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本日のキーワード 1. ノンヘルスセクター ( 健康管理以外 ) の要因 2. 健康いきいき職場づくり の概念 3. 健康いきいき職場づくり の評価法 - 新職業性ストレス簡易調査票 4. 健康いきいき職場づくり の推進方策

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(1)

組織のノンヘルスセクター要因と

健康いきいき職場づくり

東京大学大学院医学系研究科

精神保健学分野

川上憲人

http://www.jstress.net

公益財団法人日本生産性本部

東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野

「健康いきいき職場づくりフォーラム」

フォーラム特別セミナー

(2013年1月23日)

職場のメンタルヘルスの新しい枠組みの提唱

精神保健学×経営学

(2)

本日のキーワード

1. ノンヘルスセクター(健康管理以外)

の要因

2. 「健康いきいき職場づくり」の概念

3. 「健康いきいき職場づくり」の評価法

-新職業性ストレス簡易調査票

4. 「健康いきいき職場づくり」の推進方

(3)

急増するうつ病・うつ状態

厚生労働省患者調査による総患者数 ※気分障害の大部分はうつ病が占める. 大阪府468企業における年間休業者数 (大阪産業保健推進センター, 2007)

1. 未然防止の

重要性

2. 職場復帰の

体制整備

(4)

「職場内格差」

就業形態

定義

正社員 雇用している労働者で雇用期間の定めのない者のうち、パートタイム労働者や他企業への出向者などを除いた、いわゆる正社員。 非正社員 正社員以外の労働者(契約社員、嘱託社員、出向社員、派遣労働者、臨時的雇用者、パートタイム労働者、その他)をいう。 契約社員 特定職種に従事し専門的能力の発揮を目的として雇用期間を定めて契約する者。 嘱託社員 定年退職者等を一定期間再雇用する目的で契約し雇用する者。 出向社員 他企業より出向契約に基づき出向してきている者。出向元に籍を置いているかどうかは問わない。 派遣労働者 「労働者派遣法」に基づく派遣元事業所から派遣された者。 臨時的雇用者 雇用期間が1ヵ月以内の者又は日々雇用している者。 パートタイム労 働者 正社員より1日の所定労働時間が短いか、1週の所定労働日数 が少ない者で、雇用期間は1ヵ月を超えるか、又は定めがない者。 その他 上記以外の労働者。 森ほか.平成16-17年度厚生労働科学研究費補助金労働安全衛生総合研究事業 (H16-労働-1)報告書 http://www.uoeh-u.ac.jp/JP/medical/support/021/index.html

(5)

職場のいじめ・嫌がらせの区分

傷害、暴行、脅迫、侮辱など警報、税法、会社 法などの違法行為の強要など 解雇、サービス残業、不当な取り扱いなど労働 法 <誤解>被害者に十分な教育がなされていな い、コミュニケーションが不十分などで被害者 がハラスメントだと誤解している。 マネジメント上の問題 ③健康管理上の問題 ②労働法上の問題 ①刑法などの問題 法 的 責 任 問 題 組 織 効 果 性 問 題 クオレ・シーキューブ 岡田代表の資料から 減 っ て い る 増 え て い る うつなどの病人がでており、労働安全衛生上 大きな問題となる可能性がある <過大要求>加害者にハラスメントの意図は ないが、被害者の能力が低下したり、心理的 に悪い影響を受けている。 <排除・攻撃>加害者は悪意をもって攻撃や 排除をしている。その結果、被害者の能力が 低下し、心理的に悪い影響を受けている

(6)

組織公正性

手続き的公正(

正確な情報に基づいて意思決定が

なされている等)

対人的公正(

上司は私たちの従業員としての権利

に理解を示してくれる等)

→ これらが低いと1.4~1.5倍うつ病になりやすい。

職場のソーシャルキャピタル(社会関係資本)

◆ 職場での信頼感、相互理解、助け合いの強さのこ

と。新職業性ストレス簡易調査票では、「職場の一

体感」としている。

→これが低いと1.2~1.9倍うつ病になりやすい。

注目される上流の組織要因

(7)

上流の組織要因と

従業員のメンタルヘルス

(8)

職場のコミュニケーション・相互協力は心の健

康と会社の業績の基礎

平成19年版国民生活白書から抜粋し作図。元データの出典は財団法人 社会経済生産性本部 (2006)および労働政策研究・研修機構(2004)。

(9)

健康管理以外の領域が

労働者の心の健康に影響する

健康関連領域

(Health Sectors)

•労働安全衛生体制

•産業保健活動

•休業補償制度

健康関連領域

(Health Sectors)

•労働安全衛生体制

•産業保健活動

•休業補償制度

健康以外の領域

(Non-health Sectors)

•企業の経営方針

•人事評価制度

•企業風土・文化

健康以外の領域

(Non-health Sectors)

•企業の経営方針

•人事評価制度

•企業風土・文化

ノンヘルスセクターアプローチの重要性

(10)

ポジティブ心理学の発展

• ワークエンゲイジメント

1.仕事に誇り(やりがい)を感じ

2.熱心に取り組み

3.仕事から活力を得て活き活きしている

状態

• ワークエンゲイジメント

1.仕事に誇り(やりがい)を感じ

2.熱心に取り組み

3.仕事から活力を得て活き活きしている

状態

島津 明人、 佐藤 美奈子(訳).ワーク・エンゲイジメント入門

.

星和書店

, 2012.

(11)

上司の公正な態度が職場の一体感を

醸成し、従業員の活気につながる

Carmeli et al. J Appl Psychol 2009; 94(6):1553-61.

上司の公 正な態度 職場の一 体感(ソー シャルキャ ピタル) 従業員の 活気 仕事の効 率(上司の 観察によ る)

イスラエルの公会堂運営協会の管理職

(15名)と職員(209名)のデータ.

(12)

厚生労働科学研究費「ステークホルダー

会議」における「健康いきいき職場づくり」

• 自主改善活動の推進により、ポジティブなメ

ンタルヘルスを目標とした

「健康いきいき職

場」づくり

を、新しい職場のメンタルヘルスの

枠組みにすることが必要。

• 管理監督者のリーダーシップや公正な態度、

職場の信頼や相互理解、経営層と従業員と

の信頼関係、従業員の多様性を受け入れる

ことなどが「健康いきいき職場」の鍵。

* 平成23年度厚生労働科学研究費労働安全総合研究事業「労働者のメンタルヘルス不 調の第一次予防の浸透手法に関する調査研究」分担研究報告書 (下光他、2012).

(13)

ステークホルダー会議による

「健康いきいき職場」とは

従業員の

「いきいき」

職場の「一体

感」(信頼、相

互理解、助け

合い)

職場の「一体

感」(信頼、相

互理解、助け

合い)

従業員の健

康の保持・

増進

従業員の健

康の保持・

増進

3つの目標の実現が従業員・企業双方に利益をもたらす。

従業員の幸福、

自己実現、社

会参加

生産性と

企業価値

の向上

(14)

仕事の要求度-資源モデル

仕事の要求度 仕事の資源 - 健康・組織 アウトカム + - ワーク・ エンゲイジメント + 動機づけプロセス 心理的 ストレス反応 + 健康障害プロセス

Schaufeli & Bakker (2004)

上流の組

織要因

(15)

「健康いきいき職場」の理論モデル(川上他

, 2012)

心身の健康 心身の健康 従業員の いきいき (ワーク・エ ンゲイジメン ト) ハラスメント のない職場 作業 レベル 部署 レベル 事業場 レベル 職場のい きいき(職 場の一体 感) 健康障害/ 健康増進プロセス 仕事の資源 健康いきいきアウトカム 社 会 へ の 貢 献 生 産 性 ・ イ ノ ベ ー シ ョ ン 従 業 員 の 満 足 ・ 幸 福 量的負担 質的負担 身体的負担 情緒的負担 対人関係 役割葛藤 ワーク・セルフ・バランス(ネガティブ) 仕事の負担 仕事のコントロール 仕事の意義 役割明確さ 成長の機会 上司の支援 同僚の支援 経済地位/尊重/安定報酬 上司のリーダーシップ 上司の公正な態度 ほめてもらえる職場 失敗を認める職場 経営層との信頼関係 変化への対応 個人の尊重 公正な人事評価 キャリア形成 ワーク・セルフ・バランス (ポジティブ) 個人と組織の 活性化プロセス 個人と組織の 活性化プロセス 健康いきいき職場環境 期待される成果 ハラスメント防止 ハラスメント防止

(16)

職業性ストレス簡易調査票とは

現行の職業性ストレス簡易調査票に追加して使用。

使用する尺度は調査ごとに取捨選択してよい。

作業レベル、部署レベル、事業場レベルで職場の心

理社会的資源およびポジティブなアウトカム(ワーク・

エンゲイジメントおよび職場の一体感)を測定できる。

「標準版」に加えて、項目数の少ない「短縮版」が作

成されており、現場で導入しやすい。

組織レベル(事業場や部署)での評価を主目的として

いる。調査結果を2010年の全国の標準データと比較

して組織や職場を評価することができる。

厚生労働科学研究費「労働者のメンタルヘルス不調の第一次予防の浸透手法

に関する調査研究」(H21-労働-一般-001)の研究成果です。情報はHPに掲載

されています http://www.jstress.net

(17)

新職業性ストレス簡易調査票推奨尺度

区分 現行版である尺度 新版で追加した尺度 仕事の 負担 1 量的負担 2 質的負担 3 身体的負担度 4 対人関係 5 職場環境 6 情緒的負担 7 役割葛藤 8 ワークセルフバランス(ネガティブ) 作業 レベル 資源 9 仕事のコントロール 10 仕事の適性 11 技能の活用 12 仕事の意義 13 役割明確さ 14 成長の機会 部署 レベル 資源 15 上司のサポート 16 同僚のサポート 17 家族友人のサポート 18 経済地位/尊重/安定報酬 19 上司のリーダーシップ20上司の公正な態度 21 ほめてもらえる職場 22失敗を認める職場 事業場 レベル 資源 23経営層との信頼関係 24変化への対応 25 個人の尊重 26公正な人事評価 27 キャリア形成 28 ワークセルフバランス(ポジティブ) 健康い きいき アウト カム 29 心理的ストレス反応 30 身体的ストレス反応 31 仕事の満足度 32 家庭の満足度 33 従業員のいきいき(ワークエンゲイジメント) 34 職場の一体感(ソーシャルキャピタル) 35 職場のハラスメント

(18)

新職業性ストレス簡易調査票のフィードバック例

• 仕事の負担および資源、

健康いきいきアウトカム

の得点を全国平均と比

較して評価することが

できる。

• 右はフィードバックの例。

様々な工夫や活用を自

由にしてよい。

• 現行の「仕事のストレス

判定図」については変

更しない。

(19)

仕事の負担・資源と3つのアウトカムの関係

ワーク・エン

ゲイジメント

職場の一体

心理的スト

レス反応

仕事の負担

△(弱い)

△(弱い)

◎(とても強

い)

作業レベル

◎(とても強い) ○(強い)

◎(とても強

い)

部署レベル

◎(とても強い) ◎(とても強い) ○(強い)

仕事の資源

◎(とても強い) ◎(とても強い) ◎(とても強

い)

簡易版試行の部署単位での仕事の負担および資源とアウトカムとの相関:標準版+短 縮版による試行における10人以上の回答者のあった718部署.相関係数で0.4未満を△、 0.4以上0.5未満を○、0.5以上を◎で表示している.

(20)

健康いきいき職場づくりの方法

* 平成23年度厚生労働科学研究費労働安全総合研究事業「労働者のメンタルヘルス不調の第 一次予防の浸透手法に関する調査研究」分担研究報告書 (下光他、2012)を改変.

(21)

「健康いきいき職場づくり」の可能性

• 組織要因の対策を進めることで、働く人々の心

の健康の保持・増進に優れた効果が期待される。

• 生産性の向上、企業の発展、持続可能性にも貢

献する。

• 労働者の幸福の実現、これを通じての社会貢献

により企業の社会的責任

(CSR)の推進にも貢献

する。

• 企業規模を問わず広く普及する可能性がある。

(22)

心の健康づくり

•職場のストレス対策

•気づきと相談対応

•職場復帰

心の健康づくり

•職場のストレス対策

•気づきと相談対応

•職場復帰

健康いきいき職場づくり

•ポジティブな目標

•組織・風土の改善

健康いきいき職場づくり

•ポジティブな目標

•組織・風土の改善

健康いきいき職場づくり

心の健康づくり

産業保健スタッフまかせ 人事・労務の出番は? 不調者は増えるばかり 健康管理ではこれ以上防げない 経営課題 経営課題 健康管理健康管理

断絶

(23)

「健康いきいき職場づくり」の取り組みに関心の

ある事業場(

2012年全国調査)

* 平成23年度厚生労働科学研究費労働安全総合研究事業「労働者のメンタルヘル ス不調の第一次予防の浸透手法に関する調査研究」分担研究報告書 (山岸他、 2012)から.

(24)

「健康いきいき職場づくり」とは

• 職場のメンタルヘルス不調の未然防止(第一次

予防)といきいきとした一体感のある職場づくりを

目標とした活動であり、

1. ポジティブなメンタルヘルスを目標とし

2. 職場や企業の持つ社会的・心理的な資源に注目

3. 健康管理だけでなく企業の経営方針や職場のマ

ネジメントを含むノンヘルスセクターへのアプ

ローチにより労働者の心の健康を増進しようとす

る点が特徴である。

(25)

フォーラムに参加したみんなの力で

日本の職場の明日を変える。

社会への貢献

組織の生産性向上・

イノベーション

働く人の満足・幸福

「健康いきいき職場づくりフォーラム」

が目指すもの

参照

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