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高圧ガスボンベ管理システムの更新

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Academic year: 2021

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高圧ガスボンベ管理システムの更新

名古屋工業大学 技術部 情報解析技術課

○大曽根 康裕 [email protected]

1. はじめに

本学では数多くの高圧ガスボンベを保有しており、高圧ガス保安法1)に基づいて適切に管理する必要 がある。安全管理室がこの管理運用に携わっており、保有状態を把握するために2006年より高圧ガス ボンベ管理システム(以下、システム)の運用を開始した。高圧ガスボンベは各研究室・センターが各々 に保有し、32の建物にわたって設置されている。これらの情報をいかに効率よく管理するかが課題であ る。本システムの運用開始から8年ほど経過し、サーバーやソフトも古くなってきていることや、操作 者が不明確である等の問題が指摘され、刷新の必要性が高まっていた。

これらの問題を解決した上で、使い勝手の良いシステムに作り変え、かつ旧システムのデータを新シ ステムに合うよう変換するというのが今回の更新の目標である。

2. 認証システムの変更

旧システムで問題となっていた認証方法は、前述の通りグループIDを共有する形で運用してきてい た事に起因する。研究室内で暗黙の了解で責任者が定められ、所属を移った人が旧所属のパスワードも そのまま使用できるなど、危機管理上の問題が指摘されていた。この点を解消するためには個人認証を 行い、個人をグループと紐付けるのが最も合理的である。

そこでまず、全学的に利用実績のあるLDAPSを用いて認証するよう設計した。システムに入る段階

LDAPSに問い合わせ、個人IDや名前などの必要最小限の情報を取得し、内部データベースに蓄積す

る。ただ、個人とグループの関連性についてLDAPSが保有していないため、個人とグループの紐づけ システムを追加した。この紐づけ情報がなければ誰もログインできない為、初期値として旧システムの 各グループの連絡先となっていた個人IDを調べ、各責任者を設定した。

. グループ管理者

各グループの連絡先として把握していた人の中に、実際の責任者ではなく『よくシステムを利用する 代表者』となっているケースが見受けられた。つまり、本物の責任者が多忙などの理由で、代理人と責 任者が不明瞭となっていた。新システムではこれを切り分けるため、各グループに管理者・委任管理者・

単純所属の3つの状態を設計する事とした。

管理者は各グループの真の管理者で、委任管理者を1人指名する事ができる。管理者と委任管理者は 単純所属の人を指名できる設計とした。

4. グループの選択

個人が複数のグループに所属しているような場合、旧システムでは各グループのパスワードをそれぞ れ管理する必要があった。個人IDによる管理をすれば、この手間を省く事ができる。つまり、個人が グループに明確に紐づけられているので、所属グループの変更で再認証する必要はなくなる。

5. システム管理運用者

本学で高圧ガスボンベを統括している組織は、前述の通り安全管理室である。グループそのものの追 加削除・グループの責任者の設定は安全管理室が取り扱えるようにするのが合理的である。こうした管 理運用者用グループは旧システムにも存在していた。ただ、高圧ガスの全体情報を頻繁に扱う立場の人 が複数おり、それぞれの個人に対して特権を与えるような運用方法であったため、管理運用者用グルー プが多く存在した。

新システムでは複数のグループへの所属もできる為、全体の情報が必要な立場の人は管理運用者用グ

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ループに所属させればよい。その結果、グループの取り扱いが合理化され、グループの統廃合がされた。

6. リストの管理

高圧ガスの情報として入力されるべき値には、建物・階数・容量・納入業者など内容が概ね決まって いる項目がある。こうした項目はシステム側で用意したリストから選択するようにしている。ただ、旧 システムではプログラムの中に埋め込まれており、システム管理運用者が修正を望む場合、プログラマ ーの手を介する必要があった。

新システムでは各リストをデータベースに蓄え、システム管理運用者が編集できるようにした。また、

細かい改良点ではあるが、旧システムでは全ての建物について階数の制約がなく、一律に地下1階〜10 階の間を入力していた。新システムでは建物リストに階数の最小値と最大値の入力項目を設け、入力ミ スを防ぐようにした。

7. 容量の集計

せっかくデータベースを利用しているのだから、可能な限り自動的な容量の集計にも貢献したい。た だ、本格的に集計をする場合、数値としてシステムが認識する必要がある。まずは旧システムでは単純 な文字列として保有しているものを、新システムでは数値と単位に分離して扱うようにした。ただ、数 値として取り扱うだけでは集計できる状態にならない。表 1に示すように、ボンベの実容量とガス充填 容量がいずれも同じ単位であるため、混同されて記入されているケースが多いためである。また、容量 の単位を適切に換算する必要もある。この点について現在、対応方法を思案中である。

表 1 実容量と充填容量

実 容 量(L) ガス充填容量(L) / 14.7 MPa 液充填容量(kg) / 炭酸ガス

3.4 500 2.5

6.7 1000 5

10 1500 7

20 3000 14

40 6000 30

47 7000 –

. システム構成

表 2にシステムの構成についての概略を示す。

表 2 新旧のシステム構成

旧システム 新システム

OS FreeBSD 7.1 FreeBSD 9.2

サ ー バ ー Apache 2.2.11 Apache 2.4.9 プ ロ グ ラ ム php 5.2.9 php 5.5.11 デ ー タ ベ ー ス postgreSql 8.3.7 mySql 5.6.17 認 証 方 法 内部DBでグループ名/パスワード 学内共用のLDAPS 謝辞

システムの更新に際し、法令的・運用的な改善案を頂いた高木 弘氏、切り替えに際して数々のご協 力を頂いた平原 英樹氏に感謝いたします。

参考文献

1) 高圧ガス保安法 http://www.khk.or.jp/qa/

参照

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