【論 文
1
UDO :624.
042.
フ :620.
1 日本建 築 学 会 構 造 系 論 文報 告 集 第 379 号・
昭 和 62 年 9月耐力
低 下
を
考慮
し た
2
方 向復
元 力
モ
デ
ル
と
地 震 応
答
正 会 員 正 会 員 正 会 員市 之 瀬
滝
口吉 井
* 艸 ホ ホ ホ
勝
己行
敏
克
正 §1.
研 究 目 的 (1) 耐 力低 下 を考 慮 し た2
方向復元 力モ デ ルの提案 こ れ ま で,
部 材の 1軸 復 元 力モ デルを2 軸に拡 張す る 方 法と し ては, 滝 沢ら1)の よ うに,
金 属 塑 性 論を用い た もの がほと ん どであっ た。 し か し,Drucker2
〕の安定 硬 化条件を仮 定する限り,
図一
1,
図一
2 (図の説 明は§2
で行う)の よ う に耐 力低 下する部 材の 1軸 特 性を塑 性 論 の みによっ て 2軸に拡 張 する こと は困 難で あ る。 最近,
ひずみ軟化 を考 慮し た材 料の 多軸 構 成 則がい く つ か提案さ れ てい る。
Bazant ら3}は , Dougill ‘〕の 弾 性 破 壊 理 論 を も とに, 応 力空 間一
ヒに塑 性ポテ ン シ ャ ルを,
ひ ずみ空間上に破 壊ポテ ンシ ャ ル を仮 定し た コ ン クリー
ト の塑 性 破 壊 理 論 を提 案し た。
また前 川ら5)は,
ひずみ空 間上に塑 性 ポテンシャ ル を仮 定 し, 最 大 等 価ひずみに応 じて弾 性 係 数 を 低 下 させ る こ と によ り,
コ ン ク リー
トの 弾塑性破壊理論を導いた。
本報告で は,
仮 想 復元力 平 面 (定 義は§3 で行 う) 上 に塑性 ポテンシャル を, 変 形 平 面 上に破 壊 ポテンシ ャ ル を仮 定す ること に よっ て, 耐力が低下 す る部 材の 1軸 特 性を 2 軸に拡張す る。
ま た,
平面 保 持 仮 定に よるRC
柱 断 面の解析を行っ て,
提案モ デルの検 討を行う。
で
託
M
°K2
至
Σ ;K3
1000
一
φ
o3
:KIl
I
S
0
,
03
一
〇.
01
i
…
−
2000
‘
φo
OO3
φ(
’m ) (2) 耐 力 低 下 する復 元 力モ デルの 2方 向地 震 応 答 耐 力 低 下 する復 元 力モ デル の1
方 向 地 震 応 答は, 秋 山6) , 山田 ら nな どに より調べ ら れ て き た 。 本報告では,
上 述の モ デル を用い て,
2方 向地 震 応 答 解 析を行う。 そ して,
2方 向 入 力 と耐 力低 下が地 震応 答に及ぼ す影響を 調べ る。
§2.
円形 RC 柱断面の平 面 保 持 解 析 =・
2
種 類の耐 力 低 下パ ター
ンー
外 径100cm
かぶ り厚 5cm の 円 形 柱 断 面を扱う。 全 鉄筋比は2
% と す る。
断 面 を, 図一
3の よ うに,
円周 方 向に32
等分,
半 径 方 向に 5等 分 する。 分 割し た要素内 で は, ひずみ は一
様と す る。
鉄 筋の応 力ひずみ特 性は図一
4(a>の よ うな完 全弾塑 性型 とす る。
コ ンクリー
トは,
図一
4(b
)の よ う な モ デ ル と し, 引張側は応 力 を 負 担し な いもの とす る。
平 均軸力 をF
。/4,Fc
/6とし たと きの 1軸モー
メン ト軍
〆
MoK2
羣
曹
i
忌一
)K3
…
1000
一
φo
i
lKIl
φ
o
s
QO3
−
0
.
01
1
i
−
2000
QO1
φ
(
’m )
図一
2 単 調 劣 化型の 1方 向 復 元 力モデルReinforcement
歪
L
● 図
一
1 蓄 積 劣 化 型の 1方 向 復 元 力モ デル * 名 古屋工業 大 学 助 手・
工博 榊 東 京工業 大 学 助 教 授・
工博 . 韓 清 水 建 設 (株 )・
工修 (昭和 62 年 2 月 9 日原 稿受 理 )100
” ” ”100
図一
3 円 形 RC 柱 断 面の分 割一
38
一
曲 率関係を 図
一
5,
6に示す。
また, こ の と きの材 軸ひ ずみ εe の応答を図一
7,
8に示す。
平 均 軸 力 F,
/4の 1軸モー
メ ン ト曲率関 係 (図一
5) では,
繰り返し変形 を与え た と き第 1回 目の最 大 曲率に 達 する前に耐 力の低下 が起こる。 これに対 し, 平 均 軸 力F
。/6の解 (図一
6)で は, 第1回 目の最 大 曲率に達し た 後で耐 力の低 下が起こ る。
この原 因は,
図一
7, 8 よ り わ か る。 す なわち,(a ) 平 均 軸 力
Fc/4の解 (図
一
7 )で は材 軸の ひず み ε。
が コン ク リー
ト圧 縮 強度時の ひずみ ε。=
0.
002を 比較的 早い時 期か ら超え る。
(
b
>こ れ に対 し
,
平 均 軸 力F
。/6の解 (図一
8>で は ε。
が ε。を 超 えな い。 つ ま り,
材 軸の圧 壊が起 こっ ている か起こっ て いない か の違いが その原 因である。
↑
1
蘇
7
E
=200kN
’mm2
ノ
0
! ! εFc
+
羸
、Ec
,
{a )鉄筋0
εc=2x10
昌
3
盆
euMOxlO
−3
(b
} コ ンク リー
ト 図一
・
4 材料モデル(
∈2
ぎ ) Σ1000
一
〇.
02
0
.
02
0
.
04
φ
(
ノm)
一
2000
図一
5 モー
メ ン ト曲 率関 係 (平 均 軸 力Fc/4)図
一5
,6
の モー
メン ト曲 率 関 係 を図一1,2
の よ う に モデル化す る。 これらをそれぞれ, 蓄積 劣化 型,
単 調 劣 化 型の復 元 力モ デル と呼ぶ。 モデル の諸 定 数 を表一
1に 示 す。最後に
,
平 均 軸 力F 。
/4,F
。/6の と きの 2軸 応 答 を 調 べ る。
図一
9の ような半 径 15×10
』
3/m の 曲 率 履 歴 を2
回与え た と きの モー
メ ン ト応答を図一10
と図一
11に示 す。
F,/4の解で は,
円 形 履 歴 を5/4周 し た と こ ろで コ ンク リー
トが応 力 を負 担し な く なっ たの で,
こ の時 点で 破壊と み な し,
それ以 降の履歴は示して いない。
F 。
/4 の解の方が Fe/6の解よ りずっ と激しい耐 力 低下を示し た。
これ も,
材 軸の圧 壊が起こ っ て いるか起こっ ていな いか の違いが原 因である。
表・
−
1 復 元 力モデル の諸 定 数肉
(
.1
。髴
Nm
・誓
3
(
k
臨
》
(
φo
’m)
昭
45000
.
5452548
α
0101
Fc
/65000
.
52523720
.
0121
( ε2
畄 ) Σ1000
伽
q
・
02
0
。
0
φ(
1m
)
一
1000
図一6
モー
メン ト曲 率 関 係 (平均軸 力Fc/61 図一
7 材 軸ひずみ の応 答 (平均 軸 力 F。
/4) εc
− 一 一 一
〇.
002
ε0
一 一 一 一 『 一 一
φ
0
.
03
−
0
.
01
0
.
01
0
.
03
図一
8 材 軸ひずみ の応答 (平 均 軸 力E。/6)一
39
一
A
手
15
」
,
b
尸5
合
φ
x10−
3
’m)
一
15
0
15
15
1dMe
図一
9 2軸 円 形曲率履歴国
(a ) 弾 性 時S
,
」
、
S
曽
’
ノ宕
「,
、 ’・
ノ
.・Z
己
創■
・
唖
・
,
,
,
噸
.
・
o
●
.
o Σ・
・
.
.
.
1000
’ ご :6r
丿 …■
,
.
.
●
一
1000
M1
(
kN
・
h
)
」.
,
「
●
●
丿
.
.
,
ぞ
亀
、、
!
,
’.
6
■
・
,
・
凾
■
■
■
■
,,
■
’
!ノ瞭
]
(b
} 塑 性 時 S e璽
5 図一
10 2軸モー
メント応答 (平均軸 力 Fc/4) (ヱ
!・
耄
●
,
■
・
,
.
●
・
.
.
,
●
■
.
’
個・
’
Σ1000
.
o・
響
■
騨
∫
●
.
:一
1000
…MI
kN
・
’
m)
:,
,
,
一
1000
o曾
,
響
3
..,
.
,
.
■
,
●
・
o ,
ゆ
■
,
,
,
■
陰
図一
112 軸モー
メン ト応 答 (平 均 軸 力E。
/6) §3.
弾塑性破 壊モデル本節で は, 耐 力 低 下 する 1軸 復 元 力モ デル を2軸に拡 張 す る方 法を示す。 な お本 節で は
,
列ベ ク トル を日 で,
行ベ ク トル をL 」で , 行列 を[]で表す。
3−1
モー
メ ン ト増 分の分 解 第 1 (初 期 弾 性)剛性をK
,, 第2 (塑 性 〉 剛性をK
,, 第 3 (破 壊)剛性をKs で表 垢 各剛性 部分で の モー
メ出
溺
(c) 破 壊時 図一
12 1軸 載 荷 時の モー
メ ン ト増 分 関 係一
勸
MY
個
耐
、、
蹲
{
dM
}
、
下
2Mr
,
慴一
⊇ζ・き、
隷綴
濺
’{
d
仰
X
呈.
・
’・
.
L曽一
{
(冴
F
=0
遨
止
図一
13 塑 性 ポテン シャ ル とモー
メ ン ト増 分の分解 ン ト増 分を,
次の よ う に 分解す る。
(1) 第 1剛 性 部分 :図一12
(a)ま た は 次 式の よ う に,
弾 性モー
メ ン ト増 分ldMe
}の みが生 じる と考え る。
idM
}=
ldMe
}…一 …一 …・
………・
(1) ただし冒
{dMe
}= [S
]ld
φ}…・
…・
………・
………・
・
・
・
…
(2)[・]
一
[K
・]一
[
舌£
i]
・
一 …・
……一 …・
・
(・) (2) 第2剛 性 部 分 :図一
12 (b
>ま たは次 式の よ う に,
弾 性モー
メ ン ト増 分{dMe
}と同 時に塑 性モー
メ ン ト 増分ldM
外が生じ ると考え る。
ldM
};
ldMel
十ldM
『・
−t…
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(4 ) た だ し,
ldMal
=一
[S
]{d
φ『…………・
…・
・
・
・
・
・
・
……・
(5 )ld
φ叫は,
塑 性 曲 率 増 分と呼び,3− 2
節で詳 述す る。
(3} 第3剛 性 部 分 :図一
12 (c>ま たは次 式の よ うに,ldMe
},
1dM
外と同時に破壊モー
メン ト増 分ldM
{が 生じ ると考える。
{dMl
=ldMe
}+ldM
外+ldM
ノト・
・
…・
…………
(6) た だ し,
{dM
つにつ い ては, 3−
4節で詳 述 する。 3−2
塑性曲 率 増 分ldip
”1
実 際の モー
メ ン ト{副 と破 壊モー
メ ン トIM
りとの差,t
ルf
};
IM
}−
IM
! }・
・
r・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
77−77幽
一・
凾
・
9・
・
・
・
…
( 7』
) を仮 想モー
メ ン トと呼ぶ。
仮想モー
メン ト平 面 上で,
図一
13の よ う な中心 回,
半 径 M .の 円を考え,
こ れ を 塑 性ポテ ン シ ャル F=
0と 呼ぶ。
仮 想モー
メ ン トIMI
が塑 性ポ テンシャ ルF =0
の外 側へ 進 もう とする と きに 塑 性 曲 率 増 分 {d
φ縛が生じ る もの と す る。
一
40
一
こ こで
,Drucke
ド} の条件を仮 定す る。 す な わ ち,
塑 性曲率 増 分Id
姻 は塑 性ポ テン シャ ル F;
Oの法 線 方 向 に生じ る と仮 定 する。ld
φρ}=
idF
/dMl
d
λ…
rP・
・
…
一・
・
・
・
・
・
…
一・
・
・
・
・
…
(
8
) また,
Ziegier8}と 同 様に次 式 を仮 定する。
LdF /dMt
・
(ldM
}一
[W
]ld
φfl
)=
=
O ・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(9
) た だ し,
[W
]−
1=
[K
君一
1−
[S
]−
1 なお,
図一
13の よ うに, 仮 想モー
メン トの増分 }dM
} の 法 線 成 分をldM
雪と表せ ば, 式 (8
>(9
)の仮定よ り次式を得る。
ld
φ外一
(
1 1K2s
)
ldMM
……・
…・
…・
……一
(1・) しdF /dM 」([W ]十[S
])idF
/dMI
式 (8),
(11’
)よ り塑 性 曲率増分ld
φ烈が定まる。
塑 性 ポテン シャ ル を実 際の モー
メ ン トIMi
で はなく仮 想モー
メ ン ト{M
}平 面 上で定義し た 理由は次の と おり で あ る。
1軸 M一
φモ デル上で仮 想モー
メ ン ト増 分dM
を描 く と, 図一
12(c)の よ うに , 第 3剛 性 部 分 (破 壊 時 ) で のdM
と第 2剛 性 部 分 (塑性 時 )で のdM
と が等し く な る。
し た がっ て, 破 壊 時に おいて もDruckera
)の条 件をそ の ま ま適 用で きる。
ま た, 破 壊時に おい て もdF
=
0が成り立つ ので, 次節で述ぺ る よ うに降 伏 曲 面を移 動・
縮 小させ る こと がで き る。
こ の 点,Bazant3
)の塑 性 破 壊 理 論と異なる。
3−
3 降 伏 円の移 動・
縮小ルー
ル 耐 力 低 下 時の降 伏 円 (塑 性 ポテンシャル)の縮小を考 慮する ために, 降 伏円の半 径の増分dM
.を次 式の よ う に仮 定 する。 LM一
α」[s
](【s
]一
[κ、⊃一
’ldM
! }dMr
=一
・
…
一
一
(12) これ は, 1軸 載 荷 時の図一12
(b
>(c)に対 応する。 図一
12(b
)(c>のld
φ彗を 比 較す る と,
次の こ と が わか る。
すな わ ち,
従 来の塑 性理論で の塑性 曲 率 増 分id
φ外は, 図一12
(b
)の よ う に実モー
メン ト増 分ldM
}を与えて取 り除いたときの残留曲率を表す。 これに対し,
本 理 論の 破 壊 時の塑 性 曲 率増 分 は,
図12
(c)の よ うに仮 想モー
メ ン ト増 分ldM
}を与え て取 り除い た と きの残 留 曲 率 を 表 す。 式 (8>,
(9)よ り次 式を得る。d
・一
、、。嬲
灘
、脅
、……a…・
…一
(11・ 上 式は,ldMl
= [S
]( φ1
−
ld
φ第
お よ び式 (8 ) を利 用し て次 式と な る。LdF
/dM
」[Slld
φl
d
λ=
一
.………
(11’
) 2Mr 上 式は,
1軸 復 元 力 特 性が図一
1,
図一
2の よ うに な る と い う条件,
お よび,
座標軸の回 転に対して解が 不変とい う条件か ら定め た。 降 伏 円の移 動につ い て は, 仮 想モー
メ ン ト平 面上 で Ziegler則s)を仮定す る。
す な わ ち降 伏 円の 中 心lal
は,
次 式の よ うに,IM
一
α}の方 向に移 動す るもの と す る。
ldal
=
IM
−
ald ξ・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一◆
・
・
・
・
・
・
・
・
…
r・
(13
>d
ξは, 塑性 変形が進行す る間はdF =
Oで あ るこ と か ら次 式で定ま る。
d
ξ一L
”謝
dML
響
……・
・
…………・
…
(1
・)3−4
破壊モー
メン ト増分ldM
∫ } 破 壊 ポテンシャルG =
Oを曲率 平 面上で定 義 する。
塑 性 条 件を 満 た し, かつ,
曲 率ベ ク トル 刷が破 壊ポテ ン シャ ルの外側へ 進も う と す る と きに破 壊モー
メ ン ト増 分idM
/1
が生じ る ものと す る。
こ こ で
,
Il’
iushin3)の条 件す な わ ち次式 を仮定する。
ldMXI
=−
ldG
/d
φトdx ………・
・
…・
…………
(15) つ まり,
破 壊モー
メ ン ト増 分ldM4
が破 壊 ポテン シャ ル 曲 面に法 線 方 向を向くもの と仮 定する。
これ は
,Dougill
‘)が弾 性 破 壊 理 論の 中で破壊応 力増分d
σ’ を求め る た め に用い た仮 定で あっ て, 図一
14に お い て ひず み増 分d
ε を与えて取り除く間にな さ れ る仕 事d2W
(図一14
のハ ッチ 部 分の 面 積 ) が 非 負であるとい う もの で ある。
塑 性 理 論に お けるDrucker2
,の 条件に対 応 す る。
本理論の場 合,
曲 率 増 分ld
φ1
を与え て取り除 く間に な さ れ る仕 事は,
♂W三一LdM
! +dM
ρ 」ld
φ}であ る。 こ の うち,−
LdM ノ 」ld
φ1
は, 式 (15
)の仮定お よ び 破 壊 ポテン シャ ルG
が凸で あるとい う条件か ら必 ず 非 負と な る。
ま た,
式 (5)の定 義よ り,−
LdM ρ 」ld
φ}−
LdφP][S
]ld
φ}と なる か ら,
こ の [d
φρ 」 に式 (8>.
(11’
) を代入 す る と,−
LdM
ρ 」ld
φ1
≧0が導かれ る。 ま た,3−2
節の式 (9)に対 応し て次式を仮定する。
LdG
/d
φ」・
({ }一
[Z]−
1{dMtl)=o
ただし, [
Z
]= [K2
]十[Ks]………
(16)な お, 図
一15
の ように,
曲 率 増 分ld
φ1
の法線成分を {d
捌 と表せば,
式 (15),
(16)の仮 定よ り次式を得る。
IdM
∫ }= (K
,+Ks)ld
φ性…・
…・
……・
………・
・
…
(17
) これ は,1
軸載荷時の図一
12(c)に対 応す る。
式 (15
),
(16 )より次 式 を得る。
dx −
、d
σ嬲錚
11
害
譽
、、φ「
…・
……・
・
……
(18
)3
−2
節 と本 節の結 果を式 (6 )に代入 す る と,
ld
φ}と 図一
14 11’
iushinの条 件 図一
15 曲率 増 分の分 解一
41
一
ldMl
に関す る対 称な瞬 間 剛 性行列を得る。3−5
破 壊曲面の拡 大ルー
ル §2で見た よ う な 2種 類の耐 力 低 下 形 式 に対 応 して, 次の 2種 類の 拡 大ルー
ル を考え る。 (1
) 蓄積 劣化型……
図一1
の蓄積 劣化型復元力モ デ ル に対 応す る。 破 壊 曲 面の初 期 状態 は,
図一16
(a)の破 線の よ うに,
中心 0,
半 径A
の 円と す る。 曲率iill
が初 期 破 壊曲面の外 側に あ る と き は,
図一16
(aXb )の実線 の よ うに,
その と きの 曲 率1
φ}か ら初 期 破 壊曲面に引い た接 線 と残りの初 期 破 壊 曲 面に よっ て構 成さ れ る曲面を 破 壊 曲 面とする。
つ ま り,
破 壊曲面の形状は そ れ までの 曲 率 履 歴に影 響さ れ な い。
(2) 単 調 劣 化 型……
図一
2の単 調 劣 化 型 復 元 力モ デ ル に対 応する。
破 壊 曲 面は,
図一
17の 実 線の よ うに,
前ス テップ までの破 壊 曲 面 (図の破 線 ) と現ステップの 曲 率 (図の黒 丸 ) を包 含 する面 積 最 小でかつ 外 側に凹で ない 曲 面 (図の実 線 )とする。
つ まり,
破 壊 曲 面の形状 は そ れ ま での曲 率 履 歴に影 響される。
1
上 記いずれの拡 大ルー
ルに せ よ,
破 壊 曲 面に は尖 点が 生じ るこ とに な る。 こ の尖点 上で, 曲 率増分ベ ク トルld
φ1
が尖点を は さ む2
つ の側 面に立て た垂 線の間 を向く 場 合に は,
図一15
の 定 義 よ り,ld
φ}−id
φ『とな る。
尖 点が尖る ほ どld
φ}=
{d
φ謦と な る範囲 が広がる。
破壊 曲面の拡大ルー
ルは,
上記2
種類 以 外に もいろいφ
2
0
、 、ノ
φ〔ジ
φ
1
(a ) φ、の み与え た場合φ
2
\
1
、 、、
0
’
/
.
φ1
冨
」
(b) φ.
を 与 え たのち φ2を与えた場 合 図一
16 蓄 積 劣 化型の破壊曲 面の拡 大ルー
ルφ
2
唱
、 、、、
、、 、、
↑
0
φ
1
図一
17 単 調劣化 型の破 壊 曲 面の拡 大ルー
ル 〔φ、を与え たのち 晦を与え た場 合 )一 42 一
ろ設 定 し得る。
破 壊 曲面が至るとこ ろ なめ ら か に な る よ うな拡 大ルー
ル を設 けることも可 能で ある。 こ の場 合に は,
破 壊 曲 面上の ある 1 点か ら引き得る垂線の向きが常 に ただ一
つ に な っ て しま う か ら,
曲 率 増 分ベ ク トル の 向 きが刻々変 化 するよ うな曲 率 履 歴に対 して は,
本 報の ルー
ル に比べ て破 壊の程 度 (具 体 的に は降 伏曲面の縮 小 の程 度 )が ずっ と ゆるや かにな る。
こ の ことの当 否は,
図一
9の よ うな円 形 曲 率 履 歴に対 する応 答 を調べ るこ と によっ て §4に て明ら か に な るS
な お, 蓄 積 劣 化 型の拡 大ルー
ル で除 荷と載 荷を くりか え し た場 合に は, たとえ そ れ が弾 性 範 囲 内であっ て も,
破 壊 曲 面の縮 小と拡 大が生 じる。
ただ し,
3−
4節で,
破 壊モー
メ ン ト増分ldM4
が生じ る条件とし て 「塑 性 条 件 を満た し,
かつ,…
」ど し たことに よ り, 蓄 積 劣 化 型の 拡 大ルー
ルで も弾 性 範囲内で の繰り返し に よっ て は耐 力 低下は生じな い。
3−6
弾性剛性の低 下ルー
ルL
説 明の都 合 上, 式 (3)で は
,
弾 性 剛 性 を [S]=
[K,]一
定と し た、
しか し多くの部 材, 特に鉄 筋コ ン クリー
ト 部 材で は,
最 大 経 験 変 形の大 き さによっ て弾 性 剛 性が低 下す る。
そこで, 式 (3) を 次の よ うに置き換え る。
[
s
]一嵩
囮一 ・
・
…………・
一
……一 ・
…
(・ ’ ) こ こ で,
「
.
’
・ ・最 大 醗 性 率 ・
讐
φ,
:初 期 降 伏 曲 率1
φfm
。。 :最 大 経 験 曲率の絶 対 値 (初 期 値は,
φ. と す る) §4
.
提 案モデル と平 面 保 持 解 との比 較 平 面 保 持 解と の比 較に よ り,
前 節の提 案モ デル の検 討 を行う。
図一
1の復 元 力モ デル と図一
16の蓄 積 劣 化型 ルー
ルで半 径15x10−
3/m の 円形 曲 率 履 歴 を2回 与え た と きの モー
メ ン ト応 答 を 図一
18に示 す。
また,
図一
2の (ε
●
,
.
・
’
°
Z。
’
」直曽
●
●
F
●
.
●■亀
,
・
○
・
°
丶 Σ幽
・
・
斷
●
1000
齢
●
凾
r曾
o
●
∫
1000
909
■
.
4000
9
凶
(
ド
N
’
m)
o
▼
,
■
,
’
■
,
■
卩
9
,
■
■
,
P
.
,
二
弐
ソ
・
・
;.
・
・’
「.
■
図一
18 蓄積劣化型の 2軸モー
メ ン ト応 答復元 力モ デル と図
一17
の単調劣 化 型ルー
ル で同じ曲率 履 歴を与えた と きの モー
メ ン ト応 答を図一
19に示す。 図一
18の 場 合, 蓄 積 劣 化 型で あるた め, 曲 率 履歴 が進 むにつれ て モー
メ ン ト応 答は内 側に入っ て いく。
逆に図一
19の場 合,
単 調 劣 化 型である た め,
1周 目の 3/4付 近 か ら破 壊の進 行が緩や かになり,
2周 目以 降は破 壊が 起 こら ずモー
メ ン トは そ れ以上内 側には 入 ら な く な る。 こ れ ら は,
§2の図一
10,
11と よ く対 応する。
モー
メ ン ト応 答だ けでな く,
鈴 伏 曲 面の縮 小につ い て も平 面 保 持 解 との比 較 を行っ て み る。 平 均 軸 力F
。/4の 平 面 保 持 解 析で,
半 径 15×10”
’ /m の円 形 履 歴を1回 与 え たあ と, 曲 げモー
メ ン トを一
旦ゼロ に戻す。
そこ か ら 曲 率 平 面 上で 30eき ざみ に放 射 状の曲 率 増 分 を 与える。 こ の と き,
モー
メン トベ ク トル の絶 対 値が最 大に な っ た 時の モー
メ ン トを図一
20 に黒 丸で示す。
こ れ ら の黒 丸 を結 んだ破 線は, 平 面 保 持 解 析に よる降 伏 曲 面 とみな す ことが で きる。
比 較の ため,
蓄 積 劣 化 型ルー
ル に よる理 論 解を実 線で示 す。
平 面 保 持 解 (破 線 ), 理 論 解 (実 線 ) と も降 伏 曲 面の 直径が初 期 曲 面 (点 線)の 40% 前 後に A■
,
・
●
「
.
.
.
∈・
, ,
羣
),
o
●
・
●
・
■
●
●
卩
・
.
●
N■
凾
,
,
Σ1000
■
,
.
凾
三
:P
一
1000
・
M1
(
kN
・
m)
.
,
鬮
,
噛
■
一
1000
.
‘
「
.
「
,
呷
■
,
■
9
■
,
「
.
oo
唖
■
.
・
,
呷■呷
図一
19 単調劣化型の 2軸モー
メ ン ト応 答 一.
1
.一 .
Remoin
plaeanalysis
■
,
.
A・
ε■
●
N・
Σ’
.
,
,
,
.
,
ノ ●Z , !/
5
●’
丶
.
■
■
,
’−
1000
評
(
kN
・
m)
・
斷
.
.
■
.
丶β
・一
汐
MI
l
司000
.
’
’
.
Theory
.
o
●
凾
.
■
■
.
.
,
,
.
,
・
響
,
■
.
●.
●
曾
図一
20 円 形履歴 1周 後の 降伏 曲 面 〔平均 軸 力 Fc/4) 縮 小し ており, こ の意味で両 者は よ く近似し てい る。 同 様に,
平均 軸 力F
,f6
の解析で円形履歴 を 1回,
お よび 2回与え た あ との降 伏曲面 を 図一21,
22に示す。 これ らで も,
平 面 保持解と理 論 解と が よ く一
致し た。し た がっ て,
3−
5 節で設 定し た破 壊 曲 面の拡 大ルー
ル は妥 当で あっ た ものと 判 断でき る。
§5.
地 震応答解 析 提案モ デルを 用い て地 震 応 答 解 析 を行い,2
方 向 入 力 と耐力低 下が 地 震応答に 及 ぼ す 影 響 を 調べ る。
な お前節 まで の説 明で は,
§2
の平 面 保持解 析と の比 較の都合 上, 曲げモー
メ ン トM と曲率φの 復元 力特性を対象と して き た が,
本 節で は,
これ ら を せ ん断 力Q
,
変 形P
と読 みか え る。 5−
1 解 析パ ラ メー
タ (1) 復 元 力モデル は,
図一
23(a)の よ う な,
破 壊の 起 こ ら ない弾 塑 性 型と,
図一
23 (b
)の ような,
降 伏と 同 時に破 壊が起こ る弾性 破 壊 型の 2 種類とする。……
降 伏 後しばらくし て か ら耐 力低 下す る ような ケー
スは, 今 後の研 究 課 題とし て保 留 する。 (2) 破 壊 曲 面の拡 大ルー
ル は,
蓄 積 劣 化 型とす る。
……
単 調 劣 化 型につ い て は, 今 後の研 究 課 題とし て保 留 す る。
図一
21 円 形 履歴 1周後の降伏曲面 (平 均軸 力Fc/6} (.
●
,
.
o
∈幽
i
,
.
■
,
■
・
,
噸
●
.
4Z「
「
●、
■
,
・
4)
苫 丶璽
●°
゜
! N 丶゜
9
凾
1 Σb
’
。
,
.
1 、・
.
■
卩
}’
9
1
丶一
1000
0
°
唖.
・
一
1000
M1
(
kN
・
m)
ノ’
,
! ●
・
●
■
●
ノ.
■
.
、
ノ ・ ●’
,
,
,
■
「
..,
.璽
■
.
o■■,
図一
22 円 形 履 歴 2周後の降 伏 曲 面 (平 均 軸 力Fe/6)一
43
一
Q
K2
Qo
冒一冒
.
下K1SP
1
.
K2
(a) 弾 塑 性 型QQo
一__−
1K3
「Kl
S
Do
D
ψ
〆K2
(b) 弾 性 破 壊 型 図一
23 応 答 解 析 用 復 元 力モ デル (3) 塑 性 剛 性と初 期 剛 性との比,
K,/K,は,
弾 塑 性 型で は, K2/Kr=
o.
oo5 , 0,
03,
0.
1,
0.
2の 4種 類,
弾 性 破 壊 型で は, K2/K、=
0.
001一
定とする。 (4) 弾 性 破 壊 型の破 壊 剛 性と初 期 剛 性との比は,
Ks/K,=
0.
005, 0.
03, 0.
1, 0.
2の 4種 類と す る。 (5 ) 入 力 地 震 波は, 下 記に示 す6種 類とする。
Imperial
Valley
地 震 (1940>El
Centro
記 録
NS −EW
お よ びNS
成 分×te
十 勝沖地 震 (1968
)八戸 港 湾記録NS −EW
お よ びEW
成分 × 》7
宮城県沖地震 (1978
) 東北大記録NS −EW
お よびNS
成 分×V!2
1
方 向入力を語 倍し たの は, 1方 向入力と2方 向入 力の パ ワー
を同程度にする ためで ある。
(6
) 粘性減 衰は ゼ ロ と す る。
(7 ) 固有周期 丁は, 0.
1 秒か ら1.
0 秒まで は 0.
1秒 間 隔の 10種 類1.
2
秒か ら2.
0
秒ま で はO.
2秒 間 隔の 5種 類 あと,
2.
5秒 と 3.
0秒の 2種 類 の計17種 類と する。
(8) 降伏せん断 力係 数 C は,
C=
Re・
CoR
,:建 築 基 準 法 施 行 令に よ る 普 通 地 盤での振 動特 性 係 数 (固有周期T
の 関数) C。:標 準せ ん断 力 係 数 と し,
標準せ ん断力係数C
。 は,
0.
2,
0.
3,
0.
4,
0.
6,
0.
8, 1,
0の 6種 類とする。
な お,
数 値 計 算に は衝 撃 加 速 度 法を用い,
時 間きざみ一 44 一
図一
24 累 積塑性 変形倍 率の上限 は 0.
01秒 とす る。 5−
2 用 語の定 義 (1) 累 積 塑 性 変 形 倍 率 :η 秋 山 (6) と 同じく, 累 積 塑 性 変 形 倍 率 ηを 次 式で 定 義する。
.
・
−
Q
{
玩
…・
……・
………・
………・
…・
…
(・9
) ただし,
Q
。:降 伏 耐 力Dy
:降伏 変 形E
:地 震 中に消費さ れ た履歴吸収エ ネルギー
と する。
(2> 累 積 塑 性 変 形 倍 率の上限 :ηttnt 図一
24の よ う な 弾 性 破 壊 型の復元 力特性に おい て, 斜 線 部の 面 積 をEum とし,
Etcmに対 応す る ηを累積塑 性 変 形 倍 率の上限,
ηtim と定 義す る。
す な わ ち,
n・・t
・
一
螽
一
圭
(
Kl1 + 瓦)
………
・…・
…
(・・) と す る。
(3
) 等価繰り返し 回数 :N
最大応答塑性 率をμ と お き,
一
μ と累積 塑 性 変 形 倍 率 η か ら,
等 価 繰り返し回数N
を次 式で定 義す る。
N 一
詣
…・
一 ・
…・
1・
一
・
…………一 …・
…・
・
(21) 除 荷 剛 性の低 下し な い完 全 弾 塑 性 系 を例にとっ て N の 物 理 的 意 味 を 述べ る。 図一
25におい て,0 →A →B →
C
なる履 歴 を経た場 合の履 歴 吸 収エ ネルギー
E はハ ッ チ 部 分の面 積で表さ れ, 累 積 塑 性 変 形 倍 率は η=
μ一
1,
等 価 繰り返 し回数は N=
1と な る。 同様に,0 →A →B
→C
→D
→E
→0
な る履 歴を与え れ ば,
N=
2となる。 し た がっ て, 応 答 解 析の結 果, 振 動 系の 応答が原 点の ま わ り を何 度 も行 き来 する場 合に は,
N が大き な値を と る。QoQA
−r
8
圏31
0K1
,D
Dyc
μ[尋
E
D
図一
25 等 価 繰り返し回 数の定 義逆に, 振 動系の応 答が特 定の
1
方 向にどん ど ん進んでゆ く場合はN が 1に近い値 をと る。
つ ま りN は, 応 答 変 位の特 定 方 向へ の偏り や す さ を表す値である。5−
3 剛 性 比 と等 価 繰り返し回 数N との関係地震 応 答 解 析の例と して
,
入 力 波:エ ルセン トロ記 録EW −NS
復元力モ デル :弾 塑 性 型, 脇/
K
、=
O.
1 とし,
固有周 期 T と標 準せん 断 力 係 数 C。を前 述の と おり各々 17種 類,6
種類と し て合計 17×6=
102種 類の 応 答 解 析 を 行い, 最大 応答塑性 率μ と累 積 塑 性 変形倍 率 ηとの関 係 を図一
26 (a)に白丸で プロ ッ トする。 図 中の 1点 鎖 線は, μ=1
, η=
0を通 り,
白 丸の デー
タを 近 似 するよ うに最 小2
乗 法で求めた直 線 を示す。
ま た, 復元 力モ デルを,
弾 性 破 壊型,K
,/K
,=
O.
1とし た と き の 結 果 を 図一
26(b
)に示す 。 図 中の 破 線は, 累 積 塑性 変形 倍 率の 上限 η“a を 示す。
図中の 1点 鎖 線は, 破 線 よ り左側の 白 丸の デー
タ を最 小2乗 法で近 似 し た直線を 示す。 式 (21)の定 義に よ り,1
点鎖 線の傾 きの逆 数は,
等価繰り返し回 数N を表す。
図一
26(a),
(b
)の比 較か ら,
弾性破 壊 型 復元力モ デル の 等 価 繰り返し回数N
は, 弾 塑 性 型 より小さい こ と が わ か る。5.
1
節に示し た地 震波の う ち2 方向入力 波に対して得 られ たN
を剛 性 比 (K2
/K
,また はK
,ノK
,)別に平 均 し たもの を, 図一27
に黒 丸で示 す。
また, 1方 向入力波に つ いて は白 丸で示 す。
これら の黒 丸と白丸を そ れ ぞ れ実 線と破線で 近似す る。 O 頃 O.
寸 O,
の O,
N O,
「
二 〇 ⊆ o 驚 o = 》 葺 コ リ コ O0
O 瞬 O,
寸 O,
q qN O.
一
ユ Φ い 匚 。 研 。 α 》蓁
り コ o / o o o Q/
° o o oo QFOOoo
「
o ELC.
EW−
NS K2’K1=O.
1N =4.
82
to.
0 5.
0 15.
0 2QO N。rmallzedHysteretic
Energy
η
(a) 弾塑性 型Kz/Ki
’
=
O.
10 5
.
0 10.
0
15
.
0 2QONormalized
Hy5
量ere量ic Ehergyη (b> 弾 性 破 壊 Kt/K
、
= e.
1 図一
26 累 積 塑性変形倍率と最 大 塑 性 率の関 係 (El
Centro
2方 向 ) o}
/ ρIII
o「
…
: 1 o ゆ ( 竜90
°ol o3
.
08 )oi …1
.
ELC.
EW−
NS K3/K1・
0.
1N 昌1.
55秋 山6}は , 1方向 地震 応 答 解析を行っ て
,
弾 性 破 壊 型 復 元 力モ デル の応答が弾 塑 性 型よ り正負いずれ かに偏り や すい こと を示し た。
本 報の結 果か ら,
秋山 (6)の結 論が2方向入力につ い て も正 しい こ と が わか る。
さ ら に,
次の こと がいえ る。(a ) 弾塑性系の場 合
,
2方 向入力に よる応 答 変 位は,
1方 向入力時よりも特 定 方 向へ 偏り に くい 。 したがっ て, 弾塑性系の場 合,2
方 向地 震 波に よ る最大応答 塑 性 率は , エ ネルギー
入力が等 しい 1方 向地震波に よ る最 大 応 答 塑 性率 よ り小さ くな る。
(
b
)K
、/Ki
>0.
04
の蓄積劣化 型 弾 性 破 壊 系の場合,
2
方向入力による応 答変 位の特 定方 向へ の偏り や す さ は 1方向入力と同 程 度である。 し た がっ て,
こ の場合の2
方 向地 震 波に よる最 大 応 答 塑性率は,
エ ネルギー
入力が 等しい1
方 向地 震 波によ る最 大 応答塑 性 率と同 程度であ る。
5−
4 剛性 比と等価 速 度との関 係秋 山6〕 と同じく, 総エ ネル ギ
ー
入 力Et
お よ び等 価速 度 玲 を次 式で定義す る。E
,=Ee
十E ……・
……・
……・
…・
………・
……
(22 )E
。:弾 性 振 動エ ネルギー
E :履 歴吸収エ ネルギー
VE
一
漉
…・
・
…………・
一 …………・
…・
一
(・3) 図一
27 剛 性比 と等 価 繰り返し回 数の関係VE
・170
cm ’sec200VE (cm ’sec ) ▽名
畢
含
呂吝
口ELC
.
T
=tOEW
−NS
(sec )100
口 ■ ▽CO
=0
.
2CO
=0
.
3CO
=O
,
4
△CO
=0
.
6
K3
’K1
K2
’K1
0
.
2
0
」o .
0
O
.
1
0
.
2
図一
28 剛 性 比と等 価 速 度の関 係一
45
一
M
:質 量 入力 波 をエ ル セ ン トロ波2
方 向,
固有周期
を T=
LOs と し, い ろ い ちな標 準せ ん 断 力 係 数C
。につ いて等 価 速 度VE
を計 算 した結 果を図一
28に示す。
実 線はC
。=
0.
3 の と きの平 均 値VE
=
170 cm /s を示す。
V
,は, 剛性 比に か か わ らずほ ぼ一
定に なること が わ か る。
ほ かの入力 波,
固 有 周期に対し ても同 様の結 果を得た。 つ ま り, エ ネル ギー
入力の 大き さは, 耐 力 低 下の有無に ほ と んど影 響 さ れ ない。 §6.
最大 応答塑性 率の推 定前 節まで の結果 を利 用 し て
,
弾 塑 性型 お よび弾 性 破 壊 型 復 元 力モデルの最大 応 答 塑 性 率を 推定す ることが で き る二
た だ し,
入力 地 震 波の完 全 弾 塑性 系に対する等価 速 度 V,の応 答ス ペ ク トル, 振 動 系の固有 周期T ,
降 伏せ ん 断 力 係 数C ,
剛性比 K,IK
、, K,IK
,は 与 え ら れるもの とする。まず
,
弾性振動エ ネル ギーE .
を推定する。 変形が1
方向の みに生 じるもの と仮 定すると, E,は図一29
の斜 線部の面 積,
つ ま り次 式で表さ れる。Ee 一
伽
望
一
〇
f
’ ・ ・Dv ………・
・
一 …・
(24
) ただし,
弾 塑 性 型の場合は, a=
十K
,IK
, 弾 性 破 壊型の場合は,.
α=一
陥/K
、とする。
エ ネルギー
つ り合い条 件の 式 (22 >に上 式の E、を代 入 し, 両 辺 をQ
。Dy で割り,
さ ら に式 (19
), (21),
(23 ) を利用 して次 式を得る。乖
(1
+pa−
・): +(。−
1)N ….
,
(、,) 形 倍 率の 上 限 ηum か ら定まる,
本 推定方法の適用 限界 を示す。
振 動 系の 固 有 周期を
T =IS
, 等 価速度をVE=170
cm /sと し,
標 準せ ん断力係 数C
。を0.
15
か ら1までの さ まざ まな値 として,
式 (25)に よ り推 定し た剛性比と 2軸 最 大 応 答 塑 性 率との 関 係を図一31
に実線で示す。
標 準せん断 力 係 数 C。が大きい と き は,
振動 系が ほ ぽ弾 性にと ど まる た め, 剛 性 比 が 最 大 応 答 塑 性 率に及ぼ す影 響は小さい。一
方,
標 準せ ん断 力 係 数C
。が小さい と き は, 剛 性 比が最 大 応 答 塑 性率に及ぼ す影 響が大き く,
2 倍 以 上の違いが生 じ る。 §ア.
結 論 (1) 耐 力 低 下する部材の復元力特 性には,
単調 載 荷 時の荷 重 変 形 関係と正 負 繰り返し載荷時の荷重変形 包 絡 線 と が一
致 する 「単 調劣化 型」と一
致し ない 「蓄積劣化 型」の 2種 類がある。
(
2
) 材 軸の 圧 壊 が 生 じ ない 曲 げ 破 壊 型 RC 部材の 復元力特性は 「単 調 劣 化 型 」にな る。 材 軸の圧壊が生 じ る曲げ破壊型RC
部 材の復 元 力 特 性は 「蓄 積劣化 型」 に な る。 (3 ) 変形平面 上に破 壊 ポテンシャル を仮 定す ること に よっ て, 耐 力低下 する部 材の 1方向復元 力特性を2
方 向に拡張でき る。
’・
・
(
rrVECTg
)
2・=2
上 式の N (等 価 繰 り返し回 数 )は,
図一
27の実線ま た は破 線の よ うに剛 性 比a の関 数と し て近 似で き る。 し たがっ て,
上 式 (25 )よ り, 任意の弾 塑 性 型また は弾性 破 壊 型 復 元 力モデル の最大 応 答 塑 性 率 μ を推 定す るこ と が で きる。
振 動 系の固有周期を 丁己1s
, 標 準せ ん断 力 係 数をC
。=
0.
3,
等 価 速 度をV
,;170
cm /s (El
Centro
2 方向入 力の値)として,
式 (25
)に よ り推 定しt3
剛 性 比と2
軸ノ4 最 大 応 答 塑 性 率と の関係を図
一30
に実 線で示 す。 ま た, 2軸 応 答 解 析の結 果を同図 に黒 丸で示 す。
実 線は黒 丸 を6
よく近 似して いる。 な お, 図中のハ ッ チば,
累 積塑 性変 図一
29 弾 性 振 動エ ネル ギー
Eeゾ
η
li
而 ● ト6
μ
T
=1
.
O
secC6
=0
・
3
・
庵
=170cm
’5Bi
−
axial4
Analysis
● ●2
Estimation
K3
’K1
K2
’K1
Oj
α0
0
.
1
0
.
2
4
2
図一
30 最大 応 答 塑 性 率の推定 (T=
1s,
C。
=
O.
3}CO
言0 .
75?
limCO
言0.
2 Co=
0,
5
CO
茸O.
4 Co=
0.
3
CO =
0.
71CO31.
0A
6
4
2
0
.
2
0 .
1 ・
O
O
.
1
0
.
2
K3
∬KI
K2
’K1
図一
31 剛性 比と最大 応 答 塑性 率と の関 係 〔T=
ls)一
46
一
(
4
> 破壊ポテン シャ ル の拡 大ルー
ル を, 図一18
ま た は図一
19の いずれ かとす ることに よっ て, 復元 力特 性が蓄積 劣 化 型で あ る か 単 調 劣 化 型で あ る かの違いをモ デル化で きる。
(5) 実 際の復 元 力か ら破壊復元 力を差し引い た 「仮 想 復 元 力 」 平 面 上で塑 性 ポテン シャ ル を仮定す ることに よっ て,
耐 力 低 下 時に も塑 性 変 形が 進 行 し 塑性ポ テン シャ ルが移 動・
縮 小す るとい う モ デル化が可 能 と な る。(6) 本 報の提 案モ デル によっ て
,RC
柱 断 面の平 面 保持解析結果を よく追 跡で き る。
(7 )弾 性 破 壊 系は,
1
方向入力時で も2方 向 入 力 時 でも, 弾 塑 性 系 と比べ て応 答変位が特定方 向に偏 り や す い。 し たがっ て,
同じ地 震入 力 に対す る弾 性 破 壊 系の最 大 応 答 塑 性 率は, 弾塑性 系よ りも大き く な る。(8) 弾 塑 性 系の場合
,2
方向入力による応 答 変 位は, 1方 向 入 力 時よ り も特 定 方向へ 偏 りに くい。 し たがっ て, 弾 塑 性系の場合,2
方 向地 震 波による最 大 応 答 塑性率は,
エネル ギー
入力が等しい 1方 向 地 震 波に よる最大 応答 塑 性 率よ り小さ く な る。 (9 ) 軟化 剛性が初 期剛 性の 1/25 より大きい蓄 積 劣 化 型 弾 性 破 壊 系の場合,
2 方向入力に よる応 答 変 位の特 定 方 向へ の偏り や す さ は1方 向入力と同程度で ある。 し た がっ て,2
方 向 地震 波に よ る最 大 応 答 塑 性 率は, エ ネ ルギー
入 力 が等しい1
方向地震 波による最 大 応 答 塑性 率 と同程 度で あ る。
(10 ) エ ネルギ
ー
入力の大 き さは, 耐 力低 下の有無に ほと ん ど影 響され ない。(11) 応 答変位の 特 定 方 向へ の偏り や す さを表す 「等 価繰り返 し回 数 」を図
一27
の実 線 また は破線の よ う に 近 似し,エ ネル ギー
入カー
定 則を考 慮する ことに よっ て,
弾 塑 性 系お よ び蓄 積劣化型弾 性 破 壊 系の最 大 応答塑性率 を推 定する こと ができ る。
謝 辞’
名 古屋工業 大学 教 授
工博 大 岸 佐 吉先生には
,
本 研 究 の すべて の段 階で,
暖か い御 指 導と御援助を賜 り ま し た。 ま た, 大 成 建 設 (株 ) 市 之 瀬 和明氏に は,
昭和58
年度 名 古屋 工業大 学 卒 論 生と して数 値 解 析に御 協 力い た だ き ま し た。
厚 く御 礼 申し上 げ ま す。
参 考 文 献1) Takizawa
,
H.
and H.
Aoya皿a :Biaxia
且Effects in Mod・
e且hng Earthquake Response of
R
/C
Structures
,
Earth・
quake Engineering and Structural Dynarnics
,
Vo1.
4,
No.
5,
pp.
523−
552,
July 19762) Druckei
,
D.
C.
:A Definition of Stable Inelastic Mater.
ial
,
Jeurnal
ofApplied Mechanics,
VoL 26,
pp.
101−
106,
Malch 1959
3) Bazant
,
Z.
P.
andS.
S.
Kim
:Plastic Fracturing Theo・
ry for Concrete
,
Journal
of American Society Df Civil Engineers, Vol.
IO5,
No.
EM 3,
pp,
407−
4284) Dougill
,
J
.
W.
:On Stable Progressively FracturingSotids
,
Zeitschiift fur Angewandte Mathematik und
Mechanik,
Vel.
27,
Fasc.
4,
pp,
423−
437,
19765)前川宏
一,
岡 村 甫:弾 塑 性 破 壊モ デルに基づ くコ ン ク リー
トの平面応力 構 成 則,
コ ンクリー
ト工学, Vol.
21,
No.
5,
pp.
87−
99,
1983.
5 6)秋山宏:建 築 物の極
陰
設 計,
東 京 大 学 出 版 会,
1980 7) 山 田 稔,
河村 広,
谷 明 勲,
藤 谷 秀 雄 :パ ル ス応答 解析によ る1質点 系の地 震応 答評価一Bi−linear
型 復 元 力 特性 :完 全 弾 塑 性 型 と 塑 性 劣化型につ いて一,
日本 建 築 学会構 造系 論 文 報 告 集,
No.
369, pp.
48−
59,
1986,
118) Ziegler
,
H,
:AModification of Prager’
sHardning Rule,
Ωuarterly ef ApPlied Mathe皿atics,
Vol.
17,
No.
1,
pp
.
55−
65,
1959g} IViushin
,
A.
A.
:Ou
the Postulate of Plasticity,
Ap−
plied Mechanics,
Z5,
pp.
74G−
752,
1961SYNOPSIS
UDC :624
.
042.
7:620.
1BI
・
DIRECTIONAL
HYSTERESIS
MODELS
WITH
WORK
SOFTENING
AM
)
THEIR
EARTHQUAKE
RESPONSE
by
Dr.
TOSH 凪ATSU ICHINOS鼠 Research Associate,
Nagoya Intitute of Techno艮ogy,
Dr.
KATSUK 匸TAK1−
GUCHI
,
Associate Professor,
Tokyo Institute of Tech.
nology and MASAYUKI YOSHH,
Structural
Engineer,
S』imizu Construction Co.
,
Ltd.
,
Membe 【s of A.
1,
J.
Bi・
directional
hysteresis models are usefulfor
dyna
皿ic response anaiyses ef structures under twodimensional
seismic excitatio 皿.
The
theory of plasticityfor
workhardening
materialshas
been
utilizedfor
thebi・
directional
extension of uni