商業科(簿記)学習指導案
指導者職名:教 諭 氏名:○○ ○○ 印 実 施 日 時:平成○年○月○曜日○時限 実 施 学 級:第○学年○組(男○名,女○名) 実 施 場 所:第○学年○組 ホームルーム教室 1 単元名 第1編 簿記の基礎 第7章 試算表 2 単元設定の理由 ○ 単元観・教材観 簿記は,企業の経営活動を財務諸表に写像する技術である。すなわち,取引を仕訳帳に記入し,総勘定元帳に転記す る技術である。この 2 つの帳簿に記入された数値が正しくなければ,誤った財務諸表が作成されることになる。 そこで,本単元では,仕訳帳から総勘定元帳への転記の正否を確かめるために,試算表について学習し,貸借平均の 原理を利用して記帳の誤りを発見する方法を習得することをねらいとしている。このことは,今後継続して簿記を学習 する際,常に正確な記帳をおこなうことが重要であることを認識させるうえでも好適な題材である。 ○ 生徒観 本学級の生徒は,比較的おとなしい生徒が多く授業に対して真面目に取り組む様子が伺える。4 月に実施したベネッ セコーポレーションの「学習到達度テスト(進路マップ)」アンケートにおいて,「家庭学習はする」と全員が回答し ており,学習に対する意識が高いクラスといえる。 しかし一方で,簿記については,単に指示をこなし,パターンを覚えて丸暗記しようとしている傾向が見受けられる。 また,最近独自におこなったアンケートにおいても,92%の生徒が簿記は難しいと回答している。難しいと回答した理 由は,これまで学習したことがない科目であるので,勉強の仕方がよく分からないというものであった。このことは, 前述の「進路マップ」アンケートにおいて,「家庭学習で時間をかけている教科は何か」という問いに対して,簿記な どの検定・資格に関連する教科と回答した生徒が 40 人中1人しかいないことからも裏付けられる。このような状況は, 今後の簿記学習に対して意欲や関心の低下につながると危惧している。 ○ 指導観 本単元の指導にあたっては,生徒に知識・理解を深め定着させるために,生徒の活動を通して,まず教材に対する関 心・意欲・態度,次に思考・判断,さらに技能・表現という評価の観点と指導の一体化を図りたい。また,生徒が主体 的に簿記に対して学習する態度を喚起するため,特に次の点に留意したい。 ・ 最初に,簿記が難しいと感じている生徒がいるため,難解な用語を使わず,身近な例と比喩することで関心をもたせ, 発問を通して意欲を喚起し,学習プリントにおいて学習態度へと結び付ける。 ・次に,試算表作成の理由を考えさせる活動を取り入れ,自分の言葉で表現できる場面を設定する。 ・さらに,学習プリントのなかに学習到達度に合わせた問題を設定し,またそれを解く時間を十分に確保し,基礎・基 本の定着を図る。 ・上記の学習効果を高めるために,家庭学習において短時間でできる復習プリントを準備する。 3 単元指導目標 (1)簿記用語について関心を持ち,自ら学習する態度を育てる。 【関心・意欲・態度】 (2)合計試算表には 3 つの検証がなされていることを考察させ,正確な記帳の重要性を認識させる。 【思考・判断】 (3)合計試算表の作成方法を習得させる。 【技能・表現】 (4)残高試算表が合計試算表から誘導され,複式簿記一巡の手続きにあるということを理解させる。 【知識・理解】 4 単元指導計画(全3時間) 第1次 試算表の特徴および作成方法と貸借平均の原理 1時間(本時) 第2次 残高試算表の特徴とその作成方法 1時間 第3次 複式簿記一巡の手続きにおける試算表 1時間 5 本時の指導目標 試算表の特徴および作成方法を身につけさせ,貸借平均の原理が作用していることに気付かせる。 【思考・判断】6 指導上の留意事項 本時のねらいは,試算表の役割および特徴を明らかにし,その作成方法を習熟させることである。そのため,まず,前 時の復習と関連させることで,記帳が正確であるかどうか確認することが必要不可欠であるとう意識を抱かせる。また, 仕訳帳と合計試算表の記録と記録を照合させると,3 つの検証がなされていることについて,自ら学習しようとする力を 養わせるため,考える時間を十分確保することとし,クラス全体の理解力を向上させたい。 さらに,6 月 21 日には入学以来初めての検定試験となる電卓検定の受検を控えている。よって,板書を特に丁寧におこ ない,数字やコンマをそろえるように合わせて指導する。 7 教材 (生徒) ①教科書:新井益太郎・稲垣冨士男[2009]『新簿記』実教出版。 ②問題集:渡辺正直 他[2009]『最新段階式 簿記検定問題集3級』実教出版。 ③学習プリント ④電卓 (教師)上記①②③④および 短冊 8 学習の展開 学習活動・内容 指導上の留意点 時間配当 評価の観点・方法 導 入 1.前時の復習をする。 取引が発生したら 仕訳帳に仕訳し総 勘定元帳に転記す るという流れを確 認する。 2.本時の学習目標を 確認する。 ・取引が発生したら,仕訳帳に仕訳し,総勘定 元帳に転記することを,発問によって復習す る。その際,仕訳帳および総勘定元帳が,企 業にとって重要な帳簿であることを確認す る。 ・前時の復習と関連させることで,記帳が正確 であるかどうか確認することが必要不可欠で あるとう意識をもたせると同時に,本時の学 習内容の全体像を把握させる。 5分 展 開 3.貸借平均の原理に ついて学習する。 教科書を音読する。 ・板書を工夫し,視覚に訴えることで,また, 音読という活動をすることで,借方と貸方の 金額が一致する貸借平均の原理について理解 を深める。 10分 4.試算表の特徴およ び作成方法を知る。 学習プリントに記 入する。 ・合計試算表の作成方法を学習プリントによっ て理解させる。 ・学習プリントの取引を仕訳帳に仕訳し,総勘 定元帳へ転記し,試算表を作成して,自分が おこなった転記の正否を確認する一連の作業 をおこなわせ,記帳のイメージをつかませる。 その際,数字やコンマをそろえることに留意 させる。 15分 5.班で仕訳帳と合計 試算表を照合させ 検証ができること について考察する。 学習プリントに記 入する。 ・学習班をつくり,上記で作成した仕訳帳と合 計試算表を見て,同じ金額となっている箇所 をみつけさせる。その結果よりどこの金額が 一致していれば,仕訳帳からの転記が間違っ ていないかを考察させる。また,その結果を 学習プリントに自分の言葉で記入させる。記 入できていない生徒には,助言をおこない, 班員と積極的に話し合うように促す。 15分 ま と め 6.本時のまとめをお こなう。教科書の ポイントに印をつ ける。 ・特に重要なポイントに印をつけさせることに より確認させる。 ・復習として家庭学習の指示をする。 5分 【本時のめあて】試算表の特徴および作成方法を身につけ,貸借平均の原理が作用していることに気付こう。 (観点) 仕訳帳と合計試算表を 照合させ 3 つの検証が なされていることを発 見できているか。 【思考・判断】 (方法) 机間巡視をおこない学 習プリントに記入でき ているか確認する。 基準 A:3 か所発見し自分 の言葉で記入でき ている。 B:3 か所発見できて いる。 C:なにも記入できて いない。