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判ほその評価姦ずるものではないと思うのである︒  

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(1)

∵  

取締役選挙のための累積投票の規定は第二次大戦後我が国の  

改正商法の中にも取り入れられたが︑これほ我が国座薬への外  

国資本の導入を容品紅しようとする特殊事情に基づくものと思  

われる︒元来はこの制度は米国独自の制度であり︑且つ非常に  

米国的な制度であると言い得る︒この畜の著者であり︑従って  

との制度の研究者であるウイリアムスは Har表rd Bus5eSS  

ScF00−の句inanceの講座の担当の助教授であり︑本書は同  

校のD仰まsiOn Of Resea岩bが行っている株式会社の取締役の  

職能及び取締役が関係する諸問題の研究のシリーズの第四番目  

のものとして出されたものである︒即ら同研究においては本番  

以前広一九四五年に 10FnCa冨○喜出か訂r による DirectOrS  

anPTFe首増声netiOnS︑′ 〟九四七年紅∴冨elまn T◆COpe−and 及   紹 介  

ウイリアムス著   

﹁取締役選挙のための累蔵投票﹂  

Cbaユes M.Wi−Eams︸   

Cummu−ati詔くOting fOr DirectOrSこ器−   第三サ一巻 第三号  

後  藤   ︵三五〇︶ 九六  

びAnde宅R.TOW−によるT訂謬adOf崇rectOrS andBusi・  

nessManageme已﹀一九四八年匿My−esL・gaCeによるTFe  

切OarCFOf DirectOrSin SヨaコCOrpOratiOnS が出版されてい  

る︒本書におけるこの制度の研究によって経営老︑取締役及び  

株主の相互間の関係及び問題が明瞭に描き出されている︒従っ  

て︑このことは我々が米国の会計監査を研究する場合︑非常に  

参考になる資料を我々に提供する︒というのはこの制度が最初  

に米国における州会社法に規定されたのは一八七G年のイリノ  

イ州の会社法においてであつたが︑同時代ほ米国匿おける会計  

監査の生成期転当るものであるが︑それは未だ明確な形をとっ  

ておらず︑且つ又その機能及び性格も不明瞭であった︒そこで  

このような米国の会計監査の生成期の本質を明確にするために  

一つの重要な制度的与件として当時出現したこの制度を考察す  

る軍ほ触意義ではないと思う︒従って我々の本番の紹介が当を  

得ない点も存するであろうし︑他の観点からの本書の吟味も勿  

論可能であり︑意義のあることを注意しておく︒   

本書は取締役選挙のための累積投票制度の歴史及び技術的問  

題を取り扱うばかりでなく︑株式会社経営において取締役が如  

何に実際に機能しているか思っいての資料を与えている︒本番  

の目次ほ次のよう紅なっている︒   

第二軍 累積投票と現代の株式会社制度   

第二茸 累鏡投票の娩走の歴史   

第三章 累積投票による選挙   

(2)

第四茸 累佑投票の使用及び効果を制限する諸手段   

第五黄 取締役選挙のための遥動   第六茸 中規模会社における累積投票   

第七茸 ︵続︶   軍八章 小規模会社戎ほ閉鎖的会社における累積投票   

第九茸 大規模会社或は公開的会社における累積投票   

第十茸 要約及び行動の意義   以上の目次な見て大体察せられるように第二軍より筍玉章ま  

で本制度の小般的意義︑その立法の歴史︑累積投票の技術的な  

意味及びそれに伴う種々の問題等についての説明を行い︑第六  葦より第九茸までにおいて会社な大︑中︑小に分け︑夫々のグ  

ループについて如何な事情のl下で︑換言すれぼ株主︑取締役︑  経営者の間に如何なる問題が坐じて累積投票が用いられたのか  

ということ︑叉それが経営者及び株主に対してもたらす良好  

な︑或は有害な効果について論じられる︒以下本番の順序に従  

って紹介して行く︒  

こ   

ウイリアムスほ本譜を﹁累椒投票と現代の株式会社制度﹂と  

題する茸をもって書き始めるのであるが︑それが示すように株  式会社の発展に伴って生じた困難な問題に関連させて本制度が  説明されている︒即ちその困雉なる問題とは大規模化に伴って  株式会社の実際的支配力が株主より取締役会に移行し︑法律的  

紅は未だ最高権力者とされている株主ほ経営者を牽制する力を  

ウイリアムス著﹁取締役選挙のための累積投票﹂   緒たなくなってしまったという寧である︒そこでウイリアムス  は株主の実際的権力を強化し︑株主民主主義︵stOCkF︒−d︒ニ?  mO㌢acy︶を有効にする手段として累積投票制度の意義を主張  するのであるやつまり株主が経営者を牽制する手段は取締役の  選挙たよる以外ない︑そこでこの権力を有効にする手段が累積  投票制度なのである︒このようにウイリアムスは現代の株式会  社の問題を解決するものとしてこの制度を論じるのである︒  ︵宅i−︼iams−︒p.C芦︐勺p・ひ〜P︶   

次に累積投票を技術的に説明すれば各株主︑或は株主団ほ選  出せられるぺき取締役の人数に持株数を乗じた数の投票権が与  えられ︑それを自己の欲する数の候補者に分配して投票する寧  

な認められる投票制度である︒これによって﹁小数派であって  

も﹂︑﹁相当程度の株式を所有する株主︑或ほ株主集団﹂ほ自己の  代表を取締役として選出し得るのであり︑換言すれば各株主︑  

或は株主集団は投票力に応じた数の取締役を選出し得るのであ  る︒この制度の大きな効果は多数派株主による取締役会の独占  

を阻止する事にあるのであって︑その支配関係までも変える事  

を可能にするものでないことは注意さるぺきである︒︵Op・C芦  

pp●の〜可︶   

更に法律的な説明が加えられる︒即ちこの制度ほコンモン・ロ  

ーによっては認められておらず︑州憲法及び州会社法の規定に  

よって認められるのである︒従って各州の立法は三つに分れる︒  

即ら強制的規定を設ける州と︑任意的規定を設ける州と︑規定を  

︵三五こ 九七   

(3)

第三十一巻 第三号  

欠く州との三つである︒米国における現状は︑カリフォルニヤ︑  イリノイ︑︑︑︑シガン︑︑︑︑ズリー︑オハイオ︑ぺソシルバニヤ等  轡 を含む二元が強制的規定を採用しており︑しかもその内の㌦  

三州は州憲法においても規定されている︒規定の効果ほ後者の  

方が大である︒任意的規定を採用してノいる州はデラウエア︑ニ  ュージャージイー︑ニューヨトク等を含む一七州であり︑会社  の詫款に規定を設けることによりこの制度の採用が認められる  のである︒更にこの制度についての規定の欠除せる州法を持つ  

州は山○州になっている︒しかしながらこの一二︑一七︑㌦○と  

いう数字によって︑それがそのま1米国紅おけるこの制度の実  

情であると判断されるべせではない︒というのは州により設立  

される会社の数に非常に大きな差があるからである︒例えば山  

九三三年に登録された設立会杜絶数の四五%がデラウエア︑ニ.  

ユーヨーク︑ニュー汐ヤー汐イーの三州で設立されたのである  

が他方劇祉も設立されなかった州もあったのである︒︵︒p・︒itこ  

pp.↓〜−∽︶   

更に︑二眼的笹言って大部分の大会社ほ任意的規定の州にお  いて設立される傾向にあり︑しかも任意的規定の州で設立され  

た大会社扁二般にこの制度の採用を回避している傾向が見られ  

る︒それではこの制度はさして重要な制度でほないのかという  

疑問が生じる︒これに対してウイリアムスほ米国全体としては  

相当数の会社がこの規定の適用を受け︑各州ほこの制度の規定  

を存締せ.しめ︑且つ現在重要な数個の州がこの強制的規定の採   ︵三五二︶ 九八  

用を論議している事実をあげる︒更に連邦的な動きとして本制  

度を支持する傾向があるとしている︒即ち山九三三年の2ati写  

al謬nkingActほその内軋累積投票の規定を採用している事︑  

又SECはこの制度の採用を支持する方針をと?ている串︑更  に米国法曽協会は一九二八年の統一株式会社法の作成に関して  

この制度の規定を採用している事等である︒︵Op・Cit・pp・−∽〜  

−↓︶従ってウイリアムスほこの制度の現代的意義ほ勿論︑その  将来における発展の可能性を認識して論じているのである︒  

三   ウイリアムスほこの制度は真に米国的なものであり︑西欧大  陸諸国及び英国においてほ見られないものであるとする︒そこ  で次に米国におけるこの制度の制定の歴史が説明されるのであ  る◇米国において最初瞥﹂の制度を規定したのは〟八七〇年の  イリノイ州会社法であった︒この当時は南北戦争後の急速な経  済拡張期に当り︑巨大な鉄道企業が続々と設立され︑それに伴  って巨額の資本が需要され︑それ以前より生じていた投機熱  は商品より鉄道会社の株式に移行した︒そして既に当時におい  ても株式会社は公衆及び経済に重大な影響を与える程に成長し  ていたにも拘わらず︑政府及び公共団体は少しも株式会社を統  制する方向に向っておらず︑むしろ立法者ほ企業熱を促進する  立執を計画する傾向すら見られた︒このような時代であったか  ら︑経営者の利害関係者に対する責任感は存在せず︑経営者  と企業主︑取締役と株主︑森式会社と公衆との関係等ほ全く成   

(4)

り行きぬ任せられていた?従りて個々の株式会社の事情につい  

て会社に関係する公衆に与えられる情報は全く灸弱なものであ  

り︑経営者が白分勝手ぬ判断して与えを情報歓待る権利しか持  

っていないと一雇うのが多くの経営者の考えであった︒そして叉  

当時生じた諸不正事件が公衆の憤激を叩吊ったことが知られてい  

る︒そこで人々は何かをなすことが必要であると感じたであろ  

う︒そこで現われたのがこの制度であった︒︵Op・Cit・pp・′NO〜N∽︶   

さてイリノイ州でこの制度の規定を設ける場合に存在した支  

持派の議論はこの制度ほ株式会社形態を阻害せずに不正な経営  

者或は多数派株主を牽刺する手段を与えるということである︒  

即ち経営者或は多数派株主の甫報酬︑職位の重複︑資金及び営  

巣権の投機︑受託資産の悪用等により小数派株主の利益が書き  

れる事に対して︑小数派株主に自力救済の手段を与えるもので  

あるが故紅︑この制度ほ巨額化した会社の資産を保全する革に  

はぎ︑且つ取締役会についての報瑠者を得る事が出来︑経営者   役立つことになり︑それはひいては全ての株屋︑投資家に有利  な制度であるという意見であった︒そしてこの時には別に反対  の意見はなかった︒   

更に叫八七一年紅ネブラスカ州︑一八七二年幣へンシルバニ  

ヤ州に同様の法得が制定されたが︑この時の支持及び反対の議  

論はより明確なものになった︒即ち︑支持的意見は次のようで  

あった︒闇︑この制度は会社の事情についての秘密のベールを   

の誤謬及び不正の予防︑早期の摘発︑及び牽制を効果的に行い  

ウイリアムス著﹁取締役選挙のための累積投票﹂   得る︒㈲︑更にそれは取締役会匿ついての報告者以上のものを  得ることが出来る︒即ち取締役会の決議紅直接影響を与え得  る︒㈲組合形態紀元ける所有者的経営参加の制度を株式会社に  拡張すべきである︒㈲︑この融度は叉公共の福祉紅も意献す  る︒即ち七の制度礁会社の事情を公開し︑且つ本質的に攻撃的  である株式会社の活動を牽制するからである︒   

叉この制度に対する反対意見ほ次のようであった︒Ⅲ︑この  

制度償取締役会の運営に悪影響を与え︑取締役会を不能率にす  

るおそれがある︒ノ即ち小数派の代表の取締役会への参加ほ経常  

を鰭体化し︑且つ麻痺させて確固たる︑且つ永続的政策の採用  

及び永続的指揮が不可能になることがある︒闇︑この制度は春  

賀の取締役が入って来る危険を包含する︒即ら︑特別の個人的  

目的のみを重視して︑株式会社の全体的利益を害する人︑或は  

競争会社のスパイが入り込む危険がある︒闇︑現在の株主保艶  

制度で充分であり︑この制度ほ別に新しい意義は認められない  

放に︑この制度の採用は各会社自身の決定に委ねちれるべきで  

ある︒以上のような議論の結果この制度は採用されたので.あ  

る︒︵Op.Cit▼pp・∽○〜∽N︶  

四   

この制度の性格ほ会社の事情についての情報を与えられず︑  

且つ又経営者を牽制する手段を持たない小数派株主に自己の利  

益を守る自力救済手段を与えることであるが︑ウイリアムスほ  

この制度は技術的紅ほ簡単な制度であるが︑実際はより複雑な  

︵三五三︶ 九九   

(5)

第三十二奄∴節三官  

制度であることを説明している︒それは既述したように各会社  は自己の好む会社法の存する州を自由に選んで設立することが  

許されているという事情の外に︑米国人は伝統的に発明の才が  あると言われるように累積投票制度の効果を功妙に制限する方  

法を考案しているからで 

その第一は取締役の分顆或は任期の交互配置︵c−assifieP Or  

stagge蒜d bcard︶ で.ある︒これは会社の定款の規定により取  

締役を数個のグループに分ち︑各グループを別々の年度に順次  選挙する方法である︒これにより小数派株主が自己の代表一人  

を選出するに要する投票数ほ以前の何倍か紅なり︑大きな制限  的効果を持つ︒第二は取締役の人数を減少する方法である︒こ  

れが制限的効果を持つことは第一の場合と同様である︒欝三は  

行って︑或は小数派代表を排除した経営委員会によって実際的   ︼且選出された小数派代表を後に解任することである︒︵︒p・  citこpp.畠〜∽ご   これらの外にも無議決株の発行︑議決権信託︑投票協定等が  あるが︑より重要なことは小数派代表たる取締役の影響を小さ  くするために経営に関する種々の重要決定をインフォーマルに   

決定を行うようにすることである︒このような取締役会の形式  

化にょって︑取締役会の機能を縮小して小数派の影響力を少く  

することが考えられる︒︵Op・Cit・もp・ぴ¢〜2︶  

更にウイリアムスほ実際に取締役の選挙が行われる場今如  

何なる肇播がこの制度吐剤約☆加えるかについて説明を行う︒   ︵三五四︶ 劇00  

先ず最初に注意されねばならないのは取締役の選挙の場合に正  

式に累積投票が用いられるのは︑経営者或は支配株主の側と少  

数派株主との阻に或る問題についての妥協が成立しなか?たと  

いう極端な場合であり︑実際軋累積投票が用いられることは少  ない︒それほ大規模会社になれば特に少ないのである︒更に株  

主の分散に伴って壕じた現象は︑株主が直接出席して投票を行  うことは少なくなり︑委任状によって行われることが多くなっ  て来ると小うことである︒従って選挙の運動は委任状狩得の運  

動になる︒︵Op−Cit・︸pp・票〜宗︶   更にウイリアムスにょってこの委任状摂待の運動について重  要な事情が明らかにされる︒それは経営者或は支配株主の側が  

明らかに有利な位置に立っていることである︒彼はそれについ  て数個の点を取りあげる︒第㌦は経営者或は支配株主ほその人  

格︑能力が一般株主によく知られているが︑反対派の候補者はそ  うでないことである︒第二は委任状獲得についての経費ほ大規  

模会社はいうほでもなく中規模会社でも相当多額にのばるので  あるが︑経営者側ほこれを会社の経費となしうる︒第三ほ組織  

力の点で経営者側の指導︑団結は優秀であるが︑反対派の団結ほ  

元来ルーズであり︑連絡ほ困難で︑通常よき指導者を欠いてい  

る︒第四に財界特に銀行︑或は信託会社が株式を所有している場  

合には彼等は通常経営者側を援助する︒︵Op・Cit⁚pp・¢N〜嘗   

以上で本書の大体前半にあたる部分を紹介したのであるが︑  

そこではこの制度ぬついての一般的な意義︑歴史及びそれに関  

\   

(6)

係する諸事情についての説明が行われたのであるが︑ウイリア  

ムスほ次により具体的に諸事例を検討してこの制度を解明しよ  

ちノとしている︒  

五   

本書の後半の部分でほこ・の制度が如何なる状況の下で使用さ  

れたか︑換言すれは経営者︑取締役及び株主の関係がどのよう  

になっており︑どのような問題を解決するためにこの制度が利  

用されるのか︑更に経営者︑或は株主の観点よりこの制度が如  

何なる効果を持つか等の諸問題を︑株式会社を大︑申︑小の規  

模に分けた諸事例軋よって論じるのである︒尚ウイリアムスほ  

中規模の会社を資産が百万ドルから二億ドルまでの会社として  

いる︒彼ほ中規模の会社に二章を費やし詳細に論じている︒  

以下簡単に紹介して行く︒  

1︑中規模の会社の場合  

ウイリアムスは各会社により事情が種々相違するので如何なる  

場合に反対派が生じ︑且つ累積投票が用いられるかを明確にし  

得ないのであるが︑大体次の六個の場合をあげうるとしている︒   

仙 経営者或ほ取締役の側に大きな失敗があり︑それに対す  

る反作用として本制度が用いられた場合︒   

或る会社では社長及び財務部長︵いずれも取締役︶の二人が  

企画し︑実行した他会社の買収の結果︑大きな損失を蒙ったむ  

とが原因で累積投票が使用された︒︵Op.1cit:pp.00↓〜害︶   

甘 受配株主或は経営者と反対派の株主との間に重要な経済  

ウイリアムス著﹁取締役選挙のための累競技宗﹂   的利益について衝突があることに基づく場合︒これ匹↑つ転分  れる︒   

a︑異種の株式を所持するものの問に利害の衝突がある場合︒   

或る会社ではある優先株主は経営者より独立した優先株主の  

代表を得るため︑自己に不利と思われる資本構造の変更計画に  

反対するため︑吏紅会社の経営をより椒極的にするため紅この  

制度を利用し︑緬果として優先株主の利益を守ることが出来  

た︒︵g・Cit・︼pp・溜〜−ON︶   

b︑支配株主或は経営者と他の株主との間に観点及び利害の  

衝突があった場合︒   

通常では彼等の問の観点及び利害の衝突ほ不明瞭であるが︑  

これは会社の解散及び売却の場合に明瞭になる︒一会祉の場合  

大銀行との合併をめぐつて︑又他の会社の場合会社の解散をめ  

ぐつて経営者と株主との間に利害の衝突或は見解の相違があっ  

たために累積投票が用いられた︒︵Op●Citこpp.−○¢〜ごー︶   

畑 株主が取締役会紅対する株主の影響力の現状に全般的に  

不満を感じていた場合︒   

或る会社はいわゆる経営者支配の取締役会であり︑取締役全  

員の持株数は一%にも足りなかった︒最大の株主もー・五%の  

株式しか持たなかったが︑その株主は取締役会が株主の利益を  

十分尊重していないと考え︑代表者を送るため紅この制度を用  

いた︒︵Op.Cit.ppし一帖〜亡望丁   

㈲ 会社を支配する目的で累積投票が用いられる場合︒  

︵三五五︶ 山○山   

(7)

第三十一巻 第三号  ヽ   この場合にほ経営者或は支配株主と反対派とは会社を如何に  

運営すべきか軋ついての意見を異にするため︑反対派は会社の  

支配についての争いの足場を得る目的でこの制度により代表を  

送り込んだ︒しかし代表を送り込むことに成功しても妥協が得  

られず︑取締役会の機能を阻害することが多い︒︵Op.Cit⁚pp.  

ムー00〜−N−︶  

㈲ 経営の問題よりも︑むしろ経営者の個性が問題紅なった  

場合︒   

或る会社は同族会社であったが︑同族間の個性の衝突の際に   

この制度が用いられたが︑その対立は感情的対立であり会社の  

効果的運営が阻害された︒︵Op.Cit:pp.−N−〜−N∽︶   

㈲ 全く個人的な利益の追求のために使用され︑他の株主戎   

ほ会社の利益を害する場合︒これには種々の形がある︒   

a︑或る会社では︑或る人が自己の所有する数個の会社と有  

利に合併させるためこの制度を利用して取締役になった︒   

b︑法律事務所がよく反対派株主の中心になっているが︑こ   

れは会社に関する法律の仕事を得るため︑及び委任状獲得に伴   

う訴訟の手数料をうるためであった︒  

C︑或る証券業者は自己の証券取引紅ついて参考になるより  

詳細な情報を㌢かためであった︒   

d︑或る製造会社の場合︑会社を支配して利益をうるような   

職位匿つくためにこの制度を用いた︒  

e︑蔚争業者が相手会社の情報のスパイを送り込む手段とし   ︵三五六︶ 山〇二  

て利用したことがあった︒︵Op.Cit:ppL当〜−い○︶   

2︑︑小規模会社における場合  

この場合q諸特徴は次のようである︒   

闇 株主は明確に多数派と小数派とに分れており︑且つ所有  

と経営とが劇致する場合が多い︒︵Op.Cit:pp﹂∽料〜−∽伊︶   

闇 経営者の報酬が問題になることが多い︒﹂般に小規模会  

社でほ経営者報酬は株式配当紅比して非常に大きい割合を占め  

る︒このことは全株主が経営に参加している場合はよいが︑そ  

うでない場合にほ利害が衝突する︒︵Op.Citこ旨.−∽∽〜−∽空   

畑 小数派株主が利用しうる情報は非常に制限されている︒  

SECの規制を受けない会社の場合特にそチである︒株主ほ正  

当の理由ある侍ほ会社の帳簿を見る権利な持つが︑経営者が拒  

否すれば法律による救済は迅速ではない︒これに比して小数派  

株主の代表が取締役として送られれば︑彼は帳懲を見うるほか  

りでなく︑経営の種々な計画︑政策を知り得て︑それを批判  

し︑牽制を加えうる︒︵Op.Citこpp.−∽の〜︼∽J   

㈲ 小規模会社の株式ほそれを容易に売却しうる棉場を持た  

ないのが常である︒従って小数派株主が経営者のやり方に不満  

であっても︑株式を売却する相手は経営者側以外にほないとい  

う不利な立場に置かれている︒︵Op.Cit∵pp.↑当〜−∽00︶   

ふ 小数派株主に司法的保護が与えられるが︑訴訟ほ多額の  

経費と時間とを要し︑彼等にとり︑満足的な方策であるとほい  

えない︒︵Op・Cit◆.pp◆−∽の〜−∽り︶   

(8)

㈲ 小規模会社でほ株主の分散度が小きく︑且つ地方的であ  

り︑委任状の獲得及び反対派の組織化ほ容易である︒︵Op・C戸︐  

p.−∽望   

刑 更に小規模会社では累積投票の使用の効果を制限する要  

因があるⅧそれほ取締役の人数が少数であり︑叉取締役会の機  

能が限られたものであるということである︒︵Op・Cit・もp・−き  

〜−お︶   

従ってウイリアムス紅よれば小規模会社紅おいては︑小数派  

株主が保護されるぺき必要は特に大であり︑この制度の効果が  

明確である山方︑彼等がこの制度を利用すること︑及びそのた  

めに組織化することが容易であることが特徴として見られる.の  

である︒   

3︑大規模会社における場合   

クイリアムスは大会社の大部分ほ任意的競走の州において設  

立するを好み︑且つ本制度の規定の採用を回避しており︑更に  

規定を所有する会社においてもそれが実際に使用されることは  

非常に少ないことを指摘している︒この根本的原因は株主が高  

度紅分散しているということであり︑このため紅第⊥に所有と  

経営とは分離し︑大衆株主は会社の経営に直接的な関心を持た  

ない︒第二にほ株式のためには容易な市場があるので小会社紅  

おけるような不便ほない︒第三乾このような状況においてほ反  

対派を組織するのは困難であり︑多額の経費を要する︒従って  

大会社においてはこの制度の直接的効果ほもとより︑その潜在  

ウイリアムス著﹁取締役選挙のための累積投票﹂   的効果も疑わしいのである︒︵Op.Citこpp.−㌫〜−怠︶   

しかしながらこの側圧ほ現代の大企業にお小て再認識されけ  

ばならないのほ次のような理論づけによる?現代の大会社にお  

いて経営者に対する株主の牽制についての障害が非常に大きく  

なったということほ︑取締役及び最高経営者の夷の責任ほ自己  

の良心に対するものであり︑株主に対するものでなくなったこ  

とを意味する︒更に取締役会の目的が普通株主の長期的利益を  

最大にすることから拡張されて︑株主の利益のためばかりでな  

く︑経営に関係する全ての利害関係者集団−経営者︑労働者︑  

顧客等−の利益のために奉仕することになり︑関係者の利害の  

均衡化が取締役会の社会的責任に庵る︒このような政象にょっ  

て︑牽制手段を持たなくなった株主ほ自分達の利益が軽視さ  

れるのではないかと不安を感じる︒そこで関係者の利害の均衡  

点が何処に決っているか︑更にそれは適正なものであるかどう  

かを株主の立場から監視し︑牽制することが必要である︒そこ  

でウイリアムヌほこの制度の現代的意義を主惑するのである︒  

︵Op.Cit・もp.−叩T〜−設︶   

以上大︑中︑小の夫々の規模の会社においてこの制度が如何  

なる意義をもっているかを大略説明した︒ウイリアムスほ最後  

の童においてこの制度について全体的な要約を行い︑株主及び  

経営者の側からのそれ紅ついでの評価をのぺ︑結論として次の  

ように述べている︒   

累蹟投票は取締役会が有効的に槻能し︑且つ公正直選営され  

;一五七︶ 脚〇三   

(9)

第三十山巻 第三号  

ている場合にほめったに使用されるものではなく︑経営者の行  

為及び判断が反対派の発生を招くような異常な場合において  

のみ用いられるという安全弁的なものである︒従ってこの制度  

の存在は経営者に対して健全な効果を与えるものである︒経営  

者の政策が株主にとって不満足なものであれば︑株主ほ自己の  

投資を保全するために行動を起さなければならないが︑これを  

容易にするのがこの制度なのである︒又この制度の経営者に対  

する利益ほ間接的である︒というのほ経営者はその強力になっ  

た地位を乱用することほ資本主義の経済機構に対する公衆の  

不信︑不満を招き︑政府の急進的政策を招くかも知れないので  

あるが︑この制度はその牽制的効果によりそのような事態を予  

防することが出来るのである︒それ故にこの制度転多少の不利  

益な点があっても有能︑且つ見通しのきく経営者はこの制度の  

採用を少しも恐れていないといわれる︒︵竜.Cit.∨℃.−欝︶  

六  

これまで本番の概要を紹介して来たのであるが最後に我々の見  

解を若干付け加えて見たい︒ウイリアムスほこの制度の現代の  

株式会社紅おける意義な強調している︒即ち株主の分散及び経  

営者の地位の強力化に伴って生じた経営者支配の状態において  

株主が自己の利益が軽視されることを防止するために経営者を  

監視し︑牽制する手段としてこの制度の現代的意義を強調す  

る︒しかしとのこの点kついては疑問が残る︒即ち︑大会社は  

こや制度を回避しており︑又累掛投票の使用は大会社では非常   ︵三五八︶ 仙〇四  

に少いのであり︑東に技術的にこの制度は相当数の持株を宿す  

るもの︑及びその集団化によってのみ利用することが可能であ  

るから株主の分散が高度である場合にほ大衆株主は経営に対し  

て直接的関心を示きず︑又その組織化も不可能であるから︑こ  

の制度ほ大衆株主にとって形式的意義しか持ち得ないというこ  

とである︒叉ウイリアムスは何故大会社がこの制度を回避する  

かについて説明していないが︑現代の会社機構の下でほ証券苗  

場の存在によ?て資本の節約的支配形態がとられているから︑  

この制度を採用すれば他資本系列の介入の可能性を与えるが故  

に回避するのであると考えることが出来る︒   

尚会社財労論に関する文献を見れば︑今世紀初頭では一般  

にとの制度の効果を高く評価していたようであるが︵例えば  

TFOma∽ COny5gtO〇.TFe MOderロ COrpOratiOn.−宍犀 P.  

設︶現代においてほ小さい閉鎖的会社ではこの制度ほ尚効果  

があるであろうが︑現代的な公開的会社になるに及んでその  

効果のある時代ほ過ぎ去ったとする見解が見られる︵HiHam L  

J︒ヨ2﹀COr甘ra富n﹃i己宍e﹂澄00.P.∽忘.P.∽N舎︒ここにも  

この制度が地方的︑戎ほ中小の会社以外のいわゆる大会社でほ  

その意義を減少しつつあるのを看取することが出来るであろ  

ちノ○  

従って我々の本書紅対する関心はウイリアムスが意図するよ  

うなこの制度の現代的意義ではなくて︑反対にこの制度の持つ  

歴史的意義に関するものであるり 即ちそれを米国払おける会計   

(10)

監査の生成の制度的条件の山つとして見ることが出来るのでほ  

ないかと思うのである︒というのはこの制度が論議され︑且つ  

採用され始めたのは大体前世紀の第四四半期であるが︑それは  

米国での会計監査の生成期︑或ほ初期といわれるものと大体一  

致している︒従って︑米国の会計監査は当時英国町会計監査思  

想の輸入により生成したものであるから︑その受入れ方紅この  

累積投票の制度が影響したであろうと考えることも無理とほい  

い得ないであろう︒   

前世紀末までにほ米国の株式会社の規模は大規模となり︑そ  

れに集中される資本も巨額になりつつあった︒それ故に無機能  

株主が発壊し︑且つ増大しつつあったと思われるのである︒当  

時︑英国でほこのような無機能株主の保護のために監査役制度  

が設置され︑それほ職業会計士の活動によって効果的に機能し  

ていた︒所が英国会計士の米国への渡来にその契機を持って生  

成し始めた米国の会計監査は英国におけるような株主のための  

会計監査として発展せず︑一方では信用監査としての貸借対照  

表監査へと変化しっつあり︵C・A−MOyer\由aユy De扁−Op−  

日e已s in AmericanAuditiロg㍉TFe AcnOu邑ng R彗iew︸  

︵Ian.−辞−︸PPル∽〜00︶︑他方でほ経営者の長めの内面的監査  

ins乙e Auditing︶ の発展が見らたのである︵C・W・Haskin∽︐  

厨usi完SS EducatiOn and AccOntanCy﹀−爪さ㌣PP.料〜−−∽︶0   

何故紅米国では英国にならって儲査役制度を採用せず︑叉株  

主のための会計監査として壁成して行かなかったかということ  

ウイリアムス著﹁取締役選挙のための累積投票﹂   が問題である︒そこには国情︑法梓制度︑その他の樺々な制度  的諸条件があったであろうが︑この累殻投票の制度もその内の  山つとして考えることが出来るであろう︒′累積投票の制度は本  来小数派株主を多数派株主の専制より保護する制度として考姦  されたものであり︑その意味において1は典型的な磯能株主支配  の会社を前提にしている︒米国でほ前世紀ほ勿論︑今世紀に入っ  ても機能株主支配の会社の多かったことが続いていたことが知  られている︵A↑.Dick5S00AccOunting Pract首e andPr?  cedu眉−翌忘.P. N∽∽︶︒それ故に米国では英国的な株主全体の  

代表者としての監査役という形をとり得ず︑又米国では経営の  

執行と監査とが分離されず︑両者が取締役会に属せしめられる  

ことになるから︑小数派株主の代表が多数派株主を監視し︑且  

つ牽制するために取締役会に送り込ませるという形をとったの  

である︒かような事情によって英国より輸入された会封監査が  

米国に′おいては直接的紅株主保護の目的と結びつく必要はそれ  

程大きくなかったと考えられる︒それ政に英国式の会計監査は  

米国でほ他の諸要請と韓びつき︑英国とは異なる方向へ発展し  

たものと考えられる︒このように考えうるのであれは︑この制  

度の歴史的意義を再認識することは米国の会計監査の歴史を研  

究する場合役立つであろう︒勿論このような考え方は不十分で  

あり多くの論証を必要とするであろうが︑此処ではウィリアム  

ズのの番を紹介し︑この制度の歴史的意義を指摘するに留める︒   

かくして著者の意図の忠実な紹介にはならず︑むしろ逆にな  

︵三五九︶一〇五   

(11)

罪三†一巻 第三号   ったが︑我々として瞥の制度の現代的意義をあ亘り認めるこ   とが出窓いが︑その贋的意義が我々の会計監査の歴史の研 究において重要な墓電つことを強調したのである︒しかし   この事は決して本書の価値を過少覧価しょぅというものでは ない︒この制監関する限り本書程︑豊富な資料姦め︑且つ   分析している文献埠他匹見当らない︒従って他の種々なる面よ りこの書を利用しぅるであろう︒そこで我々の本書に対する批   く  

判ほその評価姦ずるものではないと思うのである︒  

︵三六〇︶一〇六   

参照

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4 (取締役の任期) 第19条 取締役の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総 会終結の時に満了する。

(取締役の任期) 第22条 取締役の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株 主総会の終結の時までとする。

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(平成26年9月25日取締役会決議)

Full Day Cape Winelands Tour 催行日:毎日 SC6 8.5 H 前 後

常勤監査役 鈴木 1980年 当社入社 2003年 取締役 2015年 監査役 常勤監査役(社外) 須田 哲雄 1968年 京成電鉄株式会社入社 2014年 当社監査役 取締役 佐藤 哲郎 取締役

これまでの取締役会における議論

る監督,監査役会による業務監査と会計監査,また,会計監査人