Japan Advanced Institute of Science and Technology
JAIST Repository
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Title パルスレーザー堆積法による Si 上への光機能性酸化
物薄膜の成長
Author(s) 黒瀬, 英司
Citation
Issue Date 1996-03
Type Thesis or Dissertation
Text version none
URL http://hdl.handle.net/10119/2244
Rights
パルスレーザー堆積法による光機能性酸化物薄膜の成長
黒瀬 英司
(
五味研究室
)
1. 緒言
光コンピュータや光通信の心臓部のデバイスとしてモノリシック光・マイクロ波集積デバイ
スが注目されているが、Si、GaAs基板上への結晶構造の全く異なる光機能性材料のヘテロエ
ピタキシャル成長が困難なため未だ達成されていない。本研究の目的は、高真空で膜への汚染
の少ないパルスレーザー堆積法(PLD)によって、光回路では不可欠のアイソレーション機能を
持つY
3
Fe
5
O
12
(YIG)結晶膜をSi上にエピタキシャル成長させる諸条件を明らかにすることに
ある。このため、YIG膜をSi上に直接成長させる可能性の有無、次いでYIGを成長させる際
のSi表面酸化防止、格子整合緩和を兼ねたCeO
2バッファー層の成長条件を探査した。
2. 実験方法
膜成長はNd:YAGレーザー(λ=266nm)を用いたPLD法により、水素終端されたSi(111)基
板上にパルス周波数10Hz、1∼20J/cm
02
で行なった。室温で初期層を堆積した後、基板は室温
∼600℃まで加熱された。作製された膜の評価はXRD、極点図形、RHEEDにより行なった。
3. 結果と考察
直接Si上に堆積したYIG薄膜はオルソフェ
ライト (YFeO
3
)相を含む多結晶となり、単相
は得られなかった。これは主にYとFeの堆積
比が大きく異なるためである。
CeO
2は
Si とほぼ等しい格子定数を持つ立
方晶結晶であるため、Si 上に低温でエピ成長
したCeO
2上には高温でも表面酸化の問題なく
YIG が成長する可能性がある。CeO
2
(111) 膜
はSi(111)上に低温で良好なエピタキシーを示
した。図1 は室温、高真空(∼3 2 10
07
Torr)
で初期層(∼35Å)を堆積させ、その後、基板
温度を200℃まで上げ、酸素(5 210
05
Torr )
を導入して成膜した膜の スキャンである。
図より、Siの[1
10]に対してCeO
2の
[1
10]軸が
60°傾いてエピ成長していることが確認できる。
図2に図1で示したエピ膜のSEM像を示す。
また、初期層のみを堆積時間を変えて堆積し、
RHEEDによって表面の結晶状態を確認したと
ころ、初期層が約35Åでは、Si基板よりの反
射が観測されるが、約70Å以上になるとSiよ
りの反射は消失し、ハローが重なり初期層は非
晶質となっていることが明らかとなった。
0 100 200 300
φ
(deg.)
X-ray intensity
○
●
○
○ ●
●
●
○
Si(111)
CeO (111)2
図1: CeO
2エピ膜の
スキャン
図2: Si上に成長したCeO
2エピ膜の
SEM像
keywords PLD法, バッファー層, 初期層, ヘテロエピタキシャル成長, CeO
2