労働者の健康管理と災害防止の安全運動
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(2) 労働者 の健康管 理 と災害防止 の安全運動. θθ8. 検討すべ き問題ではなかろうか,私 は葱 に意をおいて この調査を始 めたので ある。 ^田. 各 1。. 某 工 場 の年 間労働者 の移動 の状況. この調査 を行 うに当 って心地 よ く資 料 を提 供 された某 工 場 の年 間男 女労働者 の移動 の状況 を示す と第 1表 のよ うで ,昭 和36年 か ら38年 迄 の 3カ 年 を月別 に してみた もので ある。 第 1表. 昭和36年 より38年 の 3ヶ 年間の月別移動表 昭 和. ││:i:iiiiiii::::::::::l::i:::::::::::::::. 昭 和. 38年. 男. 353. 8213111. 7.. 2 8. 305. 3 7. 8.. 304. 3 7. 4 8. 312. 0 8. 7 8. 341. 2 8. 330. 2 8. 340. 4 8. 3 8. 317. 4 8. 314. 5 8. 310. 4 8. 315. 4 8. 91. 315. 350. 5 8. 94. 313. 325. 357. 3 8. 95. 317. 327. 326. 3 8. 104 100 100 99 94. 328. 334. 7 7. 78. 321. 309. 。 8. 78. 317 8.. 75. 0 7. 318. 37年 4 8. 均. 和. 297. 一 9.. 平. 1女. 6 8. 別\、 製 1男 1 月 1 321 2 月 1 316 3 月 1 321 4 月 1 329 5 月 1 338 6 月 1 299 7 月 1 353 8 月 1 323 9 月 , 314 10 月 1 302 11 月 1 301 12 月 297. 36年 1昭. 80. この 第 1表 につ いて 各年 の移動 の状 を細か く観察 す ると動揺 の 目立 つの は こ の 3カ 年 を通 じて 10月 頃か ら翌年 の 3月 まで の 間 で ある。 36年 度 の男子平 均 てい 数 は318名 で , この平均数 よ り最 も低減 してい る月 は12月 の297名 とな っ る,次 に37年 度 で は男子平均数 は317名 で この 数 よ り最 も少 いの │ま 1月 の297 い 名 で ある,ま た38年 度 で は男子平均数 は 311名 で これ よ り最 も減少 して る のは11月 の 304名 で ある何 れ にせ よ各年 とも秋 か ら冬 にか けて減少 の 傾向 に.
(3) 平 松 真 兵衛. θ θ θ. ある こ とには変 りはな い,こ の こ とは女子 において も見 られ るが男 子 ほ どの 移動で はない。 2。. 災 害事故 によ って労 働力 の損耗. 第 1表 で 労働 者 の毎 年新陳 代謝 の現 象 とで もい うのか折 角 その年 の新 中学卒 業者男女 を集 団的 に採 用 し且 つ 一 方 で は時 に応 じて年令 とか職歴 を問わ ず鉛 衡 の上 補充 して い るに も拘 らず表 のよ うに各年 と も10月 か ら 1, 2月 にか け て 離職者 の多 い こ とは宙 に当工 場 の み な らず産 業界 を通 じて 業種業態規模 の 如何 を問わ ず 一 般 的 の傾 向 のよ うで ある。而 し幸 とい うか当工 場 の移動 は 多 少 で はあるが 軽 減 しつつ あるよ うに も見 られ ,そ の 因の何辺 に あるかは 将来 当工 場 の発展 策 の上 か らも労務担 当 の責務 において研究 し健全 な方針 を樹て る と共 に これ と併 行 して 現在完全 に把握 してい る労 働力の健全 な育成 と健康 管 理 を徹底 して職場 は もとよ り生 活 環境 の改善 に努 めて 疾病予防 と災害防止 を完全 に し労働力の損耗 の弊 を防過 して生産能 率 の増 強を. 図 ることで ある。 そ こで 当工 場 にお け る疾病 につい て は第 2の 問題 と し従来 か ら経営者 の立 場 か ら頭 を い ためた こ とは災害事 故 の発生 によ って の労働 力 の 損耗 の著 しい こ とで あ った。 依 って これ が既 往 3カ 年 に発 生 した災害事故 を示 す と次の通 り で ある。 第 2表. 災害事故発生の年次別表 災害 事故. 年間平均 災害事故発 生. 者 の数 と災 害事故発. 発生件 数. 労働者数 と労働 者数 比. 生 とを対比 して見 る. バく 昭和 36年. この第 2表 で 労働. 116件. 409名. 3.80. と年 と共 に労働者 の 数 に比 して発 生 の割. 日 召不日37年. 95″ キ. 昭和38年. 83件 │ │. 4.29. 399名. 鴫. 4.71. 合 は低減 しつつ ある こ とが 半Jる. ,そ れ は. 36年 度 の男 女合計平 均数409名 に対 して発 生 件数 は116件 で 労働者 3.8人 約 4人 に 1件 の 割合 で あ │. ったが37年 度 では労働 者 399名 に対 し95件 の発 生で 約 4人 強 の 割 に38年 度 で は労 働 者数 391名 に対 し83件 の発 生 で 約4 。7人. 合 とな り更. 即 ち 5人 弱 に 1件 の.
(4) 労働者 の健康管理 と災害防止 の安全運動. θ4θ. の の こ とで 真 事故 発生 と軽減 して い る。而 し これ は表面 的 に計上 した数字 上 べ き点 が あるので 実安 全対策 の成績 が ど こまで 浸 透 して い るかは疑 問視す の この 第 2表 の成績 を更 に堀 り下 げて 検討 してみ よ う。 それ には単 に災害 事 ,. ついて見 な い と真 に防止 対策 の 故 発生度数率 を見 るだけで な く更 に強 度率 に 3カ 年 の成績 を同業種 の 効果 の有無 は判 らな いので ある。 そ こで この調査 の で 全 国平 均 の度数率 及 び強 度率 と対比 して見 ると次 の通 り ある。 第 3表 年次別災害発生の度数率 と強度率との比率比. 昭和 36年. 当 工 場. 16。 19. 全 国平 均. 22.37. 当 工 場. 26.13. 1。 51. 1.22 5。. 1,769日. -一 85. 6,047日. 日 召下l137年 2,638日. この第 3表 に示す度数率及 び強 度率 とい う こ とについて 署説 明 して お きます の を示す が これ は広 く各 国 で使 われ て い る比率 で 事 業場 で発生 した災害 状況 ている の もので これ によ って ,そ の事業場 の災害防 止対策樹 立 指針 ともされ 好資 料 な ので ある。. a)度 数率 と言 うの は年 間 また は月間 に発生 した災害 の10万 時間当 りの件 数 を見 た統計 で. 率= 数 度 と. 文︲ 度 で 強 計 > 統 b た 見. 蚊. 率=. 警測 剛 莞 緊 れ 亀 薔 写. 言 うの は年 間 また は月 間 の 災 害 で 1000時 間 当 りの 損 失 日数 を. ×ム ∞ 0. この 度数率 及 び強度率 には不休災害 は含 まな い こ ととな ってい る。 この第 3表 を各年 次別 に全 国平 均 の度数率及 び強度率. (こ. の全 国平 均 と言 う.
(5) 平 松 真 兵 衛. θ 4ヱ. の は当工 場 と同種類 の金属製 品製造業 に発生 した災害 を集計 して平 均 した も の)と 当工 場 に発 生 した災害 を a及 び bの 公式 によ って算定 した成拠 を比較 した もので36年 度 の度数率 で は当工 場 の16。 19に 対 し全 国平 均 で は22。 37と な るので 当工場 の方 が幾 何 か成績 はよいよ うに見 られ る。而 し これを強 度率 で 比較す ると全 国平均 の1。 22に 対 し当工 場 は1。 51で 相 当件 数 の割合 に実重傷者 の発生 の多 い こ とを示 して い るので あ る。 これ は37年 度 で は更 に 度 数 率 は 26.13と 全 国平 均 の 20。 78を 遥 に上 廻 り,且 つ 強度率 で は 5.85と 全 国平均 の 1。. 42を ,よ り多 く上 廻 った悪 い成績 とな り,更 に38年 度 は当工 場 の 度 数 率. 11。. 67で 全 国平均 の18。 04に 比 し幾何 かよいよ うに見受 け られ るが強 度率 にお. いて は当工 場 は2。 77で 全 国平均 の1。 14に 比 べ 倍 以上 の未 だ悪 い成績 を示 して い る こ とは年 を追 うて災害防止 に努力 は相 当積極 的 に払われ つつ あ るに も拘 らず末端 まで広 くこの運 動 に対 す る理解 と協 力 の不徹底 を 自ら物語 って い る よ うにみ られ る。 次 に この第 3表 に示 した損失 日数 は 負傷障害度 の重 い もので 所謂残存機能 或 は機質 の不能 とか欠 損 によ って労働基準 法第 77条 の「 労働者 が業務上 負傷 し または疾 病 にかか り治癒 した とき身体 に障害 を存 す る場合 においては使 用 者 はその障害 の程度 に応 じて平 均賃金 に別表第 1に 定 め る 日数 を乗 じて得 た金 額 の障害補償を行 わねばな らない」 としてい る,こ の規定 の別表第 1と はそ の障害 の治癒 した後 の身体上 に及 ぼ した残存 の機能 または機質上 の障害度 を 等級別 に示 した もので ,そ の根本 と した ものに工 場法 の実施 され た当 時 の職 工 扶 助規 則 に適用 され た 4等 級別即 ち第 1は 終 身 自用 を弁ぜ ざる もの,第 2 は終 身労務 に服 す る こ との能 わ ざる もの第 3,は 障害 のため従来 の労務 に服 す る こ との能 わ ざる もの,第 4は 障害 を残 す と雖 も労務 に服 す ることを得 る もの,こ の 4項 を基本 として残存障害 の機能 な り機質 を あ らゆ る角 度 か ら検 討 し研究 され た結果 ,そ の程度 に応 じ第 1級 よ り第 14級 まで各級 は,な お細 分 されて 補償 の程度 を示 されてい る。 これ に依 って 補償 され た損失 日数 を集 計 し示 した もので ある。参考 まで に示す と次の通 りで ある。.
(6) 労働者 の健康管 理 と災害防止 の安全運動 第 4表. この 第. 次別障害補償支給 の等級別表. 4表 で 損失 日. 数 を補 償 の 上 か ら見. 給 され た 件 数 は男 女 8件. 14級. 9″ 2. 13級. 一 1 1. 8件 の 計 1,769日 37年 度 で は10件 の 6,047 日,38年 度 で は 4件. o件 l. 2 2 1 一 1. で 2.638日 とな って い る こ とを見 る と. ,. 37年 度 は件 数 も多 い が障 害 度 の 高 い もの 4件. 2 1. ・ . . . r ︲ ︲ ︲ l ︲︲ ︲ ︲ ︱ ︲ ︲ ︲ ︲ ︲ ︲ ︲ . 12級. . 日 召和 36年. 3. 11級. る と昭和 36年 度 で 支. が 多 か った ので ,こ の よ うな悪 い 成 績 と. な り,ま た38年 度 は 件 数 は 4件 と最 も少 いが障害 度 の高 い もののために損失 日数 は36年 度 に比 べ 約. 1。. 5倍 ともみ られ る成績 で ある。執れ にせ よ障害 による個人的終生 の 身心. に受 ける損失 の偉大 なる こ と,ま た工 場 においての生産能率 の低減す る こ と を考 えて も災害未然防 止 の必 要性 の重大 な こ とは 自ら痛感 され るの で ある。 3。. 災害事故 のため療養 に要 した損失 日数. 労働基準 法 の適 用事業場 で発生 した災害事故 による傷害度 の 判別 を示す と重 傷 と して取扱 われ る ものは 8日 以上 に渉 って休 業療養 を要 す ると診 断 された もの と, 8日 未満 の療養 で 治癒 す る と見倣 され た軽傷 の もの とに大別 されて い る。依 って 当工 場 に発生 した 3カ 年 の事故 を これ によ って分 別 して 見 ると 次 の通 りで ある。 当工 場 には医療設備 が完備 して な いので極 く軽傷 の もので も将来 の経過 を案 じて一応専門医 の診 療 の下 に処 置 し治療 の安 全 を執 ってい る。依 って その結 果 医療 に要 した 日数を再検討 してみ ると休 業療養 に要 した 日数 は重傷 のため.
(7) 平 第 5表. 松. 真 兵 衛. 療養 に要 した休業 と通院 日数. イ θ θ 安静療養 を余儀 な くす る に至 った もの,貝 口ち休療 に要 した 日数 で ある。 ま た軽傷 の ものの療養 の処. 昭和36年. 16件. 1. 置方法 と して は 中 に は. 300日. ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― │_. 昭和37年. 25響 キ. 昭和 38年. 畔. 1. 302日. 70件 1 991日 ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― │―. 11∞ 日 ― │. 1. │. 329日. と推定 され た程 度 の もの は総 べ て 出勤 と見倣 し通. た な い の ど の 間. 扱 は 職 空 空 じ め い る あ 変 で 8. 取 れ 就 を の 定. │. 72′ キ. 2, 3日 の休業 を要す る.
(8) 労働者 の健康管 理 と災害防止 の安全運動. θ44. この第 6表 につい て 損失 した療養 日数 は1囃 傷 で は 昭和 36年 の通 院 日数 1,021 日で あるが前述 したよ うに実際 治療 のため に離職 した時間を 1時 間 とすれ ば. 1,021時 間 の損失 となる。 これを正 規 の 労働時間 8時 間 として 換算 してみ る と127.6日 の損失 した 日数 となる。 これ に重 傷 の休業療養 日数 の300日 を加 え る と427日 と 6の 損失 日数 とな る。 このよ うに37年 度 を計算す る と426日 また 38年 度 は141日 の損失 即 ち無為 に過 した 日数 とな るのであ る。 3カ 年 間 に指定医 に直接支 払 った金額. 4。. 工 場 で発生 した業 務上 の傷病 につ いて は休 業療養 は勿論 の こ と,そ の他 1回 の診 療 費 1,000円 以上 に及ぶ ものは労災 補償保 険法 の 負担 として政府 の 支払 う こ ととな り,そ の他 の所謂軽傷 の ものは (金 額 1,000円 未満)直 接 工 場 主 の 負担 として医 師 に支払われ る。依 って昭和36年 か ら38年 の 3カ 年 間 に工 場 が直接 医師 に支払 った金額 を計上 して見 ると次 の通 りで ある。. 第 7表 年却. 昭和36年 度の在籍. 工場が直接医師に支払った金額. I Xい い ガ」 lII二 ≧J二 茎竺三型. 外科治麒. 計l l 1 1明 │ _J _2__墾 PLI“ 百 ¬ III¬ 1. 労働者 は男女併せて. 口. 工. 一 ―. ―. ―. てT″. lTl_1 _rl:1_, II亜 ≡ │三 里型整_│二 1 13符 ヒ 和 昭 1 1 162,253「 6,793円 │. 1. IΠ. 艮科 治療費. ]蘇 T嘉 藻7「. 5,460円. 可. 5,322FI」 昭■138年 │―――科治療費 1颯 ∞0円 1眼. │. ′ハ A. rタ. ・ 409人 で この年 平均. ―. ア ͡. ケ. 鞘需脚 燒 [舞. 」. 日数 1,021日 に 対 し. __. 支 払 った金 額 は外 科. 鯰円. │"′ │ !____. 1. 眼科 併せ て師. %円. とな って い る。 ま た. 37年 度 は男 女併 せて平均 399人 で これが怪傷通院 者 は70件 で これが通院 日数 991日 に対 し支 払 った金額 は62,253円. ,ま た38年 度 で は労働者男女併 せ て391. 人 で ,こ れ が軽傷通院者 は72件 で通院 日数 329日 に対 し,支 払 った金額 は. ,. 29,222円 と前年度 に比 べ件数 は殆ん ど変 りな いの に金額 で は約半額 位 に減 じ た こ とは,一 i丘 iよ り軽傷者 の 多 く,且 つ処 置 の如 き従 って簡 易 な ものの 多 か った こ とともみ られ るので ある。 以上 は軽傷 治療 の 業者 負担 の金額 で あるが労働基準法 による労働者災害補.
(9) 平. 松. 真 兵 衛. θ45. 償保 険法 の命ず る と ころの業者 が政府 に納付 す る保 険金 の 問題 で ある。 この 保 険金 の業者 の 負担料率 は一率 で はな くて事業 の種類 な り,そ の危険度 によ って ,そ の料率 は等差 し規定 されてい る。 その規定 による と当工 場 の如 き金 属製 品製造業 に対 しての料率 は 1円 に対 し12厘 と規定 され それ に労 働者数 に 応 じた金額 が計 算 されて 納付 されてい る。而 し政 府 は各事業場 の安全 に対す る措 置 と成績 を勘案 し,既 往 5カ 年 間 の災 害発生 の 強度率 の成績 を基 に,メ リッ ト制 を応用 して その年 の保 険料率 を算 出 して いる。 その定 まった料率 を 本 に当工 場 が毎 年政府 に納付 してい る金額 は36年 度 は1,531,616円 (1円 に付 15。. 6厘 ),37年 度 は1,501,248円. (1円 に付 12.0厘 )標 準規 定 まで と梢低減 し. たが38年 度 は37年 の災害強度率 の影響 で1,905,223円 (1円 に付 13。 2厘 )の よ うに増額納入 とな って い る。 このよ うに毎年発生す る災害 の 強度率 が納付金 額 を左 右す る こ とを考 えて も事業経営上 負担 の軽減 を図 る こ との要 あるは重 ねて述 べ るまで もな い。 5。. 災害事故発生 と勤続年 数. 作業 の種類 な り業態 によ って危険度 に高低 があ り従 って災 害 の発生 の上 に差 の ある こ とは災害統計 の示す と ころで あるが,そ れ と共 に労働者 の職場 にお いての勤続年数 が問題 とされて い る。即 ちその職場 に不馴│れ 未熟 の者程災害 発生 の 多 い こ とは,職 種 の如何 を問わ ず統 計 の示す と ころで ある。依 って 当 工 場 で は早 くか ら災 害発生状況 を勘案 して労働基準法第 50条 の主 旨を本 に新 期採 用者 に対 して は採 用後約 1週 間位 の 間は当該業務 につい て 学 問的 にまた 実務 につ いての 指導教育 を行 い,且 それ に併 せ て安全衛生 の面 か らも指導 し その上 各 自の性能 を勘案 して職 場配置 を実施 してい るので ある。 そ こで この 36年 か ら38年 までの 3カ 年 間 に発生 した事 故 を勤続年数 の上 か ら示す と次 の 通 りで ある。.
(10) θ4δ. 労働者 の健康管 理 と災害防止 の安全運動 第 8表 年次別災害発生 と勤続年数 ヽ‐\ 年 次別. 勤続年よ. :西 :ク. 1年. 薫i:肩丁耽T:サ. l ll:日. :サ. ll::. 鸞│∴ ;│=:[)i;11冤 :;│:鷺 量 葉 6椰 脚″1螂 ⅢレlaⅢ 14認M │.鷹 2「 IZ"9″ │‖ 重r誦 ;1役 現1夏 ;11%繋 ;l ly 奮 軍 ′. 2ヶ 鞣 ]多. │. 計. 濤「. 郎 ″. 阿1叫. 4″. ′. 7″. p5件 卜. 畷. 0田 件 │. │. (註 括弧内は女子の数で合計数の中に含まれている). この工 場 の作業 内容 は職場 の殆 ん どはプ レス機 によ って生産 され る ベ アー リ ン グの リテ ー ナを製造す るので ,そ して各 プ レス機 には大小 な り形状 によ っ て 多少 の相違 はあ るが各機械 の何 れ に も労働基準法第46条 の危険 な作業 を必 要 とす る機 械 な どには必 要 な規 格 または安全装 置を具 備 し,且 つ その使 用 に 当 って は,そ の作業 な り操作 の方法を充分会 得 した後で なけれ ば使 用す る こ とは出来 ぬ ことと してい る。依 って現今 で は使 用上 の錯誤 がない 限 り,こ れ 等 の 機械 による災害事故 は殆ん ど絶 無 といわれ るほどにな った ので ある。 そ こで 今第 8表 の勤続年数 か ら見 ての災害 を検討 す ると先 づ 3カ 月未満 の極 く経験 の浅 い もの36年 度 で は12件 の 10。. 34%と 全 体 の約 1割 強 であ るが これ. を更 に 1カ 年未満 で 見 ると35件 の 30.16%と 全 体 の 3割 強 とな り残 りの81件 69。. 84%の 7割 弱 までは相 当職場 の経験 の上 で は 充分 習熟 した者達 とな って. い る。 この傾向は37年 度 で も同様 で 1カ 年未 満者 で27件 の 28.42%と 約 3割 弱 で 残 りの68件 71.り びの 7割 弱は37年 同様熟練者 の事故 とな ってい る。更 に これを38年 度 でみ ると 1カ 年未満者 は19件 の 22.88%の 2割 強 で残 りの64件 の77。 10%即 ち 7割 7分 まで の ものは熟練者 と見倣 され る ものの事故 で ある。 依 って 当工 場 に発生 してい る災 害 の 多 くは他 の業種 と異 な り斯 のよ うに習熟.
(11) 47 θ. 平 松 真 兵衛. 者 に存外多発 してい る ことは他 に何 等か要 因 とい うか ,ま た誘因 とも見 るべ き考究 し解 決す べ き要 点 が あるのか安全教育 ,指 導 上 の根底 を堀 り下 げて. ,. 更 に検討 す べ き要 ある ことを,痛 感 す るに至 った ので ある。 6。. 年令別 か ら見 た災害発生 の年 次別. 第 8表 の勤続年数 か ら災害発生 を観 ると殆ん どが熟 練者 と見倣 され る もの と な って い るが , これを更 に生存年令 の上 か ら検討 して観 る ことと した ものが 次の表 のよ うで ある。 第 9表. 年令階別か ら観た災害発生の年次別表 不日 36 左 再. %. 日 召 和 37 年. 昭 和. 数. 数. │%. 38年. │%. 53.68 υ41件 25.26 (1)18″. 49。. 40. 21。. 69. 53. 12″. 14。. 46. 2.11. 5″. 6。. 02. 1。. 05. 3″. 3.60. 2。. 11. 1″. 1.20. 2。. 11. 1。. 05. 3″. 3.60. 12。. 6)83件 (註 括弧内は女子の数で合計数の中に含まれている). この 第 9表 で36年 か ら38年 の 3カ 年 間 の年令階層別か ら災 害発生 の状 を見 る と,各 年 次を通 じて 15-19才 の極 く若年者 が多数 を占め殆ん ど半 数 に も及 ぶ 数 で36年 度 は54件 の46。. 55%,37年 度 では51件 の53.68%,38年. 度 では41件 の. 40%と な って い る。 これを更 に拡 めて24才 以下 と して再検 す ると36年 度 は89件 の 76.72%と 7割 6分 強 の 3分 の 2の 大 多数 を 占 め37年 度 では75件 の. 49。. 94%と これ また 8割 弱 の大半 とな り更 に38年 度 では58件 の 71.1%の 7割 1分 と これ また 3分 の 2強 までを 占め年令 の上 か らは,こ のよ うに若年者 が. 78。. 災 害防止対策樹立 の上 か らは これが よ り積極 的教育 指導 の重 点 とす べ き階層 の もので ある こ とが判明 したので ある。.
(12) 労働者 の健康管 理 と災害防止 の安全運動. θ48. 7。. 当工 場 に発生 す る災害 と私生活 の 関 係. 前 2表 に示 した当工 場 の災害 と,そ れが勤続年数並 に生 存年令 との 関係 にお いて 特 に生 存年令 との 関心 度 に,よ り深 い重要性 の ある こ とが判 った。 当工 場 の発展 は比較的 日が浅 いので労働者 の多 くは中年以後 の青壮年 の ものが 多 く殊 に数年来 は毎年新 期 中学卒業者 が団体的 に採 用入場 す るので ,こ れ等 は 職場 の安全性 と健康上 の保護 の立 場 か ら寮生活を行 って い るの で ある。 この 寮生活 には従 来 の行 き方 によ って監理監督 の 指導者 をお いて 保護策 を採 って 規 律 あ る生活 をな さ じめ るのが順 当 のよ うに も考 え られ るが ,而 し人 権尊 重 の立 場 か らす ると余 りに も拘束 の弊 に陥 るので はなか ろ うか。 15, 6才 の少 とヽ 身 の発 育発達 の 年 とは いえ,却 って 彼等 の 自由を尊重 してや る方 が彼等 のソ 上 に も融 和性 を高 め る もの と信 じ寮 の私生活 には工 場 は一切干渉 しない こ と と し, 自治制 に し唯 指導的 に数年先輩 格 の模範 とな る青年 を同宿 せ しめて相 談 相手 否指導的取扱 い をな さ じめた もので ある。 そ して寮 には簡単 な 自治的 に して規 律 ある団体的生活 に順 応 した寮則の下 に 自由な私生活 に入 らしめた ので あ った。 弦 に寮則 の要 点 だけで もあ げた いので したが紙面 の 都合 消略 します。 と ころ が何分 に も15, 6才 位 の少年 ばか りの 集団生活 な ので 始 の 内 は先輩 の 指導 な り注意 を も素 直 に守 った ので 平 穏 で あ ったが ,月 日の経過 と工 場生 活 に馴れ るに従 って 寮 の指導 者 や 自治会 長 の忠告位 は もとよ り寮則 を無視 した行動 を とる ものが増 し甚 しきは門限を通 に過 き夜半帰寮 して甚 しきは 1∼ 2時 頃 ま で 雑談 し安眠 を妨 げる ものが 出 るよ うにな った。斯 のよ うな私生活 の不規 律 が寮生全体 の安眠 を害 し一面疲労 回復 の不充分 な どが相 当災 害発生 の要 因 と もな ったので はなか ろ うか。 次 に同年輩 位 の寮生 と通勤者 との災害発生 の状 を示す と次 の通 りで あ る。 次 の 第 10表 を観 る と36年 度 で は最年少 の15-19才 の者 が特 に寮生 に多 ヽ37人 の77.08%と 全体の 8割 弱 の大半 を占 め一 方通 勤者 は14人 の 28。. 0%で 寮生 か. らみ る と 3分 の 1位 の少数 とな って い る。 これが20-24才 の年 階 で は通勤 の 方 は25人 の50%と 半数 を占 め るの に寮生 で は反対 に 9人 の 18。. 75%と 2割 弱.
(13) 平 松 第10表. 年次別通勤者と寮生との年階別災害発生 の比. 5. 一. 人. 5.. 7人. ″ 臥02 ・ 一. 計__坐 匙 │ 卜│ 』 _1星 人. 人 〃 〃 ② 8 3 3 ・. 人 ″ ″ 4 ②6 30 4. 8 4 ・. 人 〃 ″. 7 7. 人 ″ 〃 9 2 田7 3. 人 〃 〃 5 ②4 ・ 田 2 H. 才 ″ 〃. 一 一 一. [. 真 兵 衛. 人. 1塑 │ 1究 │ 1塁. 人. (註 括弧内の数字 は女子の数で合計数 に含 まれて い る). と低 減 し更 に 25-29才 で は通 勤 者 の11人. 22。. 0%に 対 し寮 生 で は僅 に 2人 の. 4.17%と 激 減 して い る。 37年 度 で は 15-19才 で は通 勤 の11人 29.73%に 対 し 寮 生 で は 36人 81。 82%と 8害 」 強 の 大 部 分 を 占 め20-24才 で は通 勤 は18人 48。 65 %と. 5害 」 弱 の 半 数 を 占 めて ぃ るが 寮 生 で は僅 に 4人 9。. 更 に25-29才 で は通 勤 の. 09%の 1割 弱 と減 少 し. 8人 21。 62%の 2割 強 な の に寮 生 は 4人 09%の 9。. 1. 割 弱 の 少 数 とな って い る。 38年 度 で も この 傾 向 は前 年 同様 で 15-19才 で は通 勤の. 8人 33。 33%に 対 し寮 生 で は36人 75。 0%と 7割 5分 の大 半 を 占 めて い る。. 20--24才 で は通 勤 3人 12。 5%な の に寮 生 は 12人 25%と 2割 5分 を 占 めて い る が ,こ れ が25--29才 に な る と通 勤 の13人. 54e17%の 5割 5分 の 半 数 強 まで の. 多数 な の に寮 生 には全 く影 を ひそ め た 成績 とな って い る。 この よ う に通 勤 と か私 生 活上 の 精 神 的 肉 体 的 に及 ぼ す悪 影響 を少 しで も緩 和 し,且 つ工 場 生 活 上 の 健康 保 持 に努 め た こ とが 却 って一 面災 害 事故 によ る不 健 全 の 傾 向 を増 強 せ しめ る に至 った。 そ の 誘 因要 因 と して み る と して は何 によ るの で あ ろ うか 研 究 を要 す る課 題 で あ る。. 8.昭 和 37年 ,38年 の在籍 労働者 年 階別 に就 て 当調査 工 場労働者 の年令層 に若年者 の比較的多 い こと殊 に これ等 の年令者 に 災 害事故者 の 多 い ことを認知 して もらう意味か らも必要 と考 えて弦 に在籍者 の男 女年令階別 を調 べ たので表示 してみ ると次 の通 りで ある。.
(14) 労働者 の健康管 理 と災害防止 の安全運動. θ5θ 第 11表 ` │、. 昭和37年 38年 の在籍者 の年令階層別表. _ ―. ク F. 日 召 不日 37. 生F. 日 召 不日 38. 男. 19 才. 27. 29. 35.801. 102. 31.281. 25. 20 -一. 24. 85. 26.48. 25. 1 30.87. 69. 25 -一 29. 53. 16.51. 11. 1 13.58. 64. 〔. ::::1. 3:. 34. 26. 8。. 10. 3. 1. 3.70. 32. 9.821. 3. 39. 17. 5.291. 1. 1. 1.24. 20. 6.14 2. 40 -一 44. 15. 4.671. 6 1 7.41. 45 -一 49. 5. 30 -― 35 -一. 110. 3. 1. 3.70. 11. 3.12. 3. 1. 3.70. 3. 10. 59. 55 -一. 60才. │. 以 上. 9. 56. 1。. │. 2.761. 5. 371. 3. 0.921. 2. 3。. 11. 5 8.. 326 1. ::託 1可. 1831. 一. 一 一 一 一 口. 11. ︱1 ︲︲ ︲︲ ︲︱︱ ︲. 50 -一 54. 34。. 4. 15 -一. ︲ ︲ ︲ ︲ 0 〇 一 〇 ﹁洲 2 ﹁洲 6.﹁洲劇%6. 調9 6. 4 刊一2 5 ・ ^ 。2. 1 ・ 。2.6.3 ^ 。6.3 . . 4. % 面. 年令階別. 年次 ′ 数響` \と ■i. この 第 11表 で 判明す るよ うに当工 場 が近 代 発展 した ことは労働者 の大半 が青 壮年 の34才 以下 の年令 層 の もので 占 めてい る こ とで も判 る。 37年 度 は男 274 名 の85。 36%に 及 び38年 度 で は267名 の81。 37年 度 は68名 の83。. 9%,共 に 8割 以上 を 占 め女子 も亦. 95%,38年 度 は70名 の84。 20%と. これ また男子 同様 に若年. 者 が大部分 を 占 め従 って若年者 に 自ら災害 の発生率 の高 い傾 向 にある こ とが 判 知 された ので ある。. Ⅲ. 総. 括. 池 田前首相 の倍増 計画 に同乗 して企業 の大小 を問わず設 備投資 を行 って近 代 産業 の合 理 的革新 を図 った のはよいが,そ の ため に頭 の堅 くな った中高年令 の 労働力 では役立 つ ものが少 くな りため に 自づ と新学卒 の若年性 の労働力を 求 め る企業 の範 囲が拡 まった こ とは特 に ここ数年来 著 し くな った。今労働省 の職 業安 定業務統計 の 資料 を借 りて昭和37年 3月 の 新学卒者 の規模別 の充足 率 につ いて見 ると次 の通 りで ある。.
(15) 平 第 12表. 松. θσゴ. 真 兵 衛. 昭和37年 3月 新学卒者 の規模別充足率. この表 の よ うに労働者. 500人 以上 の 事業場 で は中卒者 は53。 校. 53.9. 33.7. 20.8. 18.0. 高等学校. 46.4. 36.9. 28.9. 24。. 中 学. 6. 9%の 充. 足率 で あ るが, これ が 29人 以下 の小事業場 で. は 18%の 充足率 に過 ぎない状 とな って い る。 こん 後年少者 の人 口減少 に反 し 中高年令者 の増加 す る ことが予想 され る我 国 の就業構造 が近 代化す る程 ,若 年 労働力を歓迎 す る雇主 の増加 す る傾 向が益 旺盛 となる ことは,求 人 の対策 に も,考 慮 の要 ある こ とは 明 かで ある。依 って現在確保 してい る労働 者 の動 揺 には注 視 を払 い安全確保 の 法を執 る ことが ,こ の傾向 を視 て も窺われ るの で ある。而 し当工 場 の 1年 間 に あ って脱退す る ものの 相 当ある こ とは前述 し たので ,反 論 しないが ,こ れ が 1年 を通 して 労働力充足 の ため に人 的 は勿 論 物 的 に相 当 の 負担 を繰 り返 してい る こ とは莫大 な もので あるので ,こ の損失 の 一 部 で も補 い且 つ 健全 な労働 力を保持す る上 か らも健康管理 の重要視 ,活 動 の要 が起 って くる。前述 した公傷私病 の 内私傷病 につい て は直 接政府取扱 いの 健康保険給付 な ので これが調査資 料 の 拾集 は到底短 時 日のな し得 な いの で ,こ こで は災 害事故 によ って の損失 を如何 よ うに して完全 に防止 し得 るか 或 はまた最少限 まで に防止対 策 の方法 を樹立 す る ことが 出来 るかが急務 中 の 急務 と考 え られ るので あ る。. a. 弦 に災害防止対策樹立 の資 料 と して昭和36年 か ら38年 の 3カ 年 の成績. を本 に各角度か ら検討 した第 8か ら10表 に渉 って の結果 は若 年者 の 24才 未 満 ,殊 に15-19才 の所謂思春期 の 中間期頃 の 身 心 の発育動揺 の激 しい年令 の 者 で この 内で も特 に寮 に収容 されて い る者 に対 しての安 全 教育 の重要 な こと が 同年令 の通勤者 との災害事故 の発生比 の上 か ら痛感 され るので ある。何 故 この青少年層 に発 生率 の高 い か に就 て 更 に,彼 等 の身体的発育段階を生 理 学 心理 学 的立場 か ら検討 して み る必 要 が ある。我 々の 身体 は子供 か ら成人 へ の 成 長 の過程 は連続 した一 ツの生命 の大 変動期 なので思 春期 と言 われ る男子で は13-4才 頃か ら16-7才 頃 までの 間 ,女 子 で は12-3才 か ら15才 までの 間.
(16) 労働者 の健康管 理 と災害防止 の安全運動. θ52. は宙 に肉体的 の発育殊 にホルモ ンの分泌 旺 盛 によ る発育 の外 に性 的生殖 機能 の発 育 は成ノ、型 に移行す る段階 で ある こ とが , 日常 の生活行動 の上 に も現 わ れ ,た め に俎tわ ざる動作行動 に 出 る ことが環境 の 影響 な どで 支配 され ,夕 1え ば体力 の発育上 の 変 化か ら不規 則 の 生活 に陥 り暴飲 暴食 にも、けるとか ,又 と きには躍進す る体力 にまかせ て無 謀 な行動 を とる こ とが履起 る。 これ等 は精 こ 神 的成熟 の 現われ で ,今 まで 温和 な,他 人か らも親 まれた ものが僅 かな と に注意 を無視 して怒 号 した り,又 ││き には先輩 や上 司 の忠言 に対 し怨恨を もつ 、格 を もつ とか ,或 は叉平素 の 行 為や情緒 に波動性 とい うか恒 常性 を欠 いだノ よ うにな り,或 は利 己的 にな った り,ノ 、を容 易 に妬 みやす くな るな ど今 まで 想 像 もつ かなか った性格 の持主 とな り気質的 に も変化 を来 す ので ある。斯. の. り ]に ある少年 に寮生活 の上で人格尊重 の立 場 か ら自治的 よ うに身 心の大 変動す に 自由な私生活 の行 き方 を与 えた ことが却て禍根 を来 す誘因 と もな り,た め に寮 の規律 の 如 きは, 日常生活 になれ るに従 って 無視 し奔放 な行動 に移 り収 入 の余裕 は俎tわ ざる弊風 に陥 り震 f々 S、 か しに渉 る行動 はた め に睡眠 の不足 か ら,牽 いて は疲労 のために,労 働時 間中 の行動 に粗 雑 ,注 意力 の欠 陥 か ら ,. 災害 発生 の要 因 ともな ってい る こ とは,従 来 発生事故 の 調査 の上 か らも発見 されて い るので ある。 この思 春期頃を中心 とす る年令 の小 ,I11,高 校 の生徒 の学校 において の災害 発生 の事故 につ いての報告 を見 て も,三 宅氏 は岡 山県下 の小,可. 1,600名 に付災 害事故 を調 べ小学男 子 で は4.7%,女 子 は 2。 7。. ]学 の21校 約. 5%,中 学 は男子. 6%,女 子 4%で 思春期 に入 った と思 われ る中学生 に発生率 は高 い と 言 2。. い ,叉 大塚氏 は東京都 内 の小,L11,高 校生 について災害発生率 を見 ,小 学44。. 25%,中 学33.72%,高 校22。 03%で 小学 で は学年 の進 む に従 って発生率 は上 昇 し, 6年 が高 く中学 で は 2学 年 が浸 も高 く,次 に高校 で は 2学 年 とな って い る。 その 他 根岸 氏等 は山梨県下小 ,中 ,高 校生 の災 害 を調 べ 小学 0.5,中 J学 生 を調 べ 中学生 位 が 中心 学 0.96,高 校 0.91%ま た水上 ,清 水氏等 も小,可 べ に多 い と報告 してい る。 また小原氏 は 自動車 工 場 の災 害事故 に付 き調 た年. 令 別 で は20才 未満者 に発生 率 が 多 い と言 って い る ことか らも,こ れ等年少者.
(17) 平. 松. 真 兵 衛. θσθ. の安全教育 施設 の重要性 が再 認識せ らるので ある。. b. 更 に工 場 に発 生す る災 害 には労働 時間 な り休憩 の 挿入 また作業 の態度. 機械 工 具 な どの 点検整 理 な ど詳細 に観 察 す ると教育指導上 併 せ て考究す べ き もの が あるが ,特 に従来 か ら問題 視 されてい る災害頻発者 と称 え られ る もの の ある ことを見逃 して はな らな い。私 は昭和 の始 め大 阪市 内某. 製鋼所 で 3カ. 年 (大 正 15年 昭和 2年 3年 )間 の災 害 について 調 べ た当 時 の成績 を追 記 して み ると大 正 15年 労働者 数 1,528名 の 内839名 の事故者 ,昭 和 2年 には 1,622名 中865名. ,同 3年 には 1,678名 中736名 が発生 を見 てい る。 そ して この事故者. の 内災 害頻発者 とみ られ る年 間 4回 以上 反復 した もの を見 ると15年 には88名 内甚 しきは11回 1名 , 8回 1名 , 7回 3名 ,昭 和 2年 には92名 中 9回 2名. ,. 8回 1名 , 7回 3名 , 3年 には33名 中 6回 2名 , 5回 6名 とい う程 多発者 を 発 見 した。今 日の完全対 策 な どか ら類推 す る と幼 稚且 つ 消極 的 で 労使 と も認 識 不足 な りし こ とが 判知 され る。而 し現 今 で は この よ うな頻発者 は殆 ん ど無 と思 う程少 くな った とは雖 も多少 と も この頻発 の傾 向 と見倣 され る もの が あ る こ とは見逃 せ な い。 当工 場 で36年 2回 以上 の事故 者 13名 内 3回 1名 ,37年. 2回 以上 20名 内 3回 1名 ,38年 2回 以上 10名 中 1名 は 3回 発生 してい る,こ の よ うに回数 は少 いが 同様 な誘要 因 によ って事 故 を繰 り返 す傾 向 の ある者 の 性格 とか気 質 を観 察 す ると感覚 とか運 動機能 の障害 とは別 に社会 的生活 とか 心理 的 に安全性 を欠 ぐよ うな素 質 の ある もの に災 害事故 を反復 し易 い傾 向 が 多 くみ られ る。 これ は私 の若年性高血 圧 と災 害発生 との 関係か らみて も判知 され る。依 って この よ うな個性 的異 常者 には個人 的安全 指導 の方法 によ って 職種 の選 定な り教育 に心 してや る こ とが肝 要 と思 われ る。. c. また災害発生 と年令 との 関係 で は精神心 理 的機能 の発 育段階 に ある青. 少年者 には如何 に して も,あ る程 度父母兄姉 ともな って 所謂話相手 と もな る 世話係 が必 要 で 常 に心 温か く穏健 な愛 情 を以て 指導 してや る こ とが肝 要 で あ る。 これ は実施後未 だ短 時 日の成績 で あるが39年 4月 か ら寮生 に,こ の法 を 実施 した結果 は好成績 を示 し災 害事故 によ って休養 を要 す る ものは39年 度 の 新入生 には全 く見 られ ない好 成績 と言 われてい る。.
(18) 労働者の 健康管 理 と災害防止 の安全運 動. θ54. 生産工 場 は営利 を 目的 と して の生産 の 向上 な ので従 って 経済 上 の問題 は第 一 に揚 げ られ検討 され る殊 に災害 に因 る損失 の如 きは当然何等 かの形 で 製 品 の価額 に弁済 とで もい うか組 み込 まれ るのは当然 の こ とと思 われ る。安. d. 全 は能率 を あげ利純 を生 む と言 われ てい る程 産業界 の標言 ともな ってい るの で 卿 か駄弁を弄 す るよ うで あるが附 言 してみ る。 今 か ら約 60年 前 1906年 アメ リカ Uo S.Steel会 社 の当時 の 社長. Geary氏 は 日夜生産 に励 む我 々同僚 が. 不慮 の災 害事故 のため に見 る も悲惨 な傷害 に因 って 身心 を損失 す る状. の実 に. 忍 びない。 これ は宙 に経済的 の損失 のみで はな い,実 に人道的立場 か ら して ス も,救 済す べ き重大 な社会 問題 で あるとの観念 か ら,キ リ ト教的 な博愛 精 神 か らな る人道主 義 に基いて従来 の経営方針 を一変 して ,安 全 第一 ,品 質第 二 ,生 産第 二 ,に 改 めて 労働者 の安 全就 業 に徹す るよ う努 めたので あ った。 然 るにそ の後数年 を出ず して会 社 の事業成績 は改善 され災害 は減少 したのみ で な く意外 に も予 期 しなか った品質 は も とよ り生産量 は従来 よ り却 って 向上 した ので あ った。 この成績 発表以来洋 の 東西 を問わず ,安 全 第 一 は世界的 の. Hahinlich氏 等 は 標語 ともな ったので ある。雨来 Da宙 do Eo Walter博 士 し に こ 災害 発生 に伴 う生産面 か らの 直接損失 間接損失 の莫大 な とを詳細 検討 て 経営上災 害防 止対策 の樹立徹底 実施 の重要性 を強 く主張 して経営者 の反 省 を促 して い るの で ある。 いが而 し軽 第 7表 で 直接 工 場 が医師 に支 払 った金額 は大金 とは言 えな て工 場 では 出勤 と し 傷 で も 7日 未満 の 体業療養 は経営者 の貨担 となるので総. e. て取扱 って い る。 従 って詳細 に表示す る こ とは出来 な いが 愉え少額 の賃金 と して も塵 も積 れ ばの諺 で はな いが 出入両面 か らの損失 を考 え る と軽傷者 と雖 6表 に示す36年 度 の も軽 々に無視 出来 な い。 ま して重傷者 の休業 のための 第 300日. ,37年 度 の302日 ,38年 度 の 100日 に渉 る損失 日数 それ に軽傷者 の通 院. 36年 度 は 427 治療 時間を労 働 日数 に換算 した ものを加宴Iす ると相 当な 目数 で 日 度 は 426日 ,38年 度 は 141日 これを更 に合計 し 1年 300日 の 労 働 日数. ,37年. と して計算す ると 1人 の労働者 が 3年 と 3カ 月 間無 為 に して報酬 を得て浪費 した と言 う こ とが出来 るので ある。.
(19) 平. 松 真 兵 衛. θ55. また労 働者災 害補 償保険法 に依 る保険料 は一 種 の生産工 場 の 義務 づ け られ た 納付金 で はあるが ,而 しこれ もメ リッ ト制 の下 に災害 の 強度率 の高低 に応 じ 既 往 5カ 年 間 の成績 を対 照 と して 基本 の料率 を定 め る。依 って 納付金 は強 度 率 が 下れ ば下 る程 低減せ られ本 工 場 の標準規定 の12厘 はよ り低下 されて 納付 金 は減 額 され るので ある,こ れ は前述 の 3年 間 の納付金額 の変動か らも判 知 され るので 執れ にせ よ,こ の 点 か ら推 して も災害防止対 策 の実行 の成績 が重 要視 され る こ とが 判 るので ある。 結 1。. 現今 の よ うに青少 年 の就 職率 の減少 す る傾 向 の著 しい時代 ,特 に 中卒. 者 の男 女求人 率 の上昇 の現今労働 力 の補充 の方策 について は近 代産業 の機械 化生産 の著 しいため に旧来 の技 工 的経験 を本意 と し且 つ賃金 の比較的高 い労 働力で は収 支経営上 改善 を要す る点 が多 いので近 い将来 の労働力 の補充補足 の方策 の一 面 か らして も,現 在確保 して い る労 働力 は,よ り有効 に健全 に永 続 的 に活動 出来 るよ う安全 衛生 の面 か らも補導 して 補充不足 の欠 陥 の一 助 と し,ま た他面 か らは年令 の高下 を問わ ず範囲を拡 めて 労働力の活用 が 出来 る よ う改善 す る こ と も企業経 営上 の一 策 で はなか ろ うか。 2。. 前 記 したよ うに職場 で発 生す る災害 の大半 は一 言 に して本人 の不注意. 即 ち注意 力 の散蔓 に起因す るとされてい るが, これ を深 く堀 り下 げて事故発 生 の 誘因要因か ら追 求 して み ると必 ず不注意 を来 す根本原 因 の存在 が 明白 と な る,た めに現今 当工 場 に発 生 した事故 の 多 くは勤続 年数 の短 い即 ち未経験 者 と見倣 され る もの よ りも,年 令 の高下 はあるが押 しなべ て相 当経験者 と見 倣 され る者 に災害 の発生 が 多 い,こ れ は宙 に生 産技術 の指導 の み にと らわれ ず本人 の個性 を勘案 し,技 術 と安全 性 の 向上 とを併行 して行 う こ とが特 に災 害頻発性癖 の あると推 せ らるる者 には,一 層大切 な ことで ある。 3。. Hahinlich及 び Walter氏 等 の災 害発生 に因 る直 接損失 は勿論 の こ. と間 接的損失 を零細 に検討 してみ ると,ア メ リカで は直 接 1に 対 し間接 は 3 倍 ,我 国では 4倍 以上 の損失 に及んでい る こ とが立証 されてい る。 この こ と.
(20) 労働者 の健康管 理 と災害防止 の安全運動. θ5δ. を思 うて も,経 営者 の災害防 止対策 の重要 性 を再確認 し得 らるるので ある。. 4.新 規採 用年少者 の就 業 の便 を図 って寮生活を 自治的 に行 わ しめた結果 は頭 初 の予期 に反 し却 って災 害事故 の発生 を惹起 し易 い傾 向 に至 らしめた。 これ は一言 に して彼等 を成人同様 に余 りに も,人 権尊重 の意義 に囚わ れ ,た らの領域 にある者即 ち,精 神 的 心理 的 の面 か らも思慮 判断並 め に未完成 の 身 ノ に理解 力 の幼 稚 なる者 に,自 治的生活 に委 した結果 は,そ の 生活 に慣 れ るに 対応 して ,団 体生活上 の規律 は無視 せ られ 自由奔放 の生 活行動 に流れ ,そ の 結果 は去口って 不良 の生活 域 に駄 し,睡 眠 の不足 は蓄積疲労 の弊 に陥 り,た め に災害 発生 の誘因 ともな って い る こ とを思 うと寮生 に対 す る補導 は更 に研究 を重 ねて善導す るの要 ある こ とを痛感 す るに至 ったので ある。 5。. 総 じて若年者 の育成 には寮通勤者 の 区別 な く性格否気 質 の面 か ら探究. の 要 ある こ とで ,こ れ は巽 に私 が若年性高 血 圧 と災害発生 との 因果的関係 の 相 型1深 い ことが認識 されたの で , この 相関 の 認識 され る もの について は常 に め 身 心 の 健康 発育 に留意 し,そ して安全就業 と将来 の高 血圧 の増高 の弊 をた させ 健 全 に発 育 せ しめ るよ う補導す るのが経営上 か らも重要課題 の一 つ と思 うので ある。 6。. また私 は異 に女子 の災害 と月経 に就 て調査 し,そ の 因果 関係 の桐原博. 士 の説 の如 く密接 な もので ある こ とを認 めた。月 経 は成年 女子 の生 理 的周期 に発来 す る もので あるが,そ の発 現 の 前数 ロリiよ り発来 中 の 精和│1的 苦悩 は個 人的 には意識的差異 の あるは免 れ な いが ,こ れ が発来 に伴 い相 当 日常 の生活 め 動 作 な り精神 上 の不安 な どのた め に身 心 の機能 に不慮 の異常 を来 し,た に 想 わ ざる災害 の発生 を来 した例 を認 めたので 女子労働者 の教育指導 には絶 え の発 ず彼女 等 の平素 の性格 な り気 質 の変動 に留意す ると共 に生理 的月経周 す め 来 とい う こ とを念願 において生産上 の指導 に伴 う安 全教育 を施 す よ う努 ら U」. れ る こ とを「il言 して 結 語 とす る。.
(21) 平. ム珊. 参. 考. 松. 真 兵 衛. 文. 労働衛生 ハ ン ドブ ック 狩野. 広之. 労働科学研究所編. 不 注意物 語. 労働科学叢書. 3.. 衛生公衆衛生学. 依 田新 編. 青年 の悩 み. 厚生統 計協 会. 厚生 の指標 (別 冊)38年 度. 4. 豊 川行平他編. 。 5. 6.. 同. 同. 冊)39年 度 α」. 7.. 労働法全書 (普 及版). 平 松真兵衛. 労働科学研究. 三宅. 延博他. 体育的研究. 大塚. 八 郎他. 体育的研究. 清 水. 正他. 体育的研究. 根 岸. 昭. 8. 労務行政 研究所編. 。 9 。 0. 1. 2 。. ″. 10巻 の 1号. 7巻 の 1号 7巻 の 1号 7巻 の 1号 5巻 の 1号. 昭和 8年 1月. 1962年. 4月. 1962年 4月 1962年 4月 1961年 10月. 3 。 4.. 和夫. 内田. 正明. 小原. 準三. 名 大 20周 年記念誌. 昭和 30年 11月. 5. 水上. 。 6.. 甲南女子論 叢. ウ ォル ター 博士. 産 業安全推進要綱. 労働 省編. 39年 度安全 の指標. 武 田晴雨編. 安全管理 の指標. 7号. 1964年. 7. 平 松真兵衛. 。. 大阪労働基 準局. 8 。 9 。.
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