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第 1 章総則 第 1 条 ( 目的 ) この法律は 宅地建物取引業を営む者について免許制度を実施し その事業に対し必要な規制を行うことにより その業務の適正な運営と宅地及び建物の取引の公正とを確保するとともに 宅地建物取引業の健全な発達を促進し もつて購入者等の利益の保護と宅地及び建物の流通の円滑

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Academic year: 2021

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- 1 - ようこそ。立ち読みコーナーにおいでいただきありがとうございます。テキストの最初の部分をご紹 介します。文字ばかりで、絵もイラストも何もありません。一見して、とっつきにくい印象を持たれる かもしれませんが、試験勉強ですからマンガ本のようにはいきません。絵やイラストがあれば、分かり やすいかというと、必ずしもそうとは限りません。皆さんがご自身でアンダーラインを引いたり、蛍光 ペンでチェックすることによって、少しずつ暗記ができるのです。 宅建の試験は、数ある国家試験の中で中程度の難易といわれています。司法試験、社労士試験等ほど 難しくはないものの、決して安易な勉強で合格できる代物ではありません。そのため、通信教育を受け たり専門の予備校に通う方もいます。しかし、相当の出費を覚悟しなければなりません。試験は独学で も十分に合格することができます。 既に多くの受験参考書が出版されていますが、受験生の立場に立って書かれているものが少ないよう です。解説ばかりで問題がほとんどなかったり、なぜか民法の解説に特化したり、条文の掲載がなかっ たり等々。本テキストは、「条文→解説→過去問」という流れで編纂しています。法律の試験ですから、 条文の勉強から入るのが当然です。そして、解説を読んだら直ちに過去問をやることによって、理解が 深まり、ひいては短期間の勉強時間で済ませることができるのです。このテキストのみで、合格に必要 な知識はすべて勉強できます。ぜひ、ご購入の検討をお願いいたします。

宅地建物取引士テキスト総目次

◆宅地建物取引業法

1 宅地建物取引業法………6 2 特定住宅瑕疵担保責任の履行の 確保等に関する法律………111

◆権利とその変動に関する法令

1 民法………115 2 借地借家法………224 3 建物の区分所有等に関する法律…………248 4 不動産登記法………256

◆法令上の制限

1 都市計画法………266 2 国土利用計画法………284 3 宅地造成等規制法………290 4 農地法………297 5 土地区画整理法………305 6 建築基準法………315

◆その他の関連知識

1 地価公示法………386 2 不動産鑑定評価基準………340 3 不動産の表示に関する公正競争規約……345 4 独立行政法人住宅金融支援機構法………354 5-1 地方税法(不動産取得税)…………358 5-2 地方税法(固定資産税)………361 5-3 所得税法………365 5-4 租税特別措置法………367 5-5 印紙税法………371 6 統計………377 7 土地に関する問題………379 8 建築材料に関する問題………383

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◆第1章 総則

第1条(目的) この法律は、宅地建物取引業を営む者について免許制度を実施し、その事業に対し必要な規制を行うこ とにより、その業務の適正な運営と宅地及び建物の取引の公正とを確保するとともに、宅地建物取引業 の健全な発達を促進し、もつて購入者等の利益の保護と宅地及び建物の流通の円滑化とを図ることを目 的とする。 第2条(用語の定義) この法律において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号の定めるところによる。 1 宅地 建物の敷地に供せられる土地をいい、都市計画法第8条第1項第1号の用途地域内のその 他の土地で、道路、公園、河川その他政令で定める公共の用に供する施設の用に供せられている もの《広場と水路が定められている》以外のものを含むものとする。 2 宅地建物取引業 宅地若しくは建物(建物の一部を含む。)の売買若しくは交換又は宅地若しくは 建物の売買、交換若しくは貸借の代理若しくは媒介をする行為で業として行うものをいう。 3 宅地建物取引業者 第3条第1項の免許を受けて宅地建物取引業を営む者をいう。 4 宅地建物取引士 《「第3章 宅地建物取引士」を参照》 ★本条は、これから法律の中に頻繁に登場する重要な語句についての定義を定めたものである。まず、「宅 地」であるが、常識的には戸建て住宅やマンションの敷地として利用するための土地であることは明らか である。しかし、この常識だけでは判断がつかない場合がある。例えば、現在は山林であるが、将来は造 成して宅地にするというときは、宅地とすべきであろうか。それとも宅地ではなく山林とすべきであろう か。そこで、法は、宅地とは「建物の敷地に供せられる土地」であるとしたのである。つまり、現在の状 態にかかわらず、将来建物の敷地として利用するのであれば、すべて宅地となるのである。山林を山林と して取引するのであれば、それは宅地に該当しないので、本法の適用を受けない。このように、宅地に該 当するか否かは、本法が適用になるかならないかに関わる重要事項なのである。 ★宅地の定義規定の後半がやや難しい。「用途地域内のその他の土地で、道路等以外のものは宅地に含まれ る。」となっている。「その他の土地」とは、「建物の敷地に供せられる土地以外の土地」のことである。つ まり、用途地域内の土地であれば、建物の敷地に供せられる土地でなくても宅地に含まれる、ということ である。ただし、道路、公園、河川等の用に供せられている土地は除外される。したがって、用途地域内 の農地を農地として利用する目的で取引する場合であっても「宅地」として扱われる。そこで、次のよう にまとめることができる。 ・用途地域内の土地の売買等は、すべて本法の適用がある。 ・用途地域外の土地の売買等では、建物の敷地として利用する場合のみ本法の適用がある。 ★「用途地域」は、詳しくは「都市計画法」で勉強することになるが、都市計画法では、市街地が無秩序 に開発されることを抑えるために、都道府県知事は「都市計画区域」を定めることができるとされている。 さらに、都市計画区域の中には土地の利用目的に応じて、住居専用地域、商業地域、工業地域など計12 種類の指定をすることができる。この12種類を総称して「用途地域」という。現在、市町村の中心部の 住宅地は、そのほとんどが用途地域の指定を受けているので、よほど辺鄙なところでない限り、本法の規 制を受けると考えて間違いない。 ★定義には「建物」に関する規定がない。宅地と異なり、建物は定義をする必要がないからである。つま り、我々が抱いている「建物」についての常識がそのまま通用するのである。 ★「宅地建物取引業」とは、次の行為を「業(ぎょう)として」行うことをいう。 ①自ら当事者として、売買・交換 ②他人間の契約を代理して、売買・交換・貸借 ③他人間の契約を媒介して、売買・交換・貸借 「業として」とは、不特定多数の者を対象に、反復継続して事業として行うことである。たとえ1回の取 引でも継続して行う意思があれば「業として」に該当する。ただし、一括して売却するのであれば取引は 1回で終了するので「業として」には該当しない。 売買、交換、貸借については説明の必要はないだろう。「代理」とは、他人の依頼を受けて他人に代わって 契約を締結することをいう。「媒介」とは、契約成立のための斡旋、仲介をすることをいう。媒介では、代 理と異なり、契約を締結するのは本人である。 ①の「自ら当事者として、売買・交換」とは、自己所有の土地、建物を、自ら売買、交換することである。

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- 3 - 自己の所有物を処分するのであるが、業として行う場合には、自由に行うことはできず、宅建業としての 免許が必要である。例えば、自己の所有する土地を区画割して継続的に販売する場合である。大手の不動 産会社は、自社で不動産を購入し、造成して分譲地として売り出したり、マンションを建設して販売する ことを業としているのであるが、これらの行為は①に相当する。この場合、販売を他の業者に委託して行 うときでも、免許は必要である。 なお、「自ら当事者として、貸借」であれば免許は不要である点は十分に注意のこと。自己所有のマンショ ンを自ら賃貸するときは、宅建業の免許は不要である。アパートの大家が自ら「入居者募集」の張り紙を 張るには免許は不要である。さらに、賃貸人が転貸(「又貸し」のこと)をする場合も免許は不要である。 ★条文ではもっぱら「媒介」というが、一般的には「仲介」を用いることが多いようである。法律を論じ るときは、法律用語である媒介を使用すべきであるが、そうでなければ仲介を同じ意味に使用しても問題 はないであろう。 宅地建物の取引を業として行うためには、宅建業の免許を受けなければならない。免許については3条 に規定がある。過去問では毎年のように免許が必要か否かを判断させる問題が出題されている。一見簡 単そうにみえるが、意外と判断に迷う。皆さんにとって勉強を始めてから最初の過去問である。全ての 過去問にじっくりと取組んでもらいたい。そして、試験勉強は決してテキストの読込みだけでは不十分 であることを実感してもらいたい。過去問をやらなければ、知識の習得は不可能である。 《1》農業協同組合Cが、所有宅地を10区画に分割し、倉庫の用に供する目的で、不特定多数に継続して販 売する場合、Cは免許を受ける必要はない。(15-30-2) 《2》宅地建物取引士Eが、E名義で賃貸物件の媒介を反復継続して行う場合、Eが宅地建物取引業者Fに勤 務していれば、Eは免許を受ける必要はない。(15-30-4) 《3》Cが、その所有地にマンションを建築したうえで、自ら賃借人を募集して賃貸し、その管理のみをDに 委託する場合、C及びDは、免許を必要としない。(16-30-2) 《4》Eが、その所有する都市計画法の用途地域内の農地を区画割して、公益法人のみに対して反復継続して 売却する場合、Eは、免許を必要としない。(16-30-3) 《5》Fが、甲県からその所有する宅地の販売の代理を依頼され、不特定多数の者に対して売却する場合、F は、免許を必要としない。(16-30-4) 《6》Dが共有会員制のリゾ-トクラブ会員権(宿泊施設等のリゾ-ト施設の全部又は一部の所有権を会員が 共有するもの)の売買の媒介を不特定多数の者に反復継続して行う場合、Dは免許を受ける必要はない。 (17-30-3) 《7》宅地建物取引業者であるE(個人)が死亡し、その相続人FがEの所有していた土地を20区画に区画 割し、不特定多数の者に宅地として分譲する場合、Fは免許を受ける必要はない。(17-30-4) 《8》Aが、競売により取得した宅地を10区画に分割し、宅地建物取引業者に販売代理を依頼して、不特定 多数の者に分譲する場合、Aは免許を受ける必要はない。(19-32-1) 《9》Bが、自己所有の宅地に自ら貸主となる賃貸マンションを建設し、借主の募集及び契約をCに、当該マ ンションの管理業務をDに委託する場合、Cは免許を受ける必要があるが、BとDは免許を受ける必要は ない。(19-32-2) 《10》不特定多数の者に対し、建設業者Fが、建物の建設工事を請負うことを前提に、当該建物の敷地に供 せられる土地の売買を反復継続してあっせんする場合、Fは免許を受ける必要はない。(19-32-4) 《11》農地所有者が、その所有する農地を宅地に転用して売却しようとするときに、その販売代理の依頼を 受ける農業協同組合は、これを業として営む場合であっても、免許を必要としない。(22-26-1) 《12》破産管財人が、破産財団の換価のために自ら売主となり、宅地又は建物の売却を反復継続して行う場 合において、その媒介を業として営む者は、免許を必要としない。(22-26-3) 《13》Cが自己の所有する宅地を駐車場として整備し、賃貸を業として行う場合、当該賃貸の媒介を、免許 を受けているD社に依頼するとしても、Cは免許を受けなければならない。(24-27-2) 《14》Aの所有する商業ビルを賃借しているBが、フロアごとに不特定多数の者に反復継続して転貸する場 合、AとBは免許を受ける必要はない。(26-26-ア) 《15》宅地建物取引業者Cが、Dを代理して、Dの所有するマンション(30戸)を不特定多数の者に反復 継続して分譲する場合、Dは免許を受ける必要はない。(26-26-イ) 《16》Fが借金の返済に充てるため、自己所有の宅地を10区画に区画割して、不特定多数の者に反復継続 して売却する場合、Fは免許を受ける必要はない。(26-26-エ)

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- 4 - 【問題解答】 1 × 自己所有の土地であっても区画割して売れば、「業として」に該当するので免許が必要である。免許の 取得は容易ではないので、区画割しないで不動産会社に一括売却し、その不動産会社が区画割して売 り出すというのが現実であろう。また、農協には宅建業法を適用しないという規定はない。なお、倉 庫の用に供する場合でも「宅地」に該当することは当然である。 2 × E名義で行うためには、E個人としての免許が必要である。 3 ○ Cは「賃貸」をしているので免許は不要。Dは単に管理をするのみであるから当然免許は不要。 4 × 「都市計画法の用途地域内の農地」は「宅地」である。販売先を「公益法人のみ」とあるが、不特定 多数の公益法人と考えられるので、「業として」に該当して、免許は必要である。 5 × 当然免許は必要である。なお、問題とは関係ないが、売主である甲県は免許は不要である。78条1 項を参照。 6 × この場合の「リゾ-トクラブ会員権」の売買は、建物の売買に相当する。 7 × 宅建業としての地位は相続されない。 8 × 9 ○ Bは「賃貸」をしているので免許は不要。Cは「建物の貸借の媒介、又は代理」のいずれかに該当す るので免許は必要。Dは単なる管理者であって免許はいらない。 10 × 11 × 12 × 「媒介を業として営む者」は、免許は必要である。なお、破産管財人が、財産の換価のために宅地、 建物を売却する場合は、「業として」には該当しないので、免許は不要とされている。 13 × Cは「自ら当事者として、貸借」をしているので、免許は不要である。 14 ○ 15 × 16 ×

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◆第2章 免許

第3条(免許) ①宅地建物取引業を営もうとする者は、2以上の都道府県の区域内に事務所(本店、支店その他の政令 で定めるものをいう。)を設置してその事業を営もうとする場合にあつては国土交通大臣の、1の都道府 県の区域内にのみ事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあつては当該事務所の所在地を管轄 する都道府県知事の免許を受けなければならない。 ②前項の免許の有効期間は、5年とする。 ③前項の有効期間の満了後引き続き宅地建物取引業を営もうとする者は、免許の更新を受けなければな らない。 ④前項の免許の更新の申請があつた場合において、第2項の有効期間の満了の日までにその申請につい て処分がなされないときは、従前の免許は、同項の有効期間の満了後もその処分がなされるまでの間は、 なお効力を有する。 第6条(免許証の交付) 国土交通大臣又は都道府県知事は、第3条第1項の免許をしたときは、免許証を交付しなければならな い。 政令 第1条の2(法第3条第1項の事務所) 法第3条第1項の事務所は、次に掲げるものとする。 1 本店又は支店 2 前号に掲げるもののほか、継続的に業務を行なうことができる施設を有する場所で、宅地建物取 引業に係る契約を締結する権限を有する使用人を置くもの 規則 第3条(免許の更新の申請期間) 法第3条第3項の規定により同項の免許の更新を受けようとする者は、免許の有効期間満了の日の90 日前から30日前までの間に免許申請書を提出しなければならない。 ★宅建業は法人(株式会社などの会社組織のこと)としても、個人としても営むことができる。 ★1項の「政令で定める事務所」は、具体的には、支店よりも規模の小さい出張所などが該当する。ただ し、プレハブの臨時の事務所などは「継続的に業務を行なうことができる施設」には該当しない。 ★4項の「処分」:日常的にはあまり良い意味には使われないが(不用品を処分する、規則に反する者を処 分するなど。)、法律用語としての「処分」にはこのような意味はない。「その申請について処分がなされな いとき」とは、「その申請について何ら応答がないとき」という意味である。 ★政令と規則について。政令は内閣総理大臣が、規則は各省大臣が定める。いずれも国会は関与しないが、 法律の1種である。ただし、単独で存在することはできず、必ず基になる法律がなければならない。全て を法律で規定しないで、一部を政令、規則に任せることとしたのは、柔軟に法律を改正するためである。 法律の改正は国会の承認が必要なため時間がかかるが、政令、規則は、行政の権限で変更ができるため、 比較的短期間で改正を行うことが可能である。そこで、根幹に関わる部分は法律で規定し、細かい手続規 定などは、政令、規則で規定するというようにしているのである。 《1》「事務所」とは、本店又は支店やその他の政令で定めるものを指すものであるが、宅地建物取引業を行 わず他の兼業業務のみを行っている支店は「事務所」に含まれない。(14-36-1) 《2》宅地建物取引業の免許の有効期間は5年であり、免許の更新の申請は、有効期間満了の日の90日前か ら30日前までに行わなければならない。(16-32-3) 《3》本店及び支店1か所を有する法人Aが、甲県内の本店では建設業のみを営み、乙県内の支店では宅地建 物取引業のみを営む場合、Aは乙県知事の免許を受けなければならない。(21-26-1) 《4》免許の更新を受けようとする宅地建物取引業者Bは、免許の有効期間満了の日の2週間前までに、免許 申請書を提出しなければならない。(21-26-2) 《5》宅地建物取引業者Cが、免許の更新の申請をしたにもかかわらず、従前の免許の有効期間満了の日まで に、その申請について処分がなされないときは、従前の免許は、有効期間の満了後もその処分がなされる までの間は、なお効力を有する。(21-26-3) 《6》宅地建物取引業を営もうとする者は、同一県内に2以上の事務所を設置してその事業を営もうとする場 合にあっては、国土交通大臣の免許を受けなければならない。(23-26-1) 《7》Aが、B社が甲県に所有する1棟のマンション(20戸)を、貸主として不特定多数の者に反復継続し て転貸する場合、Aは甲県知事の免許を受けなければならない。(23-26-2)

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- 6 - 《8》C社が乙県にのみ事務所を設置し、Dが丙県に所有する1棟のマンション(10戸)について、不特定 多数の者に反復継続して貸借の代理を行う場合、C社は乙県知事の免許を受けなければならない。 (23-26-3) 《9》宅地建物取引業を営もうとする者が、国土交通大臣又は都道府県知事から免許を受けた場合、その有効 期間は、国土交通大臣から免許を受けたときは5年、都道府県知事から免許を受けたときは3年である。 (23-26-4) 《10》契約締結権限を有する者を置き、継続的に業務を行う場所であっても、商業登記簿に登載されていな い事務所は、法第3条第1項に規定する事務所には該当しない。(26-27-1) 【問題解答】 1 ○ 2 ○ 3 × 本店で宅建業を営まないときでも、本店は必ず「事務所」に該当する。本問の場合は、国土交通大臣の 免許を受けなければならない。(本店は、必ず支店の業務を管理するからである。) 4 × 5 ○ 6 × 7 × 「貸主として不特定多数の者に反復継続して転貸する場合」は、免許は不要である。 8 ○ 事務所の所在する土地の都道府県知事の免許を受けるのであるから、正しい。 9 × 10 × 商業登記簿に登載の有無は関係がない(政令1条の2第2号) 第3条の2(免許の条件) ①国土交通大臣又は都道府県知事は、前条第1項の免許(同条第3項の免許の更新を含む。)に条件を付 し、及びこれを変更することができる。 ②前項の条件は、宅地建物取引業の適正な運営並びに宅地及び建物の取引の公正を確保するため必要な 最小限度のものに限り、かつ、当該免許を受ける者に不当な義務を課することとならないものでなけれ ばならない。 《1》国土交通大臣又は都道府県知事は、免許に条件を付すことができるが、免許の更新に当たっても条件を 付すことができる。(26-27-2) 【問題解答】 1 ○ 第4条(免許の申請) ①第3条第1項の免許を受けようとする者は、2以上の都道府県の区域内に事務所を設置してその事業 を営もうとする場合にあつては国土交通大臣に、1の都道府県の区域内にのみ事務所を設置してその事 業を営もうとする場合にあつては当該事務所の所在地を管轄する都道府県知事に、次に掲げる事項を記 載した免許申請書を提出しなければならない。 1 商号又は名称《名称とは、商号以外のもの、例えば、NPO 法人名などをいう。》 2 法人である場合においては、その役員の氏名及び政令で定める使用人《支店等の代表者が該当す る。以後も同じである。》があるときは、その者の氏名 3 個人である場合においては、その者の氏名及び政令で定める使用人があるときは、その者の氏名 4 事務所の名称及び所在地 5 前号の事務所ごとに置かれる第22条の2第1項に規定する者《宅地建物取引士》の氏名 6 他に事業を行つているときは、その事業の種類 ②前項の免許申請書には、次の各号に掲げる書類を添付しなければならない。

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- 7 - 1 宅地建物取引業経歴書《新規の場合は、記入事項がないので、空白のまま書面のみを添付する。》 2 第5条第1項各号に該当しないことを誓約する書面 3 事務所について第31条の3第1項に規定する要件《専任の宅地建物取引士に関する要件》を備 えていることを証する書面 ★1項2号の「役員」は、常勤、非常勤を問わない。監査役は役員に含まれる。 第5条(免許の基準) ①国土交通大臣又は都道府県知事は、第3条第1項の免許を受けようとする者が次の各号のいずれかに 該当する場合又は免許申請書若しくはその添付書類中に重要な事項について虚偽の記載があり、若しく は重要な事実の記載が欠けている場合においては、免許をしてはならない。 1 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの 2 免許を取り消され《不正行為による取消しに限る》、その取消しの日から5年を経過しない者(当 該免許を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しに係る聴聞の期日及び場所の 公示の日前60日以内に当該法人の役員であつた者で当該取消しの日から5年を経過しないもの を含む。) 2の2 免許の取消処分《不正行為による取消しに限る》の聴聞の期日及び場所が公示された日から 当該処分をする日又は当該処分をしないことを決定する日までの間に第11条第1項第4号 《法人を解散した場合》又は第5号《宅建業を廃止した場合》の規定による届出があつた者 (解散又は宅地建物取引業の廃止について相当の理由がある者を除く。)で当該届出の日から 5年を経過しないもの 2の3 前号に規定する期間内に合併により消滅した法人又は第11条第1項第4号若しくは第5号 の規定による届出があつた法人(合併、解散又は宅地建物取引業の廃止について相当の理由 がある法人を除く。)の前号の公示の日前60日以内に役員であつた者で当該消滅又は届出の 日から5年を経過しないもの 3 禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から5 年を経過しない者 3の2 この法律若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に違反したことに より、又は刑法第204条《傷害》、第206条《傷害の現場助勢》、第208条《暴行》、第 208条の3《凶器準備集合》、第222条《脅迫》若しくは第247条《背任》の罪若しく は暴力行為等処罰に関する法律の罪を犯したことにより、罰金の刑に処せられ、その刑の執 行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者 3の3 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員又は同号 に規定する暴力団員でなくなつた日から5年を経過しない者(以下「暴力団員等」という。) 4 免許の申請前5年以内に宅地建物取引業に関し不正又は著しく不当な行為をした者 5 宅地建物取引業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者 6 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人(法定代理人が法人で ある場合においては、その役員を含む。)が前各号のいずれかに該当するもの 7 法人でその役員又は政令で定める使用人のうちに第1号から第5号までのいずれかに該当する者 のあるもの 8 個人で政令で定める使用人のうちに第1号から第5号までのいずれかに該当する者のあるもの 8の2 暴力団員等がその事業活動を支配する者 9 事務所について第31条の3に規定する要件《専任の宅地建物取引士に関する要件》を欠く者 ②国土交通大臣又は都道府県知事は、免許をしない場合においては、その理由を附した書面をもつて、 申請者にその旨を通知しなければならない。 ★本条は必ず出題される。かなりややこしい規定であるが、しっかりと覚えてもらいたい。 ★1号の「成年被後見人若しくは被保佐人」:精神上の障害(認知症、精神障害など)により、判断能力が ないか、著しく不十分な者のことをいう。いずれも家庭裁判所の宣告が必要である。詳しくは民法で勉強 する。 ★1号の「破産者で復権を得ないもの」:裁判所が免責の決定をして、その後債権者などから2週間以内に 抗告がなければ免責となる。これを「復権」という。復権すれば破産宣告前の状態に戻ることになるので、 直ちに免許を受けることができる。 ★2号のかっこ書:免許取消し処分をするためには聴聞という手続が必要である。いきなり取消しでは酷

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- 8 - になる場合があるため、事前に弁明を聞くためのものである。この聴聞の公示日の60日前の間に退職し た法人の役員の場合は、取消しが法人を対象としたものであっても、その役員についても5年間の不許可 期間を定めたのである。これは、当該役員が新たな会社を設立して免許の申請をした場合、それを直ちに 認めたのでは、免許取消し処分の意味がなくなるからである。 ★2号の2:取消し処分の決定の前に解散、宅建業を廃止すれば処分を受けることはない。この場合でも 処分を受けたのと同じように5年の禁止期間を設けたのである。なお、聴聞は「業務停止処分」をすると きにも必要な手続であるが、本号の対象は「取消処分の聴聞」である。 ★2号から2号の3は、次のようにまとめることができる。 ・免許取消しから5年以内 ・法人の免許が取消された場合、聴聞の公示日前60日以内に役員であった者について、取消しから5年 以内 ・免許取消しに係る聴聞の公示日後に解散、廃止の届出をした者について、届出の日から5年以内 ・免許取消しに係る聴聞の公示日後に合併、解散、廃止の届出をした法人の、聴聞の公示日前60日以内 に役員であった者について、届出の日から5年以内 ★3号の「禁錮以上の刑」とは、禁錮の他に懲役がある。(刑の種類は、死刑、懲役、禁錮、罰金、拘留、 科料である。刑の軽重はこの順序となる。) したがって、罰金、拘留、科料は対象にならない。また、行 政罰である「過料」、「反則金」も対象にならない。「執行を受けることがなくなつた」とは、恩赦などの場 合である。「執行猶予」については、猶予期間中に他の刑事事件を起こすことなく平穏無事に期間が経過す れば、刑の言い渡しはなかったことになるので、5年たたなくても、執行猶予期間の満了日の翌日には免 許を受けることができる。 ★3号の2は、「罰金」の刑である。拘留、科料は対象にならない。次が該当する。なお、これらの罪を犯 し、罰金ではなく禁錮以上の刑に処せられたときは、3号が適用になる。 ・本法(宅建業法) ・暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律 ・刑法のうち傷害、暴行等の凶悪犯罪及び背任罪 ・暴力行為等処罰に関する法律 ★6号の「営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者」:民法ではある種の営業を許された未 成年者は、その営業に関しては成年者と同一の能力を有する旨の規定がある。つまり、係る場合には、未 成年者であっても宅建業の免許を受けることができる。ところが、本号では係る「行為能力を有しない」 ため、単独で免許を受けることができず、法定代理人が必要となる場合を規定している。 《1》個人Cは、かつて免許を受けていたとき、自己の名義をもって他人に宅地建物取引業を営ませ、その情 状が特に重いとして免許を取消されたが、免許取消しの日から5年を経過していないので、Cは免許を受 けることができない。(16-31-3) 《2》宅地建物取引業者A社は、取締役Bが道路交通法に違反し、懲役1年執行猶予3年の刑に処せられたた め、免許取消し処分を受けた。Bが取締役を退任した後、A社は改めて免許申請をしてもBの執行猶予期 間が経過するまでは免許を受けることができない。(17-31-1) 《3》C社の取締役が刑法第198条(贈賄)の罪により罰金の刑に処せられ、その執行を終えてから3年を 経過した場合であっても、C社は免許を受けることができない。(17-31-2) 《4》B社は不正の手段により免許を取得したとして甲県知事から免許を取消されたが、B社の取締役Cは、 当該取消しに係る聴間の期日及び場所の公示の日の30日前にB社の取締役を退任した。B社の免許取消 しの日から5年を経過していない場合、Cは免許を受けることができない。(18-30-2) 《5》D社の取締役が、刑法第159条(私文書偽造)の罪を犯し、地方裁判所で懲役2年の判決を言い渡さ れたが、この判決に対して高等裁判所に控訴して現在裁判が係属中である。この場合、D社は免許を受け ることができない。(18-30-3) 《6》宅地建物取引業者Cは、業務停止処分の聴聞の期日及び場所が公示された日から当該処分をする日又は 当該処分をしないことを決定する日までの間に、相当の理由なく廃業の届出を行った。この場合、Cは、 当該届出の日から5年を経過しなければ、免許を受けることができない。(21-27-ウ) 《7》宅地建物取引業に係る営業に関し成年者と同一の行為能力を有する未成年者Dは、その法定代理人が禁 錮以上の刑に処せられ、その刑の執行が終わった日から5年を経過しなければ、免許を受けることができ ない。(21-27-エ) 《8》法人Aの役員のうちに、破産手続開始の決定がなされた後、復権を得てから5年を経過しない者がいる 場合、Aは、免許を受けることができない。(22-27-1)

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- 9 - 《9》法人Bの役員のうちに、宅地建物取引業法に違反したことにより、罰金の刑に処せられ、その刑の執行 が終わった日から5年を経過しない者がいる場合、Bは、免許を受けることができない。 (22-27-2) 《10》A社の役員Bは、宅地建物取引業者C社の役員として在籍していたが、その当時、C社の役員Dがか つて禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行が終わった日から5年を経過していないとしてC社は免許を 取消されている。この場合、A社は、C社が免許を取消されてから5年を経過していなくても、免許を受 けることができる。(23-27-1) 《11》E社の役員のうちに、刑法第246条の詐欺罪により罰金の刑に処せられ、その刑の執行が終わった 日から5年を経過しない者がいる場合、E社は免許を受けることができない。(23-27-2) 《12》F社の役員のうちに、指定暴力団の構成員がいた場合、暴力団員による不当な行為の防止等に関する 法律の規定に違反していなくても、F社は免許を受けることができない。(23-27-3) 《13》免許を受けようとするA社に、刑法第204条(傷害)の罪により懲役1年(執行猶予2年)の刑に 処せられ、その刑の執行猶予期間を満了した者が役員として在籍している場合、その満了の日から5年を 経過していなくとも、A社は免許を受けることができる。(24-26-1) 《14》免許を受けようとするB社に、刑法第206条(現場助勢)の罪により罰金の刑に処せられた者が非 常勤役員として在籍している場合、その刑の執行が終わってから5年を経過していなくとも、B社は免許 を受けることができる。(24-26-2) 《15》免許を受けようとするC社に、刑法第208条(暴行)の罪により拘留の刑に処せられた者が役員と して在籍している場合、その刑の執行が終わってから5年を経過していなければ、C社は免許を受けるこ とができない。(24-26-3) 《16》免許を受けようとする法人の政令で定める使用人が、覚せい剤取締法違反により懲役刑に処せられ、 その刑の執行を終わった日から5年を経過していない場合、当該使用人が取締役に就任していなければ当 該法人は免許を受けることができる。(25-43-3) 《17》宅地建物取引業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者は、宅地建物取引業法の規定 に違反し罰金の刑に処せられていなくても、免許を受けることができない。(25-43-4) 【問題解答】 1 ○ 2 × Bの退任によって欠格要件には該当しなくなる。なお、B本人が申請しても、執行猶予期間が経過す るまで免許は受けられない。 3 × 刑法198条(贈賄)は3号の2に該当しない。 4 ○ 5 × 現在裁判が係属中であるため、刑は確定していない。免許は受けられる。ただし、懲役刑が確定すれ ば免許は取消しになる。 6 × 「業務停止処分」についての聴聞は欠格要件ではない。 7 × 「成年者と同一の行為能力を有する」のであるから、本人が単独で申請することができる。6号に該 当しない。 8 × 破産者でも復権すれば制限はなくなる。5年待つ必要はない。 9 ○ 10 ○ B本人が禁錮以上の刑に処せられたわけではないので、5年を経過していなくても、免許を受ける ことができる。 11 × 12 ○ 13 ○ 執行猶予期間満了日の翌日には免許を受けられる。5年待つ必要はない。

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- 10 - 14 × 「非常勤役員」であっても、7号の「役員」に該当する。 15 × 16 × 取締役に就任しているか否かは問わない。 17 ○(5号) 第7条(免許換えの場合における従前の免許の効力) ①宅地建物取引業者が第3条第1項の免許を受けた後次の各号の1に該当して引き続き宅地建物取引業 を営もうとする場合において同項の規定により国土交通大臣又は都道府県知事の免許を受けたときは、 その者に係る従前の国土交通大臣又は都道府県知事の免許は、その効力を失う。 1 国土交通大臣の免許を受けた者が1の都道府県の区域内にのみ事務所を有することとなつたと き。 2 都道府県知事の免許を受けた者が当該都道府県の区域内における事務所を廃止して、他の1の都 道府県の区域内に事務所を設置することとなつたとき。 3 都道府県知事の免許を受けた者が2以上の都道府県の区域内に事務所を有することとなつたと き。 ②第3条第4項の規定《申請についての処分がないとき》は、宅地建物取引業者が前項各号の1に該当 して引き続き宅地建物取引業を営もうとする場合において第4条第1項の規定による申請があつたとき について準用する。 ★営業区域の拡大、縮小又は事務所の移転により、「免許権者」が変更になる場合には、本条により改めて 免許を受けることが必要である。これを「免許換え」という。免許換えの手続は必ずしなければならない が、いつまでという期間の定めはない。これは、3条の免許の場合と同じで、手続をしないで営業をすれ ば、免許取消しの対象となるので、期間を定める必要はないからである。具体的には次の場合が該当する。 ・大臣免許から知事免許に変更になるとき(1号) ・知事免許の知事が変更になるとき(2号) ・知事免許から大臣免許に変更になるとき(3号) 本条の免許換えをすると、従前の免許はその効力を失う(失効という)。本条により改めて免許を受ければ、 従前の免許は効力を失うので、従前の事務所についての廃業の届出(11条1項)は必要ない。 ★新たに交付される免許には、新たな免許証番号が記され、当該免許証の有効期間は、その免許を受けた 日から5年間となる。 ★申請先は、変更後の免許権者に対して行う。1号、2号の場合は変更後の知事に、3号では国土交通大 臣である。 《1》A社(国土交通大臣免許)は、甲県に本店、乙県に支店を設置しているが、乙県の支店を廃止し、本店 を含むすべての事務所を甲県内にのみ設置して事業を営むこととし、甲県知事へ免許換えの申請を行った。 (20-30-3) 《2》B社(甲県知事免許)は、甲県の事務所を廃上し、乙県内で新たに事務所を設置して宅地建物取引業を 営むため、甲県知事へ廃業の届けを行うとともに、乙県知事へ免許換えの申請を行った。 (20-30-4) 《3》宅地建物取引業者D(丙県知事免許)は、丁県内で1団の建物の分譲を行う案内所を設置し、当該案内 所において建物の売買契約を締結する場合、国土交通大臣へ免許換えの申請をしなければならない。 (21-26-4) 《4》甲県に事務所を設置する宅地建物取引業者(甲県知事免許)が、乙県所在の物件を取引する場合、国土 交通大臣へ免許換えの申請をしなければならない。(25-43-1) 【問題解答】 1 ○ 2 × 甲県知事へ廃業の届けは不要である。 3 × 「案内所」は3条1項の「事務所」には該当しないので、免許換えの申請は不要である。 4 ×

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- 11 - 第8条(宅地建物取引業者名簿) ①国土交通省及び都道府県に、それぞれ宅地建物取引業者名簿を備える。 ②国土交通大臣又は都道府県知事は、宅地建物取引業者名簿に、国土交通大臣にあつてはその免許を受 けた宅地建物取引業者に関する次に掲げる事項を、都道府県知事にあつてはその免許を受けた宅地建物 取引業者及び国土交通大臣の免許を受けた宅地建物取引業者で当該都道府県の区域内に主たる事務所を 有するものに関する次に掲げる事項を登載しなければならない。 1 免許証番号及び免許の年月日 2 商号又は名称 3 法人である場合においては、その役員の氏名及び政令で定める使用人があるときは、その者の氏 名 4 個人である場合においては、その者の氏名及び政令で定める使用人があるときは、その者の氏名 5 事務所の名称及び所在地 6 前号の事務所ごとに置かれる第31条の3第1項に規定する者《専任の宅地建物取引士》の氏名 第9条(変更の届出) 宅地建物取引業者は、前条第2項第2号から第6号までに掲げる事項について変更があつた場合におい ては、国土交通省令の定めるところにより、30日以内に、その旨をその免許を受けた国土交通大臣又 は都道府県知事に届け出なければならない。 ★変更の届出が必要なもののうち、特に注意が必要な事項。 ・有限会社から株式会社への組織変更。(商号又は名称の変更に該当する) ・監査役は役員に含まれるので、変更があれば届出が必要。 ・事務所を新設、移転又は廃止したとき。(事務所の名称及び所在地の変更に該当する。ただし、7条の免 許換えに該当するときは、7条の手続が必要となる。) ・専任の宅地建物取引士の増員、変更。 ★「前条第2項第2号から第6号までに掲げる事項」:1号が除かれているが、7条の免許換えの手続をす ると、免許証番号、免許の年月日が変更になる。ただし、届出をする必要のないことは明らかである。 《1》宅地建物取引業者B社(乙県知事免許)の政令で定める使用人Cが本籍地を変更した場合、B社は、そ の旨を乙県知事に届出る必要はない。(16-32-2) 《2》宅地建物取引業者D社(丙県知事免許)の監査役の氏名について変更があった場合、D社は、30日以 内にその旨を丙県知事に届出なければならない。(16-32-4) 《3》宅地建物取引業者A社(甲県知事免許)の宅地建物取引士は、専任の宅地建物取引士であるBのみであ る。A社の専任の宅地建物取引士がBからCに交代した場合、A社は2週間以内に甲県知事に対して、宅 地建物取引業者名簿の変更の届出を行わなければならない。(16-33-3) 《4》宅地建物取引業者A社(甲県知事免許)の宅地建物取引士ではないCが、A社の非常勤の取締役に就任 したとき、A社はその旨を甲県知事に届出る必要はない。(18-31-2) 《5》宅地建物取引業者B(甲県知事免許)は、その事務所において、成年者である宅地建物取引士Cを新た に専任の宅地建物取引士として置いた。この場合、Bは、30日以内に、その旨を甲県知事に届出なけれ ばならない。(19-30-2) 《6》法人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)は、役員の住所について変更があった場合、その日か ら30日以内に、その旨を甲県知事に届出なければならない。(21-28-1) 《7》宅地建物取引業者D(丙県知事免許)は、建設業の許可を受けて新たに建設業を営むこととなった場合、 Dは当該許可を受けた日から30日以内に、その旨を丙県知事に届出なければならない。 (21-28-4) 【問題解答】 1 ○ 9条の変更の届出に該当しない。なお、C本人は、変更の登録をしなければならない(20条)。 2 ○ 3 × 30日以内に届出る。 4 × 「非常勤の取締役」であっても届出が必要である。 5 ○

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参照

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