幸
震
文
大正十五年二月四日津軽海峡東方沖合に護魂ぜる
地震の考察
図
凸 口 一 田信
大正十五年二万四日津極海峡東方沖合に愛しれ地震の研究して見れいさ思びまして岡田窪長ι
お願びしましれ庭快諾‘与して下さっ て、各測候所長諸彦に御低頭して詑象紙か借用する事が出来ましれ。比の一文は其の結果島認しれもので、私にさりましては非常ι
有盆 な材料さなりましれ事た深謝し、岡田中央気象蚕長閑下並びι
各測候所長諸彦に深厚なる謝意晶表するもので御座います o 倫今岡の研 究に闘すろ詳細なる報告は気象集誌第二梓第四巻第九強、日本に於げる地震波勤の偉揮に関する研究、第五報中ι
御座いますが、設ι
は其の主な結果お認すつもりで御座います。 本年二月四日十五時四十五分頃津軽海峡東京洋上に殺現した地震の各地測候所の詑象紙を仔細に検査 して見た所、三つの主な現象を認める事が出来た。主人れは等援震時線と等 P L 線との闘係、異常震域の問 題、及び地震の際に於ける地殻の固有振動に関する問題である。之等三つの重要な問題に就て著者は一 一 週b
の解轄を奥へたので弦に記して諸賢の御批判に訴へ度︿息よ次第である。 四 九一
ι 等援震時線と等初期微動縫績時間線 li O 先づ各地測候所より中央気象牽へ報告芯れた材料に基3
等 脱 税 震時線を書いて見た之れは第一回聞に示すが如3
もので、なが前にも度々述べた如く共の形は本邦島孤に 直角な方向に長軸を有する縮図形をなして、此の方向に蹄性的歪が大なる事を示して居る。共他弾性縦 国 第 波が本州を走る場合と海底。ピ・走る場令 ' Y ﹂ では前者の方が速度小である事も認めら れ、何れも私が前論文に遮べた所・と一致 して居る事である。 只弦に注意すべき﹂事は等殺震時線の中 心ハ之れを私は殺震央を名付けて居た)が 襟裳岬南東約五十粁の沖令に営って居る 事 で あ る 。 失に等 P L 線を萱いて見る之れは各測 が 一 候所から借用した記象紙から私自身議み 取ったものもあり叉各測候所の報告に悲 いて共の億を用ひたもの、もある。然し詑象の中でなが確からしいとの確信を以て議み収 b 得るものは凡て自身の護み取ったものを用ひたのであ る。之等の値左大森式のへ V H 戸 品 目 へ代入して震央距離を求め、其れを宇径として書一いた闘弧の交鮎よ り求めた震央は第二国に一不すが如、 c ものとなって居る。命第二図には各測候所で測定した初期微動継綬 園 第. 大 五 五 年 一 一 月 四 日 事 件 関 写 接 見 方 # イ ム ニ ・ 起 り え 地 家 /
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時間を記入して共の等 しい値を有する地黙を 結ぶ等 P L 線をも筒い て あ る 。 品 川 の 等 P L 線 ま で 官 民 ' 9 L q こ F 同 点 、 a 予 乙 - r lA ノ 日 J f J ﹂ RI4 有 力E B
々 述べた如く島弧に平行 衣方向に長軸を有する 一 一 組 の 棉 聞 と な っ て 丁 度等援震時線と直交す る 。 弦で注意すペ3
事が 二つある。其の一は等 五五 P L 線の形が震央附廷では規則正しい構図蝕となって居るが少しく遠距離へ行くと其の形が乱れ℃京市 る。然も陸地内では凸形を免す事も際立って見える。之れは陸地の部.分の地殻を通過する弾性縦波の逮 度が小-なる事賞と、遠くに行くに従ってディスバージョンが大 ξ なるためとから説明出来様と思ふ。 又 第二に気付く事は等 P L 線の縮図の中心たる震央の位置が襟裳岬の西南西約百粁に嘗って居て前の等援 震時線の縮図の中心と一致せ、ざる事である。 氏の事賃は私が前にも疑を抱いて摘出した事であるが之れは歪橋国障の考へから説明出家ゃうと思 ム。先づ地殻の内部に或.る歪カが作用すると考へ、地殻が蹄性健であるとすれば其の内部に歪棉園憧を 般想する事が出来る。今震源の附近の地殻の一部が或る方向の歪カを受けて歪をなせば其由胞に仮想した 歪棉闘憶は此の歪力の方向に長軸を有する椴園陸となる誇である。 今若し震源の周固に斯くの如
3
歪構図憶を仮想して見れば其の中心から楕園隠の面迄の径は凡℃夫等 の方向に於ける路性率に比例する誇であるから、其の棉国臆の表面は中心から出た強性波動の或る時間 後の波面となる誇である。従って如斯3
歪縮固鰭 ξ 地表面曹との交結たる構図は等議震時線冒となる誇であ L P f o る 更に地殻内に存在する歪カが地表面 ξ 或る傾3
を余すもの ξ 限定すれば其れが地表面との交線たる慌 闘の中心と歪備闘践の中心の真上の貼却も震央とは一致せゴる誇である。斯くして等後震時線の備闘の中 心 曹 と 等 P L 線の精闘の中心とが一般に一致せゴる事を説明する事が出来裁かとも思よ。 =、異常震域の問題 今岡の地震に於て各測候所及共の管内観測所の報告に基いて各地に於ける震度を 地問上に記入して見ると第三闘の如くになる。郎ち弱震部は略震央を国んで北海道及川 ω 東北地方の太平 洋岸に存在して居るが、倣震部となると極めて不規則に散在して居て所謂異常震域の朕態を呈して居る。 今之等異常震域と見倣し得る地方を翠げて見ると次の如くである。 一、根室附近 大践の震度分布から見れば根室附近は微震程度の有感覚区域であるべ
3
のが事貨は弱 震を戚じて居るの部ち此の地方、たけ特に戚覧が大である事は注意を要する。 =、舎津附近 河が飛び離れて有戚貸である。 此の地震の有戚鹿児区域は南は石容で終って山形や一脇島等では無戚貸であるのに命日津白 一 一 一 . 水 戸 附 近 合津から更に南、小名演は無戚覧であるのに其れを越して水戸附近に有戚血見直域が現 は れ て 居 る 。 '回、横須賀附近 向水戸の南方関東地方には少しも人身戚賓が無いのに只三浦竿島横須賀が有戚莞医 域を示して微震を戚じて居る。之等は何れも異常震域と稀す可3
ものであらう。 之第異常震域を示す地方を一見して目立った事は之等誇地方が凡て局部的微動を頻愛する所であると 一京ふ事である。然も今回の地震で柿同と水戸の記象紙を見ると主要動に入ってから著しく短週期の波が 五布 一 分 一 の 一 度 一 震 一 、 山V 国 第
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時 、 家 ノ 。 冷 ・ 叱 v貯 水 ・ 博 氏 五 四 現 は れ て 一 居 る 上に地鳴をも 一 件 っ て 居 る 。 一之れから考へ ると此の地震 の主要動近く の波に刺激 3 れて新たに局 部的微動が 局部に愛現し 人 身 戚 血 買 を 起 したのではあ 斯様な現象は関東地方に起る地震には珍らしく無い。例へば九十九里演、鹿島灘等に起る地震が荒川 る ま い か 。 上涜等に局部性微震を誘後せしめて記象紙上に異様な記象を残したb
、八丈島沖会に起った地震が東京附近代新たなる局部性微震を誘愛して上下動詑象の主要動に近く極めて顕著な短遡期波動ど現出せし
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る友どが夫れである。 異常震域の問題は肢に石川高見氏が論じて居られるが其の原因として同氏は五つの説明を翠げて居る (気象集誌第二輯第四巻第六鋭)。共の第四として﹁双子地震の考へより、或る震源に於て地震ある場合 には常に直ちに夫れに誘後遺れ異常震域内に他の地震を緩殺すべ3
股態の下に地殻構造が置かれてある と考ふる事 L L ﹂ 一 去 ふ 設 明 が あ る 。 私が弦で輿へる説明も之れ vど類似したもので或は簡単に読述3
れた石川氏の設の説明に過ぎないもの かも知れない。印ち或る一局部の地殻の不安定なる股態が遠くよら来る震波に刺激主れて、新たなる局 部性地震を生じたるものが異常震域であると考へるのが至秒間ではある・まいか。従って地.震の誘因として 今迄は気麿傾度、潮位幾化等を考へに入れて居たが此の外に地震波動も矢張 b 附加せねばならないと思 ).. 斯く異常震域を呈する場合の地震計詑象には稽週期の増大した主要動の部分に悲しく週期の短かい波 を 現 出 す る が 、 骨 子 、 の 如3
詑象は特に上下動にが、て著しい。部ち上下動の振幅は水卒動の夫れに比して著 しく念激に減衰するので、中途で新らし3
他の波動が来ても善く之れを詑象するが、水卒動にては減衰 が小で命振幅大なる部分が可なb
長く纏緩するから共蕗へ他の遡期小なる波の到着を見ても之れを記象 五 五五 六 じ難い矯めであらう。 斯く地震波動が別に他の局部地震を誘殺する場合は庚義に一五へば双子地震であるがなは之れをデゲイ ソ Y 氏 の 一 去 よ 如
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﹁ムたど地震 L ハ 時 託 ロ 閉 山E
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とは隠別するのが営然だと考へて居る。叉斯かる現 象から見る左関東地震などは多くの此の種@地震の混合と見る可3
ものであり、又多くの地震は殆んど 凡てが斯かる誘接地震の混成に依って生ずると云ふ事も出来る。只第一震の震源と第二震の震源との距 離により複地震、ふたど地震、異常震域等の現象を示すのではあるまいか。 命異常震域怠る現象がある以上震度の分布から震源を求むる事は極め℃不入管理な事となって来る。然 も土日の記録により震佐官のみにて震央を決定した時代の材料は之れを使用する際に注意を要する事と思 ふ 次に各地測候所よ b 貸奥せられた記象紙を一見して特殊なる詑象 型が其の測候所の地勢に依って一定せる事を見出した ι 此の現象も極めて顕著なる事で共の詑象型を私 一、地震動に劃する土地の固有振動 は形の上から大別して海岸型及び内陸型の二種と名付けて居る。 (一)海岸型此の形に属するものは初期微動の聞の振幅と主要動に入ってからの振幅とが格段の差を 示し、然も初期微動の問は振幅が極めて小注く一定の大3
を保って居る。此の詑象型は本年五月廿七日 八丈島南冷西沖令の地震の東京記象ハ験震時報第二容第一銃口総の一一、石川報文附国会照)に於けるとみ一く同一型であ名。而して斯かる記象では
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相の振幅小なるために共の中に一P
相を見出す事が困難で あ る 。 夏に精細に検査すると此の型には二穏あって前述した如3
詑象型を A 種とすれば他の海岸型 B 種とも 名付く可きものがある。此の A 種は海中に突出せる宇島の尖端等に営る個所の詑象で根室、釧路、銚子、 布良、潮岬等が此の種類の記象を示して居る。次にB
穏に属するものは P 相の陥搬出が明瞭であるが小ヨ ︿、夫れより主要動へ向ょに従って振幅が次第に増加するが如き戚がある。此の種の詑象を示す所は主 に湾内に位す名所で、石宿命、新潟、沼津、東京、伏木、大阪、大治、紳戸、横演、小名滋等が之れに属 する o 此の種類の詑象紙には脈動が著しく現はれると云ふ特徴もある。 此の型の記象は会く海岸型とは別種なもので初動が極めて明瞭な上に著しく振幅が大3
ぃ。然も一般に初期微動の問の振幅が大3
く、主要動に比して大差ない程であるから S 相や L 相の現出 ハ 二 ﹀ 内 陸 型 を判別する事が頗る困難である。然も最も特徴のあるのは初動の現出が漸慈的な事である。却ち初動が 突接的に出ずに飴を流す時の如主、二秒以内で最大に達する様な粘性的ズ V を以て始まって居る。此の 如3
漸進的初動の額出は海岸型 A 種にも現はれるが内陸型では其れが特に著しい。 h 伶此の型をも二種に分つ事が出家名。其れは詑象形が前述した撲なものを A 種 ' と す れ ば 、 他 に B 種と も時併す可きものがありて之れは海岸型 B に類似した詑象を示すものである。然も此の二穂は共の地勢及 五 七五 A ぴ海岸からの距離に依って分たれ得るもの、如︿で、松本、甲府、京都、秋田、長野、山形、岐阜、盛 同等の詑象が A 種に麗し、柿岡、帯庚が B 種に麗し℃居る。 扱海岸型一なる型は如何なる理由に依って現はる、ものであるかを見るに之れはみ一く震波が海底を通過 する魚めに生ずると考へる方が至営らしい。部ち海底はグエグナ!氏の所謂ジマよ
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な っ て 、 主 ハ の 表 面 は低温に冷却して同化して居るが内部は粘性に富み比重大なる物質よ b 成って居る。共れ故表面波の振 幅はあまら減衰する事もないが内部の粘牲に富U
部分を通過する縦波、積、波の勢力は大なる吸牧を受け て振幅が著しく減少する。之れが海岸型に℃初期微動の振幅の極めて小 3 く、主要動の共れが極めて大 なる所以ではあるまいか。 叉海岸型の初動に漸進的現出が見えるのは V マの粕阻眠中に浮ぶ陸地のジア Y の部分が、弾性波の入射 に際して粘性的のズ ν を生ずる結果 vど考へられる。之れに反して海岸型 B は海岸とは一去ふもの、、太洋 より深く入 b 込んだ部分である上に主として沖積層の土地にあるために極めて複雑な波形が其のディス バ 1 ν ヨン及び土地の国有振動の免めに現はれて京市る結果詑象型も A 種の如く単純では無くなって来る 撲に思はれる。 次に内陸型の現はれる地方は陸地深くに於ける盆地の如3
低地をなして居る。然も之等の地方は土日の 河川叉は沼津の跡で、今は沖積層に液はれて居る部分である。斯かる地方には脈動の現象の際に現はれる 如
3
土地の固有振動が印紙著である。 叉斯かる軟弱の土地は粘性に富 U 故に地震の初動に際して脈動の 場合の如く、粘性的ズ ν が土地金臆とじて先づ大3
く現はれ、之れが内陸型 A 種に於ける初動の大にし て且漸進的現出の原因となるものであらラ ξ 思 は れ る 。 叉内陸型 B に於ては比較的海岸に近い個所である魚めに海岸型 B と類似した詑象を示し、且之等の土 地は比較的古い地層からなる故に、初動の漸進的現出が著しく小3
くなって居るのであらう。 叉内陸型 にては主要動に入って振幅が著しく増大して居るが、之れは土地の沖積層の固有振動の週期邸ち脈動の 週期の或るものと地震波の遡期とが一致して共振の朕態に還する結果として説明する事が出来る。 斯くの如くして要するに或る同一地震よb
停播した震波に於ても共の土地の朕況によ b 杢く異なる詑 象を一不すものである。而して共の詑象型は英の土地の地勢及び震波の径路等によb
定まるもので、例へ ば東京に於ては北海道方面に殺現した地震の詑象はや巾に一定の型を一不し弦に認した海岸型 B 種 と な り 、 一見して共の震央を推定する事が出家名。然し八丈島沖に殺現した地震に℃は東京湾を縦断して、海底 のみを通過する故東京に於ける共の記象は海岸型 A 穏となって現はれて来る如3
で あ る 。 斯くして地震詑象には共の震央の位置によって特有なる一定の形を有すると云よ事が次に判明して京市 る c 例へば東京にても前記の外、一霞ヶ浦に起る地震と相模湾に起る地震とは全く異なる詑象型を奥へる 如きである。故に婚家伶此の黙に留意して記象型の研究を進め℃行ったならば可な b 興味ある結果に到 丘三 九達するのではあるまいか ξ 思ふ次第である。 第 三 園 地球内部に於ける震波線の径路