アメリカ法における国籍取得要件の性差別 : 残さ れた男女平等
著者 根本 猛
雑誌名 静岡大学法政研究
巻 17
号 1
ページ 406‑387
発行年 2012‑05‑31
出版者 静岡大学人文社会科学部
URL http://doi.org/10.14945/00006773
論 説
アメ リカ法における国籍取得要件の性差別 一一残 された男女平等――
一 アメ リカ法における性差別撤廃の流れ ―一VMI判決まで
1971年 以降、合衆国最高裁判所は、1980年 代初めの動揺はあったもの の、多 くの性差別 を違憲 と判断 して男女平等の流れ を加速 させてきた。
1990年 代 においてもこの流れは変わ らなかつた①。 1991年のジ ョンソ ン・コン トロールズ判決②は、わが国でいえば、間接的母性保護の合法性 が問われた事件だが、最高裁判所は、全員一致で、 この女性保護 を違法 と判断 した。理 由づ けは分かれたが、多数派 は、妊娠 した女性 に限定 し て も同様の結論であるとした。また、1994年 のJEB判決0も、理 由不要 の忌避 によつて生 じた全員女性の陪審は違憲である とい う男性の主張 を 6対3で 支持 した。両判決には、多少の代償を払つて も性差別 を打ち壊そ うとい う最高裁判所 の、性 ステ レオ タイプその ものへの厳 しい懐疑の 目 があつたの。そ して、当該性差別の表面上の被害者が男性か女性かは重要 ではなかつた⑤。
そ して、学説やオ コナー裁判官 (後述のグエン判決 における反対意見)
がい うように、性差別半J例の到達点が1996年 のVMI判決だつた0。 特 に
「『女性が どのよ うなものであるか』についての一般化は、その評価が大 方の女性 に妥当するものであって も、その才能 と能力 によって平均的な 記述 の範囲外 にいる女性 の機会 を否定す ることを、 もはや、正当化 しな
猛 本
根
い」 とした部分は、従来の中間審査基準 における 「実質的関連性」以上 のものを要求 しているように映 ることか ら、学説の多 くは、VMI判決を
強め られた中間審査 とみていた⑦。
その うえ、こうしたVMI判決が7対1と全員一致に近かったのも驚きだっ た一― 同じく男女別学を違憲と判断 したホーガン判決0はわずか一票差だっ たのに。
「男女の『本来的相違』は、賞賛の理由ではあつても、いずれかの性 の メンバーの汚名や個人の機会 に対する人為的な制約の理由とはな り えないことを我々は認識するに至った。性に基づ く分類は、『女性が被つ た特別な経済的不利益 を』補償するために、『 平等な雇用 の機会を促進 す る』ために、そ して、わが国の人民のオ能 と能力を完全に発展 させ るために用いることができる。 しか し、かつてそ うであつたように、
女性の法的、社会的、及び経済的劣位を生み出 し永続化 させるために 用 いることはできない」
このように、合衆国最高裁判所史上初めての性差別 を理 由 とする違憲 判決0からち ょうど四半世紀、VMI判決は、平等指 向を鮮 明にし、許容 され る性差別 に高いハー ドルを課す ことによって、 この問題 に明確な決 着をつ けたか にみえた。
。)拙 稿 「性差別 とライフスタイルの自由」法経論集 (静岡大学法経短期 大学部)第75・ 76号 224頁 (1996年)。 なお、性差別 に関するアメリカ法 の展開を適切 にまとめた論稿 として、君塚正臣『性差別司法審査基準論』
第 2章 (1996年)が有益である。また、樋 口範雄『 アメ リカ憲法』468‑
80頁 (2011年)。
9)U.A.W.vo Johnson cOntrols,499 UoS。 187(1991).
③J.E.Bo v.Alabama,51l U.S.127(1994)。 憲法訴訟研究会編『アメリカ 憲法判例』235頁 (1998年)に中山道子の解説がある。
一‑ 2 (405)一
0ジョン ソン・ コン トロール ズ判決 につ いてい えば、個 人主義 の延長線 上 にある男女平等 と、個 人主義 の修正 の上 に立つ労働法 との折 り合 い を ど うつ けるのか とい うこ とで あ る。拙稿 「ア メ リカ法 にみ る母性保護 と 男女平等」法経論集 (静岡大学法経短期大学部)第67・ 68号 191頁 (1992 年)。 また、JEB判決 については、多数派 のオ コナー裁判官 も、「性差別 に 対す る本 日の重要な一撃」は、英米法 において長い伝統 をもち、公平な 陪審の選定 に貢献 してきた理由不要の忌避の行使 に制約 を加 える とい う 犠牲 を伴 うと述べている。
③拙稿前掲注 (1)204頁 。
O United States v.Vittinia,518U.S.515(1996).拙 稿 「男女別学の合 憲性一VMI判決 を中心 に一」法政研究第3巻 2号 21頁 (1998年)。
0拙稿前掲注
(6)34‑35頁。
O Mississippi University for WOmen v.Hogan,458U.S.718(1982).
憲法訴訟研究会編『アメリカ憲法判例』205頁 (1998年)に青柳幸一の解 説がある。
0)Reed v.Reed,404U.S.71(1971).
二 日本 法の動 き
こ うした ア メ リカ法 の流れ は、遅れ ばせ なが らわ が 国の性差別撤廃 の 動 き にも良 い影響 を与 えた もの と私 はみ てい る。
今 か ら振 り返れ ば当た り前 の ことだが、1991年制 定 の育 児体 業法 は驚 きだ つた 。い。それまでの、教員や看護婦 (看護 「婦」 とい うこの言葉 自体 が時代 を感 じさせ る)だけを対象 に した従前 の育 児休業法 で は、 当然 の ご と く女性 しか育 児休業 を取得 で きなか った。
しか し、新法 は性別 にかかわ りな く男女 とも育 児体 業 を取得 で きるも
のとした。1985年 批准の女性差別撤廃条約が第5条 で性ステ レオタイプの 否定 を謳 つていることの論理的帰結 とも言 えるが。介護休業 については、
1995年 に育児休業法 に付 け加わ る形で制度が倉J設され、現在に至ってい る (育児 ◆介護休業法 11条 以下)。
なお、本稿のテーマ と直接関係ないが、当初は休んで構わない とい う だけで所得補償がなかつた ものが、雇用保険か ら手当が支給 されるよう にな り、その支給割合 も初めの25%から現在の50%にまで引き上 げられ た (雇用保険法 61条 の4)。
労働法制も大きく変わった。1984年 の男女雇用機会均等法の制定によっ て、雇用 における性差別 を禁止す る動 きが始まった。それ と並行 して、
労働基準法 を中心 とする労働者の保護は、女性保護か ら育児者 の保護ヘ と変化 した。
労働時間の規制が一番分か りやすい。均等法制定以前の労働基準法は、
男性の時間外労働 については、36協定 による規律のみで基本的 に労使協 定に委ねていたのに対して、女性の時間外労働を厳 しく規制 していた (1984 年改正前の労働基準法 61条)。
これに対 して現在の労働時間規制は、時間外労働の上限 目安 を厚生労 働大臣に定め させ (労働基準法36条 2項 。なお時間外基準別表第2に よる と、た とえば 1年 間な ら360時間が上限)、 加 えて、就学前の子がいる労 働者 に対 してはより厳 しい規制 (育児 。介護休業法 17条 、1年 間に150時 間まで)を課す とい う、性別で役割 を区分 しない内容 になっている。 こ れは、男女を問わず人間 らしい労働 とはどうあるべきか とい う規制 と、
家庭責任がある労働者 に対する付加的な保護 とい う望ま しい形 に近づい たものと評価できる。
こうした流れは、おそ らく物好きな憲法学者の関心の対象でしかなかつ た容貌の後遺障害の男女差 にまで及んだ。 自動車損害賠償補償法 (自賠 責)は、保険金額の支払基準を男女同額 にしているが、「外貌 に醜状が残
‑ 4(403)一
る」後遺障害 と「外貌 に著 しい醜状が残 る」後遺障害 についてだけは、
男女差 を設 け、女性 については男性 の数倍の支払基準 としていた (自動 車損害賠償補償法施行令別表第2)。
2010年5月、京都地裁は、労災保険にもあった同様の著 しい性差別 に違 憲判断を示 し。D、 国側は控訴せずに違憲判決は確定 した。京都地裁判決は、
男女差 そのものが違憲 と判断 したのではな く、著 しい格差 に合理性がな い とい う判決理 由だったが、政府 は、労災保険をは じめ自動車損害賠償 補償法 (自賠責)などにあつた著 しい男女差 をすべて撤廃 し男女一律の 補償 とする制度改正 を実施 した。
00たとえば、金城清子『法女性学』(第2版)215頁 (1996年)。
口D京都地判平成22年5月 27日 (判例時報 2093号72頁)。『平成22年度重 要判例解説』11頁 (2011年)に糠塚康江の解説がある。
三 国籍法の性差別
1 世紀 をまた ぐ2つの判決
一で述べたとお り、アメリカ法 における男女平等の潮流の到達点が1996 年のVMI判決だつた。実際、VMI判決以降、性差別 に関して目ぼしい判 決 は見 られない一― あるひ とつのテーマを除いては。
それが国籍取得要件の性差別である。すなわち、未婚の母は子 にたや す くアメ リカ国籍 を渡せ るのに、未婚の父が子 にアメ リカ国籍 を渡そ う
とする とさまざまな制約 を課す ことをどうみ るか。
世紀をまた ぐ2つ の判決の争点は同一で、移民 。国籍法 (INA)第1409
条 (a)の性差別であるl121。 未婚の母には要求 されていない、子が18歳 以 前の準正、認知、判決 による父子関係の確認 のいずれかが性差別ゆえに
違憲 で はない か。後述 のわ が国の国籍法 で問題 となつた要件 よ りははる
か に 緩 や か だ が 。
1998年 の ミラー判決⑬ で、最高裁判所は、 この差別が、性差別に関す る高次の違憲審査基準 に合格 しない ことを示唆 した よ うであった。すな わち、左 に性差別は違憲であるとする リベラル派の3裁判官、そ して、当 該性差別が高次の違憲審査基準に合格するとは思えないが適切な当事者 か らの違憲の主張 を待ちたい とするオ コナー裁判官 (ケネディー裁判官 同調)、 右に裁判所には市民権付与権限がないとするスカ リア裁判官 (トー マス裁判官同調)とい う構図のなかで、中間審査基準を適用 した うえで これ に合格す るとい うスティーブンズ裁判官 (首席裁判官同調)の意見 が原判決 (合憲判断)維持 とい う最高裁判所の判断 を導いたが、適切な 当事者か ら違憲の主張が提起 されれば、5対 4の 違憲判断 に行き着 く可能 性が高い と思われた。→(下級審の判断は分かれていたが)。
しか し、2001年 のグエン判決⑮ で、最高裁判所は、その憶測を覆 し、
この性差男Jの合憲性 を支持 した。8人 の裁判官は ミラー判決 における見解 を基本的 に維持 したが、ケネディー裁判官の変心が最高裁判所の結論を 左右 したは0。
ケネデ ィー法廷意見は、生物学的な親子関係が存在することの保証及 び子 と親 と合衆国 との絆 の確保は、 ともに重要な立法 目的であ り、問題 の規定 によって実質的に促進 されるとするが、主に、後者の目的に力点 を置いて、大要、以下のように述べた。
政府の重要な利益の第2は、子 と市民である親 とが、 日々の真の絆 ―一 子 と市民である親、そ して子 と合衆国 との関係 につながる一― とい う 関係 を発展 させ るとい う論証できる機会 をもっていることを保障する とい う決意である。市民である母親の場合、そ うした機会は出産 とい う出来事 に内在するが、未婚の父親の場合、生物学上の不可避性 とし
‑ 6(401)一
て、そ うではない。妊娠 と出産 との間 には9ケ月 の間隔があるゆ え、彼 は、子 どもが身 ごも られ てい る こ とを知 らないか も しれ ない し、母親 で さえ も父親 が誰 か不確 かか も しれ ない。 この事実 は、海外 で婚姻外 で生 まれ た子 の場合、特 に重要で あ る。外 国で軍役 に就 いてい る若 い 人 々 一一 大部 分 は男性 一― には この文脈 の懸念 が常 にあ る。今 日、旅 行 の容 易 さ とア メ リカ人 の海外旅 行意欲 は、数 多 くの海外旅 行 につ な が つてお り、我 々が上訴 人の主張 を受 け入れ て、男親 か らの市 民権継 承 を必然 として父親 の合衆 国居住歴 以外 の条件 を課 さない とき、真の 懸念 とな る。
「平等保護原則 は、連邦議会 にこの現実 を無視す る よ う要求 していな い。反対 に、 こ うした事実 は、市民 で あ る父親 と外 国で生 まれ た子 と の間 の絆 のための何 らかの機会 一― 母子 の間で は出産 時 に明 らかで あ る機会 の合理 的代替物 として 一― を確保す る こ とにお ける政府 の利益 の決定的重要性 を示 してい る。実 際、特 に、海外 に短 期滞在す るア メ リカ人 の数 の多 さに照 らして、父親 が妊娠 さえ知 らない可能性 は現実 の もの とな る。 さらに、父親 が妊娠 の事実 を知 っていて も、彼 が出産 に立 ち会 うことにはつ なが らない。 この よ うに、母親 の場合 と異 な り、
父親 とそ の子 は会 わ ない可能性す らあ る。 自分 自身の子 と知 つてい る 父親が子 に対す る接触 を開始 しなければ、父子が関係 を始める機会 は ない。1409条 は、母子関係 に関 しては出産 とい う出来事 に内在する機 会が、市民権が子 に継承 され る前 に父子の間にも存在す るよう確保す
るための珍 しくはない手段を取 っている」
連邦議会の真の利益 を有意義な関係の確立であるとして も、有意義 な親子の絆が育つ機会 を生み出そ うとす る政策が、その絆の形成 とい う利益 と密接かつ実質的な関連性 をもつ ことはほ とん ど自明の ことで ある。性差別 に関する我々の先例 は、審査 されている法律があ らゆる 場合にその 目的 を達成 できなけれ ばな らない ことを要求 していない。
数 多 くの人々 に市民権 を与 える とい うこの困難 な文脈 において、連邦 議 会 が選 んだ手段 は、政府 の重要 な 目的 を実質的 に増進 してお り、手 段 と重要な 目的 との関連 性は非常に説得的である (exceedingly persua―
sive)。
これに対 して、スーター、ギンズバーグ、ブライヤー各裁半J官が同調 するオコナー裁判官の反対意見は、性 に基づ く法律は、大多数の男女の 振 る舞い方を正確 に反映 しているときで さえ、個人 に対 して機会を否定 することにな り、そ うした一般化は、わが国の長い不幸な性差別の歴史 の文脈のなかで評価 されなければな らない とい う前提か ら、性 に基づ く 分類への高次の審査の適用 に関す る判例の説明は、合理的根拠の審査原 理の説明 と全 くのコン トラス トをな しているとして、従来 どお り、手段
と目的 との間に高い関連性が要求する。
「結局、第 1409条 (a)(4)が、真の現実的関係 とい う目的の達成 に実 質的に関連 している とい う主張は、生物学的な差異ではな く、母親は 父親 に比べてその子の世話 をする関係 を築 く可能性がかな り高い とい うステ レオ タイプにしか根拠 を見いだせない。……実際、 このステ レ オ タイプとは反対 に、 グエ ンがその母親 との関係 を欠いていることが 明 らかである一方、 ブー レー (父親)はグエ ンを育ててきた」
学説の反応 は法廷意見 に批判的なコメン トが大半であったm。
「強制的な母性 と邪魔 された父性」(MandatOry Motherhood and Frustrated Fatherh00d)と い う刺激的なタイ トルのChlopakのコメン
トは、「反対意見は、最高裁判所の最近の判例か ら、グエンの国外退去の 根拠 となつた法律は違憲であるとい う判断を予想 した研究者 と実務家か ら広汎な支持 を受 けた。特 に、反対意見の裁判官 と法廷意見に反対す る 者たちは、法廷意見が高次の審査基準 を適切 に適用 しなかった と批判 し
‑ 8 (399)一
た」。いと述べ る。
Grandleも 「グエ ン判決 は、性 に基づ く分類 に関す る高次 の審査基準 の30年に及ぶ強 力な先例 の歴史 を弱 める ことによって、 この基準 に構造 上のダメージを加 える可能性がある」。勁と評 し、さらに、Tomizukaは、 中間審査基準を誤 つて適用 し、父母 と家族 に関す る時代遅れのイ メージ を是認す るとい う間違いを犯 した、 と批判す るCO。
批判の要点は、法廷意見はた しかに高次の審査基準 を適用 した、 しか しその適用のしかたが表面的である、 とい うことである。「高次の審査の 水害1りll■」(a watered¨down version of heightened scrutiny)(21)と ぃ ぅ Dayの評は、まことに簡 にして要を得たものである。結局、「1409条 をめ ぐる論争 を終結 させ よ うとす る最高裁判所の試み にもかかわ らず、 グエ ン判決は、すでに、法曹界の さまざまなメンバーか らの広範な批判を招 いてきた」②
08U.S.C。 1409.次の ように規定す る。
1409条 (a)一父親が市民の場合は次の要件
(1)明白かつ説得的証拠 に基づ く父子関係
(2)出生時における父親の国籍保持
(3)18歳になるまでの扶養同意書
(4)18歳になるまでに、次のいずれか
準正、父子関係 を認める宣誓書 (認知)、 判決 による父子関係の確認 1409条 (c)一 (a)の規定 にかかわ らず、母親が市民の場合は次の要件
出生時 における母親の国籍保持及び母親の 1年 間の継続居住歴 (D Miller v.Albright,523 UoS。 420(1998).拙稿 「市民権取得要件 に関す
る性差別」法政研究第4巻 4号175頁 (2000年)。
。→「最高裁判所の5人のメンバーは1409条 が高次の審査 に合格 しない と い う見解であるよ うに思われた」Fernandez,Note:Children Bom out
of Wedlock:Underminlng Fathers'Rights and Perpetuating GendeЮ d Parenth00d in Citizenship Law,54 FLA.LoREV.949,966(2002).
また、Caseも、オ コナー意見はstandingで勝 たせたが違憲だか ら政府 は見直せ とい うシグナルで、 ミラー判決 を議会や政府 は実質的 に違 憲判 決 と読むべきだ とする。Case,Symposium:Discrlmination and lnequal―
ity Emerging lssues The Very The Law Condemns"Constitution¨
al Sex Discrinlination Law as a Quest for Pelfect Proxies,85 CoR―
NELL Lo REV.1447,1479‑80(2000).
(1助Nguyen v.INS,533U.S.53(2001).
(Ю当時 の最高裁判所 の勢力図は、5人の保守派対4人の リベ ラル派だ った が、性差別事件 では、保守派 のオ コナ ー裁判官が リベ ラル派 に、 リベ ラ ル派 のステ ィー ブンズ裁判官が保守派 に与す る こ とが多か った。
dη詳 し くは、 拙稿 「ア メ リカ法 にお ける男女平等法理 の現在― グエ ン判 決 を 中心 に一」法政研 究7巻4号 1頁、14頁以下 (2003年)。
(18)chlopak,Cornrllent:ⅣIandatoryルlotherhood and Frustrated Fa―
therhood:The Supreme Court's Preservation Of Gender I)isc五 nlina‐
tion in Alrlerican Citizenship Law2 51 AM.U.L.REV。 967,970‑71(2(Ю2).
(19)Grandle,Current Event:Nguyen v.INS,10 AM.u.J.GENDER SOCoPOL'Y(&L.743,754(2002).
00 Tomizuka,The Suprelrle Court's Blind Pursuit Of OutDated Defini―
tions of Fanlilial Relationships in Upholding the Constitutionality
of8 U.SoC.1409 in Nguyen v.INS,20 LAW 〔ヒINEQJ.275(2002).
01)Day,Current Development,15 GEO.IMMIGR.L.J.762,765(2001).
「母性 とセ クシズムの勝利」 とい うGrossmanの論稿 も強烈である。
Grossman,A Victory for Motherh00d and fOr Sexisn■ :′rhe Supreme Cou■'s Decision in Nguyen v.INS,http://writ.news.findlawocom/
grosslnan/20010618.htrnl
―‑ 10 (397)一
上訴人の代理人を務めたNOW INationa1 0rbCanization for Women) の弁護 士 も、VMI判決 か らの重 大 な後退 とみ る。Sungaila,Nguyen v。
INS and Sex Stereotyping in Citizenship Laws:Building on the Equal
Protection Legacy of Ruth Bader Ginsburg,10S.CAL.REV.L.&
WOMEN'S STUD.293,304(2001)。
け助Chlopak,supra note 18,at 990¨91.
2 関連 す る 日本 法
未婚 の父 の国籍 を非嫡 出子 が継承 で きるか とい うこの争 点 では、む し ろわ が国の最 高裁 判所 の ほ うが先進 的 と言 え るか も しれ ない。2008年、 わが国の最高裁判所は、やや似通つた国籍法の要件 に違憲判決 を下 した20。
日本で も、未婚の母は子 にたやす く国籍 を取得 させ ることができるのに 対 して、未婚の父には付加的な要件が課 されていた。すなわち、胎児認 知か準正 (未婚の母 との婚姻)が必要で、生後認知だけでは子 に日本国 籍 を取得 させ ることができなかつたのである (当時の国籍法 3条 1項)。
わが国では、 この問題は、非嫡出子 と準正子 との差別 (区別)が合理 性を有するか とい う論点で争われ、性差別が中心的な争点ではなかつた。
ただ、最高裁判所は、以下 に紹介す るよ うに非嫡出子 と準正子 との区別 に合理性な しと判断 した後で、 この差別 は、未婚の父母 を区別する点で 性別 による差別 にもあたる と駄 目押 ししているので、共通点 もある。
わが国の最高裁判所 は、性差別や非嫡 出子差別 に対 してはより厳 しい 違憲審査基準 を適用すべ しとす る憲法学の期待 に耳を傾 けることな く、
法の下の平等の違憲審査 を一貫 して、合理性 の有無で判断 してきたし、
それ は本判決で も同 じだった。 しか し、国籍が基本的人権保障な どの前 提 となる重要な法的地位であることや、非嫡 出子 とい う身分が非嫡出子 自身では どうす ることもできない属性であることに鑑みて、合理性の存 否 を 「慎重 に検討す ることが必要である」 とした。
具体的 には、生後認知子 とわが国社会 との密接な結 び付 きがあるか否 かを父母の婚姻の有無ではかることに合理性があるか否かが問われた。
最高裁判所は、 この要件が設けられた当時 (1984年)はあつた合理性が、
社会的 。経済的環境な どの変化に伴って、遅 くとも本件訴訟が始まった 平成 15年 (2003年)には失われ、違憲であると判断 した。
社会のなかで どち らか といえば、少数者・異端者に配慮 した本判決を、
多 くの憲法学者は歓迎 していると思 う。ただ、判決理 由として挙げられ ている家族関係・親子関係の多様化 。国際化はどれほ どの ものか。た し かに存在するだろ うが、決 してメインス トリームではないはずである。
この点では、非嫡出子な どの増加 について具体的な数字 を挙 げて、「増加 は しているものの、その程度はわずかである」 として退 ける横尾和子裁 判官 らの反対意見に、従来の最高裁判所 らしさを感ず る。
もう1点は違憲判決の後始末である。父母の婚姻要件 を撤廃 して認知子 に準正子 と同一の国籍取得 を認めるか となると、た とえば、別の要件を 課す とい う選択肢 もあ り得 る。だか ら、 甲斐 中辰夫裁判官 らの反対意見 は、現状は立法不作為の状態であつて、 この違憲状態の是正は国会 に委 ねるべ きであるとしている。 しか し、最高裁判所は、国籍法 の父母両系 血統主義 を根拠 に法改正待たず に判決で直接救済 したのである。本案で 仮に違憲だ として も、裁判所 には国籍付与権 限があるか否かはなお検討 の必要あ りとする合衆国最高裁判所 と好対照であるけ→。
いずれ にせ よ、わが国の最高裁判所 も変わつたものだ とい うのが、多 くの憲法学者の実感ではあるまいかに助。
C鋤最大判平成20年6月 4日 (民集 62巻6号1367頁)。
124)法廷意見は、最後 に 「政府側は、1409条 (a)の合憲性 にかかわ らず、
最高裁判所 には、連邦議会が規定するもの と異なる条件で市民権 を付与 す る とい う、上訴人が求める救済 を与 える権限がない と主張 している。
‑12(395)一
本法は性差別 に適用 され る審査基準 を満たすので、当裁判所 は、 この争 点を検討する必要がない。 ………こうした議論 は、1409条 が平等保護の審 査基準 に合格 しない と判断 されたな らば、検討 されなければな らないだ ろ う」 と結んでいる。
トーマス裁判官が同調するスカ リア裁判官の同意意見は、 もっ と直裁 に 「私は、依然 として、最高裁判所 は、市民権 を付与するとい うこの種 の救済を与 える権限を欠いているとい う見解 を とる」
の とりあえず、高橋和之 らの鼎談 「国籍法違憲判決をめ ぐって」ジュリ ス ト1366号44頁 (2008年)。 また、長谷部恭男 「国籍法違憲判決の思考 様式」同77頁 。
四 三たび最高裁判所に
1 3度目の事件
「最高裁判所が リンゴを2回 咬む ことはそんなにない、ましてや3回 は なお さら」OOだそ うだが、論争は三たび最高裁判所 にや つてきた。今度は やや異なる性差別 をめ ぐって。国籍法は別の規定で、未婚の父が子 に国 籍 を渡す要件 として、子の出生までに合衆国における10年 間の居住を求 め (未婚の母は 1年 間)、 うち5年間は父が 14歳 以降であることが求め ら れていたυη。
この事件 の主人公 、Ruben Flores―Villar(以 下、 ルーベ ンまたは
Flores¨Villarと い う)は、1974年 、婚姻関係 にないメキシコ国籍の母 と 合衆国市民の父 との間に生まれた。ルーベ ンは、生後 2ケ 月で、父などと ともに合衆国にやつてきた。 もし、ルーベ ンが合衆国で生まれていれば、
両親の国籍 にかかわ らず、出生 による国籍 を取得できたが、国外で生ま れたので、ルーベ ンがアメ リカ国籍 を取得できるかは、前記の居住要件
にかかわ ることになった。 ところが、ルーベ ンが生まれた とき父はまだ 16歳 だったので、14歳 以降5年 間 とい う要件 を満たす ことは絶対 に不可 能だった。
1997年 、ルーベ ンは、マ リファナを輸入 したか どで2年間服役 した後、
メキシコに国外退去 を命 じられた。薬物犯罪で有罪判決 を受 けるとアメ リカ国籍がない者は国外退去を命ぜ られ るのである (もちろん合衆国市 民であればそんなことはない)。 その後不法入国を繰 り返 しそのたびに国 外退去命ぜ られたが、2003年 には不法入国で有罪判決 を受 けた。
2006年 、ルーベ ンは再び不法入国で逮捕 され、3年 半投獄の有罪判決を 受けた。有罪判決 に対す るルーベ ンの抗弁が、父が合衆国市民なので 自 分 も合衆国市民であるとい うもので、 これが本件の争 点である。
2 下級審判決
第9巡 回区連邦控訴裁判所は、次のように述べて、 グエン判決に従い本 件 に中間審査基準が適用 され ると仮定 して も、居住要件の違いは合憲で あると判断 して、有罪判決を支持 したO釣。
ルーベ ンは、海外で外国人 との間に婚姻外で生まれた子 に国籍 を渡 すのに、合衆国市民の母 には課 されていないが合衆 国市民の父には課 されている14歳 以降5年 の居住要件が、年齢及び性別 に基づ く差別で、
平等保護 に違反す ると主張 している。 この問題その ものは、以前検討 された ことはないが、答 えはグエン判決 に従 うべ きである。 グエン判 決で最高裁判所は、父のみに課 された認知要件 を平等保護 に反 しない と判示 した。 グエ ン判決 と同様、本件 にも中間審査基準が適用 される と仮定 して も、居住要件は合憲であると結論す る。
(グエン判決を回顧 して)本件で争点 となつてい る手段は異なるが、
グエ ン判決 と同様、政府の利益 は重要で、その手段 は政府の目的 に実
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質 的 に関連 してい る。政府 は、無 国籍 の子 を防止す る こ とは重要 な 目 的 で あ り、母 の居住要件 を緩和す る ことに よつて実質的 に促進 され る と主張 してい る。 とい うのは、多 くの国 において、合衆 国 とは異 な り 血 統 に よつて国籍 が付 与 され てい るか ら。すなわ ち、先例 において説 明 した よ うに、 合衆 国市民 の母 の非嫡 出子 に、緩や かな要件 で 国籍 を 付 与 す るのは、血統主義 を採 る国で生 まれ た非嫡 出子 は、 出生時 の母 の 国籍 以外 に国籍 を取得 で きず、無 国籍 にな りやす いか らであ る。
無 国籍 を防止 し、合衆 国市民 の未婚 の父やわ が国 と合衆 国市民 にな ろ うとしてい る海外 で生 まれ た婚外子 との絆 を確保す る こ とは重要 な 利 益 で あ り、選 ばれ た手段 は この 目的 を実質的 に促進 す る。関連性 は 完 全 で はな い が、連 邦議会 の移民・ 国籍立法 に関す るほ とん ど全能 の 権 限 に照 らせ ば十 分 に説 得 的 で あ る。
F10res―Villarは 、無 国籍 の防止 は正 当な 目的だが、父たち を処 罰す る こ とによつては、達成 されない と主張 している。 その見解 に よれ ば、
本 法 の真 の 目的 は、非嫡 出子 の監護 は女性 がすべ きで ある とい うステ レオ タイ プの永続 化 であ り、合衆 国居 住期 間の長 さは、父子 関係 に無 関係で ある。 また、Flores̲Villarは 、父が実際 に彼 の監護 を して きた と強調 してい る。 しか し、 グエ ン判決 で、最高裁判所 は、 同様 の見解 を退 けた。
「この主張は、政府の利益の性質 と平等保護の審査の双方を誤つて理 解 している。政府の前者 については、連邦議会 は、すべての場合 につ いて、実際の有意義な関係 を保証する とい う利益 を増進す ることを選 択することもできたが、親子関係が発達す る最小限の機会 を確保す る
とい う別イ国の、 しか しなお重要な利益を促進する、執行が容易なスキー ムを制定 したのである。後者 については、連邦議会 が、手段 との関連 性 を満足 させ ることが よ り容易な利益 を増進す ることを選択 したか ら
といって、1409条 (a)(4)が違憲 とされ ることはない」
居住要件の違 いは、無 国籍 の防止 に直接 関連 してい る。合衆 国市民 の未婚の母 に適用 され る1年間の要件 は、子が出生時 に国籍 を持 てるよ う保証 す るた めの もので あ る。 同様 に、 この要件 は、子 と未婚 の父 と この国 との絆 をきず くとい う目的 をも増進す る。 したが って我 々は、
中間審査基準 を適用 して も居住要件 の違い は合憲で あ る と結論す る。
要 す るに、無 国籍 の子 を防止す る ことは重要 な 目的であ り、母 の居住 要件 を緩 和す る こ とに よって実質的 に促進 され る とい う政府 の主張 を十 分 に説得的 と認 めたので あ る。他方、居住要件 の違い は、子育 て は女性 がすべ き とい う性 ステ レオ タイ プだ とい う主張 については、 グエ ン判決 を引用 して簡単 に退 けて い る。
3 事件 の結末
控 訴裁判所 の合憲判決 に対 して、最高裁判所 は裁量 上訴 を認 めた。
前稿でも指摘 したが、2001年の合憲判決は学界を合めて不評であつての、
判例変更 の期待があった。「グエ ン判決 は、 中間審査基準の水割 りだ とし て、研究者 とコメンテ ー ターか ら声高 に非難 され てきた。 ………判決 は こ の よ うに激 しく批判 され て きたので、裁量上訴が認め られ た とき、 グエ ン判決 を判例変更す るな どしてギンズバー グ裁判官がVMI判決 で示 した 男女平等 の よ り強 力な言 い方 に戻 る とい う予想が多か つた」00
また、最高裁判所 が グエ ン判決 を見直 さな くて も、 この規定 につ いて は違憲判断 の可能性 があ った。 グエ ン判決 では当事者 のア クシ ョンで乗 り越 え られ る要件 だ つた の に対 して、今 回の居住要件 を当事者 が乗 り越 える こ とは不可能 だ ったか らであ る。ル ーベ ンの父がそ うであ つた よ う に、19歳未満 の男性 は、子 と自分 と合衆 国 との絆 が どんな に深 い もので あ る ことを立証 した として も、 国籍 を子 に渡す ことはで きないので ある。
すなわ ち、 この規定 は実体的 な障害 とな るもので、 グエ ン判決 で支持 さ
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れた手続的な制約規定 と全 く異なる、 とい う論評 もみ られた御ゝ 何度 も有罪判決を受 けるな どルーベ ン自身が同情 に値する人格でない ことは気掛か りだが、多 くの人々に適用 され る国籍法の規定の合憲性が 当事者の人格 に左右 され るべ きではないだろ うβ場。
しか し、そ うした期待 も空 しく、昨年 (2011年)6月 13日、最高裁判 所は4対4の 同点票決で、有罪 とい う原判決の結論だけが維持 され、最高 裁判所 としての判断は示 されなかつた6動。
この結末 はある程度予想 されていたよ うである。新任のケーガ ン裁判 官が司法省ナ ンバース リーの訟務長官 として この訴訟 にかかわつていた 以上、審理 に加わることはできず、ケーガン裁判官を欠いて、 リベ ラル 派が違憲判断 に必要な5票を集め られるとは思 えないか らβ→。
ここか らは全 くの推減1になるが、原判決破棄の違憲判断に賛成 した4人 は誰か? グエン判決で違憲の結論 に賛成 した4裁判官の うち、オ コナー 裁判官 とスーター裁判官は引退 した。残 るギンズバーダ、ブライヤー両 裁半J官は違憲判断維持だろ う。女性のソ トマイ ヨール裁半1官もこのグルー プだろ うが、残 る一人は誰か?
グエン判決の多数派 5裁 判官の うち、首席裁判官 とスティーブンズ裁判 官は最高裁を去った。残 りの3裁 判官の うち、スカ リア、 トーマス両裁判 官の違憲判断はあ り得ないので、ケネデ ィー裁判官が態度 を変 えたか、
新任の首席裁判官かア リー ト裁判官の どち らかが違憲判断 に与 したこと になる。 ミラー判決で違憲説 に傾いていたケネデ ィー裁判官だろ うか。
なお、 グエン判決のケネディー法廷意見は、以下の よ うに、問題 とされ た規定が立法 目的 と実質的関連性 を有す る理 由のひ とつ に、課 される義 務が最小限でハー ドルが低い ことを挙 げていたが、 もちろん本件 には当 てはま らない。
分析 にあたって、1409条 (a)(4)が市民権の取得 に関 して課す義務が 最小限のものであることを注 目しなければな らない。3つ の選択肢の う
ち最 も面倒 でない ものが満 た されれ ば よいのである。そ して、それは、
出生 の 日で も、 そ の次 の 日で も、18年間いつ で も出来 るのであ る。
次 回は、最 高裁判所 が この争点 に明確 な決着 をつ けて、男女平等 を完 成 させて くれることを期待 し、本稿を閉 じたい。同点票決を紹介するニュー ヨー クタイムズの記事 も、「過去30年間、最高裁判所 は繰 り返 し男女 を区 別 して取 り扱 う法 を違憲 と判断 して きた。 ………ケーガ ン裁 判官が審理 に 参加 して いれ ば、最 高裁 判所 は この差別 を違 憲 と判断 しただ ろ うし、そ れ が正 しい選択 だった。 父親 の育 児 にお ける役割 は小 さい とい う時代 は
と うに過 ぎたのであ る」 と結 ばれてい るG助。
ぼO Davis,infra note 30.
はη8UoS.C.1409(a)(7)&1409.
この問題の経緯は、Collins,A Short History of Sex and Citizenship:
the Historians'Arnicus Brief in Flores― Viner v. united States,91 B.UoLoREV.1485(2011)が参考 にな る。その要 旨は、性差別以外 にも長い 差別 の歴 史 が ある国籍法 は、男女 の役割分担 を前提 に、家庭 内では夫 を
「主人」 とみて、海外 で生 まれ た子 の国籍 の源 とみな して きたの に、婚 姻外 で は反対 に、母 を子 の国籍 の源 とみ な して きた。1934年に、連邦議 会 は結婚 してい るカ ップル につ いて は男女平等 に したが、未婚 の父母 に つ いては法改正 を拒否 して現在 に至 ってい る。性別 に基づ く伝統的な両 親 の役割 を政府 が支持 して長続 きさせ るのは平等保護 に違反す る。特 に、
国籍法 の性差別 は、婚姻外 の性 行為 は男性 の特権 であ る とい う性倫理 に 手 を貸す ものであ る、 としてい る。Idoat 1490&1495‑96。
Ott UoS,v.Flores― Villar,536F.3d.990(2008)。
C勁拙稿前掲注(17)。
(∞)Davis,Is the Constitution Violated when UoS,Citizen Fathers Are
‑18(389)一
Held to Different Standards than UoS,Citizen Mothers for PurpOses of Transnlitting Citizenship to′rheir childrenP,2 Preview Of unit―
ed States Suprerlle Court Cases 79,2010‑2011′ rem (2010).
61)Grossman,In United States v.Flores―Viller,The Supreme Court Will Hear Argument on the Citizenship Riglts of Non―M[a五tal Chil̲
dren,http://writ.news.findlaw.com/grossman/20101108.html&
20101109.html
62)Id.
6めFlores Villar v.U.S.,131S,Ct.2312(2011)。
6→Davisも 「しか し、そ うだ として も、ケーガ ン裁判官が最高裁判所 に加 わ る こ とに よって別 のハ ー ドル がで きた。本 件 が最高裁判所 に持 ち込 ま れ た とき に訟務長官 だった彼女は事件 の審理 を回避す るだ ろ う。8人の裁 判官では、移民 。国籍分野での 中間審査基準 の強 力な適用 を支持す る5人 の多数派 を集 め る ことは よ り困難 にな るだ ろ う。4対4に分 かれ て、単 に 下級 審 の結論 が支持 され るか も しれ ない」。Davis,supra note 30.
また、A Father's Presence:Flores―Viller v.United States and Equal Protction,6 DuKEJ.CONSTo LAW 8こ PP SIDttAR 142(2011)も 「4対 4 か、5対3で政 府側勝訴 の可能性 が高い」(Id.at 155)。 なおそ の要 旨は、
最高裁判所は水割 り版ではない中間審査基準 を正 しく適用 して審査すべ きであ り、緩やかな審査な ら平等保護の背後 にある個人は特定の階層 に 所属 しているがゆえに差別 されない とい う約束は見失われ る危険あ りと す るが、最高裁判所がグエン判決のアプ ローチ維持な ら、合憲判断の可 能性が高い、なぜな ら執行 しやす さや効率性 の観点で、性 に中立な手段 やケースバイケースの分析 よ り「執行 しやすいスキーム」 を許容するよ
うに思われ る、 としている。
6D The Court Disses Fathers,New York Times,June 19,2011,Sec¨
tion WKi Column o;Editorial Desk;Editorial;Pg.7.な お、 Davisは、
連 邦議会 が こ うした性差別規定 を取 り除 くとい う予想外 のアクシ ョンを 起 こさない限 り、最高裁判所が この争点 に取 り組む4回目の機会 もあ りう る としてい る。Id.
‑20(387)一