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高齢社会は危機かチャンスか

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Academic year: 2021

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(1)

高齢社会は

危機かチャンスか

多角的リスクのマネジメント

2016年11月25日

横浜国立大学

関 ふ佐子

(2)

公的年金加入者の状況

(3)

0.3% 年金額 改定 仕組み ○ 現在、支給されている年金 、過去、物価下落時に年金額を据え置いた(物価スライド特例措置)経緯から、特例的に、本来よ りも高い金額で支払われている。(特例水準) ○ 平成24年11月に成立した法律により、特例水準(2.5%)を平成25年度から平成27年度まで 3年間で計画的に解消する。 (解消 スケジュール 、H25.10.▲1.0%、 H26.4.▲1.0% 、 H27.4.▲0.5% ) (参考) ○ 特例水準 年金額 、物価が上昇しても据え置く一方、物価が直近 年金額改定 基となる水準を下回った場合に、そ 分 だけ引き下げるというルール。 ○ 一方、法律上本来想定している年金額(本来水準) 、物価や賃金 上昇や下落に応じて(※)増額や減額されるというルール。 (※例え 、賃金 伸びが物価 伸びを下回った場合 、物価で なく賃金で改定される。) 物価スライド特例措置 ▲1.7% H16年度 H17年度 ▲0.3% H18年度 H19年度 H20年度 ▲0.3% H12年度 H14年度 (物価スライド特例水準) (本来水準) H13年度 H15年度 ▲0.3% ▲0.9% H11年度 ▲0.9% ▲0.3% ▲1.7% H21年度 H22年度 0.3% 1.4% ▲1.4% 平成17年以降 物価変動 平成17年に物価が下落し、 平成18年度 年金額を引下 げ→これ以降、平成23年度 に年金額を引き下げるまで、 基準 平成17年 物価 0.3% ▲0.3% ▲0.7% ▲0.7% H23年度 ▲0.4% ▲0.7% ▲0.8% ▲0.3% H25年 4月 ▲0.3% 0.9% 平成16年改正 実際に支給されて いる年金 水準 平成16年改正後 法律が 規定する本来 年金水準 ▲1.4% ▲0.7% H24年度 0.0% 0.0% 10月 ▲1.0% ▲2.5% ▲1.5% H26年度 ▲0.5% ▲0.7% 参考資料 出典: 厚生労働省

(4)

社会保障をとりまく現状

¢

人口構造の変化

l

少子高齢化

l

人口の減少

¢

社会構造の変化

l

晩婚化・女性の社会進出

l

家族の変容

¢

改革の時

(5)

国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口・ Ⅱ推計結果の概要」 図1-1

(6)

人口ピラミッドの推移

(1920年~2060年)

(7)

高 齢 化

¢

高齢化率(老年人口割合)

——

65歳以上人口が全人口に占める割合 ¢

2016年

27.3%

—

女性の高齢者割合が初めて30%を超える

¢

20人に1人が高齢者(1950年頃まで)

¢

5人に1人

が高齢者

(2005年)

¢

4人に1人

が高齢者

(2013年

¢

3人に1人

が高齢者

(2035年)

¢

高齢者人口

3461万人

(2016年推計)

→3741万人(2035年)

¢

75歳以上人口:7.5人に1人

(8)

国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)

(9)

高 齢 化 率 65 歳 以 上 人 口 割 合 の 国 際 比 較

(10)

高齢化の速度

¢

高齢化社会

—— 高齢化率7%以上

¢

高齢社会

—— 高齢化率14%以上

¢

高齢化の速度

—— 7%から14%

l

ドイツ(40年)

l

イギリス(47年)

l

イタリア(61年)

l

スウェーデン(85年)

l

フランス(115年)

l

日本(

24年

(11)

寿

1 9 6 5 2 0 1 5 年 日 本 65 70 75 80 85 45 '70 50 '75 55 '80 60 '85 7 '95 12 2000 17 '05 22 '10 27 '15 88 日本 日本 カナダ カナダ イタリア イタリア フランス フランス スイス ドイツ ドイツ イギリス イギリス アメリカ合衆国 アメリカ合衆国 平均寿命(年) 男 女 昭和40 1965 ・・年 アイスランド アイスランド スイス 平成2 '90

(12)

平均寿命の伸び

¢

1947年 —— 男性(50.06歳)

女性(53.96歳)

¢

2015年 —— 男性(80.79歳)

女性(87.05歳)

¢

68年で

男性

30.73

女性

33.09

も平均寿命が伸びた

(13)

ガベージニュース

(14)

特定年齢の平均余命

¢

2015年

¢

65歳 男性(19.46)→ 84.46歳

女性(24.31)→ 89.31歳

¢

75歳 男性(12.09)→87.09歳

女性(15.71)→90.71歳

¢

2050年

¢

0歳 男性 83.55歳

女性 90.29歳

(15)

健 康 寿 命

¢

「健康寿命」

—

日常生活に支障をきたさず健康的な生

活を過ごす期間

¢

日本人の健康寿命は

—

2001年

男性 69.40

女性 72.65

—

2013年

男性 71.19 女性 74.21

—

平均寿命と健康寿命の差(2013年)

¢男性9.02年、女性12.40年 ¢

世界に誇る寿命は、健康寿命と平均寿命

の差を小さくしつつ伸ばす

(16)

65歳は高齢者か

¢

1959年 -- 国連が65歳以上を

「高齢者」と区分

¢

1959年、日本人の平均寿命

男性65.21歳

女性69.88歳

¢

2015年 —— 約15~17歳延びた

男性80.79歳

女性87.05歳

¢

現在の「高齢者」は 何歳?

(17)

1955年

2015年

男性の

平均寿命

63.60歳

80.79歳

女性の

平均寿命

67.75歳

87.05歳

高齢者

の割合

5.3%

65歳以上は26.7%

80歳以上は7.9%

85歳以上は4.0%

高齢者像

65歳

以上

65歳以上? 80歳以上?

現在の高齢者は何歳か

(18)

老年従属人口指数の再計算

¢

老年従属人口指数 (老年人口指数)

(老年人口を生産年齢人口で除した値) ① 生産年齢人口を15~64歳とした場合 ② 生産年齢人口を20~69歳とした場合 — 2011年 ① 35.6%(働き手2.8人で高齢者1人扶養) ② 25.6% — 2020年 ① 46.4%(2.1人で1人を扶養) ② 34.7% — 2055年 ① 66.5%(1.5人で1人を扶養) ② 50.9% 「65歳以上の者」を高齢者と捉える意識の改革

(19)

厚生年金の支給開始年齢・平均寿命・高齢者の割合 1947年※ 昭和221956年 昭和311973年 昭和481985年 昭和602015年 平成26年 年金支給開始年齢 男女55歳 男女55歳 男60歳 女55歳 男60歳 女55歳 男61歳 女60歳 男性の平均寿命 50.06歳 63.59歳 70.70歳 74.78歳 80.79歳 女性の平均寿命 53.96歳 67.54歳 76.02歳 80.48歳 87.05歳 総人口中の 割合 55歳以上 10.9% 11.9% 15.5% 20.6% 39.4% 65歳以上 (高齢化率) 4.8% 5.4% 7.5% 10.3% 26.8% 70歳以上 2.6% 3.1% 4.6% 6.8% 19.0% 75歳以上 1.1% 1.6% 2.4% 3.9% 13.0% 80歳以上 0.4% 0.6% 1.0% 1.8% 8.0% 85歳以上 0.1% 0.2% 0.3% 0.7% 4.0% 出典:「平成27年簡易生命表」(厚生労働省)、「人口推計 / 各月1日現在人口、長期時 系列データ」(総務省統計局)などから筆者作成。 ※ 1944年~1946年は比較に適した数値がないため1947年を参考にした

(20)
(21)

0歳 20歳 65歳 90歳 20年 45年 25年 20(若年期)+25(高齢期)=45年を45年で支える? 75歳 90歳 20年 55年 15年 0歳 20歳 20(若年期)+15(高齢期)=35年を55年で支える? 高齢期を80歳からとし、20(若年期)+10(高齢期)=30年を60年で支える?

(22)

20歳 65歳 70~75歳 90歳

年金は、少ない額を長期間受給? 十分な額を短期間受給? 仕事は、短距離走? 休みながらの長距離走?

長距離走

(23)

高齢社会対策基本法 第2条(基本理念)

高齢社会対策は、次の各号に掲げる社会が構築されるこ とを基本理念として、行われなければならない。 <1> 国民が

生涯にわたって就業その他の多様な

社会的活動に参加する機会が確保

される公 正で活力ある社会 <2> 国民が生涯にわたって社会を構成する重要な一 員として尊重され、地域社会が自立と連帯の精神 に立脚して形成される社会 <3> 国民が生涯にわたって健やかで充実した生活を 営むことができる豊かな社会

(24)

高齢社会対策大綱(大綱策定の目的)

「人生65年時代」を前提とした高齢者の捉え方につ いての意識改革をはじめ、

働き方や社会参加

、 地域におけるコミュニティや生活環境の在り方、高 齢期に向けた備え等を

「人生90年時代」を前提と

した仕組みに転換

させる必要がある。そして、活 躍している人や活躍したいと思っている人たちの誇 りや尊厳を高め、

意欲と能力のある高齢者には

社会の支え手

となってもらうと同時に、

支えが必

要となった時には、周囲の支えにより自立し、

人間らしく生活できる

尊厳のある超高齢社会

を実 現させていく必要がある。

(25)

高齢社の仕事をめぐる現状

60歳から64歳で就業している男性の割合 : 78.7% 65歳を過ぎて就業している男性の割合 : 31.3% (男女あわせると22.8%) (総務省統計局「労働力調査 第16表 年齢階級別就業率(2016年5月分)」)。 高齢者が就労の継続を希望する理由 「収入がほしいから」(49%/もっとも多い理由) 「働くのは体によいから、老化を防ぐから」(24.8%) (内閣府「平成27年度 第8回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査結果 (全体版)」105頁「図表3-5-エ-1「就労の継続を希望する理由」」)。

(26)

l「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」

(高年齢者雇用安定法) 高年齢者(55歳以上の者)などの Ø 安定した雇用の促進 Ø 再就職の促進 Ø 定年退職者などの就業の機会の確保 といった措置を講じている

l高年齢者を雇用する事業主が講ずべき措置

(高年齢者雇用確保措) (1)定年の引き上げ (2)継続雇用制度の導入 (3)定年の定めの廃止

(27)

「互助」の可能性

¢

互助:顔の見える助け合い

—

自助・公助・共助+互助

—

地域の人々、友人、世代間を超えた人々

との間の「顔の見える」助け合い

¢

東日本大震災で素晴らしさ再認識

¢

互助によるコミュニティの再構築

—

高齢者の活躍の場

¢

生きがいや自己実現

—

孤立化の防止

—

公序や共助は後退させない

¢

国や地方公共団体は互助をサポート

(28)

人口

2011年現在

現在は歴史の転換期

日本の総人口の長期的推移

参照

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