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2000年代の山形県における全逓労働運動(6)

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(1)2000年代の山形県における全逓労働運動⑹ 岩 本 由 輝 Ⅰ.全逓労働組合規約の全面改正と全逓山形地区(以上第169号) Ⅱ.組織機構の改革と全逓山形地区(以上,第170号) Ⅲ.郵政民営化の再燃と全逓山形地区 1.~6.(以上,第171号) 7.~ 12.(以上,第172号) Ⅳ.郵政関連4法案の審議と全逓山形(以上,第173号) Ⅴ.日本郵政公社の発足と全逓山形 1.公社時代における郵政労働運動の構築をめざして 2.全逓2003年度運動方針 3.全逓山形県連協第4回総会 4.全逓東北地本の2003年度活動方針 5.山形県連協の山形平和センターからの離脱 6.全逓第58回臨時全国大会の開催 7.全逓信労働組合規約改正による日本郵政公社労働組合(JPU)規約の制定 8.第119回中央委員会 9.「人事参与制度」と「コミルール改正」 10.日本郵政公社労働組合(JPU)への変更に向けて(以上,本号). Ⅴ.日本郵政公社の発足と全逓山形 1.公社時代における郵政労働運動の構築をめざして 2003年6月18日から20日までの3日間,全逓第57回定期全国大会が東京都の東京厚生年金会館 において開かれる。挨拶に立った中央執行委員長石川正幸は, (前略) 第57回定期全国大会にご参集いただきました代議員をはじめ構成員の皆さん,大変ご苦労様 です。また,大会の受け入れにご協力をいただきました地元東京地本の皆様に心から感謝申し 上げます。. (清). さらに,ご多忙の中,激励に駆けつけていただきました,連合笹森会長,各政党代表の皆様, (正治). (浩). 日本郵政公社生田総裁,総務省松井総務審議官,そして全逓国会議員団の皆様をはじめ多くの 来賓の皆様に厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。. ― ― 1. 1.

(2) 東北学院大学経済学論集 第174号. 2003年4月1日,郵政公社が幕をあけました。郵政事業が長い歴史の中で培った信頼と,私 (基隆). たちの事業と雇用を守るとりくみ,伊藤参議院議員の再選に勝利し,そして郵政部内の意思を 一つにした力があったからこそ,所期の目的が達せられたものと判断しています。 私たちの運動の成果は,三事業一体,全国ネットワークの堅持,郵便事業の出資規定を含め, より自由度の高い経営を可能とし,また,企業会計原則の導入によって経営の透明性を確保す るとともに,クリームスキミングを許さない郵便への参入条件を法的に整備しました。さらに 簡保事業団の公社統合を含め,一人たりとも雇用不安を生じさせることなく,全員の雇用を確 保したことは,歴史的にも大きな成果であります。 本日ご臨席を賜わりましたご来賓の皆様,全逓国会議員団をはじめ中央・地方でご尽力をい ただきました各級議員の皆様,長きにわたり事業と雇用を守るために奮闘された諸先輩の皆様 に,改めて感謝を申し上げるしだいです。 また,大会構成員の皆さんをはじめ全国の組合員の皆さん,そして私たちの運動を支えてい ただいたご家族の皆様に心から感謝申し上げます。この間の事業と雇用を守る戦いの成果を噛 みしめ,郵政公社の誕生を共に喜び合いたいと思います。 この歴史的な船出にあたり,公社時代における郵政事業の改革,そして公社時代にふさわし い私たちの運動の改革を中心に,中央執行委員会を代表して決意の一端を述べさせていただき ます。 公社の設立は,従来の行政型から,より自由度の高い経営をめざした改革のスタートでもあ ります。すでに公社経営の基本となる「中期経営目標・計画」が策定され,達成すべき数値目 標が明確に示されています。また,4年間の中期経営目標を確実に達成するため,当面2年間 のプログラムとして「アクションプラン」が組み立てられ,改革の具体化が始動しようとして います。 全逓はこの間,郵便新生論議などを通じ,聖域なき改革を前提として,正面から効率化計画 に向き合ってきました。しかし現実は,行政型組織の文化に阻まれ,遅々として改革は進まな い状況にありました。 経営ビジョンを確たるものとし,郵政事業の将来を切り拓くためには,高コスト構造の改善 をはじめ,本社・支社を含めた全社的な組織改革,上意下達の意識・文化の改革など,アクショ ンプランの考え方に異を唱えるものではありません。むしろ郵便事業にとっては,まったなし の改革が求められています。これまでのスローガン的な改革に終止符をうち,真に改革を成し 遂げるためには,歴史的に積み上げられた行政型の意識と組織文化を掘り下げる必要がありま す。その上に立って痛みのシェアを含めた改革の全体像を明示し,郵政事業に携わるすべての 関係者がお互いの利害を乗り越え,全体で一致して改革を実行することが重要であると考えて います。 労働組合にとっては,新たな効率化に向き合うことになりますが,調達コストの削減やネッ トワークコストの改善,そして本社・支社の組織改革とスリム化による生産部門の強化など,. 2. ― ― 2.

(3) 2000年代の山形県における全逓労働運動⑹. 痛みのシェアを具体的な数値として検証し,事業と雇用の誤りなき展望を切り拓いていくこと といたします。その上に立って,アクションプランを積極的に受け止め,改革の共同作業を進 めてまいります。本日は,生田総裁から少し時間をかけて,大会構成員の皆さんに生の声で, 経営トップの思いの丈を存分に語っていただきたいと考えています。 公社経営は,まさに市場での勝負となります。欧米はすでに国を超えた市場競争が進んでい ます。市場の中で生き残るための体力を養い,強い公社を創りあげることは,認識の一致する ところです。そのためにも労使がこれまで以上にパートナーシップを形成し,経営に対して責 任を持った対応が求められることになります。 その一つは,公社の的確な判断に基づくスピード経営への対応です。市場ニーズが変化すれ ば,新たなサービスが求められますし,同時に不要となったサービスを大胆に廃止することも 重要な経営判断となります。 すでに郵便事業では,「EXPACK500」の試行サービスや民間物流企業との業務携帯など, 経営の自由度を活かした商品・サービスの開発が進められています。市場のマーケティングと スピードある経営判断は,公社の生命線であり,経営陣に対する期待は極めて大きいものがあ ります。当然にして労働組合は,スピード経営に対応したスピードある判断が求められ,本部 の責任ある意思決定は極めて重要なものとなります。 二つ目は,経営をベースにした労使協議制の確立です。経営に係わる課題を真剣に真っ向か ら議論し,政策決定プロセスを重視した実質的な労使協議をつくりあげたいと考えています。 すでに公社が発足して,2回を数える「プレ協議会」を開催しましたが,お互いに率直な話し 合いができていると判断しています。今後,名称を「郵政事業改革労使協議会」として正式に 立ち上げ,より充実した労使協議をめざしていくこととします。 労使協議の基本は,経営に係わる数値であり,数値に基づく政策にあります。これまで全逓 は,2000年に「総合生活支援ネットワーク事業への飛躍」をまとめ,2002年には「経営戦略と 新たなサービス」を政策提言し,その多くは中期経営計画に反映されています。公社時代の労 使対応は,事業政策を基軸として,中央・地方,そして全職場で「仕事づくり」の運動を展開 するよう要請するところです。 政府は,デフレの深化に伴う株価低速に打開策を見出せず,先般「株式市場活性化施策」を 取りまとめ,郵貯・簡保資金の株式投資の増額について,検討を開始するよう盛り込みました。 もとより郵貯・簡保の資金は,国民の皆さんが信頼を寄せた小額貯蓄であり,株式の買い支え を目的とした株式投資の増額はあり得ないものと判断しています。経済対策に対する自らの手 詰まりをよそに,郵貯・簡保資金を安易に活用しようとする政府の対応は,厳に戒められるべ きと考えるところです。 さて大会議案の中心的な運動課題として,「公社時代における郵政労働運動の構築と組織・ 財政の改革」を提案しています。 とりまく環境の変化は,私たちの想像をはるかに超えています。昨今の経済動向は,長期金. ― ― 3. 3.

(4) 東北学院大学経済学論集 第174号. 利の低下に伴う余剰資金が株式市場に流入し,株価は上昇傾向にありますが,国内の実態経済 から大きく懸け離れた株価の動向は,その持続性を疑問視する声が高まっています。消費者 物価は,40 ヶ月にわたり連続して前年同月比を下まわり,デフレの深刻さを物語っています。 また,IMFが世界経済見直しを下方修正するなど,経済不安は世界的に不透明感を強めていま す。 こうした中で私たちの賃金は,2年連続のマイナス賃金に至りました。具体的な経過につい ては,一般経過報告で述べますが,組合員の生活に直結する課題として,精力的に交渉を積み 上げてきたところです。 次に,公社設立に伴う変化は,前段で述べたとおりですが,ドラスティックに変わると思い ますし,変わらなければ公社の未来はないと判断しています。特に,上意下達の文化を改め, 職員の意見が経営に反映されるシステムの確立など,郵政局で第一線に立つ職員が肌で感じら れる改革を早急に実行することが,意識・文化の改革の近道でもあります。 全逓の組織現状は,6月1日現在,郵政部門で126,704名,前年比7,062名の減少となってい ます。組織の減少は財政に直結する課題であり,今後,複合型労働力構成が進むにつれ,おの ずと組織構成の変化が生じることになります。 こうした変革期にあって,従来の延長では組合員の安心と安全が守れないことは,全体の認 識が一致するものと判断しています。 改革の前提となるものは,私たちの意識と行動の改革です。郵政事業が行政型の文化を刻ん できたように,全逓もまた同様に行政型の文化を浴びてきたといえます。公社設立を契機に, 「リフレッシュスタート宣言」の実践として,一人ひとりの意識と行動の改革を全組合員に訴 えるところです。 公社時代にふさわしい組織・財政の見直しにあたっては,聖域を設けず全てをテーブルに乗 せ,トータル的の改革をめざすこととします。そして改革の気運を逸することなく,大会後す みやかに検討を開始し,スピードある意思決定をはかっていくこととします。また,節々の検 討経過については,できる限りオープンにし,組合員とともに改革を成し遂げたいと考えてい ます。 この改革は,組合費の大胆な見直しと,単一組織のメリット還元をめざした財政一元化など の財政論を検討の入口にしています。その上で組織運営の無駄をはぶき,人件費や諸会議のあ り方を検討することとしますが,けっして後ろ向きの改革であってはなりません。組合員の財 政的な負担軽減と,より質の高い組合員サービスを基本に,21世紀型の魅力あふれる運動を創 造することによって,広範な郵政労働者の結集をめざした労働組合を創りあげることとします。 企業経営も,時代の変化や市場ニーズを敏感に感じとり,商品開発や技術革新を通じて,自 らを変化させることが成長を生み出し,生き残りが可能となります。これまで私たち全逓は, 社会変化を的確にとらえ,時代を先取りした方針をかかげ,常に自らを変化させてきた実績が あります。政策・制度を運動の柱に据え,事業政策と社会政策との結合をめざした「ビジョン. 4. ― ― 4.

(5) 2000年代の山形県における全逓労働運動⑹. 21」を中期方針として掲げ,運動領域を企業内から地域へと移し,労働組合の新たな役割を見 出してきました。 公社の設立は,郵政事業を創業して以来の大改革です。対応する労働組合が,組織内外の環 境変化を的確にとらえ,公社時代にふさわしい運動へと変化していくことは,ごく自然の流れ でもあります。未来を展望し,スピードをもった改革に全機関でチャレンジするよう重ねて要 請するところです。 また,より質の高い組合員サービスの一環として,「総合的なセーフティネット」の構築を 提案しています。生活や職場での様々な不安や悩みに応える相談窓口機能を充実・整備し,中央・ 地方をクロスさせた全国ネットワークによって,組合員の「安心」と「安全」を守るとりくみ です。また,大型災害時に備え,組合員の安否確認や緊急連絡網を整備し,危機管理ネットワー クを構築したいと考えています。先日,東北での地震の際には,まず通信網が麻痺し,状況を つかむまでに相当の時間がかかっています。阪神・淡路の教訓を活かし,危機管理のあり方に ついて,全国的な検討を開始することとします。 21世紀社会は,社会保障をテーマに,暮らしの「安全」を確保する社会システムとして,子 育ての安心,雇用や老後の安心,医療や介護,そして労働の安心を通じ,働くことの意義と価 値観を尊重した社会づくりが求められています。つまり,あらゆるライスルタイルやライフス テージを包み込む社会的なセーフティネットの構築です。 私たち労働組合は,すでに「助け合い」の機能とネットワークを有しています。めざすべき 21世紀社会の構築にむけ,労働組合が主体的にその役割を担うことは,社会的歴史的な責任で もあります。 次に政治的な課題について申し上げます。国会情勢は,有事法制3法案をはじめ,歴史的な 重要法案が次々と成立していますが,審議の過程において国民不在の感は否めません。イラク を舞台にした戦禍は,平和を願う世界人類の希望を再び踏みにじり,その復興支援への自衛隊 派遣をめぐって国会を延長するという,これまた国民不在の国会運営を強行しています。改め て世界平和の尊さを訴えるとともに,有事立法が現実に使用されることのないよう,国連を中 心にした国際平和の再構築に最大限の努力を政府に要請するところです。 また,私たちとの交渉・協議のないまま,一方的に閣議決定された「公務員制度改革大綱」 は,1000万署名活動や第9次におよぶ国会議員要請行動など,透明で民主的な公務員制度改革 を求める行動によって,ひとまず関連法案の国会提出に歯止めをかけています。5月27日に開 催した政労会見では, 「十分な交渉・協議とトップ会談を開催する」ことで合意をみていますが, ILO勧告を尊重し,労働組合との交渉・協議を重ね,その合意に基づいて改革を進めるよう強 く求めるものであります。 最後に,私から「三つの期待」を申し上げます。 一つ目に,政治につきましては,一刻も早く景気回復を実現するため,財政構造改革一辺倒 から,雇用の創出や社会保障システムへの資源配分を重視した政策へと転換することによって,. ― ― 5. 5.

(6) 東北学院大学経済学論集 第174号. 国民生活の安心と活力が見出せる社会づくりを期待するところです。 二つ目に,公社の新たな経営陣には,ユニバーサルサービスを基本に,公社の経営基盤の強 化と意識・文化の改革を成し遂げ,国民から信頼される公社づくりを期待するところです。併 せて,責任ある経営を実行し,郵政関係職員の雇用不安や生活不安を引き起こすことのないよ う切望するところです。 最後に,ユニオンリーダーである機関役員は,歴史の大きな転換点にあることを意識し,自 らの意識と行動の改革,そして「公社時代における郵政労働運動の構築と組織・財政の改革」 へのチャレンジに期待するところです。 中央執行委員会は,組合員と家族の皆さんの「安心」と「安全」を常に意識し,魅力あふれ る運動の創造と夢のある公社づくりに全力をあげることを申し上げ,ごあいさつといたします。 と述べている。とにかく,4月1日,日本郵政公社の発足にともない,そこにおける郵政労働運 動の構築が喫緊の課題であったのである。 2.全逓2003年度運動方針 ついで2003年度運動方針が,=自立・共生・貢献=のスローガンのもとチャレンジアップ2003 を旗印に, Ⅰ.チャレンジアップ2003 いよいよ新時代が幕をあけました。この新たなページへの一歩として,未来を展望した事 業改革,私たち一人ひとりの意識と行動の改革,そして公社時代における郵政労働運動の構 築と組織・財政の改革にチャレンジします。 Ⅱ.めざすべき改革のスタンス 歴史的な変革期の中,公社経営への対応は,私たち労働組合の主体的な改革が求められて います。新時代にチャレンジする勇気とエネルギーをもって,スピードある改革に着手しま す。 1.公社時代における運動と組織・財政の改革 2.透明かつ健全な公社経営の確立 3.より質の高い組合員サービスの構築 Ⅲ. 私たちをとりまく情勢 出口の見えないデフレ経済の深化は,郵政事業の経営環境や私たちの生活に大きな影響を 与えています。引き続き連合の仲間と共に,政府による抜本改革を求めていくこととします。 Ⅳ.2003年度の主要課題 公社設立までの「事業と雇用を守るたたかい」のエネルギーを活かし,より質の高い組合 員サービスをめざした運動を構築すると共に,公社の経営体質の強化に向けた「仕事つくり」 の運動にとりくみます。 1 公社時代にける郵政労働運動の構築と組織・財政の改革. 6. ― ― 6.

(7) 2000年代の山形県における全逓労働運動⑹. 2 総合的なセーフティネットの構築をめざして 3 事業政策を基軸とした運動展開 ⑴ 行革対応をふりかえって (進太郎). ① 1997年2月の橋本内閣による「行政改革会議」の設置からはじまった行政改革に対 するとりくみは,本年4月1日の日本郵政公社の発足をもって一つの区切りを迎えま した。各ステージの経過は以下の通りです。 第1ステージ:橋本行革のスタートと合わせ,本部内に「行革対策室」を設置し, 国民のための郵政事業づくりをめざして本格的な運動を開始した。 第2ステージ:「簡保は民営化,貯金は民営化の条件整備,郵便は国営」との中間 報告(97.9)を国民的なキャンペーン活動ではね返し,「三事業の一体として 国営の新たな公社」とする最終報告(97.12)を導いた。 第3ステージ:最終報告の内容に沿って「中央省庁等改革基本法」並びに「総務省 設置法」,「郵政事業庁設置法」を成立(99.7)させると共に,2003年には郵政 事業の実施機能を全て公社へ移管させる道筋を作った。 第4ステージ:「全逓のめざす公社像」にそった制度設計の具体化を行いつつ,国 会審議では,一部修正も含め「日本郵政公社法」を成立(02.7)させた。また, 「信書便法」ではクリームスキミングを許されない法的枠組みを作った。 ② この4次にわたる組織の総力を結集したとりくみによって,私たちは以下の成果を あげることができました。 a 郵政事業の基本である「公共性」,「三事業一体」,「全国ネットワーク」を堅持し たこと。 b 政府直営事業から「公社」へと経営形態が変わったものの,国営を制度的に担保 しつつ,自律的・弾力的な企業体として経営の自由度を高めたこと。 c 公社経営にあたって,企業会計原則,中期目標管理,業績評価,情報公開など,公正・ 透明でスピード感ある経営システムを導入したこと。 d 雇用と労働条件については,簡保福祉事業団部門に働く職員を含め,全員が公社 職員(国家公務員)として雇用を維持し,かつ,労働条件についてもほぼ現行水準 を確保できたこと。 e 郵便事業の民間開放にあたっては,ユニバーサルサービスを確保しつつ,クリー ムスキミングを許さない参入条件としたこと。 f 公社の経営理念並びに事業計画等に「統合生活支援ネットワーク事業」論に基づ く全逓の政策提言が盛り込まれたこと。 ③ また,今日段階での継続課題として「公社の中間組織の見直し」並びに「経営協議 会の設置をはじめとする労使協議ルールの整備」等がありますが,いずれも全逓の考 え方である,a.中間組織をスリム化し,現場部門に経営資源を振り向ける,b.事. ― ― 7. 7.

(8) 東北学院大学経済学論集 第174号. 業の共通認識を基礎にした高次な労使関係を構築する,との立場で検討されていると 判断でき,その基本的な方向性については一致しています。 ④ 以上の経過と運動の成果をお互いに評価しつつ,これまで6年間進めてきた「公社 移管に関わる行革対応」の終結を確認します。この間,幾多の困難な局面もありまし たが,何よりも全国のお客さまからの励まし,地域の支援,そして郵政部内の力を一 つに合わせた対応があったからこそ,今日の到達点に結びついたことを忘れてはなり ません。そして,この蓄積された貴重な経験と財産を確実に新たな時代へと引き継い でいくこととします。 ⑤ なお,今後も折に触れ「ポスト公社」を意図的に睨んだ議論も出されてくるものと 予測されますが,その背景や目的などには十分に注意を払いつつも,淡々と対応して いくこととします。 ⑵ 公社時代における事業政策のとりくみ ① 私たちはこれまでの行革対応によって「公社づくり」を成功させ,雇用と職場を確 保することができました。その上に立って,今後は「仕事づくり」を運動の中心に据 え,公社の経営基盤強化と商品・サービスの向上に本格的にとりくんでいく必要があ ります。 ② 全逓は,すでに2000年4月に「総合生活支援ネットワーク事業への飛躍」をまとめ, 公社時代における基本的な政策の方向を提起しました。そして2002年10月には郵便事 業のビジネス展開を中心にした「経営戦略と新たなサービス」を政策提言し,その多 くは公社の中期計画に反映されています。こうした経験と実績をふまえながら,中央・ 地方で,そしてすべての職場で「仕事づくり」を展開していくこととします。 ③ 「仕事づくり」は,仕事を新しくつくるという意味だけでなく,既存の仕事の改善 や既存商品・サービスの見直しなどを含むトータルのとりくみです。公社における経 営の仕組みの変化や法・規制の弾力化,現場への権限委譲などにも着目し,それぞれ の地域職場から創意ある運動を組み立てていきます。 ④ また,事業政策の課題としては,下記をポイントに研究を進めていきます。 a 21世紀における公共サービスの新たな創造 b 郵便局のオープンネットワーク化の推進 c 地域における金融サービスのあり方 d 郵便事業のグローバル戦略と対応 ⑶ 具体的なとりくみ ① 公社経営に対するとりくみ a 公社の制度設計で残されている中間組織のあり方については,スリム化と現場へ の経営資源の重点配分を基本スタンスに,早期に結論を得るようとりくみを強化し ます。. 8. ― ― 8.

(9) 2000年代の山形県における全逓労働運動⑹. b 公社の理事会対応を含め,公社経営の意思決定経過とガバナンスに積極的に労働 組合の立場から関与し,経営に対するチェック機能を高めます。 c 労働組合としての政策力を高め,的確な政策立案と対置が可能となるようとりく みを進めます。 d 各地方機関では,経営単位に応じて「仕事づくり」の推進機関を設けるなど(例: ○○局仕事研,○○支社政策委員会等),それぞれが創意工夫して経営に対すると りくみを進めます。 ② 事業政策委員会の活動  前年度に引き続き郵政公社の財務分析を進めると共に,内外郵便事業体(物流企業 含む)の経営動向に関する調査研究を行います。 ③ 第4回「池田サミット」の開催  地方からの政策運動の発信と展開をテーマに,第4回サミット会議を2003年度に (小豆郡). 香川県・池田町で開催します。 ④ 全逓総研の活動 a 客員研究員を中心に公社の中期的な政策課題について研究を進めます。また,タ イムリーな課題については部外有識者を含めた「プロジェクト」方式で迅速に対応 できるよう体制整備をはかります。 b 地方機関が開催するセミナーや研修等の講師斡旋など,地方の政策活動をサポー トします。 c 政策研究の交流誌である「全逓調査時報」を充実させます。 4 雇用・就業形態の多様化への対応 〈基本政策の方向性〉 ① 働く側のニーズやライフステージに応じて,多様で柔軟な働き方を選択できる雇用シ ステムとワークルールを確立します。この場合,「短時間勤務」制度(パート労働制) について積極的に位置づけ,検討します。 ② 非常勤職員に関する国家公務員法の制度的整備をはかると共に,雇用(任用),賃金, 休暇・休業,福利厚生など全般的な処遇改善を求めていきます。 ③ 合理的理由のない差別や処遇格差を許さない立場で郵政職場における「均等待遇原則」 の確立を求めます。 ④ 請負や派遣労働については,組合との事前協議を義務づけると共に,公正取引,公正 労働基準を確立します。 ⑤ 多様で柔軟な働き方を可能とすることによって労働と生活の質的改善をはかりつつ, 女性や高齢者等の就業機会を拡大する多様就業型ワークシェアリングの導入を検討しま す。 ⑥ 複合型の労働力構成のもとで公正なワークルールの確立と多様就業型ワークシェアリ. ― ― 9. 9.

(10) 東北学院大学経済学論集 第174号. ングを協同で推進していくための「労使専門委員会」(仮称)の設置を求めます。 ⑦ 労働組合の役割と機能について,多様な雇用形態で働く人たちの声が反映され,かつ, 組合運動への参加が可能となるよう組織と運動の両面から見直します。 5 主な交渉課題と基本スタンス 〈公社における処遇改善のとりくみ〉 ⑴ 公社における新たな処遇実現と人事制度改革のとりくみ ⑵ 2003新賃金のとりくみ ⑶ 夏期手当(ボーナス)のとりくみ ⑷ 総合的労働条件改善のとりくみ 〈公社における労働条件改善・雇用確保のとりくみ〉 ⑴ 中期経営目標・計画とアクションプランへの対応 ⑵ 郵便事業について ⑶ 為替貯金事業について ⑷ 簡易保険事業について ⑸ 為替貯金顧客満足向上手当・簡易保険総合評価手当について ⑹ 医療職場のとりくみ 6 パワーアップ行動のとりくみ 7 男女共同参画社会実現のとりくみ ⑴ 私たちは第56回大会において,「第2次男女共同参画推進計画」を決定し,とりくみ を進めてきました。引き続き各機関の課題達成に向け,第2次推進計画に基づくとりく みを継続します。 ⑵ 地方における男女共同参画委員会の定着から,支部段階への設置を推進し,職場での 運動の創造をはかります。 ⑶ 中央・地方での「郵政事業における男女共同参画推進労使懇談会」を通じ, 「ファミリー フレンドリー企業」としての日本郵政公社の実現と,職場における男女共同参画を実現 します。 8 コミュニケーション・ルールの見直し ⑴ 日本郵政公社における新たな労使協議のテーブルとして,公社経営等に対する実質的 な議論を行う「経営協議会」の設置を強く求めていきます。 ⑵ コミュニケーション・ルール等の見直しは,中間組織のあり方や郵便局を含めた権限 と機能等について,現在検討を進めている段階にあることから,具体的な協議が進展し ていない状況にあります。 ⑶ 見直しにあたっての基本的なスタンスは ①公社経営にふさわしい高次な労使関係の 構築,②スピードある経営と判断に対応したルールの確立,③「形式充足」から「実質 充実」に基づく意思疎通の確立,④団体交渉事項の拡大と協約化,⑤交渉担当者の負担. 10. ― ― 10.

(11) 2000年代の山形県における全逓労働運動⑹. 軽減,⑥小局におけるルールの構築,等を基本に求めることとします。 ⑷ 見直しに関する交渉スケジュールについては,大会以降,上記の基本スタンスに基づ く全逓案を確立し,交渉を強化することとします。交渉の到達点については,次期中央 委員会に報告し,2004年4月1日スタートをめざすこととします。 9 政治活動のとりくみ ⑴ 日本郵政公社は,より自由度の高い経営をめざし,行政組織から大きく転換すること になりますが,「国営の新たな公社」であることと,そこに働く私たちは「国家公務員」 であり,依然として政治の動向に事業や雇用の先行きが左右される立場にあります。ま た,私たちの暮らしの豊かさや全逓の政策実現に向け,国会および地方政治に関わると りくみが一層重要になっています。 ⑵ 当面する政治対応は,「民主党を基軸に民主・リベラル勢力の政権づくりを踏まえ, 全逓の方針及び政策を支持し,これに協力する政党及び政治家個人との協力関係継続」 を基本方針としてとりくみを強化します。 ⑶ 2003年統一自治体選挙は,厳しい政治情勢や私たちをとりまく困難な状況の中で,多 くの組織内議員を誕生させることができました。今後も先の参議院選挙の教訓を踏まえ, 組織運営のあり方や基本動作の強化充実をはかりつつ,組合員の政治に対する関心を高 めるとりくみを進めます。 ⑷ 今日の政治情勢は,いつ解散・総選挙があってもおかしくない情勢にあります。第56 回大会で決定した重点候補の必勝に向け,万全の体制を早期に確立することとします。 また,第20回参議院選挙(選挙区・比例区)については,全逓の政策実現をめざし,候 補者の擁立に向けたとりくみを急ぐこととします。 10 福祉活動のとりくみ ⑴ 全逓共済活動の強化 ⑵ 全逓共済事業部のとりくみ ⑶ 退職者総合共済の見直し 11 連合運動と社会参加のとりくみ 12 グローバル化に対応した国際労働運動の強化 ⑴ UNIを中心とした国際労働運動の強化 ⑵ WTO(世界貿易機関)を中心とした郵便自由化への対応 ⑶ アジアの郵便労働組合との連帯強化 ⑷ 地方における国際交流の推進 ⑸ グローバル化に対応した人材育成 13 新たな青年部運動の創造 ⑴ 青年部を主体にとりくんだ「グリーンフェスタひつじ」は,青年の郵政事業に対する 熱意を込めたものです。この全国的なとりくみの成果をステップとし, 「チャレンジアッ. ― ― 11. 11.

(12) 東北学院大学経済学論集 第174号. プ」の先頭に立ち,公社時代の青年部運動を創造します。 ⑵ 一人ひとりの仕事の成果が公社経営を左右することを意識し,世代交代を視野に入れ たニューリーダーの育成にとりくみます。 ⑶ 郵政関連職場で働く仲間は,共に公社を支えるパートナーとして,事業を語り合える ネットワークづくりを推進します。 ⑷ 引き続き,青年部らしい創造性に富んだ「一機関一企画」を実践することとします。 なお,中央青年委員会は「公社の国際化戦略」に視点を置き,2003年度中に海外研究を 実施します。 ⑸ 中央青年委員会は,組織の活性化をめざし,今後の青年部運動のあり方について議論 を開始します。 Ⅴ 部門別のとりくみ 1 逓送部門のとりくみ  逓送部門は,専自便の競争契約の実施により,新たな環境下でとりくみを進めることと なります。引き続き,郵政事業及び運輸事業をとりまく内外の厳しい情勢を正しく受けと め,「職場と雇用」,「事業」を守るとりくみを展開します。 2 事業団部門のとりくみ  簡易保険事業団は40年の歴史に幕を下ろし,加入者福祉事業は新たにスタートしました。 組合員の雇用を守り抜いた自信の上に,新たな経営改善計画に対し,郵政事業との連携の もと積極的なとりくみを展開します。 ということが決定されている。 なお,第57回定期全国大会確認事項として, 1 2003年4月1日の公社設立に伴う規約,規定,規則及び内規については,各称等の読替に よって対応する。 2 郵便輸送関連会社の解散に伴い,組合員・範囲と種類の内,別表第3の「弘前郵便自動車 株式会社」,「秋田郵便自動車株式会社」,「近畿配達株式会社」を削除する。 3 ストライキ権の行使に関わる権限の委譲の内,「簡易保険福祉事業団組合員」を削除する。 4 南関東支社及び沖縄事務処に対応する地方本部の設置については,当面,現行の組織を踏 襲する。 本年度は役員改選の年ではなかったが,四役の一人である財政局長広瀬正信が退任したので, その補欠選挙に中央執行委員で,東北地本鶴岡地方支部出身の吉村徳雄が立候補することとなり, またこのため吉村の中央執行委員辞任で空席となった中央執行委員(郵政部門)の補欠選挙が行 なわれることになったが,いずれも立候補者1名ということで信任投票となり,財政局長には吉 村が有効投票360票中,335票を獲得し,また,中執には板垣隆(東海地本松阪地方支部)が360票中, 322票を獲得し,いずれも信任されている。 最後に,大会は,大会アピールとして,. 12. ― ― 12.

(13) 2000年代の山形県における全逓労働運動⑹. 大会アピール この春,日本郵政公社が多くの期待を受け,誕生した。公社の初年度に開催された第57回定 期全国大会は,全逓結成の地,ここ東京を舞台に,郵政事業と私たちの未来を創造する議論を 重ね,「改革」へのチャレンジを確認した。 振り返れば,私たちの事業と雇用を守るたたかいの足跡が延々と続いている。流した汗が公 社となって実を結び,雇用不安を回避する結果となった。今,歴史の転換点に立ち,この間の 運動に自信と確信をもって次のステップに歩みを進める。 公社は,あらゆる可能性を秘めている。しかし,スピードある判断と,より自由度の高い経 営を実践するために,行政型の意識と文化の改革をはじめ,聖域なき改革が急務である。郵政 事業の改革に向き合い,政策提言を基軸とした運動を中央・地方で展開していく。 私たちは,つねに時代の風を読み,知恵と勇気をもって運動を積み上げてきた。公社設立と いう最大の変化をチャンスと捉え,「公社時代における郵政労働運動の構築と組織・財政の改 革」にチャレンジする。21世紀型の労働運動づくりをめざし,組合員のための改革を組合員の 手で創りあげる。 未来は,一人ひとりの創造によって発展する。いきいきと生活し,のびのびと仕事ができる 環境を構築するため,ともに語り合い,揺るぎない情熱をもって,新時代にふさわしい文化を 築こう。 今,新たな決意で改革への一歩を踏み出す。 2003年6月20日 全逓信労働組合第57回定期全国大会 なる文言のものを発している。 なお,大会直後の中央執行委員会において,2003年度運動方針の主要課題の1にあたる「公社 時代における郵政労働運動の構築と組織・財政の改革」に関する検討状況を見極めながら,それ を主題とする第58回臨時全国大会を2003年12月1日から2日にかけて埼玉県さいたま市で開催す る計画を打ち出している。 3.全逓山形県連協第4回総会 第57回定期全国大会を承けて6月27日,28日の両日,天童市の天童ホテルを会場に全逓山形県 連絡協議会第4回定期総会が開かれる。 総会第1日目に日本郵政公社発足後,初の県連協議会として,全逓本部財政局長吉村徳雄と山 形中央郵便局郵便事業統括マネージャー小泉寛喜による特別講演が行なわれている。そして,2 日目の総会冒頭において山形県連協議長田村潤治が (前略) 県連協議長の田村です。全逓東北山形県連絡協議会第4回定期総会に出席された構成員のみ なさん大変御苦労さまです。また,公私とも大変御多用のところご臨席賜わりました,山形中. ― ― 13. 13.

(14) 東北学院大学経済学論集 第174号 (国彦). (健治). (繁夫). 央郵便局坂田局長,特推連山形県南部連絡会広瀬会長,連合山形藤橋事務局長,全労済山形県 (幸一). (繁美). (忠一). 本部佐々木部長,山形県労働金庫天童支店金子支店長,山形県逓寿会佐藤会長の皆さまにおか れましては,日頃のご指導ご鞭撻とあわせ,高い席からではありますが,総会構成員を代表し, 心より感謝と御礼を申し上げます。ありがとうございます。 さて,’97年の行革第1ステージから本年の最終ステージまで,途中幾多の困難を内なる力 で乗り越え,2003年4月1日,真っ向サービスの日本郵政公社がスタートしました。 (生田正治). (高橋俊裕). 総裁・副総裁を民間企業よりお迎えし,行政官庁の予算主義から決算主義による企業会計へ と,180度転換のまさに劇的な変革となったわけであります。 私たちが肝に銘じておくべきことは二つ。ひとつは,組合員全員が公社に移行できたという ことは,全逓本部方針の正しさの証明として高く評価すべきだということ。もうひとつは,企 業会計になったと言う重み,企業会計とはどういうものかと言う事を,全員が再度しっかり認 識する必要があると言うこと。 つまり,中身は民間企業と同じになったということ,健全経営,赤字を絶対出さないという ことが公社経営の命綱であり,私たちの雇用と労働条件の生命線だと言うことです。 最たる労働条件である私たちの賃金が,毎年3月期の決算内容次第では定期昇給やボーナス (寛喜). 支給も大きく左右されることになる,この事実を厳しく受け止め,昨日の小泉マネージャーの 極めて具体的な提起を日々の営業に是非とも活用願いたいと思います。 全逓の組織戦略は「組合員の雇用と家族の生活を守る」ことにあります。これは公社の健全 (正治). 経営と表裏一体,車の両輪の関係であり,全国大会での生田総裁の言葉を借りれば,「労使は 運命共同体」と表現されています。従ってアクションプランも「聖域なき改革」の着実な実行 なくしては,その目的を達成することは出来ないものであり,中央支部を信頼しつつ,公社経 営陣の速やかな決断を強く求めるものであります。 全逓は今,ふたつの大きな改革に着手しました。 ひとつは「自分革命」。これまで全逓東北も積極的に問題提起し,支部幹部のみなさんの協 力をいただきながら,組合員の意識改革に真剣に取り組んできました。思いは組合員自らの意 思で,公社企業体の中で成功を勝ち得ること。むろん並大抵のことではなく,お互いに悩みな がらの取り組みながらも着実に進んでおり,現在も進行中であります。 ふたつめ,全逓自らを郵政公社と言う企業体にふさわしい組織に改革する取り組み。組合員 の多様なニーズに的確に応えられる組織へ。これまでとは比較にならぬスピーディな意思決定 と経営に対応できる組織へ。 全国大会決定を踏まえ,ただちに組織財政に関するプロジェクトを立ち上げ,地方との綿密 な意思統一と,組合員に対する検討経過の情報開示のもと,11月にも臨時全国大会で大綱決定 し,来年の旭川大会で名実共に日本郵政公社にふさわしい労働組合が誕生することになります。 内外の反応を注目していきたいと思います。 職場は今,変革の過渡期にあり,さまざまな課題や問題が山積しています。賃金・超勤の原. 14. ― ― 14.

(15) 2000年代の山形県における全逓労働運動⑹. 資不足,深刻な欠員状況,不払い残業,人事制度改革の内容理解度など,この総会において具 体的な問題点を洗い出し,現地解決を図るものと地本大会に反映するものに整理し,意思統一 することといたします。 と述べている。 ついで,全逓東北の方針に基づく山形県連絡協議会の課題が, ⑴ 公社が「企業体」である以上, 「収益」最優先となり,ユニバーサルサービスは収益があっ て初めて確保されます。従ってこれからの事業経営は, 「数値目標」, 「コスト」, 「効率性」, 「ス ピード重視」等,民間手法が導入され,過去の経験値が通用しないほどの大改革・未知の世 界に突入することになります。私たちの雇用と生活権を守るためには,事業を発展させ,健 全経営を確保することが大前提であり,一人ひとりが大胆な発想の転換と,自らの行動規範 を「企業人」と規定する自分革命が必然となります。 ⑵ 支部は組合員と直接向き合う指導機関です。単一組織として中央・地本の方針に基づき, 地域のカラーも織り交ぜながら組合員のニーズに応える任務を帯びています。郵便局段階で は,誤解して悪乗りしてくる管理者の存在や,現状を理解していない職員がいるなどの厳し い現実があります。このような中で人事評価や厳しい営業目標等が示され,支部の対応(現 状認識・説明)を誤れば,組合員同士の確執や不平不満が大きくなり,労働組合への求心性 の低下や組合離れにつながる恐れがあります。支部の組織強化(変革・現状理解・情報の共 有化等々)と共に,企業体の中での存在感(影響力)に不可欠な組織力(数・率)を高める ための組織拡大が急務となっています。 ⑶ 支部執行委員会や組合員のトータル現状理解度はどのレベルなのでしょうか?支部は組合 員の現状や考えを把握するため,真摯に耳を傾ける努力をしているのでしょうか?情報の共 有化とは上部機関からの情報を生降ろしするだけでなく,双方向の意思疎通があって初めて できることです。これからは今まで以上に,分会のチカラ,組合員のチカラが求められる状 況になります。 ⑷ 過程を無視するものではありませんが,多くのことが結果(数字)責任となります。組織 拡大しかり,共済活動しかり,労働条件や雇用も結果が重要になります。「危機感」を持ち, 「本気」の取り組みが必要となります。忙しさ,厳しさを理由に逃げることなく,また, 「や らないこと」・「できないこと」を責任転嫁することなく,「どうするのか」・「どうしなけれ ばならないのか」を検証し,組合員との人間関係,信頼関係を確立することが重要となります。 ⑸ それらを踏まえ,2003年度の山形県連協の目指すべき方向・課題は, ◎ 県連協として ① 公社経営を将来にわたって安定させ,ユニバーサルサービスを確保するために, ◦組合員に対し,公社の本質とリフレッシュスタート宣言の正しい理解浸透を図る。 ◦経営をはさんだ労使の共通認識。 ◦公社における新たな労使関係の構築と醸成。. ― ― 15. 15.

(16) 東北学院大学経済学論集 第174号. ◦特推連との関係強化。 ◦業務運行課題とチェック機能の充実。 ② 組合員の雇用と家族の幸せを守るために ◦企業体の労働組合「全逓」の組織者・経営者としての決断と責任(先見性・創造力・ 指導力・扇動力・組拡力・チェック力等々)。 ◦雇用を守りつつも,将来雇用を重視した政策提言とその理解浸透を図る。 ◦組合員と家族の生活を守る,働き続けられる環境を全逓が求めていく。 ③ 影響力を高めるため組織拡大に全力を投入するために ◦組織率70%を必達目標とする。 ◦重点支部の設定と,支部と連携してポイントを絞った土着オルグを実施する。 ④ 公社に耐えうる組合員を育てるために, ◦総対話運動の推進。 ◎ 支部として ① これまでの観念にとらわれず,時代変化(経営)に即応できる支部執行体制へ変革を し,時代にあった企画・実践(事業セミナー等の開催)をして,組合員の求心力を強め る努力をしていく。 ② 正しい現状認識に基づいた支部方針を確立し,組合員を誤りなき方向に導く。また, 支部は「本気」になって分会・組合員との往復運動(総対話運動)に取り組む。 ③ 現場でのチェック機能(経営上の提言も)を強化し,管理者の出過ぎやルール無視, 組合員の誤解,タダ働きに対応していく。 ④ 「数は力」,全逓の影響力を維持向上させるために,新規採用者の完全結集,未加入 者の一掃,他労組からの組織拡大を図る。 ということを決定している。 また,共闘関係に関してこれまで全逓山形から副議長を出してきた山形県平和センターとの関 係について, 山形県平和センター運動については,中央支部方針に基づき,昨年の第53回地方本部定期大 会において離脱が確認されており,暫定的にこの1年活動を行ってきましたが,本年11月末を もって離脱することとします。 という提案がなされて承認されている。 なお,今年は役員改選の年ではなかったが,県連協議長田村潤治が退任したので,新議長に小 野寺広太(鶴岡地方支部)が信任投票で選任されている。そして,執行体制は, 議 長 小野寺広太(鶴岡) 事務局長 逸見康裕(山形貯金) 幹 事 加藤 清(酒田) 幹 事 今野裕道(山形中央). 16. ― ― 16.

(17) 2000年代の山形県における全逓労働運動⑹. 会計監査 佐藤秀治(酒田) 会計監査 大沼充治(山形中央) となっている。 4.全逓東北地本の2003年度活動方針 7月1日は,全逓東北第13回地方本部執行委員会(全体)が秋田市の秋田ビューホテルで開か れ,この日から始まる全逓東北第54回定期地方大会に向けての最終打ち合わせが行なわれる。そ して,7月1日から3日にかけて秋田ビューホテルにおいて全逓東北第54回定期地方大会が開催 されるが,この大会では,日本郵政公社副総裁高橋俊裕と全逓信労働組合中央執行委員長石川正 幸の記念講演が行なわれている。そして,東北地本執行委員長野中昭夫の挨拶は,大会議事概要 において, 冒頭,野中委員長は,「雇用の価値観をキチンと再認識し,何よりも全員が日本郵政公社に 継続雇用された全逓運動の正しさに自信と誇りを持ちたい」と,この間の行革対応の取組を総 括した上で,今次大会を「明日への全逓東北を創造する大会」とすべく,主要課題を以下のと おり述べた。 《日本郵政公社への対応》 ○ 日本郵政公社は,国営であるが,行政官庁ではない。中央省庁改革基本法第33条第2項で, 公社の経営は独立採算性の下,自律的かつ弾力的経営となっている。 ○ 「独立採算」とは,絶対に赤字を出せないということであり, 「自律的・弾力的経営」とは, 経営の自由度が増す一方,商売の世界に負けたら潰れる自由もあるということ。 ○ 今後は,経営の結果が数字で明確に出てくる。公社の経営状況は労使関係,処遇,労働条 件等に大きな影響を与えることになる。また,経営陣には,経営者としての道義的責任が付 きまとうことになる。 《アクションプラン》 ○ 今後1~2年が公社の健全経営の正念場。労働組合も経営に関心を持たなければならない。 ○ 全逓は,この間,郵便事業の健全経営に向けた数限りない効率化施策の人員削減に協力し てきた。にもかかわらず,財務内容が一向に好転していない。経営陣には,郵便局等で日夜 歯を食いしばって頑張っている全逓組合員の心境をキチンと受け止めてほしい。 ○ アクションプランを受け入れるにしても,我々だけが“痛み”を被る内容であっては絶対に ならない。 ○ 抜本的な組織機構改革,調達コストの見直し,営業部門への要員配置等による営業基盤強 化に努め,タブーを廃して,「聖域なき改革」に取り組むよう強く求める。 《労働運動のあり方》 ○ 日本郵政公社の理念が浸透すると,当然,労働組合の価値観も変化してくる。 ○ 全逓は,57年間,行政官庁の中の官公労である全逓信労働組合として歩んできた。全逓運. ― ― 17. 17.

(18) 東北学院大学経済学論集 第174号. 動の歴史は,権利闘争,物取り的な運動がベースであったと言っても過言でなく,また,組 織運営も上から下への説得型,押しつけ型,動員型の労働運動であった。 ○ 今後は,過去の経験論・実践論では,組合員のニーズに応えることができないと判断。組 合員機能と政策提言で,雇用と労働条件を確保することが必要。 《組織拡大》 ○ 懸命な努力にもかかわらず,現在の組織状況は13,604名(組織率:66.92%)であり,昨年 の大会比で804名の減少となっている。  しかし,全逓東北の組織拡大は全国的にも大躍進・大奮闘しており,昨年の新規採用者の 拡大(63.19%,436名の拡大)は,全国ナンバー1。 《地方交渉課題等~三段階機関運営~》 ○ 三段階機関運営になって3年。この間,上がってきた諸課題は,「決して引き出しに入れ ない,棚に上げない」をモットーに地方交渉を展開してきた。 ○ とりわけ郵便事業の健全経営に関しては,地本の総力を上げ,誠心誠意取り組んできた。 ○ 公社発足後の地方交渉のあり方については,10月に予定されている中間管理機構の見直し の状況等を踏まえ,全逓の組織機構の見直しも視野に入れつつ検討する。 ○ 全逓東北の大看板である,労働運動も仕事も「やるべきことはやる。言うべきことは言う」 については,組合員が身近に見えるように,「知る,知らせる」で丁寧な組織運営を図る。 ○ 地本・支部・組合員が一本の線で結ばれるよう,対話を重視した自立型「総対話運動」に 総力を上げて取り組む決意。 という形に要約されている。 ついで全逓東北2003年度活動方針の審議に入り,スローガンとして, 自立・共生・貢献―リフレッシュ・スタート運動の実践で変化に対応できる力強い組織を目 指そう。 を掲げることとするが,それぞれのことばについて, 自立 21世紀の労働運動は,新たな課題に果敢にチャレンジする創造性と積極性が必要であ り,組織と組合員一人ひとりの自立が大切です。 共生 女性と男性,環境と経済,地域社会と郵政サービス,市民と労働運動など,私たちが 生活する様々な分野での活動を積極的に取組みます。 貢献 組織の発展に向けて組合員としての役割を果たすこと。地域社会の発展に向けて組織 と組合員一人ひとりの貢献を大切にします。 と解説をつけ,組合員に対して, 信頼 全逓という組織,全逓に集結した「仲間」を信頼し合うこと。 団結 組合員同士が「支え合う心」を大切にし,組織の力を高めること。 挑戦 環境の変化に正面から向き合い,新時代に果敢に挑戦する意識を高めること。 という呼びかけを行ない,. 18. ― ― 18.

(19) 2000年代の山形県における全逓労働運動⑹. Ⅰ.力強く未来を拓こう Ⅱ.変化への組織的対応を進めます。 1.運動の成果と雇用の確保を認識します。 2.組織的なチャレンジの展開を図ります 3.改革へのアクション・プログラムを推進します。 4.組合員サポートの充実を目指します。 5.基本動作の徹底と総対話運動で活性化を推進します。 Ⅲ.取り巻く情勢 1.公社立ち上げ時における課題 2.郵政三事業の現状 〈郵便事業・郵便貯金事業・簡易保険事業〉 Ⅳ.組織拡大・強化の取組み 1.2002年度の総括 2.2002年度組織拡大優秀支部表彰 3.2003年度組織拡大(パワーアップ)方針 ⑴ 2003年度の組織拡大目標は,東北全体で69%,郵政本組合員で67%とします。 ⑵ 新規採用者の組織拡大目標は100%とします。 ⑶ 未加入者等郵政職場全ての職員を対象に,5%(330人)の拡大を目指します。 ⑷ 事業団部門の未加入者一掃に努めます。 ⑸ 短時間職員及び再任用職員の拡大100%を目指します。 ⑹ 2002年度重点支部の取組みの総括を行い,新たに2003年度重点支部を指定して,組織 強化・拡大に努めます。 ⑺ 非常勤職員の組織化については,全国大会決定及び本部方針に基づき,具体的な方針 を策定することとします。 4.教育宣伝活動の強化とニューリーダーの育成に向けて 5.ZENTEIビジョン21の更なる定着と推進に向けて 6.青年部活動の飛躍を目指して Ⅴ.雇用と労働条件の課題 1.地方交渉の基本スタンス 2.郵便新生施策に対する取組み 3.翌日配達エリア拡大施策の取組み 4.地域区分局統合に対する取組み 5.貯金事務センター再編の取り組み 6.新仙台局開局の取組み Ⅵ.主要課題の取組. ― ― 19. 19.

(20) 東北学院大学経済学論集 第174号. 1.福祉活動の強化 2.男女共同参画社会の実現 3.連合運動と社会運動課題の取組み 4.国際交流 5.政治活動の取組み ⑴ 2003年統一地方選挙闘争について ① 2003年4月に施行された統一地方選挙において,組織内候補8名と推薦候補の勝利 に向け,取組みを行い,厳しい政治情勢,困難な状況の中,組織内候補全員の当選を 果たすことが出来ました。 ② 組織内議員の誕生により,地方分権時代における地方自治確立,そして,全逓の諸 政策実現に大きな力を得ることとなりました。 ⑵ 日本経済は長期不況を脱しきれない状況にあり,いつ解散総選挙があってもおかしく ない情勢となっています。全逓の政策実現を目指し,推薦候補の必勝に向けた取組みを 急ぐこととします。 ⑶ 当面する政治対応はこれまでの基本方針を踏襲します。 Ⅶ.部門活動の強化 1.逓信部門の取組み 2.簡易保険福祉事業団の取組み 3.医療部門の取組み Ⅷ.組織財政の改善改革について 1.支部設置基準 〔郵便局支部〕 ⑴ 2001年度組織財政検討委員会答申内容(第53回地本大会第1号議案付属方針)によ り対応することとし,2003年度財政方針は現行の支部をもって策定することとします。 ⑵ 中間管理機構の姿が明らかとなり,普推連・特推連組織等が変更となった場合は, それに対応する支部組織のあり方等について,「組織運動と財政課題」の視点では対 応します 〔貯金支部〕. (2004). ⑴ 秋田・盛岡・山形・郡山貯金支部は,平成16年に予定されている「経過措置」要員 の配置換までは支部として存続させることとします。 ⑵ 経過措置要員の配置換以降は「近隣支部」に統合し,「分会」とします。 ⑶ 組織運動や支部交渉を充実させるために,統合先の支部執行委員会定数について「+ 1名」を特別措置することとします。 〔事業団支部〕 ⑴ 事業団職員は4月1日より公社職員となりました。現在の支部体制は,地本単位支. 20. ― ― 20.

(21) 2000年代の山形県における全逓労働運動⑹. 部とし,13施設・12分会で構成しています。 ⑵ 組織運動と財政課題の視点から,関係方面と協議し,支部設置のあり方について検討 する必要があり,中央組財検の動向を注視しつつ検討を進めることとします。 2.職員人件費の見直し ⑴ 職員身分の見直し課題 ⑵ 具体的処置の見直し という形で決定している。 今年は役員改選の年ではなかったが,全逓東北地本副執行委員長をつとめる山形県連議長田村 潤治が山形県連協議長退任にともない,副執行委員長を退任したので,かわって新山形県連協議 長小野寺広太が副執行委員長に選出されている。 5.山形県連協の山形平和センターからの離脱 全逓東北第54回定期地方大会の直後である7月7日,全逓山形県連絡協議会議長小野寺広太は, 山形県連協各支部長あてに,「山形県平和センターからの離脱に関する山形県連協の判断につい て」という事務連絡を発しているが,その文面は, 連日の活動ご苦労様です。また,各支部の御協力により全逓山形県連絡協議会第4回定期総 会を成功裡に終了することが出来ましたことに感謝申し上げます。 さて,連協総会議案にある山形県平和センターからの離脱に関して,山形県連協としての判 断を下記の通りとしますので,各機関会議等での対応をお願いします。 記 1.経過について 昨年開催された東北地方本部第53回定期大会議案書第4号議案及び第1号議案付属方針 (別紙,抜粋―省略・岩本)に基づき,全逓山形県連協として,定期大会決定を踏まえ, 2002年7月31日付けで「平和センター脱退」の文書を提出し,この1年間はこれまでの山形 県平和センターとの関係もあり,暫定的に継続加盟(ただし会費納入数1,000名)をしてき ました。 2.現状について 全逓の基本方針は全ての共闘運動を「連合運動」に収斂することとなっています。連合山 形への県平和センター運動の継承については,ほとんど解消していますが,「原水禁運動」, 「食・水・緑」,「憲法擁護等の平和と民主主義を守る運動」,「政治対応」は,まだ時間のか かる課題ですし,「地区平和センター」,「勤労協運動」等,各支部のおかれている状況もあ ります。しかし,今年度の組織財政(全逓東北第54回定期大会第2号議案)をみれば,山形 県連協予算として前年比で358万円(7.7%)減と大幅に減少している状況と合わせ,財政の 全国一元化もあり,今後も厳しい予算事情が続きます。 したがって,全逓山形として,各支部の状況は理解するものの,中央・地方の判断と組織. ― ― 21. 21.

(22) 東北学院大学経済学論集 第174号. 財政を考慮し,今年11月末を以て,山形県平和センターを離脱することとし,県平和センター 規約(資料―省略・岩本)に基づき,文書により提出を行います。 なお,会費について,支部長・書記長会議で確認済みですが,2003年6月分までは納入済 みですので,7月分から11月分までの5ヶ月分と夏期臨時徴収分を納入することとします。 3.今後の対応 県連協と県平和センター,及び,各支部と地区平和センター(勤労協等含む)の関係につ いては,それぞれの状況を把握して支部代表者会議等を開催し,あらためて協議を行います。 というものである。 7月25日,岩手県盛岡市の全逓岩手会館で全逓東北地本三役会議が開かれ,2003年度の全逓東 北の執行方針のあらましが話し合われる。そして,これを承ける形で,7月30日と31日に岩手県 岩手郡雫石町の雫石プリンスホテルにおいて,全逓東北第一回地本執行委員会(全体)が開かれ, 執行方針と役割分担が決定されている。 8月1日,山形県連協議長を退任した田村潤治の激励会が寒河江市のホテル・シンフォニーに おいて開かれている。 8月11日には宮城県仙台市のホテル岩沼屋において全逓東北第2回地本執行委員会が開かれて いる。また,同会場において8月11日から12日にかけて全逓東北第1回東北支部長会議が青年部 長を含めて開催されている。 8月21日,22日にはホテル岩沼屋において全逓東北第1回全東北支部書記長会議が開かれる。 8月23日,寒河江市の市民文化センターにおいて第1回山形県連協幹事会が開かれ,パワーア クション委員会,各機関大会総括,全東北支部長会議および書記長会議の報告,2003年地本方針 と山形県連協の対応,年間日程の決定,共済関係などが議題とされている。 8月26日,山形市のあこや会館において,山形県連協第1回支部長書記長会議が開かれ,パワー アクション委員会,各支部大会総括,2003年度地本方針と連協の課題第54回地本大会決定事業政 策提言についてが議題とされている。 9月7日,8日には鶴岡市の秋田伊右衛門において全逓山形第1回青年部長会議が開かれ,02 年度活動総括,03年度年間活動方針,組織拡大+Z,青年部レク,を議題として取りあげ,審議 を行なっている。 9月11日,12日には仙台市の東北地本において全逓東北第3回地本執行委員会が開かれてい る。 10月14日,15日には青森県の浅虫温泉において全逓東北第4回地本執行委員会が開かれている。 10月21日,22日には仙台市の仙台国際ホテルにおいて全逓東北第5回地本執行委員会が専従執 行委員会として開かれている。また,この両日,仙台市のホテル岩沼屋で全東北支部青年部長会 議が開かれている。 10月23日には山形市の勤労者福祉センターにおいて全逓山形第1回支部長会議が開かれて,パ ワーアクション委員会,マイカー共済の取り組みについて,全逓東北第54回地方大会決定事業政. 22. ― ― 22.

(23) 2000年代の山形県における全逓労働運動⑹. 策提言について,全労済オルグ,今後の運動課題について,が議題とされている。 10月25日には山形市の勤労者福祉センターにおいて全逓山形県連協第2回支部青年部長会議が 開かれ,組織拡大+Z,青年部レクについて,共済関係,を議題に審議が行われている。 11月6日,山形市のパレスグランデールにおいて連合山形第16回定期大会が開かれ,全逓山形 県連協議長小野寺広太が連合山形執行委員に選出されている。 11月8日,9日には天童市の湯坊いちらくにおいて全逓山形県協のフレッシュセミナーが過去 1年間における新入組合員を対象に13名の参加をえて開かれ,1日目は交流を目的とするボーリ ング大会を実施するとともに,2日目には,労働組合の役割と社会的責任,賃金とは?,全逓東 北および山形県連協青年部の活動状況,に関する学習が行なわれている。また,11月9日には, 山形市の国際ホテルにおいて山形県連協主催の事業セミナーが開かれ,50名が参加しているが, フレッシュセミナーの参加者も合流し,日本郵政公社の健全経営がみずからの雇用と労働条件の 確保につながることを学んでいる。 11月9日投票の衆議院議員総選挙では,全逓山形は連協の支援する民主党は山形県選挙区3区 にすべて候補者を擁立したが,すべて敗れている。しかし,比例区において1区で鹿野道彦,2 区で近藤洋介が復活当選している。なお,この選挙で獲得した政党別議席数では自民党239,民 主党177,公明党34,日本共産党9,社民党6,保守新党4,自由連合1,無所属の会1,無所 属9となっている。自民党が10議席減であったのに対して民主党は40議席の増であったが,11月 19日に自公連立で第2次小泉純一郎内閣が発足している。 6.全逓第58回臨時全国大会の開催 11月25日,山形市のあこや会館において山形県連協第2回支部長書記長会議が開かれ,議題と して,パワーアクション委員会,第58回臨時全国大会意見集約,第5回地方委員会への意見集約, 当局との交渉課題について,給与制度改革などが審議されたが,とくに12月1日,2日に開催さ れる全逓第58回臨時全国大会への山形県連協としての意見集約と,その前の11月26日に開催され る全逓東北第5回地方委員会への山形県連協としての意見集約が中心となっている。そして,こ の2つの意見集約は要するに一連のものであった。 11月26日には仙台市の仙台国際ホテルにおいて全逓東北第5回地方委員会が開かれ,第58回臨 時全国大会にのぞむ全逓東北としての意見集約がはかられている。 12月1日,2日の2日間,埼玉県さいたま市のさいたま市民会館おおみやにおいて,全逓第58 回臨時全国大会が開催されているが,冒頭,挨拶に立った全逓中央執行委員長石川正幸は, (前略) 第58回臨時全国大会の代議員ならびに構成員の皆さん,年末始繁忙をひかえた大変忙しい時 期にご参集を頂きましてありがとうございます。さらに,本日,ご臨席を賜りましたご来賓の 皆様に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。そして,大会準備でご苦労をおかけ しております関東地本の皆さんに,心から感謝申し上げるしだいです。. ― ― 23. 23.

(24) 東北学院大学経済学論集 第174号. また,先の衆議院選挙を勝ち抜いた全逓国会議員団の皆さんにもご臨席を頂いております。 結果については,すでにご案内のとおりですが,みごと全員の当選を果たすことができました。 残念ながら政権交代の夢は,次に持ち越しとなりましたが,21世紀最初の衆議院選挙は,二大 政党への大きな一歩を踏み出したと判断しております。 この間,国民のための新しい政権づくりに向けまして,全国各地で奮闘を頂いた組合員の皆 さんに,心から感謝を申し上げ,その労苦に敬意を表するしだいであります。 さらに,来年は第20回参議院通常選挙が行われます。後ほどご挨拶を頂きますが,情報労連 の「内藤まさみつ」候補,電力労連の「小林まさお」候補を推薦し,全国的な選挙戦を展開す ることといたします。大会構成員の皆さん,そして全組合員の皆さんのご支援ご協力をお願い する次第であります。 さて,11月29日,イラクにおきまして,日本人外交官2名が殺害され,憂慮が現実となって あらわれました。衷心よりお悔やみ申し上げます。断じてテロは許されるものではありません が,自衛隊を派遣するという行為は認めるわけにはいきません。政府が今,進めようとしてい るイラク政策は,国民に対する説明責任を果たし,徹底した国会論議が必要であると考えてい ます。 それでは,第58回臨時全国大会の開催にあたりまして,とりまく諸情勢と提案しています組 織改革にしぼって所信の一端を述べさせて頂きます。 公社が発足して245日目を迎えました。郵政事業の現状,特に郵便事業につきましては,今 日の経済環境や郵便市場をめぐる競争の激化によって大変な苦戦を強いられています。なし崩 し的なメール便市場への参入が進み,9月末までの郵便物数の累計は対前年比3億4千3百万 通の減少,率にして3.2%のマイナスとなっています。これに対してヤマトのメール便は 1億3千8百万通の増加,率にして46.6%の伸びとなっています。 私たちは,郵便新生からアクションプランを通じ,効率化の高いハードルに正面から向き合っ てきました。また,私たちが痛みのシェアとして求めてまいりました管理部門のスリム化も, 本社・支社組織の見直しによってトータル1,000名の削減が示されています。問題は,公社化 のメリットを収益に転嫁できない構造的な体質にあると指摘しなければなりません。今後も改 革協議会などを通じ,私たちの事業政策を基軸に,経営基盤づくりに取り組んでいくこととい たします。 政治に目を向けますと,郵政事業の民営化が再び政争の具にさらされています。総裁選の小 (純一郎). 泉公約をもとに郵政事業を2007年4月に民営化するという政府の基本方針が示されました。こ の政府方針に基づいて作成された自民党マニフェストは,「公社の経営改革の状況を見つつ, 国民的議論を行い,2004年秋頃までに結論を得る」としており,国民的議論を強調した内容に なっています。 では,国民の皆さんの世論はどんな状況にあるのでしょうか。時事通信社が本年9月に発表 した「郵便局に関する世論調査」によりますと,7割を超える国民の声が,拙速なる郵政民営. 24. ― ― 24.

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