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学生が運営する総合型地域スポーツクラブの事例報告(2) ― SPORTS北海道函館キャンパスについて―

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(1)Title. 学生が運営する総合型地域スポーツクラブの事例報告(2) ― SPORTS北海 道函館キャンパスについて―. Author(s). 吉村, 功. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 71(1): 373-387. Issue Date. 2020-08. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/11405. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第71巻 第1号 Journal of Hokkaido University of Education(Education)Vol. 71, No.1. 令 和 2 年 8 月 August, 2020. 学生が運営する総合型地域スポーツクラブの事例報告⑵ ― SPORTS北海道函館キャンパスについて ―. 吉 村 功 北海道教育大学函館校スポーツ文化研究室. Case Report on Comprehensive Community Sports Club Operated by Students : ⑵ ― on SPORTS-Hokkaido Hakodate Campus of Hokkaido University ―. YOSHIMURA Ko Department of Sports-Culture, Hakodate Campus, Hokkaido University of Education. 概 要 SPORTS北海道函館キャンパスは,地域の人々にスポーツの楽しさを伝え,地域の活性化に 寄与することを目的とした総合型地域スポーツクラブである。その主たる運営は,北海道教育 大学函館校内の「SPORTS北海道」に所属する学生スタッフが行なっている。 本クラブには,小学生から高齢者までを対象としたいくつかの定期的なスポーツ教室があり, それぞれの年代の特徴やニーズに合ったスポーツ活動を企画し,運営を行なっている。本稿で は,小学1,2年生を対象としたスポーツ教室における,計10回の実施内容を紹介する。その 際,それぞれの運動メニューにおける主なコーディネーション能力を取り上げて説明した。さ らに,著者からの学生スタッフへのコメント,並びに学生スタッフ間の反省を挙げ,今後に向 けてより工夫すべき点や,実施上の留意点を示した。. 1 はじめに. を通じて地域住民の健康増進と豊かな生活を送る ことに寄与するとともに,北海道並びに函館圏に. SPORTS北海道函館キャンパス (以後, 「SPORTS. おけるスポーツ振興を図ることである(田中・吉. 北海道」と表記)は,2006年から試行期間として. 村・橋本,2016, p.23)。そして参加者がスポーツ. 活動を開始し,2008年に総合型地域スポーツクラ. の楽しさを味わうとともに,スポーツ活動を通し. ブとして正式に発足した。その目的は,地域の人々. て,子供たちの心身の基盤づくりを行うことに主. を対象に,スポーツの喜びを伝え,スポーツ活動. 眼をおいている。この活動によって,生き生きと. 373.

(3) 吉 村 功. した地域づくりに貢献するとともに,子供たちの. らの主なコメントや学生スタッフの反省を挙げ,. スポーツ能力を養い,将来におけるスポーツ選手. 実施上の留意点を明記することを目的とする。. としての可能性を育んでいくことを目指している (田中・吉村・橋本,2016, p.7)。 2019年度には,毎週あるいは隔週に行う定期教. 2 コーディネーション能力. 室として, 「スポーツあそびすと」(小学1,2年. 筋力,柔軟性,バランスなどの様々な要素を効. 生を対象とした前期10回,後期10回の教室), 「Do. 果的に組み合わすことにより,スムーズな動作が. 遊パーク」 (小学3,4年生を対象とした前期10回,. 生まれる。この組み合わせを効果的に調整する能. 後期10回の教室),「冬期教室」(小学1〜4年生. 力がコーディネーション能力である。すなわち「目. を対象とした冬期5回の教室) , 「ジュニアサッ. や耳でとらえた情報や足の裏の感覚など外界から. カー教室Bambi」 (小学1〜4年生を対象とした. キャッチした刺激を脳で分析・判断し,動作の目. 年間24回の教室),「すぽると広場」(高齢者を対. 的に応じて,神経を伝って筋肉を動かすという一. 象とした年間12回の教室), 「スポーツ遊ING」(子. 連の運動プロセスを瞬時に適切に行う能力」(白. 供の保護者を対象とした年間16回の教室)を行っ. 石・川本・吉田,2013, p.74)である。換言すれ. た。その他に,トレッキング・カヌー体験・夏の. ば「体を巧みに動かす神経系の能力」(東根,. イベントなどの1日企画を実施したり,函館市内. 2015, p.10)であり,表1に示したように,コーディ. の小学校親子レクリエーション,鹿部町「げんきっ. ネーション能力として7つの要因が挙げられてい. 子運動教室」 ,八雲町「子どもわくわく教室」な. る。. どへの出前教室を行ったりした。 著者はそれぞれの活動において,学生リーダー との事前打ち合わせ,及び活動後のコメントを行 い,その後の活動の発展に向けての支援を続けて. 表1 7つのコーディネーション能力 表1 7つのコーディネーション能力 定位能力. いる。小学3, 4年生を対象とした2018年度の「Do. 変換能力. 遊パーク」の活動については,その実施内容を紹. 連結能力. 介し,反省点や留意点を明らかにした(吉村,. 反応能力. 2019) 。 本稿では,2019年度後期に実施された, 「ス. 識別能力. ポーツあそびすと(以下では「あそびすと」と略 す) 」 (小学1,2年生対象の教室)における活動 を報告する。小学1,2年生はプレ・ゴールデン エイジと呼ばれ,神経系が急激に成長し,運動能. リズム 能力 バランス 能力. 相手やボールなどと自分の位置関係を正確に把握する 能力「状況把握」,「距離感」,「空間認知」 状況にあわせて,素早く動作を切り換える能力 「フェイント」,「スイッチのオン・オフ」 関節や筋肉の動きを,タイミングよく同調させる能力 「なめらかな動き」,「運動局面」,「体幹の使い方」 合図に素早く,正確に対応する能力 「単純反応」,「選択反応」 手や足,用具などを精密に操作する能力 「ハンドアイ・フットアイコーディネーション」 動きを真似したり,イメージを表現する能力 「経済性」,「タイミング」,「テンポ」 不安定な体勢でもプレーを継続する能力 「静的・動的」,「重心の移動」. 出典:東根明人(2007)子どものつまずきがみるみる解決する コーディネーション運動(ボール運動編),明治図書,p12.. 力の基礎が形成されるとても大切な時期である。 田崎(2020)は「子供のさまざまな能力を引き出. 今回の報告では,各運動メニューに内在する主. すためには,多面的な運動能力を育てることが大. なコーディネーション能力についての具体的な説. 切であり(p.33) ,多様な動作や視野,視点に触. 明を行う。さらに,10回の教室における運動メ. れて楽しく運動能力を育てることが望ましい. ニューが,それぞれの能力に関して著しく偏って. (p.37) 」と述べている。「あそびすと」 (小学1,. いないかどうかを検証する。. 2年生対象の教室)では,楽しみながら様々な運 動遊びを行っている。ここでは,その活動内容を 示すと共に,個々の運動メニューにおけるコー ディネーション能力を紹介する。さらに,著者か. 374. 3 「あそびすと」について 「あそびすと」は小学1,2年生を対象とした.

(4) 学生が運営する総合型スポーツクラブの事例報告. スポーツ教室である。2019年度後期の活動は,10. の人数で集まり,互いに自己紹介をする。. 月から12月において週1回(木曜日16:30〜17:. ③「ハリケーン」. 30) ,計10回開催された。2019年度の会員の子供. 〈ねらい〉仲間と協力しながら,回転のあるコー. は32名(1年生20名,2年生12名)であり,10の. スを走り抜けていく。回転時の内側と外側ではス. 小学校から通ってくる児童である。1回の教室に. ピードが異なるので,3人で協力し,走力加減を. おける学生スタッフの参加は,平均で約18人で. 考えながらコースを進んでいく。. あった。. 〈主なコーディネーション能力〉. 「あそびすと」の学生リーダーとサブリーダー と著者との3人で,教室の前日までに,次回の教. ・変換能力:回転時の内側と外側の速さや回転方 向に対応した体の動きを切り替える。. 室の運動メニューについての打ち合わせをする。. ・バランス能力:回転時の体のバランスを保つ。. 運動メニューについては,近年の「あそびすと」. 〈用具〉コーン,ポストバー. の実績や,これまでの「SPORTS北海道」の取り. 〈内容〉スタートラインから3箇所にコーンがジ. 組み(田中・吉村・橋本,2016, pp.105-120),運. グザグに置いてある。3人1組の横一列でポスト. 動遊びに関する他の書籍(諸澄,2001;佐藤・青. バーを持ち,コーンを1回転して進んでいく(第. 野,2015等)を参考に,参加している子供たちの. 1コーンは左回転,第2コーンは右回転,第3コー. 実態を踏まえて考案する。そして当日あるいは前. ンは左回転)。第3コーンを回ったら,直進して. 日の昼休みに, 学生スタッフはリハーサルをする。. スタートラインに戻り,次の仲間と交代する。チー. 本番の教室の終了後,著者から学生スタッフにコ. ム対抗戦で行う。. メントを述べ,その後,学生スタッフ間での反省. ④「風船落とすな!」. 会が行われる。それらを基に,学生リーダー・サ. 〈ねらい〉手を繋いだ仲間と協力し,風船を落と. ブリーダー・著者の3人が,後日最終確認を行う。. さないように,動きながら腕で風船を打ち上げる。. 事前打ち合わせ・リハーサル・本番の教室・著者. 〈主なコーディネーション能力〉. からのコメント・学生間の反省会・最終確認,の. ・定位能力:風船の落下スピードと位置関係を把. 作業を,計10回行った。. 握し調整する。 ・反応能力:風船の不規則な動きに合わせ,素早. 4 実践内容. く移動する。 〈用具〉風船. 第1回目:2019.10.8. 〈内容〉2人で手を繋ぎ,腕で風船を打ち上げて. 【運動メニュー】. 落とさないようにする。風船は予期しない方向に. ①w-up(2人1組でのストレッチ). 動くことがあるので,素早く反応して移動し,タ. ②「猛獣狩に行こうよ」. イミングよく風船を打ち上げる。最初は2人,次. 〈ねらい〉仲間を見つけ,自己紹介をする。. に4人,8人,16人と仲間を増やして行う。どの. 〈主なコーディネーション能力〉. チームが最後まで風船を落とさないか,チーム対. ここでは仲間同士の自己紹介を行うものであ. 抗戦も行う。. り,コーディネーション能力の育成は考慮してい. ⑤「手繋ぎ鬼」. ない。. 〈ねらい〉仲間の位置を見極めながら,身をかわ. 〈内容〉学生リーダーが「猛獣狩に行こうよ。猛. して巧みに逃げる。. 獣なんて怖くない。槍だって持ってるさ。・・・。. 〈主なコーディネーション能力〉. アッ!○○」と歌いながら○○の動物を言う。子. ・定位能力:仲間との位置関係を把握する。. 供たちは,その動物の文字数(ゴリラならば3). ・変換能力:鬼から俊敏に身をかわす。. 375.

(5) 吉 村 功. 〈内容〉鬼ごっこ。タッチされたら手を繋ぐ。手. ③「長縄フィーリング」. を繋いだ鬼の数が4人になったら,2人ずつに別. 〈ねらい〉長縄の動きをよく見て,タイミングよ. れて鬼になる。鬼が増えていく中で,状況を見極. く跳ぶ。. めながら逃げる。. 〈主なコーディネーション能力〉. 【学生スタッフへの主な教示】. ・定位能力:縄と自分との位置関係を把握する。. ③について:奇数番目のコーンと偶数番目のコー. ・リズム能力:タイミングを掴む。. ンは逆に回転することになるが,その回り方を間. ・バランス能力:ジャンプでの安定した体勢をつ. 違える子供がいる。回る方向を示す目印になるよ. くる。. うなものを設置すると良い。また,回転時の内側. 〈用具〉長縄. と外側のスピード(役割)の違いが理解できない. 〈内容〉学生スタッフが回す長縄に子供5〜6人. 子供もいる。説明時に丁寧に教えよう。. が入って跳ぶ。❶左右に揺れる縄を跳ぶ。❷回転. ④について:予想以上に,風船のコントロールが. する縄を跳ぶ。. 難しい様子であった。しかし,子供たちは動き回. ④「障害物綱引き」. りながらゲームを楽しんでいた。ただし,16人は. 〈ねらい〉チームで協力して課題をクリアし,力. 多すぎた。. 一杯綱を引く。. 【学生間の主な反省点】. 〈主なコーディネーション能力〉. ③について:仲間のことを考えずに走ってしまう. ・識別能力:ボールを渡したり掴んだりする際の. ことがある。見本を示す際に,もっと強調して説. 適切な位置を見て,的確に体を動かす。. 明する必要がある。. ・連結能力:体全体を使って力一杯綱を引く。. ④について:とても盛り上がった。子供たちの動. 〈用具〉綱,マーカーパッド,ボール. きが大きいので,グループ同士が接近しないよう,. 〈内容〉学生スタッフが綱の両端を持って引き合. 学生スタッフが十分に注意をする。. い,綱が動かないように維持している。綱の両端. ⑤について:あまり鬼が増えなかった。コートの. 後方より,子供たちはチームの課題をクリアした. 広さや最初の鬼の数を工夫する。. 後,綱の方に進み,綱を引き始める。1ゲーム目 の課題:床に置かれたマーカーパッドを全てひっ. 第2回目:2019.10.15. くり返す。2ゲーム目の課題:1列になり,後ろ. 【運動メニュー】. の仲間に頭上からボールを渡すリレー。3ゲーム. ①w-up(2人1組でのストレッチ). 目の課題:1列になり,後ろの仲間に股下から. ②「縄跳びフィーリング」. ボールを渡すリレー。. 〈ねらい〉いろいろな跳び方にチャレンジする。. ⑤「三色鬼」. 〈主なコーディネーション能力〉. 〈ねらい〉状況を的確に判断し,身をかわして巧. ・リズム能力:リズムよく跳ぶ。. みに逃げる。. ・バランス能力:ジャンプでの安定した体勢をつ. 〈主なコーディネーション能力〉. くる。 ・識別能力:跳びなわを巧みに操作する。 ・連結能力:腕や脚の関節や筋肉をスムーズに動 かし,縄とタイミングよく同調させる。. ・反応能力:色によって「逃げる」「捕まえる」 を判断して動く。 ・定位能力:仲間との位置関係を把握する。 ・変換能力:鬼から俊敏に身をかわす。. 〈用具〉跳びなわ. 〈内容〉赤,青,黄の3色に分かれた鬼ごっこ。. 〈内容〉前跳び,後ろ跳び,交差跳びなどにチャ. 赤は黄から逃げながら青をタッチ,青は赤から逃. レンジする。. げながら黄をタッチ,黄は青から逃げながら赤を. 376.

(6) 学生が運営する総合型スポーツクラブの事例報告. タッチする。タッチされたらコートの外に出て,. ③「チェンジ鬼」. 指定された縄跳びの跳び方や回数をクリアすると. 〈ねらい〉素早く反応し,動作を切り替える。. コートの中に入り鬼ごっこを続ける。. 〈主なコーディネーション能力〉. 【学生スタッフへの主な教示】. ・変換能力:「追う」「逃げる」の動作を切り替え. ③について:うまく跳べない子供を配慮して,学. る。. 生が縄をゆっくり回そうとしている。しかし,適. ・定位能力:仲間との位置関係を把握する。. 度な速さで回さないと,ジャンプをするリズムが. 〈内容〉子供v.s.学生。笛が鳴るごとに,子供と. 崩れてしまう。2跳躍1回旋跳びで行なっている. 学生の鬼が交代する鬼ごっこ。. ので, 「1,2,3・・・」の掛け声も,2跳躍. ④「つないでハイハイ」. に沿った2拍子の掛け声の方が良い。. 〈ねらい〉ペアの仲間と協力し上手に動く。. ④について:通常の綱引きと違い,綱を引き始め. 〈主なコーディネーション能力〉. るタイミングが両チームで違う。もしも綱が速く. ・連結能力:ペアとの動きを合わせ,手足をタイ. 動いている状態で掴みに行くと,怪我に繋がる可. ミングよく動かす。. 能性が高い。そのため,綱の両端の学生は,両チー. 〈用具〉マット,シフォンスカーフ. ムの子供たちが引き始めるまで,綱が動かないよ. 〈内容〉2人1組となり,両者の内側の足首をス. うに互いに力を調整する必要がある。今回,学生. カーフでつなぎハイハイで進む。前方にはチーム. はその点をよく把握しており,頑張っていた。. の次のペアがこちら向きに待っており,タッチし. 【学生間の主な反省点】. たら交代(マットを2列置き,次のペアとの進路. ③について:リズム良く跳べるような回し方(速. が重ならないコースにする)。チームの全ペアが. さ)を学生間で確認する。子供たちがリズムやバ. 移動したら終了。各チーム対抗戦。. ランス良く跳ぶための練習内容を工夫する。. ⑤「おっとっとバイキング」. ④について:楽しく,とても盛り上がった。綱の. 〈ねらい〉チームで作戦を立て,2人が協力して. 両端を担当する学生の力加減が素晴らしかった。. ボールを上手に運ぶ。. また,終わりの合図の瞬間に手を離してしまうこ. 〈主なコーディネーション能力〉. とを配慮し,綱が急激に動かないように,終わり. ・バランス能力:ボード上のボールをバランスよ. の合図の前に綱の中央を学生が持っていたことも 良かった。. く載せて運ぶ。 ・反応能力:周りの状況を判断し,素早く動く。 〈用具〉ダンボール板(40cm×50cm),ソフト. 第3回目:2019.10.22. バスケットボール,ハンドボール,スポンジボー. 【運動メニュー】. ル(径9cm)をそれぞれ複数個。. ①w-up(2人1組でのストレッチ). 〈内容〉コートの中央に各種のボールを置き,中. ②「ヒヨコのたたかい」. 央から放射状に4チーム(小学生3チーム,大学. 〈ねらい〉体のバランスを保ちながら移動する。. 生1チーム)が配置する。チームごとに2人がダ. 〈主なコーディネーション能力〉. ンボール板を持って中央に進み,ボールを載せて. ・バランス能力:体のバランスを保つ。. 自分のチームのところに戻り,次の2人と交代す. 〈内容〉しゃがんだ姿勢で足首を持ち,移動する. る。その後,中央のボールを取っても良いし,他. (ヒヨコ歩き) 。子供たちは学生のヒヨコに体当. のチームのボールを取っても良い。ソフトバス. たりし,学生を倒す(学生からの攻撃はない)。. ケットボールは1点,ハンドボールは2点,スポ. 制限時間内に全ての学生ヒヨコを倒したら子供た. ンジボールは3点であり,チームで作戦を立て,. ちの勝ち。. 周りのチームの状況を見ながらプレーを進め,制. 377.

(7) 吉 村 功. 限時間内での得点を競う。. 手を上下に動かしながらスキップをし,さらに自. 【学生スタッフへの主な教示】. 分のお題を声に出しながら同じお題の仲間を探し. ③について:学生と子供との危険な接触がないよ. て集まる。お題を変え,2ステップスキップと拍. う,学生が方向を換える際には,必ず視野の範囲. 手を行いながら,同様にして仲間を探す。. 内を動くことが徹底されていた。. ③「ボールフィーリング」. ④について:練習タイムの後,ペア間で動作を合. 〈ねらい〉動いているボールとの位置感覚を掴む。. わせるための話し合いの時間を設定した方が, 〈ね. ボールを上手に投げたり捕ったりする。. らい〉を確認する上でも良い。. 〈主なコーディネーション能力〉. ⑤について:ボールの種類(難易度)と個数につ. ・反応能力:ボールの動きに合わせて反応し体を. いて,ゲームをより面白くするための検討をしよ う。 【学生間の主な反省点】 ④について:足を結ぶスカーフの縛りが緩く,2 人の歩調が合わなくても進めてしまい,話し合い. 動かす。 ・定位能力:ボールと自分,あるいはパスをする 際の相手との距離感を掴む。 ・識別能力:相手が捕球しやすいところへパスを する。. の必要性がほとんどなくなってしまった。まずは. 〈用具〉ボール. シフォンスカーフではなく,適度な強さで結べる. 〈内容〉2人1組。❶相手から転がってきたボー. ものを用意する。そしてペア間の話し合いの時間. ルを掌,肘,お尻などで止める。❷相手とキャチ. を設ける。. ボールをする。❸後ろ向きになり股下から相手に. ⑤について:子供3チーム,大学生1チームだっ. ボールを投げる。. たので, 大学生チームが隣にいないチームがある。. ④「アメリカンドッジ」. そのチームは,距離が遠い大学生チームのところ. 〈ねらい〉ボールを「投げる」「捕る」「避ける」. には行きづらい。子供たちは,大学生チームから. のドッジボールを楽しむ。. ボールを奪ってくることも楽しみにしているの. 〈主なコーディネーション能力〉. で,大学生チームを増やしても良かった。. ・反応能力:ボールの動きに合わせて反応する。 ・定位能力:ボールや相手との距離感を掴む。. 第4回目:2019.10.29. ・識別能力:相手にボールを投げ当てる。. 【運動メニュー】. ・変換能力:ボールに当たらないように巧みに身. ①w-up(2人1組でのストレッチ). をかわす。. ②「仲間を探せ!」. 〈用具〉ボール. 〈ねらい〉リズムに合わせ,動作を加えながら声. 〈内容〉相手チームからのボールに当たった場合,. を聞き分け,仲間を見つける。. 相手チームの仲間となり,相手コートに移る。外. 〈主なコーディネーション能力〉. 野の人はいない。最後に人数の多い側(コート). ・リズム能力:スキップ「タッタタッタ・・・」,. の勝ち。. 2ステップスキップ「タッタターンタッタター. ⑤「眠り鬼」. ン・・・」を行う。. 〈ねらい〉身をかわして巧みに逃げる。. ・連結能力:複数の動作を連続してスムーズに行 う。. 〈主なコーディネーション能力〉 ・定位能力:鬼や仲間との位置関係を掴む。. 〈内容〉1チーム5人ずつの複数チームに分かれ. ・変換能力:鬼から巧みに身をかわす。. る。5人それぞれに学生から「クリ,カボチャ,. ・バランス能力:片足バランス立ち。. キノコ, マツタケ,サツマイモ」のお題をもらう。. 〈用具〉スズランテープ. 378.

(8) 学生が運営する総合型スポーツクラブの事例報告. 〈内容〉 ズボンの後ろにしっぽ(スズランテープ). 【運動メニュー】. を着け, 鬼(学生スタッフ)から逃げる。鬼にしっ. ①w-up(2人1組でのストレッチ). ぽを取られたら,コート外のゾーンに行き,片足. ②「だるまさんとオバケ」. 飛行機のポーズで待つ。学生リーダーの笛の合図. 〈ねらい〉動く時間や位置を的確に判断する。片. で鬼が眠る。その間に,コート内の子供は鬼から. 足でバランスを保つ。. しっぽを取り返し,コート外の仲間に渡す。しっ. 〈主なコーディネーション能力〉. ぽを受け取った子供はコート内に復活する。学生. ・定位能力:時間やオバケ(学生)の居場所を考. の笛の合図で鬼が目覚めたり,眠ったりする。. えながら,どこにどれだけ動けるかを判断する。. 【学生スタッフへの主な教示】. ・バランス能力:片足バランスで静止する。. ②について:スキップだけの動作であれば,ス. 〈用具〉スズランテープ,マーカーパッド. キップが苦手な子供は,上手くできないことが気. 〈内容〉 「だるまさんがころんだ」の応用編。学. になり,スキップが一層ぎこちなくなることがあ. 生リーダーが「だるまさんのバランス」と言い,. る。しかし,スキップ&腕の動作に加え,言葉を. それが言われている間に前方の鬼の尻尾(スズラ. 口にしながら仲間の声を聞き分けるという課題. ンテープ)を取る。「だるまさんのバランス」と. は,後者が主課題であるため,上手くいかないス. 言い終わった時には,コート内に置かれたマー. キップを気にし過ぎることがない。そのうちに,. カーパッドの上で片足バランスをしなければなら. なんとなくリズム感を掴み,スキップが自然とで. ない。マーカーパッドまで行けない,あるいは片. きるようになっていた。2ステップスキップは難. 足立ちバランスが崩れた場合にはスタートライン. しかったようであるが,できない子供は動きを躊. に戻る。また,移動時に,コート内にいるオバケ. 躇することなく行なっていた。. (学生)に捕まった時にもスタートラインに戻る。. ④について:人数が多い側が勝ちならば,少ない. ③「キャンディコロコロ」. 側にいた場合,自ら意図的に当てられて人数の多. 〈ねらい〉仲間と協力して,ボールを落とさない. い側に行くことも考えられる。こうなるとゲーム. ように移動させる。. は成立しない。ただし,外野の人がいないので,. 〈主なコーディネーション能力〉. 全ての人が,ボールを避ける・投げる・捕るとい. ・識別能力:ボールを上手く移動させるためのア. う動作が常に要求されるところが本ゲームの特徴. クアポールの傾きを調整する。. であろう。. 〈用具〉アクアポール(90cm),ボール,ダンボー. 【学生間の主な反省点】. ル板(40cm×50cm). ②について:仲間の声を聞き取るのが大変だった. 〈内容〉子供同士が向かい合い,それぞれが2本. ようであるが,大きな声を出して楽しんでいた。. のアクアポールを横にして持つ。学生がアクア. スキップが上手くいかない子もチャレンジして楽. ポールの端に置いたボールを,ポールを傾けなが. しんでいた。. ら反対の端に移動させる。反対の端に来たボール. ④について:勝ち負けの感覚がよくわからず,最. を学生がダンボール板で受け止め,次の子供のペ. 初にいた側(コート)に戻ろうとして,意図的に. アのポールに渡す。渡し終えた子供は,チームの. ボールに当たる子供がいた。. 列の最後尾に行き,自分たちの順番を待つ。ゴー ルラインまで早くたどり着いたチームの勝ち。. 第5回目:2019.11.5 子供たちを4チームに分け,運動会形式によっ. ④「2人3脚玉入れ」 〈ねらい〉ペアでリズムを合わせる。ボールをコ. て,運動メニューの②から⑤までの合計得点を競. ントロール良く投げ入れる。. い合う。. 〈主なコーディネーション能力〉. 379.

(9) 吉 村 功. ・リズム能力:ペアでリズムを合わせる。. 子供たちはどのくらいの歩調で動けば良いか,ペ. ・連結能力:ペアと歩調を合わせ,体勢を崩さず. アで話し合いをしていた。いろいろな投げ方で玉. に進む。. を投げていた。的(コーン)までの距離が短いの. ・識別能力:的にボールを投げ入れる。. で,下投げで山なりに投げるようアドバイスをし. 〈用具〉紐(足首固定用),ボール,コーン. た方が良い。. 〈内容〉2人3脚で,ボールが置かれているとこ ろまで進む。ボールを取り,的(学生が持ってい. 第6回目:2019.11.19. るコーン)にボールを3つ入れたら次のペアがス. 【運動メニュー】. タートする。チーム戦。. ①w-up(音楽に合わせてリズム体操). ⑤「ハロウィンリレー」. ②「ゴムダンリズム」. 〈ねらい〉障害物をクリアし,リレーを楽しむ。. 〈ねらい〉リズムに合わせて体を動かす。. ・識別能力:用具を上手に扱う。. 〈主なコーディネーション能力〉. ・連結能力:複数の動作を連続してスムーズに体. ・リズム能力:リズム良くジャンプする。. を動かす。 〈 用 具 〉 ボ ー ル, ダ ン ボ ー ル 板(40cm×. ・バランス能力:ジャンプ時の姿勢のバランスを 保つ。. 50cm) ,紙玉. 〈用具〉ゴム紐. 〈内容〉❶〜❸を順に行って進んでいく障害物リ. 〈内容〉学生が2本のゴム紐の両端を持ち,その. レー。❶カボチャ収穫:ダンボール板にボールを. 間に子供たちが入る。バンブージャンプのように. 載せて運ぶ。❷オオカミ退治:近づいてくるオオ. して,以下の❶〜❸を跳ぶ。その後,曲に合わせ. カミ(学生)に紙玉を投げ当てて退治する。❸く. て跳ぶ。❶(グ・グ・パー,グ・グ・パー,・・・),. じ引き仮装:くじを引いて,書かれているお題(ハ. ❷(パ・パ・グー,パ・パ・グー,・・・),❸(ケ. ロウィン関連)に仮装する。. ン・ケン・パー,ケン・ケン・パー,・・・)。. 【学生スタッフへの主な教示】. ③「ヘキサゴンリズム」. ③について:メニュー構想時の最初の案では,子. 〈ねらい〉リズムに合わせてジャンプをしながら. 供がポールを傾けて移動させたボールを学生が素. 移動する。. 手で受け止め,次の子供に渡すというものであっ. 〈主なコーディネーション能力〉. た。しかし,学生が素手でボールを取ると,子供. ・リズム能力:リズム良くジャンプをしたり手拍. が調整力を働かせる機会を減少させてしまうの で,ボードで受け止める案を示した。 ④について:子供たちは,2人3脚の歩調を合わ せることを心がけていた。玉入れを助けようとし て的であるコーンを学生が動かし過ぎると,コン. 子をとったりする。 ・バランス能力:ジャンプして移動した際の体の バランスを保つ。 ・連結能力:足首や膝を柔らかく使い,タイミン グよくスムーズに移動する。. トロールの学習につながらない。. 〈用具〉マーカーパッド. 【学生間の主な反省点】. 〈内容〉床にマーカーパッドを6角形に置く。3. ③について:ポールを傾けるとボールが転がるこ. 人の子供が1つ間隔で入る。以下の❶〜❸のリズ. とに気づかず,そのままにしている子供もいた。. ムや動作をしながら,隣のマーカーパッドに移動. 当たり前のことができないこともあるので,今後,. する。❶(タン・タン・タン・タンの両足ジャン. そのことを意識して子供に声かけをする。. プ),❷(❶のジャンプ時にいろいろな手拍子を. ④について:2人3脚の内側の脚から動かすよ. 加える),❸(音楽に合わせて❷を行う)。. う, 子供たちにアドバイスをした。それに基づき,. ④「リーダーレスキュー」. 380.

(10) 学生が運営する総合型スポーツクラブの事例報告. 〈ねらい〉 相手の動きを予測してボールを投げる。. 示の工夫や場の工夫をしてみよう。. 飛んでくるボールを避けながら移動する。. 【学生間の主な反省点】. 〈主なコーディネーション能力〉. ②について:ベタベタ着地にならない練習を取り. ・定位能力:動いているボールや相手の位置を把. 入れる。メトロノームの音も加えてみる。. 握する。. ③について:疲れるので休憩を取りながら行う。. ・識別能力:狙ったところにボールを投げる。. 6角形だけでなく,床にマーカーパッドでコース. ・変換能力:動きながら俊敏にボールを避ける。. を作って行ってみることもおもしろそうである。. 〈用具〉スポンジボール,マーカーパッド. ④について:ボールに当たったかどうかが子供に. 〈内容〉Aチームは,コートの端からマーカー. はわかりづらいので,学生全員がジャッジをし,. パッドを持って,コートの反対側にいる学生に. 大きな声で伝えた方が良い。「ボールを見ながら. マーカーパッドを渡す。Bチームは,コートサイ. 走る」ができなかった。工夫が必要である。. ドからAチームの子供にスポンジボールを当て る。スポンジボールに当たらなければ学生にマー. 第7回目:2019.11.26. カーパッドを渡すことができ,当たった場合はス. 【運動メニュー】. タート地点から再スタートする。AチームとB. ①w-up(音楽に合わせてリズム体操). チームが交代し,時間内に多くのマーカーパッド. ②「ゴムダンリズム」. を学生に渡したチームの勝ち。. 〈ねらい〉リズムに合わせて体を動かす。. ⑤「ポイズンリムーバー」. 〈主なコーディネーション能力〉. 〈ねらい〉身をかわしながら巧みに走り逃げる。. ・リズム能力:リズム良くジャンプする。. 〈主なコーディネーション能力〉. ・バランス能力:ジャンプ時の姿勢のバランスを. ・定位能力:鬼や仲間との位置関係を把握する。. 保つ。. ・変換能力:鬼から身をかわしながら走る。. 〈用具〉ゴム紐. 〈内容〉鬼ごっこ。鬼の学生にタッチされたら座. 〈内容〉第6回目の反省を踏まえ,同様に行う。. る。座っている子供の両端に2人の子供が立ち,. ❶ジャンプ練習:メトロノームのテンポ(110). 両手を取り合い「ポイズンリムーバー」と言って. に合わせ,足の母子球でのシャンプ練習をする。. 両手を挙げると,座っていた子供は復活できる。. ❷ゴムダンリズム:❶でのジャンプを心がけ,ゴ. 【学生スタッフへの主な教示】. ムダンリズム(グ・グ・パー,・・・)を行う。. ②③について:軽やかなジャンプができず,リズ. その後,音楽に合わせてゴムダンリズムを行う。. ムも取れていない子供が多いことに驚いた。その. ③「オオカミが来たぞ!」. 原因として, ジャンプの際のベタベタした着地(膝. 〈ねらい〉通り抜けるタイミングを見計らって走. の動きが硬く,足の裏全体で着地しており,母子. り抜ける。. 球を中心に蹴っていないこと)が挙げられる。リ. 〈主なコーディネーション能力〉. ズムについては,例えば「グ・グ・パー」の時,. ・反応能力:移動するタイミングを見計らい素早. パーの2拍分がきちんと取れない(静止しており,. く動く。. 小刻みなリズムカウントを体で行なっていない)。. ・変換能力:身をかわして上手に走り抜ける。. ④について:投げる側については,子供たちは楽. 〈用具〉ビブス. しみながらねらいを達成できていた。走って行く. 〈内容〉4チームが「田」の字の4枠に分かれる。. 側は,飛んでくるボールを見て,避けながら走り. 縦横中央のラインには鬼(学生)がいる。4枠の. 抜けて欲しかったが,ほとんどの子供がボールを. 子供たちは, 「オオカミが来たぞ!」の声とともに,. あまり見ることなく,勢いのまま走っていた。教. 鬼にタッチされないように,隣の枠に移動する(時. 381.

(11) 吉 村 功. 計回り) 。その際,鬼にタッチされたならば鬼に. り入れて,子供たちにチャレンジさせても良い。. なる(鬼が増えていく)。. ④について:❶子供たちがやり方を理解したなら. ④「つなげて,ナンバーパス」. ば,学生はできるだけ番号を言わず,子供たちが. 〈ねらい〉 フリースペースに動き,パスをもらう。. 主体的・自発的に呼び合うように仕向けた方が良. 相手が捕りやすいパスを出す。. い。❷子供はフリースペースが理解できておらず,. 〈主なコーディネーション能力〉. パスの邪魔をする学生のすぐ近くにいてもパスが. ・定位能力:コート内の仲間の位置を把握する。. 通ると思っている。フリースペースについて,実. ・識別能力:渡すべき仲間のところへ上手にパス. 演を示しながら説明の時間をきちんと設けた方が. をする。 ・連結能力:小走りに動きながらパス&キャッチ をする。. 良い。 【学生間の主な反省点】 ②について:爪先の方で跳ぶ練習をしたら,軽や. 〈用具〉ボール,ナンバーくじ. かなジャンプができるようになった。使用した音. 〈内容〉❶6〜7人のグループになり,ナンバー. 楽のテンポが,練習時の110より遅かった。同じ. くじを引く。学生から1番の子供にボールが渡さ. テンポの曲を準備する。. れる。その後,2番,3番・・・と番号を声に出. ③について:鬼役の学生が子供にタッチする際,. し,コート内を動きながらパスを次々に繋げて行. 鬼によってタッチする数に差があり過ぎた。事前. く。❷パスの邪魔をする学生が,コート内に2人. に打ち合わせをしておいた方が良い。. 入る。子供たちはフリースペースに動きながら❶. ④について:番号を声に出している子供もいた. を行う。. が,パスをする側が相手の番号を呼んでおり,受. ⑤「王様ドッジボール」. け手が声を出していない場面も見受けられた。受. 〈ねらい〉味方の王様を守りながらドッジボール. け手が声を出してアピールできるようにする。パ. を楽しむ。. スが強過ぎて,キャッチできない子供もいた。ボー. 〈主なコーディネーション能力〉. ルの投げ方についてもアドバイスをする。. ・定位能力:敵と自分との位置関係を把握する。 ・反応能力:ボールの動きに合わせて適切な位置 に移動する。 ・識別能力:ボールコントロール(動く相手に投 げ当てる。味方へのパスやキャッチをする)。. 第8回目:2019.12.3 【運動メニュー】 ①w-up(音楽に合わせてリズム体操) ②「ジェンカ」. ・変換能力:身をかわしてボールを避ける。. 〈ねらい〉音楽に合わせて踊る。. 〈用具〉ボール. 〈主なコーディネーション能力〉. 〈内容〉相手チームにわからないように,最初に. ・リズム能力:音楽に合わせてステップをする。. チーム内で王様を決める。王様がボールを当てら. 〈内容〉ジェンカの音楽(テンポ145)に合わせ,. れた時点で,相手チームが勝ちとなるドッジボー. 「右,右,左,左,前,後,前前前」のステップ. ル。. を行う。曲が止まったら近くの人とジャンケンを. 【学生スタッフへの主な教示】. し,負けた人は勝った人の後ろに付いて,前の人. ②について:足の母子球でのシャンプ練習を行っ. の肩に手を乗せる。それを繰り返し,最後の1列. たことで, ジャンプがとても軽やかになっていた。. になるまで行う。. また,上体が前後左右にぶれることなく,良い姿. ③「お宝シーソー」. 勢を保てるようになっていた。ジャンプの基本動. 〈ねらい〉物の重さを体で感じ,ペアで協力しな. 作ができたので,いろいろなリズムパターンを取. がらゲームを楽しむ。. 382.

(12) 学生が運営する総合型スポーツクラブの事例報告. 〈主なコーディネーション能力〉. 〈用具〉料理のレシピ(食材名が書かれた紙),. ・バランス能力:ダンボール板に載せた物を落と. 各種食材が書かれたカード. さないように,ペアでバランスを取りながら運. 〈内容〉チームごとに料理のレシピが書かれた紙. ぶ。. が渡される(例えば,「カレー」:にんじん・玉ネ. 〈用具〉各種ボール,持ち運びできる様々な重さ. ギ・ジャガイモ・肉・ごはん,「オムライス」:タ. の小物,ダンボール板(40cm×50cm),ポスト. マゴ,玉ネギ,グリーンピース,ケチャップ,ご. バー,フープ,ビニール袋. はん)。コート内には,同じ食材のカードを腰に. 〈内容〉2チーム対抗戦:コートの中央ゾーンに. つけた学生が走り回っている。ただし食材(学生). お宝(各種ボールや様々な小物)が置いてある。. によって動くスピードが異なる。チーム内の誰が,. チームごとに2人ずつ,重そうなお宝を1つ選び,. (学生の腰についた)どの食材カードを取って来. ダンボール板に載せて,落とさないようにバラン. るかを相談し,スタートの合図とともに,全員が. スを取りながら自陣のフープに運んでくる。運び. 食材カードを取りに行く。レシピの食材を早く集. 終えたならば,次の仲間と交代する。チーム内に. めたチームの勝ち。. 置けるお宝は5つまでであり,6つ目を持ってき. 【学生スタッフへの主な教示】. た場合は,フープ内の軽そうなお宝を選んで,中. ②について:若干テンポが早かったかもしれない. 央ゾーンに戻しに行く。終了時間になると,5つ. が,早すぎる程ではない。しかし,リズムに乗れ. のお宝をビニール袋に入れ,それをポストバーの. ない子供がかなりいた。曲のリズムを体全体を. 両端に取り付ける。天秤のようにして,袋が下に. 使って取っておらず,動かす足だけを動かそうと. 下がったチームの勝ち。. している。体全体を使ったリズムの取り方を子供. ④「人間カッター」. たちに伝えて行こう。. 〈ねらい〉仲間と呼吸を合わせながら,体を上手. ④について:チームによって,掛け声が異なって. に使って前に進む。手足をタイミングよく動かし. いた。「アーシ・オシリ・アーシ・オシリ」 ,「ア. て前に進む。. シ・オシリ・アシ・オシリ」,「イチ・ニ・イチ・. 〈主なコーディネーション能力〉. ニ」の3パターンであった。偶々の結果かもしれ. ・連結能力:手足をタイミングよく動かし,体幹. ないが,後者の2つのパターンのチームが早かっ. を使ってスムーズに前進する。 ・バランス能力:姿勢をできるだけ崩さないよう にバランスを保つ。. た。前者のパターンでは,「アーシ」で大きく足 を前に出してしまい,上体の引きつけが出した足 の幅に伴っておらず,体のバランスがどんどん崩. 〈内容〉 1チーム6人程度が縦一列に並んで座り,. れていた。. 後ろの人の足首を持つ。チーム全員がまず足を前. 【学生間の主な反省点】. に進め(足首を掴んでいる前の人の手と共に),. ③について:お宝を6個持って来て,その中から. 次にお尻を浮かせて上体を前に移動させる。この. 軽いものを探して返却しようとしたが,時間がか. 動作を繰り返して前方に進んでいき,早くゴール. かってしまった。効果的に進行する方法(軽いお. したチームの勝ち。. 宝を早めに見つけ出しておくなど)を考えなけれ. ⑤「クッキング鬼」. ばならない。. 〈ねらい〉 チームで作戦を考え,ゲームを楽しむ。. ④について:予想以上にはできていたが,前後の. 〈主なコーディネーション能力〉. 人との間隔が難しかったようである。子供たちに. ・定位能力:コート内の人々の位置を把握する。. 試行錯誤させよう。「後ろの子の足を自分のやり. ・変換能力:多方向に移動する目標(学生)を追っ. やすいところに持って来ればいいんだよ」と仲間. て動き回る。. に教えている子供もいた。. 383.

(13) 吉 村 功. 第9回目:2019.12.10. する。. 【運動メニュー】. 〈用具〉アクアポール,各種ボール. ①w-up(音楽に合わせてリズム体操). 〈内容〉中央から放射状に6チームに分かれる。. ②「リズムに合わせてフープイン」. コートの中央に各種のボールが多く置いてある。. 〈ねらい〉学生が示したリズムに合わせて体を動. 各チームとも1人ずつ,中央のボールをアクア. かし,合図で素早く反応する。. ポール使って転がしながら自陣に運ぶ。制限時間. 〈主なコーディネーション能力〉. による終了後,くじによって各種ボールの点数が. ・リズム能力:リズムに合わせながらスキップ等. 決まる。子供たちはチームの得点を計算し,得点. を行う。. の多いチームが勝ち。. ・反応能力:合図で素早く反応。. ⑤「イモムシ鬼」. 〈用具〉. 〈ねらい〉相手の動きに素早く対応する。フェイ. 5色のフープを各数個ずつ. ントを入れながら,動く方向を切り替える。. 〈内容〉学生リーダーの笛のリズムに合わせ,指. 〈主なコーディネーション能力〉. 定された動作(つま先ジャンプ,スキップ,2ス. ・反応能力:相手の動きに素早く対応する。. テップスキップ,カニ歩き)をしながら動き回る。. ・変換能力:体の向きを巧みに切り替える。. コートには5色のフープが数個ずつ置いてある。. 〈内容〉チームで1列になり,前の人の肩に手を. リズムに合わせて動いている最中に,学生リー. 置く。列とは異なる「鬼」は,列の最後尾の「子. ダーが何かの色を言う。子供たちは,それと同じ. 供」を捕まえる。列の先頭の「親」は「子供」が. 色のフープに素早く入り込む(1フープ内に1人. 「鬼」に捕まらないように動きながら守る。. のみ) 。入れなかった人は,床に座る。. 【学生スタッフへの主な教示】. ③「縄よけアイランド」. ②について:足のジャンプやステップに,手の動. 〈ねらい〉二つの方向から近づいて来る縄を避け. きを加えても良いだろう。子供が入れるフープの. ながら移動する。. 数は,子供たちの数の1/4であった。この割合は. 〈主なコーディネーション能力〉. 少なそうに思えるが,ゲームとしてはおもしろ. ・定位能力:縄や周りの仲間の位置を把握する。. かった(入れなかった子供は残念ではあるが,多. ・変換能力:縄に当たらないように身をかわす。. くの子供が入れていない状況なので,惨めさを感. 〈用具〉長縄,新聞紙玉. じている様子ではなかった。一方,入れた子供は. 〈内容〉四角形のコートの2方向(縦方向,横方. とても喜んでいた)。. 向)から学生が長縄の両端を持って移動させる。. ③について:早く進もうとし,コート内を走る子. 子供は縄に当たらないように体を動かし,コート. 供がいた。コート内は走らずに縄を避けて進むよ. の対角側へと新聞紙玉を持って進んで行く。途中,. う,安全面に注意しよう。. 縄に当たるか, 対角側に新聞紙玉を運び終えたら,. 【学生間の主な反省点】. コートの外を回って再スタートする。1コートで. ③について:縄に当たっても再スタートしない子. 2チームが行ない,時間内にたくさん新聞紙玉を. 供がいる。当たったかどうかがわからないことも. 運んだチームの勝ち。. ある。学生スタッフが指示しよう。縄の移動を,. ④「ドキドキバイキング」. 縦方向と横方向からまっすぐ移動させるだけでは. 〈ねらい〉アクアポールを使って,上手にボール. なく,回転しながらの移動も試みた。クリアすべ. を転がす。. き障害に変化が加わって良かった。. 〈主なコーディネーション能力〉. ⑤について:前の人の肩から手をはなしてしまう. ・識別能力:アクアポールを使ってボールを操作. 子供が多かった。「なるべく離さないように」と. 384.

(14) 学生が運営する総合型スポーツクラブの事例報告. いう指示をしよう。また,着ていたビブスで手が. ④「ポカポカ玉入れ」. 滑ることもある。次回からは,ビブスを着けずに. 〈ねらい〉それぞれの課題をクリアして競争を楽. 行う。. しむ。 〈主なコーディネーション能力〉. 第10回目:2019.12.17 3チームの子供たちと1チームの学生チームの 計4チーム(1チーム9人)を作り,運動会形式 によって,運動メニューの②から⑤までの合計得. ・識別能力:狙いを定めて的に玉を入れる。 ・定位能力:玉を上手に捕球する。 ・バランス能力:ジグザグのジャンプをする際, 体のバランスを保つ。. 点を競い合う。 それぞれの運動メニューにおいて,. 〈用具〉小コーン,スポンジボール(径9cm),. 学生チームへのハンディ(時間や距離など)を設. マーカーパッド,着替えの衣類. けて実施する。. 〈内容〉一人ずつ,❶〜❸の課題を順に行う。❶. 【運動メニュー】. チームの仲間が逆さまに持った小コーンの穴に,. ①w-up(音楽に合わせてリズム体操). 約2m離れたところからスポンジボールを投げ入. ②「長縄バトル」. れる(入ればその時点で❷へ,あるいは3回投げ. 〈ねらい〉リズムよく長縄を跳び,チーム対抗で. て入らなければ❷へ進む。コーンを持っていた人. 回数を競う。. はコーンを置いて,チームの列の最後尾に付く)。. 〈主なコーディネーション能力〉. ❷ジグザグに置かれた5つのマーカーパッドの上. ・リズム能力:タイミングをはかり,リズムよく. を,両足でジャンプして進む。❸床に置かれた衣. 縄を跳ぶ。 ・バランス能力:ジャンプや着地の際に,まっす ぐな体勢を保つ。. 類を1つ取って,マネキン役の学生に着せる。そ の後,スタートラインに戻って小コーンを持つ。 チーム全員が❶〜❸をクリアし,マネキンの全て. 〈用具〉長縄. の着替えを完了させる。. 〈内容〉学生チーム以外の学生スタッフが長縄を. ⑤「障害物リレー」. 動かす。❶左右に揺れる長縄を跳ぶ。❷回る長縄. 〈ねらい〉それぞれの課題をクリアして競争を楽. を跳ぶ。. しむ。. ③「ハリケーン」. 〈主なコーディネーション能力〉. 〈ねらい〉仲間と協力しながら,回転のあるコー. ・定位能力:2本のテープの空間を認識し,通り. スを走り抜けていく。回転時の内側と外側ではス ピードが異なるので,3人で協力し,走力加減を 考えながらコースを進んでいく。 〈主なコーディネーション能力〉 ・バランス能力:回転時の体のバランスを保つ。 ・変換能力:回転時の内側と外側の速さや回転方 向に対応した体の動きを切り替える。. 抜ける。 ・変換能力:テープに当たらないように,体を動 かして進む。 ・バランス能力:うちわの上に置いてある物をバ ランスよく載せて運ぶ。 〈用具〉スズランテープ,うちわ,小箱,サンタ グッズ(40リットル用ビニール袋,特大ビニール. 〈用具〉コーン,ポストバー. 袋,ソリ). 〈内容〉 第1回目と同様に,チーム対抗戦を行う。. 〈内容〉❶〜❸を順に行う障害物リレーである。. 3人1組でポストバーを持ち,第1コーンは左回. ❶2本のスズランテープの両端を学生が持ち,. 転,第2コーンは右回転,第3コーンは左回転を. テープに当たらないように,2本のテープの空間. し,その後スタートラインまで戻って次の仲間と. を通り抜ける。❷いくつかの小箱の中から,お題. 交代する。. の動物名と一致した絵の小箱を探し出し,うちわ. 385.

(15) 吉 村 功. に載せて運ぶ。❸カードに書かれている「お題」. 施上の留意点や今後の検討課題についても述べ. に合う『サンタグッズ』を運ぶ(「ミニサンタ」. た。学校体育や様々な地域スポーツ活動における. →『40リットル用ビニール袋』,「ビッグサンタ」. 参考資料となることを願う。. →『特大ビニール袋』,「ミニトナカイ」→『軽め. また,それぞれの運動メニューで主に必要とさ. のソリ』 , 「ビッグトナカイ」→『重めのソリ』)。. れるコーディネーション能力についての具体的な. 【学生スタッフへの主な教示】. 説明を行ない,個々の運動とコーディネーション. ③について:第1回目に実施した際に「回転時の. 能力との関連を示した。さらに,10回の教室終了. 内側と外側のスピード(役割)の違いが理解でき. 後,本教室で実施した運動メニューが,コーディ. ない子供もいる。丁寧に教えよう。」と教示した。. ネーション能力に関して著しく偏っていないかど. 今回は子供たちへの説明時に,良い例と悪い例を. うかを,以下の1),2)によって確かめた。. 学生が示しながら説明したことにより,外側の子. 1) 毎回のw-upと第1回目の②を除く,全ての. 供が振り回されることがなかった。. 運動メニュー39個における各コーディネーショ. ④について:❶では,近距離(約2m)でのボー. ン能力が記載された頻度をパーセンテージに. ルの投げ入れにもかかわらず,ほとんどの子供が. よって示す。. 上投げで行なっていた。そのため,ボールが速す. 2)それぞれのコーディネーション能力が,10回. ぎて,キャッチする仲間がコーンでボールを捉え. の教室の中で出現した教室の回数の割合(例え. ることができなかった。学生による説明段階では,. ば,1回の運動メニュー約4個のうち,仮に全. 下投げによる見本を行っていたが,子供たちには. ての運動メニューで定位能力が記載されていた. 伝わっていなかったようである。なぜ下投げの方. としても,その回における定位能力の出現は1. が良いかという丁寧な説明が必要である。. 回とし,10回の教室中に出現した回数の割合). 【学生間の主な反省点】. を示す。. ②について:1チーム9人での長縄跳びは人数が. その結果,定位能力:1)46.2%,2)10/10,. 多すぎた。1チームを2グループに分けた方が良. 変換能力:1)38.5%,2)9/10,連結能力:1). かった。人数が多すぎたことも影響し,思ってい. 23.1%,2)7/10,反応能力:1)23.1%,2). た程,連続して跳べなかった。しかし,最後まで. 6/10,識別能力:1)28.2%,2)7/10,リズム. 諦めずにチャレンジしていた。また,跳べる子供. 能力:1)25.6%,2)8/10,バランス能力:1). と跳べない子供が,手を繋いで跳んでいる姿も見. 41.0%,2)10/10であった。特に著しい偏りが. られた。. あったとは言えないが,連結能力,反応能力,が. ④について:❷では,小箱をうちわに載せて運ぶ. 他と比べるとやや少ないように思われる。もちろ. ことは簡単すぎた。今後は,運ぶ時にバランス感. ん,ここで示した数値は,その運動に必要とされ. 覚が養われるような課題を工夫したい。. る主なコーディネーション能力の出現を表したも のであり,そこに示されなかった他のコーディ. 5 おわりに 「あそびすと」では,特定のスポーツ種目に特. ネーション能力も必要となってくる。例えば, 「ハ リケーン」 (第1回目③)の主なコーディネーショ ン能力は変換能力とバランス能力である。しかし,. 化せず,様々な運動遊びを行ってきた。後期10回. 子供たちは動きながらスピードの変化とともに脚. の教室においては,ウォーミングアップ(w-up). 関節や筋肉の動きの調整(連結能力)も行ってい. も含め,毎回5つずつ,計50の運動メニューを考. る。それらのことも踏まえながら,今後は今回の. 案し実施した。 本稿では,それぞれの運動メニュー. 結果を参考に,各コーディネーション能力のバラ. における「ねらい」「用具」「内容」を紹介し,実. ンスをより吟味した運動メニューを考案していき. 386.

(16) 学生が運営する総合型スポーツクラブの事例報告. たい。. 引用・参考文献 東根明人(2007)子供のつまずきがみるみる解決するコー ディネーション運動(ボール運動編),明治図書. 東根明人(2015)幼児のためのコーディネーション運動 楽しみながら運動能力が身につく!,明治図書. 諸澄敏之(2001)手軽で楽しい体験教育 よく効くふれ あいゲーム119,杏林書院. 根本正雄(2010)体ほぐし指導のすべて てんこ盛事典, 明治図書. 佐藤善人・青野 博編著(2015)公益財団法人日本体育 協会監修 ACPアクティブ・チャイルド・プログラム 子供の心と体を育む楽しいあそび,ベースボール・マ ガジン社. 白石 豊・川本和久・吉田貴史(2013)新版 どの子も のびる運動神経―小学生編,かもがわ出版. 田中和久・吉村 功・橋本忠和(2016)SPORTS北海道 という活動―SPORTS北海道方式による総合型地域ス ポーツクラブの運営方法と教材提供―,SPORTS北海 道函館キャンパス. 田崎 篤(2020)子どもの健全な成長のためのスポーツ のすすめ スポーツをする子どもの父母に伝えたいこ と,岩崎書店. 吉村 功(2019)学生が運営する総合型地域スポーツク ラブの事例報告⑴―SPORTS北海道函館キャンパスに ついて―,北海道教育大学紀要(教育科学編)70⑴:347357.. (函館校教授). 387.

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参照

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