Title
Significance of an E-cadherin Gene Promoter Polymorphism for
Risk and Disease Severity of Prostate Cancer in a Japanese
Population( 内容の要旨(Summary) )
Author(s)
後藤, 高広
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(医学)乙 第1426号
Issue Date
2008-01-16
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/23144
※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。氏名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位才受与日付 学位授与要件 学位論文題目 後 藤 高 広(岐阜県) 博 士(医学) 乙第1426 号 平成 20 年1月 16 日 学位規則第4条第2項該当
Significance of an E-Cadherin Gene Promoter Polymorphism for Risk and Disease Severity of Prostate Cancerin aJapanese PopuIation
審 査 委 員 (主査)教授 出 口 隆 (副査)教授 岡 野 幸 雄 教授 囲 貞 隆 弘 論文内容の要旨 背景と目的 近年,欧米諸国および本邦でも前立腺癌の雁患率は著しく上昇している。それに伴い前立腺 癌における遺伝子研究も盛んに行われ,中でも遺伝性前立腺癌の責任遺伝子の研究が主として 行われている。しかし,前立腺癌において遺伝性前立腺癌は9%程度のみであり,その他は sporadiccaseである。SPOradiccaseにおいて欧米諸国からの報告は遺伝性前立腺癌責任遺伝 子とは全く関係のない遺伝子の検討で前立腺癌発癌,悪性度などと関連することが中心となっ ている。
そこで,intercellular adhesionおよびcellsignaling に関与している E-Cadherinの
E-Cadherin gene promoterにおける-160C/A single nucleotide polymorphism(SNP)と前立
腺癌発癌およびその臨床病期,Gleason scoreとの関連を日本人のsporadic caseを対象とし て検討した。
対象と方法
2003年8月から2005年7月の期間中に岐阜大学およびその関連病院において,患者の同意
が得られたSporadic prostate cancer case200例と benign prostatic hypertrophy(BPH)
control159例を対象としたcase-COntrOIstudyを行った。BPH controlはPSA4ng/ml以下 (複数回の測定にて上昇がないことを確認した。)でかつ前立腺直腸指診正常並びに多臓器の悪 性腫瘍の既往がないものとした。DNA採取は末梢血に対してQIAmp Blood Kit(Qiagen社)を使
用し,SNPのGenotypingはPCR産物制限酵素切断法にて行った。
Odds ratio(OR)および95%confidenceinterval(CI)はunconditionallogistic regression
にて計算した。Prostate cancer caseにおける臨床病期およびGleason scoreとGenotypeと
の関係はchi-Squareにて解析した。
-113-結果と考察 E-Cadherin gene promoterの-160C/A SNPにおいて,C/C,C/A,A/A各々genotypeは,前立腺 癌では57.5%,39.5%,3.0%,BPHでは74.8%,24.5%,0.6%であり,C/Cに対するC/AおよびA/A の前立腺癌発症のORは,それぞれ4.44(95%CI,2.82-7.11),9.03(95%CI,1.50-172.36)で あった。C,A各々allele frequencyは,前立腺癌では77%,23%,BPHでは87%,13%であり, C alleleに対するA alleleの前立腺癌発症のORは,1.88(95%CI,1.25-2.88)であった。よ
ってE-Cadherin gene promoterの-160C/A SNPにおいて,Aallele carrierが前立腺癌発症の
リスクファクターである可能性が示唆された。h vltroでも-160C/A SNPにおいてA allele
はCalleleに比較し,tranSCriptionalactivityが68%以下であったとの報告があった。この ことは,A alleleが前立腺癌発癌に関与する可能性を裏付けしている。 また,Genotype とGleasonscoreとの間には,統計学的に有意差は認めなかった(jFO.079)。 さらに,Genotypeと臨床病期との間にも有意な関係は認められなかった(jFO.315)。したがっ て,Aalleleは前立腺癌において予後因子ではなく,むしろ発癌に関与していることが考えら れる。 なお,-160C/ASNPと前立腺癌発癌に関して有意な関係がないとの報告もあり,さらにサン プル数を増やし,異なる人種間での検討なども必要であると考えられる。 結語
E-Cadherin gene promoterの-160C/A SNPにおいて,A alleleは前立腺癌における病理学的
悪性度や臨床病期の予後因子には関連せず,むしろ発癌に関連していることが示唆された。
論文審査の結果の要旨
申請者 後藤高広は,日本人の前立腺癌患者と良性前立腺肥大症患者におけるE-Cadherin
gene promoter領域におけるsingle nucleotide polymorphismを検討した結果,-160C/Cに対
してC/AおよびA/Aが前立腺癌発症に有意に関連することを明らかにした。本研究の成果は, 前立腺癌の発症機序に新しい知見を加えるものであり,泌尿器科学および腫瘍学の発展に少な からず寄与するものと認める。 [主論文公表誌] Signi丘canceofanE・CadherinGenePromoterPolymorphismforRiskandDiseaseSeverityof ProstateCancerinaJapanesePopulation UROLOGY 70,127・130(2007).