• 検索結果がありません。

新潟県中越沖地震における

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "新潟県中越沖地震における"

Copied!
7
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

【事業名】

医薬品の確保

【事業目的】 1.医療救護セットを配備し、医療救護班の円滑な活動に資する。 2.医薬品等の流通備蓄し、被災地の医療機関等の需要増に対応する。 3.各団体と協定を締結し、主に避難所被災者への医薬品等の供給を行う。 【対象者】 1.医療救護班 2.医療機関、医療救護班 3.避難所被災者、医療救護班、医療機関 【事業実施期間】 平成19年7月16日から8月1日まで 【事業の実施】

医薬品等の確保対策

1 災害時の医薬品の供給体制

1 医療救護班が現地に携行する医療救護セット ○ 医療救護班が派遣時に携行し、現地の医療救護活動で使用 ○ 医療救護セット 医師会又は病院に県内7ヶ所で9セット 歯科医療救護セット 医師会又は病院に県内5ヶ所で8セット 2 医療用医薬品・医療資器材の流通備蓄 ○ 主に災害発生による医療機関等からの需要増に対応するためのもの ○ 県医薬品卸組合等と「災害時医療資器材等備蓄契約」を締結 ○ 医 薬 品 50品目(麻酔剤、抗生物質、消毒剤等) 新潟3、長岡3、上越3、佐渡2の11業者で分散備蓄 医療資器材 57品目(注射器、包帯等) 新潟5、長岡4、上越3の12業者で分散備蓄 3 各団体との災害時の医薬品等の供給に関する協定 ○ 主に2の流通備蓄品目にないもの及び一般用医薬品への対応を想定 ○ 協定締結団体 県薬剤師会、県薬事協会など5団体

(2)

【事業の結果】

2 新潟県中越沖地震における対応状況

1 医療救護セットの活用 ○ 被災地に派遣された医療救護班のうち、3チームが5セット使用 ○ 主な用途は、打撲、すり傷等の軽傷者の治療 2 流通備蓄品の供給 ○ 病院、医療救護班の要請に応じ、流通備蓄品を供給 ○ 主な用途は、外科治療、特定疾病患者に対するもの 3 団体との協定の発動による医薬品等の供給 (1) 個別要請への対応(7月16日~8月1日) ○ 発生当日からくすり箱設置までの間は、連日、市町村、医療機関、医療救護班等から 医薬品の供給要請あり ○ 中越沖地震では、断水の影響による手指消毒薬、夏期のための防虫スプレー、 虫さされ用軟膏等の需要が顕著 (2) くすり箱の設置(7月23日・24日) ○ 全避難所に、避難所の規模に応じた「くすり箱」を設置( 71ヶ所に81セット) ○ この「くすり箱」の設置により避難所等からの個別要請は、ほぼ解消 ○ 7月30日~8月1日に各避難所の使用状況に応じて補充 (中越大震災時は10月26日~11月6日) その他の対応(寄付医薬品等の供給) 企業、団体等から医薬品等の寄付の申出があり、被災市町村に受入意向を確認の上、 寄付者から被災地に直接送付 【事業成果の要点】 ・発生当日から「くすり箱」を全避難所に設置するまでの間は、各事業の執 行により、迅速に個別に医薬品を供給していた。 ・7月23・24 日の「くすり箱」の設置により、個別の要請は、ほぼ解消され た。 ・中越沖地震では、断水の影響による手指消毒薬、夏期のための防虫スプレ ー、虫さされ用軟膏等の需要が顕著であった。 ・寄付医薬品については、被災市町村が処理に困らないよう意向を確認の上、 送付した。

(3)

【中越大震災時と中越沖地震時の違い等】

○中越大震災時は

・医療救護セットは、応急的処置に必要となる医療資器材等の需要が増加し なかったことから、使用しなかった。歯科医療救護セットの2セットのみ の使用にとどまった。 ・避難所への医薬品の配布は、県薬剤師会が中心となって行い、同会は6か 所にくすりの相談所を設置した。 ・薬剤師の派遣対応が困難な小規模避難所へは、県医薬品配置協議会の協力 を得て、常備薬セットを配備した。 ・配布医薬品の多くは寄付医薬品が占めていた。

○中越沖地震時は

・医療救護セットは2チームが4セット、歯科医療救護セットは1チームが 1セット使用した。 ・避難所への医薬品の配布は、業者が市町村に配達し、各避難所の保健師等 が中心となり配布した。 ・避難所への「くすり箱」は、県薬事協会から直接配達した。 ・寄付医薬品の受入れは、必要最小限にとどめた。 【評価・今後の課題】 ・中越沖地震における医薬品の供給については、概ね迅速な対応が図られた ものと考えるが、課題としては次のものが挙げられる。 ア 各避難所までの輸送体制の整備 イ 被災地の需要の的確な把握 ウ DMATの活動を踏まえた流通備蓄品目の見直し エ 季節に対応した品目のリスト化 オ 市町村の備蓄体制の把握

(4)

【事業名】

生活不活発病の予防対策

【事業目的】 避難所生活の長期化による生活不活発病を防ぐために予防対策を実施。 【対象者】 主に避難所で生活する高齢者 【事業実施期間】 ・運動指導員の派遣 平成19 年7月 30 日から 8 月 10 日まで ・下肢筋力トレーニング機器 平成19 年7月 26 日から 8 月 16 日まで 【事業の実施】 1.事業内容 (1)啓発普及 ア 避難者に対する注意喚起のチラシを約 11,000 枚配布。(7 月 19 日 約 5,000 枚、7 月 23 日約 6,000 枚) イ 避難所派遣保健師に予防対策留意事項を配布し、対応を依頼。各避 難所では派遣保健師が中心となり運動指導を実施 (2)運動指導員の派遣 運動指導員を避難所に派遣し運動指導を行った。(延べ 72 人派遣) (3) 下肢筋力トレーニング機械の設置 健康ビジネス連峰構想で開発した下肢筋力トレーニング機器「健歩く ん」を避難所に設置(3箇所、3台) 2.実施方法 (1)運動指導員の派遣 運動指導が行われていない避難所に対し、介護福祉士会、健康運動指 導士会、県レクリエーション協会、YMCA同盟、上村病院ゆあーず、 エリアドウ、スマイルパートナー等から協力を得て運動指導を行った。 (2)下肢筋力トレーニング機械の設置

(5)

【事業の結果】 【事業成果の要点】 1 運動指導は7月30日から8月10日までの12日間。従事者はのべ72 人、利用者は149人、派遣避難所数延べ45か所。 2 下肢筋力トレーニング機器は柏崎市元気館、いきいき館ともに7月26日 から8月16日までの22日間、刈羽村第二体育館は7月31日から8月9 日までの10日間。利用者はそれぞれ延べ129人、90人、14人であっ た。

【中越大震災時と中越沖地震時の違い等】

中越大震災時には、エコノミー症候群予防のための予防運動などの注意喚起 のチラシ 30,000 部を配布したが、体操や運動の取り組みは各避難所ごとに異 なっていた。なお、中越大震災時には、避難所への運動指導員の派遣や機器の 設置は行っていなかった。

0

5

10

15

20

25

200 7/7 /26 200 7/7 /27 200 7/7 /28 200 7/7 /29 200 7/7 /30 200 7/7 /31 20 07/ 8/1 20 07/ 8/2 20 07/ 8/3 20 07/ 8/4 20 07/ 8/5 20 07/ 8/6 20 07/ 8/7 20 07/ 8/8 20 07/ 8/9 200 7/8 /10 200 7/8 /11 200 7/8 /12 200 7/8 /13 200 7/8 /14 200 7/8 /15 200 7/8 /16 (のべ人数) 8月8日 が最大値で のべ22人

中越沖地震時の避難所における「健歩くん」運用実績

下肢筋力トレー ニング機器 元気館 いきいき館 刈羽村体育館

(6)

【評価・今後の課題】 ・避難所ごとのニーズの把握(各避難所で、運動指導が行われているのか、 対象となる高齢者がいるのかなどの避難所ごとのニーズの効率的な把握) ・対象者への周知、呼びかけ、時間設定など各避難所及び被災市町村との連 携、調整(連絡網の整備) ・高齢者が多いため、音楽を用 いたり、ラジオ体操などなじみのある体操から入る等の工夫が必要

(7)

「生活不活発病チェックリスト」

を利用してみましょう。

要注意(赤色の□)

に当てはまる場合は、

保健師、救護班、行政、医療機関などにご相談ください。

発見のポイント

~早く発見し、早めの対応を~

「生活不活発病」に注意しましょう

生活不活発病とは・・・

「動かない」

生活が不活発

な)状態が続くことにより、

心身の機能が低下して、

「動けなくなる」

ことをいいます。

避難所での生活は、動きまわること

が不自由になりがちなことに加え、そ

れまで自分で行っていた掃除や炊事、

買い物等などができなかったり、ボラ

ンティアの方等から「自分達でやりま

すよ」と言われてあまり動かなかったり、

心身の疲労がたまったり・・・また、家

庭での役割や人との付き合いの範囲

も狭くなりがちで、生活が不活発にな

りやすい状況にあります。

生活が不活発な状態が続くと心身の

機能が低下し、「生活不活発病」となり

ます。

特に、高齢の方や持病のある方は生

活不活発病を起こしやすく、悪循環

注)

となりやすいため、早期に対応すること

が大切です。

注)悪循環とは… 生活不活発病がおきると歩くことなどが難しくなったり、疲 れやすくなったりして「動きにくく」なり、「動かない」ことでます ます生活不活発病はすすんでいきます。

予防のポイント

※ 以上のことに、周囲の方も一緒に工夫を。

(ボランティアの方等も必要以上の手助けはしないようにしましょう)

※特に、高齢の方や持病のある方は十分気をつけて下さい。

毎日の生活の中で活発に動くようにしましょう

(横になっているより、なるべく座りましょう)

○ 動きやすいよう、身の回りを片付けておきましょう。

○ 歩きにくくなっても、杖などで工夫をしましょう。

(すぐに車いすを使うのではなく)

○ 避難所でも楽しみや役割をもちましょう。

(遠慮せずに、気分転換を兼ねて散歩や運動も)

○ 「安静第一」「無理は禁物」と思いこまないで。

(病気の時は、どの程度動いてよいか相談を)

参照

関連したドキュメント

 宮城県岩沼市で、東日本大震災直後の避難所生活の中、地元の青年に

活断層の評価 中越沖地震の 知見の反映 地質調査.

Using the CMT analysis for aftershocks (M j >3.0) of 2004 Mid Niigata earthquake (M j 6.8) carried out by National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention

高崎市役所による『震災救護記録』には、震災 時に市役所、市民を挙げて救護活動を行った記録 が残されている。それによれば、2 日の午後 5

震災発生時のがれき処理に関

運転状態 要求機能 考慮すべき応力と地震動 許容応力 地震時

後方支援拠点 従来から継続している対応 新潟県中越沖地震等を踏まえた対策

(2014年11月)と第15回(2015年6月)の測定結果には約7mm程度の変化