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JAIST Repository: 公的資金による研究開発の追跡調査結果に関する一考察

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JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/ Title 公的資金による研究開発の追跡調査結果に関する一考 察 Author(s) 福井, 和生; 吉田, 准一; 北川, 勉 Citation 年次学術大会講演要旨集, 24: 557-560 Issue Date 2009-10-24

Type Conference Paper Text version publisher

URL http://hdl.handle.net/10119/8694

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す るものです。This material is posted here with permission of the Japan Society for Science Policy and Research Management.

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2C20

公的資金による研究開発の追跡調査結果に関する一考察

○福井和生, 吉田准一, 北川勉(NEDO) 1. はじめに 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」と記す)では、年間約 2 千億円の公 的資金を使って民間企業、大学、公的研究機関などとともに研究開発プロジェクトを実施している。こ れらの研究開発プロジェクトでは、社会的な要請や緊急性が高い、様々な事業者への波及効果が期待で きる、又は産業競争力・国際競争力強化の観点から一社では研究開発リスクが高いなどの特徴を有する 技術開発が中心となっている。そのため、必然的に研究開発目標のハードルが高くなったり、国策的な 支配因子(新規産業育成、マーケット創生、法規制など)が関与するなど、企業が日常的に行っている研 究開発とは異なる条件が加わるため、多角的なプロジェクトマネジメントが要求されることになる。 NEDO では、平成 16 年度から中長期・ハイリスクプロジェクトの追跡調査に取り組んでおり、プロ ジェクト参加機関へのアンケート調査やヒアリング調査を通じて、今後のプロジェクトマネジメント改 善に繋げていく試みを行っている。そのため、本研究では、追跡調査で得られた情報をもとに、プロジ ェクトに参加した企業がプロジェクト終了後、上市・製品化又は継続研究の中止に至った要因について 調査、分析し、公的資金による研究開発における成功率を向上させるために必要なプロジェクトマネジ メントに関する指針を考察したので、その結果を報告する。 2. 調査方法 本研究の全体イメージを図1 に示す。プロジェクトマネジメント向上に資する指針を考察するために、 (1)上市・製品化に至る要因分析、(2)プロジェクト終了後中止及び継続的な取組みを実施後中止に至る 要因分析を行うこととした。 (1)の分析に必要なパラメーターとしては、①研究開発課題に関連する高い技術的ポテンシャル、②競 合優位性確保のためのプロジェクト期間中からの適切な知財戦略やコスト目標の設定、③プロジェクト 実施体制内における研究部門 と事業部門を橋渡し、又は研 究から実用化まで担当するキ ーパーソンの存在、④開発目 標を明確化するためにプロジ ェクト期間中からのユーザー ニーズの適時・適切な反映(マ ーケットリサーチ力)、⑤プロ ジェクト期間中の技術面・事 業面での他社との連携、⑥プ ロジェクト実施にあたっての 責任の所在が明確で強力なリ ーダーシップを発揮するリー ダーの存在とした。 また、(2)の分析に必要なパ ラメーターとしては、①技術 課題の克服困難、②市場や社 図 1 追跡調査によるプロジェクトマネジメントへのフィードバック ノウハウ 人的資源 研究開発予算 目標設定 実用化技術 としての目処 (アウトプット) 継続的な 取り組み 社会的・ 経済的効果 公的資 金 配分 機関 (N E D O ) 民間 企業等 社会・ 経済 社会的 必要性 (1)上市・製品化 追跡調査(5年間) 事後評価 分析項: (1) 上市・製品化に至る要因分析 (2) 中止、中断に至る要因分析 要因パラメーター: (1) ①技術ポテンシャル、②知財戦略とコスト目標、③キー パーソンの存在、④マーケットリサーチ力、⑤他社連携、 ⑥リーダーの存在 (2) ①技術課題の克服困難、②マーケット情勢、③ユーザー ニーズとの不一致、④コスト、⑤組織内の体制・状況変化 追跡結果をどのよ うにプロジェクトマ ネジメントに反映で きるか・・・・ 上市・製品化、 中止、中断等の 主な要因は・・ 本研究の 範囲 狙い マネジメント向上 のための指針作りへ 公的資金による R&Dプロジェクト (2)中止へ アンケート、聞き取り等 中間評価 どの要因が、プロジェクトの成功に 大きく影響するか? (2)中止へ

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会・経済情 題、⑤組織 具体的な すべての企 追跡調査の 備調査」とし を調査した 段階(研究、 さらに、 企業(継続後 追跡調査」を 3. 結果と 3-1) 上市・ NEDO プ 中に上市・ クト終了後 において、 市・製品化 キーパーソ 成20 年度は 定、マーケ 因をそれぞ 2-1 の結果 企業のうち 目的とした 上市・製 大きな影響 ーソンが存 た」ことが、 標の設定」、 は見られな 図 2-情勢の悪化(マ 織内の体制・ な分析を行う 企業、中心的 の手順として して、成果を た。また、プ 技術開発、 プロジェク 後中止)、又は を実施し、そ 考察 ・製品化に至 プロジェクト 製品化、ⅱ 後中止した企 平成19 年度 化に至る 3 要 ソンの存在、 は新たに3 要 ケットリサー ぞれ設問とし 果となった(終 ち、上市・製品 た参加機関を 製品化に至っ 響を与え、プ 存在していな 成否の大き 、「他社連携 なかった(図 2 2 プラス要 マーケット情 状況変化と ために、平成 役割を果た は、プロジ を活用した継 ロジェクト終 製品化、上 ト終了後継続 はプロジェク それぞれの要 至る要因分析 トを終了して )継続後中止 企業グループ 度までの追跡 要因(高い技術 リーダーの 要因(知的戦略 チ力、他社連 、複数回答で 終了後中止又 品化を目指す 除く。以下 たグループで プロジェクト かった」こと きな要因とな 携」、「リーダ 2-1)。 要因(産業技術 情勢)、③ユー した。 成14、16、 した大学、公 ェクト終了後 継続的取組み 終了後2、4 上市段階)に関 続研究期間中 クト終了後継 要因を調査、 析 て、ⅰ)継続研 止、及びⅲ)プ プへの詳細追 跡調査で判明 術的ポテンシ の存在)に加え 略とコスト目 連携)を加え で尋ねたとこ 又は継続後中 す企業のサポ 同じ)。 では、「キー 終了後中止 とが、継続後 なっていた。 ダーの存在」の 術分野) ーザーニーズ 18、19 年度 公的研究機関 後 1 年目と みの有無、継 、6 年目とな 関するアンケ 中に上市・製 継続研究をし 分析した。 研究期間 プロジェ 追跡調査 明した上 シャル、 えて、平 目標の設 えた 6 要 ころ、図 中止した ポートを ーパーソンの したグループ 後中止したグ また、「高い の要因につい 図 る ズ間との不一 度に終了した 関など 627 機 なるプロジ 継続研究開発 なる参加機関 ケートを実施 製品化に至っ しなかった企 の存在」、「マ プでは「マー グループでは い技術的ポテ いては、いず 図 2-1 上市 と考えられ 図2-3 プ 一致、④製品 たNEDO プ 機関を対象に ェクト参加機 発課題、上市 関には「簡易追 施した。 った企業、継 企業(終了後中 ーケットリサ ーケットリサ 「キーパーソ テンシャル」、 ずれのグルー 市・製品化を れる要因(プラ プラス要因(エ 品化後のコス プロジェクト に追跡調査を 機関に対して 市・製品化予 追跡調査」と 継続研究後中 中止)に関して サーチ力」に サーチ力不足 ソンが存在し 、「知的戦略 ープにおいて を達成する上 ラス要因) エネルギー分 スト面での問 トに参加した を実施した。 ては「事前準 予定年度など として、現状 中止に至った ては、「詳細 による要因が 足」、「キーパ していなかっ 略とコスト目 ても顕著な差 上で重要であ 分野) 問 た 準 ど 状 た 細 パ 差

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また、図 省エネ)別に 産業技術分 れた。また に対して、 化につなが 2-2、2-3)。 3-2) 終了後 平成 20 に至る7 要 術課題を克 の不一致、 に整理し、 複数回答で た。 終了後中 経済状況が り研究開発 制・状況変 製品化グル 中からニー ーケット情 また、図 省エネ)別に 野より影響 術分野では 制・状況変 さらに、 担当する事 追究)と企業 設計、製造 など、キー 図3-2 2-2、2-3 に に整理した。上 分野では「キー た、産業技術 エネルギー がっているこ 後中止、継続 年度までの 要因を見直し 克服できず、 コスト、組 3-1)と同様 で尋ねたとこ 中止、継続後 が影響したた 発の選択と集 化」が主たる ループとの比 ーズに合わせ 情勢」、「コスト 3-2、3-3 に に整理した。 響が大きく、 は、様々なマ 変化」が大きく その他のマ 事業部門との 業(ニーズに合 造が一枚岩と ーパーソンの マイナス要 産業技術分 上市・製品化 ーパーソンの 分野では「高 分野では上市 ことが明らか 続後中止に至 追跡調査で判 し、5 つのマイ マーケット情 組織内の体制 に詳細追跡調 ろ、図3-1 後中止したグ めか、経営的 集中が行われ る要因として 較において せて目標・計 ト」について 産業技術分野 分野別で比 「マーケット マーケット要 く影響してい マイナス要因 連携が不十 合う応用展開 なり推進で の存在、他社 要因(産業技術 野(電子、機械 化グループと の存在」、エネ 高い技術的ポ 市・製品化に かとなった(図 至る要因分析 判明した中止 イナス要因(技 情勢、ニーズ 制・状況変化 調査において の結果となっ グループでは 的な判断によ 、「組織内の体 て50%以上に 「ニーズの不 計画を柔軟に は、いずれの 野(電子、機械 較すると、エ ト情勢」の注視 要因が影響す いることがわ を参加機関 分だった」、 開)の開発目標 できれば状況 社連携、リー 術分野) 械、ナノ、バ 終了後中止 ネルギー分野 ポテンシャル に直結してい 図 析 止 技 ズ 化) て っ は、 よ 体 に上った。ま 不一致」も顕著 対応させてい のグループに 械、ナノ、バ エネルギー分 視がより重要 ることから、 わかった。 に尋ねたと 「プロジェク 標のベクトル は変わるが、 ダーの存在 図3-1 要因(マイ バイオ・医療 、継続後中止 野では「マー ル」が上市・製 いなく、「マ た、終了後中 著な差が現れ いくことが重 においても顕 バイオ・医療 分野では「マ 要であること 、継続的な取 ころ、「研究 クト終盤にお ルが一部合っ 、そこまで強 というプラス 終了後中止 イナス要因) 図 3-3 マ 療)、エネルギ 止グループを ケットリサー 製品化に対し ーケットリサ 中止、継続後 れたこと点か 重要であるこ 顕著な差は見 )とエネルギ ーケット情勢 とが明らかと 取組みの実施 究開発部門が おいて大学( っていなかっ 強力なリーダ ス要因の反対 止・継続後中止 ) マイナス要因 ギー分野(環境 を分野別で比 ーチ力」で顕 して大きい寄 サーチ力」が 後中止グルー から、プロジ ことが示唆さ られなかった ギー分野(環境 勢」の悪化は となった。一 施に対して「 が受託したが 基礎研究/メ った」、「経営 ダーシップは 対の要因が終 止に至ると考 因(エネルギー 境、新エネ、 比較すると、 顕著な差が現 寄与が有るの が上市・製品 ープと上市・ ジェクト実施 される。「マ た(図 3-1)。 境、新エネ、 は産業技術分 一方、産業技 「組織内の体 が、製品化を カニズムの 、商品企画、 は無かった」 終了後中止、 考えられる ー分野) 現 品 施 マ 分 技 体 を

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継続後中止 4. まとめ 公的資金 る点である ートによっ 因はいずれ に注意しな 「マーケッ 発の実施体 動向を見極 平成13 年 が、プロジ 市・製品化を 引き続き上 うにしてい 今後の課 どうか、ど ロジェクト 5. 謝辞 本研究は 協力頂いた に同調査に なお、本 <参考文献> 独立行政法 査・評価報 図 4-1 プ 止に影響して め 金による研究 る。本研究で てその寄与 れも重要であ なければなら トの動向把握 体制内におい 極められる人 年度から18 ジェクト終了 を目標とした 上市・製品化 いくことが重 課題としては んな対策を取 マネジメン は、NEDO が た(株)日鉄技術 にてアンケー 本研究の実施 > 法人新エネル 報告書 プロジェク いることが 究開発では社会 では、プロジ 与度を検討し り、いずれの ない要因は 握(マーケッ て、研究開発 人材がいるこ 8 年度までに 後5 年間で た企業の実用 や中止に至 重要である。 、中止に至る 取っていれば トの更なる が実施した追 術情報センタ トにご回答い 施に際しては ルギー・産業技 ト全参加企業 明らかとなっ 会的な要請を ジェクト終了 た。国が主導 の要因が欠如 、「研究成果 トリサーチ力 発分野の知見 とが非常に重 に終了したN で上市・製品化 用化率は25% る要因を分析 る要因が発生 ば回避できた 高度化に反映 跡調査のア ター、三菱 U いただいた皆 、NEDO 山 技術総合開発 業の実用化率 った。 を含むことが 後上市・製品 導的に実施す 如しても成功 果とそれをマ 力)」であるこ 見、情報はも 重要であるこ NEDO の中長 化に到達した %程度)(図 4-析し、プラス 生する状況を た可能性があ 映できる指針 ンケート結果 UFJ リサー 皆様に、厚く 山下勝主任研 発機構(2009 0 800 率 図 4-2 が、企業が独 品化、中止に する実用化研 功には繋がら ーケットに ことが明らか もちろんのこ ことを示唆し 長期・ハイリ た割合(実用化 -1、4-2)。実用 ス要因を促進 を予見して事 あると考えら 針作りを行っ 果の一部を使 ーチ&コンサル くお礼申し上 研究員に多大 9)、NEDO 研 400 284 実用化目標の内訳 実 上市 製品化 2 上市・製 独自に行う研 に至る様々な 研究開発にお らないのは当 繋ぐ人材(キ かになってき こと、マーケ している。 リスクプロジ 化率)は 14% 用化率を引き 進し、マイナ 事前に何らか られるかを調 っていきたい 使用して行い ルティング( 上げます。 な助言を頂き 研究開発プロ 訳 現 実用化を目標とした企 製品化を目標 研究開発とは な要因につい おいても、そ 当然のことで キーパーソン きた。すなわ ケット、人的 ジェクトに参 程度に留ま き上げていく ナス要因は回 かの対策を取 調査し、NED いと考えてい いました。調 (株)の関係者 きました。 ロジェクトに 81 91 229 198 85 現状段階 企業に占める実用化 中止 研究 技術 製品 上市 標とした企業 は大きく異な いて、アンケ それぞれの要 であるが、特 )の存在)」と わち、研究開 的掌握、将来 参加した企業 っている(上 ためには、 回避できるよ 取っていたか DO によるプ いる。 調査実施にご 者各位、並び に係る追跡調 化率 止 究 術開発 品化 市 実用化率 実用化を目 標とした企業 の25% の実用化率 な ケ 要 特 開 来 業 上 か プ ご び 調

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