• 検索結果がありません。

育ちゆく体とわたし

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "育ちゆく体とわたし"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

第4学年体育科保健学習指導案

単元

育ちゆく体とわたし

指導観

本学級の子どもたちは、着替える時に異性を意識する言動が見られ、好きな子を話題にする中で

嫌な思いをして問題となったことや、遊び心でありながらもズボンや水泳パンツを下ろされて嫌な

思いをしていたという実態がある。それは、自分の体の成長や異性に対して関心をもち始めている

姿である。しかし、その成長の変化を「はずかしいこと」「いやらしいこと」と感じている面が強

く、それは、自分の体の変化を肯定的に捉え切れていない姿でもあると考えられる。そこで、体の

変化を気にしたり、異性を意識し始めたりするこの時期に、自分自身の体の成長や変化を正しく知

ることは、自他の成長を喜び、尊重し合う意識を育む上からも意義深い。

本単元に関しては、低学年では学級活動において、体を清潔にすることの大切さや具体的な行動

の仕方を理解してきている。第3学年では「けんこうな生活」として、1日の健康な生活の仕方と

体や身の回りの清潔や

生活環境を整えることの大切さを理解してきている。日常の生活の中で特

に自覚もなく行われがち

なこれらのことを、健康という視点から見直し、自分の健康は自分で守

るという態度を身に付けてきている。これらの上に立ち、本単元では、子どもたち自身の体の発育

に着目し、身や体重などが年齢に伴って変化することや発育の仕方には個人差や男女差があること、

また、発を促すためには食事・運動・睡眠の調和のとれた生活を送ることが重要であることを理解

できようにする。さらに、思春期に起こる体の変化、射精と月経とその仕組みに着目し、それはだ

れでも起こり、また個人差があることを理解できるようにする。10歳の誕生日を迎えるの時期は、

体の発育の面からも第二次性徴の入り口である。この時期に、今の自分の体を見つめ直したり、こ

れから自分の体に起こる変化や成長など、人間の体に対する気づきや発見を促し自分の体に関心を

もたせていくことは、基本的な生活習慣の形成にも役立ち、これからのライフスタイルの確立につ

ながるものと考える。このことは、身体機能の発育・発達、生殖にかかわる機能の成熟について理

解する中学校の学習へ発展する。

本単元の指導にあたっては、体の発育・発達について正しい知識を身に付けさせ、それらの変化

が起こっても不安をもたないことや、個人差があるもののだれにでも起こる当たり前の変化である

ことを正しく理解できるようにする。そのために、養護教諭との連携を図ってより専門的な知識を

獲得したり、家庭との連携を図って、自分の成長を実感したりできるようにする。そのためには、

まず「出会う段階」では、これからの成長の中で「新しい命のもと」として、男子には「精子」が、

女子には「卵子」がつくられ始めることを知り、本時学習のめあてをつかませる。次に「さぐる段

階」では、体の中のどこでつくられるのか「自分が生きるための器官」と「新しい命を生み出す器

官」について調べさせる。そして、

「深める段階」では、養護教諭から「新しい命を生み出す器官」

がどのように働き始めるのか専門的な立場からの話を聞き、射精や月経について学ばせる。さらに、

精通や初経が始まる時期のグラフをもとに、個人差や男女差があることを理解させる。最後に、

「生

かす段階」では、ワークシートでこれからの生活で大切にしたいと思ったことを考えて発表させ、

実践化への意欲を高めることができるようにする。

目標

自分の体や心の変化に関心をもち、体をよりよく発育・発達させていくための生活の仕方を意欲

的に追求していくとともに、自分の体と他の人の体を大切にする態度を育てること

ができるよう

にする。

(関心・意欲・態度)

自分の体や心に起こる変化について課題をもち、体の成長を調べ、互いに協力することの大切さ

を考えることができるようにする。

(思考・判断)

体は、年齢に伴って変化し発育すること、体の発育・発達には個人差や男女差があること、また、

思春期に起こる男女の体の変化は、「次の命を育むための大切な準備」であることを理解できるよ

うにする。

(知識・理解)

(2)

単元計画 (全5時間)

段階

配時

学習活動

教師の手だて

○ 生まれてからこれまで、年齢に伴って成長してきた体の様子 ○ 一人ひとりの健康連絡簿「す 出 を振り返ることで、本単元の学習の見通しをもつ。 こやか」をもとに、これまで 会 身長の変化グラフ 体重の変化グラフ の身長や体重の変化の様子を う 捉えさせると共に、身長や体 ・ 小さいときにくらべて大きくなったな。 重の変化には、個人差や男女 ・ これから先もどんどん大きくなっていくのかな。 差があることをとらえさせる。 ・ これからどれぐらい大きくなるのだろう。 《 《《 《個人差個人差が個人差個人差ががが当当当当たりたり前たりたり前前前》》》》 《男女差《《《男女差男女差が男女差ががが当当たり当当たりたり前たり前前前》》》》 自分の体の成長にとって大切なことや、これからどのよう に成長するのか調べよう。 さ

○ 体をよりよく成長させるための生活について調べる。 ○ ブレーンストーミングで体 ぐ 体体体体がよくがよくがよくがよく育育育育つためのつためのつためのつための がよりよく成長するために必 ・ 食事の仕方は? 運動の仕方は? 疲れをとるには? 要なことを出し合い、KJ 法で 深

食事・運動・睡眠の三観点で め 調和のとれた食事 適度な運動 休養や睡眠 分け、どんなことに気を付け る

〈健康のみなもと〉 〈骨や筋肉の発達〉〈成長ホルモンの分泌〉 たらいいのかを考えさせる。 ○ 思春期にあらわれる体の外の変化について調べる。 ○ 男の子と成人男性の体の絵 男 男 ・ からだつき(肩幅が広い) や女の子と成人女性の体の絵 子 性 (がっしりした体型) を比較させる活動を通して、 の の ・ 毛(ひげ・脇毛・陰毛) どのように変化していくのか 体 体 ・ その他(声変わり・にきび) をとらえさせるようにする。 《 《 《 《だれにでもだれにでもだれにでもだれにでも現現現現れるれるれるれる当当当当たりたり前たりたり前前前ののの変化の変化変化》変化》》》 また、体の変化が現れた年齢 女 女 ・ からだつき (こしが広い) グラフをもとに、これから先 子 性 (ふっくらした体型) の体の成長や変化にも、「個人 の の ・ 毛(脇毛・陰毛) 差」「男女差」があって当たり 体 体 ・ その他(胸が膨らむ・にきび) 前であることをとらえさせる。

《《《現《現現現れれれ始れ始める始始めるめるめる時期時期時期時期ははは、は、個人差、、個人差個人差個人差ややや男女差や男女差男女差があって男女差があって当があってがあって当当当たりたりたり前たり前前前》》》》 本 本本 本 ○ 思春期にあらわれる体の中の変化について調べる。 ○ 養護教諭と連携し、体の中 時 時時 時 男女ともに、これから「命を生み出す器官」が働き始める。 の「命を生み出す器官」がど

のように働き始めるのか理解 【男子の体の中では】 【女子の体の中では】 させることができるようにし、 ・ 新しい命のもと「精子」 ・ 新しい命のもと「卵子」 変化が起きることは、だれに ・ 射精 ⇒精 巣で 精子が 作ら ・ 月経⇒卵巣で卵子が作られ とっても当たり前のことであ れ始めたサイン 始めたサイン り、新しい命を生み出す準備 ・ 精通⇒初めての射精 ・ 初経⇒初めての月経 が始まることへの喜びや期待 《 《 《 《精通精通や精通精通やや初経や初経初経初経がががが始始まる始始まるまる時期まる時期時期時期はははは、、個人差、、個人差個人差や個人差ややや男女差男女差男女差男女差があってがあってがあって当があって当たり当当たりたり前たり前前前》》》》 感がもてるようにする。 生

○ 思春期にあらわれる心の変化について調べる。 ○ 異性に対する心の変化は、 か ・ 異性への関心の高まり(悩んだらだれかに相談しよう) 大人に近づいているしるしで す

異性との張り合い (互いを認めて協力しよう) あることをおさえる。 ○ これから迎える思春期に、どんなことに気を付けて生活すれ ○ 学んだことをもとに、実践 ばよいかを考える。 への意欲を高めるようにする。

(3)

本時主眼

思春期になると、女子と男子とではからだつきに特徴が現れるだけでなく、体の中で「命を生

み出す器官」が働きはじめ、射精、月経などが起こることを理解できるようにする。

体の中にある器官の働きを調べる活動を通して、体の中の変化に関心をもち、思春期を迎える

にあたって自他の体を大切にし合う生活について考えることができる。

準備

精子と卵子の映像 体内器官の絵 射精と月経の仕組み図 精通・初経年齢グラフ

ワークシート

本時学習指導過程

段階

学習活動

教師の手だて

1 精子と卵子の映像を見て、これから自分の体の中でつくり出され ○ 「精子」と「卵子」の映像を

る「新しい命のもと」であることを知り、本時学習のめあてをつかむ。 見せ、その名称や「新しい命の

もと」であること、これから先 だれもが男子は「精子」を、女 子は「卵子」がつくられ始める 〈男子の体の中でつくられる精子〉 〈女子の体の中でつくられる卵子〉 ことを知らせ、追究意欲を高め ・ 精子や卵子は、体のどこでつくられるようになるのだろう。 させる。 ・ 精子や卵子は、いつごろからつくられ始めるのだろう。

追究意欲

これから先、体の中ではどのような変化がおこるのか調べよう。

2 体の中にある器官について調べる。 ○ 男子の体の中と女子の体の中

〈男子の体の中〉 〈男子も女子も同じ〉 〈女子の体の中〉 の器官を描いた図を比較させる

心臓・肺・胃・腸 ことで、同じ器官と違う器官が 【自分が生きるための器官】 あることを捉えさせ、男子だけ にある器官、女子だけにある器 〈男子だけ〉 〈女子だけ〉 官のどちらもが「新たな命を生 精巣・陰茎 卵巣・子宮 み出す器官」であることを押さ 【新しい命を生み出す器官】 える。

3「命を生み出す器官」の働きについて知る。 ○ 「新しい命を生み出す器官」

〈男子の命を生み出す器官の働き〉 〈女子の命を生み出す器官の働き〉 がこれからどのように働き始め

るのか、養護教諭からの話を聞 かせる。 射精(初めての射精=精通) 月経(初めての月経=初経) ・ 精通や初経は、次の命を生み出す働きが始まったしるしなんだ。 ・ 何歳ぐらいになったら、精通や初経がおこるのだろう。 4 精通や初経が始まるいつごろから始まるのか調べる。 ○ 精通や初経が始まった年齢グ ラフを提示し、精通や初経の始 まりには、個人差や男女差があ ることをとらえさせる。 個人差(人によって違うんだな。) 個人差(人によって違うんだな。) 男女差(男子よりも女子の方が早く始まるんだな。)

5 ワークシートで今日の学習を振り返り、これからの生活で大切に ○ 変化が起きることは、だれに

したいと思ったことを考えて発表する。 とっても当たり前のことであ

・ 体の外だけでなく、体の中でもいろんな変化が起きるんだな。 り、新しい命を生み出す準備が ・ 男女に起こる違いはあっても、命を育むことは同じなんだな。 始まることへの喜びや期待感が ・ お互いのことを知って、自分や友達の体を大切にしていきたい。 もてるようにする。

参照

関連したドキュメント

であろう.これは,1992 年に「Five-step “mi- croskills” model of clinical teaching」として発表 さ れ た 2) が,そ の 後「One-Minute Preceptor

カリキュラム・マネジメントの充実に向けて 【小学校学習指導要領 第1章 総則 第2 教育課程の編成】

P.19 ・ペアで、自分の立場で答える形でチャンツを 言う。 【Let's Listen】P.20

○本時のねらい これまでの学習を基に、ユニットテーマについて話し合い、自分の考えをまとめる 学習活動 時間 主な発問、予想される生徒の姿

“〇~□までの数字を表示する”というプログラムを組み、micro:bit

小学校学習指導要領総則第1の3において、「学校における体育・健康に関する指導は、児

「PTA聖書を学ぶ会」の通常例会の出席者数の平均は 2011 年度は 43 名だったのに対して、2012 年度は 61 名となり約 1.5

「PTA聖書を学ぶ会」の通常例会の出席者数の平均は 2011 年度は 43 名、2012 年度は 61 名、2013 年度は 79 名、そして 2014 年度は 84