目
【目標8】
誰もがスポーツに親しみ、子供たちに夢を与える社会を創る
【政策の方向性】
アスリートの活躍により、子供たちに希望を与えるとともに、スポー
ツの力により、人々が健康に過ごし、生きがいを感じることができる、
活気に満ちた都市を実現する。
22: トップアスリートの育成と、誰もがいつまでもスポーツに親しめる環境を実現する Ⓒ東京マラソン財団 ⒸX-1/依田裕章目 標 8 スポーツの力の活用 ○ スポーツは、個人の楽しみや生きがいの創出はもとより、教育や産業振興、福 祉、医療など、さまざまな分野の政策と相乗効果を発揮する力を持っている。 ○ 近年、子供たちの気力や体力の低下が問題となっているが、スポーツに打ち込 むことを通じて、他者との相克にも耐え得る肉体と精神が鍛えられるとともに、 友情やフェアプレーの精神など、一生を支える心の糧を得ることができる。 ○ また、超高齢社会において、スポーツに親しみながら健やかな生活を送り、社 会との絆を得ることは、夢や希望を持って人生を送ることにつながる。 ○ 都は、年齢やハンディキャップの有無を問わず、誰もが、いつでも、どこでも、 そしていつまでもスポーツに取り組めることを目指し、国に先駆けて、スポーツ の所管部門を一元化した「スポーツ振興局」を平成 22 年度に設置した。 ○ 今後も、関係団体や区市町村、地域などと連携し、スポーツ施策の推進に取り 組み、誰もがスポーツに親しむ「スポーツ都市東京」を実現していく必要がある。 国際的なスポーツ大会等の積極的な開催 ○ 平成 19 年より開催している「東京マラソン」は、全国からの申込みが増加す るなど国民的な一大イベントに成長した。さらに、平成 22 年に、市民参加型大 規模レースとしては日本唯一のゴールドラベル(※1)に格付けされ、世界トップレ ベルのマラソン大会となった。また、ボランティアやチャリティー活動の側面か らみても、日本を代表するスポーツイベントへと成長している。 ○ 都は、平成 23 年の世界体操競技選手権など、国際的なスポーツ大会開催の後 押しや、国内最大規模のスポーツ大会となる「スポーツ祭東京 2013」の開催準 備、さらには「2020 年オリンピック・パラリンピック競技大会」の招致活動な どに積極的に取り組んでいる。 ○ 2020 年オリンピック・パラリンピック競技大会の開催が実現している。 ○ 誰もが、いつでも、どこでも、そしていつまでも身体を動かしたくなるスポー ツ環境が整備されている。 ○ スポーツ施設の集積であるスポーツクラスターにおいて多くの国際大会等が 連続して開催され、活力あるまちが生まれている。 ○ アスリートの「発掘 ⇒ 育成 ⇒ 強化 ⇒ 活躍 ⇒ 地域スポーツへの貢献」と いう「東京アスリート・サイクル」が定着している。 22:トップアスリートの育成と、誰もがいつまでもスポーツに親しめる環境を 実現する 2020 年の東京の姿 これまでの主な取組と課題
目 ○ 多くの集客と経済面等でのさまざまな効果を生む大規模スポーツ大会の開催 は、まちに賑わいを与え、活気あふれる東京を生み出す原動力となる。今後も、 世界規模の大会が開催できる環境を整え、継続して招致を促進することにより、 「スポーツ都市東京」の魅力を世界に発信していくことが重要である。 スポーツに親しむ環境の整備 ○ 「東京マラソン」に象徴されるランニングや、ウォーキング、サイクリングに 取り組む人が増え、公園や遊歩道がスポーツの場としても再認識されるとともに、 都民の健康やスポーツに対する関心が高まりつつある。 ○ 一方、都民アンケートによると、「忙しい」「機会がない」ことを理由にスポー ツ・運動を行わなかったとの回答が多いことや、年代別に見ると 20 代から 40 代でスポーツの実施率が低い傾向が見られる。 ○ スポーツを生活の中に浸透させることは、個人の健康と生きがいや豊かな社会 づくりに大きく寄与する。平成 32 年に「2020 年オリンピック・パラリンピッ ク競技大会」を招致するためにも、都のスポーツ拠点となるハードの整備のみな らず、誰もが生涯にわたりスポーツを楽しむという文化の確立が重要である。 ○ そのためには、スポーツ施設の整備とともに、ランニングやウォーキングなど 身近な場所で行うスポーツについて、安全に取り組むことができる環境整備を進 める必要がある。 アスリート育成支援による競技力向上 ○ 平成 23 年夏のFIFA女子ワールドカップにおける「なでしこジャパン」の 初優勝は、東日本大震災後の日本国民に、大きな感動や自信、希望をもたらすな ど、改めて「スポーツの力」を証明することとなった。 ○ こうした国際競技大会におけるトップアスリートの活躍を、スポーツ人口のす そ野拡大や、将来のトップアスリート候補の成長へとつなげていくことが重要と なる。 % 27.5 36.3 40.9 48.6 53.8 50.4 0 10 20 30 40 50 60 20代 30代 40代 50代 60代 70歳以上 <スポーツ・運動を「週に1日以上実施」した人の割合> (資料)「スポーツ・運動に関する世論調査」(平成 21 年 10 月 生活文化スポーツ局)より作成 % 21.6 22.6 39.1 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 ら ら ら <スポーツ・運動を行わなかった理由 (複数回答・上位 3 つ)> 忙 し く て 時 間 がないから 身体が弱いから 機 会 が な か ったから
目 標 8 ○ 都はこれまでも、世界の舞台で活躍できるアスリート候補の早期発掘と、ジュ ニア期からの一貫した育成に取り組んできた。これらのアスリートが世界の舞台 で活躍していくため、引き続き育成を図るとともに、今後は、活躍したアスリー トの力を地域のスポーツ振興に還元できるしくみづくりが必要である。 子供の体力向上施策の推進 ○ 児童や生徒の体力・運動能力は、昭和 50 年代をピークに長期的な低下傾向に ある。これは、塾通いの増加やテレビゲームの普及、身近な空き地の減少など、 子供を取り巻く環境の変化による運動不足が原因であると考えられている。 ○ 平成 22 年度東京都児童・生徒の体力テスト調査結果によると、都の中学・高 校生は、体格は男女共にほぼ全国平均レベルであるが、体力・運動能力はほとん どの調査項目で全国平均値を下回っている。 ○ 都は、「子供の体力向上推進本部」 を設置し、平成 22 年度に「総合的な 子供の基礎体力向上方策(第一次推進 計画)」を策定し、積極的に子供の体 力向上に取り組んできた。 ○ 子供の頃から運動習慣を身に付け ることは、健康増進に限らず、将来に わたってスポーツに親しみ、健康で豊 かな生活を送ることへとつながる。今 後も引き続き、積極的に子供の体力向 上に取り組む必要がある。 障害者スポーツの振興 ○ 都は、昭和 26 年に全国に先駆けて身体障害者スポーツ大会を開催し、現在も 他の大会を統合した「東京都障害者スポーツ大会」を毎年開催している。 ○ また、平成 21 年にアジア最大規模の、障害のある若者の国際総合スポーツ大 会である「東京2009アジアユースパラゲームズ」を開催するなど、障害者ス ポーツの振興に積極的に取り組んできた。 ○ 平成 25 年には、全国で初めて、国民体育大会と全国障害者スポーツ大会を一 つのスポーツの祭典と位置づけた「スポーツ祭東京2013」を開催することに より、障害の有無に関わらず共にスポーツを楽しむ環境づくりを推進する。 ○ 今後も引き続き、障害者のスポーツ環境を整えるとともに、障害者スポーツの 普及のため、パラリンピック等の世界的な舞台で活躍できるアスリートの育成を 支援する必要がある。 <中学校 12 歳男子の体格・体力> (出典)「平成 22 年度東京都児童・生徒の体力テスト調査 報告書」(平成 23 年3月 東京都教育委員会) (備考)平成 21 年度の全国平均を 50 とした場合の偏差値
目 <四大スポーツクラスターの整備> ・ 四大スポーツクラスターを整備し、国際的な大会の招致を進めることで、都民 のスポーツ熱を高めるとともに、クラスターとリンクしたまちづくりを実現する。 ① 神宮地区 昭和 39 年の東京オリンピックにおけるメイン会場であった神宮地区一帯は、 秩父宮ラグビー場など多くのスポーツ施設を有する。国立霞ヶ丘競技場の国に よる建替えにより、「2020 年オリンピック・パラリンピック競技大会」では、 再びメインスタジアムとなることが期待されている。 ② 駒沢地区 東京オリンピックのレガシー(遺産)を受け継ぐ施設。「スポーツ祭東京2 013」の開催に合わせて施設を改修し、ユニバーサルデザインなど各施設の 機能向上を図ることで、都のスポーツ振興拠点として更に重要な役割を担う。 ③ 武蔵野の森地区 平成 25 年開催の「スポーツ祭東京2013」のメイン会場である味の素ス タジアムに隣接する都有地に、補助競技場や国際大会が開催できるメインアリ ーナ等の施設群を整備し、多摩地域のスポーツ振興拠点を形成する。 ④ 臨海地区 有明コロシアムをはじめ、東京辰巳国際水泳場やお台場ランニングコースな ど、臨海地区には多くのスポーツ施設が集積している。臨海副都心の発展に合 わせてスポーツ施設を充実し、一大クラスターを形成していく。 大規模スポーツ施設を中心としたさまざまな施設の集積(スポーツクラスター) により、集客力の高い、賑わいあふれるエリアを生み出し、スポーツ振興とともに、 活力あるまちの再生を実現する。 これからの政策展開 <①神宮地区> (平成 31 年度改修完了予定) <④臨海地区> <②駒沢地区> (平成 22 年度~改修中) <③武蔵野の森地区> (平成 28 年度完成予定)
四大スポーツクラスター
目 標 8 <2020 年オリンピック・パラリンピック競技大会の開催> ・ 平成 32 年の「2020 年オリンピック・パラリンピック競技大会」の開催実現 に向け、都民や国民の理解と協力を得ながら、オールジャパン体制で招致活動に 取り組んでいく。 <大規模スポーツ大会の連続開催> ・ 平成 25 年は、1 月の冬季国体に始まり、「東京マラソン」、秋の「スポーツ祭 東京2013」と続くスポーツイヤーとなる。 ・ 今後 10 年間を、世界卓球選手権、ラグビーワールドカップなど、国際的なス ポーツ大会が連続して開催される「スポーツ黄金の 10 年」とし、多くの集客に よる活気ある東京を実現する。 <誰もがスポーツに親しむことができる環境の創出> ・ 競技スポーツに限らず、都民が身近に身体 を動かすことができる場を整備することで、 スポーツ実施率を向上させる。 ・ 歩くことが楽しくなる遊歩道や、安全に通 行できる自転車走行空間を拡充し、都民が身 体を動かしたくなる環境を整備する。 ・ 気軽にスポーツを楽しむことができる地域 スポーツクラブの全区市町村への設置促進 や、都民が参加しやすいスポーツイベントの 拡充など、地域スポーツの活性化を図る。 公園や遊歩道など身体を動かしたくなる場を整備し、都民の誰もがスポーツに親 しむことができる環境を創出する。 <地域スポーツクラブ> 自主 運営 多世代 他種目 多様性 活動 拠点 指導者 地域スポーツクラブとは、地域住民が主 体的に運営し、誰もが、いつでも、どこで も、そしていつまでもスポーツを楽しむこ とができる日常的なスポーツ活動の場
毎年開催 東京マラソン 平成 24 年 FINA競泳ワールドカップ 平成 25 年 スポーツ祭東京2013 平成 26 年 世界卓球選手権 平成 31 年 ラグビーワールドカップ 平成 32 年 2020 年オリンピック・パラリンピック競技大会 <今後東京で開催される予定の主な大規模スポーツ大会> 国際的なスポーツ大会やスポーツ祭東京2013を開催することで、都民のスポ ーツに対する関心を高め、多くの集客による活気ある都市を実現する。 2020 年オリンピック・パラリンピック競技大会をオールジャパン体制で招致し、 開催を実現する。
目 <「東京アスリート・サイクル」の形成> ・ ジュニア期の素質ある選手を発掘し、育成を支援することで、世界で活躍する 東京育ちのアスリートを数多く輩出していく。 ・ アンチドーピング教育やメンタルサポートなど、大学等と連携したアスリート の医・科学サポートを拡充することで、心身両面からの選手育成を促進する。 ・ 競技団体など関係機関と連携し、大規模大会で活躍した東京育ちのアスリート を地域のスポーツ指導者等として迎え、その経験と能力を地域スポーツの振興に 還元する仕組みである「東京アスリート・サイクル」の形成を促進する。 <子供の体力の向上> ・ 都が独自の統一体力テストを実施するとと もに、公立学校の全児童・生徒が必要とする 体力向上プログラムの構築により、子供一人 ひとりの発達段階に応じた体力向上を図る。 ・ 中学・高校の部活動に、都が育成を支援し た「東京アスリート」を派遣するなど、学校 現場にアスリートの力を還元し、競技力の向 上と次世代の育成を推進する。 ・ 家族や学校に加え、関連団体や企業等の連 携体制により、社会全体で子供の体力向上を 目指していく。 世界規模の大会で活躍した東京育ちのアスリートが、その成果を地域スポーツへ 還元する「東京アスリート・サイクル」の形成を促進する。 総合的な子供の体力向上策の推進により、体力の長期的な低下傾向に歯止めをか け、平成 31 年度には、戦後ピークであったとされる昭和 50 年代の水準へと向上さ せる。 <持久走(1,500 m)の経年変化 (全国・東京都比較)> 昭和 50 平成元年 10 20 年 速い 遅い 360 390 420 記録(秒) 全 国 13歳 男 子 東 京 都 13歳 男 子 (資料)「子供の体力向上推進本部 総合的な子供の基礎体力向上方策 (第1次推進計画)」 (平成 22 年7月 東京都教育委員会) より作成 <東京アスリート・サイクルのイメージ> 次世代 発掘 地域 貢献 育成 活躍 強化 学校 地域スポーツクラブ 地域 コミュニティ
目 標 8 <障害者スポーツの振興> ・ 障害者がより身近な地域でスポーツを 楽しむことができる場を開拓し、環境を 整備する。 ・ 障害者スポーツセミナーの開催や障害 者スポーツ指導員の資格取得促進等に より、障害者スポーツを支える人材を育 成する。 ・ 専門ポータルサイトの開設など、障害 者スポーツに関する具体的な情報発信 を強化する。 ・ 強化練習会の開催など障害のある選手 の競技力向上に取り組むとともに、障害 者スポーツ競技団体の組織強化を図る。 障害の有無に関わらず誰もがスポーツを楽しめる環境を整備するとともに、障害 者スポーツに関する普及啓発や取組体制の強化を着実に推進する。 <障害者スポーツ促進のイメージ> 障害の有無に関わらず、 誰もがスポーツに親しめる 「スポーツ都市東京」の実現 障害者スポーツを広め、 障害のある人に対する スポーツ活動を促進 障害のある人が 地域でスポーツ活動を継続 できる環境を整備 障害者スポーツへの 取組体制の強化 スポーツ祭東京2013は、第 68 回国民体育大会と第 13 回全国障害者スポ ーツ大会を、スポーツの夢と感動を伝えるひとつの祭典として開催するもので す。 東京都における国民体育大会(国体)の開催は、昭和 34 年の第 14 回大会以 来、54 年ぶり3回目、全国障害者スポーツ大会は初めての開催となります。 スポーツ祭東京2013の開催に向け、気運を醸成するとともに、大会を契機 に多摩・島しょ地域のさらなる活性化を図り、国内外へ魅力を発信していきます。 ◇大会概要 スポーツ祭東京2013マスコット 「ゆりーと」 全体会期 会場区市町村 開・閉会式会場 各大会 第68回国民体育大会 第13回全国障害者スポーツ大会 正式競技:37競技 正式競技:13競技 公開競技:3競技 デモンストレーションとして のスポーツ行事:50種目 (平成23年12月現在) 会期 9月28日 ~ 10月8日 10月12日 ~ 10月14日 約22,000人 約5,500人 (選手・監督) (選手・役員) 参加者数 平成25年9月28日 ~ 10月14日 62区市町村(都内全区市町村)及び都外2市町 (埼玉県長瀞町、千葉県印西市) 味の素スタジアム 実施競技 オープン競技 : 選定中 (平成23年12月現在)
目 都は、2020 年オリンピック・パラリンピック競技大会を東京で開催するため、 招致活動を展開しています。 平成23年9月15日に「東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会」 が発足しました。 同委員会では、同年11月28日に、国や経済界、スポーツ界、被災県などの代 表者で構成される第1回評議会を開催し、招致に向けオールジャパンで取り組む 体制が整うとともに、同30日には、招致活動の象徴となる招致ロゴマークを公 表しました。さらに同年12月には、衆議院、参議院それぞれにおける招致決議 及び閣議了解が得られました。 9年後となる平成32(2020)年に、東京でのオリンピック・パラリンピッ ク開催を目指して、全力で招致活動に取り組んでいきます。 日本を象徴する、桜。 2020年オリンピック・パラリンピック招致活 動のロゴは、友好・平和の証として、感謝の気持 ちとして、世界各地へ送られてきたこの花をモチ ーフにデザインされています。 そして、花びら一枚一枚が世界をつなぐように 一つの輪となり、桜のリースを作り上げています。 永遠、幸福を表すリースには「再び戻る」とい う意味があります。日本で昭和39(1964)年以 来のオリンピック・パラリンピックを開催し、こ の国に活気を取り戻したい、という強い願いが込 められました。 東京でのオリンピック開催は、このような想い を実現し、スポーツの力で未来を切り開いていく 役割を担うとともに、東日本大震災から復興を目 指す大きな目標となります。