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2009 : M (CG)

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(1)

2009 年度 卒 業 論 文

木材の特性を考慮した木材断面への

着色による滲みのシミュレーションに関する研究

指導教員:渡辺 大地講師

メディア学部 ゲームサイエンスプロジェクト

学籍番号 

M0106262

瀬戸 敦子

(2)

2009 年度 論文題目

木材の特性を考慮した木材断面への

着色による滲みのシミュレーションに関する研究

メディア学部 指導 学籍番号 : M0106262 瀬戸 敦子 教員 渡辺 大地講師 キーワード 木材、木目、シミュレーション、滲み、画像処理 近年、コンピュータグラフィクス (CG) の分野では、非写実的な表現技法に対する様々 な研究が行われている。これは、コンピュータの芸術表現の幅を広げる目的として行われ ており、水彩画や油絵、鉛筆画といったように手法を対象にした絵画表現の研究やキャン バスや布、紙また筆や鉛筆のように素材を対象にした絵画表現の研究がある。本研究は木 材という素材に着目した。木材への文字や絵の記入は情報の記録、伝達の目的で看板や表 札に対し行われ、工芸などの目的で木製人形への絵付などで行われている。木材上に文字 や絵を記入すると、塗料が木目に沿って一定方向に塗料が滲む。一定方向に滲みが現れる 現象は紙やキャンバスなどでは見られない現象で、木材特有のものと言える。また、木材 は早材と晩材という性質の違う 2 種類の材質からできており、性質の違いが木目を構成し ている。早材と晩材の性質の差が、着色による滲みに対して影響を及ぼし、木材独特の滲 みを表現する。 本手法では、木材の独特な滲みを表現するために、木目模様を持った画像と写真やイラ ストといった 2 次画像の 2 種類を利用した。木目模様の画像から木目を読み取るために、 木目模様の画像に対し 2 値化を行うことで早材と晩材を明確に示した。2 値化した木目模 様の画像から木目の流れを表すベクトルを求め、このベクトルに従って 2 次元画像の色を 変化させる事で、木材独特の滲みを帯びた画像を生成した。 本手法により生成した、木材特有の滲みを帯びた画像は、本研究が注目した、木目に 従った滲みと、木材の性質により異なった滲みを示した。実際に木材上に着色を行った画 像と比較し検証を行い、本研究の有用性を示した。

(3)

目 次

第 1 章 はじめに 1 1.1 研究背景と目的 . . . . 1 1.2 本論文の構成 . . . . 3 第 2 章 木材断面への着色による滲みの特徴 4 2.1 木材の構造 . . . . 4 2.2 木への着色 . . . . 6 2.3 木材染色の特徴 . . . . 7 第 3 章 木材特有の滲みシミュレーションの提案 9 3.1 木目画像から木目ラインを作成する . . . 10 3.2 画像 A の滲み発生場所を決定する . . . 12 3.3 木目ラインから木目ベクトルを取得する . . . 13 3.3.1 木目ベクトルを得るための検出範囲を木目ラインを示す各ピ クセルから決定する . . . 13 3.3.2 木目ベクトルの向きを求める . . . 14 3.4 画像 A に滲みを発生させ滲み画像を生成 . . . 15 3.4.1 滲みの発生しない場所の設定 . . . 15 3.4.2 木目に沿った滲みの生成 . . . 16 第 4 章 検証と考察 19 4.1 木目に沿った滲みを表しているか . . . 21 4.2 早材と晩材で滲みの範囲の違いを表現できているか . . . 22 第 5 章 まとめ 24 謝辞 25 参考文献 26

(4)

図 目 次

1.1 木目に沿った滲みの例 . . . . 2 2.1 針葉樹の仮導管 . . . . 5 2.2 広葉樹の細胞 . . . . 5 2.3 早材と晩材 . . . . 6 2.4 木材表面に現れる滲み . . . . 7 2.5 木材に対して着色の角度を変える . . . . 8 3.1 木目模様から作成する木目ライン . . . 10 3.2 2 値化によって生じた不要なピクセルを早材部に変換する . . . . 11 3.3 画像 A から滲みの発生場所を作成する . . . 12 3.4 早材上か晩材上かの判断 . . . 16 3.5 滲みの発生 . . . . 17 3.6 滲みが着色部に向かってしまう場合 . . . 18 4.1 検証に利用した木目画像 . . . 20 4.2 検証に利用した画像 A . . . 20 4.3 検証に利用した滲み画像 . . . 21 4.4 重ね合わせた画像 . . . 23

(5)

1

はじめに

1.1

研究背景と目的

近年、コンピュータグラフィクス(CG)の研究分野では、コンピュータの芸術 表現の幅を広げることを目的として、非写実的な表現技法を再現するための研究 が行われている [1]。水彩画 [2] や油絵 [3]、デッサンをイメージしたような鉛筆画 [4]、ペンによる点描と線描 [5] といった伝統的な絵画表現をシミュレーションする 手法が多く提案されている。 絵画調表現を CG で表現する研究では、対象とした絵画表現や技法、画材によ り再現するための手法が変わる。絵筆や鉛筆、ペンなどの書き込みに使う道具を 対象にした表現手法では、筆先の動きやしなり、ストロークを考慮した筆モデル の研究 [6] がある。布や紙、キャンバスといった書き込まれる道具の性質により変 化する、表現の違いを再現する研究も多く行われてきた。キャンバスの凹凸など 表面の状態を考慮した研究 [7] や、布を構成する縦糸と横糸に注目し、糸の吸着と 拡散という要素を組み合わせることで染色風画像を作成した、布染色を扱ったノ ンフォトリアリスティックレンダリング [8] の研究がある。 本研究では木材を対象とし、木材上に絵や文字を書いたときに現れる独特の滲 み現象に注目した。独特の滲みとは、木材の断面はキャンバスや紙とは違う凹凸 が現れているために起こるものである。塗料が木の繊維に沿って一定方向に流れ る滲みや、材質により滲みの範囲が異なるという特徴が挙げられる。これらの滲

(6)

みの特徴は紙やキャンバスには無い現象で、木材独自のものである。木目に沿っ た滲みを図 1.1 に示す。 図 1.1: 木目に沿った滲みの例 木材への着色で現れる滲みは特徴的だが、CG においてこれをシミュレーション する研究は行われいない。理由の 1 つとして、木材への部分的な着色が世界的に 見て一般的で無いことが考えられる。しかし、日本には古くから木材へ文字や絵 を書く文化がある。看板や表札、木製の人形への絵付け、絵馬など日本人の生活 の身近なところで木材着色を見ることができる他、鳴竜や蟠龍図など芸術作品の 中に木材着色を見ることもできる。 そこで、本研究では木材着色による滲みのシミュレーションを行う。写真やイ ラストといった 2 次元画像から、木材への着色における独特な滲みを伴った画像 を生成する。木目に沿った滲みを表現するために、木目模様を持つ画像を利用し た。木目模様とは木の断面に現れる、色の違う 2 つの材質で構成された模様であ る。木目模様から木の繊維方向をベクトルとして求め、そのベクトルを利用し木 の繊維方向に沿った一方向の滲みを表現した。画像からベクトルを得る方法には、 L*a*b 表色系を利用したものがある [9]。この L*a*b 表色系はピクセルが持つ色情 報を利用する。近隣のピクセルで似た情報を持つピクセル同士を結びつけベクト ルとするものである。しかし木目のように流れを持ち、広い範囲を考慮する必要

(7)

があるものに対して、この方法は相応しくない。そこで木目模様の色差を利用し て、木目画像に 2 値化の処理を施し、木目を 2 つの材質に分けた。2 値化を行った 木目画像に、木目の流れを検出するための検出範囲を利用してベクトルを求める 事で、広い範囲での流れを持った、木目のベクトル検出を行った。また、2 つの材 質に分けることで、材質による滲みの違いを表現した。 本研究では、生成した画像が木目に沿った一定方向の滲みであることと、材質の 違いを考慮した滲みになっているかの 2 点に注目してシミュレーションを行った。

1.2

本論文の構成

本論文では、第 2 章で木材と木材染色の特徴を述べ、目標とする表現を示す。第 3 章でそれを実現する具体的な方法と手順を示す。第 4 章では、第 2 章で述べた目 標に対し、第 3 章で述べた方法がどれだけ再現できているか検証を行い、結果と 問題点を述べ、最後の第 5 章でまとめを述べる。

(8)

2

木材断面への着色による滲みの特徴

本研究は木材断面へ着色を施した場合に現れる、塗料の滲みをシミュレーショ ンするものである。そのため、本章では木材の構造と性質、また着色による滲み の特徴を述べ、本研究で使用する木材の種類について述べる。

2.1

木材の構造

本節では、一般的な木材の構造について説明する。 木材とは樹木が作り出した樹幹から樹皮を除いた部分である [10]。木材は多数の 細胞の集まりによって出来ている [11][12]。木の種類により、細胞の大きさや形、 配列の違いや壁の厚さは異なる。特に針葉樹と広葉樹では細胞の構造が大きく違っ ている [13][14]。針葉樹は仮導管と呼ばれる管で、水分と養分をまとめて樹木内に 流す。根から枝までを結ぶように樹木内を通っているため、仮導管は一方向を向い ている。図 2.1 に示す空洞が針葉樹の仮導管である。針葉樹は、仮導管が作る水分 と養分の通洞部が木の 90 パーセントを占めているため構造が単純である。そのた め、年輪がはっきりと現れ、材質はやわらかくて軽く、一般的に加工がしやすい。 広葉樹は水専用の導管を持つ。内部構造が発達しており、さまざまな細胞に分化 しているために細胞が複雑である。広葉樹の細胞を図 2.2 に示す。そのため、年輪 がはっきりと現れない場合があり、材質は硬くて重く、一般的に加工がしにくい。

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木材が液体を通す管の流れる方向を、本研究では木材の繊維方向とする。針葉 樹では仮導管が繊維方向となり、広葉樹では水専用の導管が繊維方向である。 図 2.1: 針葉樹の仮導管 図 2.2: 広葉樹の細胞 また、木材は色の違う 2 種類の材質で構成されている [13]。色の違う 2 つの材質 は、樹木が成長する時期の違いにより生まれる。色の薄い部分を早材と呼び、春 から夏にかけて樹木が成長し樹幹を形成した部分である。細胞の大きさが大きく、 細胞の壁が薄いため、色が薄く見える。1 シーズンに形成される樹幹が多いため、 早材部分は厚みがある。液体が内部へと浸透しやすくなっているため、着色した 際に表面に現れる滲みの範囲は狭くなる。色の濃い部分を晩材と呼び、夏から秋 にかけて樹木が成長し樹幹を形成した部分である。細胞の大きさが小さく、細胞 の壁が厚いため、色が濃く見える。1 シーズンに形成される樹幹が少ないために、 晩材部分は厚みが無い。液体が内部へと浸透しにくいために、着色した際に表面 に現れる滲みの範囲は広くなる。早材と晩材の材質の差による色の違いが木目模 様を作る。図 2.3 に早材と晩材を示す。

(10)

図 2.3: 早材と晩材 本研究では、晩材部分が作る流れを「木目ライン」と呼ぶ。

2.2

木への着色

1.1 節で述べたように、日本において木材への着色は古くから行われている。ま た、木製品の多くは着色もしくは漂白を施した後に使用される [15][16]。木への着 色を行う方法は、木を切り倒して木材にしてから表面もしくは木材全体に対して 着色を行う方法が一般的だが、生きている状態の木に着色を行う方法もある。 加工や保存を目的とした着色は、切り倒した後の木材全体に染料や化学薬品を 付着、または木材内に浸透させる。情報の伝達や記録、もしくは芸術品として絵 を書くことを目的とした着色は、看板や卒塔婆などのように、文字や絵図を木板 の表面に書き記す。どちらの目的においても、木材に塗料を付着させると、塗料 は導管を伝って表面または内部に浸透する [17]。 生きている状態で木材に塗料を浸透させ、木材を染色する立木染色がある [18]。 樹木が生きている間、地面に近い位置の幹にインクを注入する事で、導管を伝い 塗料が樹木の体内に流れ染色を行う。樹木が偶然に作り出す染色模様を楽しむ事 から、工芸品や鑑賞用品を目的として染色が行われる。

(11)

導管は水分や養分を通す管であるため、切り倒され木材となった後も液体であ る塗料や染料を通しやすい性質を持つ。

2.3

木材染色の特徴

本研究が対象とする木材染色は、木が切り倒され木材となった後に施されるも のとする。また、木材着色による滲みの特徴が著しい表面への部分着色を対象と する。表面への部分着色とは、看板や表札のように表面にペンや筆を使って着色 を施したものである。 木材に着色を行うと、滲みは塗料の着色部と非着色部の境目に発生する。この ときの滲みの向きは木材の繊維方向に沿った単一方向に広がる。図 2.4 に木材表面 に現れる滲みを示す。 図 2.4: 木材表面に現れる滲み しかし、塗料の着色部と非着色部の境目であっても、滲みが発生しない場合が ある。境目にあたる場所が木材の繊維方向に平行である場合には滲みが発生しな い。木目に対し垂直に塗料を付着した時、境目から繊維方向に沿って滲む塗料は、 非着色部へ向かうように滲むため、滲みは発生しやすい。例を図 2.5(b) に示す。木 目に対し平行に塗料を付着した時、境目から繊維方向に沿って滲む塗料は、着色部 へ向かうように滲むため、滲みが発生しないように見える。例を図 2.5(a) に示す。

(12)

(a) 木目に対し平行な着色 (b) 木目に対し垂直な着色 図 2.5: 木材に対して着色の角度を変える 塗料が繊維方向に流れる距離には差がある。塗料が付着した量が多いところほ ど、滲みが起こる範囲は広くなり、量が少なければ滲みの起こる範囲は狭くなる。 また 2.1 節で述べたように、早材と晩材の材質の違いによっても差が生じる。早材 は滲みの範囲が狭く、晩材は滲みの範囲が広くなると言うのがその特徴である。 このことから、滲みが長く発生するのは、塗料が多い箇所であり、晩材部であ るとき、また木目に対し垂直かそれに近い角度で境目が存在するときである。

(13)

3

木材特有の滲みシミュレーションの

提案

本章では、木材着色により現れるにじみのシミュレーションについて、その手 法を提案する。木材特有の滲みをシミュレーションし、滲みを伴った画像を生成 するにあたり、木目模様の画像と、滲みを施す対象となる 2 次元画像を用意する。 木目模様画像は、一般的に建築物や看板等に使用される事が多い針葉樹を想定す る。切断方法はやはり建築物などで多く利用されている柾目板、もしくは板目板 を想定する。滲みを施す対象となる 2 次元画像を以降、画像 A と呼ぶ。用意する 2 つの画像は、サイズが等しい事を条件とする。本研究の提案手法の手順は以下で ある。 1. 木目画像から木目ラインを作成する。 2. 画像 A の滲み発生場所を決定する。 3. 木目ラインから木目ベクトルを取得する。 4. 画像 A に滲みを発生させ滲み画像を生成。 以下に個々の処理について述べる。

(14)

3.1

木目画像から木目ラインを作成する

木目に沿った滲みを実現するために、木目模様を明確に示す必要がある。その ために木目模様の画像から木目ラインを求める。2.1 節で述べたように木材は早材 と晩材の色の異なる 2 つの材質からできている。この 2 つの材質が示す色の差を 利用し木目を 2 値化 [19] する。2 値化することで早材と晩材が分かれ、晩材部であ る木目ラインが明確になる。 まず木目模様の画像に対し走査を行い、各ピクセルの色を取得する。各ピクセ ルの輝度を求めていく。ピクセルの輝度を求める式を (3.1) に示す。Y がピクセル の輝度である。 Y = (0.30× R + 0.59 × G + 0.11 × B) ÷ 3 (3.1) ピクセルが持つ色の要素である赤の R と、緑の G と、青の B に対して重み付け を行う。重み付けは NTSC 係数 [20] を掛けることで行うことができる。 木材の色 は樹木の種類によって異なり、同じ樹木の種類であっても個体差により色が変化 するが生じる。そのため、2 値化を行う際に早材と晩材を分ける閾値は常に一定で ない。そこで、2 値化の閾値はユーザーが任意で設定するものとする。木目模様の 画像に合わせ閾値を決定し木目ラインを作成する。木目模様の画像を 2 値化し得 た画像を、以降木目ライン画像と呼ぶ。木目ライン画像の例を図 3.1 に示す。 (a) 木目模様の画像 (b) 2 値化で木目ラインを作成 図 3.1: 木目模様から作成する木目ライン

(15)

木目ラインは木目の流れを表すものである。木目ラインを示すピクセルであっ ても、木目ラインを示すピクセル同士が隣り合って存在しない場合、そのピクセ ルは木目ラインを構成していないと言える。その場合、木目ラインを構成しない ピクセルは木目ライン画像において不要なピクセルとなる。そのため不要なピク セルを、木目ラインを構成しないピクセルである早材部として扱う。不要なピク セルの例を図 3.2(a) に示す。 (a) 2 値化により発生した不要なピクセ ル (b) 不要なピクセルを早材に変換する 図 3.2: 2 値化によって生じた不要なピクセルを早材部に変換する 木目ラインに不要なピクセルを早材に変換する方法について述べる。、木目ライ ンの画像に対し走査を行い、木目ラインを示すピクセルを検出する。走査を行って いるピクセルの座標を (x,y) とし、同時に隣接する 8 つのピクセル (8 近傍) (x-1,y-1),(x-1, y),(x-1,y+1),(x, y+1),(x+1,y+1),(x+1, y),(x+1,y-1),(x, y-1) の色を取得 する。x 軸、y 軸、また y=x、y=-x のいずれかと平行なライン上に木目ラインが 存在すればラインを形成していると呼べる。また、直線を形成していない場合で も、8 近傍の内 3 つ以上が木目ラインを示すピクセルであった場合は (x,y) の付近 でラインを形成している可能性が高いため、これは不要なピクセルで無いとする。 よって (x,y) を中心にして、8 近傍の中から木目ラインを示すピクセルが 3 つ未満 で、さらに直線を作ら無い場合、(x,y) は不要なピクセルであると判断する。そし

(16)

て (x,y) は色を反転させる事で早材として扱う。不要なピクセルを早材として変化 させ、木目ラインを明確にした例を図 3.2(b) に示す。

3.2

画像

A

の滲み発生場所を決定する

木材に着色を行った際に滲みが発生する場所は、2.3 節で述べたように、塗料の 着色部と非着色部との境目である。画像 A を 1 枚の木材と見立て、塗料の着色部 と非着色部に分けることで境目を作り出し、滲みの発生場所を疑似的に作る。画 像 A を着色部と非着色部に分ける方法は、画像 A に対して 2 値化の処理を行う。 画像 A は任意の画像であるため、2 値化処理に利用する閾値は固定しない。閾値 はユーザーが任意で指定するものとする。2 値化によって生じた色の境目が、滲み の発生場所となる。画像 A の例を図 3.3(a) に示す。2 値化した画像 A を図 3.3(b) に示しす。 (a) 画像 A の例 (b) 2 値化で作成した滲みの発生場所 図 3.3: 画像 A から滲みの発生場所を作成する 画像 A に 2 値化処理を施しただけでは、着色部と非着色部の判断が付かないた め、着色部と非着色部を決定する必要がある。使用する画像 A の輝度により、着 色部として指定する色が変わる恐れがあるため、この決定はユーザーが任意で行 う。着色部と指定した部分から滲みが発生する。

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3.3

木目ラインから木目ベクトルを取得する

木目に沿った滲みをシミュレーションするためには、木目ラインの流れを捉え る必要がある。木目ラインが示す流れから傾きを求め、その傾きをベクトルで表 す。そのベクトルのことを本研究では木目ベクトルと呼ぶ。木目ベクトルを取得 する手順を以下に示す。 1. 木目ベクトルを得るための検出範囲を木目ラインを示す各ピクセルから決定 する。 2. 木目ベクトルの向きを求める。 以下に個々の処理について述べる。

3.3.1

木目ベクトルを得るための検出範囲を木目ラインを示す各ピ

クセルから決定する

木目ベクトルは、木目ラインが表す傾きから得る。木目ベクトルは、木目ライ ンを形成する各ピクセルが持っているベクトルである。木は、種類や個体差によ り木目模様の流れや、早材と晩材の厚みに差が生じる。つまり木目ラインの太さ や形状は、使用する木目模様の画像により変化することになる。様々な木目模様 に対応するため、木目ライン検出を行うための検出範囲はユーザーが指定する。 検出範囲の指定について述べる。検出範囲は、s = t ピクセルの長方形とする。 t は固定値であり、ユーザーが指定する必要はない。ユーザーは s の長さを指定す る。s は木目ラインの流れを捉えるために必要な長さとなる。木目ラインが緩やか なカーブ、もしくは直線を描いているとき、広い範囲での木目ラインを捉えやす くするために、s の長さは長くなる。木目ラインが曲線や円を描いているとき、細 かな木目ラインの変化を捉えるために s の長さは短くなる。この時、s を指定する 条件として、木目ラインの幅、つまり晩材の厚みよりも長いものとする。

(18)

3.3.2

木目ベクトルの向きを求める

木目ラインを利用し、木目ラインから木目ベクトルを求める。まず、木目ライ ンの画像に対し走査を行い、木目ラインを構成するピクセルを検出しする。この とき検出したピクセルの座標を P とする。P の木目ベクトルを得る。3.3.1 節で指 定した木目ベクトルの検出範囲 (s× t) を利用する。座標 P を中心にして、s × t の 検出範囲を反時計回りに ∆θ ずつ回転させる。s× t の基本の配置角度は s が x 軸 に平行であり、t が y 軸に平行な状態とする。各角度において、s× t の範囲内に含 まれる木目ラインを示すピクセルを求める。最も多くの木目ラインを示すピクセ ルが、範囲内に含まれているとき、その角度が座標 P の傾きとなる。 s× t の範囲内のピクセルを求める方法を述べる。s × t が回転し、どの角度に なっても s× t が含まれる正方形を設定する。正方形は 1 辺を√2s とする。この正 方形を P を中心にして設置する。 ここで、x 軸正方向の単位ベクトルを U とする。U は s と同じ傾きを持つよう に関連付ける。また、y 軸負方向の単位ベクトルを V とし、V は t と同じ傾きを 持つように関連付ける。 P を中心とした√2s×√2s の範囲を走査し、木目ラインを示すピクセルを検出 していく。このとき検出した木目ラインを示すピクセルの座標を A とし、P から A までのベクトルを−→P A とする。−→P A を U と V で表すと式 (3.2) となる。 −→ P A = αU + βV (3.2) U と V は単位ベクトルなので、α と β により−→P A までの長さを表す。このとき A が木目ライン検出の s× t の範囲内に含まれているかを調べるには、α と β が以 下の式 (3.3)(3.4) を満たしているかを求めればよい。 s 2 5 α 5 s 2 (3.3) −t 2 5 β 5 t 2 (3.4) × t の各角度において、式 (3.3)(3.4) を満たす A がいくつあるかを記録する。

(19)

記録した A の数を n とする。最終的に、n が最も多い角度のとき、その角度を示 す U を、P の木目ベクトルとする。

3.4

画像

A

に滲みを発生させ滲み画像を生成

実際に画像 A から滲みを発生させる。実際の木材着色に近づけるために、2.3 節 で述べた滲みの発生しない場所を考慮して、滲みをシミュレーションする。滲み を伴った画像を生成する手順を以下のように分けた。 1. 滲みの発生しない場所の設定。 2. 木目に沿った滲みの生成。 以下、個々の処理について述べる。

3.4.1

滲みの発生しない場所の設定

着色部と非着色部との境目であっても、着色部の境目と木目ベクトルの傾きが が平行になるような場所では、滲みは発生しない。境目と木目ベクトルの傾きが 平行になる場所を求め、その場所以外の境目から滲みを発生させる。 境目と木目ベクトルの傾きが平行になるかを検証する。2 値化を行った画像 A に おいて、滲み発生場所である境目が示すピクセルの座標を P(x, y) とする。P の 8 近傍にあたる (x+1, y-1),(x-1, y),(x-1, y+1),(x, y+1),(x+1,y+1), (x+1,y),(x+1,y-1),(x,y-1) から、各ピクセルが着色部か、非着色部かを求める。8 近傍のピクセル の内、連続する 5 つのピクセルが着色部である場合に注目した。

例えば (x+1, y-1),(x-1, y),(x-1, y+1),(x, y+1)(x,y-1) が着色部であったとき、P を中心に逆コの字型に着色部が存在していることになる。この場合は、着色部と 非着色部が y 軸に平行だといえる。よって、木目ベクトルの傾きが 90◦かそれに近 似した角度であったとき、着色部の境目と木目ベクトルの傾きが平行だといえる。 このとき境目である P からは滲みが発生しない。同様にして、コの字型で P を囲

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える場合は木目ベクトルが 90のとき、またコの字を 90もしくは 270回転させ た場合については木目ベクトルが 180のとき、滲みが発生しない場合として指定 していく。

3.4.2

木目に沿った滲みの生成

画像 A に滲みを発生させる。滲みが発生する場所は着色部と非着色部との境目 である。2 値化した画像 A において、滲みが発生する座標を R とする。R が持つ 木目ベクトルの傾きに沿って滲みが発生する。木目ベクトルは 3.3.2 節で述べた U である。ただし、R が早材上であるとき、R から木目ベクトルは検出できない。 よって R に近い晩材の木目ベクトルを利用する。R に近い晩材の検出方法は後述 する。 木材への着色において、滲み方の特徴は、2.3 節で述べたように早材上よりも晩 材上の方が滲みの範囲が長くなることである。この特徴を反映するために R が早 材上か晩材上かを 3.1 節で得た木目ライン画像を利用して検証する。画像 A の R と、木目ライン画像の R を照らし合わせ、晩材か早材かを判断する。検証の様子 を図 3.4 に示す。R が早材上にあるとき滲みの範囲を短く設定し、晩材上にあると き滲みの範囲を長く設定することで滲みに変化を持たせる。 図 3.4: 早材上か晩材上かの判断

(21)

木材は自然物であるため同じ早材上、晩材上であっても必ず同じ範囲の滲みが 起こるとは限らない。そこで、滲む範囲を乱数によって取得し、滲む範囲に変化 をもたせる。乱数は、早材と晩材でそれぞれ範囲を指定した一様の乱数である。 R から滲みを発生させるには R が持つ U と等しい向きに、乱数で取得した滲み の範囲だけ R の色を伸ばしていくことで滲みが生成できる。O は U を乱数で取得 した距離値を掛けたベクトルである。R と R + O を線分として表し、その線分が 通る全てのピクセルが滲みの対象となる。滲みの表現は、対象となったピクセル の色を R の色に変化させる事で行う。滲みの対象となるピクセルを決定する様子 を図 3.5 に示す。 図 3.5: 滲みの発生 U が着色部に向かうような角度を持っていた場合について述べる。U が着色部 に向かう場合を図 3.6 に示す。この場合は、U を反転させる。そこから O を作り、 滲みを発生させる。

(22)

図 3.6: 滲みが着色部に向かってしまう場合 R が早材上にあり、木目ベクトルを取得できない場合について述べる。この場 合は R から最も近い晩材を検出する。R の s 軸方向に正負双方に 1 ピクセルずつ 移動し各ピクセルが晩材かを調べる。R から x 軸の正負双方向のピクセルの色を 取得する。これを 1 ピクセルずつ R から離していき、徐々に遠い色を取得する。x 軸上の正負どちらかで晩材を示す色を取得したとき、R から y 軸に 1 ピクセル、プ ラス方向に進み、同じように x 軸双方向の色を取得していく。x 軸が R と等しい ときに得た晩材までの長さを j とする。x 軸 y 軸ともに、j を超える範囲のピクセ ルは走査の対象外とする。y 軸にプラス方向に進み j の長さまでたどり着いたら、 次は y 軸にマイナス方向に同じように j の長さ進み、色を取得していく。ここで検 出した晩材は R からの距離を x と y の絶対値の和で求め、最もその和が少なかっ た場所を R から最も近い晩材部とする。

(23)

4

検証と考察

本章では、検証と考察を行う。3 章で述べた手法で生成した、木目に沿った滲み 画像と、実際に木材へ着色を行った画像とを比較し検証を行う。

なお、実装には GUI 構築と 2D 画像処理のライブラリである Lily C++ GUI Library[21] と、OpenGL をベースとした 3DCG ツールキットである FK Toolkit System[22] を用いた。

本手法で生成した滲み画像の検証を行う上で、以下の 2 つに注目した。

1. 木目に沿った滲みを表しているか。

2. 早材と晩材で滲みの範囲の違いを表現できているか。

(24)

図 4.1: 検証に利用した木目画像 また、滲みを施す対象の画像 A を図 4.2 に示す。画像 A に使用した 2 次元画像 はイラストである。図 4.2 を利用した理由に、縦方向や横方向、斜め方向に伸びる 線で描いているという点を挙げる。よって木目に対して、着色部が垂直、もしく は平行である場合の滲みの現象を、この画像 1 枚で確認できる。 図 4.2: 検証に利用した画像 A 画像 A に滲みを施した画像を示す。図 4.3(a) は、図 4.1 をもとに生成した滲み 画像である。

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(a) (b) 図 4.3: 検証に利用した滲み画像 図 4.3(b) は実際に木材上に着色を行った画像であり、木目が縦方向の状態でイ ラストを描いたものである。2 つの画像から、本研究の検証を行う。

4.1

木目に沿った滲みを表しているか

本手法で生成した滲み画像の図 4.3(a) は、イラストの色の境目から色が伸び、滲 み発生している事が確認できる。縦方向の木目模様を使用したために、生成した 画像は縦方向の滲みを帯びている。図 4.3(b) と比較しても、木目の向きに対する 滲みの発生の様子が似ている。 しかし場所によっては、木目の流れと異なった方向に滲みを発生している場所 が存在する。原因としては、木目ベクトルの検出がうまく行われない場合がある ことを挙げる。本手法では木目ベクトルを検出する手法の精度が低く、検出した 木目ベクトルが予想外な角度を示す場合があるというものである。問題が起こる 場合としては、木目ラインが途切れている場合や、検出範囲内に早材と晩材が細 かく入り組んでいる場合があげられる。木目ラインを示すピクセルが、範囲内に いくつあるかを記録していく本手法では、このような場合、正しいベクトルを検 出することが困難である。

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また、もう 1 つの原因として挙げるのは、早材部を滲ませるとき、最も近い晩材 部の木目ベクトルを利用すると、正しい繊維方向を取得できずに、木目に沿った 滲みを表現できないという点である。密度の高い木目模様であり、かつ木目ライ ン同士がほぼ平行であれば、本手法は早材上でも繊維方向の滲みを再現する。し かし、密度が低い木目模様である場合、もしくは隣り合う木目ラインが互いに違 う角度を形成している場合においては、木目模様の画像から繊維方向を正しく取 得できず、木目に沿った滲みを再現できない。 そのため滲み画像において、ある場所では正しい木目の方向に滲みが発生しな い。問題となる場所以外では、使用した木目模様の向きに従って滲み画像が生成 できた。本手法において、木目に沿った滲みがほぼ再現できたといえる。また、発 生した滲みは、滲む範囲が位置により異なっており、不規則性を伴った滲みも表 現できている。

4.2

早材と晩材で滲みの範囲の違いを表現できているか

本手法により生成した滲み画像が、早材と晩材で滲みの範囲の差を表現できて いるかを検証する。検証には図 4.1 を利用して生成した、滲み画像図 4.3(a) を使用 する。木目画像と滲み画像を重ね合わせ、その一部を拡大した。その様子を図 4.4 に示す。

(27)

図 4.4: 重ね合わせた画像

滲みの発生範囲が、早材部と晩材部によって異なることが分かる。早材部は滲 みが短い範囲で発生し、晩材部は滲みが長い範囲に発生している。このことから、 早材と晩材の違いによる、滲みの範囲の違いを表現できたと言える。

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5

まとめ

本研究は、木材へ着色を行った際に現れる、木材特有の滲みに注目し、その滲 みを CG で生成することを目標とした。木材特有の滲みとは、木目に沿って滲み が発生することと、材質の差により滲みの発生範囲に差が生じるということの2 つである。この 2 つの特性を再現するために、本手法では木材模様の画像を利用 した。木目模様は色の違う早材と晩材の 2 つの材質から出来ている。この特性を 利用し、木目を早材と晩材に分けることで材質の差を作り出した。また木目模様 を表す早材と晩材を、明確に分けた画像から、木目を長い範囲で捉え、木目の流 れをベクトルとして取得した。木目の向きを示すベクトルを利用し、2 次元画像を 変化することで、2 次元画像に滲みを発生させた。また、早材と晩材を明確にした 画像により、材質の差による滲みの発生範囲の差を実現した。 生成した滲みの画像を、実際の木材着色で発生した滲みと比較し、木材着色の 特徴を再現できているか検証を行った。条件により、ベクトルの検出方法に問題 が生じるものの、木材着色の特徴を表した滲みを再現できた。 今後の展望としては、木目の流れを捉え、木目が持つベクトルを検出する方法 の精度を上げること。入り組んだ木目模様を持つ木材からも、木目の持つベクト ルを検出出来るようにすること。そうすることにより、針葉樹だけでなく、より 木目が複雑な広葉樹の木材に対しても、木材着色を行ったときの滲み画像を生成 することを可能とすることである。

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謝辞

本研究を締めくくるにあたり、研究の方針や開発の手法、論文の執筆において 幅広くご指導を頂いた、本校メディア学部の渡辺大地先生に深く感謝いたします。 また、研究を進めるにあたり、親身に相談に乗って頂いた阿部雅樹先輩をはじ めとする先輩方々にも深く感謝いたします。 卒業研究を進めるにあたり、共に励ましあった友人たちと、私を支えてくれた 父と母、兄弟に心より愛をこめて「ありがとう」の言葉を送ります。

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参考文献

[1] 大野 義夫, “フォトリアルでない CG 画像表現の手法について,” 情報処理学会

研究報告. グラフィックと CAD 研究報告 78, 1–7 (1995).

[2] Cassidy J.Curits, Sean E.Andreson, Joshua E. Seims, Kurt W.Fleischer, David H.Salesin, “Computer-Generated Watercolor,” SIGGRAPH’97 , 421– 430 (1997).

[3] Aaron Hertzmann, “Painterly Rendering with Curved Brush Strokes of Mul-tiple Sizes,” SIGGRAPH’98 , 452–460 (1998).

[4] 茅 暁陽, 長坂 好恭, 山本 茂文, 今宮 淳美, “LIC 法を利用した鉛筆画の自動生 成法,” 芸術科学会論文誌 1(3), 147–159 (2002). [5] 中川 大介, 山口 恵介, 村岡 一信, 千葉 則茂, “階調画像からペン画調画像へ の変換法 -点描, 線描-,” 情報処理学会研究報告. グラフィックと CAD 研究報 告 35, 29–34 (2000). [6] 斉藤 豪, 中嶋 正之, “インタラクティブペイントルールのための筆モデル,” 情 報処理学会研究報告. グラフィックと CAD 研究報告 70, 79–84 (1999). [7] 鈴木 裕紀, 剣持 雪子, 小谷 一孔, “絵筆の種類とキャンバスの表面状態を考慮 した油絵風 CG 画像表現に関する研究,” 情報処理学会研究報告. オーディオビ

(31)

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(32)

[21] 渡辺 賢悟, “Lily Library. http://kengolab.net/.”

[22] 渡辺 大地, “FK Tool Kit System.

図 2.3: 早材と晩材 本研究では、晩材部分が作る流れを「木目ライン」と呼ぶ。 2.2 木への着色 1.1 節で述べたように、日本において木材への着色は古くから行われている。ま た、木製品の多くは着色もしくは漂白を施した後に使用される [15][16] 。木への着 色を行う方法は、木を切り倒して木材にしてから表面もしくは木材全体に対して 着色を行う方法が一般的だが、生きている状態の木に着色を行う方法もある。 加工や保存を目的とした着色は、切り倒した後の木材全体に染料や化学薬品を 付着、または木材内に浸透さ
図 3.6: 滲みが着色部に向かってしまう場合 R が早材上にあり、木目ベクトルを取得できない場合について述べる。この場 合は R から最も近い晩材を検出する。 R の s 軸方向に正負双方に 1 ピクセルずつ 移動し各ピクセルが晩材かを調べる。 R から x 軸の正負双方向のピクセルの色を 取得する。これを 1 ピクセルずつ R から離していき、徐々に遠い色を取得する。x 軸上の正負どちらかで晩材を示す色を取得したとき、R から y 軸に 1 ピクセル、プ ラス方向に進み、同じように x 軸双方向の色を取
図 4.1: 検証に利用した木目画像 また、滲みを施す対象の画像 A を図 4.2 に示す。画像 A に使用した 2 次元画像 はイラストである。図 4.2 を利用した理由に、縦方向や横方向、斜め方向に伸びる 線で描いているという点を挙げる。よって木目に対して、着色部が垂直、もしく は平行である場合の滲みの現象を、この画像 1 枚で確認できる。 図 4.2: 検証に利用した画像 A 画像 A に滲みを施した画像を示す。図 4.3(a) は、図 4.1 をもとに生成した滲み 画像である。
図 4.4: 重ね合わせた画像

参照

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