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Weekly Market Research Report 2016 年 2 月 8 日号 今週の POINT 国内株式市場 米利上げ観測に振らされやすい週に トヨタのアク抜けに期待 今週の分析銘柄 - FISCO Selection 8 - アパマンショップホールディングス JASDAQ 8889

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(1)

今週の

POINT

国内株式市場

今週の分析銘柄  FISCO Selection 8

-テーマ別分析

話題のレポート

スクリーニング分析

米利上げ観測に振らされやすい週に、トヨタのアク抜けに期待

企業の株価対策への期待高まる

アパマンショップホールディングス【 JASDAQ 8889 】ほか

ブラジル・リオのカーニバル開催でジカ熱関連に再注目

低価格志向の強まりを受けて「生活防衛」関連に注目 ―― 岡三証券

ネットキャッシュ・時価総額比率に着目

(2)

新興市場

4

米国株式市場

5

為替市場

米ドル/円予想レンジ

6

債券市場

債券先物・長期国債利回り予想レンジ

6

2 マーケットを読む

今週のポイント

7

日経平均株価

8

3 今週の分析銘柄

FISCO Selection

ラクーン〈3031〉マザーズ

9

ロンシール工業〈4224〉東証 2 部

10

ソルクシーズ〈4284〉東証 2 部

11

カルナバイオサイエンス〈4572〉JASDAQ

12

河西工業〈7256〉東証 1 部

13

アパマンショップホールディングス〈8889〉JASDAQ

14

トーセイ〈8923〉東証 1 部

15

ワイヤレスゲート〈9419〉マザーズ

16

読者の気になる銘柄

シャープ〈6753〉東証 1 部

17

トクヤマ〈4043〉東証 1 部

17

テクニカル妙味銘柄

アール・エス・シー〈4664〉JASDAQ

18

GMO クリニックホールディングス〈7177〉JASDAQ

18

4 カテゴリー考察

テーマ別分析

19

スクリーニング分析

20

先週の話題レポート

21

信用需給動向

22

5 連載コラム

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(3)

■米追加利上げ観測後退に伴うドル売りの流れを嫌気 先週の日経平均は下落。週初こそ日銀によるマイナス金利政 策を受けた物色が続き、ノンバンクや不動産が買われたほか、 円相場が円安に振れて推移したことから、ハイテクや自動車な どへの見直しが見られた。しかし、マイナス金利の悪影響を受 けるとされるメガバンクへの売りが重しとなり、その後は不安 定な相場展開に。その後も、本格化する決算発表での相次ぐ下 方修正のほか、原油相場の動向が不安視された。さらに、米 1 月 ISM 非製造業景況指数が予想を下振れたほか、ダドリー米 NY 連銀総裁が金融環境のひっ迫に懸念を表明したことを受け て、米利上げに懐疑的な見方が広がった。これを受けて為替市 場ではドル売りが強まり、週末には 1 ドル 116 円台までの円 高・ドル安が進み、輸出関連を中心に売り圧力が強まった。 ■市場の関心は原油相場から為替相場へ 結果、日銀のマイナス金利政策の導入を材料視した先週末の 上昇部分を帳消しにした。これまでも調整トレンドの中でのリ バウンドであったため、過度な不安感が強まる状況ではないと しても、投資家のセンチメントは悪化している。これまでは原 油相場に大きく振らされる相場展開だったが、週半ば以降は為 替相場に市場の関心が向かっている。 まずは週末の米雇用統計の結果を受けた市場反応が注目さ れる。雇用統計については就業者数の伸びは市場の予想を下回 る 15 万 1000 人とやや勢いに欠けたが、失業率は 4.9%に下が り、ほぼ 8 年ぶりに 4%台まで改善した。この結果を受けた 5 日の米国市場では、追加の利上げ観測が再燃しており、これが 嫌気される格好から NY ダウは 211 ドル安となっている。 ■米雇用統計は強弱混じる結果に 米国ではこのところ予想を下回る経済指標の発表が相次ぎ、 3 月の利上げ観測が後退しており、これがドル売りを強める要 因につながっている。米雇用統計が弱い結果となれば、3 月利 上げは厳しいとのコンセンサスとなり、これを織り込む流れか らドル売りが強まりやすく、且つ株式市場への波乱につながる 可能性があった。しかし、強弱入り混じる結果となり、利上げ 観測が強まったものの、円相場は 1 ドル 116 円台での推移とな り、シカゴ日経 225 先物清算値は 16560 円をつけている。日経 平均は 1 月 21 日安値を目先底として意識している状況である が、これに接近する局面となる中、センチメントはより悪化す ることが警戒される。 ■イエレン FRB 議長証言やトヨタ決算の反応に注目 今週は 10 日にイエレン FRB 議長による米下院金融サービス 委員会での証言が予定されている。米利上げペースが鈍るとの 思惑は強まりそうだ。12 日には 1 月の米小売売上高が発表さ れるため、米国の金融政策への思惑に振らされやすい相場展開 になりそうだ。その他、中国が旧正月(春節)となり、インバ ウンドや民泊といった関連銘柄に関心が向かいやすい。また、 同時期には北朝鮮のミサイル発射も警戒されるところ。 なお、トヨタ<7203>が5日大引け後に第3四半期決算を発表。 いずれも 4-12 月期としては過去最高だった。通期計画につい ては純利益のみ上方修正しているが、売上高・各利益ともにコ ンセンサスを下回っている。ただ、あわせて自社株取得を発表 している。5 日の米国預託証券(ADR)では 6450 円近辺まで押 しており、週明けは 1 月 21 日安値(6392 円)を窺う可能性は ある。しかし、同社が売り一巡後にアク抜けとなれば、センチ メントを明るくさせよう。 その他、経済スケジュールでは、8 日に日銀が金融政策決定 会合(1 月 28、29 日分)における主な意見を公表するほか、1 月景気ウォッチャー調査、1 月企業倒産など、9 日には 1 月工 作機械受注、10 日には 1 月中古車販売台数、1 月オフィス空室 状況が予定されている。海外では 8 日に独 12 月鉱工業生産、 インド 10-12 月 GDP、9 日に米大統領選、ニューハンプシャー 州予備選(民、共)が行われる。11 日に米新規失業保険申請 件数、ユーロ圏財務相会合、12 日に米 2 月ミシガン大学消費 者マインド指数、独 10-12 月 GDP 速報値、ユーロ圏 10-12 月 GDP 速報値、EU 財務相理事会が予定されている。

米利上げ観測に振らされやすい週に、トヨタのアク抜けに期待

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■商い低調のなか売り方の勢いが強まる場面も 今週の新興市場は、400社超の企業が決算発表を予定して おり、業績動向やニュースリリースなど個別材料を受けた短 期物色中心の展開が続くことが想定される。ただ、資金の逃 げ足の速さには注意が必要となるだろう。株式市場全体が落 ち着きを見せるまで、新興市場への本格的な資金流入は期待 しにくい。商いが低調となるなかで売り方の勢いが強まる場 面も再び出てくる可能性がある。 今週は8日にフュートレック<2468>、9日に日本マクドナル ドHD<2702>、セプテーニ・HD<4293>、エン・ジャパン<4849>、 10日にインベスターズクラウド<1435>、FFRI<3692>、インフ ォテリア<3853>、そーせいグループ<4565>、ハーモニック・ ドライブ・システムズ<6324>、12日にAMBITION<3300>、リア ルワールド<3691>、ジグソー<3914>、アイサンテクノロジー <4667>、デジタルガレージ<4819>、サイバーダイン<7779>な どが決算発表を予定している。なお、前週末にはインベスタ ーズクラウドが前期業績の上方修正を発表している。 ■3社の上場発表、はてなは今週からブックビルディング IPO関連では、ヨシムラ・フード・HD<2884>(3月4日、マ ザーズ)、ブラス<2424>(3月9日、マザーズ・名証セントレ ックス)、フィット<1436>(3月11日、マザーズ)の新規上場 が発表された。3月のIPOは計5社となっている。また、5日に は、はてな<3930>(2月24日、マザーズ)の仮条件が発表さ れている。ブックビルディング期間は8日から15日までとな る。 円 インベスターズクラウド<1435> そーせいグループ<4565> 円 マザーズ指数

(5)

■先週の動き 週初は中国の 1 月製造業購買担当者景況指数(PMI)が 12 年 8 月以来の低水準となったほか、原油相場の大幅下落を受 けて売りが先行。しかしその後、フィッシャー連邦準備制度 理事会(FRB)副議長が世界経済の見通しに対する懸念や、 原油安によるインフレ率の回復遅延に言及したことで追加 利上げ観測が後退し、緩やかに上昇した。週半ばに入り、原 油相場が急落となり一時 30 ドルを下回った。1 月 ISM 非製造 業景況指数が予想を下振れたほか、世界経済への懸念からア ジア・欧州株がほぼ全面安となったことも嫌気されたが、原 油相場の回復に伴い、反発に転じた。週末の雇用統計では非 農業部門雇用者数が 15 万1000 人増と予想を下回ったもの の、失業率が前月比 4.9%に改善したほか、平均時給が上昇 したことで追加利上げへの警戒感が強まり、軟調推移となっ た。結局、主要株価は週を通じて下落した。 ■来週の見通し 5 日に発表された雇用統計は、非農業部門雇用者数は予想 を下ぶれたが、失業率や賃金に改善が見られた。10 日から 11日にかけてFRBのイエレン議長の議会証言が予定されてい る。雇用統計での失業率や賃金の改善を受けて FF 金利の先 物取引から算出される利上げ確率は3 月が10%、6 月が31%、 9 月が 41%、12 月が 52%(5 日時点)と年内の追加利上げ観 測がやや強まっている。証言内容から年内の利上げペースに ついて何らかの手がかりをつかめるかが焦点となる。 10-12 月期決算では、口コミサイトのイェルプ (8 日)、飲 料メーカーのコカ・コーラ (9 日)、メディアのバイアコム(9 日)、エンターテイメントのウォルト・ディズニー(9 日)、 ネットワーク機器メーカーのシスコ・システムズ(10 日)、 旅行予約サイトのエクスペディア(10 日)、電気自動車のテ スラ・モーターズ(10 日)、短文投稿サイトのツイッター(10 日)など主要企業決算が予定されている。ディズニーはスタ ーウォーズ最新作の好調な興行成績が話題となる一方で、ス ポーツチャンネル ESPN の契約者数減少や映画部門の成長懸 念から、一部アナリストによる投資判断引き下げを受け大幅 安となっており、決算内容には注意が必要だ。 2 月 5 日時点のファクトセット社の調査によると、S&P500 構成銘柄のうち約 63%が決算発表を行い、70%が利益、48% が売上高のアナリスト予想を上回った。素材やヘルスケア、 通信技術セクターでの好決算を受け、第 4 四半期の企業利益 成長率は 12 月末時点の予想から改善し、3.8%減となった。 金融やエネルギーセクターでの業績悪化が目立っている。 経済指標では 12 月卸売在庫(9 日)、1 月輸入物価指数(12 日)、1 月小売売上高(12 日)、2 月ミシガン大学消費者信頼 感指数(12 日)などが予定されている。1 月小売売上高は暖 冬で衣料品需要が減退しているほか、燃料価格の下落による ガソリンスタンドの売上減少によって軟調な内容が予想さ れる。

イエレン議長の議会証言に注目

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米ドル・円 予想レンジ 115.50 円 ~ 119.50 円 債券先物予想レンジ 150.80 円 ~ 151.60 円 長期国債利回り予想レンジ 0.020 % ~ 0.080 % 今週のドル・円は米利上げペース鈍化観測が台頭しており、 10 日と 11 日に開かれるイエレン米連邦準備制度理事会(FRB) 議長の議会証言における発言内容や質疑応答を点検し、今年 4 回の利上げ実施の可否を見極める展開となりそうだ。 イエレンFRB 議長は利上げを決定した昨年12 月16 日の米連 邦公開市場委員会(FOMC)の会合後に行われた記者会見で、経 済活動見通しや労働市場に対するリスクは安定しているとの 見方を示した。また、低水準のインフレ率は一時要因によるも のであり、この要因がなくなることでインフレ圧力は高まって いくと指摘している。 今回の議会証言では、インフレ見通しのほかに、世界経済の 見通しや米労働市場の現状についての見解が表明されるもの とみられる。世界経済の先行きについて慎重な見方が伝えられ る可能性はあるが、インフレ上昇の見通しを改めて表明すれ ば、3 月を含めて今年 4 回の利上げ実施の可能性が高まり、主 要通貨に対するドル買いが強まる見込み。 なお、11 日には上院での証言も予定されている。証言内容 は下院と同じものになるが、質疑応答の内容次第では金融市場 に影響が及ぶ可能性があるので注意したい。 【米 1 月小売売上高】(12 日発表予定) 市場予想は前月比+0.1%で 12 月実績の-0.1%との比較で改 善が予想されている。想定内であればドル買いに振れやすい見 通し。ただ、予想に反して前月比マイナスとなった場合、3 月 の追加利上げやその後の利上げペースが鈍化するとの見方が 広がり、ドル売りがやや強まる可能性がある。 ■今週の見通し 日本銀行によるマイナス金利導入で長期金利に強い下押し 圧力が加えられている。長期債の流動性低下を警戒して 7 年以 下の年限にも国内投資家の資金が流れており、この影響で債券 先物は 151 円台前半まで上昇した。国内銀行は当座預金残高の 増加を抑制する必要があることから、債券購入を当面増やすも のとみられる。米国の 3 月利上げ観測が後退していることも債 券相場に対する支援材料となる。 債券先物は主に 151 円台前半で推移か。米 3 月利上げ観測は 後退しており、為替相場はやや円高方向に振れていることか ら、債券先物は底堅い動きを続ける見込み。ただし、イエレン 米連邦準備制度理事会(FRB)議長が議会証言で 3 月利上げの 可能性を示唆した場合、長期債などの気配は総じて甘くなり、 債券先物は 150 円台後半まで反落する可能性があるので注意 ■先週の動き 債券相場は一段高となった。「量・質・マイナス金利」の三 つの次元による日銀緩和策によって債券利回りは一段と低下 した。国内投資家は当座預金残高の増加を抑えるために国債購 入を増やしており、残存 8-9 年の銘柄も買われたことで 339 回 債の利回り水準はマイナス圏に低下した。 債券先物 3 月限は一段高となり、5 日の取引で 151 円 42 銭 まで上昇し、151 円 40 銭でこの週の取引を終えた。なお、2 日 に行われた 10 年国債入札では、最低落札価格が 102 円 03 銭、 平均落札価格は 102 円 14 銭、応札倍率は 3.14 倍となった。最 低落札価格は事前予想の 102 円 16 銭を下回っており、10 年国 債入札はやや低調な結果となった。

債券市場

為替市場

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上昇率上位銘柄 下落率上位銘柄 業種別騰落率 コ ー ド 銘 柄 終 値 ( 円 ) 騰 落 率 ( %) コ ー ド 銘 柄 終 値 ( 円 ) 騰 落 率 ( %) 上 位 セ ク タ ー 騰 落 率 ( %) 6753 シャープ 176.0 26.62 4043 トクヤマ 143.0 -39.41 石油・石炭製品 4.57 9517 イーレックス 1,790.0 22.18 7732 トプコン 1,088.0 -35.28 情報・通信業 1.04 6916 アイ・オー・データ機器 610.0 20.08 3672 オルトプラス 345.0 -32.75 医薬品 0.26 3941 レンゴー 613.0 19.03 4312 サイバネットシステム 678.0 -32.27 食料品 -0.03 6644 大崎電気工業 719.0 18.84 3393 スターティア 601.0 -27.24 電力・ガス業 -0.25 6920 レーザーテック 1,345.0 18.50 7013 IHI 186.0 -26.77 パルプ・紙 -0.66 4971 メック 887.0 16.86 6325 タカキタ 543.0 -26.72 陸運業 -1.02 6005 三浦工業 1,823.0 14.51 6624 田淵電機 497.0 -26.26 下位セクター 騰落率(%) 5413 日新製鋼 1,285.0 14.02 7312 タカタ 495.0 -25.11 銀行業 -13.11 3632 グリー 595.0 12.90 2410 キャリアデザイン 915.0 -24.25 保険業 -10.71 5821 平河ヒューテック 997.0 12.02 7296 エフ・シー・シー 2,012.0 -23.73 空運業 -9.18 7893 プロネクサス 1,108.0 11.92 9702 アイ・エス・ビー 682.0 -23.46 輸送用機器 -9.04 3397 トリドール 2,435.0 11.90 2818 ピエトロ 1,798.0 -23.00 証券業 -8.40 4923 コタ 1,536.0 11.63 7240 NOK 1,899.0 -22.90 海運業 -7.79 先週の日経平均は 4 日続落とさえない推移となった。マイナ ス金利導入に対する不透明感や、米金利引上げ観測が後退し たことに伴うドル売り・円買いの流れが主力大型株の下げを誘発 する格好に。とりわけマイナス金利導入の影響と欧州金融機関 の業績低迷などが影響してメガバンクがきつい下落となった。 業種別では銀行と保険が先週末比10%超下げたほか、空運、 輸送用機器、証券が下落。一方、原油価格が 1 バレル 30 ドル台 を回復したことなどから石油・石炭が強い動き。 決算発表で動意付いた銘柄が多く、イビデン、西尾レントオー ル、丸井、ネットワンシステムズ、ミツミ、グンゼ、カシオ、パナソ ニック、日立、カカクコム、花王、IHI、野村、マツダ、トプコン、神 戸鋼などが売られた。とりわけ、2 期連続で大幅な赤字見通しを 発表したトクヤマはきつい下げとなり東証一部下落率でトップと なった。一方、テルモ、スクウェア・エニックス、古河電工、グリ ー、丸紅、ヤマハ、ニコン、レンゴー、ミロク情報、ライト工、電気 硝子、NTT データ、アイスタイル、村田製、ソニー、NTT ドコモ、 ヒューリックなどが発表後は買い優勢。ただ、これらの銘柄の多 くも、発表直後は 10%超の大幅高となったものの、地合いの悪 化などが影響して翌日は反落するなど上昇は長続きしなかっ た。決算以外では、シャープが台湾鴻海傘下で再建の方針を 決定したことが材料視されて買戻し優勢で大幅高に。大商いと なり昨年 11 月高値を上抜ける場面も見られた。 今週は SQ 値算出日の前の日が祝日のため先物市場の商い が細り、指数の方向性は読み難くなるが、投資家心理は悪化の 一途を辿っていることから二番底を探る場面も見られよう。投資 家心理が悪化している要因として、為替の円高推移や不安定な 原油価格など外部環境と、こうした外部環境を受けてのさえない 業績見通し、そして、日銀の神通力の低下などが挙げられる。 日銀に関しては 3 月まで金融政策決定会合が開催されないこと から、神通力が復活することは難しい。一方、円高推移に関して は 10 日のイエレンFRB 議長の議会証言次第となろう。金利引上 げペースの鈍化などハト派的なコメントが出るかがポイント。仮 にハト派的なコメントが出ると、本来ならば日米金利差縮小でド ル売り・円買いとなるが、米 FF 金利などを見る限り市場は金利 引上げペースの鈍化はほぼ織り込んでいると言えよう。不透明 感の改善につながることでリスク回避の円買いが一服する可能 性はある。円高推移が一服となれば、足元きつい下げとなって いる輸出関連銘柄の一角は下げ渋りそうだ。また、食品など内 需関連は今期業績は堅調な見通しとなっていることで、内需デ ィフェンシブ関連には見直しの動きも入ろう。銀行や保険セクタ ーはマイナス金利導入の影響を織り込むには時間がかかりそう だが、往って来いの不動産関連などは仕切り直しを想定。決算 発表がピークを迎えることで個別中心の地合いとなるなか、内需 関連を軸とした物色が広がるか注目する。

内需関連を軸とした物色が広がるか注目

先週動いた銘柄・セクター(東証1部・個別銘柄は他市場が優先市場のものを除く)

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日柄では週明けにボトムを打つ可能性

■円高推移と銀行株の下落で 4 日続落 前週は週間ベースで 698.71 円の下落となった。日本銀行によ るマイナス金利導入を材料に週初こそ上昇したが、米国ではさ えない経済指標が相次いだことで追加金利引上げ観測が大きく 後退。一時 121 円 69 銭までドルは買われたが、マイナス金利導 入前の水準までドル安・円高が進んだ。マイナス金利導入で銀 行株が売られたほか、為替の円高推移が輸出関連銘柄の重しと なり 4 日続落となった。 昨年夏の急落の際、日経平均は 8 月 11 日に戻り高値 20946.93 円(昨年来高値は 6 月 24 日の 20952.71 円)をつけた後一気に 3000 円ほど下落。その後は 500 円前後の上げ下げを繰り返し、 安値 17415.61 円をつけた翌 9 月 9 日に 1343 円の歴史的な大幅 高となったが、11 営業日後の 9 月 29 日に 16901.49 円と二番底 をつけた。今回は安値16017.26 円をつけた翌1 月22 日に941.27 円の大幅高となり、日柄で計算すると 11 営業日後は週明けの 8 日となる。日経平均が 1 日で 1000 円超動いても不思議ではない ことから、週明けの動向は要注目と言えよう。 先週末の円建て CME 先物は日中取引比 160 円安の 16560 円。 今週は 2 月限オプションの特別清算指数(SQ)値算出前が祝日 となっていることから、指数中心ではなく決算発表銘柄中心の 地合いとなろう。注目イベントは 10 日のイエレン米連邦制度準 備理事会(FRB)議長の議会証言だ。足元の米経済指標がさえな いことから、イエレン議長が利上げペースの鈍化もしくは利下 げを示唆するハト派的な見解を示すか注目となる。利下げペー スの鈍化となれば、本来はドル売り・円買いとなるが、足元の 円高推移は日米金利差縮小よりもリスク回避の円買いの要素が 大きいことから市場の安心感が高まれば円高加速は回避できる と推測。輸出関連銘柄が下げ止まれば日経平均も二番底は回避 できよう。一方、マイナス金利導入によってメガバンクを筆頭 に銀行は住宅ローンや定期預金の金利を相次いで引き下げてい るほか、MMF や個人向け国債は新規申込が停止となった。10 年 債利回りが 0.02%と史上最低の利回りを連日で更新するなど、 マイナス金利の影響を市場が織込み安定化するには時間がかか る。日経 VI は高止まりしていることから、ボラティリティ上昇 が警戒されて腰を据えた長い資金流入は手控えられよう。

一 目 均 衡 表 ( 日 経 平 均 )

円 ■ 基準線 ■ 転換線 ■ 遅行スパン ■ 先行スパンスプレッド(雲)

(9)

売買単位 100 株 2/5 終値 483 円 目標株価 600 円 業種 卸売 ■「Paid」がFintech協会に加入 ファッション&雑貨の卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」を 主力に、「T&G 売掛保証サービス」、掛売り決済代行サービスの 「Paid」、クラウド受発注ツール「COREC」を展開。昨年12 月14 日 に「Paid」の Fintech 協会加入、同月17 日に「Paid」の LINE@対応 を発表。フィンテック関連銘柄として注目を集めている。スーパ ーデリバリーは昨年 8 月に越境 EC サービスの「SD export」を開 始し流通額が徐々に増加しているほか、「Paid」は加盟企業が 1500 社を超え、足元第2 四半期では黒字化を達成し利益の増加 に寄与している。 ■2桁の増益基調は継続 2 月 25 日(木)に第 3 四半期(15 年 5 月-16 年 1 月)決算の発表 を予定しており、決算に向けて関心が高まる展開を想定する。な お、第 2 四半期決算は売上高が 8.1%増、営業利益が 22.2%増 と、2 桁の増益基調を継続している。下期の施策としては、EC 事 業の国内外双方の流通規模拡大、Paid の事業規模拡大、売掛債 権保証事業の保証残高拡大を上げている。株価は、短期資金の 流出入が激しく足元下落しているが、75 日線水準まで下げたこと で反発が意識される。目標株価は 25 日線が位置する 600 円。 ★リスク要因 短期資金流出の継続。 3031:日足 「Paid」のFintech協会加入で急伸。足 元は短期資金の流出で75日線レベル まで調整。

フィンテック関連として人気化、3Q 決算控え再注目

ラクーン〈3031〉マザーズ

(百万円) 会計期 売上高 前期比 営業利益 経常利益 前期比 当期利益 1株益(円) 2012/4連 9,101 13.0% 140 133 14.7% 109 6055.54 2013/4連 9,790 7.6% 181 176 32.3% 133 7374.00 2014/4連 10,245 4.6% 247 248 40.9% 123 21.82 2015/4連 2,056 -79.9% 336 327 31.9% 201 34.54 2016/4連予 2,270 10.4% 415 410 25.4% 260 15.05

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売買単位 1000 株 2/5 終値 146 円 目標株価 170 円 業種 化学 ■抗ウイルス素材には幅広い恩恵も 塩化ビニルなどプラスチック製品のメーカー。床材や壁紙、防 水シート、車両用床材などの産業資材を手掛ける。先週は中南 米を中心にジカ熱の拡大懸念が引き続き報じられたほか、国立 感染症研究所の発表では 1 月 31 日までの 1 週間において全国 のインフルエンザの推定患者数が 107 万人と、今シーズンで初 めて週当たり患者数が 100 万人を突破したと伝わっている。ウイ ルスなど感染症関連銘柄への物色拡大が想定されるなか、同社 は抗ウイルス素材「ロンプロテクト」を用いた床材などを提供して いることから注目した。同素材は床材に限らず文房具や壁紙など あらゆるものに適用でき、感染懸念の広がりからくる需要拡大の 恩恵を幅広く享受するものと想定する。 ■テーマ性が意識されれば抵抗線突破へ 12 日(金)に第 3 四半期累計(2015 年 4-12 月期)の決算発表が 予定されている。全社的な経費削減を進めているなか、2015 年 10 月に修正した通期予想に対する進捗が注目される。株価は足 元で 25 日線が抵抗線として意識されるが、上述したテーマ性か ら抵抗線を突破する展開を想定。目標株価は 2015 年 12 月につ けた直近高値水準である 170 円に設定する。 ★リスク要因 足元の出来高は低水準。 4224:日足 25 日線が抵抗線として意識される。

ジカ熱やインフルの拡大懸念で注目

ロンシール工業〈4224〉東証 2 部

(百万円) 会計期 売上高 前期比 営業利益 経常利益 前期比 当期利益 1株益(円) 2012/3連 18,101 4.6% 627 603 -3.4% 305 6.37 2013/3連 19,188 6.0% 794 831 37.8% 549 11.46 2014/3連 21,018 9.5% 1,241 1,300 56.4% 774 16.17 2015/3連 21,371 1.7% 1,432 1,532 17.8% 935 19.52 2016/3連予 20,700 -3.1% 1,320 1,380 -9.9% 860 17.95

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売買単位 100 株 2/5 終値 465 円 目標株価 530 円 業種 情報・通信 ■ストック型ビジネスに注力 受託ソフトウェア開発やパッケージソフト販売、デジタルサイネ ージなどを手掛ける。業種別売上(個別)では金融向けが大きく 全体の 66.4%、産業向けが 32.5%を占める。金融のなかでは、 クレジットが大きく、証券、銀行、生保・損保と続く。会社別では富 士通系が 22.9%、日立系が 16.2%を占める。既存事業の強化に 加えて、収益の安定性を高めるため、ストック型ビジネスに注力 しており、中期的にストック型ビジネスの利益構成比を 50%まで 引き上げていくことを目標としている。また、損保ジャパン日本興 亜HD<8630>が介護事業に見守りサービスなどICTを導入すると 報じられ、同社の見守りサービス「いまイルモ」に今後関心が向 かう展開もありそうだ。 ■金融向けの堅調推移で今期増収増益を見込む 1 月 29 日に発表した 15 年 12 月期決算は増収・営業増益、経 常利益は前期に円安によるデリバティブ評価益が発生していた ため減益となった。今期は増収増益の見通しで、金融・IT の融合 で解決できる課題が多く残り、金融全般は堅調な推移を見込ん でいる。目標株価は 75 日線が位置する 530 円とする。 ★リスク要因 ソフトウェア開発の外注費の高止まり。 4284:日足 相場急落の連れ安で昨年来安値を 更新するも、一旦は下げ止まり。週足 では 200 日線が支持線として機能。

今期は金融向けの堅調見込む、見守りサービスに関心も

ソルクシーズ〈4284〉東証 2 部

(百万円) 会計期 売上高 前期比 営業利益 経常利益 前期比 当期利益 1株益(円) 2012/12連 8,570 -6.6% 280 325 563.3% 184 17.17 2013/12連 9,656 12.7% 358 459 41.2% 269 25.17 2014/12連 10,507 8.8% 541 667 45.3% 414 38.63 2015/12連 11,315 7.7% 593 607 -9.0% 300 26.57 2016/12連予 12,300 8.7% 630 630 3.8% 365 30.32

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売買単位 100 株 2/5 終値 2220 円 目標株価 2500 円 業種 医薬品 ■JPモルガンが大量保有報告書を提出 キナーゼ(細胞間の信号を伝達している酵素)タンパク質の製 造・販売などの創薬支援事業と、自社キナーゼコア技術を活用し た医療用医薬品の研究開発を行う創薬事業を展開している。4 日 に大手運用会社 JP モルガン・アセット・マネジメントが同社株式 の保有に係る大量保有報告書を提出している。不安定な相場環 境のなか、新興市場でも積極的な押し目買いの動きは限定的と なっているが、機関投資家の資金流入が観測されたことは買い 安心感につながりそうだ。 ■16年12月期業績の反動減は想定内か なお、JP モルガンは同日、そーせいグループ<4565>株につい ても大量保有報告書を提出している。有力運用会社が今後の成 長期待が強いそーせいグループとともに同社株を大量保有した ことで、思惑が広がる可能性がある。業績面では、創薬支援事業 での大規模委受託試験や、ライセンス契約締結による導出一時 金などにより 15 年 12 月期は黒字転換して着地する見込み。16 年12月期は反動が見込まれるものの、市場はある程度想定済み だろう。当面の目標株価は 75 日線水準となる 2500 円に設定す る。 ★リスク要因 期初の 16 年 12 月期計画が保守的となること。 4572:日足 1月安値1716円からリバウンドを見せ るも 75 日線が上値抵抗となっている。

機関投資家の大量保有で買い安心感と思惑

カルナバイオサイエンス〈4572〉JASDAQ

(百万円) 会計期 売上高 前期比 営業利益 経常利益 前期比 当期利益 1株益(円) 2011/12連 592 3.7% -393 -340 - -361 -2012/12連 510 -13.9% -457 -442 - -449 -2013/12連 771 51.2% -300 -276 - -282 -2014/12連 611 -20.8% -634 -607 - -846 -2015/12連予 1,532 150.7% 372 395 - 364 42.03

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(百万円) 会計期 売上高 前期比 営業利益 経常利益 前期比 当期利益 1株益(円) 2012/3連 122,478 2.5% 6,290 6,012 -13.2% 4,221 110.82 2013/3連 146,348 19.5% 3,333 3,996 -33.5% 1,358 35.65 2014/3連 179,475 22.6% 8,954 9,637 141.2% 5,891 156.52 2015/3連 214,884 19.7% 11,651 11,759 22.0% 6,572 173.99 2016/3連予 230,000 7.0% 14,700 14,300 21.6% 7,200 189.30 売買単位 100 株 2/5 終値 1362 円 目標株価 1650 円 業種 輸送用機器 ■10-12月期増益率は一段と拡大へ 先週末の引け後に決算を発表している。4-12 月期営業利益は 127 億円で前年同期比 68.5%増益となったが、直近四半期の 10-12 月期では、43 億円で同 2.1 倍と増益率が拡大する状況と なっている。上半期の決算発表時に通期営業利益予想を 120 億 円から 147 億円に上方修正しているが、第 3 四半期までの 87% という高い進捗率を考えると、もう一段の上振れ余地も大きいとみ られる。現状の利益予想をベースにしても、PER は 7 倍の水準に とどまっており、さらなる業績の上振れを考慮すれば、株価の水 準訂正余地はきわめて大きいものと考える。なお、北米、アジア セグメントの大幅増益が好業績のけん引役となる格好に。 ■株価水準の割安感は妙味 アナリストのカバレッジが少ないこともあって、好業績はそれほ ど株価に織り込まれていないと考える。また、12 月 2 日の昨年来 高値から先週末まで約 2 ヶ月間で株価の下落率は 3 割超の水準 でもある。好決算に対する見直し余地は大きいだろう。加えて、ト ヨタを中心とした自動車業界再編の流れも強まる兆しがあり、バリ ュエーション面での割安感の強さは妙味となってこよう。2 月以降 再度調整に転じている現在は、押し目買いの好機とも捉えられ る。昨年来高値から直近安値までの半値戻し水準、1650 円を目 標値とする。 ★リスク要因 日産自動車の決算動向。 7256:日足 先週割り込んだ 200 日移動平均線 の早期奪還がカギとなる。

株価水準の割安感強く、好業績を見直しの余地

河西工業〈7256〉東証 1 部

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(百万円) 会計期 売上高 前期比 営業利益 経常利益 前期比 当期利益 1株益(円) 2012/9連 38,616 -9.3% 2,316 1,353 57.5% 93 47.91 2013/9連 36,642 -5.1% 2,310 1,408 4.1% 2,213 1133.07 2014/9連 36,655 0.0% 2,108 1,439 2.2% 1,482 76.74 2015/9連 37,270 1.7% 2,407 1,682 16.9% -3,666 -2016/9連予 39,000 4.6% 2,700 2,300 36.7% 1,400 79.01 売買単位 100 株 2/5 終値 1139 円 目標株価 1330 円 業種 不動産 ■春節連休期間の間の海外旅行客だけで600万人 住宅用賃貸斡旋業務で日本最大級のアパマンショップを運営 する持ち株会社。中国最大の年中行事である春節(旧正月)を迎 える。春節連休(7 日~13 日)期間の間の海外旅行客だけで 600 万人と推算されているほか、政府は訪日外国人を 3000 万人超と する目標を見据え、「電子ビザ」を導入する方針なども伝えられ ている。インバウンドや民泊といった関連銘柄への物色が再燃 する可能性がありそうだ。 ■「民泊」及び「短期・中期」賃貸への参入 足元の業績は 1Q 営業利益が前年同期比 49.2%増、四半期純 損益は黒字に転じている。斡旋事業が 2 ケタ増益となり、収益の 核として成長。また、「民泊」及び「短期・中期」賃貸への参入のほ か、インターネットを活用した遠隔での重説、接客サービスなど も開始している。株価は高値圏でのもち合いが続いており、レン ジ下限での推移。一目均衡表では雲上限での攻防となり、リバウ ンドが意識されやすい。25 日線レベルの 1330 円を目標とする。 ★リスク要因 レンジ下限割れによる換金売り圧力。 8889:日足 直近安値を割り込んできたが、目先 的には 75 日線が支持線として意識さ れそうだ。

春節迎えインバウンド、民泊関連への物色再燃

アパマンショップホールディングス〈8889〉JASDAQ

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売買単位 100 株 2/5 終値 678 円 目標株価 750 円 業種 不動産 ■今期業績見通しは増収増益 1 月 29 日に日銀がマイナス金利を導入したことで、多額の借り 入れで資金を調達し不動産を運用するような同社には追い風と なると想定する。1 月 13 日に 15 年 11 月期の本決算を発表。不 動産流動化事業の販売時期先送りによる売上減で減収となった ものの、同事業の収益性が改善したことや、不動産ファンド・コン サルティング事業における AM(アセットマネジメント)フィーの増 加や、物流ファンドからの配当等で収益が大幅に伸長したことが 寄与し増益となった。16 年 11 月期に関しては、売上高は不動産 流動化事業および不動産開発事業が、利益面では不動産開発 事業の伸長がけん引役となり増収増益を見込む。 ■往って来いで仕切り直し 29 日のマイナス金利導入後、株価は 1 日に 788 円まで上昇し たが、先週末は発表前の水準まで下落するなど往って来いの形 状となっている。思惑先行の短期的な売買が中心となり荒い値動 きとなったが、今週は仕切り直しといきたい。PER は 7 倍台と割安 な水準である点や 2.6%台の予想配当利回りなどが見直されると 想定。価格帯別売買高で商いが多い 750 円をターゲットとする。 ★リスク要因 短期資金の流出入で乱高下。 8923:日足 75 日移動平均線をクリアする場面も 見られたが、株価は発表前の水準に。 まずは 25 日移動平均線を意識。

トーセイ〈8923〉東証 1 部

(百万円) 会計期 売上高 前期比 営業利益 経常利益 前期比 当期利益 1株益(円) 2012/11連I 24,195 -2.3% 2,856 2,218 40.9% 1,465 3207.00 2013/11連I 35,070 44.9% 3,909 3,217 45.0% 2,003 42.99 2014/11連I 49,981 42.5% 5,560 4,663 44.9% 2,874 59.53 2015/11連I 43,006 -14.0% 6,891 6,040 29.5% 4,135 85.66 2016/11連I予 55,250 28.5% 7,563 6,508 7.7% 4,305 89.17

マイナス金利導入は不動産流動化事業には追い風

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売買単位 100 株 2/5 終値 1529 円 目標株価 1800 円 業種 情報・通信 ■消費動向変化の影響少ないと想定 無線通信サービスの仮想移動体通信事業者(MVNO)大手で Wi-Fiでは業界トップ。中華圏では今週8日を挟む春節連休に入 り、訪日観光客によるインバウンド消費が増加するとみられること から、改めて注目が集まると予想した。今年の春節は中国の景気 減速懸念が伝わる中で迎えることになったほか、日本を複数回 訪れる観光客が増えていることから、消費動向が日本製の高額 品を中心とするモノ消費から、日本でサービス等を受けるコト消 費へと移りつつあるようだ。とはいえ無線通信サービスは訪日時 の必須アイテムとも言えることから、引き続き需要は堅調と考え る。 ■3Qまでの営業利益進捗率は80%超 12日(金)に 2015 年12 月期の通期決算発表が予定されている。 会社予想では売上高が前期比 23.7%増の 112.59 億円、営業利 益が同 21.0%増の 9.61 億円となっている。第 3 四半期までの進 捗率はそれぞれ 74.2%、80.9%と順調と言え、決算発表前の期 待買いのほか、発表後にあらためて再評価される展開も想定さ れる。目先の目標株価は 75 日線水準を突破する 1800 円に設定 する。 ★リスク要因 MVNO 業界の競争激化懸念。 9419:日足 終値ベースで 25 日線を割れたが、 長い下ひげを形成したことで反転が 意識される。

控えめインバウンド消費でも通信は必須

ワイヤレスゲート〈9419〉マザーズ

(百万円) 会計期 売上高 前期比 営業利益 経常利益 前期比 当期利益 1株益(円) 2011/12単 3,440 198.1% 386 386 241.6% 279 13545.90 2012/12連 5,500 - 597 575 - 423 190.48 2013/12連 7,055 28.3% 785 784 36.3% 483 97.70 2014/12連 9,105 29.1% 794 789 0.6% 499 49.28 2015/12連予 11,259 23.7% 961 956 21.2% 607 59.62

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円 (株)

シャープ 東証 1 部〈6753〉/鴻海傘下での再建方針が伝わり買戻し進む

円 (株) 株価急騰。4 日の取締役会で再建計 画について協議され、鴻海傘下で再建 の方針を決定と報じられたことで急 動意となった。これまでは産業革新機 構主導で再建といった方向性が織り 込まれていたが、支援額上積みなど好 条件提示で鴻海案が盛り返したとの こと。出資額の大きさなどから、より 再建可能性が高まるといった見方が 優勢となり株価は買い優勢となった。 支援スキームも明確でなく、既存株主 にとっては希薄化の度合いなど不透 明感が残ったことで、株価は伸び悩む 場面も見られたが、週末の昼頃、鴻海 会長が引け後に大阪で会見と伝わる と切り返し、昨年 11 月高値 180 円を 上抜ける場面が見られた。買戻しに短 期資金が流入したことで荒い値動き となっている。ただ、優先交渉権を巡 って両社の食い違いも伝わるなど不 透明要因が多いことは事実。深入りは 禁物か。

トクヤマ 東証 1 部〈4043〉/2 期連続の最終赤字見込みで失望売りが殺到

先週の東証一部銘柄では下落率ト ップとなった。1 月 29 日の大引け後、 マレーシア事業で 1234 億円の減損損 失計上を発表。これに伴い通期最終損 益を従来予想の 140 億円の黒字から 1030 億円の赤字に下方修正した。マ レーシアでは太陽電池向け多結晶シ リコンプラントを展開しているが、世 界的な供給過剰に伴う販売価格の下 落で、事業計画の見直しを迫られたも よう。週明けの株価は大きなマドを伴 い急落。東京市場全体の地合いが悪化 するなか、同社は売りが殺到し週間ベ ースでは 40%近い下落となった。短 期的な急落に伴いリバウンドを狙う 動きは入りそうだが、2 期連続の最終 赤字(前期は 653 億円の赤字)で財務 体質は大幅に悪化。本決算を発表する 4 月末までに資本対策を含む再建策を まとめるとのことで、再建案を確認す るまでは手が出しにくい。

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アール・エス・シー

JASDAQ〈4664〉 基準線 転換線 先行スパンA 先行スパンB 遅行スパン A A 日足ベースの一目均衡表。昨年末以降 は 550-640 円辺りでのもち合いが続い ていたが、足元で煮詰まり感が台頭する 中、大陽線連発で雲下限から一気に雲上 限を突破している(点線・四角A)。ボト ム圏からの急動意により遅行スパンに ついても実線を大きく上放れており、上 方転換シグナルを発生させている(点 線・丸B)。目先は昨年 11 月のマド空け から、長い下ひげ陽線をつけた 900 円処 を意識したトレンド形成が期待されて きそうだ。

GMOクリックホールディングス

JASDAQ 〈7177〉 日足ベースの一目均衡表。昨年 11 月 高値 950 円をピークに弱気トレンドが 継続していたが、1/21 安値 635 円をボ トムに緩やかなリバウンドを継続。マド を空けての上昇で転換線、基準線をクリ アすると、その後は連日陽線を形成し、 週末には雲下限を捉えている(点線・四 角A)。遅行スパンは実線を下から上に 突き抜ける格好から、上方転換シグナル を発生させてきている(点線・丸B)。目 先は雲上限を意識しつつ、昨年 11 月高 値を目指す展開が期待される。 B B 基準線 転換線 先行スパンA 先行スパンB 遅行スパン

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■ジカ熱関連銘柄 ■蚊を避ける素材・薬剤や避妊具に関心 今週は中南米を中心に感染拡大が報じられている「ジカ熱」に注目、その関連銘柄を探りたい。世界保健機関(WHO)が 1 日、 世界 20 以上の国・地域で感染が報告されているジカ熱を「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」にあたると宣言したほか、 WHO 緊急委員会では今後 1 年間に感染者が 400 万人に達する恐れがあると改めて述べている。これを受けてか、厚生労働省は 5 日、 ジカ熱をデング熱やマラリアと同じ感染症法上の「4類感染症」に指定。15 日から感染患者の届け出を義務付け、空港などの検疫 所での検査を可能にしている。国立感染症研究所では、「ジカ熱の国内流行が発生する可能性は否定できない」と報告している。 ジカ熱は蚊が「ジカウイルス」を媒介することによって起こるウイルス性感染症の一種。致死率はデング熱より低いものの、妊 婦が感染すると「小頭症(知的障害を伴うケースもある)」の子が生まれる可能性が指摘されている。予防ワクチンや治療法はな く、感染後の対症療法が処置の中心となるため、当面は蚊に刺されない対策が有効となる。虫除けスプレーや蚊帳などのニーズが 高まるだろう。また、アメリカの疾病対策センター(CDC)は 5 日、ジカ熱が性交渉を通じて感染する可能性を指摘。流行地域の 居住者や渡航者に性交渉を控えるかコンドームを常用することを推奨しており、避妊具への関心も強まるとみられる。 既に 150 万人がジカ熱に感染しているとも伝わっているブラジルでは 5 日、リオデジャネイロ市で「リオのカーニバル」の開幕 式が行われた。カーニバル期間中には日本を含む世界中から 100 万人が訪れるとも見込まれているほか、8 月にはオリンピックを 控えていることから、改めて感染拡大懸念が強まるとみられる。 出所:フィスコ作成 コード 銘柄名 コメント 市場 2/5終値(円) 時価総額(億円) 売買代金25日平 均(百万円) 2303 ドーン  感染症危機管理システムを取り扱う JASDAQ 1,997 35.54 3,165.77 2733 あらた  防虫剤・殺虫剤を含む日用雑貨を取り扱う商社 東証1部 2,228 353.36 30.71 3002 グンゼ  蚊やダニを寄せ付けにくい衣料を開発 東証1部 298 625.60 134.34 3050 DCM-HD ホームセンター国内大手 東証1部 865 1,228.78 1,160.47 3088 マツキヨ ドラッグストア大手 東証1部 5,350 2,923.03 2,615.76 3161 アゼアス 新型インフルなど感染症対策向けに防護服事業を展開 東証2部 541 32.92 43.42 3408 サカイオーベク 蚊を寄せ付けない繊維製品「ビットレッチ」 東証1部 199 136.04 61.65 3524 日東製網 子会社で防虫ネットを取り扱う 東証1部 138 35.94 13.92 4005 住友化学 蚊帳「オリセットネット」はマラリア対策推奨品 東証1部 545 9,022.18 8,517.12 4043 トクヤマ NICTと共同開発した深紫外LEDはウイルスの殺菌効果 東証1部 143 500.03 955.48 4046 大阪ソーダ 二酸化塩素の空間除菌製品「クロサイドプラス」 東証1部 443 495.14 78.04 4224 ロンシール工業 抗ウイルス効果を持つ素材「ロンプロテクト」技術 東証2部 146 70.44 12.85 4241 アテクト ディスポーザブル検査器具 JASDAQ 755 31.76 9.81 4243 ニックス 防虫忌避素材「ARINIX」を手掛ける JASDAQ 955 22.18 48.56 4557 医学生物研 抗デングウイルス薬を開発しておりジカ熱へ思惑 JASDAQ 437 113.87 7.85 4574 大幸薬品 衛生管理製品「クレベリン」にウイルス除去効果 東証1部 1,278 175.71 173.34 4595 ミズホメディー 感染症迅速診断システムを手掛ける JASDAQ 1,730 41.19 77.28 4952 SDSバイオ 農業用・工業用の防カビ・殺虫・除草剤を製造 東証2部 825 64.60 5.52 4985 アース製薬 虫除け製品「サラテクト」や「虫こない」など 東証1部 4,665 942.33 272.27 4998 フマキラー 防虫剤「どこでもベープ」など蚊取りアイテム 東証2部 595 196.23 123.79 5122 オカモト コンドームでシェアNo.1を誇る 東証1部 966 1,014.26 911.94 5194 相模ゴム 天然ゴムラテックス製コンドーム 東証2部 672 73.49 51.74 5199 不二ラテックス 「SKYN」ブランドなどコンドーム JASDAQ 281 36.14 13.36 6291 日本エアテク 感染症対策機器やクリーンルームを手掛ける 東証1部 643 58.25 31.44 6328 荏原実業 医療・感染症対策として病院用空気清浄機など 東証1部 1,263 84.81 11.63 6946 アビオニクス 発熱者を振り分ける赤外線サーモグラフィー 東証2部 191 54.05 154.88 7432 ダルトン バイオハザードシステムを手掛ける JASDAQ 181 25.69 1.24 7444 ハリマ共和物産 日用品・化粧品・トイレタリー卸売を行う専門商社 東証2部 1,033 56.21 0.99 7501 ティムコ 着る防虫素材「スコーロン」は蚊にも効果 JASDAQ 502 16.76 5.83 7516 コーナン商事 ホームセンター大手 東証1部 1,633 566.35 332.35 7707 PSS  DNA抽出システムはウイルス検出も マザーズ 421 87.38 65.56 7963 興研   マスクやクリーンシステムなど JASDAQ 1,610 82.17 9.59 8218 コメリ  ホームセンターを全国展開する 東証1部 2,273 1,236.72 569.76 9835 ジュンテンドー 西日本トップの店舗網を有するホームセンター 東証2部 139 28.95 0.98

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■ネットキャッシュ/時価総額比率が 30%以上の銘柄 コード 銘柄 市場 2/5株価 (円) 現金及び現 金同等物 (百万円) 有利子負債 (百万円) ネットキャッシュ (百万円) ROE (%) 時価総額 (百万円) ネットキャッシュ /時価総額 (%) 7222 日産車体 東証1部 1,096.0 118,359 0 118,359 9.83 172,334 68.68 1963 日揮 東証1部 1,759.0 297,707 35,919 261,788 5.41 455,674 57.45 9869 加藤産業 東証1部 2,894.0 64,122 1,960 62,162 6.33 110,415 56.30 6417 SANKYO 東証1部 4,435.0 218,672 0 218,672 2.23 397,364 55.03 6134 富士機械製造 東証1部 1,072.0 54,207 600 53,607 6.75 104,867 51.12 1766 東建コーポレーション 東証1部 9,020.0 59,527 0 59,527 11.13 121,517 48.99 6366 千代田化工建設 東証1部 830.0 113,246 11,010 102,236 5.48 216,069 47.32 8595 ジャフコ 東証1部 3,350.0 89,895 15,361 74,534 15.95 161,786 46.07 7313 テイ・エス テック 東証1部 2,703.0 84,552 1,742 82,810 13.08 183,804 45.05 1719 安藤・間 東証1部 559.0 79,558 33,686 45,872 12.31 103,531 44.31 7451 三菱食品 東証1部 3,060.0 77,003 0 77,003 7.42 177,863 43.29 1881 NIPPO 東証1部 1,821.0 96,855 5,247 91,608 9.64 217,430 42.13 1924 パナホーム 東証1部 871.0 62,335 968 61,367 6.06 146,818 41.80 1662 石油資源開発 東証1部 2,998.0 142,657 71,535 71,122 6.70 171,350 41.51 1861 熊谷組 東証1部 341.0 71,702 19,937 51,765 10.65 128,742 40.21 6963 ローム 東証1部 4,940.0 222,668 0 222,668 6.40 560,196 39.75 6481 THK 東証1部 1,809.0 155,239 60,000 95,239 9.71 242,147 39.33 1983 東芝プラントシステム 東証1部 1,399.0 53,127 0 53,127 9.13 136,621 38.89 3191 ジョイフル本田 東証1部 2,339.0 42,740 475 42,265 3.08 120,722 35.01 8036 日立ハイテクノロジーズ 東証1部 3,215.0 154,558 0 154,558 9.80 442,830 34.90 9934 因幡電機産業 東証1部 3,675.0 35,838 730 35,108 8.98 102,224 34.34 7459 メディパルホールディングス 東証1部 1,797.0 176,530 27,182 149,348 6.44 439,410 33.99 4928 ノエビアホールディングス 東証1部 3,125.0 37,139 0 37,139 8.86 110,786 33.52 7862 トッパン・フォームズ 東証1部 1,431.0 53,497 182 53,315 4.95 164,565 32.40 9747 アサツー ディ・ケイ 東証1部 2,579.0 35,082 128 34,954 2.80 108,718 32.15 7966 リンテック 東証1部 2,250.0 56,050 1,695 54,355 7.24 172,269 31.55 8060 キヤノンマーケティングジャパン 東証1部 2,095.0 99,573 0 99,573 5.73 316,512 31.46 4547 キッセイ薬品工業 東証1部 2,861.0 52,142 3,278 48,864 4.89 155,384 31.45 2784 アルフレッサ ホールディングス 東証1部 2,149.0 160,265 1,735 158,530 6.97 505,052 31.39 8185 チヨダ 東証1部 3,065.0 42,993 3,157 39,836 5.45 127,534 31.24 6756 日立国際電気 東証1部 1,345.0 46,868 3,123 43,745 16.43 141,522 30.91 4733 オービックビジネスコンサルタント 東証1部 4,660.0 58,082 0 58,082 7.37 188,040 30.89 6954 ファナック 東証1部 15,850.0 991,236 0 991,236 16.14 3,264,184 30.37 7279 ハイレックスコーポレーション 東証2部 3,220.0 44,794 7,506 37,288 9.94 123,057 30.30 出所:フィスコ作成 ■企業の株価対策への期待高まる 先週の日経平均は日銀のマイナス金利政策導入を手掛かりとした前週の上昇部分を帳消しにするなど、波乱含みの相場展開を見 せてきている。米国では追加利上げの時期を巡る思惑から円相場も不安定さを増している。とはいえ、決算発表が本格化する中で 企業の株価対策等の動きもみられる。現在の全体相場に連れ安した状況の中で、キャッシュリッチ企業は、自社株買い等の株価対 策を実施する可能性が期待されよう。そこで、(1)時価総額 1000 億円以上、(2)ネットキャッシュ÷時価総額が 30%以上、の銘 柄を挙げている。その中で ROE が低い銘柄等は、政府が後押しするコーポレートガバナンス改革へのプレッシャーもあり、より期 待度が高いだろう。

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■株安や増税観測で消費者の財布の紐が固くなると想定 岡三証券では、世界景気の減速懸念が強まり年初から大荒れの相場展開となっているなか、相対的に底堅い動きを示しているの が内需関連銘柄であるとみている。とりわけ、割安感のある外食チェーンやディスカウントストア銘柄に注目。内需株が底堅い背 景として、賃金の伸び悩み、景気の先行き不透明感、社会保障制度に対する不安感などを指摘。よほど賃上げの流れが強まらない 限り、消費が拡大する可能性は低いとみている。また、足元の株価下落による逆資産効果や 2017 年 4 月に予定される消費再増税 も消費者心理に影を落とすと予想しており、今後一層生活防衛色が強くなると考えている。 ■主な生活防衛関連銘柄(岡三証券) 出所:岡三証券 ネッ ト比較 中古・ レンタル ディスカウントストア・ 小売 コード 銘柄名 コード 銘柄名 コード 銘柄名 2371 カカクコム 2652 マンダラケ 2698 キャンドゥ 2440 ぐるなび 2674 ハードオフ 2735 ワッツ 2477 比較.com 2681 ゲオHD 2782 セリア 9603 エイチ・アイエス 2751 テンポス 2791 大黒天 2780 コメ兵 3046 JIN 3021 PCNET 3059 ヒラキ 外食 3093 トレファク 3376 オンリー コード 銘柄名 3135 マーケットエンタ 7532 ドンキホーテH 2695 くらコーポ 3177 ありがと 7564 ワークマン 2752 フジオフード 3179 シュッピン 7646 PLANT 3397 トリドール 3313 ブックオフ 7874 レック 7421 カッパ・クリエ 4298 プロトコーポ 8167 リテールPT 7581 サイゼリヤ 4666 パーク24 8202 ラオックス 7611 ハイデ日高 4732 USS 8203 Mr.Max 9936 王将フード 7599 ガリバー 9823 マミーマート 9843 ニトリHD 9948 アークス

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1 月 29 日申し込み時点の 2 市場信用残高は、金額ベー スで買い残高が 577 億円減の 2 兆 9115 億円、売り残高が 425 億円増の 5576 億円だった。買い残高は 3 週連続で減 少となり、売り残高は 5 週ぶりに増加した。信用倍率(買 い残高÷売り残高)は前週の 5.76 倍から 5.22 倍に低下。 買い方の信用評価損益率は-16.63%から-12.81%に改 善。売り方の評価損益率は+7.31%から+1.90%に低下し ている。 この週(1 月 25-29 日)の日経平均は前週末比 559.77 円高の 17518.30 円だった。原油相場に過剰に反応する相 場展開が続く中、原油市況はイラン輸出再開による先安 感がある中で 30 ドル近辺での底堅さをみせた。注目され ていた日銀の金融政策決定会合の結果については、マイ ナス金利導入が決定された。発表後の日経平均は一時 17600 円台まで急伸していた。 個別では JT<2914>の信用倍率が 5.88 倍から 0.74 倍と 売り長の需給状況に。メビウスの値上げを発表し、その 効果が年 260 億円との見方が伝わると株価は急伸。この 局面で新規売りが積み上がる一方で、買い方の利益確定 が進み、理想的な需給改善をみせている。サイバーエー ジ<4751>は 10.83 倍から 2.47 倍に取り組みが大きく改 善。決算を手掛かりに株価は急伸しており、この局面に おいて新規売りが積み上がり、買い方の利食いが進んだ。 コード 市場 銘柄 2/5終値 (円) 信用買残 (1/29:株) 信用売残 (1/29:株) 信用倍率 (1/29:倍) 信用買残 (1/22:株) 信用売残 (1/22:株) 信用倍率 (1/22:倍) 7262 東証1部 ダイハツ 1,755.0 557,600 4,864,700 0.11 629,600 672,100 0.94 2914 東証1部 J T 4,682.0 323,400 438,100 0.74 712,600 121,100 5.88 4751 東証1部 サイバエージ 5,410.0 545,400 220,400 2.47 779,400 72,000 10.83 7453 東証1部 良品計画 24,890.0 129,100 69,100 1.87 169,400 27,300 6.21 6305 東証1部 日立建 1,673.0 447,700 790,800 0.57 464,800 291,300 1.60 7276 東証1部 小糸製 5,040.0 70,300 272,200 0.26 108,700 150,700 0.72 6869 東証1部 シスメックス 7,570.0 277,100 338,600 0.82 343,700 152,800 2.25 7269 東証1部 スズキ 3,223.0 368,700 557,900 0.66 394,000 247,200 1.59 8570 東証1部 イオンFS 2,490.0 405,300 439,400 0.92 513,600 232,700 2.21 9432 東証1部 NTT 5,176.0 336,600 889,000 0.38 602,800 665,500 0.91 4452 東証1部 花 王 6,114.0 374,500 237,700 1.58 571,300 157,700 3.62 7270 東証1部 富士重 4,220.0 3,737,900 498,100 7.50 4,483,600 278,200 16.12 9064 東証1部 ヤマトHD 2,497.5 173,400 497,300 0.35 253,500 343,200 0.74 2413 東証1部 エムスリー 2,741.0 1,187,500 486,700 2.44 1,613,200 321,800 5.01

決算を受けて需給改善の動きも

取組みが改善した銘柄

信用倍率(倍) 信用残高 金額ベース 単位:百万円

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北朝鮮ミサイル発射と通貨の動き

また地政学リスクが浮上しています。北朝鮮は 1 月 6 日の

「水爆」実験に続き、「地球観測衛星」を今月 8-25 日の間に打

ち上げると国際機関に通告してきました。これまでの経緯から

今回は長距離弾道ミサイル発射の可能性があり、着弾の状況

次第では金融市場に大きな影響がありそうです。通貨はどの

ような値動きを見せるでしょうか。

北朝鮮は 1993 年以降、複数回にわたり異なるタイプのミサ

イル実験を行ってきました。そのほとんどは日本海に着弾して

おり、日本をターゲットにしているのは間違いありません。

1998 年にはミサイルが日本の国土上空を通過し、太平洋まで

飛来したこともあります。長距離弾道ミサイルが発射されれ

ば、東シナ海に着弾した 2012 年 12 月以来、3 年 2 カ月ぶりに

なります。

国内メディアによると、日本の領域内に落下する場合に備

え、北朝鮮のミサイルが大気圏外を飛来した際にはイージス

艦に搭載した海上配備型迎撃ミサイル(SM3)で、また大気圏

内に突入した段階では首都圏や沖縄本島に配備された地対

空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)で撃ち落とすことになっ

ています。着弾する場所や状況によって事態は急変しかね

ず、金融市場も注意が必要です。

これまでのように北朝鮮のミサイルが日本の海域に着弾し、

被害がなければ、日本、韓国、中国、台湾の各市場は限定的

な株安・通貨安にとどまるでしょう。問題は日本がミサイル迎

撃に成功せず、国土内に着弾した場合です。一気に戦時モー

ドとなって日本の株、国債、円が売られる「トリプル安」は避け

られないでしょう。

日本のような経済大国が直接被害を受けたとなれば、周辺

国、特に経済情勢の悪化が懸念される韓国にも甚大な影響が

及ぶと予想されます。韓国銀行(中央銀行)が1月26日に発表

した国内総生産(GDP)によると、2015年の成長率は+2.6%と、

2012 年以来の低水準を記録しています。韓国ウォンは足元で

1 ドル=1200 ウォン台と 5 年半ぶりの安値圏で推移しており、

今後急激なウォン安に振れれば 1998 年の通貨危機が想起さ

れるでしょう。それが日本に跳ね返って円をさらに押し下げ、

東アジア全体が通貨危機に陥るシナリオも想定する必要があ

るでしょう。

これまで地政学リスクが浮上すると、「有事のドル買い」や

「リスク回避の円買い」などが常識的な選択でした。ただ、今

回は「中国ショック」の際にもみられたように、ユーロやスイス

フランあたりが物色対象になるかもしれません。昨年 11 月に

国際通貨基金(IMF)が特別引き出し権(SDR)の構成通貨に採

用した人民元は、中国の北朝鮮に対する強い影響力からも、

実は売りではなく買いに振れる可能性もあるでしょう。

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決算カレンダー

5-15

2 レーティング

格上げ・買い推奨

16

格下げ・売り推奨

17

3 投資主体別売買動向

総括コメント

18

市場別データ

19

4 新規上場銘柄

結果とスケジュール

20

5 一目均衡表雲抜け銘柄

雲上抜け銘柄(東証 1 部)

21

雲下抜け銘柄(東証 1 部)

22-23

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日付 曜日 時間 2月8日 月 08:50 国際収支(12月) 08:50 日銀金融政策決定会合における主な意見(1月28・29日分) 08:50 貸出・預金動向(1月、日本銀行) 10:30 毎月勤労統計(12月) 13:30 特定サービス産業動態統計(12月) 13:30 企業倒産(1月) 14:00 景気ウォッチャー調査(街角景気1月調査) 16:00 独・鉱工業生産指数(12月) 19:25 ブ・週次景気動向調査 21:00 印・GDP(10-12月) 24:00 米・労働市場情勢指数(1月) 決算発表 いすゞ自、スズキ 中・海外直接投資(1月、12日までに) 米・決算発表 21世紀フォックス 中・株式市場は春節のため休場(12日まで)、香港休場は10日まで休場 ブ・株式市場はカーニバルのため休場(9日まで) 2月9日 火 08:50 マネーストック(1月、日本銀行) 12:00 スポットLNG価格調査(1月) 14:00 移動電話国内出荷(12月) 15:00 工作機械受注(1月) 15:45 スイス・失業率(1月) 16:00 独・貿易収支(12月) 16:00 独・経常収支(12月) 18:30 南ア・失業率(10-12月) 18:30 英・貿易収支(12月) 24:00 米・JOLT求人件数(12月) 24:00 米・卸売在庫(12月) 決算発表 大成建、大林組、清水建、鹿島、東レ、ダイキン工、ルネサスエ、KDDI 、SUMCO、アサヒGH 決算発表 マクドHD、資生堂、ヤマハ発、シマノ 米・大統領選、ニューハンプシャー州予備選(民、共) 米・決算発表 コカ・コーラ、ディズニー 2月10日 水 08:50 国内企業物価指数(1月、日本銀行) 08:50 貸出約定平均金利(12月、日本銀行) 11:00 オフィス空室状況(1月末) 11:00 中古車販売台数(1月) 18:30 英・鉱工業生産指数(12月) 21:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週) 28:00 米・財政収支(1月) 決算発表 日産自、東急、小田急、西武HD、ソフバンク、ネクソン、サッポロH、昭和電工 米・FRB議長が下院金融サービス委員会で証言 米・サンフランシスコ連銀総裁が講演 米・決算発表 テスラ、ツイッター、プルデンシャル、シスコシステムズ、タイムワーナー 中・元建て新規融資(1月、15日までに) 中・マネーサプライ(1月、15日までに) 中・資金調達総額(1月、15日までに) 内容

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日付 曜日 時間 2月11日 木 17:00 トルコ・経常収支(12月) 17:15 スイス・消費者物価指数(1月) 17:30 欧・スウェーデン中央銀行が政策金利発表 19:00 ブ・FGV消費者物価指数(IPC-S)(2月10日まで1カ月間) 22:30 米・新規失業保険申請件数(先週) 23:45 米・消費者信頼感指数(先週) 株式市場は祝日のため休場(建国記念日) 米・FRB議長が上院銀行委員会で証言 米・決算発表 AIG 欧・決算発表 ソシエテ・ジェネラル、チューリッヒ、リオ・ティント 欧・ユーロ圏財務相会合(ブリュッセル) 亜・フィリピン中央銀行が政策金利発表 2月12日 金 08:50 対外対内証券売買(先週) 08:50 マネタリーサーベイ(12月、日本銀行) 08:50 貸出先別貸出金(四半期調査)(12月、日本銀行) 11:00 発受電速報(1月) 16:00 ブ・FIPE消費者物価指数(週次)(先週) 16:00 独・GDP速報値(10-12月) 19:00 ブ・FGVインフレ率(IGP-M、1次プレビュー)(2月10日まで1カ月間) 19:00 欧・鉱工業生産指数(12月) 19:00 欧・域内GDP速報値(10-12月) 19:00 欧・ユーロ圏鉱工業生産(12月) 21:00 印・鉱工業生産(12月) 21:00 印・消費者物価指数(1月) 22:30 米・小売売上高(1月) 22:30 米・輸入物価指数(1月) 24:00 米・企業在庫(12月) 24:00 米・ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(2月) 三菱重がJAXAとH2Aロケット30号機打ち上げ 決算発表 日本郵政、かんぽ生命、ゆうちょ銀、損保日興H、第一生、東京海上H、T&DHD、サントリ食、楽天 欧・決算発表 ルノー、コメルツ銀行、アルセロール・ミタル 欧・欧財務相理事会(ブリュッセル) 内容

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■(日)12 月経常収支 8 日(月)午前 8 時 50 分発表 (予想は、+1 兆 291 億円) 参考となる 11 月実績は+1兆 1435 億円。経常黒字額は 5 か月連続で 1 兆円を上回った。海外から 受け取る利子・配当である第 1 次所得収支は+1 兆 5423 億円で 11 月としては過去最大の黒字額となった。12 月については貿易 収支の改善が見込まれており、黒字額は 6 カ月連続で 1 兆円を上回る見込み。 --- ■(米)イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言 10 日(水)日本時間 11 日午前 0 時開始予定 利上げを決定した 12 月 16 日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合後に行われた記者会見で、経済活動見通しや労働市場に 対するリスクは安定しているとの見方を示した。また、低水準のインフレ率は一時要因によるものであり、この要因がなくなる ことでインフレ圧力は高まっていくと指摘している。今回の議会証言では 3 月利上げの可否についての発言などが注目される。 なお、11 日には上院での証言が予定されている。 --- ■(米)1 月小売売上高 12 日(金)午後 10 時 30 分発表予定 (予想は、前月比+0.1%) 参考となる 12 月実績は前月比-0.1%で市場予想をやや下回った。天候の影響もあったが、ガソリ ン価格の下落でガソリンスタンドにおける売上が減ったことが要因。ただし、自動車、ガソリン、建材、食品を除く売上高も前 月比-0.3%と低調だった。1 月については、ガソリンの売上高は減少するとみられており、医療や電子機器・家電類の売上高が 伸びない場合、全体の売上高は 2 カ月連続で減少する可能性がある。 --- ■(米)2 月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値 12 日(金)日本時間 13 日午前 0 時発表予定 (予想は 92.5) 参考となる 1 月確定値は 92.0 で速報値 93.3 から下方修正された。2 月速報値については、天候不順などの特 殊要因によって悪化する可能性は低いとみられている。1 月時点の期待指数は悪化していなかったことを考慮すると、2 月速報 値は 1 月確定値をやや上回る見込み。市場予想は妥当な水準か。 ---

参照

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