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自動運転技術の発展と展望

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Academic year: 2021

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カーフォトニクスの現在と未来 

巻頭言

自動運転技術の発展と展望

赤 津 洋 介

(名古屋大学)

 今世紀の初頭,各自動車メーカーから,自動運転の基盤システムとなる高度運転支援シス テムADAS(advanced driving assist system)の商品化が加速された.ADASは自律系運転支 援システムと定義され,車外環境情報を検知するセンサーを車両に搭載し,目標値に対して 車両挙動を自動的に制御することを目的としている.ADASは運転者の制駆動および操舵操 作の一部を代行し運転支援を行うシステムであるが,市場導入時にはその支援領域は緊急領 域を避け,運転者の監視のもとでの通常運転領域に主眼を置くことを前提としていた.その 代表的なシステムとして追従機能付クルーズコントロールACC(adaptive cruise control system)があり,この支援機能は前走車までの距離をレーダーなどのセンサーで計測し,一 定車間を保持するために自車の制駆動装置の制御を行うことにある.

 2010年代に入ると,ADASの作動範囲が通常運転領域から緊急領域へと移行する.衝突被 害低減ブレーキの商品化,普及が始まり,緊急時の自動制御が可能となり,自動運転実現の ための必要最低限なシステム技術が確立した.

 自動運転は,通常運転時におけるドライバーの運転操作を代行し,運転負荷を低減させる ことが主目的であるが,車が衝突などの危険な状態に陥った場合には事故を避ける手段も併 せ持っていなければならない.したがって,従来のADASの機能を複合化させ,通常運転時 から危険回避までの操作支援を行うことが,自動運転実現のための必須要件となる.

 2015年頃から欧州,日本の自動車メーカーが自動運転システムを市場に投入し始めたが,

いずれも運転の責任はドライバーにあり,ドライバーの監視のもとにシステムが複数の運転 操作を代行するものである.2020年までには,障害物が比較的少ない高速道路において,運 転責任の分担がシステムとドライバー間で遷移する自動運転システムの実用化が期待されて おり,このためには高速道路内の他車両の挙動を検知するセンサー,高速道路インターチェ ンジでの合流・分流を制御する際に必要となる道路形状などの情報を正確に自動運転車両に 与える技術が必要となる.

 2030年までには一般道路において同一システムの実用化が期待されており,一般道におけ るさまざまな障害物,歩行者,自転車,道路形状などの外乱情報を正確に検出する技術が必 要となる.したがって,自車に装着されたセンサーからの情報だけではなく,車外インフラ や他車との情報通信によって走行環境の動的および静的情報をリアルタイムで正確に把握す ることにより,一般道での自動運転の実現が期待されている.

参照

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