、社 会 主義 経 済 とそ の経 済体 制 も多 様で あ る。さ ら に国あ るい は地域 に よ り成長 の状 況 も異 なっ て い る。 こ の よ うに多 様 かつ 格差 の 大 き な地域 で あ るが、 こ のこ と は逆 にい え ばこ の地 域 は相 互補 完 の関 係 に あ る とい え、 市場 経 済化 の 進展 や障 壁 の低下 に よ る交 流 の 増大 に と もない 地 域協 力 に よ る発 展 が 期 待 さ れる 地域 であ る と言 え る。こ の中 で東 アジ ア共 同体 の 構想 も提 案 さ れてい る3)。わ が 国 の貢 献 が 期 待 さ れてい るが 具 体的 な方 向 が 見 えてい るわ けで はない。 1.3 研 究 の 目的 と論文 の 構 成1.3.1 研 究の 目的 上 に述 べ た よ う に日本 を含 む北 東 ア ジ ア は多 様性 のあ る地 域で あ るが そ の将 来 の可 能 性 は大 き い。 また 、北 東 アジ アの安 定 と発 展 は日本 の将来 に 大 きな 関係 があ る。 すな わち わ が国 が ア ジ ア の

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金子,小 泉:北 東 ア ジアに お ける地 域 協力 と国境 を また ぐ地 域開 発 に関 す る研究田 23 一 員 とし て安 定 的 に発 展し てい く た めに も北 東 ア ジア の安定 と発展 が 不可 欠 と考 えら れ る。 こ のた めに は政 治、 経済、 文化 な ど様 々 な形 が 想定 さ れ るが、 そ れら を包 括し た「 地域 協力 」 が重 要 であ る。 この地 域協 力 に は国レ ベル の広 域 的 な もの か らロ ーカ ルレ ベ ル の狭域 的 な もの があ る。 本研 究 で は総 合研 究 開発 機構(NIRA )の こ れ まで の研 究成果 など を ふ まえ北 東 アジ ア全 体 の発 展 のた め の 共通 するプ ロ ジェ クト とい っ た広 域的 な もの から 自治体 間 の交 流 とい っ たロ ー カル な もの まで含 む 地 域協力 を対 象 として北 東 ア ジア に特 化 し た地 域協力 の考 え方 を整 理 す る と と もに 広域 的 な地域 協 力 の ため の北 東ア ジ アの グラ ンド デ ザ イン の具 体化 の た めの提 案 を行 う と と もに その中 で もロ ー カ ルレ ベ ル の地 域協力 の具体 化 のた め の国 境 を また ぐ地域 の 地域 開 発 につ いて も提案 を行 う。 こ の提 案 の中 で 日本 の貢 献 の重 要 性 も示 さ れ るが 、歴 史 な ど負 の 遺産 を忘 れて はい け ない こ と も述 べる。1.3.2 論 文の 構成 第1 章 にお いて は本 研究 の 背景、 目 的 な どを述 べる。 第2 章 にお いて は北 東 アジ ア に特化 し た 地域 協力 の視 点 とそ の中 で の日本 の 役割 も述 べ る。 第3 章 にお い ては第2 章 を ふ ま えた北 東 ア ジア のグ ラ ンド デ ザイ ン の提案 に つい て述 べる。 す な わち グラ ンド デ ザイ ンの 意義 と必 要性 を明 ら かに し、そ の後NIRA の既 存研 究 であ る北 東 アジ ア の グラ ンド デ ザ イン( フェ ーズ1 )の 結果 に つい て整 理 す る。 こ れ らを も とに 筆者 ら が昨年 度NIRA の 研 究会 におい て検 討 を行っ た 北東 ア ジ ア の グラ ンド デ ザイ ン ( フェ ー ズ2 ) につ い て そ の成 果 を示 す。 第4 章 にお い ては国 境 を越 え た地 域 開発 に つい て述 べて い る。 こ れ は東 洋大 学 の平成15 年度 特 別 研 究 に よる研 究成 果 を もとにし た もの であ る。 第5 章 にお い て は北 東 アジ ア にお け る地 域協 力 と国境 を また ぐ地 域 の地 域開 発 の推 進 に向 けて の課題 と提案 を示 し てい る。 2 。 地 域 協 力 の 視 点 − 北 東 ア ジ ア に 特 化 し て 本章 で は北 東 アジ アに 焦点 をあ て た地 域 協力 に つい て議 論 す る。 まず はじ めに地 域 も含 め た事 例 整 理 な どを ふ まえ対 象 とする 地域 協力 は どの よ うな もの か明 らか に す る。 つい で特 に重 要 となる 持 続 可 能 な開 発の概 念 につい て 検討 し 、 こ の地 域を 対象 とし た 地域 協力 にお ける 持 続可能 な開発 の あ り方 を示 す。 こ れら を もとに 北東 ア ジ ア に焦 点 をあて た地 域協 力 の 枠組 を提 示 す る。 そ の中で 日本 の果 た すべ き役割 を示 す。 2.1 地 域協力 の 考え方 − グラ ン ド デ ザ イン の観点 か ら す でに 述 べた よう に地域 協力 に は広 域的 な地 域 協力 と狭 域的 な地 域協力 があ る。一 般 的 に地 域 協 力 とい う と広 域的 な地 域協 力 をさ し 国家 間 の地 域 協力 あ るい は 経済先 行 の 局地 経 済圏が 該 当 する。 一 方 そ れほ ど広域 的で はな く狭域 的 ともい い う る地域協 力 が あ る。 こ れが 国境 を越 え た地 域 開発 で あ る。

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24 国際 地域 学研 究 第8 号2005 年3 月 広域 的 な地 域協 力 につ い て みる と国 家間 の 地域協 力 とし て は その代 表 とし てEU があ げ ら れ、 ア ジ ア にお い て はASEAN が そ の成果 を示し つ つあ る。またそ の実 体 は まだない が 東 アジ ア 共 同体 と し て語 ら れる もの もこ の範囲 に 入 る。 またGMS(GreaterMekongSubregion 大 メ コン 圏) 構想4)も こ の一 つ であ る。 一 方局 地 経済 圏 とし て は中 国の一 部 と周 辺 の国 や地 域 を含 む華 南 経 済圏 、 環 黄海 経 済 圏、 環 日本海 経 済 圏な どが あ る。 狭 域 的 な地 域協 力 であ る国 境 を越 えた地 域 開発の 例 とし て は深 セ ン( 中国 /香 港)、 米墨 国 境( ア メ リ カ/ メ キ シコ) があ り、 本 研究 の対 象地 域で は国連 主 導 に よる中 国、 北朝 鮮 、ロ シア 国境 の図 椚 江 開発 の構 想 があ る。 本研 究 の対 象 とし てい る 北東 ア ジ アに つい て はすで に述 べ た よう に多 く の課 題 が あ り直 ち に東 ア ジ ア共 同 体 とい っ た本格 的 な地 域協 力 が 実現 する段 階 に はな いが 様々 な形 で の地 域 協力 が 進 めら れ てい くこ とが 必 要で あ り、 その た めに は関 係 国を中 心 に望 まれる 全体 像 であ る グラ ンド デ ザ イ ン を 共 同 で 作成 し てい くこ と と局 地 的 で はあ るが 現時点 で可 能 な範 囲 で の地 域協力 で あ る国 境 を 越 えた 地 域 開発 を 進 めてい く こ とが必 要 であ ろ う。 2.2 持 続可 能 な開発 持 続可 能 な開 発(SustainableDevelopment ) は今 日 の開発 にお いて 最 も重 要 な概 念 の一 つ で あ り 多 く の文献 や 公式 文 書 など に示 さ れて い るが、 今日 の 開発 は持 続 可能 な 開発以 外 に 考 え ら れな い と い っ て も過言 で は ない。 こ こで は持 続 可能 な 地域開 発 に寄与 す る地域 協力 の観点 から本 研 究 の対 象 地 域 の開 発 を念頭 にお き幅 広い 分 野 にお け る持続可 能性 に つ いて 議論 す る。 持 続可 能 な開 発 の主 要な 要素 として 経 済、社会、環 境 の3 つ をあ げ る5)。経 済 とし て は産 業 、財 政 、 社 会 資本 な ど がそ の対 象 とな る。 社会 とし て は政治 、地 域 社会 、民 族 な どが そ の対 象 と な る。 ま た 環 境 とし て は自然 環境 と天然 資 源 を対 象 と する。 こ の経済、 社会 、環 境 のい ず れの 要 素 を とっ て も 国 境 を こえ て効 果や 影響 が 及ぶ 。 し たがっ て対 象地 域 全体 とし て 持 続可能 な開発 が行 わ れる た め に は統 合的 なプ ランや そ の実 現の た め の整合 性 のあ るプロ グラ ム とそ れに 基づ く具 体 化が 不 可 欠で そ のた め に は地 域協 力 が必 要 とさ れる。 この ような効 果 や必 要性 が地 域協力 のス タ ート を可 能 にす る 条件 と考 え ら れる。 さ て、 経済 に つい て み る と、 産業 につ い て は相互 補 完 や市場 拡 大 とい っ た地域 協力 効 果 が 想 定 さ れ、 社会 資本 につ いて み る と相 互 補完 や市 場 拡大 とい っ た地 域協力 効 果 が考 えら れ る。財 政 につ い て はEU にお い て は国 を こえ た地 域 開発 の た めの 財政 支援 、 調整 制度 が あ るが、 こ の地 域 にお い て は国境 を越 え た地域 開 発 につい て の国 際 的 な支援 に よ る効 果 が考 えら れ る。 た だし 効 果 は国 毎 に 異 な り、 よ り大 きな効 果 が ある国 や 地 域が あ る反面 そ うで はな く場 合 に よっ て は競 争条 件 の変 化 に よ る負 の影 響 がで る国 や 地域 が で る こと も考 えら れる。 し たが っ て経 済面 の地 域協 力 に つい て もそ れ が持 続 可能 な 開発 につ なが る かに つ いて は一 般論 で はな く具 体的 な 検討 が必 要 であ るこ と はい う ま で もな い。 次 に社 会 につ い て み る と政 治 の側 面 で は交流 に よ る地 域 の 安 定 化 の効 果 が 期待 さ れ る。 また コ

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金 子,小 泉: 北東 ア ジア にお け る地域 協力 と国境 を またぐ 地域 開発 に関 す る研究(1) 25 ミ ュニ テ ィや 地域 社会 は交 流 に よる 相互 の 信頼 性 の向上 の効 果 が 期待 さ れ る。 ただし 効 果 の裏面 と し て負 の影 響 も またあ り うる。 交 流 が大 き く なる こ とに よるコ ミュニ テ ィ の弱 体化 や摩 擦 の発生 が そ の例 であ る。 し たが って 経 済面 の 地域 協力 につい て もそ れが 持 続可 能 な 開発 につ な がる か につい て は一 般論 で は なく具 体的 な検 討 が 必要 で あ る こ とはい う まで もない 。 環 境 に つい て見 る と特 に自然 環 境 に つい て は醗 吐雨 や砂 漠化 な ど国境 を越 えた負 の影 響が 対 象地 域 で も見 ら れる。 こ のた め地 域協 力 は不 可 欠 と考 えら れ る。 また 、天 然 資 源に つい て は国境 を越 え た利 用が なさ れ るが その効 果 と同 時 に 経済 、 社会、 自 然環 境 な どへ の負 の 影響 もあ り持 続可 能 な開 発 が特 に課 題 と なる。 さ らに大 規 模 な天 然 資 源 の開発 は一 つ の国 で は困 難 であ り多 国 間のプ ロ ジ ェ クト と なる。 こ れも また地 域協 力 を必 要 とす る もので あ り、資 金 、技 術 と関係 者 の利 害調 整が その 対 象 となる。 し たがっ て 自然 環境 と天然 資 源 を含 む環境 の持 続可 能 な開 発 のた めに特 に地 域協 力 を 必 要 とし てい る と考 えら れ る。 2.3 地 域協 力の枠 組 こ こで 地域 協力 の枠 組 み につい て 整 理 する。 地 域協 力 の参 加者 とし て国 際 機関、 域 内外 の 政府、 公 私 の研 究機 関、 自 治体、 民 間企 業 、NGO な どがあ る。 こ れ ら の地 域協 力 の 参加 者 を み る と国際 機 関 とし て は国連 の諸 機 関( 国 連 開発 計 画 :UNDP な ど)、国 際 金融 機関(世 界銀行 :IBRD 、ア ジ ア開発 銀行 :ADB な ど)や 地 域 の協 力 機 関(メコ ン委 員 会 な ど) があ る。 政府 とし て は当 該 地 域 の各 国政 府、 先 進国 政 府お よび先 進 国政府 の援助 関 係機 関( 国 際協力 機構:JICA 、国 際協力 銀 行:JBIC な ど)が あ り、また その 他国 の関与 す る公的 機 関が あ る。 研究 機関 とし て は政 府 に属 す る研 究機 関 、 公的 な研 究機 関( 総合 研 究 開発 機構 :NIRA な ど)、 民 間(民 間 シン クタ ン ク( 本地 域 の研 究 を 主 た る目的 とし てい る もの に は環日 本海 研 究 所:ERINA が あ る)、 公 益団 体 な ど)、 大 学、 学 会 があ る。 自 治体 とし て は当該 地 域 の地 方政 府 や地 方 自 治体、 先 進国 の 地方 政府 や 地方 自 治体 、 その 他地 方 レ ベ ル の公的 機 関が ある。 民 間企 業 とし て は一般 企業 、金 融 機 関お よび民 間企 業 を主 た る構 成員 と する 経 済団体 な どが ある。その 他民 間 とし てNGO 、そ の他非 営利 団 体、個人 お よび個 人 の グル ープ な どがあ る。 こ の よう に地 域協力 に関 係す る主 体 は多 様 で あ るが、 地域 協力 の枠 組 み とし て は政 府 間、 ビ ジ ネ スペ ー スお よび 非政 府の3 つに大 別 する こ とが で きる。 政 府 間 の地 域 協力 の枠 組 み とし て は多 国 間 に わた る もの と二 国間 の ものがあ る。 多 国 間に 渡 る も ので も様 々 な ものが あ り、EU のよ う に包 括 的 な ものか ら特定 の課題 に限 った 部分 的 な ものが あ る。 形 態 とし て は常 設機 関、 条約 ・協 定 、 定例 的 な協 議、 アド ホッ ク な ものが あ り、 常設 的 な国 際 機関 で あ っ て も域内 国 の みの もの域外 国 の参加 が 有 る ものな どが あ ろう 。 二国 間 の政 府 間の地 域 協力 の 枠 組 み とし て も同 様 に多 様 な形 態 が考 え ら れる。 し たがっ て政 府 間 の地域 協力 をお こな う とし て も 具 体的 な枠組 みは固定 的 で はない 。 政 府間 の地 域協 力 の枠 組 みの中 で 民 間 がビ ジ ネ スペ ースで 参 加 す るこ と は一 般的 に行 わ れてい る 一 一一一一一一一

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26 国 際地 域学 研究 第8 号2005 年3 月 が そ れ以 外 に民 間 が主 体 とな るビ ジ ネ スベ ー スの地域 協力 の枠組 みを 見る。 まず、 小 規模 な国 境 貿 易 が あ る。 こ れに つい て は基本 的 に 自然 発生 的 であ り特 に明 示的 な 枠組 みを もた ない こ と もあ る。 また 、 さ きに述 べ た局地 経 済 圏 は実 際 のビ ジ ネスが先 行し てお り、 地方 政府 、 自治 体、 経済 団 体 な ど も参加 する フ ォーラ ムや 関 係国 の特 定 機関 の定 例的 な協 議 は行 わ れて い るが、 まだ明 確 な地 域協 力 の 枠組 みが形 成 さ れてい る と はいい が たい。 また市場 経済化 の中 で民 間主 導 の大型 プ ロ ジ ェ クト 開 発 (例 えば資 源 開発、 大 規模 交 通投 資 、大 規模 観光 開発 な ど) が行 われ るよう になっ て きた。 一 つ の 国 だけ で は対 応で きな い資 金、 技 術 あ るい は市場 が地 域協 力 に よ り確保 さ れる こ と とな る。 ま た 排 出量 取引 に見 ら れる よう にビ ジ ネ スペ ース の地域協 力 は環 境 問題 の 市場 に よる 解 決 に も有効 と 考 え ら れる。 非 政 府 の地 域協 力 の枠 組 み とし て研 究機 関相 互 の地 域協力 の枠 組 みを築 くこ とに よ り、 より自 由 な立 場 か ら の政策 提 言、 ベ ー ス とな るデ ータ ・ モデル の提示 、 政 策評 価、 実 務 支援 あ るい は能 力 開 発 へ の協力 が 可能 にな る。 また 、地 方 政府 、 自治体 間 の地 域協力 の枠 組 みを 築 くこ とに よ り政策 提 言、 地 方 間の交 流・協力 、ビ ジ ネ ス支 援 な どへ の協力 が 可能 にな る。NGO な ど も非 政 府 機 関相 互 の 協 力 協 定 な どの枠 組 みや 國 際機 関・ 政 府 間・ ビジ ネス な どの地 域協 力 の枠 組 みに 参加 する こ と に よ り こ れら の主 体 と は異 なる立 場 か ら の政策 提 言、非 政府 間 の交 流 ・協力 、 実務 支 援 な どが可 能 に な る。 こ こで は こ れ以 上詳 細 に つい て は述 べ ないが 地域協 力 の 枠組 みにつ い て も極 めて多 様 な ものが あ る。 比 較 的容 易 に実 現可能 な ものか ら 国 とし て 意思 決定 を 必要 とす る もの まで あ ろ う。 また そ の効 果 も限 定的 な ものか ら国 の基 本的 な政 策 にお よ ぶもの まであ る。 2.4 日本 の 役割 わが 国 は北 東 ア ジアの地 域協 力 に域 内国 とし て貢献 す るこ とが求 めら れてい る。 こ こで は日 本 が 提 供 で き る資 源、 方 法お よ び留 意点 に つい て整 理 する。 後で 個別 に示 す が日本 が提 供 で き る資 源 と し て は開発 の経験 、経 済資 源、産業・技 術 資源、社会 資 源が あ ろう。そ の方法 として はODA 、コマ ー シ ャ ルベ ー ス、 非 営利 民間 ベ ー スが あ る。 留意 点 は必要 な リ ーダ ー シップ を とる こ と は期 待 さ れ て い る が同 時 に 歴史 の問題 は避 け て とお る こ とので きな い問 題 で あ る こ と を認 識 し て お く 必 要 が あ る。 さ て わ が国 が提 供で きる資 源 とし て 開発 の経 験が あげ ら れ る。 必 ずし も現在 の主 流 的 な 議論 で は ない が わ が国 は市 場 経済 の中 に おけ る計 画 を活 用し て成 長 を成 し遂 げ た。例 えば 国土 計 画6)、経済 計 画7)といっ た 国 の計画 や地 域 の総 合 計画8)が あ る。 また 開発 の実施 の た め に制 度 を 構築 し 組 織 を 整 備 し その もとで資 金 を確保 し、 また 補 償や調 整 を行っ て い る。 さ ら に最近 で あ るがプ ロ ジェ クト評 価、 政 策評 価 を広 範 な行政 に適 用し て い る。 これ らは この北 東 ア ジア の持 続可 能 な開 発 を進 める上 で わが 国 が提供 で き る資 源 の一 つ で あ るが そ の経験 を その ま ま適 用 す る ことで は なく対 象に 合 わ せ て批 判 的 に再構 築 した 上で 生 か す こ とが必 要で あ るこ と は言う まで もない。 経済 資 源 とし て 提供 で き る主 な もの は資 金 と市場 であ る。 特 に直 接投 資 の形 で 開発 資 金 を提 供 す

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金子, 小泉 :北 東ア ジ アにお け る地 域協力 と国 境を また ぐ地域 開 発 に関 する研 究(1) 27 るこ とが 期待 さ れてい る。 また わが 国 の市 場 を提 供 する こ とも求 めら れてい る。 北 東 アジ アにお い て技術 水 準 は急 速 に向 上し てい るが まだ わが 国 の技 術 特 に製造 業 に関 す る技術 への 需 要 は多 い。 さ らに 環境 関連 技 術(例 排 ガ ス、排 水 浄化)、 省 エ ネ技術 な どにつ いて は期 待 が 大 きい。 留 意点 とし て は まず対 等 な関係 と適切 なリ ーダ ーシップ が求 めら れ てい る こ とで あ る。上 に述 べ た よう にわ が国 は北東 ア ジ アの持 続 可 能 な開 発 のた め に提 供 で き る多 くの 資 源 を持 っ てい る。 これ らを 生 かし てい くた め に は対 等 な 関係 と適 切 な リ ーダ ーシ ップ を とる こ とが重 要で あ る。 また この 地域 にお い て は特 に19世 紀後 半 か ら20世紀 半 ばに至 る歴史 の問 題が あ る。 こ の点 につ い ての 詳細 は 多 くの 議論 があ る ので ここで はこ れ以 上 ふ れな いが、 大変 大 きな問 題 でさ け るこ とはで き ないが 過 去 の歴史 をふ まえつ つ そ れだ けに終 始 し ない こ とが必 要 と考 え る。 また、 地 域協力 は必 ずし も すべ てが 日 本 に とっ て よい こ とばか り で はない 。 必 ず負 の イン パ クト があ り国 内 の調 整 が必 要 とな る。 し かし 国内 の利 害調 整 に過 度 に振 り 回さ れ ない こ とが地 域協 力 を 進 める上 で 必要 と考 えら れる9)。 3 。 北 東 ア ジ ア の グ ラ ン ド デ ザ イ ン に 関 す る こ れ ま で の 調 査 研 究3.1 グラ ンドデ ザ イ ンの 意義 と必要 性 上 述 の とお り北東 ア ジ アの地 域 連携 を はか るた めに は様々 なア プロ ーチが あ る。 経 済か ら自 然発 生 的 に進 めてい くこ と、 政 治的 な 枠 組 みを形 成 するこ とか ら アプ ロ ーチ す るこ と もあ るが、 より具 体的 な形 をつ く りそ れを出 発点 に地 域共 同体 を形 成し てい く こ と も有 効 な方 法で あ る。 そ の中 で わ が 国が貢 献 で き るこ とが 少な くな い。 わが 国 の経 験 もその ひ とつ であ る。 わが国 は戦後5 次に わ た り国土 計 画を策 定し その 開発 を進 め て きた。 今日 その あ り方 は大 きく変 わ ろう とし てい るが 経 済が 大 き く成長 す る段 階で 総合 的 な開 発 ビ ジョ ン を もって 開発 を 進 める こ とは重 要 と考 え ら れる。 こ のた め総合 研 究開 発機 構 にお い て は2002年 度 に北東 アジ アの グ ランド デザ イ ンに 関 する研 究 を 行い 「NIRA チ ャレ ンジ ・フ ッ クス 北 東 ア ジア のグ ラ ンド デ ザイ ン」2003年 日本 経済評 論 社刊 とし て取 り ま とめら れてい る。以 下 その 成果 を ふ まえて グ ラ ンド デ ザイ ン の意義 と必 要性 を述 べ る。 北東 アジア にお い て地 域が 連携 し て発 展 し てい くた め の重 要な 手段 とし て地 域共 通 の総合 的 な 開 発 ビ ジョ ン を もつ こ とが考 えら れる。 既 に 述 べた とお り本 地 域 にお いて は 経済 的 な連 携が 急速 に 進 みつ つあ る もの の政治 体制 の違 い 、 歴史 の問題 、 経済 格差 、各 国 が 個々 に 急速 な開 発 を めざ すあ ま り個別 利 益 を重 視し てい るこ とが あ る。 さ ら に個 別分 野で の協 力 へ の取 り 組 みは はじ まっ てい る も の の セ クタ ー毎 の取組 に と ど まっ て い る な どの問 題が あ り全般 的 な地 域 協力 には至 っ てい ない 。 そ こで北 東 ア ジア地 域 が連 携し て「共 生 」「持 続可 能 な発 展」を実現 さ せ る ため の総 合的 な開 発 ビ ジ ョ ン を描 くこ とが重 要 と考 えら れ、 こ れに よ り各国 の社 会 ・経 済 イ ンフ ラ を「地 域 の公共 財 」 と し て セ クタ ー横 断的 に開 発す る こ と( フ ィジ カル イン テ グレ ー ショ ン) が 北東 ア ジア グラ ンド デ ザ イ ン の意義 と必 要 性で あ る。 こ の研 究、“ 北東 ア ジア の グラ ンド デ ザイ ン( フェ ー ズD" は上 記文 献 に示 さ れ るが、 これ に引 き

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28 国 際 地 域 学 研 究 第8 号2005 年3 月 続い て2003年 度 に総 合 開発 機構 に“ 北東 アジ ア のグラ ンド デ ザイ ン(フ ェ ーズ2 )"研 究会10)が設 け ら れ、 金 子 が座長 、小 泉 が事 務 局 を担 当し た。 成果 の概 要 は2004年2 月 に新 潟で 開 催 さ れた 北東 ア ジ ア 経済 フ ォーラ ムで発 表 さ れた。 また2004年9 月 開 催 の土木 学 会全 国 大会 で小 泉 ・ 金子 「 北東 ア ジ ア地 域 の グラ ンド デ ザイ ン (総合 開 発構 想)」 とし て 発 表さ れ た。 3.2 北東 ア ジ アのグ ラ ンド デ ザ イン (フ ェ ーズ1 )の 概要 「NIRA チャレ ンジ・ フ ッ クス 北東 アジ ア のグラ ンド デ ザイ ン」2003年 日本 経 済評 論 社 刊 に よ り北 東 アジ ア の グラ ンド デザ イ ン( フ ェー ズ1 ) の概要 を示 す。 すな わち 構成 は1. 概 観2. 北 東 アジ ア の視点3. 展 望 と課 題4. 安 定 と繁 栄 に向 けた 構図5. 地 域 協力 プロ グ ラ ム 輸 送 回廊 /天 然ガ スパ イプ ラ イン/ 電力 リ ン ク/情 報通 信 ネット ワ ー ク/ 国 際 観光 回 廊 / 國際 観光 回廊 /幹 線動 脈6. グラ ンド デ ザイ ンに向 けた 提言 で あ る。 グ ラ ンド デ ザイ ン に向 けた提 言 とし ては以 下 の とお り であ る。1. グラ ンド デ ザイン 固 め 総 合開 発計 画 の策定 (先 行事 例 :GMS マ スタ ープ ラ ン)2. プ ラ ット フ ォーム の組 織化 グラ ンド デ ザイン 策定 と並 行 し た地 域協力 の た めの 組織 総括 的多 国間 の 機関 (例 メ コ ン川委員 会 あ るい は常 設 国際 機関 ) 課題 別 (例 エ ネル ギ ー) ロ ーカ ル(例 自治 体・ 地 方政 府 間)3. 資 金協 力体 制 ( 日本 ・韓 国を 除 き2020年 まで の国土 基盤 投 資で1 兆ド ル必 要 とい う 試算 ) 3.3 北東 ア ジア のグ ラ ンド デ ザ イン (フ ェー ズ2 ) につい て 上 に述 べ た フェ ー ズ1 をふ ま え、上 述 の とお り2003年 度 に 北 東 ア ジ ア地 域 の グ ラ ンド デ ザ イ ン フェ ーズ2 の研 究会 が総 合研 究 開発 機 構 に設 置さ れた。 この研 究 会 はフェ ーズ1 を ふ まえ グラ ンド デ ザ イ ンにあ た って の考 え方 を 整理 し 、 こ れを もとに セ クタ ー毎(交 通 、資 源・エ ネル ギ ー、 環境・ 観光 ) お よび統 合し た グラ ンド デ ザ イン の概 要 を示 す も のであ る。 この中 で5 つ の キ ーエ リ アを 提 案し 、 さら にグ ランド デ ザ イン 実現 のた めの ポ イント を示し てい る。 研究 成果 につい て は今 後 取 り ま とめら れ る予定 で ある が、 前 述 の とお り北東 アジア 経済 フ ォー ラ ムお よび土 木 学 会で そ の一 部 が

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金子, 小泉: 北東 ア ジア にお け る地域 協力 と国境 を またぐ 地 域開 発に関 す る研究(1) 29 発 表 さ れてい る。 本報 告書 に おい て はグラ ンド デ ザイ ン検 討 の ポイ ント と主要 な成 果 につ いて の概 略 を示 す。1 ) 相互 依 存関 係の 整理 グラ ンド デ ザイ ンを考 え るに あた っ て ま ず北東 ア ジア の国 ・地 域 間 相互 の 依存 関係 につ い て整 理 し た。 詳 細 な数 値 は示 さない が 大 要 は表3-1 の とお りで あ る。 こ の表 か ら ・ 多 様 な地 域で あ るこ とか ら 相互 に 依存 関 係があ り、 こ れを 結ぶ こ とがお 互 い に利益 にな る こ と ・ 日本 が貢 献で き る分野 が多 い こ と ・ こ の表 だけで は明 示的 で はない が こ の相 互依 存関 係 を確 立 す るた めには こ のた めに はハ ード な イ ンフ ラ とソフ トな 枠組 みが必 要 で あ るこ とな ど が理 解 さ れる。 各 国 の 相 互 依 存( 補 完) の 関 係 の 整 理 することで 具 体 的 な 協 力 ステップ を明 確 化 する

供給 サ イド

1

ロシ ア モン ゴ ル 中 国 北 朝 鮮 韓 国 日 本 ロシ ア

畜 産品 希 少 金 属 工業 製品 労働 力 中 間 技術 極東 開発 モン ゴ ル 日本海 への出入口

中 間 技術 資 金 観光 収 入 資 金

中 国 日本海 への出入口 天 然ガス・石 油 畜 産 品 希 少金 属

工業 製 品 中 間 技術 資 金 製造 技 術ノウハウ 北 朝 鮮 電 力不 足解 消の エネ ルギ ー資 源 農産 物など 食粗

中 間 技術 資 金 経 済協 力 エネ ルギ ー技 術 韓 国 天然ガス・石 油木 材資 源 畜 産 品 農産 物など 食粗 鉉 物資 源

文 化 力(ソフト) 日 本 天然ガ ス・石 油 木材資 源 畜 産 品 希 少金 属 労働 力 鉄道m 通 工 業 製品

表3 −1 北 東 ア ジ ア に お け る 相 互 依 存 関 係 出 典 :総 合 研 究開 発 機 構 北 東 ア ジ ア の グ ランド デザ イ ン研 究 会 ( フ ェ ー ズ2 )資 料 よ り 抜粋

[蘇亘 二

2 ) 日本 の 果 たす べ き役 割1 ) に整 理 し た相互 依存 関 係 をふ まえて 北東 アジ ア地域 の 経 済最適 化 と各国 利 益の 最大 公約 数 化 す な わちWIN −WIN の関 係 を結 ぶ こ と が必 要で あ る。 その中 で 北 東 アジ ア の計 画 を進 め る にあ た り 、日 本 は北 東 アジ アの一 員 とし て 参加 し 、 積極 的に 関与 す る こ とを期 待 さ れて い る。 日 本 は提 供

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30 国 際地域 学 研究 第8 号2005 年3 月 で き る多 く の財、 特 に経済、 知 財 があ りそ れを提供 する「 財 の提 供 者 の精神 」 を持 つ こ とが 必 要 で あ る。 この こ とを図3-1 に 整理 し てい る。 北 東アジア 計画 を進 めるにあ たり、他国 からは 日 本 の 積 極 的な 関 与を期 待 する意 見 が 多い 。( 日 本 は北 東アジア の 一 員として 参加して ほしい)

工 二し

日 本に 求 めら れる役 割 EU 発 展につな がった 石炭・鉄 鋼 共同 体 フランス「利 害関 係 の融 合を提 案 」

回七

つmn ]

中国 韓国 日 本 マ 財の提供者の精神 豊 富 な 労 働 力 北東アジア中 心国 家 構 想(調 整役) 図3 −1 北 東 ア ジ ア に お い て 日 本 の 果 た す べ き 役 割 出 典: 総 合研 究 開 発 機 構 北 東 ア ジ ア の グラ ンド デ ザ イン 研 究 会 (フ ェ ー ズ2 ) 資料 より 抜 粋 3 ) 構 想計画 の イ メージ 上 に述 べ た よう に 相互 依存 関 係 を確 立 す るた めに は多 国 間 イン フ ラを地 域 全体 の最 適 化 を めざ し て計 画 す る必 要が あ る。 また、 持 続 可 能 な発展 を可能 に す る適 地 を選 択す る こ とが重 要 で、 こ こで は交 通 、 資 源、環 境 の各分 野 を統合 し セ クタ ー横断 的 に計 画 す る必 要 があ る。 研 究会 で は こ れを北 東 ア ジア トレ ッ ク(TREC )構 想 と名 づ け てい る。 なおTREC はTREK ( ゆっ くり 歩 く) とい う言 葉 を も とにし てい る。 この うち 交通 に関 す る構 想 を図3-2 に示 す。 4 ) 北東 アジ ア 共同 体 のイ メ ージ と その 実現 以 上 に 述 べた グラ ンド デ ザイ ン によ り交 通、 資 源、環 境 の3 つ の分 野で 各 国 の相互 依 存 関係 を 強 化 す る こ とに より経 済面 で の協力 体 制 に発 展し う る と考 えら れる。そ の イメ ージ を図3-3 に 示 す。そ のた め には現 在 進 めら れてい る が域 内FTA の推進、直 接 投資 の 促 進 も重 要 であ る。また 地域 の 開 発 金 融 の た めに(仮称 )「 北東 ア ジ ア 開発銀 行 」も重 要 と考 えら れる。 この よう な地 域 経済 協力 体 制 の 構 築 を 経て 経済 統合、 政 治的 協 調さ ら に最 終的 に はEU に 匹敵 す る よう な北東 ア ジ ア共 同 体 が 展望

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金子, 小 泉:北 東 アジ アに おけ る地 域協 力 と国 境 をまた ぐ地 域開 発 に関 す る研究剛 図3 −2 北 東 ア ジ ア の 交 通 体 系 ( 構 想 ) 出 典: 総 合 研 究開 発 機 構 北 東 ア ジ ア の グ ランド デ ザイ ン研 究 会 ( フ ェ ー ズ2) 資料 より 抜粋 31 %!. ・ゝ R・ ・ f さ れる。 こ の よう な展望 を持 つ北 東 ア ジア 地 域 の グラ ンド デザ イン であ るが「 絵 に描 い た餅」 にな らない よ う に する た めに は国 レベ ル の政 策 とし て意 思決 定さ れ る必 要が あ る。 また域 内 の みなら ず 他地 域 との協 調 も重 要 であ る。 本 グラ ンド デ ザイ ン は研 究 機関 で あ る総 合研 究 開発 機構 に 設 けら れ た研 究会 で の提案 の 段階 で あ る。 国 の政 策レ ベ ル とす るた め に は まず研 究 機関レ ベ ル、 地 方自 治 体、 民 間企 業、 個人 な どのレベ ル で の推 進 を はかり その上 で 国 の政 策レ ベ ル で の推進 に つな げ るこ ととな ろう 。研 究機 関レ ベ ル で は各 国 の研 究 機関 が 相互 に連 携 する こ とが 必 要で ある が、 さ ら に共同 研 究 とし て本 グ ランド デ ザイ ン に必 要 な共 通 のデ ータペ ース を作 成し 具 体化 や その評 価 を 客観 的 に行 い う るベ ー スを築 くこ とが 求 め ら れる。 地方 自 治体、 民 間企 業、 個人 な どの レベ ルに お いて は交 流、提 携 な どに よる 実際 的 な 連 携強 化 が求 めら れる。

4 。国境を またぐ地域の地域開発

4.1 はじ め に 以 上 に北 東 ア ジア のグラ ンド デザ イ ン( フ ェ ーズ2 )につ い て研 究会 の検討 結 果 につい て そ の概略 を 述 べた。 し かし そ の実現 まで に はか な りの時 間 が必 要 と考 えら れ る。

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32 国際 地域 学研究 第8 号2005 年3 月 北 東 ア ジ アにお い て国境 を また ぐ地 域 は地理的 条件、 歴 史的 経緯 や 政 治的緊 張 な ど から 例 外的 な 地域 を除 く と各々 の国 の 中心 か ら離 れた地 域 とし て 開発 か ら取 り残 さ れて きた が 、環 境 の変 化 に伴 い 開発 の可 能 性が 高 くな って き た。EU にお い ては その統 合 の促 進 の た めに こ の よ う な条 件 の 国 境 を越 えた地 域 開発 が重 要 な課 題 とし て 積極 的 に推進 さ れて い る川。また 、東 南 ア ジア にお い て タ イ と ラ オ ス の国 境 におい て一体 の地 域開 発が 検討 されて い る。 北東 ア ジア にお いて は まだEU の よう な 共 同 体 が形 成 さ れてい ない た めロ ーカル レ ベルで はあ るが様 々 な形 で 国境 を越 えた地 域 開発 が 進 み はじ めて い る。 さ ら に こ のよ う な国 境 を 越 え た地域 開発 は グラ ンド デ ザ イン の 中 で 示 さ れ た プ ロ ジェ クトが 地 域 の中で 具体 的 な効 果 を生 む た めに重 要 と考 える。 グラ ンド デ ザイ ン とい う マ クロ 的 な仕 組 み と地 域 の住民 が開 発 の成 果 を具 体 的 に享 受 す るこ と とをつ な ぐリ ン ク と考 えら れ重 要 な も の と考 え る。 こ のよ うな状 況 を ふ まえて 金子 は前東 洋 大学大 学 院生 の小 俣 と共 同 で「 北東 ア ジ アに お け る国 境 を また ぐ地 域 の地 域開 発 に関 す る一 考察 」 を2004年10月 に行 わ れた2004年 度環 日本 海 学 会 第10回 記 念 学術 研 究 大会 研 究発 表会 に おい て 発表 し た。本 章 はそ の予 稿 集に 加筆 修正 し た もので あ る。 4.2 国境 を また ぐ地 域の 地 域開 発 と は 国 境 にお い て は一 般 的 に人 、物 、 資金 、 情報 に対 し て 何 らか の障 壁 があ る。 そ の障 壁 の 高さ は国 や地 域 に よ り異 なる が基本 的 に は低 くなる 方向 に向 かっ てい る とい える。 北東 ア ジ アに おい て も そ の傾 向 は同 様 であ る が一部 を の ぞい て は障 壁 の大 幅 な低下 は これ から の課題 で あ る。 北 東 ア ジ ア の国々 の国境 を越 え た地 域 に つい てい くっ か の状 況 を概 観 す る と以 下 の とお り で あ る。 ・日 本一 韓 国 海 を隔 て てい る が交 流 は大 きい。し かし 海 を隔 て るこ とか ら一 体 の 開発 まで はい か な い。 例 え ば、下 関/ 釜山 、 福岡 / 釜山 が その例 で あ る。 ・日 本一 ロ シ ア 海 を隔 て てい る が交 流 は進 みつつ あ る。 し かし海 を隔 て るこ とか ら一 体 の開 発 まで は いか ない 。 例 えば新 潟/ ウ ラジ オ スト ッ クが その 例で あ る。 ・中 国− ロ シ ア 中 国東 北 部 とロ シ ア の間で は国境貿 易 は盛 んで あ り交 流 は大 きい 。 国 境貿 易 のた めに 双方 に商 業 施設 や旅 行者 の た め の施 設 な どが つ く ら れてい る。し か し一 体 の開 発 と まで はい か ない。 ・中 国− モン ゴル 両 国国 境 はい ずれ の国 におい て も辺 境で あ る。 鉄 道 によ る越 境地 点 の みが通 年 で国 境 が 開か れ てお り他 の地点 で は国 境 は限 ら れた 期 間 開か れ てい る の み で あ る。 鉄 道 によ る越境 地 点 (中国 側 :二 連、 モンゴ ル 側 : ザミ ン ウド ) に お い て は国 境貿 易 は盛 んで あ る12)。 中 国側 は国境 貿易 の た めの商 業 施設 や 旅 行 者 の た めの施 設 な どがっ くら れ てい るが モ ン ゴル側 は鉄 道駅 があ る ものの 開発 は進 んでい な い。 この ため一 体 の 開発 と はい え ない。(図4-1 、4-2 参照) 図 椚江 開 発 (中国 一ロ シ アー 北 朝 鮮国境 ) 国連 主導 の計 画 であ る。 一 体 の開 発 まで はい か ないが 鉄 道、 道 路 、港 湾 におい て 実際 に整備 が 進 めら れてい る。

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金子,小 泉: 北東 ア ジア にお け る地 域 協力 と国境 を またぐ地 域 開 発に関 す る研究田 図4 −1 ザ ミ ン ウ ド 市 街 ザ ミ ン ウド は モ ンゴ ル 側 の 町 人 口8000 人 (出典:筆者撮影 ) 図4 −2 二 連 市 街 二 連 は 中 国 側 の 都 市 人 口10 万 (出典:筆者撮影) 33 国 境 を また ぐ地 域 の地 域 開発 が メ リット を もつ の は例 え ば ①両 国 の人 件 費 に 大 き な 差 のあ る場 合、 ②両 国 に資 源(天 然 資源 の みな ら ず技術 や人 的資 源 を含 む) の存 在 量 に差 のあ る と きお よび③ 地理 的 条 件 の克 服に つな がる とき などで あ る。 た だし ①② の場 合 は就 労 な ど国 境 に よる障壁 が次第 に低 下 す る こ とや技術 格差 の縮小 な ど に より 国境 を また ぐ地域 の地 域開 発 の効果 が その背後 、 周辺 に 拡 大し てい く。 こ れに対 し て③ はそ のた め の インフ ラ特 に交 通 イ ンフ ラ が キ ーと なる。

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34 国 際地 域学 研究 第8 号2005 年3 月 4.3 地理 的条 件の 克 服 をめ ざし た国 境 を またぐ地 域 の地 域 開発 前 節 ③ に関し て い う と、 特 に新 た に形 成 さ れる幹線 交 通 ネット ワ ークに よ り国境 を また ぐ地 域 の 開発 が 相互 に可能 となる場 合 が有 効 で直 接 接し てい な くて もこ の ネット ワ ー クに よ り広 域的 に 可 能 とな る と考 えら れる。具体 的 に はア、内陸 国 な どで 新 た な海 へ の出口 が形 成 さ れる場 合 、イ、時 間 、 距離 の 大 幅 な短縮 に なる場 合、 お よび ウ、新 た な輸送 手段 によ る海 上交 通網 が形 成 さ れ る場 合 な ど が考 えら れ る。ア につ い て は既 に述 べ たイ ンド シ ナ半 島 にお け る東 西 回廊計 画13)があ る。東 北 タ イ やラ オ スに とって 新 たな海 へ の 出口 が形 成 さ れる。 また 本地 域で 重 要 なプ ロ ジ ェ クト であ る中 国東 北部 、 北朝 鮮 、ロ シ アに また が る図 椚江 プロ ジ ェ クト が あ る。 中 国 東北 部 (吉 林省 、黒 竜 江 省 、 内 モ ンゴ ル 自治 区)お よび背 後 に位 置 す るモ ンゴル に とっ て は新 たな 海へ の出 口 と なる。 こ れ は同 時 に イの 時 間、距 離 の大 幅 な短 縮 にな る場 合で もあ る。 エ につ い て は日本 、韓 国、 中 国 の 間 に新 た な コ ン テ ナや フ ェリ ー航 路 な どが 開 設 さ れ る こ とに よ り両 地 域 間 の輸 送 量 が 大 き く 増 加 す る例 が あ る。 こ れ らを活 用し た 地域 開発 や 企業 立 地 な どが 行 われ てい る。 た だし 、国 境 に加 えて長 い 海 上 距 離 が あ り一 体的 な 開発 に はな っ てい ない。 4.4 モンゴ ル東 部 ・中 国 内 モン ゴ ルに おける ケ ース ス タデ ィ 上 記 の うち主 とし て ア (お よび イ) に該当 す る もの とし て モ ンゴ ル東 部 と中 国東 北 部 の国 境 を ま たぐ 地 域 に着目し た。 この う ち中 国側 (内 モンゴ ル自 治 区) は比 較 的開 発が 進 んで い る がモ ン ゴ ル 側 の地 域 は畜産 、鉱 業(図4-3 )、 観光 な どについ て高 い ポテ ン シャ ルが 指摘 さ れ なが ら交 通 ネ ッ ト ワ ー クの 未整備 や希 薄 な人 口 な どか ら開 発が 遅 れた辺境 にお か れてい る。 し かし 、 国 連 の図 椚江 開 発 構 想 をベ ース とし た 鉄道 プロ ジェ クト に より可 能性 が 見出 さ れた地 域で あ る。 詳 細 は本 稿 で は 省 図4 −3 モ ン ゴ ル 東 部 の油 田 調 査時 点 (2003 年8 月 ) で は 試 験 操 業 原 油 は タ ン クロ ー リ ーで 中 国 へ 輸 出 さ れ る (出典:筆者撮影)

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金子 ,小 泉:北 東 アジ アに おけ る地 域協 力 と国 境 を また ぐ地 域開 発 に関 す る研 究(1) 略 する が、筆 者 らの モ ンゴ ルの 現地 調 査 の 結果 は以 下 に集約 さ れ る。 ① モ ンゴ ル東 部地 域 にお ける 国境 を また ぐ地 域開 発の重 要 性 は十 分認 識 さ れて い る。 ② 当該 地 域 に は開 発 の可能 性 はあ るが交 通 イ ンフ ラ の不足 もあ り具 体的 な ものは す くない。 ③ 当該 地 域 は環境上 セン シテ ィブ な地域 で あ り特 に環境 への 配慮 が 前提 とな る。 ④ 当該 地 域 の開発 は モン ゴル だ けで は困 難 で 外部 の資 本、 技術 が 必 要 であ る。 ⑤ し かしロ シア、 中 国 との関 係 が課 題 であ り両 者 のバ ラ ンス が重 要 であ る。 35 4.5 まとめ と提 言 以 下 は北 東 アジ ア のグ ランド デ ザ イン( フ ェ ーズ2 )の研 究の 結 論 と重 複 する内 容で あ るが 、国 境 を越 えた地 域 開発 に関 す る研究 の まと め とし て示 す。 北 東 ア ジア は極 め て多 榛 匯の大 きな地 域 であ る。 この た め、い か に 相互 補完 の関係 す な わちWin 一Win の関 係が 築 ける こ とが重 要で あ る。 こ の中で、 経 済につ い て も国 境 を またぐ 地 域開 発 の便益 が 関 係 する国毎 に納得 さ れる形 で 配 分さ れる こ とが重 要で、 そ のた め には国 毎 の便 益 の帰 属 を可 能 な 限 り定量 的 に明 ら かにし てい くこ とが 必 要で あ る。 また利 害 と は別 に 過 去が あ りこ れに つい て は 公正 な認識 に 基づ い た議論 が必 要 で あ ろう。 現 在エ ネル ギ ーを はじ め とし て北 東 アジ ア に関し て様々 なプ ロ ジ ェ クト の具 体化 の提 案 が なさ れ そ の 実現 の ため の金融 シ ステ ム な ど も提 案 さ れて い る。 これ ら はい ず れ も緊急 の課 題 であ り北 東 ア ジ ア ひい て は世 界全体 に 関連 す る問 題 であ る。 し かし 同時 に北 東 ア ジ アにお い て国 境 の障壁 が 低 く なり そ れに より 関係国 間 の国境 を また ぐ地 域 の地 域 開発 によ り各 国 がバ ラ ン スの取 れた国土 の開 発 が 進 む こ とも また重 要で あ る。 こ のた め に は個別 プロ ジェ クト と並 行し て利 害 が幅 鞍し て い るか ら こそ共 同 作業 に よ り地 道 な足 固 め をす る こ とを提 案し たい。 す なわ ち、 ① 共同 作業 に よ り北 東 ア ジア全 体 の グ ラン ド デ ザイン を構築 す るこ と。 ② 相互 の利 害 を科 学的 に示 す た め社 会 経済 デ ータ を共通 で整 備 する。 そ の中 で地 域 間産 業 連関 表 を更 新 す るこ と ③ 国境 の障 壁 を低 く する政 策、 特 に 国境 通 過 お よび輸 送 に関 連 する制 度 の再 編成 を共 同 で 進 める こ と 5 。 北 東 ア ジ ア に お け る 地 域 協 力 と 国 境 を 越 え た 地 域 開 発 の 推 進 に 向 け て5.1 推 進 に向 けて の課題 本 報 告書 にお いて は グラ ンド デ ザ イン と その 地域レ ベ ルで の 具 体化 の方 策 とし て の国境 を 越 えた 地 域 開 発 とい うこ と につい て概 観し これ ら を通じ た北東 ア ジア 共同 体 の形 成 に つい て述 べ た。 そ の 中 で わ が国 が果 た すべ き役割 と注 意 すべ き こ とにつ い て も述 べ た。 上 述 の結 果 をふ ま えそ の推 進 に 向 け て の課題 を整理 す る と5 つ の カ テゴ リ ー に大別 さ れる。 すな わ ち① グ ランド デ ザ イン をベ ー ス とし た 開発 とい う概 念が 共 有さ れ る た めの課 題 、 ②グ ランド デザ イ ンを 作成 、 具体化 する た めの課

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36 国 際地 域学研 究 第8 号2005 年3 月 題 、 ③ グ ラ ンド デザ イン から共 同 体 に つ なぐた めの課 題 。 ④国境 を越 えた地 域 開発 を 具体 化 す る た めの課 題 お よび横 断的 な もの とし て ⑤ わが 国 にとっ ての 課題 であ る。 ①グ ラ ンド デザ イン をベ ース とし た開 発 とい う概念 が共 有 さ れる た めの課 題 現 在 、 わが 国 も含 め世界 的 に はか っ て の上 か らの計 画 に よる 開発 の弊 害 が指 摘 さ れ一 方で 市 場 経 済化 の 中 で イン フラ も含 め民 間 に よる 開発 が効果 的 であ る と考 え ら れてい る。 し かし 北東 アジ ア に おい て 今 後持 続可 能 な開発 を はか るた め には、部 門 間で も国 家 間で も利 害 が単 純 に は一 致し ない と 考 えら れ、 共 通 の具 体的目 標 とな る計 画 とその た めの手 段 を予 め共 有し それ を踏 まえて協 力 し て い くこ とが 必要 であ る。 現時 点 で は この こ とについ て 関係 諸国 が共 通 の認 識 を もつ に はい たっ て い な い。 また 関 係国 の国民 に理 解 さ れ る段 階 に もい たっ てい ない。 こ れが 第1 段 階で あ る。 ②グ ラ ンド デザ イン を作 成、 具 体 化 する ための 課題 次 にグ ラ ンド デザ イン を作 成、 具 体化 するこ とであ るが その課 題 とし て は ・ グラ ンド デ ザイ ンを共 同 作業 で 作 成 する主体 を ど う するか ・ グラ ンド デ ザイ ンを作 成 、評 価 す る ため のデ ータ と方 法論 を どう す るか ・ グラ ンド デ ザイ ンを各 国 の 政策 と整合 させ る ため の仕 組 みを どう す るか ・ グラ ンド デ ザイ ンを具 体 化 す るた め の制度、 資 金、 技術 を どう するか ・ グラ ンド デ ザイ ンの 内容 に対 し て地 域 で了 解さ れ、 関 係者 の協 力が 得 ら れる た めの 方策 ③グ ラ ンド デザ イ ンか ら共 同 体に つ なぐ ための 課題EU が今 日 の形 にな るた め に は多 くの課 題 があ り、長 い 時 間 と その た め のい くつ も の段 階 が あ っ た。 グラ ンド デ ザ インを 作成 、 具体 化 す るこ と もその一 つ の段 階 であ るが 共同 体 とい い う る もの に な る た めに は経 済、 政治、 社 会 面 な どで の解決 す べ き課 題 が少 な く ない。 例 え ば経 済面 で は 個別 のFTA を 結 ぽう とす る段 階で あ り経 済共 同 体 と はギャ ップ があ る。政治面 で は 体制 の違 い が 残っ た ま まであ りそ れを埋 める段 階 に はない 。 また 社会面 で は歴 史 の問 題 が大 き く残 る。 ④国 境 を越 え た地域 開発 を具 体化 す る ための課 題 上 述 の とお り グラ ンド デ ザイ ン を具 体化 す るた めの課 題 は少 な く ない が現 時点 で可 能 な範 囲で の 国 境 を越 えた地 域開 発 を具体 化 す るた めの課題 とし て以 下 の項 目 があ げ ら れる。 ・ 依然 とし て 国境 の障壁 があ る こ と ・協 調 し た インフ ラ整備 な どが なさ れ てい ない こ と ・ 国境 を 越 えた両 地域 の 関係 者 の参 加、 協力 の仕 組 みが ない こ と ⑤ わが 国 にと って の課 題 わ が国 に とっ て の課題 は ・ わが 国 の もつ様々 な資 源 を自 ら も含 めた共 同 の利益 のた めに 提供 で き るか ・ グ ランド デ ザイ ンか ら共 同 体 にい た る道筋 に対 す るイ ニ シ アテ ィブ が とれ るか ・ 歴史 など過 去 の負 の遺 産 の克 服が で きてい ない との指 摘 と考 え ら れる。

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金子, 小泉: 北東 ア ジア にお け る地域 協力 と国境 を またぐ 地域 開 発に関 す る研究(1) 37 5.2 推進 に向 け ての提 案 上 記研 究 会 におい て は「 北東 アジ ア の グラ ンド デザ イン( フェ ー ズ2 )」とし て その イメ ージ の提 示 を行 っ た。 また、 金 子 他は そ の具 体化 の一 つ で ある 「国 境 を越 え た地 域 開発 」に つい て考 えを示 し た。 こ れら を ふ まえ、上 に グラ ンド デ ザイ ンの 推進 のた め の課 題 を5 つ のカ テゴ リ ーに 分 けて示 し た。 こ れ らの すべ てに対し て具 体的 な提 案 を行 う こ とは まさ に今後 の課題 で あ るが当 面可 能 であ り 進 め るべ きこ とをい くつか 示 す。 ① まず研 究 機関 とし て以 下 の こ とに わが 国 とし て イニ シア テ ィブ を とっ て進 め る。 ・ グラ ンド デザ イ ンにつ い て その有 効 性 につ い ての共 同 で研 究 を 進 め情報 発 信す る こ と。 ・ その中 で、 グラ ンド デザ イン の た め の共 通 の デー タベ ー スを共 同 作 業で 作成 する こ と。 ② わ が国 の地方 自 治体、 民 間 企業 、 個人 な どにおい て はそ の各 々 の 機能 に応 じ て交 流、 提携 、 連 携 を促 進 するこ と ③ 日 本国 内 におい て日 本 とし て の役 割 や具 体的 な政 策 につ い て共 通 の政 策 を検 討 する と と もに関 係国 の 協議 の場 を提 供し 共 通政 策 の形 成 を 促進 する。 また国 境 を越 えた 地域 開発 を 促進 する た めに は関係 する国 の間で ① 国境 の 障壁 を低 く する政 策 、特 に国 境通 過 お よび輸 送 に関 連 する 制度 の再 編 成 を共同 で 進 める こ と ② 共通 の利 益 に なるプ ロ ジェ クト を中 心 に可 能 な ものか ら具 体化 する こ と。 こ の中に は交 通プ ロ ジ ェ クト が含 ま れる ③こ れ らの政 策や プロ ジェ クト が地 域 社 会 に及 ぼす負 の影 響 を さ け発 展 に寄与 する よう両 国 の住 民 や関 係者 が 参加 す る仕組 みを形 成 す る こ とが提案 さ れ、 わが国 はODA や国 際機 関 へ の協 力 など を通じ て 促進 を はか る こ とが提 案 さ れ る。 お わ り に 本 報 告書 はNIRA 公共 政 策 セ ミ ナ ー2004にお い て筆 者 が ケ ー ス ス タ ディC 「 地 域 協 力 と東 ア ジ ア 」 と し て講 演 し た も の を も と に そ の概 要 を と り ま と め た もの で あ る。 また 本 報 告 の 内 容 に はNIRA が平 成15 年度 に実 施し た「 北 東 ア ジア の グラ ンド デ ザ イ ン研究 会(フ ェ ー ズ2 )」(金 子 が座長 、 小 泉 が担 当)の 資料 も一部 引 用 して い る。 この研 究会 の 成果 に つい て は別 途NIRA の 報告 書 とし て とり まと めら れる こと と考 えら れ るが、 本 報 告 はそ れ とは別 に あ く まで 筆 者 の個人 的 な報 告 とし て とり まと めた ものでNIRA の見解 を 示 す もの で はない。研究 会 な どで多 く の方 の協力 を得た 。関 係 の方々 に感謝 する と ともに、この よう な形 で 公 表 する こ とを許 可い た だ いたNIRA に感 謝 し たい。 また第4 章 に つい て は環日 本 海学 会 第10回 大 会にお い て概 要 を報 告し た小俣 菜 菜前 東洋 大 学大 学 院 生 との共同 研 究 をベ ー スとし て い る。 本 研 究 は東 洋大学 平 成15年 度特 別 研 究お よ び井上 円了 記 念 研 究助 成 金 に よる もので あ り、 こ の よう な研 究 の機会 を与 えら れ た関 係 の方々 に 感謝 し たい。 最 後 に な った が この研 究 は筆 者 らの 現地 調 査 はじ め協 力 さ れた多 くの 方々 に感 謝 した い。

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38 国 際 地 域 学 研 究 第8 号2005 年3 月 参 考 文 献 谷 口 誠 (2004 ) 「 東 アジ ア共 同 体 一 経 済 統 合 の ゆ く え と 日 本 一(岩 波 新 書 赤 版919 )」 岩 波 書 店 下 斗 米 信 夫 (2004 ) 「 アジ ア冷 戦 史 (中 公 新 書1763 )」 中 央 公 論 新 社 高 橋 和 (2004 ) 「EU の 東 方 拡 大 と下 位 地 域 協 力 」環 日 本 海 学 会 第10 回 記 念 学 術 研 究 大 会 金 子 彰 、 小 俣 菜 菜 (2004) 「北 東 ア ジ ア に お け る 国境 を また ぐ地 域 の 地 域 開 発 に 関 す る一 考 察 」 環 日 本 海 学 会 第10 回 記 念 学 術 研 究 大 会 小 泉 哲 也 、 金 子 彰 (2004 ) 「北 東 ア ジ ア 地 域 の グ ラ ンド デ ザ イ ン ( 総 合 開 発 構 想 ) の 研 究 」 土 木 学 会 第59 回 年 次 学 術 講 演 会 国 土 審 議 会 調 査 改 革 部 会 (2004 ) 「 国 土 審 議 会 調 査改 革部 会 報 告 「国 土 の 総 合 的点 検 」 一新 し い “ 国 の か た ぢ へ 向 け て 一 」国 土 審 議 会 調 査 改 革 部 会TheWorldBank (2004 ) “04LITTLEDATABOOK"TheWorldBank 小 俣 菜 菜 (2004 ) 「 モ ン ゴ ル 経 済 開 発 戦 略 と 交 通 イ ンフ ラ整 備 の 課 題 に 関 す る研 究 」( 平 成15 年 度 東 洋 大 学 大 学 院 国 際地 域 学 研 究 科 修 士 論 文 ) 小 俣 菜 菜 、 金 子 彰 (2003) 「 モ ン ゴ ル 経 済 開 発 のた め の 新 た な 貿 易 回 廊 と そ の 効 果 計 測 の 提 案 に 関 す る 研 究 」 第14 回 国 際 開 発学 会 春 季 大 会 小 俣 菜 菜 、 金 子 彰 (2003 ) 「 モ ン ゴ ル 経 済 開 発 戦 略 と交 通 イ ン フ ラ整 備 の 課 題 に 関 す る 研 究 」 第14 回 国 際 開 発 学 会 全 国 大 会 金 子 彰 (2003 ) 「 発 展 途 上 国 に お け る 地 域 開 発 のガ イド ラ イ ン の 提 案 に 関 す る研 究「 そ の0 」( 国 際 地 域 学 研 究 第6 号 ) 東 洋 大 学 国 際地 域 学 部 小 俣 菜 菜 、 赤 塚 雄 三 、 金 子 彰 (2002 ) 「 モ ン ゴ ル 貿 易 回 廊 と し て の シ ベ リ ア 鉄 道 の 現 状 と課 題 」 第13 回 国 際 開 発 学 会 全 国 大 会 報 告論 文 集 渾 井 崇 、 赤 塚 雄 三 、 金 子 彰 (2002 ) 「 モ ン ゴ ル貿 易 回 廊 の 現 状 と課 題 」 第13 回 国 際 開 発 学 会 全 国 大 会 報 告 論 文 集 渾 井 安 男 (2004 ) 「NIRA に お け る 北 東 ア ジ ア ・ グラ ン ド デ ザ イ ン 研 究 の 概 要 」2004 北 東 ア ジ ア 経 済 会 議 、 北 東 ア ジ ア 経 済 フ ォ ー ラ ム イ ン 新 潟 北 東 ア ジ ア 環 境 配 慮 型 エ ネ ル ギ ー利 用 研 究 会 (2004) 「 北 東 ア ジ ア の 環 境 戦 略 」 日 本 経 済 評 論 社 北 東 ア ジ ア ・ グ ラ ンド デ ザ イ ン 研 究 会 (2003 ) 「 北 東 ア ジ ア の グ ラ ン ド デ ザ イ ン」 日 本 経 済 評 論 社NIRA(2002 ) 「 北 東 ア ジ ア の グ ラ ンド デ ザ イ ンJNIRA 政 策 研 究No.UNIRA ・EAsia 研 究 チ ー ム(2001 ) 「 東 ア ジ ア回 廊 の形 成 」 日 本 経 済評 論 社 環 日 本 海 経 済 研 究 所 (2003 ) 「 北 東 ア ジ ア経 済 白 書2003 年 版 」 新 潟 日 報 事 業 社 北 東 ア ジ ア 貿 易 研 究 会 (2002 ) 「 新 組 之 路 一 北 東 ア ジ ア 貿 易 回 廊 の 現 場 か ら ー 」 山 海堂ERINA (2003 ) 「 北 東 ア ジ ア の 今 と 未 来 」「 新 絹 之 道 」北 東 ア ジ ア 輸 送 回 廊 東 京 シ ン ポ ジ ウ ム 発 言 要 旨 集ERINA (2002 ) 【 北 東 ア ジ ア 輸 送 回 廊 ビ ジ ョ ンJERINA ブ ッ クレ ッ トVol.1ERINA ア ジ ア 開 発 銀 行 (2002 )"StrategicDevelopmentOutlineforEconomicCooperationBetweentbePeople'sRepub-lieofChinaandMongolia" 国 連 開 発 計 画 (2002 ) “2002ProjectProfilesoftheTumenRiverAreaDevelopmentProgramme-EconomicCooperationinNortheastAsia" 注 I ) 下 斗 米 信夫 (2004 ) 「 ア ジ ア 冷 戦 史 」 中 央 公 論 新 社 に よ る2 )詳 細 な デ ー タ ぱ04LITTLEDATABOOK"TheWorldBank に よ る3 ) 東 ア ジ ア 共 同 体 構 想 に つ い て は 新 聞 な ど に も最 近多 く の提 案 が な さ れ て い る 。 こ こ で は 谷 口 誠(2004 )「 東 ア ジ ア 共 同 体 ―経 済 統 合 の ゆ く え と 日 本 一 」 岩 波 書 店 を 参 考 にし た 。4 )GMS (大 メ コ ン 圏 ) 構 想

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金子, 小泉: 北東 ア ジア におけ る地域 協力 と国境 を またぐ 地域開 発に関 す る研究(1) 39 メ コ ン 川 は 東 南 ア ジ ア の大 河 で あ り中 国 を 源 流 とし ミャ ンマ ー 、 タ イ 、 ラ オ ス を 経 て カ ン ボ デ ィ ア 、 ヴ ェ ト ナ ム を 貫 く約5000 キロ の 川 で あ る 。 こ の 地 域 に お い て は冷 戦時 代 の 政 治 的 対 立 が あ り また 今 日 で は そ の 水 資 源 の 利 用 を め ぐ っ て 各 国 に利 害 の 相 違 が あ る が、関 係 国 の 協 力 調 整 機 関 とし て メ コ ン 川 委 員 会 が 設 け ら れ て い る。 こ の メ コ ン 川 の 流 域 を 中 心 にGMS( 大 メ コ ン 圏 )構 想 が ア ジ ア開 発 銀 行 を 中 心 に 提 唱 さ れ 日 本 も全 面 的 に 協 力 し てい る。 こ の な かで 例 え ば 東 西 回 廊 プ ロ ジ ェ クト ( ミ ャ ン マ ー 、 タ イ 、 ラ オ ス、 ヴ ェ ト ナ ム を 結 ぶ 道 路 を 建 設 し そ れ に よ る国 を こ え た 地 域 開 発 を は か る も の ) の よ う な い く つ も の 国 を ま た ぐプ ロ ジ ェ クト が 提 案 さ れ 具 体 化 さ れ て い る。5 ) 発 展 途 上 国 にお け る 持 続 可 能 な 地 域 開 発 に つ い て は 金 子 彰(2003 )「 発 展 途 上 国 に お け る 地 域 開 発 のガ イド ラ イ ン の 提 案 に 関 す る 研 究 ( そ の1 )」( 国 際 地 域 学 研 究 第6 号 ) 東 洋 大 学 国 際 地 域 学 部 に 示 さ れ る。6 ) わ が 国 で は こ れ ま で5 次 に わ た り 国 土 計 画 が つ く ら れた 。 最 新 の も の は1998 年 に 策 定 さ れ た第5 次 全 国 総 合 開 発 計 画 「21 世 紀 の 国 土 の グ ラ ン ド デ ザ イ ン ー 地 域 の 自立 の 促 進 と 美し い 国 土 の 創 造 」 で あ る。 現 在 こ の 国 土 計 画 に つ い て改 革 が 検 討 さ れ て い る。2004 年 に 国 土 審 議会 調 査 改 革 部 会 報 告 と し て 「 国 土 の 総 合 的 点 検 」 一 新 し い “ 国 の か た ぢ へ向 け て ー が 公 表 さ れ た。 こ の中 で は こ れ まで の 国 土 計 画 が 果 た し て き た 役 割 を総 括 す る と と も に今 後 の 課 題 も示 さ れ て い る。7 ) わが 国 で は こ れ まで15 の 経 済 計 画 を 策 定 し て き た。 また多 く の発 展 途 上 国 に お い て も 経 済 計 画 が策 定 さ れ て い る。8 ) 例 え ば群 馬 県 に お い て は 「21 世 紀 の プ ラ ン 」 群 馬 県 総合 計 画 が2001 年 に策 定 さ れ てい る。9 ) 現 在 わ が 国 が 進 め て い る 各 国 と のFTA の 交 渉 に お い て 全 体 と し て の ウェ イ ト が 小 さ い 国 内 問 題 が 交 渉 の ネ ッ ク に な っ て きた が改 善 さ れ つ つ あ る。10 ) 本研 究 会「 北 東 ア ジ ア 地 域 の グ ラ ン ド デ ザ イ ン( 第2 フ ェ ー ズ )」は 総 合 研 究 開 発 機 構 自 主 研 究 と し て 設 け ら れ2003 年10 月 よ り4 回 の 研 究 会 を 行 っ た 。 座 長 は 金 子 で こ の他4 名 の 経 済 、 エ ネ ル ギ ー 、 地 域 研 究 な ど の4 名 の 専門 家 が 委 員 とし て 参 加 し て い る 。H ) 高 橋 和(2004 )「EU の東 方 拡 大 と 下 位 地 域 協力 」環 日 本 海 学 会 第10 回記 念 学 術 研 究 大 会 に よ る とEU は 国 間 で は な く国 境 を また ぐ 地 域 間 の 協 力 に よ る 開 発 を 進 め てお りEU の 支 援 は 国 で は な く州 レ ベ ル の 地 方 政 府 に 直 接 与 え ら れ る と の こ とで あ る。 こ こ で い う 下 位 地 域 協 力 と は 国 の 一 部 分 を な す地 域 を さ す。12 ) ロ シ ア、 モ ン ゴ ル と中 国 で は 鉄 道 の ゲ ー ジ が 異 な る た め 国境 に お い て 必 ず積 み 替 えあ るい は 台 車 の交 換 を 必 要 とす る。 こ れ 自 体 国 境 に お け る 障 壁 の 一 つ で あ る。 こ の ザ ミ ン ウド と 二 連 も こ の よ う な地 点 の 一 つ で あ る 。 こ の 地 点 にお け る 国 境 貿 易 は 主 とし て モ ン ゴ ル 人 に よ っ て 行 わ れ 、 中 国 側 の二 連 ま で鉄 道 あ る い は タ ク シ ー で 行 き商 品 を買 い 付 け ト ラ ッ ク あ る い は タ ク シ ー で 国 境 を こ え て ザ ミ ン ウ ド に も どり 列 車 で ウ ラ ンバ ート ル まで 輸 送 す る。 な お 国 境 を は さ ん だ 駅 間 は 約5 キ ロ 、 途 中 の 国 境 で は 双 方 と もビ ザ な し で入 国 で き る 。 ま た ザ ミ ン ウ ド ー ウ ラ ン バ ー ト ル 間 は 列 車 で 焼 く10 時 間 。 途 中 道 路 は な い 。13)ADB に よ る構 想。 ヴ ェ ト ナ ム の ダ ナ ン か ら ラ オ ス 、タ イ東 北 部 、ミ ャ ン マ ー を 東 西 に 結 ぶ 道 路 計 画 と それ を ふ ま え た地 域 開 発 構 想。 内 陸 国 ラ オ ス は 新 た な 海 へ の 出 口 が 、 タ イ 東 北 部 に つ い て は よ り 利 便 性 の 高い 海 へ の 出 口 と と もに こ の回 廊 沿 い の 地 域 と 国 境 を越 え て 結 びっ くこ と と な る 。 ま た こ の タ イ 、 ラ オ ス 、 ヴ ェ ト ナ ム3 国 の 国 境 地 帯 を 共 同 で 開 発 す る 構 想 が 報 道 さ れ た。 さ ら に タ イ 、 ラ オ ス 国 境 に お い て は 国 境 を ま た ぐ 地 域 開 発 の マ ス タ ープ ラ ン づ く り にJICA が 協 力 し て い る 。 こ の よ う にASEAN 諸 国 に お い て は 国 境 を また ぐ 地 域 開 発 が 具 体 化 し つ つ あ る 。

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