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バーたちのプロパガンダ ゲームに利用されることを許してはならない とイランの大統領は述 べ 米国の不当な行為から 国際法や国際秩序を守るべきだと訴えた トランプ大統領とロウハニ大統領が国連で演説をする前日の 9 月 24 日 欧州連合 (EU) のモゲリーニ外交安全保障問題担当上級代表とイランのザリ

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http://i-sugawara.jp/ 米国とイランの対立が激化しており、今週、ニューヨークで開催された国連総会でも、両国首 脳が激しい舌戦を繰り広げた。トランプ米政権は、欧州や中国、ロシアといった国々が、米国 の対イラン制裁に非協力的な態度をとっていることに対する苛立ちを強めており、より一層イ ランに対する圧力を強めている。 エス カレー トす る米 ・イラン指 導 者 間 の 「舌 戦 」 9 月 25 日、国連総会でのトランプ大統領の演説の柱は、“イラン叩き”であった。 トランプ氏が外交安保政策について語った部分の約半分は中東問題で占めており、そのほと んどが「腐敗したイランの独裁者」に関するものだった。トランプ大統領は、“イランの指導部 が核合意で得た利益を独占して民衆を虐げていること”や、“イランがテロを輸出してシリア、 イラクやイエメンの内政に干渉していること”などを激しく糾弾した。 同大統領がイランの悪行を非難するために費やした時間は、貿易問題で中国を非難した時 間の倍以上にあたり、トランプ氏がこの国連演説を、イランに対する米国の厳しい姿勢を世界 (もしくは米国内の支持者)にアピールするために使ったことは極めて明白であった。 一方、イランのロウハニ大統領も、米国を名指しで非難することで応戦した。トランプ大統領 がイランを「世界の主要なテロ支援国」と述べたことに対し、ロウハニ氏は米国の対イラン制 裁を「経済的なテロリズム」だと強く非難。またロウハニ氏は、国際法や国際的な規範と照らし ていかに米国の行為が不当であるかを論理的に説明した。 トランプ政権が一方的に破棄したイラン核合意(JCPOA)は、国連安保理決議 2231 で承認さ れた国際合意であり、その履行については国際的な義務が伴う。過去 12 回の国際原子力機 関(IAEA)の報告書が証明している通り、イランはこの合意に基づく約束を守り続けてきた。こ の国連決議 2231 は、全ての国連加盟国や国際機関に対してその履行に協力することを呼び かけているが、米国はこの合意を一方的に破棄するだけでなく、他の加盟国に対しても、合 意違反をするように脅しをかけている。これは許されることではないのではないか、とロウハ ニ大統領は国際社会に訴えた。 「国連は、その決議が、特定の加盟国の国内選挙の犠牲になったり、その国の特定のメン

2018 年 9 月 29 日号

米・イランの「舌戦」は武力衝突に発展するか?

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http://i-sugawara.jp/ バーたちのプロパガンダ・ゲームに利用されることを許してはならない」とイランの大統領は述 べ、米国の不当な行為から、国際法や国際秩序を守るべきだと訴えた。 トランプ大統領とロウハニ大統領が国連で演説をする前日の 9 月 24 日、欧州連合(EU)のモ ゲリーニ外交安全保障問題担当上級代表とイランのザリーフ外相が共同声明を発表。その 中で EU とイランは、「核合意(JCPOA)」を引き続き遵守していくことを明確にし、EU とイランの 間で新たな決済ルートを確立することで合意したことが発表された。 「これは EU 加盟国が新しい法的な機関を設立し、イランとの合法的な金融取引を促進し、欧 州の企業がイランとの貿易を EU 法に基づいて継続することを可能にするものだ」とモゲリー ニ上級代表は説明した。 さらに EU はロシアや中国と共に「特別メカニズム」を確立してイランとの原油取引など合法的 なビジネスの継続を可能にさせる具体的な方法を構築することも発表された。 「新たな決済 ルート」や「特別メカニズム」の具体的な内容は明らかにされず、引き続き協議をしていくよう だが、国連総会を前にしてイランと EU、ロシア、中国といった米国以外の核合意署名国が、 同合意を継続させていくという意志を明確にしたことは、トランプ政権にとっては大きな打撃と なろう。 この声明を受けてポンペオ米国務長官は、「非常に残念でがっかりした」とのコメントを出して いるが、「イランとの取引を停止してイランに圧力をかけて欲しい」という米政府の要請を退け て、EU がイランとの取引継続を明確にしたことは、トランプ政権の対イラン政策への不支持表 明を意味しており、極めて重要である。 EU 内には、トランプ政権の主張に一部同調する向きもあったが、11 月の米中間選挙を前にし たこの重要な時期に、EU は核合意を維持することでイランと協力するという政治的なメッセー ジをトランプ政権に突きつけた形となった。 反 イラン強 硬 路 線 を 突 き進 む トラン プ 政 権 対イラン強硬派のネオコン・グループと一体化するトランプ政権は、「レジーム・チェンジ(体制 転換)」とまでは言わないものの、イラン側が現在の「態度を改めない限り」徹底的に圧力をか ける方針を明確にしており、イラン反体制派への支援や政府に抵抗するイラン人への支援を 惜しまないことも明言しており、事実上のレジーム・チェンジを目指していると考えられる。

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9 月 25 日、国連を舞台に米・イランの首脳が舌戦を繰り広げているまさにその時、同じニュー ヨークで「イラン・サミット 2018」というイベントが開催されていた。

主催したのは「イラン核武装に反対する連合 United Against Nuclear Iran(UANI)」という米国の 非営利活動グループである。UANI は親イスラエル=ネオコン派の研究者や元政府高官等で 構成される反イラン団体であり、イランと取引する外国企業などを調査してその取引の実態を 暴露し、そうした企業の商品のボイコットを呼びかけるキャンペーンを展開する一種の圧力団 体である。 UANI は 2008 年から活動をはじめ、イランと大規模な取引をする数多くの西側企業をターゲッ トにし、イラン・ビジネスから事実上撤退をさせるなど、親イラン系の企業からは恐れられた存 在である。 イランとの対話路線をとったオバマ政権の時代には UANI の存在は政府から煙たがられ、彼 らが政策に影響を及ぼすことはほとんどなかったが、トランプ政権はまさに UANI の提唱して きた政策を実行に移しているため、その活動もますます活発になっている。 UANI が 9 月 25 日に開催した「イラン・サミット 2018」の参加者は豪華な顔ぶれであった。トラ ンプ政権のマイク・ポンペオ国務長官とジョン・ボルトン国家安全保障問題担当大統領補佐官 が揃って基調講演を行い、国務省でイラン担当の特別代表に就任したばかりのブライアン・フ ック氏も参加した。 トランプ政権の対イラン政策のキーマン 3 名が揃って出席したことは、UANI の活動方針とトラ ンプ政権の政策がぴたりと一致していることを示唆している。 この「サミット」でポンペオ国務長官は、英仏独や中露がイランとの核合意を継続させ、米国 の制裁から自国企業を守るために新たな決済ルートを創設することで合意したことに触れ、 「トランプ政権は彼らが発表した計画に困惑しており、激しく落胆している」と述べ、「これは中 東地域と世界の平和と安全のために考えられ得る最悪の計画の一つだ。イランの現体制へ の収入を維持することで、彼らは世界ナンバー1のテロ支援国家としてのイランの地位を固定 化させることになるのだ」と激しく非難した。 また UANI の諮問委員会のメンバーもつとめたことのあるボルトン氏は、「我々は、欧州やそ の他の国々によって、われわれの政策を回避させるようなことを断じて許さない。米国がイラ ン制裁の第二弾を発動する 11 月 4 日以降もイランと取引を続ける会社には、悲惨な結果が

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http://i-sugawara.jp/ (terrible consequences)待ち受けているだろう」と述べて、イランとの取引継続を考える企業 に対して警告を発した。 中国、ロシアだけでなく、欧州勢まで米国の対イラン制裁に非協力的な姿勢をとったことに対 し、トランプ政権高官は苛立ちを強めており、敵対的な感情を強めているようである。トランプ 政権は、11 月以降もイランとの取引を続ける企業に対しては、容赦なく制裁をかすと考えて 良いだろう。 ちなみに UANI のサミットには、トランプ政権高官の他、サウジアラビアの外相、バーレーンの 駐米大使、アラブ首長国連邦(UAE)の駐米大使、イエメンの副首相といったイランと敵対する 国々の代表者も参加して、反イランで共同歩調をとる姿勢を鮮明にした。 欧州勢がトランプ政権に非協力的な姿勢を明確にする中、トランプ政権はますます反イラン 強硬路線を突き進んでおり、米・イラン関係の緊張は高まっている。 イラン南 西 部 ア フワ ズ で の テロは 外 国 勢 力 に よる挑 発 か ? このような中、9 月 22 日、イラン南西部フゼスタン州アフワズで、軍事パレードの隊列を 4 名 の武装グループが襲うテロ攻撃が発生した。8 名のイラン革命防衛隊の隊員を含む 29 名が 死亡、60 人以上が負傷したと伝えられた。 イラン・イラク戦争の開戦日を記念して行われた国家的な行事が台無しにされるという屈辱的 な攻撃を受けたイラン革命防衛隊(IRGC)は、「米国やイスラエル、サウジアラビアや UAE が犯 行に関与した」と述べ、報復を宣言した。 フゼスタン州にはアラブ系住民が多く、アラブ系住民の分離独立を目指して活動する武装グ ループもいる。その中の一つの組織が犯行声明を出したと伝えられており、このテロに便乗し ているのか、過激派イスラム国(IS)も犯行声明を出した。 これに対してザリーフ外相は「外国の政権が訓練し、武器を与え、金を払ったテロリストの犯 行だ」と述べ、ハメネイ最高指導者も「この卑怯な行為は米国が支援した者によってなされた」、 「サウジや UAE から金銭を提供されていた」とも主張した。 いずれも証拠は提示されておらず真相は不明だが、アフワズの分離独立勢力にはサウジア ラビアが昔から支援をしていることが知られており、様々な外国勢力が支援をしていた可能性

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http://i-sugawara.jp/ は否定できない。 トランプ政権は、今年の 6 月に米中央情報局(CIA)の中に新たに「イラン・ミッション・センター」 を立ち上げ、「秘密工作を含めた CIA が持つ全ての能力を結集させた活動」を始めると宣言し ていた。 トランプ政権にとってイラン国内の強硬派である革命防衛隊(IRGC)が「悪行」を働いてくれれ ば、「テロ支援国家イラン」を叩きやすくなる。今回のテロに対して、万が一 IRGC が報復行動 に出るようなことになれば、トランプ政権にイラン攻撃やさらなる強硬な制裁をかける口実を 与えることになるだろう。 IRGC によるテロで一般市民に被害が出るような事態になれば、欧州諸国がイランを擁護して イランと協調路線をとることも難しくなる可能性がある。 今回のテロ攻撃は、IRGC を挑発し、彼らに報復攻撃をさせることで、イランの国際協調路線 の頓挫を狙うトランプ政権やサウジアラビアの意図が働いている可能性がある。少なくとも、ト ランプ政権はすでにイランに対する様々な秘密工作を行う意図があることを公表しているとい う事実を思い出すべきであろう。 もし IRGC が報復行動をとれば、イランと米国やイスラエル、サウジアラビアとの局地的な武力 衝突に発展するリスクも上がることが考えられる。米・イラン対立を軸に、中東の緊張が非常 に高まっており、様々な危険な事態が発生するリスクが高まっていることに対する注意が必 要である。 編集・発行人 菅原 出 発行日:2018 年 9 月 29 日(土)

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