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密教文化 Vol. 1995 No. 192 004上畑 恵宣「ドヤ街における公的扶助 -東西比較論-山谷・寿と釜ケ崎・笹島 PL75-L49」

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ドヤ街 に お け る公 的 扶 助 一 東 西 比 較 論 一

-山 谷 ・寿 と釜 ケ崎

・笹島-上

1. は じ め に 「カ ツ テ、 幾 人 カ ノ外 来 者 ガ、 案 内者 ナ ク シ テ、 コノ密 集 地 域 ノ奥 深 ク 迷 ヒ込 ミ、 ソ ノ マ マ行 先 不 明 トナ リシ事 ノ ア リ シ ト聞 ク」、 こ れ は、 武 田 麟 太 郎 が 昭 和8年 に書 い た小 説 「釜 ケ崎 」 の 冒頭 に 引用 された 「大 坂地 誌」 の一 文 で あ る。 明 治 時 代 に は、 日本 の最 暗 黒 街 と して そ の名 を 轟 か した ス ラム 「名 護 町 一 長 町 」 が、 明 治36年 に第 五 回 内 国 勧 業 博 覧 会 が大 阪 の 現 在 の新 世 界 界 隈 で 開 催 され る事 に な っ た の を契 機 に、 南 に追 い や られ て ス ラ ム 「釜 ケ 崎」 が形 成 され た。 や が て、 日本 の三 大 ス ラ ム と言 わ れ る よ う にな っ た、 東 京 の 山谷、 横 浜 の 寿、 大 阪 の釜 ケ崎、 は、 第 二 次 世 界 大 戦 敗 戦 後 の 戦 災 復 興 を経 て、 産 業 構造 の 再 構 築、 高 度 経 済 成 長 を押 し進 め る原 動 力 と して、 労 働 力 流 動 化 政 策 の 展 開 され る な か、 日雇 労 働 市 場 と して再 編 拡 大 され て い っ た。 東 京 で も、 高 田 馬 場 の青 空 労 働 市 場 や高 橋 の ドヤ街、 万 国橋 の 港 湾 労 働 市 場 が加 わ り、川 崎 市 の富 士 見 公 園 付 近 の寄 せ場、 名 古 屋 の笹 島、 京 都 の七 条、 尼 崎 の 出屋 敷、 神 戸 の 弁 天 浜 ・新 開 地、 そ して、 広 島、 北 九 州、 福 岡 の博 多 築 港、 と大 都 市 に は必 ず と言 って 良 い ほ ど、 寄 せ 場、 日雇 労 働 市 場 が 形 成 され て い った。 20代30代 の働 きざ か りの若 者 達 が、 全 国 か ら これ ら巨大 な 日雇 労 働 市 場 へ と寄 せ られ て い った。 そ の こ ろの 状況 と して、 中 卒 の若 者 た ち が 「金 の 卵 」 と もて は や さ れ、 就 職 列 車 に乗 って大 都会 へ 集 団 就 職 して い った 風 景 ド ヤ 街 に お け る 公 的 扶 助 -東 西 比 較 論 1

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密 教 文 化 が 象 徴 的 に物 語 って い る。 戦 災 で そ の ほ とん どが 焼 け野 原 と な っ た 「釜 ケ崎」 もや が て不 死 鳥 の如 く蘇 っ た。 バ ラ ックが 折 り重 な る よ うに建 って ゆ き、 か っ て 「木 賃 宿 」 と いわ れ た安 宿 が、 日雇 労 働 者 群 の受 け入 れ 先 の 簡 易 宿 所 一 ドヤ("や ど" の 反 対 語)と して モ ル タ ル作 りの二 階 建 て と して立 ち並 ん で い った。 昭和 30年 代 初 め の頃 で あ る。 石 炭 合 理 化 が 始 ま っ た のが 神 武 景 気 の さな か 昭 和30年(1955)で、 昭 和 34年(1959)に は炭 坑 離 職 者 措 置 法 が 施 行 され、 翌 年 の 昭 和35年 に は 労 働 省 は新 労 働 政 策 を 発 表 した。 これ が 「労 働 力 流動 化 政 策 」 で あ る。そ して、 そ の年、 日米 新 安 保条 約 が発 効 す る と、 新 しく組 閣 され た 池 田内 閣 に よ っ て所 得 倍 増 ・高度 成 長 政 策 が発 表 され、 高度 経 済 成 長 が こ こ に ス タ ー トす る こ とに な った。 石 炭 か ら石 油 へ の エ ネル ギ ー 政策 の転 換 は、資 源 の海 外 依 存 を極 度 に高 め、 大 型 タ ンカ ー船 の建 造 が あ い っ ぎ、 日本 の造 船 業 を一 気 に世 界 一 へ と 押 し上 げ、 鉄 鋼 産 業 を 巨大 化 させ た。 さ らに、 石 油 を原 材 料 と した重 化 学 工 業 の発 展 は、 臨 海 工 業 地 帯 の 造 成 を す す め、 そ の必 要 労 働 力 を求 め て の労 働 力 流 動 化 政 策 が 国 策 と して 展 開 さ れ て い った の で あ る。 か つ て、 全 国 か ら一 朝 鮮 か らの 強制 連 行 を伴 い なが ら一 集 め られ、 日本 の近 代 化 の一 翼 を担 い、 軍 需 産 業 の原 動 力 と して、 は た ま た戦 後 は戦 災 復 興 の基 幹 産 業 と して増 産 に次 ぐ増 産 を強 い られ た炭 鉱 労 働 者、 地 下 何 千 尺 の地 底 で そ れ こそ塗 炭 の苦 しみ を味 わ って き た、 その 炭 鉱 労 働 者 た ち が、 今 度 は一 転 して 都 会 へ、 臨 海 工 業 地 帯 へ と追 いや られ、 寄 せ られ た。 釜 ケ 崎 に もこ う して 多 くの炭 坑 離 職 者 が や って き た。 わ ず か0. 62平 方 キ ロの広 さ に、4万 人 を 越 え る人 口過 密 の 街 と な った 「釜 ケ 崎」(昭 和41年6月 よ り行 政 的 にはあ い りん地 区 と呼 ば れ る よ うにな っ た)。 そ こに は、2万 人 を越 え る単 身 の 日雇 労 働 者 が住 み、 港 湾 労 働 に、 製 造 業 の 下 請 工、 社 外 工 と して、 そ して建 設 労 働 に、 過 酷 で、 不 安 定 な 日

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(図1)日 本 最 大 の 日雇 労 働 市 場 一 好 ・不 況 の 波 に激 し く揺 れ 動 く 雇 い労 働 に従事 して い る。 日々 の労働 の疲 れを いや す場 であ る はず の家庭 ・ 住 居 もな く、そ の 「ね ぐ ら」 と して は、 日払 い の、 した が って金 が な けれ ば寝 る場 所 も確 保 で きな い、2百 軒 を数 え る簡 易 宿 所(ド ヤ)で しか ない。 そ れ らは、 決 して人 間 ら しい生 活 の 場 と言 え る よ うな処 で は な か った。 幾 度 か の暴 動 もそ の よ うな 中 で起 こ っ た。 そ れ は東 京 の 山 谷 で も同様 で あ っ た。 そ して 今、 そ の 日本 の経 済 発 展 を縁 の下 で 支 え て きた 日雇 労 働 者 の多 く が、 高 齢 化 し、バ ブル崩 壊 後 の不 況 の荒 波 に投 げ 出 され、 就 労 の場 か ら排 除 され、 生 と死 の狭 間 で苦 しみ喘 い で い る。幾 千 もの 労 働 者 た ちが、 青 カ ン(野 宿)を 余 儀 な くさ れ て い る この現 状 を 見 る と き、 ま さ に、 憲 法25条 の理 念 に 基 づ い た公 的 扶 助 の 出番 の仕 方 が、 い ま 問 わ れ て い る と言 って も 良 い。 山谷 ・寿 等、 東 日本 で の ドヤ街 で の公 的扶 助 の対 応 の仕 方 と、 釜 ケ崎 ・ 笹 島等、 西 日本 で の 対 応 の 仕 方 に は明 らか な違 い が あ る。双 方 を 比 較 し、 あ わ せ て、 そ の こ とが そ れ ぞ れ ど の よ うな結 果 を もた ら して い るの か、 ド 西成労働福祉 セ ンター 年度別、産業別 日雇現金求人推移 ド ヤ 街 に お け る 公 的 扶 助 ー 東 西 比 較 論 1

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密 教 文 化 ヤ 街 に お け る公 的 扶 助 の あ り方 を探 って み た い。 (資料1)

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(表1)ド ヤ街 東 西 比 較 ド ヤ 街 に お け る 公 的 扶 助 -東 西 比 較 論 1

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2. 公 的 扶 助 一 生 活 保 護 の 方 法 を め ぐ っ て 1)東 の 「居 宅 保 護 」 と西 の 「収 容保 護 」 概 略 的 に言 え ば、 山 谷 や 寿 で は同 じ 「ドヤ」(簡 易 宿 泊所)で も 「ドヤ」 で の 「居 宅 保 護 」 を認 め、 釜 ケ 崎 で は 「ドヤ 」 で の 「居 宅保 調 を認 めず、 施 設 へ の 「収 容 保 護」 を 保 護 の原 則 と して い る。 これ を具 体 的 に 見 て み る と、東 京 の 山谷 地 域(台 東 区 と荒 川 区 に ま た が る地 域)で は表1に あ るよ うに、193軒 の ドヤ に8, 000人 前 後 の 日雇 労 働 者 が 宿 泊 して お り、 そ の生 活 保 護 受 給 者 は台 東 区 の場 合 都 内23区 で 第1位 の 20. 9、 荒 川 区 で第5位 の10. 20%。の 高 さ とな って い る。 表 が 示 す よ う に、 この地 域 で の ドヤ宿 泊 者 ・住 所 不 定 者 へ の保 護 状 況 は、 計2, 982人 と な っ (図2)城 北 福 祉 セ ン ター 相 談 受 付 件 数(年 間)と 山 谷 労 働 セ ン ター 求 人 数(月 平 均)の 推 移 -相談受 付 件 数 ---求 人数 注1. 資料は、業務統計による。 2、求人数=日払求人数+長期求人延数+日払通報人数+長期通報延数 なお、 「通報」 とは、登録された事業所へ労働者が直接就労した場合で、尚且つ その事業所から通報があった件数をいう。 資 料 出 所: 城 北 福 祉 セ ン タ ー 事 業 概 要 ド ヤ 街 に お け る 公 的 扶 助-東 西 比 較

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論-密 教 文 化 (資料2)

売 商

(27)☆ 都 内2☆1994年(平 成6年)9月10日(土 曜日)書 寛

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て お り、両 区 で の被 保 護 世 帯 に 占め る地 区 の割 合 は61. 3%に も及 ぶ。 た だ こ の統 計 で は、 ドヤ宿 泊 者 と住 所 不 定 者 双 方 を含 ん だ被 保 護 者 数 で あ り、 ドヤで の居 宅 保 護 の数 字 は つ ま び らか に さ れ て は い な い が、 後 述 す る よ う に、 そ の 数 は2割 に も満 た な い もの とな って い る。 生 活 保 護 法(以 下 法 と言 う)は、 保 護 の方 法 と して、 第30条 で 「生 活 扶 助 は、被 保 護 者 の居 宅 にお い て行 う もの とす る。」 と して お り、 施 設 へ の 収 容 に よ る保 護 は、 但 し書 きで、 「これ(居 宅保 護 一 引 用 者)に よ る こ と が で きな い と き」 「これ に よ って は保 護 の 目的 を達 しが た い と き」 「ま た は 被 保 護 者 が希 望 した と き」 に行 う も の と して い る。 さ らに、 そ の第2項 で は、 「前 記 但 書 の 規 定 は、 被 保 護 者 の意 に反 して、 収 容 を 強 制 し う る も の と解 釈 して は な らな い。」 と釘 を さ して い る。 こ の こ とか ら言 え ば、 東 の ほ うが 「法 」 の原 則 的 な立 場 を 取 っ て お り、 西 は 「法 」 の 但 し書 き適 用 と言 う こ とに な る。 この保 護 の 方 法 にお け る東 西 の取 り扱 い の差 異 は、 何 処 か ら きて い る の か、 そ れ は、 「ドヤ」(簡 易 宿 所)を 居 宅 と見 るか ど うか に依 る と こ ろ が大 きい。 ドヤ で の居 宅 保 護 の 状 況 を 見 る と、1993年 当 時 の 資 料(1)に よ る と東 京 の 山谷 で は約470ケ ー ス、 寿 で は約2, 000ケ ー ス と報 告 され て い る。 東 京 山谷 の場 合 を詳 し く見 て み よ う。1994(平 成6)年7月 の 台 東 福 祉 事 務 所 で の生 活 保 護 人 員 は、3, 399人 だ が、 そ の う ち 山 谷 地 域 と して あ げ られ て い る のが1, 070人、 住 所 不 定 の 区分 で1, 258人 とな って い る。 こ こで の 山 谷 地 域 と い う区 分 は、 福 祉 事 務 所 の説 明 に依 れ ば、 ドヤ で の居 住 一 居 宅 保 護 と、 ドヤか ら病 院 へ 入 院措 置 を した数 で あ り、 住 所 不 定 の 区分 は、 ドヤ に も住 め な い、 い わ ゆ る ホ ー ム レス の人 達 の救 急 に よ る職 権 保 護 の 数 で あ る。 大 阪 で は、 ドヤで の 居 宅 保 護 は あ って も例 外 的 で あ る。 した が って、 そ れ ぞ れ の地 区 内 で の 居 住 者 の 生 活 保 護 率 を見 る と、 ドヤ街 と い う限 られ た 地 域 で の ドヤ人 口比 で は、 東 高 西 抵 と な って お り 「寿 」 が ず ばぬ けて高 く、 ド ヤ 街 に お け る 公 的 扶 助 -東 西 比 較 論 ー

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密 教 文 化 た だ表1で の保 護 率 は、 そ れ ぞ れ の地 区 を含 む 区全 体 で の率 を 示 して い る の で、 これ で はむ しろ行旅 病 人 の職 権保 護 を含 む西成 区 の方 が高 い値 とな っ て い る。 さ ら に、 釜 ケ 崎 の場 合 は、 ドヤ住 ま い の単 身 者 の保 護 は後 で触 れ る よ うに、 市 立 更生 相 談 所 が措 置権 を持 って行 って い るの で、 そ の 数 を含 め る と極 め て高 い数 字、 保 護 率 とな る。 2)生 活 保 護 施 設 一 救 護 施 設 ・更 生 施 設 ・宿 所 提 供 施 設 の役 割 一 方、 収 容 保 護 先 と して の生 活 保 護 施 設 一 救 護 施 設 ・更 生 施 設 一 を み る (表2)救 護施設 ・更生施設推移比較 各民生局統計各年版 よ り作成

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と東 に薄 く、 西 に厚 い。 この状 況 を 表2で 見 て み よ う。 東 京 都 で は、 救 護 施 設 は都 内23区 内 に は一 っ もな く、10の 施 設 は いず れ も都 下 で、 そ の定 員 は901名、 しか も、施 設 数、 定 員 と もこ の5年 の推 移 を見 て も増 減 が な い。 横 浜 で も僅 か1施 設、 定 員180で、 同 じよ うに この5年 変 化 な しで あ る。 と こ ろが、 西 の大 阪 市 で は、12施 設、 定 員1, 210名 で、5年 前 の9施 設850 名 か ら大 き く増 え て い る のが 分 か る。 しか も、大 阪 の 場 合 は、 施 設 を 拡 大 して 行 き な が ら も年 度 末 現 在 の措 置 人 員 は定 員 を常 に上 回 って お り、 特 に この 不 況 の深 ま り の中 で、 そ の差 は さ らに増 大 して い る。一 方、 更 生 施 設 の ほ う は、 東 京、 大 阪 と も施 設 数、 定 員 と も変 わ り無 く、僅 か に大 阪 で は 定 員 を超 え て措 置 を して い る状 況 が あ る。 た だ、 横 浜 市 で は バ ブル崩 壊 後 の不 況 で、1施 設 増 や し、定 員 を倍 増 さ せ て い る の が分 か る。寿 の場 合 は、 ドヤ で の居 宅保 護 が、 め い っぱ い に な って い る こ とを物 語 って い る。なお、 東 京 で も95年4月 か ら宿 泊所 の一 っ を 男 子 単 身 者 用 更 生 施 設 へ と転 換 して い る が、 そ の淀 橋 荘 の定 員 は僅 か60名 に過 ぎ な い。 この よ うに、 「収 容 保 護 」 を 原 則 とす る大 阪 で は、 保 護 を 必 要 とす る人 が 増 え る に した が って、 定 員 を超 え て詰 め るだ け詰 め込 み、 施 設 の拡 大 を 迫 られ た こ とを示 して い る。 ただ こ こで注 目 しな くて は な らな い の が、 「救 護 施 設 」 の 東 西 の 捉 え 方 の 違 いで あ る。 生 活 保 護 施 設 と して の 「救 護 施 設 」 は、 法 で は 「身 体 上 ま た は精 神 上 著 しい欠 陥 が あ る た あ に独 立 して 日常 生 活 の 用 を弁 ず る こ との で き な い要 保 護者 を収 容 して、 生 活 扶 助 を行 う こ とを 目 的 とす る施 設 」(法 第38条2項) と規 定 して い る。 こ こで の 「身 体 上 また は精 神 上 著 し い 欠 陥 が あ る」 と は、 法 制 定 当 時 (昭和25年)か ら老 人 福 祉 法 が 成 立 す る昭 和38年 ま で は重 度 の 身 体 障 害 者 ・ 精 神 障 害 者 を さ して い る よ うで あ り(2)、「独 立 して 日 常 生 活 の 用 を 弁 ず る こ との で きな い」 と は、 常 時 介 護 を必 要 とす る、 こ と にな る。 したが って、 本 来 な らば、 「養 老 施 設 」 が そ うで あ った よ う に、 「救 護施 設 」 も身 体 障 害 ド ヤ 街 に お け る 公 的 扶 助 -東 西 比 較 論 ー

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密 教 文 化 者 福 祉 法 や精 神 薄 弱 者 福 祉 法 が制 定 され た と きに、 そ れ ぞ れ の法 の 施 設 と して独 立 して い って も良 か った もの で あ る。(3) 実 は、 この こ とが、 「救 護 施 設 」 と 「更生 施設 」 との 境 界 を 混 乱 さ せ、 東 西 で の取 り扱 い に差 異 を もた らす よ うに な って い る と言 って も良 い。 この こ とを さ らに具 体 的 に見 て み る と、東 京 都 で は 「路 上 生 活 者 問 題 に関 す る都 区検 討 会 の検 討 結 果 に つ い て」(資 料3)で 述 べ て い る よ う に、 緊 急 対 策 の一 っ と して、 「更 生 施 設(傍 線 一 引 用 者、 以 下 同 様)か ら養 護 老 人 ホ ー ム等 へ の入 所 が 円滑 に行 わ れ る よ う」 調 整 す る こ と、 「単 身 者 用 宿 泊 所 」 か ら 「更 生 施 設 」 へ の転 換 を図 る こと を まず あ げて い る。 そ して、 緊 急 対 策 のつ ぎ に 「居 宅 保 護 促 進 対 策 」 を 提 起 し、 こ こ で は 「ア パ ー ト」 の借 り上 げ、 「生 活 寮(グ ル ー プ ホ ー ム)事 業 の実 施 」 の 必 要 性 を訴 えて い る。 さ らに一 方 で、 「安 定 した住 居 が な く、簡 易 宿 所(旅 館) 等 に居 住 して 生 活 保 護 を受 けて い る場 合 」 の負 担 区 分 につ い てふ れ、 ドヤ で の 「居 住 保 護 」 が す す め られ て い る こ とを 裏 付 けて い る。 さ らに、 「中 ・長 期対 策 」 の な か で は、 「養 護 老 人 ホ ー ム」 の 増 設、 「更 生 施 設 及 び宿 所 提 供 施 設 」 の増 設 を 図 る必要 性 を 提起 し、 そ の付 属 資 料 に は、 「路 上 生 活 者 に対 す る生 活 保 護 は、 入 院 が必 要 で な い 人 に つ い て は、 原 則 と して 更生 施 設 等 へ の 入 所 に よ って 行 わ れ て い る」 と して い る。 この よ うな と こ ろか ら見 て も、 東 京 都 の 場 合 は、 「居 宅 保 護 」 が で き な い で 「収 容 保 護 」 を行 う場 合 の施 設 と して は 「更 生 施 設 」 が 考 え られ て い る こ とが 明 白で あ る。 そ して、 その 「更 生 施設 」 は女 子 寮 を の ぞ くと わ ず か4 ヵ所 しか な く、そ の定 員 は410名 で、 こ こ5年 の増 員 は ゼ ロで あ る。 この こ と は、 「収 容 保 護 」 がす す め られ な い、 す す めて い な い 状 況 が あ る こ と を物 語 って い る。 さ ら にそ の付 属 資 料 で は、 「生 活 保 護 法 に基 づ く施 設 」 と して、 次 の よ うな説 明 が加 え られ て い る。 「対 象 者 は、 いず れ も生 活 保 護 を 必 要 とす る 人 」 で、 「救 護 施 設 」 は 「身 体 上 又 は精 神 上 著 しい障 害 が あ る た め、 自分 一 人 で は 日常 生 活 が 困難 な人 に対 して、 日常 生 活 の援 助 を行 う入 所 施 設 」

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(資料3-1) 平 成6年9月9日 東 京 都 特 別 区 路上生活者問題 に関す る都 区検討会 の検討結果 について 第1 対応策 対応策 については、緊急 に実施 す るもの と主 に来年度以降実施す る居宅保護促 進対策及 び中 ・長期 的対策 に分 け、以下 の事項 にっいて都区で協議 しなが ら具体 3化を図 って い くこととする。 I 緊急対策 1 各特別 区が、地域 の実情 を踏 まえて街 頭相談 や宿泊所等のベッ ド借 り上げ、 その他 の緊急援護 を行 った場合、 これに要 す る費用の一部を都 は助成す る必 要 があ る。 2 都区共同 で、路上生活者 の うち、要保護者等 保護を必要 とす る者 に対 し、 複 数箇所 において冬期臨時宿泊事業 を実施 す る必要 があ る。 3 都区協力 し、更生施設か ら養護老人 ホーム等 への入 所が円滑 に行われ るよ う調 整を図 る必要が ある。 4 区及 び特別区人事 ・厚生事務組合 は、単身者用宿 泊所 の うち、可能な もの にっいて は、更生施設への転換を図 る こと とし、都 は この費 用を助 成す る必 要 があ る。 5 都 区 は、新 たに、宿泊所 に対す る増改築費等 の公 的助成策 を講 ず る必要 が ある。 II 居宅保護促 進対策 1 居宅保護 を促進 す るため、 アパ ー トを借 りる際、保証制度 を設 ける必要 が ある。 2 きあ細 かな援護 を行 うため、利用 者の適性等 に配慮 した生活寮(グ ループ ホーム)事 業 を実施 す る必要 があ る。 3 福祉事務所 におけ る適切 な援護 の実施の ため、研修及 び実施体制 の一層 の 充実 を図 る必要 があ る。 4 簡易宿泊所(旅 館)等 居住者 に対 す る生活保護費 の都費負担期間 を延長 す る必要が ある。 III 中 ・長期的対策 1 路上生活者 の急速 な高齢化及 び大都市 の特性を勘案 し、養護老人 ホーム等 を建設す る必要が ある。 2 更生施設及 び宿所提供施設 にっ いて、需要 等を勘案 し、宿泊所 の転換 を含 め増設を図 る。また、宿泊所 にっ いて、生活 保護受 給者の利用拡大や緊急 の 宿 泊 と して の利用 など、積極的 な活用 を図 る必要 があ る。 3 常設 の短期宿泊施設(シ ョー トステイサー ビス ・デ ィサ ー ビス)の 設置 に つ いて、検討す る必要が ある。 4 路上生 活者等 に対す る専門的かっ総合 的な相談 ・援護体 制の確立について、 検討 す る必要があ る。 第2 関連施策 の検討 福祉 の課題 と併 せて、福祉以 外の施策の うち主要 な検討課題 について検討す る 必要 が ある。 就労相談、紹介、特別就 労対 策事業の拡充、緊急入院等 への対 応の具体的措置 を含あ、路上生活 者の長期 的、抜 本的対策 につ いては、十分 な調査 ・研究 と就労 や保 健衛生、住宅対策、啓発等、総 合的視点 にたった対応 が必要 であ る。そのた め、関係者 の参加 を得 て これ らの ことを検討す る体制 を整備 す る必要があ る。 ド ヤ 街 に お け る 公 的 扶 助 -東 西 比 較 論 1

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密 教 文 化 (資料3-2) 〔資 料 〕 (1) 生 活 保 護 制 度 と は 経済 的 に 困 窮 す る人 に対 して、 生 活保 護 法 に 基 づ き金銭 給 付 な どを行 い、 併 せ て 自立 を助 成 す る こ とを 目的 とす る制 度 で あ る。 (2)生 活 保 護 は 自宅 や アパ ー ト等 で 援助 を 受 け る居 宅 保 護 と、 更生 施 設 等 の施 設 に入 所 して 援 助 を 受 け る施 設 保 護 が あ る。 (3)路 上 生 活 者 に 対 す る生 活 保 護 は 入 院 が必 要 な 人 に っ い て は病 院 へ 入 院、 入 院 が 必要 で な い人 につ い て は、 原 則 と して更 生 施 設 等 へ の入 所 に よ って行 わ れ て い る。 (4)生 活 保 護 を受 け るに は 生 活 に 困窮 す る人 が、 区市 の福 祉事 務 所 に 申 請 す る。福 祉 事 務 所 は 申 請 者 の 働 く能 力 や収 入 の状 況 等 を把 握 した うえ で、 必 要 が あ る場 合 は、 保 護 が 開始 さ れ る。 (5) 生 活 保 護 費 の負 担 区分 (1)基 本 的 に は、 国 が3/4、 区市 が1/4負 担 す る。 (2) 安 定 した住 居 が な く、簡 易 宿 泊所(旅 館)等 に居 住 して生 活 保 護 を受 け て い る場 合 は、 国 が3/4、 暫 定 的 に都 が1/4を3か 月 間負 担 し、 そ の 後 は 区 市 が1/4を 負 担 す る。 2 保護施設等 の種別 と都 内の設置状況(所 数 と定員 は平成6年5月 末現在 の数) (1) 生 活 保 護 法 に基 づ く施 設 (2) 社会福祉事業法 に基づ く施設

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と して お り、「更 生 施 設 」 は、 「身 体 上 又 は精 神 上 の理 由 に よ り、 生 活 指 導 な どを 要 す るが、 社 会 復 帰 の で き る見 込 み の あ る人 に対 して、 日常 生 活 の 援 助 を行 う入 所 施 設 」 で あ る と して、 法38条 の記 述 を言 い換 え て 説 明 して い る。 こ う して み る と、 東 京 で は、 「救 護 施 設 」 は 障 害 者 対 応 の 生 活 保 護 施 設 と して考 え て お り、 一 定 の条 件 を 付 けて の ドヤで の居 宅 保 護 を認 め な が ら も、「路 上 生 活 者 に対 す る生 活 保 護 」 と して の 「収 容 保 護 」 先 に は 「更 生 施 設 」 が まず 考 え られ て い る こ とが は っ き り して くる。 東 京 都 で は、 「生 活 保 護 法 に基 づ く更 生 施 設 及 び宿 所 提 供 施 設 な ら び に 社 会 福 祉 事 業 法 に基 づ く宿 泊 所 の設 置 ・管 理 に 関 す る事務 は、23区 相 互 の 有 機 的 ・効 果 的 運 営 を期 す る必 要 か ら昭 和42年4月1日 か ら本 組 合(特 別 区人 事 ・厚 生 事 務 組 合 一 引用 者 注)に おい て共 同事務 処 理 をす る こととな っ た。」(4)とあ るよ うに、 厚 生 関係 福 祉施 設 は 特 別 区 へ 移 管 して い る。 と こ ろ が、 「救 護 施 設 」 は こ こで は外 され て お り、 この こ とが 「救 護 施 設 」 が 23区 内 に な く、都 下 に遍 在 して い る こ と にっ なが って い る。 しか も、 これ ま で の 東 京 都 の 「更生 施 設 」 で の措 置 状 況 を表2で 見 るか ぎ り、 た とえ路 上 生 活 者 が 街 にあ ふ れ て い て も、 施 設 数 は増 や さず、 施 設 は満 員、 と、 定 員 内 で き っち り押 さえ て い た こ とが 分 か る。 事 務 組 合 の 報 告 書 に依 れ ば、 そ の更 生 施 設 も、 「か っ て の対 象 者 は、 家 出 人 や 失 業 者 ・ 浮 浪 者 な ど の比 較 的短 期 の援 助 に よ って 自 立 が 期 待 され る者 が大 半 を 占あ て い た の に対 し、最 近 の対 象 者 は、 高 齢 及 び前 期 高 齢 者 ・重 複 疾 病 者 ・ア ル コー ル依 存 及 び薬 物 中毒 者 な ど」 「長 期 的 な処 遇 を 必 要 と す る ケ ー ス が 急 増 して い る。」 と して お り、 「他 法 施 設 の不 足 や他 施 策 の 未 整 備 な ど に よ り早 急 に入 所 させ る こ とが 困 難 な状 況、 更 生 施 設 が代 替 ・補 完 的 な役 割 を 果 た さな け れ ば な らな い現 状 と な って い る。」 とそ の苦 衷 を述 べ て い る。 か とい って、 路 上 生 活 者 は も と よ り、 ドヤ居 住 者 を積 極 的 に居 宅 保 護 を して い る か と言 え ば そ うで な い こ と は、 先 ほ ど の デ ー ター で も明 らか で あ る。 ド ヤ 街 に お け る 公 的 扶 助 -東 西 比 較 論 ー

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密 教 文 化 同 じ東 日本 で も、山 谷 と寿 に大 き な違 い が で て い る の は、 山谷 で は ドヤ で の居 宅 保 護 が、 一 ケ月 の ドヤ居 住 実 績 を必 要 と して い る の に対 して、 寿 で は当 日一 日で も良 い、 と して い るか らで あ る。 したが っ て、 同 じ ドヤ で の 「居 住 保 護 」 を認 め て い る と言 って も、山 谷 の場 合 は 「路 上 生 活 者 」 の ドヤ で の 居 宅 保 護 は認 めて な い と い う こ と に な る。 そ して、 そ の よ うな場 合 は、 まず 「更 生 施 設」 と して の 一 時 保 護 所 を経 由 しな けれ ば な らな い。 (表3-1) 一時保護所入退所者について 入所原因別(単 位:人) (表3-2) 入 所 直 前 の 住 宅 状 況 (単位:人) (注) 緊急宿泊施設 には、福祉事務所が契約 して いる宿泊所及び簡易旅館 にお いて緊急 に保護 されてい るケ ースを計上。簡易旅館、宿泊所 には緊急宿泊施設 に含 まれ ないケースをそ れぞれ計上。 資料 出所: 特別区人事 ・厚生事務組合 生活相談一時保護所 事業実績平成7年 版

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上 野 公 園 に あ る 同組 合 の 「生 活 に窮 迫 して い る男 子 単 身 者 を緊 急 に入 所 さ せ、 生 活 扶 助 及 び 自立 更 生 に 向 け て の援 護 を 行 う」 「生 活 相 談 一 時 保 護 所 」 の利 用 状 況 は、 表3に 示 す とお りで あ る。 この よ う に 「路 上生 活 者」 の 場 合 は、 や は り、初 め に収 容 保 護 あ り、 と い う こ とだ が、 そ れ もあ ま り ま まな らぬ状 況 が あ る。 「寿 」 の あ る横 浜 で は ど うか。 横 浜 で の生 活 保 護 法 に よ る保 護 施 設 は救 護 施 設1ヵ 所、 更 生 施 設4ヵ 所 とな って い る。 3)大 阪 にお け る 「収 容 保 護 」 の原 則 と市 立 更 生 相 談 所 これ に対 して、 西 の 大 阪 で は ど うか。 大 阪 市 民 生 局 の あ い りん地 区(釜 (表4)大 阪市立更生相談 所状況 大阪市 市立更生相談所 大阪市立更生相談所事 業統計集各年版 よ り作成 ド ヤ 街 に お け る 公 的 扶 助 -東 西 比 較 論 1

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密 教 文 化 ケ崎)で の対 応 の姿 勢 は き わ め て は っ き り して い る。 「簡 易 宿 泊 所 」(ド ヤ)は、 「日雇 労 働 者 の ため の 日々 の 宿 泊 所 で あ り、 その 利 用 形 態 が 日払 い方 式 で あ り、設 備 面 にお いて も長 期 間 の居 住 を前 提 と した もの で な い こ とか ら、生 活 保 護 上 の取 り扱 い につ いて は、 い わ ゆ る 「居 宅 」 とは見 な さな い こ と と して い る」 の で あ る。 した が って、 「ドヤ で の 居 宅 保 護 は認 め な い」 と い う立 場 を と って い る。 あ い りん 対 策 の 民 生 行 政 の拠 点 と して は、 大 阪 市 立 更 生 相 談 所(5)が 地 区 内 に あ るが、 福 祉 事 務 所 以 外 で生 活 保 護 の 実施 機 関 と して 措 置 権 を持 っ た全 国 で 例 を 見 な い機 関 で あ る。 ただ、 その 対象 は 限定 さ れ、 「あ い り ん で住 居 が な いか、 また 明 らか で な い単 身 の 要保 護 者 」 と して、 ドヤ(簡 易 宿所)住 ま いの 単 身者(そ の 多 くは 日雇労 働者)に 対 す る施 設 入 所 や 入 院 の相 談 ・保 護 決 定 を行 って い る。 した が って、 地 区 内 で住 居 の あ る者 に対 して の保 護 は西成 福 祉事 務 所 が基 本 的 に は行 う こ と に な って い る。 更 生 相 談 所 に お け る保 護 決 定 の措 置状 況 の推 移 を見 て み よ う。表4に あ るよ う に、 バ ブル景 気 の崩:壊に よ る不 況 の 深 ま り の 中 で、 1992年 度 か らそ の相 談 件 数 は急 激 に増 え、 平 成6年 度 は13, 127件 を 数 え たが、 そ の うち保 護 決 定 を した の は 17. 59%の2, 309件 で しか な い。 保 護 決 定 率 は む しろ平 成 元 年 度 の28. 07%よ り大 き く低 下 して い る。 そ こに (図3・4)一 時保 護 所 入 退 所 状 況(平 成6年 度) 図3- 入 所 経 路1 図4- 退 所 理 由1 資料 出所: 大阪市立更生相談所 事業概 要 平成7年 版

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は保 護 の要 否 だ け で は措 置 さ れ な い状 況、 収 容 保 護 原則 と して の受 け入 れ 先 の施 設 ・病 院 の 限 界 が 見 え て く る。 相 談 件 数 の28. 28%、3, 712件 が、 「助 言 援 助 」 で お 引 き取 り願 って い るの で あ る。 そ の措 置 先 を見 て み る と、 病 院 へ の 入 院 が7割 近 く、3割 が 施 設 入 所 (そ の ほ とん どは付 設 の一 時保 護 所(更 生 施 設)へ 送 致)と な って い る。 (資料4) ド ヤ 街 に お け る 公 的 扶 助 ー 東 西 比 較 論 1

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密 教 文 化 この 更 生 相 談 所 一 時 保 護 所 の 役 割 は、 緊 急 保 護 と して の 一 時 保 護 と判 定 の 機 能 を も ち、 図3、4の 入退 所状 況 が 示 す よ うに、 生 活 保 護 施 設 へ の入 所 や 入 院 の 振 り分 けを 行 って い る。 大 阪 市 の 保 護 施 設 条 例(昭 和39. 3)で は第1条 に 「生 活 保 護 法 の 規 定 に よ る保 護 施 設 を設 置 」 し、 とあ り、 そ れ を 受 け た 保 護 施 設 施 行 規 則 で は 「救 護 施 設 の収 容 者 は更 生 相 談 所 か ら送 致 さ れ た者 とす る」 と して い る。 この よ う に、 大 阪 で は東 京 と違 って、 「収 容 保 護 」 先 と して の 生 活 保 護 施 設 と して 「救 護 施 設 」 が 「更生 施 設 」 とな らん で、む しろ大 きな役割 を担 っ て 用意 され て い る こ とが 分 か る。 (表5)保 護施設及び措置状況 大阪市 大阪市民生事 業統計各年版 より

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4)転 換 点 に た っ東 西 ドヤ街 に お け る公 的扶 助 こ う して、 高 齢 化 の進 展 と不 況 の深 ま り は、被 救 憧 層 の急 速 な 増 大 を も た ら し、「東 」 で は ドヤで の居 宅保 護 が 限 界 点 に達 し、「西 」 で は施設 保 護 の 限 界 に さ しか か って い る。 ドヤ で の 居 宅 保 護 の限 界 を、 端 的 に表 して い る の は、 「東 」 の 寿 で あ ろ う。 ドヤ が 満 員 で、 横 浜 市 中 福 祉 事 務 所 か ら、緊 急 援 護 の宿 泊 券 を実 際 に は貰 って も役 に 立 た な い 「カ ラ券 」 一 カ ラ手 形 に な って い る こ とで あ る。 そ の た め に、 「収 容 保 護 」 先 と して の更 生 施 設 増 を 考 え ざ る を得 な く な っ て き て い る。 「西 」 の釜 ケ 崎 で は、 ドヤ住 ま い単 身 者 の 「施 設 収 容 保 護」 の原 則 か ら、 既 存 施 設 に定 員 を オ ー バ ー して詰 め る だ け詰 め な が ら、救 護 施 設 を増 や し て きた。 しか し、 そ れ も、 バ ブ ル崩 壊 後 の厳 しい 不 況 に は対 応 の限 界 に達 し、 ドヤ で の 「居 宅 保 護 」 を模 索 せ ざ る を得 な くな って い る。 この こ とは、 脚 注1で の 会 議 の と き に、 愛 隣 地 区 で の問 題 点 と して、 「(1)施設 収 容 主 義 の 限界 」 を あ げ、 「大 阪 で は在 宅 保 護 の推 進 を と らず、 施 設 収容 主義 を とっ て い るが、 一 般 地 区 以 上 に高 齢 化 が 進 行 し、稼 働 能 力 を 喪 失 した 高 齢 者 が 急 増 す る中 で、 収 容 施 設 を千入 単 位 で 増 設 して も間 に 合 わ な くな る。 また 在 宅 福 祉 の推 進 と い う観 点 か ら も あわ な い。」 と述 べ て い る。 さ らに、 「(2) 簡 宿 で の居 宅 保 護 」 と して、 「施 設 収 容 主 義 の 限 界 が あ る以 上、 現 に 居 住 して い る簡 宿 で の居 宅 保 護 が必 要 に な る。 しか し簡 宿 は住 宅 環 境 と して は 劣 悪 で あ り、 地 域 コ ミュニ テ ィの形 成 も難 し く、 ま た ヘ ル パ ー の派 遣 や老 人 福 祉 電 話 の設 置 な ど老 人 福 祉 の諸 施 策 の 実 施 が 困 難 と い う問題 点 が あ り、 簡 宿 で の保 護 は過 渡 的 施 策 と して と らえ る こ とが 必 要。」 と して い る。 これ か ら見 て も分 か る よ うに、 ま さに、 今 は、 東 西 と もに、 ドヤ街 を 中 心 と した公 的 扶 助 一 「居 宅 保 護 」 か 「収 容 保 護 」 か 一 の あ り方 の転 換 点 に 達 して い る と言 って も良 い。 なぜ な ら、 そ れ ぞ れ の対応 の 限 界 が、 幾 千 の野 宿 者(ホ ー ム レス)を 生 み だ し、路 上 で 死 ん で ゆ く行旅 死 亡 人 を増 や し、路 上 か ら救急 で運 ばれて、 ド ヤ 街 に お け る 公 的 扶 助 1 東 西 比 較 論 1

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密 教 文 化 や っ と職 権 保 護 に よ る保 護 開 始 と な る行 旅 病 人 の増 大 を もた ら して い る現 状 と な って い るか らに ほか な らな い。 5)「 行 旅 死 亡 人 」・「行 旅 病 人 」 の意 味 す る もの 行 旅 死 亡 人 の ほ とん どが、 我 が 家 の 畳 の 上 で もな く、病 院 の ベ ッ ドの上 で も な く、 コ ンク リー トの 路 上 で、 軒 下 で、 公 園 の 片 隅 で、 死 ん で ゆ く。 そ の 行 旅 死 亡 人 の 数 が、1992(H. 4)年 度 で、 釜 ケ崎 の あ る西 成 区 内 で102 名、 大 阪 市 内 で は248名 を数 え た。 同 じ年、 神 戸 市 内 で も39人 の行 旅 死 亡 人 を 数 え た。 東 京 都 の 場 合、 「行 旅 死 亡 人 」 と して の統 計 数 は あが っ て い な い が、 東 京都 福 祉 局 で そ の数 を調 べ て も らった ら、葬 祭 費費 用負 担 や、 死 亡 公 告 な (表6) 行旅死亡人 ・病人等推移 資料 出所: 大阪市民生局 ・西成福祉事務所 ・神戸市民生局各統計 資料 よ り作成

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どか ら、H. 5年 度 で220名(内 子 ど も2)、H. 4年 度 で218名(内 子 ど も 9)と い う数 字 が あ が った。 倒 れ て、 動 け な くな って か らで は、 遅 す ぎ る こ とは、 大 阪 の 西 成 区 内 で 救 急 で 運 ば れ て 行 旅 病 人 と して職 権 保 護 を うけ た人 達 で、 入 院 後 死 亡 した 人 の約 四 割 が 入 院 僅 か 一 週 間 以 内 で死 ん で い る こ とか ら も明 白 で あ る。(6) こ こで言 う 「行 旅 病 人 」 とは、 大 阪 で は 〔警 察 官 が 「警察 官職 務執 行 法」 に も とづ き、 病 人、 負 傷 者 等 緊 急 患 者 を保 護 し、医 療 機関 に収 容 の措 置 を 講 じた場 合、 あ る い は消 防 救 急 職 員 が 「消 防 法 」 に もとづ き傷 病 者 等 緊急 患 者 を 医療 機関 に 搬 送 した 場 合 は、 そ の 時 点 で 本 人 又 は同 伴 者 か ら聞 き取 り調 査 を行 い、 そ の 結 果、 単 身 者 で あ って 家 族 ・知 人 等 の引 取 者 が な く、 か っ、 治 療 費 の支 弁 能 力 が な い と判 断 した 者 につ い て、 福 祉 事 務 所 に対 し て 引 継 が 行 わ れ ま す。 引 き継 ぎ され た傷 病 者 等 は、 か つ て は 「行 旅 病 人 及 び行 旅 死 亡 人 取 り扱 い 法」 に も とづ き取 り扱 わ れ て い ま した が、 昭 和44年 以 降、 「生 活 保 護 法」 に も とつ く現 在 地 保 護 の適 用 を行 っ て お り、 これ を 行 旅 病 人(緊 急 要 保 護 患 者)と 呼 ん で い ま す。〕(7)と、説 明 して い る。 した が って、 大 阪 で は 「行 旅 病 人 」 と い う表 現 が され て い て も、公 式 的 に は救 急 等 で 搬 送 され た 「緊 急 要 保 護 患 者 」 とい う こ とで あ り、 前 記 の よ うに現 在 地 保 護 の 適 用 を受 けて い る者 と言 う こ とに な る。 西成 福 祉 事 務 所 の報 告 に依 れ ば、 「行 旅 病 人 の ほ とん どは 高齢、 障 害、 病 弱 等 の 理 由 か ら 就 労 で きな くな った 単 身 の 日雇 労 働 者 で、(西 成 区 の一 引 用 者 注)発 生 件 数 の9割 近 くが あ い りん地 区 内 で発 生 」、さ らに 「西 成 区 に お け る 行 旅 病 人 の 発 生 件 数 は、 大 阪市 の半 数 」 と して い る。 表6に あ る よ うに、 平 成5年 度 に 西成 区 内 か ら病 院 へ 搬 送 さ れ た行 旅 病 人 の 発 生 件 数 は実 に8, 151件 に も及 び、7, 537件 が 保 護 開 始 と な っ て い る。 そ の う ち2, 751件 が 入 院、 そ の うち軽 快 退 院 が858件、 無 断 退 院 が124件、 強 制 退 院 が128件 で、247名 が死 亡 退 院 に よ って保 護 を 廃 止 して い る。 行旅 病 人 は西 成 区 に隣 接 す る浪 速 区 で も結 構 多 く1, 538名、 大 阪 市 内 全 域 で は 14, 674名 に も及 ぶ。 ド ヤ 街 に お け る 公 的 扶 助 -東 西 比 較 論 ー

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密 教 文 化 東 の、 東 京 都 で は ど うか。 東 京 都 で は 「行 旅 病人 」 と して 取 り扱 わ れ る の は、 外 国 人 の み で あ り、 そ の数 はH. 5年 度 で29名、 日本 人 の 場 合 は、 生 活 保 護 法 で対 応 して い るの で 「行 旅 病 人」 と して の数 は 出 て い な い。 で は、 大 阪 と同 じよ うに救 急 等 で運 ば れ る 「緊急 要保 護患 者」 の数 は ど うな っ て い るか。 都 消 防 局 の資 料 に よ る と、92年 度 で、 台東 区 で の救 急 取 り扱 い 数 が7, 024、 荒 川 区 で3, 509と な って い る。 この 中 で の 山谷 地 域 で の 取 り扱 い数 が ど うか は不 明 だ が、 都 下 全 体 と して み る と、「住 所 不 定 者 」 の 救 護 と して、11, 011に も及 ぶ 数 字 が 挙 げ られ て い る。 この こ と は、 や は り無 視 で き な い現 実 と い って 良 い。 路 上 で 収 容 され る病 人 が いか に東 京 で も多 い こ とか。 3. ま と め この よ う に比 較 して み る と、 西 の 釜 ケ崎 で 現 在 行 わ れ て い る 「ドヤ住 ま い単 身 者 の 生 活 保 護=収 容 保 護 」 と い う原 則(慣 行)は 決 して法 の精 神 か ら見 て も、是 認 さ るべ きで な い こと は明 らか で あ る。 しか し、一 方、 東 の ドヤ に お け る居 宅保 護 が 憲 法25条 にお け る 「健 康 で文 化 的 な最 低 生 活 」 で あ る とは決 して言 い難 い もの で あ る こ と も、 前述 の 大 阪 市 の認 識 で も 「簡 宿 は住 宅 環 境 と して は劣 悪 」 と断 じて い るよ うに、 また事 実 で あ る。 1)ま ず 「住 居 」 の確 保 を 生 活 す る場 と して の 「住 居 」 が無 い場 合、 公 的扶 助 と して は、 そ の為 の 援 助 と して 「住 宅 扶 助 」 が あ り、住 居 の提 供 一 宿 所 提 供 施 設 一 現 物 給 付 も 用 意 され て い る。 も っ と も、 この住 居 の提 供 と して の 「宿 所 提 供 施 設 」 は 戦 後 の住 宅 難 の 中 で、 や む を得 ず過 渡 的 に設 置 され た施 設 で あ り、人 間 ら しい生 活 の 場 と して の 「住 居 」 とは言 えな い もので あ った。従 って、公営 ・ 公 団 の住 宅 建 設 が 進 む に つ れ て、 そ れ は 閉鎖 され て い った。 大 阪 で も大 阪 市 立 長 柄 寮 が、 定 員50で 僅 か一 か所 残 って い る に過 ぎな い。

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しか も、 それ は決 して、 釜 ケ崎 等 の 「住 居 の な い要 保 護 者 に対 す る住 宅扶 助 と して の 施 設 」 と は な って い な い。 東 京 都 の場 合 は、 この 「宿 所 提 供 施 設 」 を 新 た な福 祉 ニ ー ズ を抱 え た世 帯(8)の 受 け入 れ先 と して衣 替 え を しっ っ あ る よ うで、 平 成6年 現 在 で も 4ヵ 所、 定 員508を 数 え て い る。 た だ、 こ こで も、 この 「宿 所 提 供 施 設 」 に は、 男 子 単 身 者 向 けの が 一 ヵ所 しか な く、そ の 定 員 はわ ず か55名、 しか もそ の対 象 者 は結 核 回復 者 とな って お り、住 居 の な い野 宿 を 余 儀 な くさ れ て い る単 身 者 に は提 供 さ れ て い な い、 や は り無 縁 な 施 設 とな って い る。 ただ こ こで 指 摘 して お きた い の は、 国 民 が生 活 に 困 窮 して、 住 む べ き家 が な い と き に は、 国 民 の生 存 権 保 障 の最 後 の拠 り所 と して、 生 活 保 護 法 で 「住 宅 扶 助 」 とあ わ せ て、 現 物 給 付 と して、 住 居 の 提 供 を用 意 して い る と い う事 実 で あ る。 国 が 国 民 の生 活 を憲 法25条 に基 づ い て守 る責 任 を 果 た そ う とす れ ば、 そ の 道 は法 的 に 「生 活 保 護 法 」 で 具 体 化 さ れ て い る こ とを 忘 れ て は な らな い。 しか し、現 実 は ど うか。 これ まで 述 べ た よ う に、 青 カ ン(野 宿)し て い る人 た ちが この よ うに多 数 存 在 して い るの に、 そ の 事 実 に 目 を背 け、 で き る こ と な ら見 て見 ぬ ふ りを して これ を放 置 しよ う と して い る、 と しか言 い よ うが な い現 状 が そ こに あ る。公 的扶 助 を行 うの に、 水 際 で 助 け を求 め る 手 を払 い の け る の で な く、急 迫 保 護 と して住 宅 扶 助 を 行 い、 住 居 の提 供 を な ぜ しよ う と しな い の で あ ろ うか。 2)日 雇 労 働 者 の 雇 用 の最 低 保 障 を こ こで注 意 しな くて は な らな い の は、 ドヤ街 生 活 者=日 雇 労 働 者 の生 活 困 窮 者 の保 護 の前 提 と して、 雇 用 の最 低 保 障 が ナ シ ョナ ル ミニ マ ム と して 必 要 な こ と は言 う まで もな い。 不 安 定 雇 用 の 日雇 労 働 者 に と って、 こ の こ と は、 強 調 して も強調 し過 ぎ る こ と は な い。 山 谷 で の、1973年 か ら始 ま っ た特 別 就 労 事 業(特 出 し)や、76年 に決 定 され た 都 発 注 公 共 工 事 へ の 日雇 労 働 者 吸収 制 度 は、 そ の こと を 目指 した 地 ド ヤ 街 に お け る 公 的 扶 助 -東 西 比 較 論 1

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密 教 文 化 区 で の運 動 の成 果 で あ る。 も っ と も、 そ の内 容 が、 今 回 の不 況 の なか で も、 地 区 労 働 者 の雇 用 の最 低 保 障 と して の機 能 を十 分 に果 た して い る か と い え ば、 決 して そ うで な い こと は、 野 宿 者 の広 が りや、 救 急 搬 送 の現 状 か ら も 分 か る。 大 阪 で も、今 回 のバ ブ ル崩 壊 後 の不 況 の 深 刻 さ は、 社 会 保 障 と して の 雇 用 保 険 制 度 が、 日雇 労 働 者 の 失 業 時(ア ブ レ)の 生 活 を 支 え る機 能 を 果 た し得 な い ほ ど、 地 区 日雇 労 働 者 の就 労 の 機 会 を 奪 った。 そ して そ れ は、 高 齢 労 働者 に は よ り過 酷 な も の と な って、 働 こ う に も働 けな い 日々 とな って い る。 こ う して、 日銭 を必 要 とす る ドヤ街 で の 生 活 か ら、路 上 へ の生 活 へ と追 いや られ ざ る をえ なか っ た。92年10月 の 暴 動 はそ の よ うな 中 で起 こ っ た。 そ して、 そ の1年 後 の93年9月 に 「釜 ケ崎 就 労 ・生 活 保 障 制 度 実 現 を 目指 す連 絡 会(釜 ケ崎 反 失 業 連 絡 会)」 が 結 成 さ れ、 府 ・市 へ の 交 渉 を 含 め、 さ ま ざ まな 運 動 が 展 開 され た。 こ う して、 大 阪府 ・市 に よ る地 区 日雇 労 働 者 を 対 象 と した 緊 急 の 高 齢 者 就 労 対 策 が、 西成 労 働 福 祉 セ ン ター を 紹 介 機 関 と して94年11月 に ス タ ー トした。 しか し、 これ もそ の 内 容 か ら見 れ ば、 決 して 日雇 労働 者 の 雇 用 の 最 低 保 障 を 確立 した もの と は言 え る もの で はな か った。 そ れ を 目指 す 著 に着 い た もの に す ぎな か った。 この よ うに、 不 安 定 就 業 階層 の 雇 用 の最 低 保 障 と して の ナ シ ョナ ル ミニ マ ム が必 要 な こ とは、 さ もな け れ ば、 働 け るの に働 か ず、 保 護 を受 け る人 た ち で、 街 は溢 れ るで あ ろ う こ とが 予 測 され るか らで あ る。 大 阪市 が地 区 の福 祉対 策 に消 極 的 な の も、良 くす れ ば す る ほ ど、 全 国 か ら地 区 に 流入 して く るの が 増 え るか らと心 配 す るに他 な らな い。 この こ とは、 又、 労 働 対 策 に つ い て も同 じよ うな事 が言 わ れ る。 大 阪 府 は特 別 就 労 対 策 を す る と、 全 国 か ら集 ま って く るか ら、 と何 も しな い こ と へ の言 い訳 を す る。 この こ とは、 図 らず も、公 的扶 助 と、日雇労 働 対策 が一 地 方 公 共 団体 で は背 負 い切 れ な い、 む しろ 国 の責 任 で行 わ れ るべ き こ とを 物 語 って い る。 そ して ま た、 そ の こ とを実 際 に具 体 的 に実 行 す る の が地 方 公 共 団体 の都 府 県 で あ り、市 な の で は な か ろ うか。

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註 (1)1992年10月 の第23次 釜 ケ 崎暴 動-バ ブル崩 壊 後 の 不 況 の深 ま りの 中 で、 大 阪 市 立 更 生 相 談 所 に 日雇 労 働 者 た ち地 区住 民 が 緊 急 対 応 を 求 め た 一、 その事 件後、 同 じ ドヤ街 を抱 え る山 谷 ・寿 の関 係 者 が 愛 隣地 区(釜 ケ 崎)の 関 係 者 と懇 談 し た と き の報 告 に よ る。 (2)「 生 活 保 護 法 の 解 説p313一 木 村 忠 二 郎 」 当時 の保 護 施 設 に は、「養 老 施 設 」が 入 って お り、 「老 衰 の た あ 日常 生 活 を営 む こと の で き な い要 保 護 者 を 収 容 」 し て い た。 そ の た あ に 「救 護 施 設 」 の対 象 者 は この よ うに区 分 さ れ、 「養 老 施 設 に付 設 ・併 設 され る も の も」 多 か っ た と の こ とで あ る。 (3)「 現 在 の 救 護施 設 は、 他 法 に よ って 分 類 で き な い重 度 ・重 複 障 害 者 に と っ て 必 要 不 可 欠 な暮 ら しの 場 と して 位 置 付 け られ る。 同 時 に他 法 に よ る施 設 が満 床 の場 合 の受 け皿 と して きわ あ て 重 要 な 役 割 を 担 って い る。 一 「救 護 施 設 入 所 経 路 ・要 因 に見 る現 行 福 祉 制 度 の 問 題 点 にっ いて 」 一 奥 村 潔 ・第48回 日本 社 会 福 祉 学 会 報 告 (4)東 京 都 特 別 区 人 事 ・厚 生 事 務 組 合 事 業 報 告 平 成3年 度 版。 (5)第 一 次 釜 ケ崎 暴 動(1961. 8)後、 大 阪 市 が 地 区 福 祉 対 策 の た め に 設 置 した 「大 阪 市 立 愛 隣 会 館 」 と戦 後 の混 乱 期 に住 居 の な い要 保 護 者 の た め に 開 設 した 「大 阪 市 立 梅 田厚 生 館 一 大 阪 市 立 中央 更 生 相 談 所 」 を1971・8に 統 合 して 「大 阪市 立 更 生 相 談 所 」 と した もので あ る。 (6)平 成4年 度 に西 成 福 祉 事 務 所 で 「行 旅 病 人 に か か る生 活 保 護 」 と して 職 権 で 緊 急 に保 護 を した 者 の う ち、 死 亡 退 院 した269名 の うち104名 が入 院 後1週 間 以 内 で死 亡 して い る。 一 西 成 福 祉 事 務 所 「行 旅 病 人 の発 生 状 況 及 び死 亡 した行 旅 病 人 の状 況 に っ い て 」 (7)「 西 成 区 に お け る行 旅 病 人 の 概 要 」(平 成6年 度 版)一 大 阪市 西 成 区 福 祉 事 務 所。 (8)「 近 年 の住 宅 事 情 の緩 和、 住 宅 制 度 の充 実 に よ り、本 来 的 な対 象 者 は 減 少 の 一 途 に あ る。一 方、 急 激 な社 会 変 動 に よ り、 新 た な福 祉 ニ ー ズ を抱 え た対 象 者 が 急 増 の現 象 に あ る」 と して、 そ の 例 に 「サ ラ金 に追 われ て い る世 帯、 夫 の 暴 力 か ら逃 れ て い る母 子 世 帯、 妻 に 蒸 発 され た 父 子 世 帯、 中 国 引 き揚 げ世 帯 」 を あ げ、 さ らに 「地 価 の高 騰 な ど に よ り、経 済 基 盤 の 脆 弱 な高 齢 者 や病 弱 者 が、 民 間 アパ ー トか ら追 われ て住 む家 が な くな る と い う世 帯 の 急 増 」 な ど を挙 げ て い る。一 東 京 都 特 別 区 人 事 ・厚 生 事 務 組 合 事 業 報 告3年 度 版。 <キ ー ワー ド> ドヤ 街、 公 的 扶 助、 住 所 不 定 者。 ド ヤ 街 に お け る 公 的 扶 助 -東 西 比 較 論 i

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