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1 はじめに コンテンツ市場では、多くの場合、同一内容のもの が複数の媒体を介して提供される。音楽では、コンサ ート会場での実演、パッケージとしてのコンパクト・ ディスク(以下、「CD」という)やDVD(Digital Ver-satile Disc)、テレビやラジオ番組、インターネット配 信が、楽曲に触れる手段として挙げられる。さらに、 主要な音楽媒体であるCDは、2曲程度を収録したシ ングルと、十数曲を収録したアルバムに細分類され る。海外で流通するCDの大部分がアルバムであるの に対し、日本では、現在でもシングルがCDの販売枚 数全体の2割以上を占め1 、消費者は、CDの中でも、 シングルを購入するか、アルバムを購入するかの選択 肢を有する。数年前からは、パッケージに収録された 楽曲と同じものを携帯電話からダウンロードするシン グルトラックが2 、若年層を中心に普及し、パッケー ジだけではなく、ネットワーク配信も重要な楽曲の入 手手段となっている。さらに、日本では、オーディ オ・レコードの貸与が著作権法で明記されており、消 費者はCDを購入するか、レンタルを利用するかを選 択することもできる3 。 音楽を提供する手段に、近年、シングルトラックが

日本の音楽市場における媒体間の関係に関する実証分析

An Empirical Analysis of the Relationships among Distribution Channels in the Japanese Music Market

浅井 澄子

* Sumiko ASAI 要   旨 本論文では、2005年から2009年までにレンタルの年間ヒットチャート100に登場した楽曲を対象に、 小売とレンタルの需要関数を連立方程式体系で推定することによって、音楽CDの販売とレンタルと の関係、ならびに、これらとネットワーク配信との関係を分析した。需要関数の推定の結果、小売市 場でヒットしたCDは、レンタル回数も多く、レンタル回数が多いCDは、販売枚数も多いことが示さ れた。また、アーティストの販売実績等の複数の項目に関して、小売とレンタル需要に与える影響は 異なり、消費者がCDの購入とレンタルをタイトル毎に使い分けていることが示唆された。さらに、ネ ットワーク配信でヒットした楽曲は、CDの小売市場でもヒットする可能性があるが、レンタル市場 では、同様の関係は見いだせなかった。 ABSTRACT

This study constructed a simultaneous equation model of CD sales and rentals, using the data by title of CDs appearing on the Rental Top 100 from 2005 to 2009 in order to investigate the relationship between the sale of a CD and its rental as well as the relationship between a CD and music distribu-tion via networks. The results found both that a CD with high sales was rented frequently and that a CD that was rented frequently had a large amount of sales. This study also showed that the impact of an artist’s previous performance on CD sales and rental differed, implying that consumers decided whether they purchased or rented a CD by different criteria. In addition, while hit music in the net-work distribution market was likely to become hit music in the CD retail market, a similar relationship between hits in the network distribution and rental markets was not found.

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加わったように、デジタル化とインターネットの普及 によって、コンテンツの提供媒体は増加している。し かし、消費者は、媒体の増加によって、多様なコンテ ンツに触れるようになったのだろうか。あるいは、同 一コンテンツを入手する際の媒体の選択肢が増加し たにすぎないのだろうか。いずれが当てはまるかは、 事前に確定されるものではなく、実証分析に委ねられ た問題である。 本論文では、このような媒体の増加と製品バラエテ ィとの関係を明らかにするため、音楽を対象に、パッ ケージであるCDの販売とレンタルとの関係、ならび に、シングルトラックのCD販売とレンタルへの影響 を需要関数の推定を通じて分析する。CDの小売市場 とレンタル市場において、タイトル別CD需要の決定 要因が一致するならば、双方の市場でヒット作品は一 致し、2つの市場を合わせると、特定の作品に販売 が集中した状態となる。一方、タイトル別CD需要の 決定要因が異なる場合、複数の媒体を合計したタイ トル別販売枚数の集中度は低くなる。このことを需要 側から見れば、消費者が入手手段をCD毎に使い分け、 2つの市場が併存することで、一方の市場のみであれ ば接することがなかった楽曲に触れる機会を持つこと になると考えることができる。 以下、第2節では、音楽需要に関する実証分析、 ならびに、映像も含め、コンテンツの媒体間の関係に 関する既存研究をサーベイする。第3節は本論文で 用いるモデルと変数、第4節はデータの説明である。 推定結果は第5節で示され、第6節は結語である。 2 既存研究 日本では、オリコンが主要な小売店のCD売り上げ をタイトル別に集計し、ヒットチャートとして公表し ている。このヒットチャートには、タイトルとその CDの販売枚数、アーティスト名、レコード会社等の 情報が掲載されている。これに対し、Billboard等の 海外のヒットチャート情報誌では、販売順位は公表 されるが、タイトル別CD販売枚数は掲載されていな いことが一般的である。海外では、タイトル別販売枚 数データの入手が困難であることから、音楽パッケー ジの需要関数の推定は、Burke (1994) やStamm (2000)のように、年間あるいは四半期別の集計された データで行われることが多い。集計データ以外の情報 を使う場合、ヒットチャートに長期間存続する楽曲 は、相当程度の需要を有していると仮定し、ヒットチ ャートの存続期間に影響を与える要因を分析する方 法がある。その実証研究事例が、Strobl and Tucker (2000)やBhattacharjee et al.(2007)である。日本では、 前述のとおり、全数調査ではないものの、タイトル別 販 売 枚 数 デ ー タ が 入 手 可 能 で あ る こ と か ら 、 Asai(2011)は、オリコンのヒットチャート情報を使っ て、シングルとアルバム別に需要関数を推定してい る。ここでは、過去に高い販売実績を有するアーティ ストのアルバムは、ヒットの確率が高いが、シングル では、そのような傾向は見られない等、CDのフォー マットによって、需要の決定要因が異なることが示さ れている。 音楽の媒体間の関係に関する分析としては、ファ イル共有ソフトによる楽曲のダウンロードとCD販売 の関係、ならびに、CD販売とレンタル、CD販売と携 帯電話を介した音楽配信の関係を扱った実証研究が ある。Liebowitz (2006)、Zenter (2006)やOberholzer and Strumpf (2007) は、ファイル共有ソフトのCD販 売への影響を分析した研究である。Liebowitz (2006) は、集計された時系列データ、Zenter (2006)は、個 票データを使った分析であり、これらは、ファイル共 有ソフトがCD販売に負の影響を与えていると主張し た。一方、アルバムのタイトル別データを使って分析 したOberholzer and Strumpf (2007)は、ファイル共有 ソフトの影響は、ゼロであることを棄却できなかった と述べている。 CDの販売とレンタルについては、浅井(2009a)が、 2005年のレンタルのヒットチャート上位に登場したタ イトル別データを使い、CD販売とレンタルの需要関 数を連立方程式体系で推定した。その結果、CD販売 とレンタルは、相互に正の影響を与え、レンタル制度 はCDの販売を阻害するというレコード会社の従来か らの主張は見いだせなかったことを報告している。し かし、この研究は、2005年の1年間のヒットチャート 情報に基づく推定であること、Asai(2011)がシングル とアルバムで需要の決定要因が異なることを示してい る一方、浅井(2009a)では、シングルとアルバムをあわ せて、小売とレンタルの需要関数を推定していること から、複数年次を対象とする推定、フォーマット別の 推定を行う等の改善の余地がある。 また、浅井(2010)は、携帯電話を介した音楽配信の ヒット要因をハザード・モデルで分析し、CDの販売 枚数が多い楽曲ほど、シングルトラックのヒットチャ ートに長く存続する傾向があること、過去の販売実績

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が多いアーティストの楽曲は、シングルトラックのヒ ットチャートから早期に脱落する傾向があり、CD販 売とネットワーク配信では、ヒット要因が異なること を報告している。 映像コンテンツでは、媒体間の関係についていくつ かの実証分析が既に行われている。Weinberg (2005) は、興行とビデオカセットやDVDの販売、ならびに、 興行とレンタルとの間の相関関係を分析した。すべて のケースについて、相関係数は正であるが、DVDの レンタルと興行収入との相関係数は、ビデオカセット のレンタルと興行収入との相関係数より低い一方、 DVD販売と興行収入との相関係数は、ビデオカセッ トの販売よりも高いという結果が報告されている。 McKenzie (2010)とWalls (2010)は、映画の興行と DVD販売との関係を実証分析しているが、両者の分 析結果には相違が見られる。また、Jozefowicz et al. (2008)は、VHSとDVDのレンタル上位100のタイトル を対象に、レンタルの需要関数を推定し、興行収入 が多いタイトルほど、レンタル収入も多いことを報告 している。日本の映像市場に関しては、浅井(2009b) が、2005年から2007年のヒットチャートに登場した DVDの購入とレンタルの需要関数を連立方程式体系 で推定し、販売とレンタルとの関係を分析している。 ここでは、DVDの販売枚数が多い作品は、頻繁にレ ンタルされる一方、DVDのレンタル回数の水準は、 DVD販売に明確な影響を与えていないことが示され た。さらに、興行収入の水準は、DVDの販売とレン タルの双方に正の影響を与えるが、レンタル回数への 影響が線形の関係であるのに対し、DVDの販売枚数 への正の効果は、非線形で増大していることが報告さ れている。

さらに、Lehmann and Weinberg (2000)とHennin-Thurau et al. (2007)は、映画のウィンドウニング戦略 (windowing strategy)に つ い て の 分 析 を 行 っ た 。 Lehmann and Weinberg (2000)は、興行からレンタル 開始までの期間を短縮する方が、興行収入とレンタ ル収入の合計額が増加することを示した。Hennin-Thurau et al. (2007)は、米国、ドイツ、日本における 興行、DVDの販売とレンタル、ネットワーク配信を 対象に、サービス開始の順番とタイムラグを変更する ことで、収入合計額の増加が見込まれると述べてい る。音楽CDのレンタル事業は世界的にも珍しいこと に加え、コンテンツに関するデータ整備は十分ではな く、映像コンテンツに対象を広げても、レンタルを含 むコンテンツの媒体間の関係に関する研究の蓄積は少 ないと言えるだろう。 3 モデルと変数の説明 本論文の目的は、フォーマット別に、CDの販売と レンタルとの関係、ならびに、これらとネットワーク 配信との関係を明らかにすることである。今回の分析 と浅井(2009a)との第1の相違点は、浅井(2009a)がシ ングルとアルバムをあわせて、小売とレンタルの需要 関数を連立で推定したのに対し、今回は、シングルと アルバムで需要要因が異なることを示したAsai(2011) の結果を踏まえ、フォーマット別に需要関数を推定し たことである。第2の相違点は、小売とレンタルの需 要関数に、シングルトラックにおけるヒットの程度を 示す変数を加えることで、ネットワーク配信とCD販 売ならびにレンタルとの関係を分析対象に加えたこと である。第3は、浅井(2009a)が2005年のヒットチャ ート情報で需要関数を推定したのに対し、推定対象 を2005年から2009年の5年間のヒットチャートに拡 大したことである。 ここでは、シングルとアルバム毎に小売とレンタル の需要関数を以下のように設定する。 販売枚数=f(レンタル回数、ネットワーク配信、レコード 会社、アーティストあるいは作品の属性) CDレンタル回数=f(販売枚数、ネットワーク配信、 レコード会社、アーティストあるい は作品の属性) 具体的な推定式は、以下の(1)と(2)のとおりであり、 これを連立方程式体系で推定する。 lnは自然対数であることを示す。変数Netはシング ルの需要関数のみ、変数OmnibusとForeignは、アル バムの需要関数のみに用いられる変数であるが、それ 以外の変数は、シングルとアルバムに共通である。 SaleはCDの販売枚数(枚)、Rentalはレンタル回数 (回)である。α1とβ1の推定値から、レンタルの販 売への影響、販売のレンタルへの影響をそれぞれ検証 することができる。説明変数Artistは、そのCDに登 場するアーティストが、どの程度のファンを既に獲得 しているのかを示す変数で、アーティストの過去の年

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間パッケージ販売合計額である4 。販売額は、楽曲が ヒットするか、否かで大きく変動するため、ここでは 過去2年間の販売金額の多い方の金額(10万円)と した。過去に高額の販売実績を有するアーティスト は、既に高い知名度を有している。CDの需要関数を 推定したAsai(2011)の結果から、CD販売のArtistの推 定値(α2)は、正であることが予想される 5 。アーテ ィストは、性別から、男性ソロ、女性ソロ、グループ の3つに分類した。変数Manは、そのCDに登場する アーティストが男性ソロのとき1、女性ソロかグルー プのときゼロ、変数Womanは女性ソロのとき1で、 それ以外のときゼロのダミー変数である。Company は、世界的にメジャーと呼ばれるレコード会社の日本 法人EMIミュージック・ジャパン、ユニバーサル ミ ュージック合同会社、ワーナーミュージック・ジャパ ンと、ソニー・ミュージックエンタテインメントとそ の子会社、ならびに日本を拠点とする大手レコード会 社であるエイベックス・グループ・ホールディングス を対象とする。大手レコード会社は、小規模なレコー ド会社と比較して資金力があることから、制作やマー ケティングに多額の資金を投入することが可能である と考えられる。レコード会社の種別の市場に与える影 響を検証するため、大手レコード会社が制作したCD であるか、否かを識別する変数を加えた。 変数Netは、シングルトラックの年間ダウンロード 回数の順位である。ネットワーク配信のヒットチャー トに関しては、パッケージとは異なり、順位のみの公 表であり、ダウンロード回数は未公表データである。 順位よりもダウンロード回数の方が変数としては望ま しいが、データ入手の制約から、ダウンロードの頻度 を示す変数として、配信順位を使用した。配信順位 としての数値が小さいことは、ダウンロード回数が多 いことを意味するため、ネットワーク配信でヒットし た楽曲が、パッケージでもヒットするならば、α3の 推定値は負の値になる。レンタルの需要関数における β3についても、同様である。シングルに収録された 楽曲は、2曲程度であることから、楽曲を1曲単位 で配信するシングルトラックは、パッケージのシング ルと類似性がある。これに対し、アルバムは一般的に 十数曲を収録していることから、シングルトラックと の対応関係は弱い。このため、配信順位を示す変数 Netは、シングル需要の推定式のみに加えている。 Omnibusは、CDが複数のアーティストの楽曲を収 録したオムニバス形式の場合に1、それ以外にゼロの 変数、Foreignは楽曲が洋楽の場合に1、邦楽の場合 にゼロのダミー変数である。シングルにはオムニバス 形式のものがないこと、今回の分析対象のシングルに 収録された楽曲は、すべて邦楽であることから、 OmnibusとForeignの変数は、アルバムの推定式のみ に加えている。 なお、推定式(1)と(2)には、価格を示す変数は含ま れていない。レンタル価格は、レンタル店やレンタル 期間によって若干の相違があるが、CDタイトル毎の 価格設定ではなく、シングルとアルバムのフォーマッ ト単位で設定されている6 。今回の推定は、フォーマ ット別の推定であり、レンタル価格は、それぞれの需 要関数で同一水準となるため、レンタルの需要関数 にレンタル価格を含めることはできない。また、最近 のCDでは、通常盤のほか、同じ楽曲を収録したCDに 価格を割高にした上で、DVDを付加した製品、ある いは、イベントの参加券等の特典をつけた製品を販売 することが多くなった7 。オリコン・エンタテインメ ントあるいはオリコン・リサーチが発表する販売枚数 は、価格が異なっても、タイトルが同一である限り は、複数の製品の販売枚数の合計値として表示され、 その合計販売枚数に基づき、順位付けがなされてい る。『オリコン年鑑』や『ORICON エンタメ・マー ケット白書』では、代表的な製品の価格のみが表示 され、製品毎の販売枚数内訳が不明であるため、製 品種別毎の販売枚数比率で加重平均した価格を算出 することができない。以上の理由から、今回の分析に 当たっては、販売とレンタルの双方で価格変数は含め ないこととした。 4 データ 本研究の対象は、2005年から2009年の5年間で、 シングルとアルバムのそれぞれにおいて、年間レンタ ル回数上位100のヒットチャートに入った楽曲である 8 。CDの販売やレンタルでは、同じ楽曲が発売開始の 翌年もヒットチャートに登場することがある。このた め、ヒットチャートへの登場が複数年にわたる場合 は、その間の販売枚数やレンタル回数のデータを合計 している。このような複数年にわたってヒットチャー トに登場する楽曲の存在により、今回使用したサンプ ル数は、シングルでは478、アルバムでは387となっ た。レンタルの対象は、データの入手可能性から、レ ンタルの年間上位100に限定されるが、CD販売枚数 については、『オリコン年鑑2006-2009』と『ORICON

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エンタメ・マーケット白書2009-2010』に掲載された 情報から、上位1000までの楽曲が入手可能である。 本研究の分析対象は、レンタル年間上位100の楽曲で あるが、これらの楽曲にはCD販売枚数が上位100位 以内に入っていないものも含まれている。 本論文では、サンプル数は少なくなるが、2005年 から2009年の5年間のヒットチャートで、CD販売枚 数とレンタル回数の双方において、年間上位100位以 内に入ったシングルとアルバムの需要関数の推定も行 った。これらは、小売市場とレンタル市場の双方で、 かなりの程度ヒットしたCDということになる。この 場合のサンプル数は、シングルで269、アルバムで276 である。換言すれば、シングルのサンプル478のうち、 販売枚数が年間100位以内に入らなかったCDタイト ル数は209であり、サンプル数の43.72%を占める。ア ルバムでは、387のうち、28.68%に相当する111が、 年間販売枚数の100位以内には達していない。アルバ ムでは複数年にわたってレンタルの年間ヒットチャー トに登場するものが多いこと、シングルでは、楽曲に よって販売とレンタルのヒットの程度に差があるもの が多く、消費者がシングルやアルバムの購入とレンタ ルを異なる基準で選択していることをうかがわせる。 CDの販売枚数、アーティストの過去の販売実績、 アーティストの性別、邦楽と洋楽の別、オムニバス形 式が否か、レコード会社の種別、シングルトラックの 年間ランキングについては、『オリコン年鑑2006-2009』 と『ORICON エンタメ・マーケット白書2009-2010』 から入手した。レンタル回数については、日本コンパ クトディスク・ビデオレンタル商業組合が集計したレ ンタルの年間ランキング上位100のデータである。 シングルとアルバムの基本統計量は、表1のとおり である。(a)欄は、レンタル回数が年間100位以内で、 表1 基本統計量

Sale:CD販売枚数、Rental:レンタル回数、Artist:アーティストの過去の販売金額、Net:ダウンロード回数の順位、

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販売枚数の上位1000位以内のCD、(b)欄は、レンタル だけではなく、販売においても上位100位以内に入っ たヒットの程度の高いCDを対象とするデータの基本 統計量である。レンタル回数(Rental)の変動係数は、 すべてのケースで1以下である。CD販売枚数(Sale) の変動係数は、(a)欄のシングルとアルバムの双方で1 を上回る一方、(b)欄の数値は1以下である。(a)欄と (b)欄の小売市場におけるヒットの程度の差が、CD販 売枚数の変動係数の大きさとなって表れていると考え られる。 男性ソロの楽曲の占める比率は、(a)欄のシングル で7.3%、アルバムで8.8%である一方、女性ソロの楽 曲の占める比率は、シングルで32.2%、アルバムで 28.7%である。女性ソロの比率が男性ソロを上回るこ とは、2つのフォーマットに共通であり、このことは (b)欄でも当てはまる。 また、アーティストの過去の販売額を示すArtistに ついては、シングルとアルバムのそれぞれに関して、 (a)欄の平均値よりも(b)欄の平均値の方が高い。ヒッ トの程度が高い楽曲については、アーティストの過去 の販売額も大きいことがうかがえる。 表2は、ゼロ・1から構成されるダミー変数を除く 変数の相関係数を示す。表1と同様、(a)欄は、販売 枚数が上位1000位以内のCD、(b)欄は、小売とレンタ ルの双方で、上位100位以内に入ったCDを対象とす る相関係数である。シングルで相関係数が最も高い組 み合わせは、(a)欄、(b)欄に共通して、シングルの販 売枚数(Sale)とレンタル回数(Rental)である。アーティ ストの販売実績(Artist)とシングルの販売枚数やレン タル回数との相関係数は、(a)欄と(b)欄で、−0.066か ら0.164の範囲内であり、全般的に低い。ネットワー ク配信のダウンロード回数の順位(Net)とシングルの 販売枚数(Sale)との相関係数は、(a)欄で−0.177、(b)欄 で−0.236であり、ゼロであることが棄却される負の 値である。このことは、配信順位としての数値が小さ く、ダウンロード回数が多い楽曲は、シングルの販売 枚数も多いことを意味する。一方、レンタル回数につ いては、(a)欄及び(b)欄で負であるが、非常に小さい 値(−0.046、−0.075)であり、ゼロであることは棄 却されない。 シングルの相関係数が全般的に低いのに対し、アル バムでは、販売枚数とレンタル回数の相関係数が、(a) 欄で0.767、(b)欄で0.727と、高い値が得られている。 また、(a)欄のアルバムの販売枚数とアーティストの過 去の販売実績との相関係数は0.369、レンタル回数と アーティストの過去の販売実績との相関係数は0.181 表2 相関係数

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である。双方とも、1%水準で有意であり、これら(a) 欄のアルバムにおける2つの相関係数は、(a)欄のシン グルの相関係数(0.164と0.084)より高い。アルバム の(a)欄及び(b)欄に共通して、アーティストの過去の 販売実績と販売枚数との相関係数の方が、アーティ ストの過去の販売実績とレンタルとの相関係数よりも 大きい。 5 結果 最初に、(1)項で需要関数の推定結果を示し、(2)項 で推定結果の含意を考察する。 (1) 推定結果 本論文では、システム全体の情報を使い、漸近的 に有効な推定量を得ることができる3段階最小二乗 法で、(1)と(2)を同時推定した9 。表3が、その推定結果 である。表3の(a)欄及び(b)欄の定義は、表1や表2 と同じである。 (a)欄のシングルでは、販売枚数とレンタル回数を 示すα1とβ1は、1%水準で有意な正の値である。レ ンタル回数の販売枚数への影響を示すα1は1.1221で、 販売枚数のレンタル回数への影響を示すβ1の0.4181 より大きい。一方、(b)欄のシングルのα1とβ1の差 は0.0546で、差は大幅に縮小している。これには、(a) 欄における販売とレンタルのヒットの程度の差が、推 定値の差として表れていると考えられる。アーティス トの販売実績のシングル販売枚数への影響を示すα2 については、1%水準で有意な正の値、レンタル回数 の推定値β2は負の値である。Artistの推定値α2が正、 β2が負であることは、すべてのケースに当てはまる。 ここから、販売実績のあるアーティストの楽曲は、小 売市場でヒットする確率を高めるが、アーティストの 過去の実績は、レンタル市場におけるヒットとは結び ついていないと判断される。 また、ダウンロード回数の順位(Net)を示すα3 は、−0.0684であることから、配信順位としての数値 表3 推定結果

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が小さく、ダウンロード回数が多いほど、販売枚数も 多いと解釈できる。(b)欄のα3も1%水準で有意な負 の値(−0.0768)であり、ネットワーク配信でヒット した楽曲は、パッケージのシングルの販売でもヒット すると解釈できる。一方、ネットワーク配信の多寡の レンタル回数への影響を示すβ3については、(a)欄で は5%水準で有意な正の値(0.0268)であるが、その 絶対値は小売市場におけるα3と比較して小さい。ま た、(b)欄のβ3の推定値は、ゼロであることが棄却さ れない。これらのことから、ネットワーク配信のヒッ トの程度は、小売市場のヒットと関係するが、レンタ ル市場におけるヒットとの関係の程度は小さく、ま た、その影響は明確なものではないと判断される。 表3(a)欄のアルバムについては、シングルと同様、 アルバムの販売とレンタルは、互いに正の影響を与え ることが、α1とβ1の推定値(0.8722、0.5774)から示 された。アルバムの(b)欄においても、2つの推定値 は、1%水準で有意な正の値である。アーティストの 販売実績は、販売枚数に対し正の効果、レンタルで は負の効果である。また、アルバムのα2の値は、(a) 欄と(b)欄の双方で、シングルの推定値α2よりも大き い。アーティストの過去の実績額の多寡が、シングル よりもアルバムの販売枚数により大きな影響を与えて いることは、Asai(2011)の結果と同じである。 複数のアーティストのヒットした楽曲を収録したオ ムニバス形式のアルバム販売の推定値(α7)は、有 意な正の値である。オムニバス形式のCDには、既に 原盤が存在することから、レコード会社は、CDの製 造費用を削減しつつ、楽曲やアーティストの知名度か らヒットを期待する10 。このことは、今回の推定結果 から支持される。 洋楽の販売を示すα8は有意な正、レンタルでは有 意な負の値である。邦楽は、日本レコード協会と日本 コンパクトディスク・ビデオレンタル商業組合の合意 事項として、レンタルが開始されるのは、シングルで は発売開始から3日以内、アルバムでは3週間以内 である11 。これに対し、洋楽では著作権法の規定とお り、レンタル開始はCD発売開始から1年後である。 Asai(2009)は、普及モデルによって、2000年以降の音 楽CDの発売が、発売開始直後に集中し、ヒット作品 が短期間で入れ替わる傾向が強まったことを示した。 レンタル回数における洋楽の推定値が有意な負である ことは、レンタル開始までの1年間の間に、その作品 に対する消費者の関心が低下することが影響している ものと思われる。 シングルでは、メジャーと呼ばれるレコード会社以 外の企業が制作したCDの方が、ヒットの可能性は高 くなることが示された。日本を拠点とするエイベック ス・グループ・ホールディングスを加えた大手レコー ド会社5社の日本市場における市場占有率(金額ベ ース)を『ORICONエンタメ・マーケット白書2009』 のデータから算出すると、2009年で55.6%であり、国 際市場におけるメジャーの市場占有率よりも低い12 。 メジャー以外のレコード会社が活発に活動しているこ とは、日本の音楽市場の特徴の一つである。また、楽 曲のアーティストが男性ソロであるのか、女性ソロで あるのかを示す変数の推定値も、小売及びレンタル市 場の双方で有意ではないケースが多い。ヒットする か、否かは、アーティストの性別によるものではな く、あくまでもアーティスト本人次第ということであ ろう。 また、(a)欄及び(b)欄のそれぞれの推定結果は、共 通するところが多い。シングルの(a)欄と(b)欄で推定 値の符号が異なるのは、定数項のみである。アルバム に関して、推定値の符号が異なるのは、小売の推定 式におけるCompanyのみであるが、この推定値は、 (a)欄と(b)欄の双方で、ゼロであることは棄却されな い。4つのすべてのケースについて、α1とβ1は有意 な正の値であり、(a)欄と(b)欄では、対象とする楽曲 のヒットの程度に差があるが、CDの小売市場とレン タル市場が、相互に正の影響を与えているという結論 に変わりはない。 (2) 考察 本研究から、小売市場でヒットしたCDは、レンタ ル市場でもヒットし、その逆も成り立つことが示され た。この結論は、2005年のヒットチャート情報を用 い、フォーマットを区別せず、CDの需要関数を推定 した浅井(2009)と同じである。これまで多くのレコー ド会社は、CDのレンタル事業は、CD販売に負の影響 を与えると主張してきたが13 、この主張は今回の推定 結果からも裏付けられなかった。また、小売とレンタ ルのタイトル別CD需要の決定要因が異なることは、 音楽を入手するためのレンタル制度の存在が、消費者 に多様な楽曲に触れる機会を提供していると解釈す ることができる。音楽CDのレンタル利用者の多くは、 CD返却後にその楽曲を楽しむために、自分が保有す る媒体に楽曲をコピーする実態が報告されている14 。

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この場合、いったんレンタルされたCDと同じタイト ルのCDが、その利用者から購入されることは考えに くい。しかし、レンタル市場の存在は、本研究から導 出されるように過去の販売実績が低いアーティストの 楽曲に消費者が触れる機会を提供し、そのアーティス トが将来、制作するCDの購入につながることも考え られるだろう。 本論文では、シングルトラックでダウンロード回数 が多かった楽曲は、シングル市場においてもヒットす る傾向が示されたが、レンタル市場との関係は明確な ものではなかった。浅井(2010)は、CDの販売枚数が 多い楽曲ほど、配信でもヒットする傾向があることを 報告している。今回と浅井(2010)の結果を総合すると、 ネットワーク配信でヒットした楽曲は、パッケージの 小売市場でもヒットし、その逆も成り立つということ になる。 さらに、今回の推定では、小売とレンタルの市場で 需要を決定する複数の要因に相違が見られた。とり わけ、アーティストの販売実績は、販売枚数には正、 レンタル回数には負の影響であり、また、販売枚数へ の正の効果はシングルよりも、アルバムの方が大きい ことが示された。レンタル料金は、レンタル店やレン タル期間によって若干異なるが、概ね、パッケージ価 格の1/10程度の水準であり、アルバムの価格はシン グルより高い。また、浅井(2010)は、シングルトラッ クでは、過去のパッケージ販売額が多いアーティスト の楽曲ほど、ヒットチャート存続期間が短く、ヒット の程度は低いという結果を導出しているが、シングル トラックの価格は、CDのレンタル料金とほぼ同じ水 準である。今回と既存研究の結果をあわせると、価格 が高い財の小売需要は、アーティストの過去の販売実 績と密接な正の関係があり、低価格のサービスでは、 逆の関係ということになる。日本レコード協会(2008) によると、消費者は、自分の嗜好にあった既知のアー ティストの作品は、高価格であってもパッケージを購 入することが報告されている。一方、低価格のサービ スの利用には慎重な判断は必要ではない。Peitz and Waelbroeck(2006)は、ファイル共有ソフトによるダウ ンロードには、好みの楽曲を見つけるためのサンプリ ングの機能があることに着目し、消費者行動を分析 している。消費者は、知名度が低く、馴染みのないア ーティストの楽曲については、ファイル共有ソフトと 同様、レンタルやシングルトラックで、サンプリング を行っているのかもしれない。 6 おわりに 本研究では、CDフォーマット別の推定、分析対象 期間の5年間への拡大、ならびに不完全ではあるが、 ネットワーク配信の影響をモデルに取り込むことで、 既存研究の改善と拡張を行った。本論文においても、 CDの販売とレンタルは、相互に正の影響を与えると ともに、需要の決定要因には相違があることが示され た。この結果はレコード会社から見れば、レンタルは CD販売とは代替的ではない追加的販売手段とみなす ことができ、消費者側から見れば、レンタル制度の存 在により、多様なコンテンツに接する機会を得たと考 えることができる。また、本研究で新たに付け加えら れたネットワーク配信のヒットの程度の小売とレンタ ルへの影響については、配信でヒットした楽曲は、小 売市場でもヒットの可能性があるが、レンタル市場と の関係は明確ではないという結論が得られた。 最後に、本研究の課題を挙げておきたい。Thros-by(1990)が、コンテンツの需要分析に品質情報を盛り 込む重要性を提起して以降、音楽や演劇、映画等の コンテンツの需要関数の推定には、品質を示す変数 が含められるようになった。本研究のアーティストの 性別や販売実績等は、Throsby(1990)が主張する品質 を示す変数であるが、これらは需要関数に盛り込む変 数として十分とは言い難い。とりわけ、今回用いたネ ットワーク配信に関する変数は、ダウンロード回数で はなく、年間の配信順位であるが、ダウンロード回数 の方が変数として望ましいことは言うまでもない。コ ンテンツ分野のデータは未整備の領域が多いが、デー タが入手可能となれば、変数の追加やデータの作成方 法に関して、改善を図ることも可能である。2000年 代に入り、コンテンツ産業は先導的産業と位置づけ られるようになったものの、経済学の視点からの分析 は限られている。研究の進展のみならず、適切なコン テンツ政策の企画立案の見地からも、基礎的データ の整備が不可欠である。 謝辞 本稿の作成に当たって、2人の査読者から有益な コメントをいただいた。心より感謝したい。また、本 研究は、科学研究費補助金(基盤研究(C) 23530287) の助成を得ている。

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on Music Purchases,” Journal of Law and Eco-nomics, 45 (1), 63-90. 1 日本レコード協会(2011)によると、日本を含む売上上 位5か国の2009年時点のCD販売枚数(シングルとア ルバムの合計)に対するシングル販売枚数の比率は、 米国で0.4%、英国で3.4%、ドイツで4.4%、フランス で5.2%であるのに対し、日本では25.9%であった。 2 シングルトラックとは、楽曲全体を配信する着うたフ ルと呼ばれるサービスのことである。着うたフルは、 ソニー・ミュージックエンタテインメントの商標であ るため、本論文では、日本レコード協会の表記にした がい、シングルトラックと表示する。 3 米国や英国では、商業目的の音楽CDのレンタルは行 われていない。米国の状況については八代(2004)、英 国の状況についてはTaylor and Towse (1998)による。 4 シングル、アルバム、DVD、ブルーレイ・ディスク の販売額が集計の対象である。 5 シングルとアルバムの需要関数をそれぞれ推定した Asai(2011)では、アーティストの過去の販売実績の販 売枚数に対する非線形の影響の可能性を考慮し、変 数Artistの2次項も推定式に加えている。しかし、今 回の推定式にArtistの2次項を加えた場合、1次項と 2次項の推定値の双方が有意ではなかったため、2次 項は操作変数として使用し、推定式には含めなかっ た。 6 概ね、アルバムのレンタル価格は、シングルの2倍の 水準に設定されている。 7 CDに特典やDVD等を付けることで、同じタイトルで 複数の価格メニューを設定したCDの販売方法は、 2000年代前半では少数であったが、最近では一般的 になった。とりわけ、AKB48のシングルのように、 1600円というシングルでは割高な価格を設定し、 DVDを付加したCDを通常盤と称し、この製品の販売 に力を注ぐマーケティングも見られるようになった。 8 レンタル回数のデータについては、以前は日本コンパ クトディスク・ビデオレンタル商業組合が、そのweb サイト上で公開していたが、現在の情報開示は、週単 位の上位100位以内に入ったシングルとアルバムのタ イトル名に変更されており、レンタル回数は公表され ていない。 9 操作変数として、外生変数のほか、アーティストの販 売実績の2次項、人気と知名度の高さを識別するオ リコンの好きなアーティストの調査で、上位20位以内 に入ったアーティストの楽曲を収録したCDを1、こ れ以外をゼロとする変数、ならびに、ジャニーズ事務 所に所属するアーティストの楽曲は、通常、ネットワ ークで配信されていないことから、ジャニーズ事務所 に所属するアーティストの作品を1、これ以外をゼロ とする変数を使った。これ以外にも複数の操作変数の 組み合わせを試みたが、いずれのケースもレンタル回 数、販売枚数やネットワーク配信の推定値の符号は同 じであり、本論文の結論に変わりはない。

10 Strobl and Tucker (2000)は、ヒットした楽曲を集め たオムニバス形式のアルバムは、ヒットの確率が高い ことをハザード・モデルによる分析で示している。 11 レコード会社の許諾権としての貸与権は、発売から1 年経過後に消滅し、その後49年間は報酬請求権とな る。レコード会社は、著作権法にしたがい、発売から 1年間、レンタルを禁止することができるが、貸与権 を規定した著作権法改正時では、多数のレンタル店が 存在していたことを背景に、法の運用に当たって、公 正な使用料で早期の許諾を促す附帯決議が付けられ た。レンタルがCD発売後まもなく開始される実態は、 法改正時の決議を実行に移した結果である。この状況 については、木村(1994)が詳しい。 12 Hull et al.(2011)によると、2009年のメジャーと呼ば れるレコード会社4社の世界的な市場占有率は、合計 で84.6%であった。また、Hull et al.の集計対象の4社 による日本での市場占有率は41.2%であった。 13 レコード会社のレンタルに対する主張については、若 林・木村(1993)、木村(1993)が詳しい。 14 日本レコード協会(2002)によると、大部分のレンタル 利用者は、個人用に録音を行っていたことが報告され ている。 大妻女子大学 社会情報学部教授 埼 玉大学政策科学研究科修了 博士(国 際公共政策) 主要業績:

① “Factor Analysis of Demand Growth for Information Technology Input in Japan,” Economics of Innovation and

New Technology, (13) 8, 687-694. ② “Scale Economies and Scope Economies in the Japanese Broadcasting Market,” Information Economics and Policy, 18 (3), 321-331. ③ “Sales Patterns of Hit Music in Japan,” Journal

of Media Economics, 22 (2), 81-101.

参照

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