平成 28 年度・数量経済分析 ( 齋藤 )
配付資料
2016.04.05 1.
相関係数と因果関係(corelation and causality)
相関関係
X ⇔ Y : X
が大きいほどY
も大きい因果関係
X ⇒ Y : X
の変化が原因で、̸Y
が変化した。2.
計量経済学(econometrics)
とは計量経済学は、経済データを用いた実証分析のための手法を開発したり、それを応用して実証分析を行う学 問分野であり、その目標は変数間の因果関係を数量的に把握すること。
3.
計量経済学の基礎:回帰モデル(regression model) Y = α + βX (Y = α + β
1X
1+ β
2X
2+ · · · + β
kX
k)
X :説明変数 (explanatory variable, independent variable)、Y
:被説明変数(dependent variable ) β:回帰係数 (regression coefficient )
4.
回帰係数の推計方法最小二乗法
(OLS: ordinary least square method )
一般化最小二乗法(GLS:generalized least square)
最尤法(ML: maximum likelihood method )
一般化モーメント法
(GMM: generalized method of moments )
5.
例:ある市の教育委員会は、小学生向けの補習授業を希望者に無料提供している。補習の効果を評価するた め2000
人のサンプルで回帰分析を行ったところ、児童の補習参加日数(supp)
と翌学期の学力テストの成績(score)
の関係はscore = 40.0 + 1.5 supp
となった。統計的な信頼性は確認済み。補習に
10
日参加した児童は不参加の児童と比べ15
点も高い傾向が ある。6.
上の例は、「補習→
成績」の因果関係を表すか?No
このデータは、補習に参加するか否かの判断が児童に委ねられている。
勉強好きな児童・教育熱心な家庭ほど補習に参加している可能性が高い
→
過大評価の可能性 学業に不安のある児童ほど補習に参加している可能性あり→
過小評価の可能性分析されているのは、相関関係であり因果関係ではない。
7.
例:ある製薬会社の臨床実験で、新しく開発された抗血圧剤が、被験者にランダムに与えられた。投与量(dose g)
と血圧(bp)
の関係を表すす回帰式はbp = 135.0 − 3.0 dose
で、投与量が1g
増えると血圧が3
下がる傾向が見られた。8.
上の例は、「投与量→
血圧」の因果関係を表すか?Yes
説明変数の値が被験者の意志とは無関係にランダムに与えられている
(無作為化実験 RCT randomized controlled trial )。
参考文献:鹿野繁樹『新しい計量経済学』日本評論社 講義資料:http://lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp/˜asaito/