取 取 取 取 取 取 取 取 取 取 取
新庁舎建設基本構想市民案
取 取 取 取 取 取 取 取 取 取 取 取 取 取 取 取 取 取
成 16
3 月
はじめに
取
こ
び
わ
く
立川市新庁舎建設市民
100 人委員会
年間
わ
る学
習
議論
結果を
新庁舎建設基本構想市民案
よび
現庁舎敷地利用計画市
民案
を作成い
ここ
慎ん
青木取
久取
立川市長
本報告書を提案い
取
市庁舎
いう
く
そ
都市を象徴
る最
重要
公共建築
世界
様々
地域
い
そ
市庁舎
形やタギイン
異
り
い
れ
場合
市民
行政
議会
者
よう
関係
いる
あるい
市民
行政
議会
何を望ん
いる
を直接表現
る建物
市庁舎
言い換えれ
市庁舎を見る
そ
都市
共同体や市民自治
ありよう
わ
り
取
新市庁舎を建設
るこ
機会
立川市
自治
あり方
行政
あり方
政
治
あり方を根本的
議論
るこ
地方分権
流れ
中
極
重要
あり
市
民
よる
100
人委員会
発足
そ
中
市民自治
い
市民
熱く議論
こ
報告書を見
い
けれ
わ
る
思い
こ
経験
必
や将来
良い結果を
ら
確信
い
取
立川
自治
姿
そう簡単
実現
ん
大変残念
事
こ
検討期間中
市役所内
汚職事件
発覚
市民
これ
怒り
今後
こ
よう
事
絶対
起
いよう
願う強い気持
をこ
報告書
込
い
市民
新市庁舎建設
よび現庁舎敷地利用
段階
行政
議会
提案
参画
ら
行政
議会
決定を
ん
監視
いく意思を表明
い
取
今後
市民
ゆ
い努力
それを真摯
け
る行政
議会
新
協働関係
実現
れ
い限り
外見
立派
市庁舎
建設
れ
それ
真
立川
市民自治を
育
空間
ら
い
ょう
本報告書をふ
え
市民
行政
議会
者
対等
緊張ある関係
構築
れ
そ
結果
市民
愛
れる
美
い立川市庁舎
建設
れるこ
を強く願い
目
次
取 取 取
取 取
序章 新庁舎 べ 姿 基本理念 ··· 1
第 章 市民ン行政ン議会 対等 関係を体現 、市民自治を育 庁舎を実現 るた
··· 3
.新庁舎 導入 べ 機能 あり方 ··· 3
市民 行政キヴビケ機能~ 総合窓口 使い勝手 よい配置~取
市民参画を実現 る機能~市民 行政 協働ケペヴケ 整備~取
情報 共暼化を実現 る機能~情報コヴヂヴ 整備ン充実~取
様々 市民 交流を生 出 活動を支える機能~市民交流ケペヴケ 整備~取
効率的 職員 働 や い行政機能~職員 意識を変える効率的 執務室取
市民 関わりを重視 る議会機能~フラッダ 議会ケペヴケ~取
防災センタヴ 機能~危機管理体制 確立~
取
.各種機能 展開イメヴグ ··· 10
空間利用 イメヴグ取
庁舎運営 イメヴグ取
現庁舎 今 ら り組ん ほ いこ 取
第 章 人や地球環境 や く、立川 まち くりをアピヴル る庁舎
を実現 るた ··· 15
.人 や いユニバヴキルタギイン 徹底 れた庁舎 ··· 15
誰 自然 利用 る ユッバヴキルタギイン 工夫取
様々 人 自然 交流 ふれあいを生 出 場 く くり取
庁舎を一層利用 や く る工夫取
.地球環境 や く、環境 い 学べる庁舎 ··· 22
新庁舎周辺 自然環境ン 史性を生 環境整備取
省エネン省資源ン自然エネルウヴ利用 庁舎取
環境 配慮 り組 や資材ン機能 選択取
環境 い 学 る庁舎取
取
.景観形成や周辺環境 関係 配慮ある庁舎 ··· 28
景観形成 配慮取
第 章 市民参画 より透明性 高い建設プロセケ 経済合理性 優れた
庁舎を実現 るた ··· 30
.市民参画 よる透明性 高い建設プロセケ ··· 30
市民参加 可能 設計者選定手法取 市民 透明性 客観性 高い施工者選定手法取 取 .効果的 コケダ 建設 ら施設 維持管理を進 る工夫··· 35
求 る機能や性能を損 わ 適正ン効果的 コケダ縮減を る工夫取 長期 渡る維持管理 考慮 施設 くり 工夫取 庁舎建設 関 る 入構造を支援 る仕組 考え方取 . 的 市民参画プロセケ ··· 40
設計プロセケ 新庁舎建設基本構想市民案 反映 り組 取 設計者選定後 建設プロセケ 応 市民参画 市職員ン議員 協働体制 くり取 第 章 公園都市をイメヴグ た周辺まち くりを実現 るた ··· 42
取 .誰 快適 安全 庁舎 行くこ るアクセケ環境 形成··· 44
公共交通機関 充実取 自転車交通ネッダワヴェ 整備取 取 .緑や水 自然環境 ネッダワヴク形成 ··· 45
.周辺施設や今後 国有地利用 連携 ··· 46
終章 今後 展開 向け ··· 48
資料 ··· 49
.新庁舎建設市民100人委員会 検討経過 ···49
.新庁舎建設市民100人委員会メンバヴ表 ···51
序章
新庁舎のめざすべき姿
4つの基本理念
.市民
行政
議会の対等の関係を具現化する庁舎
21世紀 分権型社会 い 地方自治体 市 役割 大 る そ 中 わた
たち市民 市政 傍観者 生活者 積極的 市政 参画 るこ 求 られ
る 市民 行政 議会 者 対等 関係 立 こ よ わた たち 立川市をよ
り住 や い ち 育 る責任 ある 新 い市庁舎 こ 理念 基 い 設計 れ そこ
市民自治を 公共 空間 る ある
新庁舎 機能ン空間構成を考える あた 行政ン議会機能 限定 れた場 ある いう 庁舎 既成 概念 らわれ 市民自治を 基礎 る 機能を確保 柔軟性 を持 た空間利用 よる市民交流や市民活動 活発化 ら 空間 複合的 利用を通 た市
民ン行政ン議会相互 交流 関係 強化 市民 庁舎運営 参画 るこ 限られた空間を有
効 利用 る りを進 る ある
.人や地球環境に対するやさしさをアピ
ルする庁舎
新庁舎 高齢者や い者 子 外国 出身 日本語 不慣れ 方 多様 人
社会参加を活性化 る場 るよう 日本一ユニバヴキャタギインを考慮 た庁舎 りを
最初 ら 害 取り除 れ 誰 利用 や 使いや い庁舎 り 人
自然 交流やふれあいを生 出 りを進 い ある
た 新庁舎 今後 立川市 る地球温暖化問題 を含 地球ヤベャ 環境問題
取り組 クンボャ るこ を目指 ある 自然環境を活用 共生 生活 た
立川 歴史を生 来庁者 省エネャウヴや省資源 循環型クスゾム 環境負荷を
抑える や 自然エネャウヴを活用 いる 環境 や い を実感 学習
るこ より 将来 立川 環境を守り育 る意識を るよう 庁舎 りを
たい ら 周辺 敷地や施設 りや周辺環境 影響を考慮 景観形成や周辺
環境 調和ある庁舎 りを
.建設
運営のプロセ
に常に市民
参画
る庁舎
新庁舎 建設過程 市民 的 参画 設計者ン施工者 選定過程等 透明性 確保
る建設プュセスを採用 い ある た完成後 各段階 適 た体制
れ れ ら い
ら 長期 次世代 負担を残 いよう 建設 ら竣工後 維持管理ン運営 わたり
.公園都市立川のイメ
を先導する美しい庁舎
年間250 万人以 集客を誇る国営昭和記念公園を始 広域防災基地 自治大学校等 公
共施設 連 る新庁舎敷地周辺 地域 新庁舎 建設を契機 長期的 展望を持 た ち
り 取り組ん い こ 求 られる
新庁舎建設 周辺 ち 将来像を公園都市 捉え 昭和記念公園を始 る新
い ち 資源 歴史的 市民生活 密接 結び いた環境資産 ある砂川分水等 資源 そ
広大 国有地等を活 道路や各種 交通 水 緑 ネッダワヴェ形成
生活ン文化ン交流機能 強化 連携を段階的 進 い たい 新庁舎 こう た公園都市
第1章
市民
・
行政
・
議会の対等の関係を体現し、
市民自治を育む庁舎を実現するために
1
.
新庁舎に導入すべき
機能のあり
方
市民・行政・議会の対等の関係を体現するために、市民自治をはぐくむための機能(市民参画を実現 する機能、情報の共有化を実現する機能、市民交流・活動支援機能)を導入するとともに、行政・議会 部門についても、市民との関係を強化する機能を導入すべきである。
また、市庁舎の基本的機能である市民サービス機能を充実させるとともに、市民ニーズにあった施策 や条例などのしくみづくりができる行政・議会機能の充実をはかるべきである。
(
1
)
市民への行政サービ
ス機能∼「
総合窓口」
など
使い勝手のよい配置∼
① 充実した住民サービスを受けられる庁舎に
・新庁舎の機能の一つめに住民サービス機能がある。住民
サービス機能の充実をはかるために、一か所の窓口で、
さまざまな届け出や申請手続きが行えるなど、市民の使
い勝手のよい庁舎にする必要がある。そこで、各種の申
請、届け出、証明書の発行は、「総合窓口」を設けて、
市民が一か所の窓口で、すべての申請や納付などを行え
るようにするべきである。
・現在の庁舎では、医療、福祉、介護の業務が別の庁舎に
分かれているため、障がいを持った方をはじめとした多
くの市民が不便を感じている。新庁舎では、これらの窓
口を本庁舎に一元化して「医療・福祉相談窓口」とすべ
きである。
・窓口カウンターのそばにテーブルと椅子をおいて、気軽
に相談できるコーナーを整備するとともに、個人的な相
談を受ける部署では、プライバシーに配慮した配置・設
計とすべきである。
・市民がどこに行けばよいかわからないということがない
ように、案内を徹底するとともに、すぐやる課や苦情処
理係のように、ここに行けば問題が解決されるという部
署を置くことが望まれる。
② 支所機能を充実させ、新庁舎との適切な役割分担を
・市民の立場からは、手続き的なことは身近な支所などで済ませたい。支所・連絡所の機能を充実
して、本庁舎まで出かけなくても、支所や連絡所ですべての手続きができるようなワンストッ
プ・サービス(関連する様々な手続きを一箇所の窓口でできるようにすること)の充実を図るこ
とが必要である。これからのIT化や電子自治体の展望を踏まえて、職員増加を最小限に抑えて、
支所機能を充実させるべきである。
・支所や連絡所の機能を充実させるとともに、新庁舎では企画立案・調整機能や市民と行政との交
流・相談機能を充実させ、新庁舎と支所の適切な役割分担を進めるべきである。
<具体的な提案>
○ 新庁舎への総合窓口の導入
○ 福祉部門の窓口の一元化(障害福祉課は総合福祉センターから新庁舎に移転させる)
○ 職員の資質を高め、市民がどこへ行けばよいのか、職員に聞けば、誰もが教えてくれるようにする ○ 各フロアへの案内係の配置
○ わかりやすい総合案内板の設置
○ なんでも受け付けてくれる部署(すぐやる課、苦情処理課など)の整備
○ 窓口のカウンターのそばに、テーブルと椅子をおいて、気軽に相談できるコーナーの設置 ○ プライバシーに配慮した市民や外国人のための相談コーナーの設置
(
2
)
市民参画を
実現する機能∼市民と
行政の協働スペースの整備∼
・新庁舎の機能の二つめに、市民と協力してまちづくりや
福祉などの政策を企画・立案し、実行していく機能があ
る。行政と市民の協力関係を強化する機能を持たせるた
めに、新しい庁舎の中に市民と市長・行政の話し合いや
市民交流のスペースを整備する必要がある。
・行政改革が進めば、必然的に市民ボランティアやNPO
(非営利団体)への行政のアウトソーシング(外部委託)
が進む。行政のアウトソーシングを進めるために、新市
庁舎には、これからのさまざまな形の市民参加に対応し
て市長・行政と市民が話し合いや相談を行えるスペース
を整備すべきである。
・その空間は、市長と市民の対話、行政と市民団体の話し
合い、市内の各種団体やNPOの意見交換、各種市民会
議、物産展など多目的に使われ、いわば新庁舎の「交流
広場」となる。この広場には、行政の情報だけでなく、
市内の各種団体、NPOなどの活動情報が手軽に入手で
き、運営等に関する行政の技術的アドバイスが受けられ
るコーナーも設けられる。会議や催しが行われていない
時も、市民が気軽に立ち寄れる場所にしたい。
・行政の各セクションや市長室においても、市民と行政が
対等に話し合えるように机の配置などを工夫する必要が
ある。
<具体的な提案>
○ NPOだけでなく、NPO的な市民を育てるサロン、交流の場として、お茶を飲んで語り合え、すぐ そばに行政資料もあるといったようにスペースの設置
○ 市民活動従事者への支援・相談コーナーの設置(例:総合福祉センターの市民活動センター) ○ 市民がカウンター越しに職員と対応するのでなく、一つのフロアの何か所かに相談スペースを設けて、
イスにかけて気軽に話し合いができるようにする
○ 市長室の応接セットは、市長と市民などの来訪者が対等の立場で意見交換できるように、現在の四角 形から、円形の机に替えるなどの工夫をする
(
3
)
情報の共有化を
実現する機能∼情報コ
ーナーの整備・
充実∼
・市民自治を進めるためには、市民が行政に対する政策提言をできるようなしくみづくりが必要で
ある。そのための基礎として、新庁舎に市民が地域情報や行政情報等まちづくりを進めていく上
で必要とされる最新の情報を的確かつ簡単に得られるような機能を持たせるべきである。
・市民が行政に政策提言できるようにするために、情報コーナーを整備・充実させるべきである。
そのためには、条例等を策定するなどの制度的対応を図り、これに基づいて、市が作成する文書
等の一元的管理、情報コーナーへの配置の義務付け、IT技術を活用した情報提供・情報検索シ
ステムの整備を行うことが必要である。
・情報コーナーの整備にあたっては、市民が利用しやすい場所や運営とする必要がある。また、市
民情報コーナーと議会図書室の統合や図書館との連携も検討すべきである。
・あわせて、広報やホームページなどの市の情報提供システムの充実も必要である。
<具体的な提案>
○ 市の作成する資料、地域活動やNPO・サークル活動情報、保育所の空き情報などを一括して入手 できる情報コーナーを利用しやすい場所に整備(例:総合福祉センターの市民活動センター) ○ 市民情報コーナーと議会図書室の統合
○ 市の作成する資料の一元的管理システム、情報コーナーへの配置義務付け
○ IT技術を活用した情報提供・検索システム、利用時間帯、コピーサービスを充実 ○ 図書館情報を検索できるシステムの導入
○ 広報やホームページの充実
(
4
)
様々な市民の交流を生み出し
、
活動を支える機能∼市民交流スペースの整備∼
・庁舎は、子どもやお年寄り、障がい者、外国人など、様々
な市民が様々な目的を持って訪れる場所である。市民活
動など目的を持った市民交流のみならず、ちょっとした
休憩場所、喫茶スペースなどでの気軽な語らいを通じて
市民交流を生み出すような機能を持たしていきたい。
・活発な市民活動が行われている立川市においては、市民
会館、アイム(女性総合センター)、公民館など既存の
各種市民活動施設を持ってしても、会場確保の面などに
おいて十分に市民ニーズに対応できていないのが現状で
ある。新庁舎は、単に行政・議会活動の場だけでなく、
市民に開かれた市民間及び市民と行政の交流を生み出す場としての役割を担うべきであり、その
ためには既存施設との適切な機能分担を図りつつ、多様な市民活動を支える機能を設けることも
必要である。機能導入に当たっては、庁舎内にある(行政に近い)という利点を活かすことに配
慮した、機能のあり方を考えたい。
<具体的な提案>
【市民交流を支える機能】
○ 行政職員の食堂としての機能だけでなく、市民が来庁時に利用したり懇談(食事会)などができる魅 力のあるレストランや喫茶室
○ 立ち話気分で気軽に談話できるスペース ○ 市民活動や芸術・文化活動の発信の場
例)インタラクティブ・アート(※ コンピュータなどのテクノロジーを使って、見る人自身の存在あ るいは行動によって作品が成立するもの)の展示
○ 外国の文化紹介などのイベントを通じて外国人などとの多文化交流ができる場 ○ 市民がボランティアとして市民を手助けできる機能
【市民活動を支える機能】
○ 行政との密接な関わりのもと自治会連合会等の活動(会議、親睦会、情報発信)ができる場 ○ 行政と連携したNPO、ボランティア活動が行える場
○ 市民活動等で必要となる資料や備品の保管機能 ○ 行政相談のみならず市民が市民に相談できる機能
例)外国人専用の相談コーナー
定年退職者等が、個々の様々な経験を生かした市民相談コーナー 【市民性をアピールする機能】
○ 立川の歴史・文化などのまちの特性が感じられる機能 例)農産直売所
レストランでの立川の特産物を用いた学校給食の提供 立川のものづくり展示紹介
○ 市民が関心を持って庁舎に集まってくるような、イベントが開催できる機能 例)市民活動の発表会
フリーマーケット
(
5
)
効率的で職員が働き
やすい行政機能∼職員の意識を
変える効率的な執務室∼
① 効率的な行政が推進できる庁舎に
・行財政改革を進めて、簡素で効率的な組織にするととも
に、縦割り行政の弊害をなくすため、組織の統合を進め
ることも必要である。第2次基本計画等の内容を踏まえ、
効 率 的 な 行政 シ ス テ ムを 反 映 し た庁 舎 に す るべ き で あ
る。
・先進自治体( 愛知県高浜市、埼玉県志木市等) の例にもあ
るように、行財政のスリム化や市民参画の推進は、市長
の リ ー ダ ー シ ッ プ が 重 要 で あ る の で そ の 点 に 期 待 し た
い。
・執務室や会議室の机の配置についても、上下関係でなく、
横並びの意識で率直に議論が行えるようするべきである。
② すっきりとした執務環境の実現
・新庁舎ではすっきりとした執務環境を実現してほしい。
そのために、電子決裁など電子自治体化を早急に進め、
行政文書を電子化し、書類を減らすことが必要である。
電子化できない書類の管理については、新庁舎に移転す
る前から保管に関するルールをつくり、文書を減らして
いくことが必要である。
・職員個人の机の上が乱雑にならないよう、執務室の整理
の基準づくりも検討してほしい。
③ 職員が働きやすい執務環境の実現
効率的な行政を進めるという観点から、市職員が働きやすい執務環境を整えることも重要である。
市職員も市民と同じユーザーであるという視点にたてば、市職員の要望をくみ上げて庁舎の設計に
反映する必要がある。市職員アンケートで出された主な意見は以下の通りである。
・情報連絡、業務連携がとりやすい行政部門の配置、動線の工夫
・市民のニーズや業務の変化に対応できるフレキシブルな執務室のレイアウト
・空調・換気、照明設備の充実
・OA環境の充実
・会議・打合せスペースの充実(ちょっとした打合せコーナー、各フロアへの会議室の配置、災
害対策本部等にも対応できる規模の会議室の配置)
④ 職員の福利厚生面への配慮
職員の安全や健康など福利厚生に関する機能を盛り込むことも必要である。様々な職種に対応し
て必要な機能を整理して、庁舎の設計に反映する必要がある。市職員アンケートで出された主な意
見は以下の通りである。
・更衣したり、私服を保管したり、シャワーをあびられるスペースの確保
・休憩、仮眠ができるスペースの確保
・給湯設備の整備
・喫煙スペースの確保
・食堂、売店の充実
<具体的な提案>
○ 会議室のテーブルの配置を円形か楕円形とし、部長と課長、職員という関係でなく、横並びの意識で 率直に議論が行えるようにする
○ 書類管理の適正化のルールづくり
○ 引越しのときの資料の処分のルールづくり
(
6
)
市民と
の関わり
を
重視する議会機能∼フラッ
ト
な議会スペース∼
① 市民に開かれた議会
市議会の役割は、市民の代表として行政をチェックするとともに、市民の声を政策に反映するこ
とだが、現在は議員の顔がみえにくい。市民に開かれた形の議会に変わる必要がある。そのため、
議会の様子をモニター中継したり、議員と傍聴席の距離を近づける工夫をすることが望ましい。
② 議会の立法機能の強化
地方分権が進む中で、地域にあった施策やルールづくり
を進めるために、今後議会の立法機能を強化すべきである。
そのために、スペースを節約しつつ、議員の調査研究活動
が十分に行えるような整備が望まれる。
③ 議会と行政の対等な関係
・市長(行政)と議会が対等の立場で議論できるような議場の机や椅子の配置とすることが望まし
い。地方議会は国会議事堂にならって質問者と執行部が同じ方向に向くようデザインされている
が、最近変化の兆しがある。市庁舎の建替えを機に、議会の活性化につながる議場のあり方を模
索する必要がある。
・議会と行政の緊張関係を保ち、それぞれの機能を十分に果たすために、議会スペースは行政スペ
ースからある程度区別した配置とすることが望まれる。
④ 議会スペースの有効活用
議場や委員会室は、議会閉会中などは、使用されない時間が多い。議会と市民との距離を縮める
ためにも、市民の話し合いやシンポジウム会場などとして幅広い活用を想定した設計をすることを
提言する。
<具体的な提案>
【市民への公開・情報提供】
○ 議会や委員会の様子をモニターで中継し、市庁舎に訪れた市民が見られるようにする
○ 議会の審議をのぞかせてもらっているといった傍聴席ではなく、議員のすぐ近くの席で審議を聞ける 設計にする(例:あきる野市役所の議事堂)
○ 市民が傍聴席に入りやすくする
○ 議会事務局の受付窓口を開放的に利用しやすくして、市民が議員と気軽に懇談でき、議会情報の提 供・案内サービスが受けられるようにする
○ 土日にも議会を開いて、仕事を持っている市民も傍聴できるようにする ○ 子ども議会の開催
○ 議会の広報紙は役所の文書のようで読みにくいので、一般の新聞のように見出しをつけ、質疑応答を できるだけ、かみくだいた表現にするなど、市民が一読して分かる内容に改善する
○ 閉会中の議場を市民会議や、議会主催の市民シンポジウムの会場として利用できるようにする(例: 大田区役所議事堂)
【議会の活発化、議員活動の充実】
○ 市長が、壇上から議員に向かって演説する議場は、古い時代の産物。新しい議場は、市長(行政)と 議員が、向き合って議論するような机の配置にする
○ 委員会室は、楕円形に机を配置することで、出席者が自由な立場で論議できるようにする ○ 委員会室などを可動の間仕切りで区切り、有効に活用する
○ 議員控え室での仕事環境の充実(OA環境、デスクなど)
(
7
)
防災センタ
ーと
し
ての機能∼危機管理体制の確立∼
① 危機管理システムの整備
・起こりうる最大の危機に対して住民の安全を確保することは、行政サービスの最も重要な要素で
ある。地震などの災害時において、市内の各地域の被災状況を的確に把握し、地域の防災組織や
防災拠点と連携して速やかに対策が講じられるようなネットワークや、適切な情報システムを確
立する必要がある。
・また、隣接する国の広域防災基地との施設利用や情報提供の面での関係づくりが必要である。
② 耐震性を備えた庁舎
・庁舎建物は地震等の災害時にも庁舎機能を維持できるよう耐震性を備え、地震に際しての落下物
防止等に配慮された構造とする。また、制震・免震構造等を採用し、建物などの被害を最小限に
できるような構造とする。
・災害時に最低限の電力が賄えるための自然エネルギーによる自家発電システムを備えるとともに、
雨水利用システムを採用するなど、防災センターとして機能する庁舎とする。
・その際ハード面だけでなく来庁者の避難誘導などソフト面の整備も必要である。
③ 防犯システムの整備
・防災だけでなく、市民全般の防犯も視野に入れて、警察と連携した防犯システムなどの整備など
も検討してほしい。
<具体的な提案>
○ 耐震性を考慮した構造、制震
1
・免震構造
2
の採用 ○ 雨水利用システムの導入
○ 災害時の非常用自家発電システムを整備
○ スムーズな避難ができるように、廊下を広くする
○ 災害時の情報システム(情報伝達及び受令システム)の確立 ○ 地域防災組織や国・市の防災拠点との連携
○ GIS(地図情報システム)等を利用した防犯システムの導入
1
制震構造とは:制震装置に変形を集中させ地震エネルギーを吸収させるもので、地震の力を上階になるにつれて小さ くすることができ、変形は 1/ 2∼1/ 3 に低減できる構造。
2
2
.
各種機能の展開イ
メ
ージ
各種機能の空間配置を考えるにあたっては、利用方法が限 定されてしまうものではなく、市民のニーズや時代の変化に フレキシブルに対応でき、かつ多様な機能を実現できる空間 とすることを前提とする。
また、新庁舎の建物規模には限りがあることから、機能の 共用などの工夫により空間を効率的に利用することや、施設 運 営 の 仕 組 み や 提 供 す る サ ー ビ ス 内 容 な ど 市 民 交 流 を 創 出 するための鍵となるソフト面を重視して考える。
市民機能の配置に際しては、来庁者がよく利用する機能、 ユニバーサルデザイン(誰もが使いやすい)等の観点を考慮 し、利便性に配慮した空間配置を行う。
(
1
)
空間利用のイ
メ
ージ
① 空間の使い分け
● 行政・議会スペースの利用
限られた空間を効率的に利用するため、行政の執務空間と しての会議室は、市民活動等の会議スペースとしても利用で きるようにする。
また、議場や委員会室などの議会スペースについても、他 の用途で活用できるようにする。議場については、大きな空 間を活用したコンサートなどのイベントの利用、委員会室に ついては、行政の会議室と同様に市民活動等の会議スペース としての利用が考えられる。
● 駐車場の利用
屋外駐車場が確保される場合は、閉庁時の駐車場として利 用されない時に、市民活動の発表、フリーマーケットなどの イベント開催にも利用できるような空間構成を考える。 ただし、屋外駐車場を含む屋外空間の構成・動線などを検 討する際には、こうした目的の利用を考える前に、ユニバー サルデザインや歩行者の安全性確保の視点を優先する。
●あきる野市役所・多目的スペース (1階ロビー脇にあり、利用目的が限定 さ れ ず 市 民 が 自 由 に 利 用 で き る ス ペ ー ス。軽い飲食も可)
● 太 田 市 役 所 ・ 市 民 利 用 が 可 能 な 委 員 会 室 (和室)
● 空間利用のイメージ(空間の使い分け)
行政・議会スペース
の利用
駐車場の利用
行政・議会スペース
の利用
② 利便性やプライバシーに配慮した機能配置
窓口機能や医療・福祉関連の相談などの市民がよく利用す る市民サービス機能については、来庁者の利便性に配慮し、 1階部分に設ける。
個人のプライバシーに関わる相談への対応については、専 用のスペースを設ける。
共用の会議室、情報資料室などの市民活動を支える機能に ついては近接した配置とし、また、閉庁後の利用を考慮して 入りやすい低層階へ配置する。
③ 様々な交流を生み出す機能配置
1階部分に市民への情報提供機能、市民活動支援機能、市民交流機能をもつスペースを配置する。こ こでは、簡単な打合せや飲食ができることが望ましい。
市民との協働を進める行政部門(福祉保健部門やまちづくり分野など)は、執務室に隣接した場所に、 行政と市民との協働作業スペースを設ける。
●情報提供機能・市民活動支援機能・市民交流機能を持つスペースのイメージ
低層階の利用
・窓口・相談機能
・情報提供、市民活動支援等
・市民との接触を増やすべき行政機能
上層階の利用 ・レストラン・喫茶スペース
行政部門との近接
・行政・市民の協働作業スペース
屋上の利用
・憩いの広場
共用空間 ・談話・休息 ・発表・展示 共用
空間
共用 空間
共用 空間
低層階の利用
・窓口・相談機能
・情報提供、市民活動支援等
・市民との接触を増やすべき行政機能
上層階の利用 ・レストラン・喫茶スペース
行政部門との近接
・行政・市民の協働作業スペース
屋上の利用
・憩いの広場
低層階の利用
・窓口・相談機能
・情報提供、市民活動支援等
・市民との接触を増やすべき行政機能
上層階の利用 ・レストラン・喫茶スペース
行政部門との近接
・行政・市民の協働作業スペース
屋上の利用
・憩いの広場
低層階の利用
・窓口・相談機能
・情報提供、市民活動支援等
・市民との接触を増やすべき行政機能
上層階の利用 ・レストラン・喫茶スペース
行政部門との近接
・行政・市民の協働作業スペース
屋上の利用
・憩いの広場
共用空間 ・談話・休息 ・発表・展示 共用
空間
共用 空間
共用 空間
共用空間 ・談話・休息 ・発表・展示 共用
空間
共用 空間
共用 空間
今後市民との接触を増やすべき行政部門(市長室、教育委員会、記者クラブ等)については低層階に 配置する。
レストランや喫茶スペースは、建設コストへの影響や施設計画・管理の容易性などを考慮した上で、 可能な場合は、新庁舎敷地に隣接する昭和記念公園などの緑の眺望が楽しめ、安らぎのスペースとなる よう上層階に配置することが望ましい。
屋上については、緑化を通じて安らぎと潤いが感じられる空間とし、市民や職員が休息などの憩いの 場として利用できるようにすることが望ましい。
④ 共用空間の利用
廊下や柱周りなどのちょっとした共用空間については、歩 行者の動線との輻輳などに配慮しつつ、椅子などを設け、簡 易な談話・休息のスペースとして機能するような利用を図る。 待ち合わせ場所、受付などとして大きな空間が確保される こ と が 考 え ら れ る ロ ビ ー ス ペ ー ス や 平 面 的 な 空 間 と し て の 利用が見込まれる建物の壁・柱などについては、市民活動や 芸術・文化活動の成果発表、立川の歴史性などを伝える展示 物の展示などが行えるような場所として利用する。
⑤ セキュリティに配慮した機能配置
庁 舎 内 に 市 民 が 利 用 す る 機 能 を 具 体 的 に 検 討 す る に 当 た っては、行政・議会における機密情報の保持や良好な職場環 境の確保などの点を考慮した機能配置、利用方法を考えてい く。
・行政・議会側の会議時などにおけるプライバシー・機密 情報が保持されるような空間づくり、運営方法
・閉庁時(平日就業時間外、土・日・祝日)の職員以外の 市民が利用する際に、行政の執務空間などへのアクセス ができない動線の工夫
・市民が出入りすることで日常の行政職員の就業環境や議 会運営に影響を与えない機能配置の工夫
●太田市役所・共用空間(壁)の利用例
行政・ 議会 スペース
市民利用 機能
セキュリティ
への配慮 行政・
議会 スペース
市民利用 機能
セキュリティ
への配慮 行政・
議会 スペース
市民利用 機能
セキュリティ
への配慮
(
2
)
庁舎運営のイ
メ
ージ
① 市民の使い勝手をモニターして改善策を提案できるような市民参画体制
竣工後も市民案の内容が的確に反映されているか、実際の市民の使い勝手を検証しながら、改善策を 継続的に提案していけるような市民参画体制を検討していく。
② 共用空間等における市民と行政、議会事務局などによる運営方法の検討
会議室・委員会室などの行政・議会スペースの市民活動スペースとしての共用、「市民参画協働スペ ース」など、庁舎内に市民が利用する機能を設けるに当たっては、市民と行政、議会事務局等による「運 営委員会」のような協働の組織を設置し、以下に示すこれら機能の運営・管理方法や利用のルールなど についての検討及び実務に当たることとする。
・行政の日常業務での利用と市民利用との調整
・議会の会期中(臨時を含む)の利用と市民利用との調整
・行政との関わりの深い自治会や福祉、教育分野などNPO・ボランティア活動グループの優先的利用 ・立川市との関連が薄かったり、市民活動からかけ離れた活動団体の利用がなされない工夫
・閉庁時(平日就業時間外、土・日・祝日の行政職員不在時)の利用における管理方法
また、併せて市民参画による庁舎の運営について、市民やNPO等が積極的に参画できる方法を検討 していく。
・高齢社会の進展を踏まえた、庁舎管理業務、市民相談対応などへの高齢者のエネルギーや蓄積され たノウハウの活用
・レストランの運営などに障がい者が携われる環境づくり ・庁舎敷地内の植栽などの市民や地域住民による自主管理
③ 庁舎の魅力を向上させる運営の仕方の工夫
市民が窓口などの行政サービスを受ける目的のみで来庁するのではなく、市民を引きつけ、気軽に立 ち寄れるような魅力のある庁舎づくりを検討していく。
・市民活動発表イベントや文化・芸術イベント、フリーマーケットなどの人が集まる各種イベントの 開催
・収益性を考慮することで民間参画を促し、質の高い魅力のあるサービスが提供できるレストラン(一 方で、地場の産物を扱った学校給食の提供などソフト面の工夫)
④ 市民利用機能の利用手続きの一元化
(
3
)
現庁舎で今から取り
組んでほし
いこ
と
行政・議会のそれぞれが、今からできることを整理して現庁舎で実行し、実行成果を検証しなが
ら、新庁舎移転に際してスムーズに実践できる準備を進めるべきである。
① 行政への要請
● 市民サービスの向上
・職員の資質を高め、市民の来庁時に、目的を果たすためにどこに行けばよいのか、職員誰もが
応えられるような体制づくりや、各フロアーへの案内係の配置を進めてほしい。
・市民からのどのような小さな課題・要望にもすぐに対応できる部署の整備(すぐやる課、苦情
処理課など)してほしい。
● 情報提供サービスの充実
・市の作成する資料を一元的に整理し、市民がいつでも見られるようなシステムをつくってほし
い。
・広報やホームページなど、市民に対する情報提供方法をさらに充実してほしい。
● 文書管理・収納システムの整備
・書類管理方法や収納を適正に行えるようなルールをつくり、新庁舎への引越し時までに、現在
ある資料を整理し、必要ない書類の処分方法を検討してほしい。
● エコオフィスプラン 21 の継続推進
・庁舎内での環境負荷低減活動を、エコオフィスプラン 21 に則って継続推進を図ることを望む。
また、新庁舎に移行する際には、設定されている各種目標値の適切な見直しを行い、新庁舎で
の取り組みの成果を職員自身が感じながら、さらなる取り組みを進めていけるようにしてほし
い。
② 議会への要請
● 市民が傍聴しやすい議会運営の仕組みの改善
・平日働く市民でも傍聴できるよう、土日の議会開催など議会運営の仕組みの改善してほしい。
● 議会活動の市民への情報公開の方法の工夫
・市民が一読して分かるよう、議会の広報誌では一般新聞のように見出しをつけ、質疑応答をか
第2章
人や地球環境にやさしく、
立川のまちづくり
をアピールする庁舎を実現するために
1
.
人にやさ
し
いユニバーサルデザイ
ンの徹底さ
れた庁舎
(
1
)
誰もが自然に利用でき
るためのユニバーサルデザイ
ンの工夫
庁舎を利用する人は健常者だけではない。健常者には「多少不便」程度に思われていることが、車い す利用者や目の不自由な方、お年寄り、子ども、外国の出身で日本語に不慣れな方など、障がいを持つ 方には不便では済まず、“ 危険” なものとなり利用できないことさえある。
また、今は元気でなんでもないことが、年を重ねると難儀になることもある。つまり“ 障がいを持つ” ということは、若い人も含めてすべての人が当事者になる可能性があるものなのだ。
ユニバーサルデザインとは最初から障害(バリア)が取り除かれていて、立川に住んでいる又は訪れ る誰もが利用しやすく、使いやすいことであり、そのような「日本一ユニバーサルデザインを考慮した 庁舎」を計画していく必要がある。
① 高い水準を有する手本となるユニバーサルデザイン
・東京都福祉のまちづくり条例の施設整備マニュアルにお
ける「誘導基準」を満たす施設とする。
<具体例>
通路の手すり、エレベーターのガラス扉、避難路や玄関等 の点滅誘導灯・誘導鈴、トイレの多目的シート・シャワー設 置など
② 新庁舎でさらに工夫すべき設備
● サイン、案内の提案
・あらゆる箇所に分かりやすい案内標示をつける。
・文字、ふりがな、図や絵、点字、音声を組み合わせるほか、背景と反対色を使ったり、触れる地
図を使う、できる限り大きなものとするなど、分かりやすいものとする。
・場所によっては、危険・禁止の内容が分かる表示が必要である。
・国土交通省で作られた標準案内用図記号を参考にする。なお、現在国内(JIS)・国際(IS
O)標準化が進められており、決定されたものから設計等に反映させることが必要である。
・音声誘導システム、総合情報案内板などのシステムの開発・改善が進んでおり、適切なものを検
討して導入する。
●多目的シートの例
・窓口やトイレなどの表示はすべての人に分かりやすいように、全体としてルビつきの日本語と英
語の表記とする。ただし、外国人向け総合窓口を設け、そこでは立川市に多くお住まいの外国人
の方に対応した数ヶ国語の言語(中国語、韓国語など)で表示する。
●新技術(全ての人にやさしい案内標示)の例:音声誘導システム
図の出典:池野通建㈱パンフレットより ※ 写真は別途撮影
● 新技術(全ての人にやさしい案内標示)の例:総合情報案内板
● 通路等の提案
・屋内外の通路幅は、誘導基準で1.8m以上だが、避難な
ども考慮して3∼4mあるとよい。
・ 階 段 の 1 段 の 高 さ は 、 誘 導 基 準 よ り 下 げ る (16cm →
13cm程度)。
・建物内部の誘導はブロック(高さ7mm)でなく、2mm
程度のシートでよい。外部はブロックでもよい。
・停止ブロックは目的物の直近(10cm程度)に置く。
● エレベーター、エスカレーターの提案
・エレベーターのあるコアを中心に配置し、移動を30m程度にする。
・エスカレーターは、メリットとデメリットを踏まえて検討し、必要な場合に設置する。
[ メリット] いつでも乗れる。時間当たり処理人員が多い。
[ デメリット] 子どもやお年寄り、障がい者に危険。コスト(ランニング・イニシャル両方)がかかる。(昭島市では 2 ,0 0 0 万円/ 年との試算で導入をしなかった)
・様々な人の利用に合った一般利用向けエレベーターと大きな重い荷物を運ぶエレベーターを別途
設ける。一般利用向けエレベーターは、利用効率や車いすの利用などを考慮して、大型のものと
小型のものを使い分けたり、細長いカゴと正方形のカゴを使い分ける。また、庁舎内の案内には
搭載できる人員等の表示をする。
・2方向にドアがあるエレベーターは導入しない。
[ メリット] 車いす利用者は方向転換が不要。
[ デメリット] 空間把握能力が低下している人は、方向が分からなくなって混乱する。設計上、エレベー ター周囲の通路を多く確保する必要がある。
● トイレの提案
・一般のトイレの中に大きめのトイレを設置し、廊下から直接入れる“ 男女別だれでもトイレ” を
つくる。(家族の異性の人でも介助しやすくなる。)
・点字や音声での案内、多目的シートなどを設置する。
● 窓口の提案
・よく使われる場所は低いカウンターとし、
ひ ざ 下 が カ ウ ン タ ー 下 に 入 る よ う な も
のとする。
・窓口サービスセンター(立川駅前)のよ
うに振動呼出機や筆談機を置く。また、
コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 る た め の コ ミ
ュ ニ ケ ー シ ョ ン 支 援 ボ ー ド
3
な ど を 導
入・改善する。
3
コミュニケーション支援ボードとは、話し言葉によるコミュニケーションに障害のある人たちと、周囲の人々とのコミ ュニケーションの問題の改善を目指したツールで、絵を指さしてもらい、意向を確認するものです。
●コミュニケーション支援ボードのイメージ
出典:パンフレット「私の伝えたいこと」(全国知的
障害養護学校長会・・安田生命社会事業団)より
● 誘導シートの例(都・立川合同庁舎) 2mm 程度の突起があり、 杖でも判別可能で車椅子の 障害にもならない
(
2
)
様々な人に自然な交流と
ふれあいを
生み出す場と
し
く
みづく
り
ユニバーサルデザインの新庁舎は、健常者だけではなく共に生きている様々な人が集まる場所に
なる。そのような場所で大事なことは、「新庁舎という建物にどのような魂(しくみやサービス)
を込めるのか」である。ただ利用しやすいだけでなく、自然な交流やふれあいを生み出す場とその
しくみづくり、つまりソフト面の対応が必要である。
① 交流できる場づくり
● 福祉機器のコーナーの設置
・健康な人も興味を持ったり、お年寄りが購入に際して相談できる。
● 障がい者が運営に参画する店舗の設置
・昭島市役所のケーキ店やさまざまな役所の食堂で、障がい者が店員として就労し、社会参加の場
となっている。
● 両側に手すりを設置した広い通路の例(都立村山養護学校) ● 屋外スロープの例(都立村山養護学校)
② 交流とふれあいが生まれるしくみづくり
● 職員の接客時の対応のしかたの向上
・施設や設備での対応には限界があり、それを補うために柔軟な対応が必要である。例えば、ゆっ
くり話すだけでもお年寄りや日本語に不慣れな方によい対応となる。
●接客の考え方などの例
● 催しものやイベント、ボランティア募集などの情報交換を行う掲示板の設置
・社会参加の場を広げるきっかけになります。日本語以外の掲示があってもよい。
● 子どもや若者、障がい者などが、社会参加又はさまざまな体験ができる機会の提供
・職場として、また体験学習の場として庁舎内の店舗などを活用する。
● ネームプレートやマークの携帯・表示(介護経験や資格を持つ職員)
・お年寄りや障がい者が安心して用事を済ますことができる。
出典:「イラストでわかるユニバーサルサービス接客術」H 1 5 .1 2 .1 、日本能率協会マネジメントセンター
ユニバーサルサービス 1 0 の接客マインド ①特別扱いしない
さりげない心配りがユニバーサルサービスです。 ②シンプルなサービスがベスト
複雑な機能は混乱を招くので避けましょう。 ③人によるサービスが好ましい。
機械に頼らないで、人の体温を感じてもらえるサー ビスをしましょう。
④ケースバイケースで対応する。
紋切り型の対応ではなく、個々の状態に合わせた対 応をしましょう。
⑤メニュープラスα のサービスを臨機応変に
用意したマニュアル以外でも臨機応変に対応しま しょう。
⑥表の接客だけでなく見えない裏の部分でも対応する 裏方の人といつでも対応できる体制としましょう。 ⑦接客にはお客様との「呼吸」が重要
相手との間合いを計ったタイミングよい応対が共 感を呼びます。
⑧それぞれの体験をお店で共有化する
自分の体験を分かち合うことが全体のレベルを上 げます。
⑨来店したお客さまのニーズを覚えておく
お客さまのサポート方法を覚えておくことでリピ ーターを増やすことができます。
⑩常にお客さま目線で、お客さまの都合を最大限に優先 する。
ファーストコンタクト 1 0 のポイント ①事前にホームページやチラシなどを利用して、来
店される前に必要な情報を提供しましょう ②物理的にアピールするものがなくても接客に対す
る誠意などを伝えましょう。
③お客さまをしっかり「見守る」ことが大切です。 表情や目の動き、しぐさからお客さまの求めてい るサービスを察知しましょう。
④お客様の話しやすい雰囲気をあらかじめつくって おきましょう。
⑤「何かできることはありますか?」などと言葉を かけましょう。
⑥その際、介助者でなく必ず本人に声をかけるよう にします。
⑦下を向くなど視線を避けないで相手の目を見て話 しましょう。
⑧お客さまに承諾を得ないで対応を勝手に行わない ようにしましょう。
⑨たとえ相手がだれであれ、理不尽な要求や、でき ないことは無理せずきっぱり断りましょう。 ⑩断る際は、「ルールですから」といった杓子定規な
(
3
)
庁舎を
一層利用し
やすく
する工夫
すべての人に庁舎が使いやすいことに加え、安全に、気持ちよく利用できることも必要である。
① 施設の工夫
● よく使われる場所の低層階への集約
・利用の面だけでなく、防犯や避難などセキュリティの面でも効果がある。空間的に可能であれば
低層階に避難用のスロープを設置する。
● 日本語に不慣れな方に向けた、主な用件に対応できる総合的な窓口設置
4
・意思疎通を容易にするための翻訳ソフトなどを窓口に配置し、利用者の多い国の言語に堪能な職
員を配置する。なお、外国人登録証明書の需要は多いので、可能であれば出張所での発行ができ
るようにする。
● 休憩スペースや携帯電話がかけられる場所、公衆電話コーナーの設置
・健康増進法に従い、適切な分煙(庁舎内にスペースを設ける)又は禁煙(庁舎内と分けて喫煙所
を設ける)を進める。
・携帯電話は体内のペースメーカーに影響を与える可能性がある他、話し声が周囲の迷惑になるこ
ともある。手続きなどでその場で家族に確認をしたい場合などは、窓口に電話を用意しておくな
どの工夫をする。
・なお、携帯電話を持たない人もいることから、公衆電話コーナーも設ける。
● その他の工夫
・ペットをつなぐスペースを設ける。
・場所によっては、プライバシーを確保した個室の相談室を設ける。
・出入口は、セキュリティを考慮して職員用と利用者用を分ける。
・バス停を庁舎と一体にする。
・駐車場は、市の業務における緊急時の対応に備えて市が利用する部分を確保する。
・自転車置場を整備し、通路に止めさせないことを徹底する。自転車の利用が多いことが想像され
るが、利用者の安全確保のために適切な自転車置場の設置と、警備員や職員・利用者の注意や工
夫が必要である。
・庁舎施設まわりの敷地を工夫する。(例:台湾の健康歩道(足のツボを刺激する様々な大きさの
玉石を引いた散歩道)など)
・建設後のIT面の改良などに備えて余裕スペースをつくる。
② 設備の工夫
● 乳幼児を連れた方が安心して気軽に利用できる環境づくり
・小さな子どもは親のそばに置くことが最も安心できることから、玄関などに利用者が自由に使え
る幼児までを対象とした、デパートで使われているようなベビーカーやショッピングカートのよ
うなもの、ベビーベッドにキャスターをつけたようなものを配置する。
4
5
・また、授乳室やミルクのためのお湯がある給湯室などを設置する。
・なお、子どもが遊べたりできる託児スペースは、イベントがある時に臨時に設けることが適切と
考えられ、空間及び運営費用等に余裕がある場合は常設のものを検討する。
・その場合、階段の近くにしないなどの抜け出した場合の配慮や、運営について民間に委託する他、
学生や子どもなどのボランティアの活用も検討する。
● お年寄りが安心して気軽に利用できる環境づくり
・高齢化による体力の低下を補うために、適宜ベンチを置くなど休憩できるいこいの場を作る。そ
の際には、横になるなどの目的外の使用ができないような工夫をする。
● 収納の工夫
・利用者の通行や非常時の活動の妨げにならないように収納を工夫する。また通路にものを置かな
いことを徹底する。
5
最後に、私たちが検討を進めるに当ってアドバイスを頂いた立川養護学校の三室先生、アンケートでご協力いただい た立川国際友好協会とそのボランティアのみなさん、日本語教室参加者のみなさん、そのほかご意見を頂いた多くの方 に重ねて感謝の意を表します。
●店舗で使われる幼児用ベビーカー
出典:N P O 法人子育て応援・ペンギンくらぶホームページ より
2
.
地球環境にやさ
し
く
、
環境について学べる庁舎
(
1
)
新庁舎周辺の自然環境・
歴史性を
生かす環境整備
新庁舎では、自然環境を活用し、共生してきた立川の生活の知恵や歴史を生かせるようにしてい
きたい。特に、立川の豊かな水や武蔵野のみどりを活かすことが可能なデザインや機能をもった庁
舎を目指し、敷地内に憩いの空間を創出したり、武蔵野の雑木林を彷彿とさせるような植栽を行う
などの工夫をしていきたい。
① 水資源の有効活用と水循環システム
・地下水への影響や、都市型洪水防止のために、敷地内ではできる限り雨水の地下浸透を行いたい。
・雨水を貯留し、その処理水を庁舎内の植樹散水やトイレ用水、掃除、防火用水などに活用するこ
とを考えたい。
・貯留した雨水は、災害時の防火用水や非常用水源としての機能も持たせたい。
・貯留した雨水を活用するなどして、水を活かしたスペースを創出し、子供からお年寄りすべての
人の憩いの場をつくりたい。
・水を活かしたスペースは、市民の環境への意識向上を啓発するよう、維持管理には市民が参加で
きるしくみをつくりたい。
<具体的なイメージ>
○ 子供からお年寄りまで、気軽に散歩ができるような水辺スペース
○ 周囲にみどりが繁り、様々な生物が生息するビオトープなど、自然のサイクルを学ぶことができ、 皆が和めるようなスペース
② 武蔵野の緑をイメージした植栽
・新庁舎の周囲には、武蔵野の雑木林、屋敷林をイメージし、冬季の北風を防ぎ(かつての北側防
風林などの生活の知恵)、夏季には日よけとなるよう、武蔵野の土地に適した植栽を施したい。
● せせらぎと緑と玉石垣
<具体的なイメージ>
○ 樹 木 と し て 昭 和 記 念 公 園 の 立 川 口 付 近 に多く植えられている「栃の木」や立川 の市の木である「ケヤキ」や市の花であ る「こぶし」、中央南北道路に植栽されて いる「桜」との調和、武蔵野の雑木として、 木の実がなる「ナラ」、「コナラ」、「ブナ」 などの植樹
(
2
)
省エネ・
省資源・
自然エネルギー利用の庁舎
新庁舎では、二酸化炭素の排出量をできる限り軽減する
ため、省エネルギーシステムやクリーンエネルギー(太陽
光、風力、天然ガス等)利用システムを導入するとともに、
省エネルギー効果を維持するシステムを取り入れたい。ま
た、それらのシステムの導入については、国の助成金など
を積極的に活用していきたい。さらに、恒久的な構造の建
築物とすることで、建替え時に起こる最大のエネルギーロ
スを抑えるようにしたい。
① 省エネルギーに配慮した仕様や構造
・新庁舎は、建替えまで 100 年持つ躯体とするなど恒久的
に使用でき るよう、省 エネルギー の観点から も、耐震
性・耐久性に優れた建物としたい。
・外壁には断熱効果の高い素材を使用するとともに、気密
性も高め、冷暖房効率が高く省エネルギー効果のある建
物としたい。
・室内の良好な空気環境を保つように、冷房効果として自
然通風を庁内に活用したり、自然換気による循環ができ
る庁舎としたい。
● 建築後 2 0 0年近く使われている N Y C it y H a ll(1 8 1 3 年建造) ● 豊かな武蔵野の緑(国分寺崖線)
● 夏季、ビル南面に影を落とすケヤキ並木 ● 昔から伝わる武蔵野の屋敷林
・庁内の冷暖房効果を高め、庁舎を訪れた人に環境への配慮をアピールするため、屋上や壁面の緑化を 可能な限り行いたい。ただし、屋上緑化については、太陽光発電への取り組みと併用させるようにし たい。
・飛行機やヘリコプター騒音並びに窓部の空調負荷低減のために、ダブルスキンシステム
6
等を採
用したい。
② 省エネルギーに配慮した設備システム
・省エネルギーに対する取組みの効果が実感・目視ができるように、庁内では電力監視システム
7
な
どを導入したい。また、市民の環境に配慮した取組みによる効果なども分かるように、市内の気
象、温度、湿度及び大気汚染物質などの気象データなどが分かる掲示板等を設置したい。
・空調の制御単位を細分化し、部屋ごとや廊下単位など、部分的なスイッチのオン・オフなど細か
く操作できるようにしたい。
・照明機器については、室内では、自然光を感知して自動的に照明の明るさを制御できるシステム
を採用し、配置に当たっては自然光とのバランスに配慮して行いたい。また室外では、草木や昆
虫など小さな生き物への影響の少ない機器を選択したい。さらに、駐車場などには LED 型照明等
も検討したい。どちらも、エネルギー変換率がよく、省エネルギー型のもので、人感知センサー
8
等の活用による無人時の節電などを行えるようにしたい。
・発電による廃熱を利用して空調や給湯に利用するなど、コージェネレーションシステム
9
を採用
したい。その際、周辺施設との合同で採用すると効率がよいが、庁舎単体で行う場合は、その熱
効率を十分に考慮した上で選択したい。
③ 省資源に配慮した循環型システム
・庁内で出る生ゴミや枝葉などを堆肥化するなど、資源の循環型システムを備えた庁舎としたい。
・水洗、便器等は節水型で、雨水や中水利用など水循環型の設備機器を採用したい。
6
ダブルスキンシステムとは、建物外壁の一部または全面をガラスで覆う建築手法。外壁とガラスの間にできた空間を 各季節(夏季・冬季・中間期)に応じて運転モードを切り替えることにより、省エネルギーの効果が期待できるシステ ム。東京都お台場の産業技術総合研究所で採用されており、夏場の太陽光の遮蔽や冬場の太陽熱保持、空調負荷 30%が 節減されている。
7
電力監視システムとは、照明系、コンセント系、動力系の電力装置に電力系を設置し、データをパソコンで監視する システム。電力・電圧・電流の各データの状態監視、日報や月報などのレポートが簡単に作成できる。
8
人感知センサーとは、人の通行を感知して、スイッチの入切を行うなど、無人時の省エネルギー配慮のできるシステ ム。
9
④ 立川の自然環境に適した自然エネルギーの導入
● 太陽光の利用
・庁舎内に自然光を活用できるよう、トップライトなど
を配したデザインとしたい。
・通常の電力を補うとともに、環境への意識を高める啓
発のシステムとなるように、屋上や壁面などに太陽光
発電装置を設置したい。また、災害時の非常用発電源
としての機能も持たせたい。これにより、夏季の最大
電力負荷を軽減するとともに、休日の発電量の売電効
果も期待したい。
● 風の利用
・環境への意識を高める啓発のシステムとして、小型風
力発電装置を導入したい。
● 自然エネルギーの供給拠点の設置検討
・一部導入が進められている庁内の天然ガス自動車や低公害車に利用するだけでなく、市民も利用
できるような天然ガススタンドなどの自然エネルギーの供給拠点の設置を検討したい。
(
3
)
環境に配慮し
た取り
組みや資材・
機能の選択
新庁舎では、建設から解体までを通した建築物としてのライフサイクルを通じて、環境に与える
影響を考慮し、有害化学物質による環境負荷の発生源とならないようにしていきたい。そのため、
建設前から環境に与える影響を考慮していきたい。また、庁舎を利用するすべての人の健康に害を
及ぼさない素材等を使用した建築物としたい。
① 新庁舎敷地の土壌調査と必要な対策
・新庁舎敷地は、従前は米軍の基地だった歴史があることから、建設前に敷地内の土壌汚染の可能
性についての十分な調査10を行い、必要な場合は適切な措置(状況に応じ、掘削・搬出や覆土な
10
東京都環境確保条例上の土壌採取方法は表層から50c mの深さの部分を採取することとしているが、建設予定地が客 土されている場合は、採取土壌の位置を十分に検討する必要がある。また、軍事目的に使用された土地の履歴調査から は十分な情報が得らない場合があるため、土壌対策汚染法の全項目を検討し、さらにダイオキシン類についても調査し ていきたい。
● 小型風力発電機
●自然光を取り込んだあきる野市庁舎
●あきる野市のトップライト ●国土交通大学校での太陽光発電