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幼稚園教諭の運動あそびに対する「個人レベルの指 導論」に関する研究

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奈良教育大学学術リポジトリNEAR

幼稚園教諭の運動あそびに対する「個人レベルの指 導論」に関する研究

著者 中井 隆司, 川下 亜紀

雑誌名 教育実践総合センター研究紀要

巻 11

ページ 129‑137

発行年 2002‑03‑31

その他のタイトル Personal teaching theory of kindergarten teachers on motor play

URL http://hdl.handle.net/10105/4115

(2)

i‑mimu 塾

(奈良教育大学体育科教育学研究室) 川 下 亜 紀

(奈良市春日保育園)

Personal teaching theory of kindergarten teachers on motor p一ay

Takashi NAKAI

(Department of Physical Education, Nara University of Education) Aki KAWASHITA

(KASUGA Day Nursery, Nara)

要旨:幼稚園教諭の運動あそびに対する「個人レベルの指導論」を事例的に明らかにするために、 4名の現職教諭を 対象にイメ‑ジマップ・テストとインタビューを用いて検討を加えた結果、以下のことが明らかになった。

①幼稚園教諭の運動あそびに対する「個人レベルの指導論」は「教師の運動あそびにおけるねらい」 「人間関係の 気づき」 「運動あそびの情景」 「心と身体の健康」 「子どもにとって魅力ある環境」 「指導上の留意点」 「運動に関する 行事」 「情意的成果」の8項目から構成されていることが本事例から認められた。

②4名の教諭に共通していることは、保育全般において子どもが友達とコミュニケーションが上手くとれて楽しく 遊ぶことができるように援助すること、運動あそびにおいて子どもたちが怪我をしないように安全面に配慮すること

の2点であり、指導論の根幹をなしていることがうかがえた。

③一方で、各教諭それぞれに違った「個人レベルの指導論」も認められた。つまり、 A教諭は運動あそびを通して 子どもに身につけさせたい感覚や能力といった、ねらい・目的に関する考えを重視し、 B教諭は運動あそびをするこ とで子どもたちに楽しさや満足感を味わわせることを意識した考えを重視していた。また、 C教諭は運動あそびに限 らず保育全般において、友達と一緒に遊ぶことの楽しさを知らせることを意識した考えを重視し、 D教諭はまだ運動 あそびに対する体系的な考えが形成されていない、ということである0

このことから、運動あそびに対する「個人レベルの指導論」は、幼稚園教諭間でかなり共通した考えが存在すると ともに、私立・公立といった幼稚園の違いや保育経験などの要因によって教諭間で異なった指導論を形成しているこ とがうかがえた。

キーワード:個人レベルの指導論personal teaching theory、幼稚園教諭kindergarten teacher、運動あそびmotor

play

1.緒  言

幼児期は心身ともに著しい発達をとげる大切な時期 である。その時期の幼児と携わる幼稚園教諭は小・中 学校の教諭とは異なった意味で幼児に及ぼす影響が大 きい。それゆえに、幼稚園教諭は、大学・短大で習得 した理論を単にあてはめて経験を重ねれば事足りるも のではなく、 E]々の保育活動における幼児との関わり の中で的確な判断や恩考が常に求められてくるのであ る。

この教師の的確な判断や恩考とは教師の実践的思考 能力のことであり、近年の教師の力量研究において、

その重要性が示唆されるとともに、そのプロセスを解 明するための研究方法の開発や研究成果が数多く報告 されている(秋田ほか1991、中井・岡沢1999、佐 藤はか1990、 1991、志賀1996、下地・吉崎1990、

吉崎1983、 1986a、 1986b、 1987、 1988)。さらに は、この実践的思考過程の背景には教師個々人の授業 観・子ども観・教育観といった教師の指導信念(belief)

が大きく関与することも解明されてきている。

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中井 隆司・川下 亜紀

このような研究によって、授業中の教師の行動から 教師の力量を推察するだけでなく、熟練教師のもって いる直感やワザといわれる名人芸を知識や意思決定、

さらには指導信念という視点から解明することができ るのである。このことは、これまでの授業中の教師の 行動を変容させることによって教師の授業力量を高め ようとしてきた教師教育から、教師の指導論を中心に 思考過程や行動を総合的に向上させることの可能性を 秘めたものであり、教育実践に対する教師の成長に大

きく寄与するものである。また、そこから得られる研 究知見は教員養成や現職教育といった教師教育に対し

て教師教育カリキュラムの提示・再構成、貝体的な授 業設計過程像の提示、個々の授業場面において判断 (意思決定)する材料の提供、など非常に有益な示唆 を与えることができるのである。

その意味において、教師の実践的思考過程と指導信 念との関係を実証的に解明することが教師研究にとっ

ての大きな研究課題となっている。

一言に指導信念といってもその捉え方はさまざまで ある。そのなかで梶田はか(1984)は、教師の指導信 念を、 ①教師の指導行動は、社会的状況の中で行われ る一種の問題解決行動であるということ、 ②問題解決 において判断の中核となるのは、教師自身の指導に対 する信念(belief)であるということ、 (訂その信念は 共通性もあるが内的なものなので、個人にユニークで パ‑ソナルな特徴を有していること、 ④その信念は個 人内で整合性と永続性を有していること、の4つの前 提をもとにして「個人レベルの指導論(Personal Tea ching Theory)」 (略称をPTT)という概念で捉え、

さまざまな角度からその解明に取り組んでいる。

幼児教育を対象とした研究で、梶田はか(1984)は、

まず、幼児教育専攻の大学生を対象に、大学生によっ て認知された幼稚園や保育所の教師・保母の現実のP TTと学生の理想とするPTTを比較・分析した結果、

最も出現率の高いパターンは、現実の指導論と理想の それとが同一パターンであること、現実の指導論のパ ターンの方が出現する種類が倍近く多いこと、理想の 指導論は受容的傾向を含むものが多く、現実の指導論 は指示的傾向を含むものが多く出現していること、つ まり、学生が現実の指導の仕方についてさまざまに認 知していること、 ̲理想とする指導論は現実の認知とは 異なった独自の傾向をもち、ステレオ・タイプがみら れたことなどを明らかにしている。

また、公立、私立の幼稚園および保育所の保育者を 対象に「個人レベルの指導論」について研究した結果、

保育者の意識としては大きく2つか3つのPTTにま とまってしまうというが、それが実際の指導にそのま まあらわれていると断定するのは、先の研究での学生 のみた保育者のPTTが多様であったことを考えると 難しく、意識と現実の指導の問にはかなり大きなギャッ

プが存在することを明らかにしている。くわえて、被 験者の所属する園の方針は多様であり、内容的に均質 とはいえないことから、多様な保育方針が結果に反映 されることが期待されたが、園の種類による明確な違 いを見出すことができなかったため、 4つの園につい てより詳しく分析した結果、それぞれの園の保育方針 の違い、状況の違いが出現パターンに反映されること を明らかにしている(梶田はか、 1985)。

そして、 「個人レベルの指導論」の研究の拡張とし て、母親のもっていると思われる保育や指導(特に自 分の子どもの所属する園の保育者の保育や指導)に対 する期待を構造的に明らかにすることを目的に、保育 園と幼稚園に通園する園児の母親を対象とした研究を 行い、保育活動に対する母親の期待は園の種別によっ てかなり異なること、期待パターンが多様であること を明らかにするとともに、各園での母親の期待の内容 と保育者のPTTのパターンとが必ずしも一致しない ことを示している(梶田ほか、 1986)。

一方で、杉村・桐山(1991)は保育所、幼稚園の保 母・教諭、保育系短期大学の学生を対象に、 PTTの 一部である子どもの適性に応じた指導の仕方に関する

パーソナルなセオリー(PersonalATI Theory)の考 え方をもとに、具体的な事例に保育者はどう対応する のか、さらには、 Personal ATI Theoryが保育経験に よってどのように異なるのかを検討した結果、学生や 保育者は、 Personal ATI Theoryをもっていることが 示され、保育者の指導には受容的方法と意図的方法と

があることが示唆された。また、保育者としての経験 の長さによって指導方法が異なること、経験にともなっ て意図的、指示的指導方法から、見守り、支持する受 容的な指導方法へという方向性をもった変化がある一 方で、経験によって異ならない部分があることを明ら

かにしている。

以上の研究から、教師の指導信念である「個人レベ ルの指導論」に関する興味深い知見がいくつも得られ ているが、現段階では、いずれの研究においても研究 方法としては質問紙を用いた因子分析によるものが多 く、しかも、保育全般に関するものである。つまり、

個人レベルといっても、保育者の指導に対する考えに は、こういった傾向があるだろうといった典型的なプ ロフィールを明らかにする段階にとどまっており、運 動あそびといった実際の保育場面での教諭個々人の指 導信念がどのようなものであるのかについてはまだ解 明されていないのである。運動あそび場面は、幼児の 発達状態が顕著に現れる場面であり、教師が幼児の発 達段階を把握する上でも、幼児の心身の発達を促す上

でも重要な場面である。その場面に対して、教師がど のような指導信念を抱いて子どもと関わっているのか を解明することは、教師個々人の保育力量の向上とと もに、運動あそびに対する考え方と子どもとの関わり

(4)

方との因果関係を解明する上でも非常に重要なことで ある。

そこで、本研究では幼稚園教諭の運動あそびに対す る保育力量の形成過程を明らかにするために、幼稚園 教諭の運動あそびに対するの「個人レベルの指導論」

を事例的に検討した。このことによって、運動あそび に対する保育力量形成のための教師教育プログラム作 成の基礎資料が得られると考えた。

2.研究方法 2. 1.対象園及び教師

奈良市立S幼稚園5歳児クラス(男児14人、女児14 人、計28人)、 4歳児クラス(男児13人、女児12人、

計25人)の各担当教師A教諭40歳(教職経験20年目) 女性、 B教諭27歳(教職経験5年目)女性、及び、京 都府下私立S幼稚園3歳児クラス(男児12人、女児14 人、計26人)、 4歳児クラス(男児12人、女児17人、

計29人)の各担当教師C教諭26歳(教職経験7年目) 女性、 D教諭20歳(教職経験1年目)女性。

2. 2.資料収集の手順

各教諭の運動あそびに対する「個人レベルの指導論」

を明らかにするために、本研究では「保育における運 動あそび」をキーワードとして与えたイメージマップ・

テスト(水越はか1980、三宅はか1988)及びイン タビューを奈良市立S幼稚園は平成11年6月中旬に、

京都府下私立S幼稚園は平成11年11月上旬に実施した。

インタビューの内容としては、まず事前に記入された イメージマップ・テストをもとに、どのような順番で 具体的にどのようなことを思い浮かべて書いたのか説 明を求めた。さらに、 (彰保育に対する考えの中での運 動あそびの位置づけについて、 ②教職経験年数と保育

図1 イメージマップ・テストの例

に対する考え方との関係について、 ③保育形態(自由 保育・設定保育)の違いについて、 ④運動あそびを実 施する上で知っておかねばならないことについて、の

4つについてインタビューを行った。

なお、イメージマップ・テストとは本来、水越はか (1980)が子どもの学習後の認知をとらえるために開 発したものであり、多様な見方・考え方を測る評価方 法の1つである。本研究では、それを賓木・中井が教 師用に修正・検証したものを用いた注1)。

このテストの様式は、図1に示すようにまずキーワー ドを与え、最初に連想できた語を第1リングの二重枠 のなかに記入させる。次に、キーワードと最初に連想 した言葉から連想できたものを、第2リングに1つ以 上記入させる。さらに、キーワ、‑ドと第1、第2リン グの言葉から連想できたものを、第3リングに1つ以 上記入させる。第3リングまで記入したところで再び キーワードに戻り、同じ手順を連想が尽きるまで繰り 返す.キーワードとなる言葉から連想する言葉を書き 込んでいくことによって、客観的に把握することが難

しい記入者の得られた経験や理解の仕方の特徴、概念 形成の様子を構造化してみることができるのである。

2. 3.分析の手順

まず、イメ‑ジマップ・テストの第1リング・第2 リング、そして、第3リングの言葉をそれぞれ組み合 わせてひとつのまとまりのあるユニットとして、イン タビューの内容を参考にしながらそのユニットをKJ 法で分類を行い、構造性をみて特徴を抽出した。

なお、 KJ法とは地理学者川喜田二郎(2000)創案 の情報を整理し仮説の発想を導く方法であり、手順と しては、 (彰カードを適当にテーブルに並べ、似ている と思うカード、親近感を感じさせるカードを集める。

②集まった数枚のカードの内容を適切に要約し、一言 で表現した表札をっける。 ③①、 (塾の作業を繰り返し、

最終的に全てのカ‑ドを10前後のグループに分類する、

である。本研究でも同様の手順を4名の分析者で行い、

4名全員の意見が一致するまで話し合い、決定した。

さらに、イメージマップ・テストから抽出した特徴 に、運動あそびに対する「個人レベルの指導論」に関 するインタビューの内容から抽出したプロトコルで補 足をした。

なお、プロトコルについては以下の手順でインタビュー の内容から抽出した。 ①インタビュー内容を逐語記録 に起こす。 ②逐語記録の意味内容をインタビューを受 けた本人によって確認する。 (診意味内容を確認した逐 語記録をスムージングによって整える。 ④スムージン グした内容を再度、インタビューを受けた本人に確認 する。 ⑤プロトコルを抽出するために、意味のまとま りをもつ読点で1命題とする。ただし、重文および複 文は意味により区切る。

(5)

中井 隆司・川下 亜紀

3.結果と考察

3. 1.運動あそぴに対する「個人レベルの指導論」

対象となった4人の幼稚園教諭の「個人レベルの指 導論」をKJ法によって分類した結果、 8つの項目を 抽出することができた。

まず、第1項目には、 「体力‑挑戦‑たくましさ」

「体育あそび一工夫一遊びの発展」 「固定遊具で遊ぶ一 挑戦する一応援」といった25枚のカードが分類された。

これらのカードは、教諭が運動あそびを通して子ども たちに身につけさせたい能力や感覚に関することが書 かれたカードであると判断し、 「教師の運動あそびに おけるねらい」と命名した。

第2項目には、 「友達と一緒に‑けんか‑あやまる」

「友達と一緒に‑楽しい‑共感」 「友達一笑顔‑信頼」

といった16枚のカードが分類されたO これらのカード は、友達や先生とのやりとりや関わり方に関すること が書かれたカードであると判断し、 「人間関係の気づ き」と命名した。

第3項目には、 「戸外で遊ぶ‑走る一鬼ごっこ」 「表 現遊び‑いろいろなものになる‑はねる」 「室内遊び

‑ブロックーのぼる」といった27枚のカ‑ドが分類さ れ、これらは、子どもが遊んでいる様子や運動あそび の種類に関することが書かれたカードであると判断し、

「運動あそびの情景」と命名した。

第4項目には、 「健康‑身体一体力」 「健康‑心丁豊 かさ」 「体を動かす‑体操一体調」といった13枚のカー ドが分類され、心身の健康に関することが書かれたカー ドであると判断し、 「心と身体の健康」と命名した。

第5項目には、 「体を動かす‑体操一広い場所」 「開 放感‑戸外‑緑」 「外遊び‑園庭‑すべり台」といっ た12枚のカードが分類され、運動あそびができる場所 や遊具に関することが書かれたカードであると判断し、

「子どもにとって魅力ある環境」と命名した。

第6項目には、 「体を動かす一走る‑転ぶ」 「巧技台

‑危険‑約束」 「体育あそび‑安全‑守る」といった 8枚のカードが分類され、運動あそびを行っていれば 起こりうる危険や教諭が運動あそびを実施するときに 気にかけていることに関することが書かれたカードで

あると判断し、 「指導上の留意点」と命名した。

第7項目には、 「体カー競う一運動会」 「運動会一練 習‑毎E]」 「運動会丁発表‑観客」といった8枚のカー

ドが分類され、運動あそびに関係する行事について書 かれたカードであると判断し、 「運動に関する行事」

と命名した。

第8項目には、 「巧技台‑挑戦一喜び」 「体力‑競う 一満足感」 「友達と一緒に一楽しい一何度もする」と いった17枚のカ‑ドが分類され、運動あそびをしてい るときや運動あそびをすれば子どもたちが感じるであ ろうことが書かれたカードであると判断し、 「情意的

成果」と命名した。

以上のように、運動あそびに対する幼稚園教諭の

「個人レベルの指導論」は「教師の運動あそびにおけ るねらい」 「人間関係の気づき」 「運動あそびの情景」

「心と身体の健康」 「子どもにとって魅力ある環境」

「指導上の留意点」 「運動に関する行事」 「情意的成果」

の8つの分類項目から構成されていることが本事例か ら認められた。そこで次に、各教諭ごとの運動あそび に対する「個人レベルの指導論」の特徴を表すために、

この8項目及び運動あそびに対する「個人レベルの指 導論」に関するインタビューの内容にもとづき検討を

柄‑蝣"* ‑tこ。

3. 2.各教諭の運動あそびに対する「個人レベルの 指導論」

3. 2. 1. A教諭について

図2はA教諭の結果を示したものである。この図か ら、 A教諭は8つの項目全てにカードが存在すること が確認できる。その内訳について詳細にみてみると、

「教師の運動あそびにおけるねらい」が16個と他の項 目に比べて非常に多く、次いで、 「心と身体の健康」

「子どもにとって魅力ある環境」が7個、 「情意的成果」

が5個、 「運動あそびの情景」が3個、 「人間関係の気 づき」が2個、 「指導上の留意点」 「運動に関する行事」

がそれぞれ1個であった。この結果は、 A教諭が「教 師の運動あそびにおけるねらい」を中心にそれ以外の 7つの項目が位置づいて運動あそびに対する「個人レ ベルの指導論」を構成していると考えられる。そこで、

これらの関係について具体的に検討するために、 A教 諭のインタビューでの発言内容を補足的に用いて考察

してみることにする。

教師の運動あそぴにおけるねらい

子どもにとって魅力ある環境

図2 A教諭の「個人レベルの指導論」の分布

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まず、 「幼稚園教諭として園児に対して体を動かす ということを行うときに、絶対これだけは知っておか なければいけないことは」という質問に対してA教諭 は「経験させる必要性は何なのか、経験させることで 何をこの子どもに育てるのかという目的は、しっかり もっていないといけないと思います」と述べており、

続いて「先生ご自身が体を動かすことについて、何の ためにするのかという考えはもってられますか」と質 問すると「やり遂げた後の爽快感とか満足感を味わわ せ、またやってみよう、頑張ろうという挑戦欲をもた せることです」と即時に答えたことから、運動あそび を行っているときには、常にねらい・目的というもの をもって子どもと関わっていることがうかがえる。そ のために、 「教師の運動あそびにおけるねらい」が多 かったのであろうと推察できる。

また、イメージマップ・テストの説明を求めたとき に「友達と競い合うとか、友達の刺激を受けて一緒に やってみようということがあります」 「友達と一緒に やると楽しいです」 「集団の場なので友達は欠かせな いだろう」と述べており、 「先生ご自身の保育に対す る考えの中で、運動あそびというのはどのように位置 づいていますか」という質問でも「友達との関わり、

関わらせることが大切です」 「友達との関わりなくし て楽しみはないと恩います」と述べている。このこと から、 A教諭の「運動あそびにおけるねらい」の一つ に子ども同士の関係づくりが位置付いていることがう かがえる。実際のカードにも「運動あそびのねらい」

との関連でこの子ども同士の関係づくりに関するカ‑

ドがみられた。

また、 A教諭は「運動あそびをしようと恩えば心も 身体も健康でないと心の底から楽しむことはできない のではないかな」と述べ、 「幼稚園教諭として園児に 対して体を動かすということを行うときに、絶対これ だけは知っておかなければいけないことは」という質 問に対して「一人一人の健康状態とか、もっている病 気とか、発達の過程とか個人差があるので把握してい

く必要があると思います」とも述べていた。このこと から考えると、 「心と身体の健康」に関するカードが 多かったことも領けるのではないだろうか。

さらには、同じ質問に対して、 「安全面に留意しま す」 「安全面にいちばん気をっけることが他の領域と は、違うところだと恩います」とも述べていることか ら、 「指導上の留意点」が多くなるのではないかと思 われたが、実際には1個しかなかった。これについて も、 「運動あそびのねらい」との関連でカードがみら れたことから、 A教諭は指導上の留意点をねらいと一 体化させて考えていることがうかがえる。

これらのことをまとめると、 A教諭の運動あそびに 対する「個人レベルの指導論」は「子どもたちに身に つけさせたい能力や感覚が何であるのか、はっきりと

したねらい・目的をもって運動あそびをさせる、特に、

友達の刺激を受けて取り組んでみたり、競い合ったり、

一緒にすることで楽しさを感じられるような友達関係 を創るというねらい。運動あそびを実施しているとき には、子どもが心の底から楽しむことができるように 子ども個々人の心身の状態を把握して適切な援助を行 うこと。そして、運動あそびには危険がともなうので 安全面の配慮も忘れない」ということになるであろう。

3. 2. 2. B教諭について

図3はB教諭の結果を示したものである。この図か ら、 「心と身体の健康」 「子どもにとって魅力ある環境」

の2項目を除く、 6つの項目にカードが存在すること が確認できる。その内訳について詳細にみてみると、

「情意的成果」が8個、 「運動あそびの情景」が6個と 他の項目に比べて少し多く、以下、 「運動に関する行 事」が3個、 「教師の運動あそびにおけるねらい」 「人 間関係の気づき」がそれぞれ2個、 「指導上の留意点」

が1個であった。この結果は、 B教諭が「情意的成果」

を中心にそれ以外の5つの項目が位置づいて運動あそ びに対する「個人レベルの指導論」を構成していると 考えられる。そこで、これらの関係について具体的に 検討するために、 B教諭のインタビューでの発言内容

を補足的に用いて考察してみることにする。

まず、 「幼稚園教諭として園児に対して体を動かす ということを行うときに、絶対これだけは知っておか なければいけないことは」という質問に対して「子ど もたちの発達段階・姿は自分なりに理解してやってい かなくてはいけないというのはあります」 「発達の少 し上のレベルをすれば、やはり挑戦にもなってくると いう感じで楽しいです」 「同じ活動でも楽しみ方も変 わってきます」ということを述べていた。つまり、子

教師の運動あそぴにおけるねらい

子どもにとって魅力ある環境

図3 B教諭の「個人レベルの指導論」の分布

(7)

中井 隆司・川下 亜紀

どもが楽しいと感じることを重要視しており、どのよ うにすれば子どもが楽しいと思える活動になるのか、

どのようなことに子どもは楽しさを感じるのだろうか を考えていることになる。そのため、 「情意的成果」

が多かったのではないだろうか。

次に、イメージマップ・テストの第1リングの言葉 が書かれた経緯を尋ねたところ、 「保育におけるあそ

びの中で、運動的なあそびというのはどのようなもの があるかなと思ったときに、このような順番になりま した」と述べていることから、当然子どもが運動あそ びをしている風景を思い浮かべたものや運動あそびで の活動の様子をあげたものが多くなったのであろう。

そのために、 「運動あそびの情景」が多かったのでは ないだろうか。

つづいて、 「先生ご自身の保育に対する考えの中で、

運動あそびというのはどのように位置づいていますか」

という質問に対して「体力がついて欲しいです」 「挑 戦心が身について欲しいです」 「体を使って遊ぶ楽し さはわかって欲しいです」 「挑戦して、達成して、達 成したときの満足感です」 「集中力もあります」と運 動あそびにおけるねらいに関することがいくつもあげ られた。しかし、この答えは、 A教諭のように即座に 答えられたものではなく、 B教諭の中に漠然としてあっ たねらいをインタビュー時に半ば強引に引き出したよ うに思われた。そのため、イメージマップ・テストで の「教師の運動あそびにおけるねらい」は少なかった のではないだろうかと考えられる。

また、 B教諭は保育全般において「一人二人で遊ぶ よりも友達と遊ぶのが楽しいなどの思いを、まず知っ て欲しいです」 「友達を思いやるというか気にかける ようになって欲しいです」 「思いやりという気持ちを この2年間でもって小学校に行って欲しいなというこ とを思って、自分なりに保育はしているつもりです」

と友達関係に関する大きな願いをもっている。このこ とを考えると「人間関係の気づき」が多くなると考え られるが、 B教諭のこの原いは保育全般に対する願い であるため、運動あそびに限定した今回のイメージマッ プには現れてこなかったと考えられる。

以上のことから、 B教諭の運動あそびに対する「個 人レベルの指導論」は「まず、何よりも子どもの楽し

さを碓保することが大切である。そのためには、子ど もたちの発達段階よりも少し上のレベルで挑戦になる ように活動内容を考慮する。また、子どもそれぞれに 合った援助ができるように個人の発達段階は知ってお

かなければいけない」ということになるであろう。

3. 2. 3. C教諭について

図4はC教諭の結果を示したものである。この図か ら、 C教諭は8つの項目の全てにカ∵ドが存在するこ とが確認できる。その内訳についIT詳細にみてみると、

「人間関係の気づき」が10個、 「運動あそびの情景」が 9個と他の項目に比べて非常に多く、以下、 「教師の 運動あそびにおけるねらい」 「心と身体の健康」 「運動 に関する行事」 「情意的成果」がそれぞれ4個、 「指導 上の留意点」が3個、 「子どもにとって魅力ある環境」

が1個であった。この結果は、 C教諭が「人間関係の 気づき」 「子どもの情景」を中心にそれ以外の6つの 項目が位置づいて「個人レベルの指導論」を構成して いると考えられる。そこで、これらの関係について具 体的に検討するために、 C教諭のインタビューでの発 言内容を補足的に用いて考察してみることにする。

まず、 「幼稚園教諭として園児に対して体を動かす ということを行うときに、絶対これだけは知っておか なければいけないことは」という質問に対して「やっ ているときがどういう状態であるか」 「子どもの気持 ちを知っておかなければいけないと思います」と述べ ていた。このことから、子どもの気持ちを大切にする ことに関心があるように思われる。しかし、その後に 続けて「友達と一緒にやる楽しさを知らせたいという のがとてもあるんだけれども、それを強制してしまっ たらそれは楽しいものではないから、もちろんできる だけ楽しくできるようにこちらは進めていきます」と 述べていることから、 C教諭がもっている友達と一緒

に遊ぶ楽しさを知らせたいという願いが先に存在して いて、その上で子どもの気持ちを大切にしながらとい う考えであることがうかがえる。

そして、 「子どもの状態を把握するために何か心懸 けておられることはありますか」という質問に対して

「まず朝入ってくる時点でどういう状況か、まずそこ で全部とはいわないけれども、少し今日はおうちで、

来るときに調子が悪かったのかなというのは、まず第 一歩朝の入るところがポイントにはなります」 「そこ

教師の運動あそぴ.=おけるねらい

子どもにとって魅力ある環境

図4 C教諭の「個人レベルの指導論」の分布

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からシールを貼って着替えるなり、自由に遊んでいる 中で見ていってという感じだと思います」と述べてお り、子どもの心身の状態を把握することに留意してい ることがうかがえる。しかし、 「子どもが外に出て遊 んでいるときに先生はどこを見ているんですか」とい う質問に対して「まず、みんなそれぞれがどこで何を しているかを見ると思います」 「その次は、私もあそ びに入ります」 「何かその中でも少しポッンとしてい る子どもとかいるなと思えばそこにいって『こんなこ としてみる』とか言いながら何かその子どもが遊べる ようなことをして、そこでみんなが入ってこられるよ うにも状態を作って遊びます」と述べており、やはり 最終的にはC教諭がもっている友達と一緒に遊ぶ楽し さを知らせたいという願いに結びっいている。

以上のことから、 C教諭は子どもたちの楽しさ、心 身の状態の把握を意識しながら友達と一緒に遊ぶ楽し さを知らせたいという願いをとても強く思っているこ とがうかがえる。そのために、 「人間関係の気づき」

がいちばん多くなり、それ以外の「心と身体の健康」

「情意的成果」などにはあまり差がみられなかったの ではないだろうか。

つづいて、 「先生ご自身の保育に対する考えの中で、

運動あそびというのはどのように位置づいておられま すか」という質問をしたところC教諭は「私の中では 運動あそびがどうのこうのではなくて、私の保育の中 では『友達と一緒に』というのが1つなんです」 「私 の中ではいちばんに友達づきあい、友達と一緒に楽し

く遊ぶとかというのがいちばんにあがっているんです」

と答えた。つまり、 C教諭は運動あそびに限定した

「個人レベルの指導論」というものが特別には存在し ないということである。

また、このイメージマップ・テストにおいても「保 育における運動あそび」というキ‑ワードの"運動あ そび''を省いて̀̀保育における"という中で考えて、

まず言葉を書き出し、 『友達と一緒に』と運動あそび を関係づけるという形で後の言葉を書き出したように なる。そのために、 「人間関係の気づき」が当然多く なっている。また、運動あそびにおける考え方・意識

というものが特別には存在しないために、キーワード からシンプルに子どもが運動あそびをしているところ を思い浮かべたものや運動あそびの活動の様子をあげ たものが多くなったと思われ、 「運動あそびの情景」

が次に多かったことも含酎ナる。

そして、このイメージマップ・テストを実施したの が、幼稚園で運動会の練習をしていた時期であったた めに「運動に関する行事」が他の教諭に比べて少し多 かったのではないだろうか。

これらのことをまとめると、 C教諭の運動あそびに 対する「個人レベルの指導論」は「運動あそび場面に 限らず、保育全般において友達と一緒に遊ぶ楽しさを

知らせることがいちばん大切である。そのためには、

子どもたちが友達と関わることができるように子ども の楽しさや心身の状態に配慮をしながら子どもたちと 関わっていく」ということになるであろう。

3. 2. 4. D教諭について

図5はD教諭の結果を示したものである。この図か ら、 「運動に関する行事」 「情意的成果」の2項目を除 く、 6つの項目にカードが存在することが確認できた。

その内訳について詳細にみてみると、 「運動あそびの 情景」が9個と他の項目に比べて非常に多く、以下、

「子どもにとって魅力ある環境」が4個、 「教師の運動 あそびにおけるねらい」 「指導上の留意点」がそれぞ れ3個、 「人間関係の気づき」 「心と身体の健康」がそ れぞれ2個であった。この結果は、 D教諭が「子ども の情景」を中心にそれ以外の5つの項目が位置づいて

「個人レベルの指導論」を構成していると考えられる。

そこで、これらの関係について具体的に検討するため に、 D教諭のインタビューでの発言内容を補足的に用 いて考察してみることにする。

まず、 「幼稚園教諭として園児に対して体を動かす ということを行うときに、絶対これだけは知っておか なければいけないことは」という質問に対して「危険 がないように見守ることが、私はいちばん大切だと思 います」 「子どもをみて、しっかり危険がないように 配慮してあげたりとかが大切だと思います」と述べて いた。このことから、 D教諭は運動あそびにおいて安 全面に配慮することを重要視しているように思われる が、 「指導上の留意点」は3個とそれほど多くはなかっ た。

また、 「先生ご自身の保育に対する考えの中で、運 動あそびというのはどのように位置づいていますか」

教師の運動あそぴにおけるねら い

子どもにとって魅力ある環境

図5 I)教諭の「個人レベルの指導論」の分布

(9)

中井 隆司・川下 亜紀

という質問に対して「運動あそびをして、 1人だけで はなくて友達とたくさんの子どもと遊べたらいいなと いうことは思っています」 「集団が大事になってくる かなとは思っています」と述べていた。このことから、

D教諭が集団というものを意識して、子どもたちがた くさんの友達と遊べるようになればいいと考えている ことがうかがえるが、 「人間関係の気づき」は2個と それほど多くなかった。

D教諭のインタビューから得られたこの結果は、イ メージマップから得られた指導論を反映していないと 考えられるが、イメージマップに記入されたカード自 体の総数が少ないことと一問‑答式のインタビューと いう形式での回答という点から考えると、部分的には 指導論が形成されているが、 「運動あそび」というこ とを中心とした体系的な指導論がまだ明確に形成され ていないことを示していると考えられる。

また、これらの友達関係に関することや安全面に留 意することは、他の3名の教諭も表現方法に差異はあっ たが述べていたことである。つまり、友達関係に関す

ることは運動あそびに限ったことではないが、安全面 に留意することとのこの2点は幼稚園教諭の間でかな

り共通した認識であるということが考えられる。

しかしながら、 D教諭はまだ教職経験1年目であり、

友達関係に関することや安全面に留意することが保育 や運動あそびにおいて大切であるという漠然とした認 識は存在するが、それをD教諭個人内で消化し、独自 な考えを作り出す段階にまでは至っていないのであろ う。そのために、イメージマップ・テストでは子ども が運動あそびをしている様子や活動の内容といったも のを思い浮かべた「運動あそびの情景」が多かったの だと考えられる。

以上のことから、 D教諭の運動あそび場面での「個 人レベルの指導論」は「危険がないように安全面にしっ かり配慮することの重要性、集団というものを意識し て子どもたちがたくさんの友達と遊ぶことができるよ うに関わらなければいけないという考えは漠然ともっ ている。しかし、体系的な指導論はまだ形成されてい ない」ということになるであろう。

4.まとめ

一運動あそびに対する「個人レベルの指導論」一

本研究では、幼稚園教諭の運動あそびに対する「個 人レベルの指導論」を事例的に明らかにするために、

4名の現職教諭を対象にイメージマップ・テストとイ ンタビューを用いて検討を加えた。

その結果、次のような知見を得ることができた。

①幼稚園教諭の運動あそびに対する「個人レベルの 指導論」は「教師の運動あそびにおけるねらい」 「人 間関係の気づき」 「運動あそびの情景」 「心と身体の健

康」 「子どもにとって魅力ある環境」 「指導上の留意点」

「運動に関する行事」 「情意的成果」の8項目から構成 されていることが本事例から認められた。

②4名の教諭に共通していることは、保育全般にお いて子どもが友達とコミュニケーションが上手くとれ て楽しく遊ぶことができるように援助すること、運動 あそびにおいて子どもたちが怪我をしないように安全 面に配慮することの2点であり、指導論の根幹をなし

ていることがうかがえた。

③一方では、各教諭それぞれに違った「個人レベル の指導論」をもっていることがうかがえた。つまり、

A教諭は運動あそびを通して子どもに身につけさせた い感覚や能力といった、ねらい・目的に関する考えを 重視し、 B教諭は運動あそびをすることで子どもたち に楽しさや満足感を味わわせることを意識した考えを 重視していた。また、 C教諭は運動あそびに限らず保 育全般において、友達と一緒に遊ぶことの楽しさを知 らせることを意識した考えを重視し、 D教諭はまだ運 動あそびにおける体系的な考えが形成されていない、

ということである。

このことから、運動あそびに対する「個人レベルの 指導論」は、幼稚園教諭問でかなり共通した考えが存 在するとともに、私立・公立といった幼稚園の違いや 保育の経験年数などの要因によって教諭間で異なった 指導論を形成していくことがうかがえた。

また、インタビューのような形式では、教諭個人が 漠然と抱いている考えや幼稚園教諭間でかなり共通し た一般的な考えといったものを抽出・解釈することは 可能であるが、イメージマップ・テストのように文字 として個人が有している考えを抽出・解釈することは 容易ではない。特に、教師個人が体系的な考え方がま だ形成されていない場合やその教師特有な考え方を解 釈する場合には、その傾向が強いと考えられる。頚木・

中井(2001)が行った研究でも、 「イメージマップ・

テストの可能性を検討した結果、思考のプロセスや教 師の意識化にある知識やイメージを抽出すること自体 は可能であると判断できた。しかし、抽出されるもの が単語であったり、その教師個人の考え方に基づいた 言葉であったりするため、その解釈が難しいというこ とも明らかになった。この点については、今後、具体 的記述やエピソ‑ドなどを記述してもらうことによっ て、知識問の関連をより明確にできるよう改善・改良 が必要であると考える」とイメージマップ・テストの 有効性と限界について指摘している。その意味におい て、本研究で用いたイメージマップ・テストとインタ ビューの併用という方法がそれぞれの方法を補完しあ ううえで有効に機能したと考えられる。それゆえ、イ ンタビューの内容からは4人の教諭に共通した考えが 見出され、イメージマップ・テストの結果からは各教 諭が有している独自な考えというものが見出されたも

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のと思われる。さらには、インタビューの内容がイメー ジマップ・テストの結果とどの程度一致しているかは、

保育経験が関係しているように思われた。これは、貝 体的な保育経験を重ねるごとに教諭個人が有していた 考えが洗練、かつ体系的になっていくためであろうこ とが予測される。

以上、幼稚園教諭の運動あそびに対する「個人レベ ルの指導論」について、いくつかの知見を得ることが できた。しかし、各教諭それぞれにみられた「個人レ ベルの指導論」の特徴は、保育経験と各幼稚園の指導 方針が影響していると考えられたが詳細に検討するこ とは事例数が少ないために困難であり、今後、事例を 積み重ねていくことで研究方法の改善などを図りつつ、

運動あそびに対する教諭個々人の「個人レベルの指導 論」を一般化することができるであろう。

1.暫木・中井(2001)は水越が子どもの学習後の認 知をとらえるために開発したイメージマップ・テス トに第3リングを加え、そのリング問の関連から教 師の思考について解明するとともに、その使用方法 についても一定の有効性を明らかにしている。

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参照

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