経営 と経済 第85巻 第1・2号 2005年9
月
135効率賃金のもとで外国人労働者の受け入れ枠の 変更が自国人労働者におよぼす影響
島 田
Abstract
AssumlngaSmallopeneconomywherewagesaredeterminedbythe efficiencywagehypothesis,Weinvestigatehowthechangesinthefor‑ elgnworkerquotaaffectnativeworkeremployment,wageandexpect‑ edlifetimeutility.Forthispurpose,Weassumethattheforeignworker quotaissmallerthanthenumberofforelgnworkerswhoarewillingto mlgratetOthesmallopeneconomy,Wealsoassumethatthepercapita effectivelaborforceofnativeworkersislargerthanthatofforelgnwork‑
ers.Weshowthateveniftheforelgnworkerquotaissmall,increases inthequotareducenativeworkeremployment,sinceincreasesinlabor demandaresmallerthanthoseinthequota.Ontheotherhand,in‑
creasesintheforelgnWOrkerquotahaveambiguouseffectsonnative workerwage.Thisisbecausenativeworkerwagesincreasewithin‑
creasesinlabordemand,whereasunemployednativeworkersbecome lesslikelytobeemployed,leadingtolowernativeworkerwagethat satisfiestheirnon‑shirkcondition.Thesumofthenativeworkerexpect‑ edlifetimeutilitiesdecreaseswithincreasesinthequota,sincein‑
creasesinthequotareducethepercapitaexpectedlifetimeutilityofna‑ tiveworkersandthepercapitaexpectedlifetimeutilityofemployedna‑ tiveworkersislargerthanthatofunemployednativeworkers.
Keywords:efficiencywages;forelgnworkerquota;smallopeneco‑ nomicmodel
1
節 は じ め に
本論文の 目的は,効率賃金仮説 に したがって賃金率が決定 される小国開放 経済において,外国人労働者の受け入れ枠の変更が 自国人労働者にお よばす 影響を明 らかにす ることである.具体的には 自国人労働者 と外国人労働者は 1 人あた りの有効労働力
(effectivelaborforce)によってのみ異な り,小国開 放経済が受け入れ る外国人労働者は 自国人労働者 と同一の労働市場に所属す る と仮定 する.また 自国人労働者 ( 外 国人労働者)
1人あた りの有効労働 力は 自国人労働者 ( 外 国人労働者)の努力
(effort)に等 し く, 自国人労働者の賃金 率 と外国人労働者の賃金率はそれぞれの非怠業条件 がみたされるように決定 される と仮定する.この ような小国開放経済において政策当局が外国人労働 者の受け入れ枠 を変更すると, 自国人労働者の雇用量,賃金率および予想生 涯効用 にどの ような影響が しょうじるかを明 らかにすることを 目指す.
今 日,た くさんの労働者が国際間を移動 しているが,多 くの国は外国人労 働者 の受 け入れ に慎重 であ る. 自由な労働移動 を 目指 して きた
EU におい てす ら,すべての加盟国が外国人労働者 を積極的に受け入れているわけでは ない.これは一般 に外 国人労働者が,受け入れ国に良い影響 をおよぼすばか りではないか らである.具体的には外国人労働者の受け入れを積極的に進め る と, 自国人労働者の雇用が減少 した り非合法外国人労働者が流入 した りす るおそれがある と考 え られている.
日本 もこれまで,外国人労働者の受け入れには県重であ り,特 に不熟練外 国人労働者の受け入れには消極的であった.もちろん現実には不熟練外国人 労働者は異なった名 目で多数流入 していた. しか し公式 には これ らの労働者 の受け入れは認め られていなかった.
しか し日本の このような状況は,外国人労働者の受け入れにかかわる国内
の事情 と国外の事情か ら,今後は変化 してい くだろ う.国内的には,産業界
か らの不熟練外国人労働者の受け入れ要求が強まっている.木熟練労働分野
効率賃金の もとで外国人労働者の受け入れ枠の
変更が 自国人労働者 におよばす影響
137での 日本人労働者の不足 を補 うため,産業界は従来か ら不熟練外 国人労働者 の受け入れを望んでいた. 日本経済団体連合会
(2005)は,現在では専門的, 技術的分野に該当する とは評価 されていない分野への外国人労働者の受け入 れの検討 が必要 であ る とした 『 第3 次 出入国管理基本計画 におけ る主要 な課 題 と今後の方針』( 法務省
2005a)にたい し, 「 専門的,技術的分野」をよ り広 く解釈 し産業競争,地域経済,国民生活の維持 ・強化の観点か ら必要な外国 人労働者の受 け入れを推進すべ きである との意見 をま とめた1 ) .また国外的 には,アジア諸国 との経済連携協定の交渉 において, 日本は従来受け入れて こなか った分野へ も外 国人労働者 を受け入れ るよう要求 されている2 ) . これ らの事情か ら日本は今後,た とえご くわずかであって も受け入れ枠 を設 けて, 従来受け入れて こなかった分野へ外 国人労働者を受け入れていかざるを得な いだろう.
外 国人労働 者 の受 け入 れが 自国人労働 者 にお よばす影響 は,Agi
omir‑ gianakis(1998),FuestandThum(2000),AgiomirgianakisandZervoyianni (2001 )
,Kemnitz(2003)な どによって組合モデルを もちいて分析 されている.
また
Carter(1999b)や
Mtiller(2003b)な どによって非怠業モデル を もちいて 分析 されている.
しか しこれ らの分析は, 外国人労働者の受け入れ数を制限 していないため, 近い将来 日本が直面す るであろう状況を反映 しているとはいいがたい.また 組合モデルは,国際労働移動の分析 に とって有効な分析方法の1つであるが, 欧米に比べ 日本では賃金交渉 における組合の役割はそれほ ど大 き くない.
そこで本論文は,た とえご くわずかであって も外 国人労働者を受け入れた ばあいに,外国人労働者の受け入れ枠の変更が 自国人労働者 にどの ような影 響をお よばすかを非怠業モデルを もちいて明 らかにする.
1)法務省(2005b)
も参照せよ.
2)2004年 11月 に大筋合意 した 日比経済連携協定 では,フ ィリピンが強 く要望 していた同 国出身の看護 師や介護福祉士の受け入れの枠組 みが決定 した.
本論文のお もな結果は,以下の とお りである.外国人労働者の受け入れ枠 が増加す る と, 自国人労働者の雇用量が減少する.なぜな ら政策当局が外国 人労働者の受け入れ枠 を増加させて も,企業が労働需要を外国人労働者の受 け入れ枠の増加 よりも大 き く増加 させないか らである.ただ し外国人労働者
1人あた りの有効労働 力が小 さかった り,外国人労働者が出身国へ帰国 しや すかった りすれば, 自国人労働者の雇用量の減少は小 さい.
これにたい し外国人労働者の受け入れ枠の増加によって 自国人労働者の賃 金率が上昇するか低下するかは,一般的 には定ま らない.なぜな ら外国人労 働者の受け入れ枠が増加すると労働需要が増加する一方,怠業 して も再び雇 用 されに くくなることにより非怠業条件 をみたす ように決定 される賃金率が 低下 し, どち らの影響が大 きいかが定 ま らないか らである.ただ し外国人労 働者 1 人あた りの有効労働力が小 さ く( 大 き く)外国人労働者が出身国へ帰国 しに くけ れ ば ( 帰 国 しや す けれ ば), 自国人 労働 者 の賃 金 率 は上 昇 す る ( 低下す る).
また外国人労働者の受け入れ枠の増加は,離職 した 自国人労働者を再び雇 用 されに くくすることにより,雇用 されている自国人労働者 1 人あた りの予 想生涯効用や失業 している自国人労働者 1 人あた りの予想生涯効用を減少 さ せ る.
さらに雇用 されている自国人労働者の予想生涯効用のほうが失業 している 自国人労働者の予想生涯効用 よりも大 き く,外国人労働者の受け入れ枠q) 増 加によって 自国人労働者の雇用量が減少するため,外国人労働者の受け入れ 枠の増加は 自国人労働者の予想生涯効用の和 を減少 させる.
本論文 は以下,
2節で外国人労働者 を一定数受け入れる小国開放経済を仮
定 して, 自国人労働者の賃金率,外国人労働者の受け入れ枠および労働需要
のあいだの関係を導 き出す.
3節は非怠業条件 か ら自国人労働者 と外国人労
働者の賃金率を求め,定常状態 におけ る雇用者数,外国人労働者の受け入れ
枠 お よび 自国人労働者の賃金率のあいだの関係を導 き出す.
4節は,外国人
効率賃金の も とで外 国人労働者 の受 け入れ枠 の
変 更 が 自国人労働者 にお よはす影響
139労働者の受け入れ枠の変更が 自国人労働者 におよばす影響を調べ る.
5節は, 本論文 をま とめ,今後検討 し改善すべ き点をあげ る.
2
節 労働需要
本論文は,小国開放経済 を仮定す る.小国開放経済,すなわち 自国は, 自 国を除 く世界
(restoftheworld,本論文では以下,外国 とよぶ)と労働移動 をつ うじて関係 している.本論文は,外国人労働者が 自国へ移動する と仮定 す る.また自国へ移動 する外国人労働者は,すべて合法外国人労働者である と仮定する. 自国にはあ らか じめ複数の 自国人労働者
,1つの企業 お よび政 策当局が存在す る. 自国人労働者 と外国人労働者は企業によって不完全的な が ら代替的であ る と見な され,すべての労働者 は単一の労働市場 に所属す る
3).企業は, 自国人労働者 と外 国人労働者 を雇用 して
1種類 の財 を生産 す る.政策当局は,受け入れる外国人労働者数,すなわち外国人労働者の受け 入れ枠 を変更す る.
自国人労働者 と外国人労働者 は,努力において異なる. 自国人労働者 1 人 あた りの努力 βは外国人労働者 1 人あた りの努力 β*よ りも大 き く
,β>β *であ
る と仮定する.ここで βとβ *は,外生的にあたえ られ一定である.
自国人労働者
1人あた りの有効労働 力は 自国人労働者 1 人あた りの努力に等 し く,外国人労働者
1人あた りの有効労働力は外国人労働者
1人あた りの努力
3
)二重労働市場にたい しては否定的な見方
(Cain1976,TaubmanandWachter1986)もあ
るが,国際労働移動の存在を二重労働市場に求める考え方 も存在する(
Piore1979).また組合モデルをもちいた国際労働移動の分析
(FuestandThum 2000,Kemnitz2003)や効率
賃金仮説をもちいた国際労働移動の分析
(Jones1987,Carter1998,Carter1999b,Mtiller 2003a,Mtlller2003b,Shimada2005b)では,二重労働市場が仮定 されている.しかし本論
文は, 自国人労働者 と外国人労働者が1 人あた りの努力‑有効労働力においてのみ異なる
と仮定する( 本節後述参照)ため,二重労働市場を仮定 しない.受け入れ枠 を設けて受け
入れる外国人労働者が不熟練外国人労働者であれば,本論文で仮定する単一の労働市場
は不熟練労働市場 と見なされる.
に等 しい と仮定 す る
4). 自国人労働 者 の雇用者数 を 〃 と表 し外 国人労働 者 の 雇用者 数 を 〟 と表 す と, この よ うな仮定 の も とで は企 業 が雇用 す る有 効労 働 力は
βⅣ+β* 〃 であ る.
自国人 労働者 の初期保 有量
Nは,外生 的 にあた え られ一定 であ る
.jVは 十分大 きい と仮定 す る.外 国人労働者 の受 け入れ枠
廟は,政策変数 であ る.
自国への移動 を希望 してい る外 国人労働者 は政策 当局 が受 け入れを認 め る外 国人労働 者 よ りも多いが,政策 当局 は外 国人労働者 の受 け入れ を完全 に操作 で きる と仮定 す る. このため受 け入 れ る外 国人労働 者 はすべて合法 であ り, 受 け入れ る外 国人 労働者数 は受 け入れ枠 に等 しい. また政策 当局 が外 国人労 働者 の受 け入れ を制限 してい るため, 廟 は十分小 さい と仮定 す る5 ) .
これ らの仮定 の も とでは企業 の利潤
7Tは,つ ぎの ように定義 され る.
7r‑‑F(eN+e*M)‑u)N‑W*M,N≦RF,M̲<廟.
こ こで,
F(eN+e*M)は企 業 の生 産 関数 ,ただ し
F'>0,
F〝<0
,W は 自国
人労働者 の賃金率
,W*は外 国人労働 者 の賃金率 であ る
6).また企業 が生産 す る財 の価 格 は 1と仮定 されて い る
7).企業 は, 自国人 労働者 の雇用者数 と外 国人労働者 の雇用者数 を操作 し,刺 潤最大化 を 目指 す
.N‑ は十分大 きいため,
誌 ‑0,
をみたす
Nは
N≦NJ をみた して い る と仮定 す る.一方 ,
MJ は十分小 さいた
4)このような仮定は
Carter(1999a)でも採用されている.
5
)経済全体で自国人労働者が十分存在していても,自国人労働者の分布が地域的に偏っ ていれば,自国人労働者が十分供給されない地域が存在するだろう.このような状況で は経済全体で自国人労働者と外国人労働者の供給量がこれらにたいする需要量を上回っ ていても,外国人労働者をある程度受け入れざるを得ないだろう.
6
)仮に労働者1 人あたりの努力が労働者1 人あたりの有効労働力と異なるならば,企業の 生産関数は一般的に
F(e,e*,N,M )と表されなければならない.
7)自国人労働者の賃金率と外国人労働者の賃金率は,企業によってそれぞれの労働者が
怠業しないような率に決定される.
3節を参照せよ.
効率 賃金 の も とで外 国人労働者 の受 け入 れ枠 の 変 更 が 自国人労働者 にお よばす影響
め,
141
,7'711;I ‑ 0・
をみたす
Mは
M≦廟 をみた してお らず,
∂汀/aMIM≦廟>0である と仮定する・
したがって自国人労働者の雇用者数 ( 企業の 自国人労働者の需要量)と外国人 労働者の雇用者数 ( 企業の外国人労働者の需要量)は,
詰 ‑0,M‑M,
をみたすように決定 される.
これ らの条件か ら,
Fr(eN+e*ii)‑壁e, (1 )
が得 られる.( 1 ) 式は,有効労働力の限界生産力が 自国人労働者1 人の有効労 働力
1単位あた りの 自国人労働者の賃金率に等 しいことを示 している.( 1 ) 式
を仝徴分すると,
dL‑F
B
dw・( 1‑誓 )dig,
(2)が得 られる.ここで 上は, 自国人労働者の雇用者数 と外国人労働者の雇用 者数の合計 ( 以下では,総雇用者数 とよぶ)である.すなわち
L≡N+府 であ
る.
(2)
式 によると自国人労働者の賃金率が上昇す ると,総雇用者数が減少す る
(∂L/∂W<0)8).縦軸 に Wを とり横軸 に
Lを とる と,労働需要 曲線は右下 が りである.このような関係は,つぎのように説明される.自国人労働者の 賃金率が上昇すると,有効労働力
1単位あた りの 自国人労働者の賃金率
W/eが上昇する.利潤最大化の1 階条件 ( 1 式)を保つためには,有効労働力の限界
8) (2)式は,労働需要関数の全微分であ る.均衡 における総雇用者数が どの ように変化す るかは,労働需要関数 と非怠業条件 か ら導 き出される.4節 を参照せ よ.
生産力を増加させなければな らない.そこで企業は総雇用者数を減少 させ有 効労働 力 を減少 させ る こ とに よ り,有効労働 力の限界生産 力を増加 させ
る.
また(
2)式によると外国人労働者の受け入れ枠が増加する と総雇用者数が 増加するが,総雇用者数の増加は外国人労働者の受け入れ枠の増加 よりも小 さい
(0<∂L/緬才<1 ).この ことは,外国人労働者の受け入れ枠の増加 によ って労働需要曲線が右上へシフ トするが,横軸方向へのシフ トの大 きさが外 国人労働者の受け入れ枠の増加 よりも小さいことに対応 している.このよう な関係は,つぎのように説明される.任意の 自国人労働者の賃金率にたいし て利潤最大化の1 階条件 (
1式)を保 つためには,外国人労働者の受け入れ枠 が増加 して も,企業は雇用する有効労働力を一定に保たなければな らない.
また 自国人労働者 1人あた りの有効労働力は,外国人労働者
1人あた りの有 効労働力 よりも大 きい.このため企業は,外国人労働者の雇用者数の増加 よ
りも少な く自国人労働者の雇用者数を減少 させる.その結果,総雇用者数が 増加するが,総雇用者数の増加は外国人労働者の受け入れ枠の増加 よりも小
さい.
さらに
(2)式によると,右辺第2 項の係数から明 らかなように,外国人労働 者1 人あた りの有効労働力が小 さいほ ど,外国人労働者の受け入れ枠の増加 による総雇用者数q) 増加が大 きい
(∂(∂L/∂瓦才)/∂e*<o).この ことは,外国 人労働者 1 人あた りの有効労働力が小 さいほ ど,外国人労働者の受け入れ枠 の増加による労働需要曲線の右上へのシフ トが大 きいことに対応 している.
この ような関係は,つぎの ように説 明される.外国人労働者
1人あた りの有
効労働力が小さいほど,外国人労働者の雇用者数の増加による有効労働力の
増加が小 さいか ら,任意の 自国人労働者の賃金率にたいして有効労働力を一
定 に保 つために減少 させなければな らない 自国人労働者の雇用者数は少な
い.その結果,増加する外国人労働者の雇用者数一減少する自国人労働者の
雇用者数が大 きい.
効率賃金の もとで外国人労働者の受け入れ枠の
変更が 自国人労働者 におよぼす影響
1433
節 非怠業条件
本節 は,まず 自国人労働者 と外国人労働者それぞれの非怠業条件 か らそれ ぞれの賃金率 を求め,つぎに定常状態 における自国人労働者の賃金率,総雇 用者数お よび外国人労働者の受け入れ枠のあいだの関係を導 き出す.
企業 は
,ShapiroandStiglitz(1984)な どに よる非怠業モデル
(non‑Shirk model )に したが って賃金率 を決定す る.そのために本論文 は,つぎの
3つ の ことを仮定する.第 1に労働者は もっぱ ら賃金 に関心を もち,努力は効用 を低下 させ る
9).そ して雇用 され怠業す る自国人労働者 ( 外国人労働者)の瞬 間的な効用を 自国人労働者 ( 外国人労働者)の賃金率 によって測 り,雇用 され 怠業 しない 自国人労働者 ( 外 国人労働者)の瞬間的な効用 を 自国人労働者 ( 外 国人労働者)の賃金率 か ら自国人労働者 ( 外 国人労働者)の努力を引いた もの によって測 る.第 2に企業は,雇用 されている労働者が怠業 しているか どう か不完全 にしかわか らない.このため雇用 されている労働者は怠業 して も, 企業 に見つかる とはかざらない.第
3に雇用 されている労働者 は怠業が見つ かると,企業 に解雇 される.
これ らの仮定の もとでは,企業は労働者 に失業 したばあいの効用 よりも高 い効用 を もた らす賃金 を支払わなければな らない.なぜな らもしそ うでなけ れば,解雇は怠業 にたいす る罰則 とはな らず,すべての労働者が怠業するだ ろう.
まず 自国人労働者の賃金率を決定する.雇用 され怠業する自国人労働者の 予想生涯効用 VE Sa,
rVES‑W+(b+q)(VU‑YES), (3)
と表 され る. ここで , Yは割引率,bは 自国人労働者 または外国人労働者が
9)労働組合が存在 しないか ら,雇用 されている労働者 は どれだけ労働者が雇用 されてい るかには関心 を もたない.
怠業以外の理由で離職する確率
,qは 自国人労働者 または外国人労働者が怠 業 し企業 に見つか り解雇 される確率,
VUは怠業以外の理 由で離職 した り怠 業が見つか り解雇 された りした 自国人労働者,すなわち失業 している自国人 労働者の予想生涯効用である
10). (3)式の右辺第
1項は雇用 され怠業する自 国人労働者の瞬間的な効用であ り,第 2項は雇用 され怠業する自国人労働者 が怠業以外の理 由で離職 した り怠業が見つか り解雇 された りすることによっ て蒙 る予想生涯効用の変化の期待値である.(
3)式は,
YESW+(b+q)vU
r+b+q
と書 き換 えられる.
一方,雇用され怠業 しない自国人労働者の予想生涯効用 V E Nは,
rVEN‑W‑e+b(VU‑YEN),
(3')
(4)
と表 される.(
4)式の右辺第
1,2項は雇用され怠業 しない 自国人労働者の瞬 間的な効用であ り,第 3項は雇用 され怠業 しない 自国人労働者が離職によっ て蒙 る予想生涯効用の変化の期待値である.
(4)式は,
YEN‑W‑e+bVU
r+b (4')
と書 き換 えられる.
もし V E N<vE Sな らば,雇用 されている自国人労働者は怠業する.このため 企業は,
VEN≧vE Sが成 り立つように賃金率を決定す る.この条件は,(
3' )式
と(
4' ) 式 をもちいて,
q(YEN‑vU)≧e,と書 き換 えられ る.上式 によると怠業による損失
q(YEN‑vU
),すなわち企 業に怠業が見つか り解雇されることによって蒙 る予想生涯効用の減少の期待 値は,怠業による利得
β,すなわち怠業によって蒙 る効用の増加 と等 しいか
10)
現実 には企業が 自国人労働者の怠業を見つける確率 と外 国人労働者の怠業を見つける
確率は,かな らず Lも等 しくないだろう.
効率賃金の もとで外国人労働者の受け入れ枠の 変更が自国人労働者 におよぼす影響
それよりも大 きい.
145
企業は,自国人労働者の怠業を防 ぐために必要 とする以上の賃金を支払 う 必要がない.このため自国人労働者の賃金率は, 自国人労働者の非怠業条件
(non・shirkcondition)vEN=YES
(≡vE )をみたす ようにを決定される.
(3' ) 式,
(4' ) 式および 自国人労働者の非怠業条件か ら,
u,‑,
vU +
吐互也e,
qが得 られる.
また
VUをつぎのように定義する.
rvU‑uA+)a(vE‑VU).
(5)
(6)
ここで
,面は 自国人労働者の失業手当
,aは離職 した 自国人労働者が再び雇 用 される確率である.本論文は簡単化のために
,緬を
0と仮定する.また
aは後述するように,定常状態において失業へ流入する労働者数 と失業か ら流 出する労働者数が等 しくなるよう内生的に決定 される.
(6)式の右辺第
2項は, 離職 した 自国人労働者が再び雇用 されることによって蒙 る予想生涯効用の変 化の期待値である.
(4
' )式 と
(5)式か ら,
q(V
E
‑VU)‑e,が得 られる.上式によると自国人労働者の非怠業条件が成 り立つばあい,忠 業 による損失
q(VE‑ VU)と怠業 による利得
eが等 しい.また雇用 されてい る自国人労働者の予想生涯効用は,失業 している自国人労働者の予想生涯効 用 よりも大 きい.
上式 と
(6)式か ら,失業 している自国人労働者の予想生涯効用 と雇用 され ている自国人労働者の予想生涯効用が求め られる.
v U寺 号e・
vE
‑
i‑(1・号)e・また
(7)式 を
(5)式 に代入すると, 自国人労働者の非怠業条件を課 した もとで の 自国人労働者の賃金率が
e,q,a,bお よび Yの関数 として求め られる.
W=e+ 旦±h re.
q (
9)
(9)
式 による と, 自国人労働者の努力が大 きいほ ど自国人労働者の賃金率 が高い.なぜな ら自国人労働者の努力が大 きいほ ど,企業は高い賃金を支払 わない と, 自国人労働者の努力を引 き出せないか らである.また自国人労働 者が怠業 し企業に見つか り解雇 される確率が高いほ ど, 自国人労働者の賃金 率は低い.なぜな ら怠業が見つか りやすければ, 自国人労働者は賃金率が低 くて も怠業 しようとしないか らである.さらに自国人労働者が怠業以外の理 由で離職 する確率が高いほ ど, 自国人労働者の賃金率は高い.なぜな ら怠業 以外の理 由で離職 Lやすいほ ど, 自国人労働者は努力 しようとしない.この ため企業は高い賃金を支払わない と, 自国人労働者の努力を引 き出せないか
らである.
つぎに外国人労働者の賃金率を決定する. 自国人労働者は怠業以外の理 由 で離職 して も,すべて 自国に とどまる.これにたい し外国人労働者の一部は, 出身国へ帰国するために離職する と仮定する
11).具体的には外国人労働者は 怠業以外の理 由で離職する と
,1‑βの比率は失業者 として 自国に とどま り,
βの比率は出身国へ帰国する と仮定す る.ただ し βは
0<β<1をみたし,外 生的にあたえ られ る. この仮定の もとでは雇用 され怠業する外国人労働者の 予想生涯効用 Ⅴ㌘は,
rV;5‑W*+(b
( 1‑0)
+ql(V;‑V*ES)+b
O(V;MIV*ES),( 1 0 ) と表 され る. ここで, V 封ま怠業以外 の理 由で離職 し自国に とどまった り怠 業が見つか り解雇 された りする外国人労働者の予想生涯効用,
VH*
Mは外国人 労働者の出身国での予想生涯効用である.
γ㌫ は外生的にあたえられ 小国
ll)ただ し外国人労働者 は,怠業が見つか り解雇 されて も出身国へ帰国 しない.言い換 え れば,外 国人労働者は出身国へ帰国するためにまず離職す る と仮定す る.
効率賃金の もとで外 国人労働者の受け入れ枠の
変更が 自国人労働者 におよぼす影響
147開放経済に とって所与である.
(10)式の右辺第 1項は雇用 され怠業する外国 人労働者の瞬間的な効用であ り,第 2項は雇用 され怠業する外国人労働者が 怠業以外の理 由で離職 し自国に とどまった り怠業が見つか り解雇 された りす ることによって蒙 る予想生涯効用の変化の期待値 であ り,第 3項は雇用 され 怠業する外国人労働者が怠業以外の理 由で離職 し出身国へ帰国することによ
って蒙 る予想生涯効用の変化の期待値である.
(10)式は,
Ⅴ㌘‑u)*+(b
( 1‑0 )
+q)V;+boy;Mr+b+q
と書 き換えられる.
一方,雇用 され怠業 しない外国人労働者の予想生涯効用
V;Nは,
rV;N‑ W*‑e*+b( 1‑0 )
(VU*‑V;N)+
bO(V;M ‑ V;N),(10 ')
ul)
と表 される.
(ll)式の右辺第
1,2項は雇用 され怠業 しない外国人労働者の 瞬間的な効用であ り,第
3項は雇用 され怠業 しない外国人労働者が怠業以外 の理 由で離職 し自国に とどまることによって蒙 る予想生涯効用の変化の期待 値であ り,第 4項は雇用 され怠業 しない外国人労働者が怠業以外の理 由で離 職 し出身国へ帰国す ることによって蒙 る予想生涯効用の変化の期待値 であ
る.
(ll)式は,
TpJT\‑u)*‑e*+b
(
1‑0)V;+bOV;Mr+b (ll ')
と書 き換えられる.
外 国人労働者の賃金率は,外国人労働者q) 非怠業条件
V;N‑V;S(…vE*)を みたす ように決定 される. ( 1 0 ' ) 式
,(ll' ) 式お よび外国人労働者の非怠業条 件か ら,
u,・‑(,+bO)vU・‑bOVlM'± 旦也e
* ,
qが得 られる.
また
V芸をつぎの ように定義する.
(12)
rv芸‑緬*+
a(
110)(VE*‑V芸)+bO(V;M‑V芸). (13)ここで 面*は,外国人労働者の失業手当である.本論文は簡単化のために, W ‑*を
0と仮定す る.(
13)式の右辺第
2項は離職 した外国人労働者が自国に とどま り再び 自国で雇用 されることによって蒙 る予想生涯効用の変化の期待 値であ り,第 3項は離職 した外国人労働者が出身国へ帰国することによって 蒙 る予想生涯効用の変化の期待値である.
(l
l' ) 式 と
(12)式 から,
q(VE*‑VU*)‑e*,が得 られる.この式 と(
13)式から,自国で失業 している外国人労働者の予想 生涯効用 と自国で雇用 されている外国人労働者の予想生涯効用が求め られ
る.
V 言 霊
詣 (1‑0) e *・蓋
vlM ・ (14 )vE・‑111・
禁
諜 )e*・蓋 V;M ・( 1 5 )
(7)
式 と
(14)式を比較 し
(8)式 と
(15)式を比較する と,
VUと
V芸の大小関係
やVEと
VE *の大小関係は一般的には定 まらないか ら, 自国人労働者の予想生 涯効用が外国人労働者の予想生涯効用 よりも大 きい とはいえない.しか し
βが十分小 さいかまたは
V; Mが十分小 さければ,
VUは
V芸よ りも大 きくVEは
V
E *よりも大 きい.
(14)
式 を(
12)式 に代入すると,外国人労働者の非怠業条件を課 したもとで の外国人労働者の賃金率が
e*,q,a,b,0および Yの関数 として求められる・
W*=e*+
a(
1‑0)+b+re*. (16 )q
(16)
式 によると,外国人労働者が離職 し自国に とどま り再び 自国で雇用 さ
れる確率 a( 1‑0) が高いほど,外国人労働者の賃金率は高い.なぜな ら外国
人労働者が離職 し自国に とどまって も再び 自国で雇用されやすければ,外国
人労働者は努力 しようとしない.このため企業が高い賃金を支払わない と,
効率賃金の もとで外国人労働者の受け入れ枠の 変更が 自国人労働者 におよばす影響
外国人労働者の努力を引 き出せないからである.
149
(9)
式 と
(16)式を比較すると,外国人労働者の賃金率は 自国人労働者の賃 金率 よりも低い.なぜな ら外国人労働者の努力が 自国人労働者のそれよりも 小さ く,外国人労働者が離職 し自国に とどま り再び 自国で雇用される確率が
自国人労働者のそれよりも低いか らである.
以上の議論 にもとづいて,定常状態における自国人労働者の賃金率,総雇 用者数および外国人労働者の受け入れ枠のあいだの関係を導 き出す.離職 し
自国に とどまる自国人労働者数 と外国人労働者数の合計,言い換 えれば 自国 の失業へ流入す る労働者数は
b(L一府 )+
b( 11
0)府 である.また離職 し自 国に とどま り再び 自国で雇用 される自国人労働者数 と外国人労働者数の合 計,言い換えれば 自国の失業か ら流 出する労働者数は
a(NA+
M1 ‑L‑Ob府 ) である.そして定常状態においては,自国の失業へ流入する労働者数 と自国 の失業か ら流出する労働者数が等 しい.したがって,
b(L一府 )+b(
1
10)磨 ‑a(N"+磨 ‑L‑Ob府 ),言い換 えれば,
(L‑OMT)b
RF+(1‑Ob)丘才一L' (17 )
が成 り立つ. ここで
L>廟 か らL‑0
廟 >Oである.また仮定 か らa
,b>0で ある.このため,
NL+(
1
‑Ob)府 IL>0,
(18)が成 り立つ.
(17)
式を
(9)式 に代入 して,全微分する.定常状態 における自国人労働者 の賃金率,総雇用者数の合計お よび外国人労働者 の受け入れ枠の関係が,
dw‑(e/q)d(a+b)か ら,
dw be[NH+(1‑0
(
1+b))廟],, be[(1‑0(1+b))L+ON]q(j
V+ (
1‑Ob)廟 IL)2
q(香
+( 1‑
Ob)面 一L)2dig, (19)
と求め られる. ここで
NA+(
1‑0(
1+b))廟 >Oであ る
12).また
〈1‑0(
1+b))×L+ON‑>
0であ る
13).(19)
式 による と総雇用者数が増加すると, 自国人労働者の賃金率が上昇す る
(∂W/∂L>0).縦軸 に Wを とり横軸 に
Lを とる と,定常状態 における自国 人労働者の非怠業条件 を表すグラフは右上が りである. この ような関係は, つぎの ように説 明される.総雇用者数が増加す ると, 自国人労働者は失業 し て も再び雇用 されやす くなる.したがって怠業のコス トが小さ くな り, 自国 人労働者 は怠業 しやす くなる.このため企業は 自国人労働者の怠業を防 ぐた めに, 自国人労働者の賃金率を高 くする.
また
(19)式に よると外国人労働者の受け入れ枠が増加すると, 自国人労働 者の賃金率が低下する
(aw/∂府<
o).この ことは,定常状態 における自国人 労働者の非怠業条件を表すグラフが外国人労働者の受け入れ枠の増加 によっ て右下へシフ トすることに対応 している.この ような関係は,つぎの ように 説 明され る.外国人労働者の受け入れ枠が増加す る と, 自国人労働者は失業 すると再び雇用 されに くくなる. したがって怠業の コス トが大 きくな り, 自 国人労働者は怠業 しに くくなる.このため企業は 自国人労働者の賃金率を低 下 させて も, 自国人労働者の怠業を防げる.
定常状態 における自国人労働者の非怠業条件 を表すグラフが この ようにシ フ トすることは,外国人労働者の受け入れ枠の増加 によ り,総雇用者数が増 加する
(∂L/∂廟 >o)ことか らも明 らかである.ただ し総雇用者数の増加は, 外国人労働者の受け入れ枠の増加 よ りも小 さい
(0<∂L/∂廟<1)14)12)なぜな らa+b‑blN+(1‑0(l+b))厨 ]/(RF+(lleb)磨 ‑L)であ り,a,b>0と(18)読 が成 り立 っているからである.
13)仮 に(1‑0(1+b))L+0弄 くoである とす るとN‑‑L<‑(1‑Ob)L/0とな り,(18)式が成 り立たない.なぜ な ら(18)式はN ‑L>‑(1‑Ob)廟 と書 き換 え られ ‑(1‑Ob)L/C<‑
(1‑eb)廟 だか らである.
14)∂L/∂廟 ‑[(1‑0
( 1 +
b))L+
0廊]/[N +(1‑0(1+b))廊 ]において,N +(1‑0(1+b))×廟 >(1‑0(1+b))L+ONである.
効率賃金の もとで外国人労働者の受け入れ枠の
変更が 自国人労働者 におよばす影響
il里ilさらに怠業以外の理 由で離職 した外国人労働者が出身国へ帰国する確率が 高いほど,外 国人労働者の受け入れ枠の増加による総雇用者数の増加が大 き い
(∂(∂L/∂廟)/∂
o>o).言い換 えれば外国人労働者の受け入れ枠の増加による定常状態における自国人労働者の非怠業条件を表すグラフの右下へのシフ トが大 きい
15).このような関係は,つぎのように説明される.怠業以外の理 由で離職 した外国人労働者が出身国へ帰国する確率が高いほど,離職 した自 国人労働者が再び雇われる可能性が低い ( ∂ α / ∂
♂<0).このため怠業以外の理 由で離職 した外国人労働者が出身国へ帰国する確率が高いほど, 自国人労働 者の任意の雇用量にたいして企業は 自国人労働者の賃金率をより大 きく低下 させ られる.言い換えれば 自国人労働者の任意の賃金率にたいして企業は雇 用量をより大 き く増加 させ られる.
4
節 外国人労働者の受け入れ枠の変更が 自国人労働者におよぽす影響 本節は,外 国人労働者の受け入れ枠の変更が均衡 における自国人労働者の 雇用者数,自国人労働者の賃金率および 自国人労働者の予想生涯効用にどの
ような影響をおよばすかを調べる.
まず 自国人労働者の雇用者数にたいする影響を調べるために,(
2)式 と
(19)式をもちいて外国人労働者の受け入れ枠の変更が総雇用者数におよばす影響 を求める.
3 ‑l F・
e( e
・1
0(1+b))L+0 q(N+( 1‑
Ob)M‑+
(1‑♂( 1 +
∂))〟 q(RF+( レ
ob)面 一 L )2]
‑
1(20)
‑F"e2>Fe(e*‑e)>
Oと
RF+( 1‑0(
1+b))Ei>(1‑0(
1+b))L+OAF>Oか ら,
o<&<1・
(21 )
15)∂(∂L/∂廟)/∂o‑N(Nw+磨‑(1+b)Ll/[N+(1‑0(1+b))廟]2において,jVが十分大 き いためN‑+面
一
(1+b)L>0だか らであ る.である. したがって∂
L/∂瓦ダニ∂N/∂廟+1か ら,
諾 <O, (22)
が得 られ る.(
21)式 と(
22)式によると外国人労働者の受け入れ枠の増加は総 雇用者数 を増加 させるが,総雇用者数の増加は外国人労働者の受け入れ枠の 増加 よりも小 さいので, 自国人労働者の雇用者数が減少する.
すでに述べた ように外国人労働者 1 人あた りの有効労働力が小さいほ ど, 外国人労働者の受け入れ枠の増加 による労働需要 曲線の右上へのシフ トが大 きい.また怠業以外の理 由で離職 した外国人労働者が出身国へ帰国す る確率 が高いほ ど,外国人労働者の受け入れ枠の増加による定常状態における自国 人労働者の非怠業条件 を表すグラフの右下へのシフ トが大 きい.したがって 外国人労働者 1 人 あた りの有効労働力が小 さいほ ど,あ るいは怠業以外の理 由で離職 した外 国人労働者が出身国へ帰国する確率が高いほ ど,均衡 におけ る総雇用者数の増加が大 き く,均衡 における自国人労働者の雇用者数の減少 が小 さい.言 い換 えれば∂
L/∂廟 が
1に近 く
,∂N/∂廟 が 0に近 い.要 す るに 外国人労働者の受け入れ枠 を増やす と,雇用 される自国人労働者が減 ってし まう. しか し外 国人労働者 1 人あた りの有効労働力が小 さかった り外 国人労 働者が出身国へ帰国しやすかった りすれば, 自国人労働者の雇用にたいする 影響は小 さい.
つぎに 自国人労働者の賃金率にたいする影響 を調べるために,(
20)式を(
2)式 に代入 し外 国人労働者の受け入れ枠の変更が均衡 における自国人労働者の 賃金率におよばす影響 を求める.
be3((1‑0)(N+瓦才IL)+Ob(L‑磨 )) q(N +(1‑Ob)M ‑L
)
2belN +(110
(
1+b))M ] q(RF + ( 1
‑Ob)面 一L)2+
( 1
‑♂(
1+∂))〟]q(N +(
1
10b)面 一L)
2(23)
‑be3((1‑0)(府+磨 ‑L)+Ob(L‑Ml )<O