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魚類トリプシンの構造・機能解析およびその環境適応に

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Academic year: 2021

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(1)

博 士 ( 水産 科 学 )    菅野    岳

学 位 論 文 題 名

魚類トリプシンの構造・機能解析およびその環境適応に      関する研究

学位論文内容の要旨

    水 産 生 物 由来 の 酵 素 の 至 適温 度 や 温 度 安定 性 は ほ 乳動物 のそ れらと 比較し て低く ,水 圏とい う低温 環   境 に対 す る 適 応 の結 果 で あ る と考 え ら れ て いる 。 し かし ながら ,水 産生物 由来酵 素のこ のよう な低 温適   応 特性 が ど の よ うな 構 造 に 由 来す る か は 明 らか に さ れて いない 。そ こで本 研究で は,種 々ある 酵素 の中   で も古 く か ら 研 究さ れ て い る 卜リ プ シ ン に 着目 し , 様々 な環境 に棲 息する 魚類ト リプシ ンの温 度安 定性   と 構造 と の 関 係 を体 系 的 に 比 較・ 検 討 し た 。ト リ プ シン を選択 した 利点と して, 分子量 が小さ い単 量体   で あり , そ の 精 製方 法 も 容 易 であ る こ と や ,そ の 触 媒メ カニズ ム等 が詳細 に解明 されて いるた め, 温度   安 定 性 と 構 造 と の 関 係 を 研 究 す る モ デ ル 酵 素 と し て 適 す る こ と が 挙 げ ら れ る 。     ま ず 本 研 究の 第1章 で は, 棲 息 水 温 を 異に す る 海 産 魚類 ( 寒 帯 性 ,温 帯 性 および 熱帯 性の魚 類)の ト   リ プシ ン の 一 次 構造 お よ び 立 体構 造 を 決 定 し, 海 産 魚類 卜ルプ シン の温度 安定性 と構造 との関 係に つい   て 考察 し た 。 次 に第2章 で は ,淡 水 魚 類 の 中で も 比 較 的 冷水 域 に 棲 息 し ,遡 河回 遊とい う特徴 的な 生活   史 を有 す る サ ケ 科魚 類 の ト リ プシ ン の 温 度 安定 性 を 測定 し,海 産魚 類トリ プシン との差 異を検 討レ た。

  さ らに , サ ケ 科 魚類 ト ル プ シ ン( サ ケ ・ 卜 ルプ シ ン )の 一次構 造を 決定し ,温度 安定性 と構造 の関 係に   つ いて 検 討 し た 。最 後 に 第3章で は , 棲 息 水温 の 異 な る 様々 な 淡 水 魚 類 トリ プシ ンの温 度安定 性と 一次   構 造を 明 ら か に し, 両 者 の 関 係に つ い て 検 討し た 。

    以 上 の 研 究結 果 か ら , 『 魚類 ト リ プ シ ンの 温 度 安 定性と 魚類 の棲息 温度の 関係』 およ び『魚 類トリ プ   シ ンの 温 度 安 定 性の 決 定 に 関 与す る 構 造 特 性』 を 明 ら か に した 。 そ し て ,こ れら2っの 知見か ら『 魚類     ト リ プ シ ン か ら 見 た 魚 類 の 進 化 と 環 境 適 応 』 に つ い て 考 察 し た の で 以 下 に 要 約 す る 。     【1】 魚 類ト リ プ シ ン の温 度 安 定 性 と 魚類 の 棲 息 温 度の 関 係

    従 来 , 魚 類ト リ プ シ ン の 温度 安 定 性 は ほ乳 動 物 の ものに 比べ て低い という 一元的 な解 釈がな されて き   た が, 本 研究 におい て,そ の温度 安定性 は魚 種によ って大 きく異 なる ことが 明らか になっ た。す なわ ち,

  ト リプ シ ン を50% 失 活 さ せ る際 の 温 度(Tso値 ) は, 寒 帯 性 (6種 ) , 温 帯 性(6種 ) お よび 熱 帯 性 海産   魚 類(3種 ) ト リプ シ ン で は ,そ れ ぞ れ38〜48 0C,52〜58 0Cお よ び62〜66°Cで あっ た 。 一 方 ,サ ケ   科 魚類5種 の ト ルプ シ ン のTso値 は59〜66 0Cで あ り , 淡水 魚 類4種 のト リ プ シン で62〜66 0Cで あった 。

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(2)

  以 上 のよ う に , 海 産 魚類 ト リ プ シ ンで は 温 度 安 定性 と 棲 息 温 度の 間 に 明 確な 正の 相関関 係を認 めら れ , サ ケ 科 魚類 を 含 む 淡 水魚 類 トリ プシ ンは棲 息水温 に関わ らず 高い温 度安定 性を有 するこ とが 明らか に な っ た 。 これ ま で , サ ケ科 魚 類が 生活 史の大 部分を 寒帯性 海域 で過ご すこと から, サケ・ トリ プシン は 低 温 適 応 型酵 素 の 研 究 モデ ル とさ れて きた。 しかし ,本研 究に おいて サケ・ トリプ シンは 温帯 性およ び 熱 帯 性 海 産魚 類 卜 リ プ シン と 同様 の高 い温度 安定性 を有す るこ とが明 らかと なった 。本知 見は サケ・

卜 リ プ シ ン が低 温 適 応 酵 素で あ ると いう 従来の 定説と は全く 異な るもの である 。今後 ,低温 適応 トリプ シ ン の 構 造 ―機 能 解 析 研 究に お いて は, 寒帯性 海域に 棲息す る海 産魚類 由来の トリプ シンを 用い るべき で あ る 。

【2】 魚 類 トリ プ シ ン の 温度 安 定 性 の 決定 に 関 与 す る構 造 特 性

  【1】の 結 果 を 受 け, 種 々 の 魚 類 トリ プ シ ン の 構造 を 解析 し,そ の差異 を本研 究で 得た温 度安定 性と 比 較 ・ 検 討 した と こ ろ , 「自 己 消化 ルー プ」, 「N―末端 」およ び「Ca2+結合ル ープ」 の3領域が 温度 安 定 性 の 決 定に 関与す る構造 要因 である ことが 判明し た。 まず, 第1の「自 己消化 ループ 」領域 であ るが,

熱 帯 性 海 産 魚類 ト リ プ シ ンで は 卜リ プシ ン分子 表面に 添って 折れ 畳んだ 構造で あった が,寒 帯性 および 温 帯 性 海 産 魚類 ト リ プ シ ンで はyisiの 欠 損 とP152Gへ の置換 によ り,分 子から 外に向 かっ て開い た構造 特 性 を 有 し てい た 。 第2の「N― 末端 」領域 では, 温度安 定性 の高い トルプ シシほ ど構 造表面 に分布 する 荷 電 ア ミ ノ酸 残基が 少なく ,疎 水性ア ミノ酸 残基が 多か った。 第3の「Ca2+結 合ル ープ」 領域に おいて , 熱 帯 性 海 産 魚類 ト リ プ シ ンで はCa2+結 合の配 位子 となる アミノ 酸残基 が全て 保存 されて いたが ,寒帯 性 お よ び 温 帯 性海 産 魚 類 で は欠 損 およ び置 換が認 められ た。ま た, 温度安 定性の 高いト リプシ ンほ ど本領 域 内 表 面 に 分布 す る 正 電 荷ア ミ ノ酸 残基 数が少 なかっ た。一 方, サケ科 魚類ト リプシ ンでは 「自 己消化 ル ー プ 」 領域 が寒帯 性およ び温 帯性海 産魚類 ,「N―末 端」お よび 「Ca2+結合 ルー プ」領 域が熱 帯性海 産 魚 類 ト リ プ シン の 構 造 に 類似 し ,淡 水魚 類トリ プシン ではい ずれ の領域 も熱帯 性海産 魚類ト リプ シンの 構 造 に 類 似 した 。 特 に , トル プ シン の温 度安定 性に関 わる3領域 の中で も, 「N― 末端 」およ び「Ca2+結 合 ル ー プ 」 領域 の 構 造 が 温度 安 定性 に密 接に関 わると いう知 見は これま でにな く,本 研究で 初め て明ら か に し た 知 見で あ る 。

【3】 魚 類 トリ プ シ ン か ら見 た 魚 類 の 進化 と 環 境 適 応

  【1】お よ び 【2】で 得 ら れ た 魚類 ト リ プ シ ン に関 す る 知 見 をも と に , 魚 類の 進化と 環境適 応の関 係 を 考 察 し た 。

  淡 水 魚類 ト リ プ シ ン は棲 息 水 温に 因らず 非常に 高い温 度安 定性と 安定な 構造を 有し た。そ の理由 は,

淡 水 魚 類 の 棲む 河 川 の 環 境が 海 洋の それ よりも 過酷な 環境で あり ,温度 に対し て安定 なトリ プシ ンを有 す る 必 要 が ある た め と 考 える 。 すな わち ,河川 や湖沼 は天候 や季 節によ って水 温変化 が大き い, 水量が

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著 し く異 なる な ど変 化が 大 きく ,淡 水 魚類は そのような過酷な 環境下で生存しな ければならない。一 方,

海 産 魚類 は広 域 な海 洋を 移 動す るこ と によ り, 各 々に 適し た 棲息 環境 を 容易 に選 択 することが可能 であ る 。 また ,サ ケ 科魚 類が 比 較的 温度 に 安定 なト リ プシ ンを 有 する 理由 は ,サ ケ科 魚 類が本来淡水魚 であ る こ とに 加え , 以下 に記 す よう にサ ケ 科魚 類が 降 海を 始め た 時期 とも 密 接な 関係 が あるものと考え られ る 。

  魚 類 は 約5億 年前 に無 顎 類と して 海 洋に 誕生 し ,次 いで 河 川に 進出 し てそ こで 軟 骨魚 類, 硬 骨魚 類へ と 進 化し た。 軟 骨魚 類お よ び硬 骨魚 類 の中 で海 洋 に戻 った 種 は, その 後 数億 年と い う年月をかけて ,海 洋 の 様々 な環 境 に適 応し て 棲息 して き た。 この よ うな 長い 年 月を 経て , 海産 魚類 の トリプシシもそ の環 境 に 即し た安 定 性へ と変 化 して きた 。 一方 ,サ ケ 科魚 類は 淡 水魚 類と し て数 億年 を 淡水環境で過ご して き た が , 約300万年 前か ら 豊富 な餌 を 求め て海 洋 に進 出し た とさ れる 。 本研 究に お いて ,淡 水 魚類 トリ プ シ ンは 熱帯 性 海産 魚類 ト ルプ シン と 同等 の高 い 温度 安定 性 と構 造を 有 する こと が わかったが,サ ケ・

卜 リ プシ ンの 温 度安 定性 と ,「Nー末 端」 お よび 「Ca2+結合 ルー プ 」の2領域 の構 造 は,高水温下で 棲息 す る 魚類 に類 似 する とと も に, 低温 適 応型 の魚 類 トリ プシ ン にも 類似 し た機 能と 構 造特性(「自己 消化 ル ー プ」 領域 ) も有 して い た。 従っ て ,他 の淡 水 魚類 のも の とは 異な り ,サ ケ・ ト リプシンは海洋 の棲 息 水 温に 適応 し てい る過 渡 期に ある と 考え られ た 。以 上の よ うに ,本 研 究で 明ら か にした魚類トル ブシ ン の 多 様 な 構 造 は , 魚 類 の 環 境 適 応 の 結 果 と し て も た ら さ れ た 特 徴 と い え る 。

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(4)

学 位論文 審査の要旨 主査 副査

副査 副査

教授 教授 教授 准教授

今野久仁彦 佐 伯 宏 樹 尾 島 孝 男 岸 村 栄 毅

学 位 論 文 題 名

魚類 トリプ シンの構 造・機 能解析およびその環境適応に      関する 研究

  水 圏 に は50万 種 以 上 に も 及 ぶ 多 種 多 様 な 生 物 が 棲 息 し て い る が , そ れ ら の 持 つ 酵 素 の 構 造 お よ び 機 能 も 棲 息 環 境 へ の 適 応 に 伴 い 多 様 に な っ た と 考 え ら れ る 。 し か し な が ら , 棲 息 域 の 異 な る 水 産 生 物 由 来 酵 素 の 温 度 特 性 と そ の 構 造 の 関 係 に つ い て は , 未 だ 不 明 な 点 が 多 い 。 種 々 あ る 酵 素 の 中 で , ト リ プ シ ン(EC3.4.21.4) は 最 も よ く 研 究 さ れ て い る 代 表 的 な 消 化 酵 素 の1っ で あ り , 特 に , ほ 乳 動 物 の 膵 臓 由 来 の ト リ プ シ ン は , そ の 構 造 と 酵 素 化 学 的 機 能 が 明 ら か に さ れ て い る 。 そ こ で 申 請 者 は , 魚 類 由 来 ト リ プ シ ン を モ デ ル と し て , 様 々 な 環 境 に 棲 息 す る 魚 類 の そ れ ら の 構 造 と 温 度 安 定 性 の 関 係 を 詳 細 に 検 討 し , ト リ プ シ ン 分 子 から 見 た 魚 類 の進 化 と 環 境 適応 に つ い て 考 察し た 。

  ま ず , 第1章 で は , 数 種 海 産 魚 類 の ト リ プ シ ン の 一 次 構 造 を 決 定 し 、 海 産 魚 類 ト リ プ シ ン の 温 度 安 定 性 と 構 造 の 関 係 に つ い て 考 察 し た 。 そ の 結 果 , 海 産 魚 類 の 棲 息 温 度 と ト リ プ シ ン の 温 度 安 定 性 の 間 に 明 確 な 正 の 相 関 関 係 が 認 め ら れ た 。 次 に , 様 々 な 温 度 安 定 性 を 有 す る海 産 魚 類 ト リプ シ ン の 一 次構 造 を 比 較 検 討し , 「 自己 消化 ループ 」,「N一 末端」 および 「Ca2+ 結 合 ル ー プ 」 の3領 域 が ト リ プ シ ン の 温 度 安 定 性 と 深 く 関 わ る こ と が 示 唆 さ れ た 。 さ ら に 、 温 帯 性 海 産 魚 類 で あ る カ タ ク チ イ ワ シ の ト リ プ シ ン の ア イ ソ ザ イ ムIのX線 結 晶 構 造 解 析 に よ ・ り 得 ら れ た 立 体 構 造 を ほ 乳 動 物 ト リ プ シ ン の も の と 比 較 検 討 し , 海 産 魚 類 ト リ プ シ ン の 前 記3っ の 構 造 要 因 が 温 度 安 定 性 に 深 く 関 わ る こ と が 立 体 構 造 レ ベ ル で も 再 確 認 さ れ た 。

  次 に , 第2章 で は , 遡 河 性 魚 類 で あ る サ ケ 科 魚 類 ト リ プ シ ン の 温 度 安 定 性 お よ び 構 造 を 調 べ , そ れ ら ト リ プ シ ン の 温 度 安 定 性 と 構 造 の 関 係 に つ い て 考 察 し た 。 そ の 結 果 , サ ケ 科 魚 類 は 冷 水 域 に 棲 息 す る に も 関 わ ら ず , そ れ ら ト リ プ シ ン の 温 度 安 定 性 は 温 帯 性 お よ ぴ 熱

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帯 性 海 産 魚 類 の そ れ ら に 類 似 す る も の で あ っ た 。 そ し て , サ ケ 科 魚 類 ト リ プ シ ン は , 「 自 己 消 化 ル ー プ 」 , 「N一 末 端 」 お よ ぴ 「Ca2゛ 結 合 ル ー プ 」 の3領 域 に お い て , 温 帯 性 お よ び 熱 帯 性 海 産 魚 類 の そ れ ら に 類 似 す る 温 度 に 安 定 な 構 造 を 有 し た 。 こ の 原 因 は , 海 産 と 淡 水 産 の 違 い に よ る も の で は い か と 推 察 さ れ た 。

  そ こ で , 第3章 で は , 様 々 な 水 温 に 棲 息 す る 淡 水 魚 類 の ト リ プ シ ン の 温 度 安 定 性 と 構 造 の 関 係 に つ い て 考 察 し た 。 そ の 結 果 , 淡 水 魚 類 で は , 棲 息 水 温 が 異 な る に も 関 わ ら ず そ れ ら ト リ プ シ ン の 温 度 安 定 性 は 熱 帯 性 海 産 魚 類 の も の と 同 等 の 高 い 温 度 安 定 性 を 示 し た 。 そ し て , 淡 水 魚 類 ト リ プ シ ン の 「 自 己 消 化 ル ー プ 」 , 「N― 末 端 」 お よ び 「Ca2゛ 結 合 ル ー プ 」 の 3領 域 の 構 造 特 性 は , 熱 帯 性 海 産 魚 類 の そ れ ら に 非 常 に よ く 類 似 し た も の で あ っ た 。   第1章 か ら 第 3章 ま で の 結 果 を ふ ま え , 最 後 に , 海 産 魚 類 と 淡 水 魚 類 の 棲 息 温 度 と ト リ プ シ ン の 温 度 安 定 性 の 関 係 が 異 な る 理 由 に つ い て 考 察 し た 。 河 川 は 海 洋 に 比 べ 狭 く , 水 温 や 水 量 変 化 も 大 き い 過 酷 な 環 境 条 件 で あ り , そ の よ う な 環 境 に 生 存 し な け れ ば な ら な ぃ 淡 水 魚 類 は 温 度 に 対 し て 非 常 に 安 定 な ト リ プ シ ン を 持 つ の で は な い か と 考 え ら れ た 。 一 方 , 海 産 魚 類 は 広 い 海 洋 の 中 で , 自 ら の 環 境 に 適 し た 水 温 の 海 域 で 生 活 す る こ と で , ト リ プ シ ン も そ の 環 境 に 適 応 さ せ て き た の だ と 考 え ら れ た 。 ま た , サ ケ は , 本 来 淡 水 魚 類 で あ る が , 約300万 年 前 か ら 豊 富 な 餌 を 海 洋 に 求 め て 降 海 し 始 め た 。 し か し , 魚 類 の5億 年 と い う 長 い 進 化 の 中 で サ ケ が 降 海 し 始 め た300万 年 前 は ご く 最 近 の こ と と 考 え ら れ , そ の た め , サ ケ ・ 卜 リ プ シ ン は 現 在 冷 水 海 域 の 水 温 に 適 応 し て い る 過 渡 期 に あ る の だ と 考 え ら れ た 。   以 上 の よ う に , 申 請 者 は , 水 産 生 物 由 来 の 酵 素 の 温 度 安 定 性 と 構 造 の 関 係 に つ い て 魚 類 ト リ プ シ ン を モ デ ル と し て 体 系 的 に 研 究 し , 水 産 科 学 に 関 す る 新 た な 知 見 を 得 た 。 よ っ て , 審 査 員 一 同 は 申 請 者 が 博 士 ( 水 産 科 学 ) の 学 位 を 授 与 さ れ る 資 格 の あ る も の と 判 定 し た 。

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参照

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