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非線形光学,光科学への期待

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Academic year: 2021

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非線形光学デバイスの進展 ってき

非線形光学,光科学への期待

伊 藤 弘 昌

(東北大学工学研究科・理化学研究所) 非線形光学の研究に黎明期から携わる機会を得,40年になる.光と物質の相互作 用は,量子エレクトロニクスや光エレクトロニクスの根源であり,その作用は線形の みにとどまらず,必ず非線形の応答を含む.その非線形な応答を解明し,積極的に利 用して新たな物性情報を引き出したり,それによりもたらされる新たな機能を開拓 し,利用展開を図りながらたゆみない発展を遂げてきた 野である. 非線形光学効果の高効率発現には,まず優れた非線形光学材料が不可欠である.一 方,江崎玲於奈博士の超格子にはじまる材料の構造制御による新たな物性や動作の実 現は,20世紀後半の人類の進歩である.現在大きな展開をみせている擬似位相整合 用の周期ドメイン反転なども一種の超格子であり,光超格子ともよばれる.1960年 のレーザー発振,1961年の石英によるルビーレーザー光の第二高調波発生に続いて, この擬似位相整合の えはなんと 1962年に提案されていることは驚くばかりである. この提案が実際のデバイスに結び付くには四半世紀も必要だった.私は LiNbO ウ エハーからこの周期ドメイン反転導波路デバイスを作る方法を最初に示した一人とし て,産業的にも大きく育 実現す たこの 野の動きをうれしい驚きで見守っている.提 案から長い時間をかけてのデバイス開発,そしてそのデバイスが新たな展開を生み出 す一例であった. 電波領域では,高調波発生やミキシングなどの技術は十 に利用されているが,こ れらは電波領域での非線形効果を用いた動作である.2001年の本誌巻頭言にも書か せていただいたが,長い間電磁波スペクトルの谷間であった光波と電波の境界領域 が,この 10年で光波の周波数変換によりほぼ完全にカバーできるようになった.近 年のテラヘルツ波研究の活発化は非線形光学のなせるところが大である. 非線形光学作用を高効率に する情 るには,材料の研究も重要である.ナノや量子ド ットを含む新たな非線形材料の研究に基づく非線形光学の展開は重要であるととも に,他者の追随を短期間には容易に許さない.一層激しくなる国際競争のもと展開す る今後の研究開発において,ぜひ長期的な展望のもとでの研究の構築と持続 計測手 熱 により,優れた成果を挙げるように期待している.わが国の光研究者層の厚さ,レベ ルの高さやその歴 の深さのもと,基礎科学への新たな ある非 法の提供や,光波を光 波で制御する究極の光デバイスなど,独自性 展を 切 線形光学 野の一層の研究進 . 望す に希 る

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