• 検索結果がありません。

資 金 不 足 比 率 (%) 資 金 の 不 足 額 事 業 の 規 模 資 金 不 足 比 率 は 各 公 営 企 業 の 資 金 不 足 を 公 営 企 業 の 事 業 規 模 である 料 金 収 入 の 規 模 と 比 較 して 指 標 化 し 経 営 状 態 の 悪 化 の 度 合 いを

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "資 金 不 足 比 率 (%) 資 金 の 不 足 額 事 業 の 規 模 資 金 不 足 比 率 は 各 公 営 企 業 の 資 金 不 足 を 公 営 企 業 の 事 業 規 模 である 料 金 収 入 の 規 模 と 比 較 して 指 標 化 し 経 営 状 態 の 悪 化 の 度 合 いを"

Copied!
17
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

用 語 解 説

1 共通事項

用 語 算 出 方 法 解 説 経常収支比率(%) (法適用企業) 経常収益 経常費用 ×100 損益計算書の項目間の分析であり、企業にとっては最も重要な指標の一つである。 この比率は、主たる営業活動によって得た収益と他の関連する収益の合算を、営業活動に要する費 用と他の関連する費用で除して求められるものであり、この比率が100%を切る企業は、収益的収 支が均衡しておらず赤字の状態となっている。公営企業は独立採算を前提としているため、この比率 が100%以上となるよう収益と費用の内容分析を行い、赤字原因を控除する必要がある。 収益的収支比率(%) (法非適用企業) 総収益 総費用+地方債償還金 ×100 法適用企業における経常収支比率にほぼ準じた指標である。 経常損失比率(%) 経常損失 営業収益-受託工事収益 ×100 経常損失が営業収益(受託工事収益を除く。)に占める割合を示すものである。 累積欠損金比率(%) 累積欠損金 営業収益-受託工事収益 ×100 累積欠損金とは、各事業年度において発生した損失(赤字)額を未処理欠損金として振り替えたも ののうち、繰越利益剰余金等で補てんできなかったものの累積された赤字である。 したがって、累積欠損金比率が高いほど、その企業の単年度の営業収益に比べて累積欠損金が多い ということになる。 不良債務比率(%) 不良債務額 営業収益-受託工事収益 ×100 不良債務とは、貸借対照表で表示された流動負債の額が流動資産の額を超えた額をいい、具体的に は次の算式によって求められる。不良債務=流動負債-(流動資産-翌年度繰越財源)

(2)

資金不足比率(%) 資金の不足額 事業の規模 ×100 資金不足比率は、各公営企業の資金不足を、公営企業の事業規模である料金収入の規模と比較して 指標化し、経営状態の悪化の度合いを示すもので、①地方財政法によるもの、②地方財政健全化法に よるものの2種類がある。 ① 地方財政法によるもの ・資金の不足額(流動負債+建設改良費等以外の経費の財源に充てるために起こした地方債の現 在高-流動資産)を事業規模(営業収益-受託工事収益)で除する。 ・10%以上の公営企業は、起債に当たって許可制に移行する。 ② 地方財政健全化法によるもの ・資金の不足額は、①から解消可能資金不足額(事業の性質上、事業開始後一定期間に構造的に 資金の不足額が生じる等の事情がある場合において控除する一定の額)を控除できる。 ・宅地造成事業は、流動資産の算定及び事業の規模等について特例あり。 ・20%以上の公営企業は、経営健全化計画の策定が義務付けられる。 企業債元金償還金対料金収入比率 (%) 建設改良のための企業債元金償還金 料 金 収 入 ×100 企業債元金償還金対料金収入比率は、企業債元金償還金の料金収入に対する割合を示すものであ る。地方公営企業の場合、建設投資の財源が企業債に依存している関係上、この比率が高くなる。 企業債元利償還金対料金収入比率「建設改良のための企業債元利金償還金 料 金 収 入 ×100(%)」及び 企業債利息対料金収入比率「 企業債利息 料金収入 ×100(%)」も同様である。 職員給与費対料金収入比率(%) 職員給与費 料金収入 ×100 職員給与費対料金収入比率は、職員給与費の分析の上で、企業でもっともよく用いられる指標の一 つである。 この比率が高いほど、固定費の割合が高くなり、財政硬直化の原因となっている。 企業債元金償還金対減価償却費比率 (%) 建設改良のための企業債元金償還金 減価償却費 ×100 地方公営企業については、基本的にはその施設の建設改良費は企業債を財源とし、施設の減価償却 費を財源として企業債を償還する方法がとられている。 従って、この比率が100%以下であれば、100%を下回る額だけ内部資金が留保できるが、

(3)

自己資本回転率(%) 営業収益-受託工事収益 (期首自己資本+期末自己資本)×1/2 自己資本回転率は、自己資本(=自己資本金+剰余金)に対する営業収益(ただし、受託工事収益 を除く。)の割合であり、期間中に自己資本の何倍の営業収益があがったかを示すものである。一般 的に、この回転率が低くなれば、自己資本の収益性が低いといえる。 固定資産回転率(%) 営業収益-受託工事収益 (期首固定資産+期末固定資産)×1/2 固定資産回転率は、固定資産がどの程度経営活動に利用されているか(稼働状況)を示すものであ る。従って、この回転率が高いほど、企業は安定的であるといえるし、逆に低いことは固定資産が営 業収益に比べて過大であること、すなわち固定資産への過大投資を意味するものである。 固定資産に対する過大投資は、設備の遊休をもたらし、減価償却費や維持費等の固定費用を増大し、 ひいては運転資金の欠乏を招き企業破綻の一因となる危険性があるので、常に固定資産回転率と固定 比率「 固 定 資 産 自己資本金+剰余金 ×100(%)」とに注意し、これらの比率が著しく悪化することのな いよう注意しなければならない。また、これらの比率が悪化したときは、その企業設備の利用方法に ついて検討する必要がある。なお、この比率も業種により数値が大きく異なる指標である。 流動資産回転率(%) 営業収益-受託工事収益 (期首流動資産+期末流動資産)×1/2 流動資産回転率は、流動資産が収益によって何回転しているかを示す指標であり、この指標が高い ほど、企業の流動資産が有効に稼働していることを意味する。 未収金回転率(%) 営業収益-受託工事収益 (期首未収金+期末未収金)×1/2 未収金回転率は、民間企業における受取勘定回転率であり、未収金に対する営業収益の割合を示す。 一般的には回転率が高いほど、未収期間が短く、早く回収されることを表し、回転率が低い場合はい わゆるこげ付き等の不良債権があることを意味する。 流動比率(%) 流動資産 流動負債 ×100 流動比率は流動負債に対して、これに見合う流動資産をどれだけ有しているか、つまり、短期債務 に対する支払能力を示すものである。したがって、この比率は高いことが望ましく、100%を下回 っていれば不良債務が発生していることになる。 また、流動比率の高い団体において、流動資産に占める現金の比率が高く年間を通じてその傾向が 強い場合は、資金の効率的な運用を図ることを検討する必要がある。

(4)

酸性試験比率(%) (当座比率) 現金預金+未収金 流動負債 ×100 酸性試験比率は、流動比率の補助比率である。流動負債に対する支払手段として流動資産のうち現 金・預金、換金性の高い未収金をどれだけ有しているか(支払能力)を示すものであり、100%以 上であることが必要である。 固定比率(%) 固定資産 自己資本金+剰余金 ×100 固定比率は、固定資産のうち、自己資本(=自己資本金+剰余金)で調達されている部分がどれだ けあるかを示すものである。自己資本を分母としているため、この比率は100%以下であることが 望ましい。 この比率が高い場合には、それだけ他人資本(借入資本金、負債)によって調達されている部分が 多いことを示す。 固定資産対長期資本比率(%) 固 定 資 産 固定負債+資本金+剰余金 ×100 固定資産のうち、自己資本(自己資本金+剰余金)と長期借入金(借入資本金+固定負債)によっ て調達されている部分がどれだけあるか(財務的安全性)を示すものである。この比率は常に100% 以下であること、かつ低いことが望ましい。100%を上回っている場合には固定資産の一部が一時 借入金等の流動負債によって調達されており、不良債務が発生していることを示す。 自己資本構成比率(%) 自己資本+剰余金 負債資本合計 ×100 自己資本構成比率は、公営企業の場合、負債資本合計に占める自己資本金の割合(自己資本調達度) を示すものである。企業経営上は、この比率が高いほど良いが、通常、公営企業はサービス提供に必 要な施設については、企業債で建設することが多いので、全般的に低率となっている。 固定資産構成比率(%) 固 定 資 産 固定資産+流動資産+繰延勘定 ×100 一般にこの比率は低い方が機動的な経営が可能であるが、施設型の企業にあっては、減価償却費に 近い額が、固定資産取得のために借り入れた企業債の償還に充てられることにより、内部留保資金と して流動資産に振り替わる率も少ないので、この固定資産構成比率は高くなる傾向にある。

(5)

固定負債構成比率(%) 固定負債+借入資本金 負債資本合計 ×100 固定負債構成比率は、資産の調達源泉である負債・資本合計のうち他人資本(借入資本金+固定負 債)がどのくらいの割合を占めているかを示すものであり、自己資本構成比率と逆の概念である。 自己資本構成比率が低く、固定負債構成比率が高ければ、その企業は常に負債の返済に追われ、企 業経営が悪化していると言える。 減価償却率(%) 減 価 償 却 費 有形固定資産+無形固定資産-土地-建設仮勘定+減価償却費 ×100 減価償却率は、償却資産である固定資産のうち、当該年度に減価償却される割合を表すものである。 これは、減価償却費が適当か否か及び統一的な償却方法がとられているか否かを示す指標であり、年 度によって極端に変動していれば検討を要する。 利子負担率(%) 支払利息+企業債取扱諸費 企業債+他会計借入金+一時借入金 ×100 利子負担率は、すべての負債における、利子負担の割合を示すものである。この比率が高いほど、 高利の借入を行っていることになり、利子払いが企業経営を圧迫しているといえる。

(6)

2 上水道事業

用 語 算 出 方 法 解 説 普 及 率(%) 現在給水人口 行政区域内人口 ×100 行政区域内人口に占める現在給水人口の割合を示すものである。 有 収 率(%) 年間総有収水量 年間総配水量 ×100 総配水量のうち料金収入として還元される水量の割合を示すものである。 有収率が低いということは、無収水量が多いことを示している。施設利用率が高くても、有収率が 悪ければ、施設の効率的使用が図られているとはいえない。 無収水量の多くは、 ① 配給水管の漏水 ② 量水器の性能の劣悪化 ③ 消防用水等公共栓に対する無料給水 等の原因が考えられるが、その大部分は①と②によるものである。従って、これに対しては、早急に 施設の点検を行い、配給水管の整備による漏水防止の徹底、不感メーターの取替等必要な対策を行う ことが必要である。 配水管使用効率(㎥/m) 年間総配水量 導送配水管延長 配水管使用効率は一般に地理的な布設条件としての人家の密集度をみるものである。従って、都市 部では高いが、農山漁村部では低い。 固定資産使用効率(㎥/万円) 年間総配水量 有形固定資産 固定資産使用効率は、有形固定資産に対する年間総配水量の割合である。 固定資産使用効率が低いということは、原因として地理的条件により配水管使用効率が低いこと等 が考えられる。 1戸当たり導送配水管延長(m) 導送配水管延長 給 水 戸 数 1戸当たりの導配水管延長を示すものであり、施設の利用状況をみるものである。

(7)

施 設 利 用 率(%) 1日平均配水量 1日配水能力 ×100 施設利用率は、配水能力に対する1日平均配水量の割合を示すものであり、施設の利用状況の良否 の判断として、最もよく用いられる指標の一つである。 この比率が高ければ、施設の効率的な利用を意味し、低ければそれだけ施設が遊休していることと なる。さらに、この比率は負荷率と最大稼働率とに分けられる。 施設利用率=負荷率×最大稼働率 (1日平均配水量 配 水 能 力 )=( 1日平均配水量 1日最大配水量 )×( 1日最大配水量 配 水 能 力 ) 上記の算式からわかるとおり、負荷率が大であっても、最大稼働率が大であっても、施設利用率は 大きくなる。したがって、施設利用率については負荷率と最大稼働率の両方で判断することが必要と なる。 施設利用率の向上原因が、負荷率の向上による場合には、施設の効率的な利用と判断することがで きるが、最大稼働率の向上による場合は、能力が限界まで達している場合もあり注意を要する。 最 大 稼 働 率(%) 1日最大配水量 1日配水能力 ×100 最大稼働率は、配水能力に対する1日最大配水量の割合を示すものであり、現有施設の配水能力が 過大投資なのか、逆に現有施設が将来にわたり適正な配水施設なのかを判断するためのものである。 したがって、この比率が低ければ過剰配水能力を有していることになり、先行投資として計画的に 施設の拡充を行い将来に配水量の増加を確実に望める場合以外は、普及率等の向上をさせるような経 営努力を必要とする。そうでないと、現有施設の一部が長期にわたり遊休することとなる。 負 荷 率(%) 1日平均配水量 1日最大配水量 ×100 負荷率は、1日最大配水量に対する1日平均配水量の割合を示し、この比率が高いほど施設の利用 効率が良いといえる。 都市部においては、年間を通して平均的に水利用が行われているため、平均配水量とピーク時の配 水量との差が小さくなり、負荷率が高いと考えられる。 職員1人当たり給水人口(人) 給 水 人 口 損益勘定所属職員数 職員1人当たり給水量 (千㎥/人) 年間総有収水量 損益勘定所属職員数 職員1人当たり営業収益 (千円/人) 営 業 収 益 損益勘定職員数

(8)

職員1人当たり有形固定資産 (千円/人) 期末有形固定資産 損益勘定職員数 これらは、職員の労働生産性をみるものであり、言い換えれば、職員数が適正な規模になっている かどうかを示すものである。 これらの数値は給水人口の分布、施設の効率化等にも左右されるものである。 供 給 単 価(円/㎥) 給水収益 年間総有収水量 供給単価は、水1㎥の販売単価がいくらかをみる指標である。当初計画どおりの有収水量があり、 なおかつ所要の供給単価より低くなる場合には、使用水量群別供給単価の見直しが必要となろう。 給 水 原 価(円/㎥) 経常費用-(受託工事費+附帯事業費+材料及び不用品売却原価) 年 間 総 有 収 水 量 給水原価は、水1㎥を販売するのに、いくらの費用を要するかをみる指標である。 有収水量1㎥当たりの資本費(円/㎥) 減価償却費+企業債利息+受水費中の資本費相当額 年間総有収水量 これは、水1㎥を販売するのに、いくらの資本費を要するかをみる指標である。

(9)

3 交通事業

用 語 算 出 方 法 解 説 車両稼働率(%) 年間延使用車両数 年間延在籍車両数 年間延使用車両数を年間延在籍車両数で除したもので、車両の使用効率をみるものである。 実働1日1車当たり走行キロ(km) 年間走行キロ 年間延使用車両数 実働1日1車当たり輸送人員(人) 年間輸送人員 年間延使用車両数 実働1日1車当たり運輸収益(円) 年間運輸収益 年間延使用車両数 使用車両の使用効率をみる指標であり、実働1日1車当たりの、①走行キロ、②輸送人員、③運輸 収益をみる。 乗車効率(%) 1人平均乗車キロ×年間輸送人員 平均定員×年間走行キロ 乗車効率=乗車密度÷平均定員 (乗車密度=年間延人キロ÷年間走行キロ) 乗車密度を平均定員で除することによって、どの程度定員当たり乗車しているかを示すものである。 1人当たり年間走行キロ(km) 年間走行キロ 年度末職員数 職員1人当たりの労働生産性を示すものである。 1車当たりの職員数(人) 年度末職員数 年度末在籍車両数 1車当たりの職員数を示すものである。 職員1人当たりの年間輸送人員(人) 年間輸送人員 年度末全職員数 年間輸送人員を、年度末全職員数で除したもので、労働生産性をみるものである。

(10)

実働1時間当たり職員給与費(円) 年間職員給与費-退職給与金 年間延実働時間 給与費を実働時間で除したもので、実働1時間当たりの費用をみるものである。 職員給与費対営業収益(%) 年間職員給与費 年間営業収益 ×100 職員給与費対経常費用(%) 年間職員給与費 年間経常費用 ×100 職員給与費の営業収益、経常費用に占める割合を示すものである。 労働集約産業であるバス事業においては、職員給与費のウエイトは高く、営業収益、経常費用に対 する割合も高くなっている。 仕業数(乗合)当たり使用車両(両) 年間延使用車両数 年間仕業数 仕業数(乗合)当たり走行キロ(km) 年間走行キロ 年間仕業数 仕業数(乗合)当たり輸送人員(人) 年間輸送人員 年間仕業数 仕業数(乗合)当たり運輸収益(円) 年間運輸収益 年間仕業数 仕業数(乗合)当たり実働時間 (時間) 年間延実働時間 年間仕業数 仕業数当たりの、①使用車両、②走行キロ、③輸送人員、④運輸収益、⑤実働時間を示すもので、 労働生産性をみる指標である。 対キロ当たり総収益(円) 〃 経常収益(円) (A) 〃 運輸収益(円) 〃 総費用(円) 〃 経常費用(円) (B) 〃 職員給与費用(円) 〃 経常収支 (A-B) 総収益他 年間走行キロ 年間走行キロ1キロ当たりの、①総収益、②経常収益、③運輸収益、④総費用、⑤経常費用、⑥職

(11)

4 病院事業

用 語 算 出 方 法 解 説 病 院 ・ 診 療 所 「病院」とは、医師又は歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であ って、患者 20 人以上の収容施設を有するものをいう。 「診療所」とは、医師又は歯科医師が公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であ って、患者の収容施設を有しないもの又は患者 19 人以下の収容施設を有するものをいう。 救 急 告 示 病 院 「救急病院等を定める省令」(厚生省令第8号昭 39.2.20)に基づき、都道府県知事により告示さ れた病院をいう。 不 採 算 地 区 病 院 次の要件に該当する一般病院をいう。 ○ 病床数が 150 床未満であり、直近の一般病院までの移動距離が15キロメートル以上となる位置 に所在している一般病院であること。(第1種該当) ○ 病床数が 150 床未満であり、人口集中地区以外の区域に所在している一般病院であること。(第 2種該当) 医 業 収 支 比 率(%) 医業収益-受託工事収益 医業費用-受託工事費用 ×100 医業収支比率は、病院の収益性をみる際、経常収支比率とともに代表的指標として用いられる。医 業収支比率は医業費用が医業収益で賄われるか、また、どの程度の収益率をあげているかをみるもの で、これが 100%未満の病院は医業費用を医業収益で賄えないことになり経営は健全でないことにな る。

(12)

病 床 利 用 率(%) 年延入院患者数 年延許可病床数 ×100 病床利用率は、病床という施設に対し、利用者である入院患者がどの程度利用したかを示すもので あり、収益に関する分析の上で、きわめて重要な指標である。 平 均 在 院 日 数(日) 年延在院患者数 (年度中の新入院患者数+退院患者数)×1/2 これは、一定期間内において入院していた患者の延数を求め、これを同期間に入退院した患者数で 除して求めた比率である。総務省、厚生労働省の統計では分子を夜間 12 時現在の在院患者の年(月) 合計としたものを用いている。 分母は、新入院患者数と退院患者数との差があまりない場合は、どちらかをとってもよいが、大き な差があると困るので平均値をとるのが一般的である。 この値は、在院期間の短い一般病床の場合と、長い結核や精神病床とでは極端に違うので、別々に 計算しなければならない。 平均在院日数に関して、判断を誤らないために次の点に注意しなければならない。 a 平均在院日数は、結核病床、精神病床と一般病床とは区分して算出すること。一般病床でも産科 入院が多ければ、これを分離した方がよい。また、人間ドックの患者も除いた方がよい。 b 在院患者について、在院期間別統計をとること。つまり、在院中の全入院患者について、入院期 間の長さ別に度数分布をつくり、これを前年あるいは前々年の同期の場合と対比するものである。 もちろん病床種別及び診療科別に分類して観察する。この結果、長期入院患者の増減とその性格が 明らかになり、患者の滞溜を発見することができる。 c 他の病院との比較においては、退院患者の病類別あるいは、特定疾患をとりあげて分析するのが 適切である。 1 日 平 均 患 者 数(人) 入 院 年延入院患者数 入院診療日数 外 来 年延外来患者数 外来診療日数

(13)

外来入院患者比率(%) 年延外来患者数 年延入院患者数 ×100 外来入院患者比率は職員規模をみる場合の補助比率であり、病院の性格、立地条件、医療需要、診 療体制等の状況観察に利用される指標である。一般病院でも小規模病院では地域需要から外来患者受 診割合が高いのでこの比率も高くなっている。 この比率が高いほど入院患者は多く得られることになるので、病床利用率を高め、また入院患者の 選択による高次診療が可能になる利点がある。逆に、比率が小さいと、空床が多くなり、長期慢性患 者がたまりがちになるという傾向が生ずる。 なお、入院待機患者、病床利用率の状況、平均在院日数の変動と合わせて判定することが肝要であ る。 入院患者1人1日当たり診療収入 (円) 入院収益 年延入院患者数 外来患者1人1日当たり診療収入 (円) 外来収益 年延外来患者数 患者1人1日当たりの診療収入は患者1人1日当たり診療回数×診療単価によって計算される。こ の患者1人1日当たり診療収入の額はその病院の医療機能レベルを端的に表現するもので合わせて 受診患者の疾病程度を示す数値として利用されている。この診療収入額は診療科の構成によっても異 なるので診療料別の実態をみることも必要である。病院集団における平均額は一応の水準をみるため に役立つが、同規模、同レベルの病院の実態を把握するのに適している。 医師1人1日当たり診療収入 (千円) 入院収益+外来収益 年延医師数 看護部門1人1日当たり診療収入 (千円) 入院収益+外来収益 年延看護部門職員数 薬品使用効率(%) 薬品収入 薬品払出原価 ×100 薬品の購入及び使用に伴う収支の状況を示す数値として、薬品使用効率がある。 薬品使用効率= 薬剤収益 薬品購入原価 = 薬価基準原価 薬品購入原価 × 薬剤収益(薬価+技術料) 薬品基準価格 (購入差益率) 〔技術料収益率-薬品損耗率(破損、請求モレ、ミス)〕 この比率は高いほど良い。算式における前者の購入差益率は購入方法の適正度を示し、如何に安く 購入しているかという努力度も含まれる。後者は、使用管理上の適正度と保険請求事務技術の精度を 示す比率となる。 この薬品使用効率を活用するためには、各部門別使用効率を把握し、部門別単位に適用することが 必要であるが、本指標を得るには部門別原価計算は不可欠な調査となる。

(14)

医師1人1日当たり患者数(人) 入院患者数+(外来患者数×0.4) 年 延 医 師 数 看護師1人1日当たり患者数(人) (基準看護実施・非実施別) 入院患者数+(外来患者数×0.4) 年延看護部門職員数 職員1人1日当たり患者数は、職員の労働生産性を示す指標である。 病床 100 床当たり職員数(人) 年度末(各種)職員数 年度末病床数 ×100 平均年齢(歳) 年度末職員延年齢 年度末職員数 検査技師年間1人当たり検査収入 (千円) 検査収入 年度末検査技師数 放射線技師年間1人当たり検査収入 (千円) 放射線検査収入 年度末放射線技師数

(15)

5 下水道事業

用 語 算 出 方 法 解 説 普 及 率(%) ・行政区域内人口 ・市 街 地 人 口 ・行 政 区 域 面 積 ・市 街 地 面 積 現在処理区域内人口 行政区域内人口 ×100 現在処理区域内人口 市街地人口 ×100 現在処理区域面積 行政区域面積 ×100 現在処理区域面積 市街地面積 ×100 これらは、下水道の整備状況を示す指標である。通常「普及率」といえば、現在処理区域内人口の 行政区域内人口に対する割合を指す。 水 洗 化 率(%) 水洗便所設置済人口 現在処理区域内人口 ×100 現在処理区域内人口のうち、水洗便所を設置し、それを使用している人口の割合である。 水洗化率は、下水道事業の独立採算制を支える重要な要素であるが、通常これは供用開始後の経過 年数に伴い上昇することとなる。 整備済の施設をフルに活用することにより、投下資本の早期回収及び企業経営の健全化を図るとい う観点から、早期に 100%に近づける企業努力が必要である。 管 渠 供 用 率(%) 供用済延長 布設済延長 ×100 布設済管渠の延長に占める供用済管渠の延長の割合を示すものである。 管渠使用効率(㎥/m) 年間総処理水量 供用済延長 管渠1m当たりの処理水量を示すもので、管渠の使用効率をみる。 処理場晴天時平均利用率(%) 1日平均晴天時処理量 1日晴天時処理能力 ×100 水道事業の施設利用率と同様に、処理能力に対する1日平均処理量の割合を示すものであり、処理 場の利用状況の良否を判断する指標である。

(16)

処理場晴天時最大稼動率(%) 1日平均晴天時処理量 1日晴天時処理能力 ×100 処理場雨天時最大稼動率(%) 1日平均雨天時処理量 1日雨天時処理能力 ×100 処理能力に対する1日最大処理量の割合を示すものであり、現有施設の処理能力が過大投資でない のか、また、逆に現有施設が将来にわたり適正な処理能力を有するのかを判断するためのものである。 有 収 率(%) 年間有収水量 年間総汚水処理水量 ×100 総汚水処理量(千 m3 )のうち使用料収入として還元される水量の割合を示すものである。 職員1人当り処理人口(人) 現在処理区域内人口 損益勘定職員数 職員1人当り総処理水量(千㎥) 年間総処理水量 損益勘定職員数 職員1人当り汚水処理水量(千㎥) 年間総汚水処理水量 損益勘定職員数 職員1人当り営業収益(千円) 営 業 収 益 損益勘定職員数 これらは、職員1人当たりの労働生産性を示すものである。 1日汚水1万㎥当たり職員数(人) 損益勘定職員数 ×10 (年間汚水処理水量/365) 1日に汚水1万㎥を処理するのに要する職員数を示すものであり、職員の配置状況を比べる指標で ある。 補 対 率(%) 補助対象事業費 総事業費 ×100 総事業費のうち、補助対象事業費の割合を示すものである。 使用料単価(円/㎥) 使用料収入 年間有収水量 使用料単価は、汚水1㎥を引取る際に、いくらの使用料を徴収しているかをみる指標である。

(17)

汚水処理原価(円/㎥) 汚水処理費 年間有収水量 汚水処理原価は、汚水1㎥を処理するのに、いくらの費用を要するかをみる指標である。 処理原価が使用料単価を上回っている状態では、汚水を処理するごとに赤字が生じることになるの で、使用料の適正化を図る必要がある。 うち、維持管理費(円/㎥) 維持管理費 年間有収水量 汚水処理原価のうち、維持管理費用としていくら要するかをみる指標である。下記のうち、資本費 (円/㎥)との合計が、上記の汚水処理原価となる。 うち、資本費(円/㎥) 資本費 有収水量 汚水処理原価のうち、資本費としていくら要するかをみる指標である。なお、資本費とは、法適用 企業の場合は地方債利息+減価償却費であり、法非適用企業の場合は地方債元利償還金である。 使用料充足率(%) 使用料単価 汚水処理原価 ×100 使用料充足率は、使用料で賄うべき経費である汚水処理費が、使用料でどの程度回収されているか を示す重要な指標である。 この数値が低い場合には、下水道事業の経営健全化のため、使用料水準の適正化を図ることが重要 な課題となる。 維持管理費回収率(%) 使用料収入 維持管理費 ×100 使用料で維持管理費をどの程度賄えるかを示す指標である。

参照

関連したドキュメント

時価ベースの自己資本比率(%)  174.2 185.0 188.7 162.4  198.6 キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)  0.25 0.06 0.06 0.30  0.20

資本準備金 28,691,236円のうち、28,691,236円 (全額) 利益準備金 63,489,782円のうち、63,489,782円

繰延税金資産は、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第26

製造業その他の業界 「資本金3億円を超える」 かつ 「従業員数300人を超える」 「資本金3億円以下」 または 「従業員300人以下」

所得割 3以上の都道府県に事務所・事 軽減税率 業所があり、資本金の額(又は 不適用法人 出資金の額)が1千万円以上の

そこで本研究ではまず、乗合バス市場の変遷や事業者の経営状況などを考察し、運転手不

2019年3月期 2020年3月期 2021年3月期 2022年3月期 自己資本比率(%) 39.8 39.6 44.0 46.4 時価ベースの自己資本比率(%) 48.3 43.3 49.2 35.3

 事業アプローチは,貸借対照表の借方に着目し,投下資本とは総資産額