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智山學報 第54 - 043伊藤 堯貫「チベット訳密教経典にみられる王敬愛法の梵文音写に関する報告」

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Academic year: 2021

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全文

(1)

NII-Electronic Library Service

み ら

れ る

敬愛法

       

梵 文 音

伊  藤  

 

は じめ に

 

教 で は、

敬愛法

(vaSlkararpa ) は、異 性 な どの相

か らの 寵

を得 る た め 、和 合 ・親 睦を祈るた めに修さ れて きた が 、敬 愛 法の 原 意は 「相 手を 支 配 下に置 く、 従属 させ る、 あやつ る」 ことである。 それ 故、 王敬 愛 法 (r五一

lavaSikara4a

) とは、 王の

志 を

配 して

自在

やつ る こ とを

意味す

る。

 

こ の王

敬愛法

お よ び 王 に関する呪

に関して、

伝 記に チベ ッ ト訳1)され た初期 密 教 経典である

最上 明タ ン トラ

金 剛手

灌頂

タン トラ

に は、 と もに、 チベ ッ ト語 に 翻訳せ

梵 文

写 して い る

所が、 そ れ ぞ れ数カ 所あ る。

 

チベ ッ ト訳仏 典で は、

文で誦え ら れ るべ き陀羅尼や

言や讃な どは、 翻 訳 されずに音 写 される し、 また チベ ッ ト語に対 応 する もの が 存在 しない 場 合、 例 えば チベ ッ トに存 在 し ない 植 物の 名前や、 ある い は 固有 名 詞 などは音 写さ れ るこ と もある。 しか し、 今回報告 するこ の 王敬

法の 音 写の よ

に、 ひ と ま と ま りの 文

をその まま音 写 して し ま

の は 、他に例がない 。

 

ただ、 チベ ッ ト

訳密教経典す

べ てが王

敬愛法

音写

して い る わ

ではない 。

梵蔵漢

存在

してお り、 そ の 原

訳が

確認

で きる

文殊師

根本

タン ト ラ』2) 不 空 羂 索 神 変 真 言 経 』3)に お て は 、 王敬 愛 法はチ ベ ッ ト語 に翻 訳 さ れてい る。 現 在確 認 してい る とこ ろ で は 、 王敬

法の 音 写の記 述 を

する

典 は、

最 上 明 タ ン トラ

金 剛 手 灌 頂 タン トラ

だ けで あるが、 この 両 経 典以

に も、 王

敬愛法

を翻 訳 せ

に音 写 してい る文 献が存 在 する こ とも 考 えら れる。

 

さて、 こ の

最 上 明タン トラ

と 『金 剛手 灌 頂タン トラ』 は、 どち ら も

261

) N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(2)

NII-Electronic Library Service 智 山学報 第五十四輯 訳は存 在せ ず、 梵 本 も報 告 されてい ない 。 ま た この両経

に 登

場す

る王

愛 法お よ び 王 に関する 呪

文音写 の 記述 も正 確に伝 承 されて きた もの で は ない 。 そ れ故、 正確に復元するこ と は難しい が、 以 下 に梵 文 音写の 記述 の箇 所の 報 告 と、 また合わ せてその 箇所の 梵 文の 復 元 も試み たい 。 な お、 こ こで の

文の

元 は、 正 規 形へ の 復 元 とい

よ りも、 チベ ッ ト語 訳

た ちが翻 訳 に用い た

梵本

(文法的 に は、 イレギ ュ ラーな箇所 も含む と思わ れる)に記 されて い たで あろ う梵 文の復 元に、 基 本 的につ とめ た。

梵文

元 に あ たっ ては、

本が存 在 する 『文 殊 師利 根 本 タン と 『不空羂索 神 変 真 言 経 』の王

法の用 例 を

照 したの で、

論文

の 最

参考資料

として

掲載

し た。

 

な お、

最上明 タン トラ

金 剛

手灌頂

タ ン トラ

の チベ ッ ト訳は デル ゲ版、 北 京 版、 ナル タ ン版、 チ ョ ーネ版、

東京

写 本 (河口慧 海 請 来本)、 トク パ レス )、 プク ダ ク版5)

し た 、 デ ル ゲ版を

本に

版を

校 合

し て 示し、 次に梵 文 復 元、 次にその和 訳 を記 した。

料 *

上 明タン トラ

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訳 者 :vidyakaraprabha , 

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:デル ゲ版

   

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No

746

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bum

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237

 

b

  

P

:北

京版      

Ota

. 

No

402

 rgyud

, 

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90

 

b

 

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N

ル タン

 

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No

653

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C

:チ ョーネ版

 

voL  

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Nol

 

407

, rgyud , 

tsa

, 

99

 

b

 

4

364

 a 

8

  

T

:東 京 写 本 (河 口慧 海請 来本 )

      vol.

113

, 

No

693

 rgyud  

tsa

81

 a 

7

374

 a 

8

  

S

:トクパ レ ス

No

. 

696

, rgyud , 

tsa

, 

89

 

b

 

2

414

 a 

6

  

Ph

:プク ダク版

 

No

531

, rgyud , 

tsa

, 

l

 

b

 

l

335

 

b

 

5

262

(3)

NII-Electronic Library Service

    チベ ッ ト訳 密教経典にみ ら れる王敬愛法の 梵文音に関する報告 (伊藤)

金剛 手 灌 頂タン

Aryawajrapa

n 

yabhis

 ekamahatantra ”

   

訳者 :

Silendrabodhi

 

ye

 shes  sde

  

“’

phags

 

pa

 

lag

 na  rdo  rje 

dbang

 

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 rgyud  chen  

po

  

D

ル ゲ版

   

Toh

. 

No

496

 rgyud

bum

 

da

1b

156

 

b

  

P

:北

   

Ota

, 

No

139

 rgyud , 

da

1b1

157

 a 

3

  

N

:ナル タン

 

vol .

89

, 

No

449

 rgyud , 

tha

97

 a 

5

328

 a 

4

  

C

:チ ョ ー ネ版

 

vol.

11

 

No

133

 rgyud

, 

da

1b1

184

 

b

 

3

  

T

東 京 写 本 (海請来本)

       

voL  

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N

 .

450

 rgyud  

tha

 

1b1

191

 

b

 

7

  

S

クパ レス 版

No

. 

456

 rgyud  

tha

1b1

236

 

b

 

4

  

Ph

;プクダ ク版

 

No

. 

489

, rgyud , na ,

148

 

b

 

1

359

 a 

9

1

上明タ ン トラ

に お け る梵 文音 写

 

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4

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1

梵文復

元 (

263

) N工工一Eleotronio  Library  

(4)

NII-Electronic Library Service

智 山学報 第五十四輯

 

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, raja vaSyo  

bhavati

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さて、 王 を敬 愛 させ よ

と (王 を支配 し、 従属 さ せ ようと)欲

る もの は、

黒 月

の 八 日 に、 昼 夜 を通 して、 金 剛手の 前で、 ア ル カの 木で火を

や し、 血

を塗 っ た胡

を千八遍

護摩す

る ならば、 王が敬 愛 し (王が支配さ れ、 従 属 し)、

金 剛の ように 〔堅 固 な〕愛 情 を持つ よ

に な るで あろ

 

D

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梵 文復

元 (

264

) N工工一Eleotronio  Library  

(5)

NII-Electronic Library Service

チベ ッ ト訳密教 経典に み ら れ る 王敬愛法の梵 文音 写に関する報告 (伊藤)

 

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Suklapaficamyfim

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juhuyad

 vaSyo  

bhavati

 

王 を

敬愛

させ よ

欲す

れ ば、

白月

の 五 日 に、 昼 夜 を通 して、 金 剛 手の 前

で、 プリヤン グの

で火 を燃や し、 白芥 子とイン ドラヤ ヴァ を

に して

毒 と血 を混ぜ、 千八 遍護

する な ら ば、

王 が

敬 愛 するで あろ う。

 

D

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梵 文 復 元

 

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prajvalya

 

Svetasar

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astamam  

iti

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王と大 臣 を

敬愛

させ る には、

白月

日か ら

めて、 金 剛

の前で、 アル

カの

で火を燃や し、 八 日 目まで 、 白芥 子を千八 遍護 摩 すべ し。 以 上 が (王

と大 臣の)

敬 愛法

で あ る。

 

D

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265

(6)

NII-Electronic Library Service 智山学 報 第

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梵 文 復 元

 

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 vaSyo  

bhavati

 

王 を

敬 愛

させ よ

すれ ば、 黒 月の 八 日に、 昼

を通 して金 剛手の 前で、

胡麻

で 火 を燃や し、 血 をつ けた芥 子を千八 遍 護 摩すれば、 敬 愛す るで あ

 

D

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醐 阿

(266 ) N工工一Eleotronio  Library  

(7)

NII-Electronic Library Service チベ ッ ト訳密教 経典に み られ る王敬愛 法の梵 文音 写に関 す る 報告 (伊 藤)

1

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bhavati

 

黒 月の

14

日に、 白い 花で千八 遍、 金 剛 手 を打 つ な ら ば、 工の 妻が敬

す るで あ ろ う。

2

金 剛 手

頂 タン トラ

に お け る

音写

 

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267

) N工工一Eleotronio  Library  

(8)

NII-Electronic Library Service 智 山学 報 第五十四輯

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梵 文復 元

 

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juhuyat

 

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王 を敬 愛 させ ようと欲 すれ ば、 塩で形 像 を

作 り

、 独 りで

静寂

な 山頂で、 月 が 欠けた時か ら始め て、 財 力 に応 じて供 養 して 、 〔塩の 形像 を

切 断 し、 二 十一 日間、 護摩

べ し。 王が

侍者

とと もに

敬愛

する よ

になるであろ う。

 

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梵文復

 

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 vaSikartukfimo  gaurasarSapakuhkumasarpnli 合ra niraharo

lakSarp

 

j

 uhuyad , raja va 訂

bhavati

 

さて、 王 を敬 愛させ よ

と欲

れ ば、

断食

して 、

白芥

子とサフ ラン を混ぜ

      (

268

(9)

NII-Electronic Library Service

    チベ ッ ト訳 密教経典に み ら れる王敬愛 法文 音 写 に 関 す る報告 (伊藤) た もの を、 十 万 遍

護摩

するな らば、 王 が

敬愛す

るであろ

 

D

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, 

P

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梵 文復 元

 

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lak

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j

 aped , raja vagyo  

bhavati

 

atmabhi

taScara

 

iva

 ajfiarp 

karoti

 

王 を敬 愛させ よ

と欲 する者は、 十万 一 、 念誦 すれ ば、 王 は

敬 愛

し、 自 分の従 者の ご と くに教

を な す であろ

 

D

101a1

, 

P

100b3

, 

N

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123b3

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梵 文 復 元

 

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, va 合

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269

(10)

NII-Electronic Library Service

 智 山 学報 第五 十 四輯

 

王 と

大臣

敬愛

させ る に は、 塩の

供物

を、

遍護摩す

る な らば、 王が

するだろ

 

D

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P

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1

梵 文復元

 

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j

 uhuyad  r亘

j5na

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ジ ャー ティの

遍護摩す

るならば、 王

を敬 愛

させ るであろ

 

D

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Kr

’ ・:

S

 

B

梵文復

 

rajyadirP 

prayacchantL

  (ビル ヴ ァの果 実 を十 万遍 護摩 する な ら ば、 あ ら ゆ る 吉 祥 を 成 就 し、欲 する ま まに 成就するであ ろう)。 王

な ど

も与

えるであろ

。 (

270

) N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(11)

NII-Electronic Library Service

     チベ 教 経み ら れ る 王敬愛法梵文音写に関する報告 (伊 藤)

 

D

156a4

, 

P

156a7

8

 

N

327a4

 

C

183b6

7

, 

T

191a2

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, 

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235b4

5

, 

Ph

358a8

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司叫

15

  

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4

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・ ・…Ph ・一

h

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1

P嘯

・・嬬

  

・.N .・.S.Ph 、

綿

1

梵 文復 元

 

sa ca rajya

prayacchati

  (ア パ ーマ ール ガ (apamarga )の護摩 木を十万遍 護摩 するな ら ば、吉祥天 を 見 るで あろ う。) ま た 王

えるであ ろ

 

D

156bl

2

, 

P

156b5

, 

N

327b3

4

, 

C

184a4

5

 

T

191a8

b1

 

S

236a3

4

 

Ph

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C

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bhavati

       (

271

1

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・・

1

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N

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S

   

     

     

  

撃 蜘 病

・・

軸 騎

・・

  

評吶

丁 可

・・

31

N工工一Eleotronio  Library  

(12)

NII-Electronic Library Service

智 山学 報 第五

 

mah5r …

ijagramahiSi

 vaSyo  

bhavati

沈香の護 摩 木を八千 遍 護

するなら ば、 王 が

敬 愛

するであろ

。 (プ リ ヤングの護摩木に よっ て、)大 王の 第一王 妃が敬 愛 する であろ

。 おわ りに

 

以上、 『最上 明タン トラ

5

ヶ所、 『金 剛手 灌 頂 タン トラ

8

ヶ所、 梵

文音

写の 例 が

存 在す

るこ と を示 した。

上明タ ン トラ

につ い て

れ ば、

 

か ら

 

は、 王の

敬愛法

に関 する記述 を

写 した もの で あるこ と は間違い な い で あろ

 

敬愛法

である か ど

か は、

判断

しかねるが王に

関す

呪法

である こ とは

かであろ

。 次に

金 剛 手灌 頂 タン トラ

につ い て 見れば、

 

か ら

 

は 王の

敬愛 法

に関する記 述を

写した もの であるこ と は間

い であろ

 

か ら

 

は、 全

写 する の で は なく、 一 部 分を

写す るとい う方 法 がと られて い る。 こ の うち、

 

は 王の敬 愛 法である。

   

は、 敬 愛 法 で は な く、 王位の 獲 得 を説 く呪法である。

 

こ の よ

に、 両経典 で

写 とい

う手

段が と られ た 理 由の 一 に、 敬

法の

訳語

問 題がある。

訳で用い られ た “ vaSikarana ” , “vaSi −

kr

” に対 す る 「敬愛 」 とい

訳 語では、 この 法の

険 な側 面 は表現 されてい ない 。 一方、 チベ 訳 仏 典で は、 “

vaSikarapa ”,” vaSi 一 

kr

”に対 して “

dbang

 

du

 

byed

pa

”が 用 い られ る。 こ の 訳 語 は サ ン ス ク リ ッ トの 原 意の 「相

を支 配 下に

属させ る、 あやつ る

とい

意 味を その ま ま反 映してお り、その

険 性 が 直 接

現 されてい る。 つ ま り、 王敬 愛

(rajavagikarapa ) を、 チベ ッ

ト語で “rgyal  

po

 

dbang

 

du

 

byed

 

pa

” と訳せ ば、 王の 意 志 を支配 して 自

にあやつ る と

王 に とっ ては、 き わ めて

険な

で ある こ とが

現され て しま

。  こ の 『最上明タ ン トラ』と 『金剛 手 灌 頂タ ン トラは ともに、 前伝 記に訳 され た経 典である 6) 。 この 時代の チベ ッ トで は、 王 室 中心 に仏 典の 翻訳 が行 わ れ、

密教経

典の

訳 も王室に よっ て

理 さ れてお り、 反 社 会 的 な要素 を含 む

後期密教

や、

降伏法

を説

く密

教 経 典の翻 訳 は

止 されてい た7)。 『最 上 明 (

272

) N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(13)

NII-Electronic Library Service チベ ト訳密教 経典に み られ る 王敬愛 法の梵 文音 写に 関する報告 (伊 藤) タン トラ

金 剛

手灌

頂タン トラ

も、 王 室に とっ て 、 その 内容上、 お お む ね問題 は な かっ た が、 ご く 一に 王

敬愛法

王 に不 都 合 を もた らす 可 能性を秘めた呪法が記さ れてい た。 チベ ッ ト語の翻 訳 者た ち は、 漢 訳の 翻 訳 者た ちと同様、 この 文 章を削 除 した り、 改 変 するこ ともで きた S> 。 しか し、 チベ トで は

忠実

にチ

るとい

方 針が と られ て い た。 そ こで

らは、 この 危 険 な文 章の 削 除や改 変 をする こ とな く、

写 とい

う方

法を とり、 原 典 を尊 重す るとい う態 度 を損な うこと な く、 し か も、 サ ンス ク リッ トを解さ ない

には、 全 く理

不 能な文 章と して 王敬 愛 法 を記 述 する こ とに よっ て、 王 室へ の

険性 も排 除 する とい

う解

をとっ た と推 測さ れ る。  本 論文の梵 文復元 に 際 して、ご教 示 ・ご助言 下 さっ た矢板 秀 臣先生、 野 口圭 也 先生  になる感謝の 意をします。

1

『デ ン カ ルマ 目録 』

言タ ン トラ (gsang sngags  

kyi

 rgyud )

は、 以 下 の よ

な九 部の 密 教 経 典と 四部の 註 釈が 収 録 され て い る (芳村 修 基

「イン ド大乗思 想』、華 苑、

1974

、p . 

146

−・’

147

)。

 

 

『不空羂索 大 儀 軌王 (’

phags  pa 

don

 yod shags  pa

i

 rtogs  

pa

 chen  

po

)』

  

最 上 明 ぐphags pa rig pa mchog )』

  

『金 剛手 灌頂 タン

phags  pa phyag  na  rdo   rje 

dbang

 

bskur

 

ba

i

rgyud 』

 

 

『全タ ン トラ集 (rgyud  

kun

 

las

 

btus

 pa )』

 

  『蘇 悉地迦羅 (「

phags  pa 

legs

 par grub pa )』

 

 

大日経 (’

phags

 

pa

 rnam  

par

 snang  mdzad  mngon  par 

byang

 chub  pa )』

  

同経の註釈 書

  

「悪趣 清 浄 タン トラ (

phags  pa ngan  song  thams  cad yongs su sby ・ng  

ba

 gzi

brjid

 

kyi

 rgyal po

i

 

brtog

 Pa)』

  

同経の註

釈書

  

蘇 婆

呼 童 子経 (’

phags  pa 

dpung

 

bzangs

 

kyis

 shus  

pa

  

註釈書

273

(14)

NII-Electronic Library Service

智 山学 報第五 十四輯

 

 

上禅

品 (’

phags

 

pa

 

bsam

 

gtan

 

phyi

 ma ’

i

 rim  

par

 

Phye

 

ba

  

註釈 書

 

この よ

に、

タ ン トラ

剛手灌頂

タン トラ

は と もに、

ン カル マ 目録 』 「真 言 タン トラ (gsang  sngags  

kyi

 rgyud 」の 項に、

 

「最上

明 (,

phags  pa rig pa mchog )』

 

『金剛手 灌頂 タン トラ (

phags  

pa

 

phyag

 na rdo

rje 

dbang

 

bskur

 

ba

i

 rgyud

とい

その

前が

さ れてい る。

 

また、

タン トラ

の訳

の vidyakaraprabha , 

dpal

 

brtsegs

金 剛

手灌 頂タン トラ』の訳 者の

Silendrabodhi

, 

ye

 shes  sde 前伝 記活 躍

た翻 訳 者である。

2

) 『文殊師 利根本 タン トラ』”

AryamafijuSrimtitakalpa

  

本一

  

Vaidya

Buddhist

 

Sanskrit

 

Texts

. 

No

18

. 

P

. 

L

. 

Vaidya

 

Darbhanga

1964

    チ ベ

   

訳 者 :

kumarakalaga

 

Sakya

 

blo

 

gros

  

ll

α

8

 

P

α ’

J

am  

dpal

 

gyi

 rtsa 

ba

i

 rgyud ”

  

デ ル ゲ版

Toh

. 

No

543

 rgyud  ’

bum

, na,

105

 a  一一 

315

 a      漢訳一

  

息災訳 『

大方廣菩薩藏文殊 師

本儀 軌 経 』二 十巻、 大 正 vol.

20

, 

No

.    

1191

  

不空訳 『文殊 師利 菩 薩根 本 大 教王経 金翅 鳥王品

一巻、 大正 vol. 

21

, 

No

.    

1276

3

) 『不空 羂索 神 変

言経

,IA 脚

g

ρ如盈α

α ”      梵 本一

  

Ms

不 空 羂 索 神 変真 言 経 梵 文 写本 影 印 版

       (大 正 大学綜合佛教研究所 ・中 国民 族 図書 館共 編、

1996

  

転 写テキス ト

1

Transcribed

 

Sanskrit

 

Text

 of 

the

 

AmoghapaSakal

               

par

ja

 

Part

 

I

 (『大正 大 学 綜合佛教 研 究報 亅第

20

号)

  

転写テキス ト

H

Part

 

H

 

21

,)

274

(15)

NII-Electronic Library Service チベ ッ ト訳密教 経典に み ら れ る 王敬愛 法音写関す告 (伊 藤)    転 写テ キス ト皿 :

Part

皿 (同上 第

22

号,)    転 写テ キス ト

IV

PartlV

(同上 

23

号,)

  転

写 テキス ト

V

:同上

PartV

(同 上

 

26

号,)       チベ ト訳

   

訳 者 :、校 訂者 :chos  

grags

 

dpal

 

bzang

 

po

, rin chen  

grub

  

”’

phagS

 

pa

 

don

 

yod

 

pa

i

 zhagS  

pa

i

 cho  

ga

 zib mo ’

i

 rgyal 

PO

  

デル ゲ版

Toh

. 

No

 

686

 rgyud  ’

bum

, ma ,

1b

316

 a 

tsa

1b

57

 

b

  一漢 訳一    菩 提 流 志訳 『不空羅 索 神 変 真言 経 』三十 巻、 大 正 vol.

20

, 

No

1092

4

Tadeusz

 

Skorupski

, 

A

 

Catatogue

 of  the 

Stog

 

Palace

 

Kanjur

, 

Bibliographia

Philologia

 

Buddhica

 

Series

 

Maior

 

IV

 

Tokyo

1985

5

Helmut

 

Eimer

 

Location

 

List

 

for

 

the

 

Texts

 

in

 

the

 

Micro

丘che  

Edition

 of

the

 

Phug

 

brag

 

Kanjur

 

Bibliographia

 

Philologia

 

Buddhica

 

Series

 

Maior

 

V

Tokyo

1993

6

1

に 示 した ように、 『デ ン カ ルマ 目録 』に記 載さ れる 『不空羂 索大

儀 軌王 (lphags  pa 

don

 yod shags  

pa

i

 rtogs pa chen  po )』とは 『不 空 羂索 神 変 真

言 経 』の こ とで あろ

。 そ

で あ れ ば、

回 言及し た 『最上 明タ ン ト ラ』 『金 剛手 灌頂 タン 』 『不 空羂 索神 変真 言 経 』の三経 典は、 と

デ ン カ ル マ

録』

記載

さ れ て い るの に、

最 上 明 タン トラ』 『金 剛

灌 頂 タ ン ト ラ』は王敬 愛 法 を音 写 し、 「不空羂 索 神 変 真言経 』は翻 訳 してい る とい う相 違が あ る こ とに なる。 この 点 につ い て は、 「不空羂 索 神 変 真 言 経

は、 チ ベ ッ ト語訳 の 各 版 を詳 細に検 討 する必要が あ り、明確な答え を持 っ てい る わ

けでは ない 。

不 空

羂索神

言経

は chos  

grags

 

dpal

 

bzang

 

po

とrin chen

grub

によっ て、 校 訂が なさ れ て お り、 この

に、

従来

は音

さ れて い た記 述 が、 翻訳 に改め られ たの であろ

か。

7

)羽 田野 伯猷 「チベ 仏 教 受 容条 件 と変 容の 原理 の一側

面」『

チ ベ ッ ト ・イン ド学集 成 』 第二 巻、 チベ ッ ト篇

H

、 法 蔵 館、 昭和

62

年。

8

)論文末

参考資

料 と して に掲 げた 『文殊師利根本 タン トラ』の天息 災訳 (

275

) N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(16)

NII-Electronic Library Service 智 山学報 第五十四輯

方廣

菩 薩藏 文殊 師利 根 本儀 軌経 』では、 「王

とい

訳 語の使 用 を避 け、 用 例

 

で は 「最 上 施 主 」 用 例

 

で は 「極 貴 人 」、 用 例

 

で は 「最 上 人 」 と訳 されてい る。 ま た用 例

   

では、

曜惹

を用い てい る。 こ れ は raj a を

写 した もの で あ り、 や は り 「王」とい う訳 語の使 用 が避 け られてい る。 一

文殊 師利根本

タン トラ

部分訳

る不 空 訳の

文殊 師

菩薩根本大教

翅 鳥

品』

で は、 用 例

   

の よ

に、

改 変

す る こ と な くraj a を 「王

と訳 出 してい る。 『不空羂 索 神 変真 言 経 』は、 梵 蔵が ほ ぼ 一致 す 対して、 菩 提 流 支 訳は梵 本に対 して対 応 箇 所 を欠 く場 合や、 大 幅に増 広が な されてい る

箇所

もあ り、 一 概 に比較はで きない が、 raj a に対して、 用 例

 

に 「刹帝利 王 族」 とい

訳 語 が 用 い られ てい る以外は、 用例

 

で は 「 一

一切

を用い 、 用 例

 

で は 「 一 切 貴人 」 を用い てお り、 「王」 とい う直接 的 な

現 は避 けた 可 能性 が高い で あろ

。 (

276

) N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(17)

NII-Electronic Library Service

チベ ッ ト訳 密教経 典に み ら れ る王敬愛法の梵文音に関する報告 (伊藤)

考 資料

文 殊 師利 根 本 タン トラに み られ る用 例

 

candramasagrahe  

SaSigrahe

 

SaSima4dale

 arkaka

thair

 agniIp  

prajvalya

vinapi  

patena

 

pUrv

bhimukha

jyahutinarp

 

da

合asahasr

i

 

juhuy

t

/ ra−

jakulasamlpe

 nimnag  

finAntaritedevfivasathe

 va nantaritam /

yasmi

dege

raj匪

ti

hati

 

tatra

 samipe  

homakarma

 

prayoktavya

prabhate

vaSyo

bhavati

/ (vaidya , p .

238

 

L

 

1

4

 

月輪が蝕さ れ る 月蝕 時に、 アル カ樹で 火 を燃や し、画像 を用い な くて も、 東 を

い て、

の供

を一万遍護摩 すべ し。 王宮の 近 くで、 川に さえ ぎられ

、 ま た祠堂で さ えぎられて い ない とこ ろ、 王 が住 して い る とこ ろ の近 くで、 護 摩 法 を修 すべ 。 夜 明け に、 王 が

敬愛す

るであろ

ヨr

珊 町

1

Ψ

ζ

r

1

q署 欄

rr1

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rw

Nat

 

s

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軸蝋

鳶榔

ζ

rr

      

r

q

    ヘド       ザ      へt

Ψ

KKSEIE

Toh

543

, rgyud ’

bum

, na ,

236

 a 

1

3

漢 訳  欠

 

dvyafigulaprama4anArP

 candanasamidhtinam  aS

ζ

asahasrarP  

juhuyat

 

dine

dine

 

Satam

prthivlpatln

vaSam 互nayati /

jfitikusumanarp

 

lakSa

juhuyat

/ raja vaSyo  

bhavati

/ (vaidya  P ,

243

1

19

20

 

量の

白檀

護摩木

を、 日々 に百 遍つ つ 、 八千 遍

護摩

する ならば、 大地 の 主 が敬

する で あろ

。 ジャ ス ミン の 花 を、 十 万 遍 護摩 する ならば、 王 が 敬 愛 するであ ろ

綿

r

袖 蝋

斬 晒

・・

(・・

h

・・

43

, rgyud ,

bum

, na

240b

 

2

  「

用 濕

白檀

長二

作 柴

八千

片作 護摩

。 日 日

一 百

數滿足

決定受

277

) N工工一Eleotronio  Library  

(18)

NII-Electronic Library Service  智山学 報第五 十 四輯 人 間最上

供養

用惹

帝花

洛 叉作 護

。 決

定得最

天息

訳 『

方廣菩

薩藏 文 殊 師利根 本 儀

(大正

20

, 

895

 a)

 

atha r

珈 alp vaSikartukfimall /

tasya

 

padaparPsurP

 

9

hi

tva sarSapais

taiiaiS

 ca miSrayitva  

juhuyat

/saptaharp  

trisaipdhyarp

 vaSyo  

bhavati

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盃ma

 

/sauvarca12rp 合atapu

pa

 

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caikatab

k

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juhuyat

/ saptaratrarp  

trisarpdhyarp

 vaSya  

bhavati

/(vaidya  p.

244

. 

L

 

14

− 17)

 

さ て、 王 を

敬愛

せ しめ よ

と欲 する者は 、 その

王の

]足

下の

取 り

、 芥 子 と胡 麻

ぜ て 、 七 日間、 三時に護摩 する な ら ば、敬 愛 するであ ろ

 

女 王 を敬 愛せ し め よ

すれ ば、 塩 とシ ャ タブシュ パ ー と ヴ ァ ー ー ヒー 一つ に し て、 七

、 三時に

護摩す

る な らば、 敬 愛す るで あろう。

r

r

1w

幣「

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 RsiNr “

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1

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543

・・gy・

d

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b

・m ・・n

41b

・一・)

 

「若 求 極 貴 人愛 重 者。 求 足 下土。

與 白

芥 子 油

麻和

合。 作 護 摩 七 日。 毎 日三 時作 必得。 若 求 貴重 之 人

重者。 用

油麻。 作 護 摩七 日七夜獲 得 」 天

息災

方慶 菩

薩 藏 文 殊 師利 根 本儀 軌 経 』 (大正

20

895b

  talp

 

Patalp

 sthapayitva  

kotilp

 

japet

bhavati

/candanasamidhanan

kuhkumabhyaktan

lak

a 甲

juhuyat

bhavati

/agarusamidhanatp

dadhimadhugh

ζ

taktanfirp

 

lakSa

juhuyat

/ エ

bhavati

jatt

kusumanalp

gh

τ

t5ktan

且甲

ko1irli

 

juhuy

t

/工

bhavati

 

(vaidya  P.

244

. 

L

 

30

33

 

その画

置 して、 一万 遍念 誦 する な らば 、 王 と な る

。 白

護摩木

に サ フ ラ ン つ け 十万 遍 護 摩 すな らば 王となる

      (

278

) N工工一Eleotronlo  Llbrary  

参照

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