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これからの都市開発に関する考察 利用統計を見る

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これからの都市開発に関する考察

著者

小浪 博英

著者別名

KONAMI Hirohide

雑誌名

国際地域学研究

3

ページ

1-8

発行年

2000-03

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00003884/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

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1 は じ め に

こ れ か ら の 都 市 開 発 に 関 す る 考 察

小 浪 博 英* 我 が 国 の都市 開発 は、 古 く は平 城 京の 造営 にさ かの ぽる が、 現 在残 っ てい る多 くの市 街地 は20世 紀 にな っ てか ら のもの であ る。 特 に第 二 次世 界 大戦 後 におい ては 、土 地 区 画整理 事 業 を中心 とす る 計 画的 市街 地整 備 が多 く なさ れ、 現在 の人 口 集 中地 区 の約3 分 の1 に相 当 する市 街 地が 土地 区 画整 理 事業 により整 備 さ れて きた。 本報 告 は、戦 後 の都市 開 発の 経緯 をふ まえ て、 こ れから の都 市 開発 の課 題 と方 向 を考 察し た も の であ る。 2 戦 後 に お け る 都 市 開 発 の 歴 史 的 経 緯2 −1 戦 災復 興 戦 後 の都市 開発 は戦災 復興 から始 まっ た。1944年 か ら45年 にか け ての空 襲 に より 被災し た都市 は 全国 で215 都市 、被 災面 積約65,000ヘ クタ ール に 及 んだ。こ れら の 都市 を 復興 す るた め1945年12 月に 「 戦 災地復 興 計画 基本 方針 」が 閣議 決 定 さ れ、215 都市 の うち。 被 災状 況、 都市 の性 格 等 によ り選定 さ れた115 都市 を対 象 とす る戦 災復 興 土地 区画 整理 事業 を 実施 す るこ とが決定 され た。また、1946年9 月 に「 特別 都 市計 画法 」が 制定 さ れ、115 都 市、 約60,000ヘ クタ ール の地 域が 法律 に基 づ く復興 対 象地 区 に指定 さ れた。 そ れら の うち 実際 に 事業 が 実施 さ れた の は表1 の102都市 で あ る1)。 表 川こよ る と、 約6 万 ヘ クタ ール の 指定 地 域 のう ち約29,000ヘ クタ ール し か事 業 が 実施 さ れ てお ら ず、実施 率 は50%を下 回っ て い る。こ れは経 済安 定9 原 則、い わ ゆるド ッ ジラ イン に基 づ き、1949 年 に事 業 の 見直 し が行 わ れ、準 備状 況 の 悪い 地 区 を除外し た ため であ る。施 行面 積 が300ヘ クタ ール を超 え る都市 は青森、 東 京 区部、 横 浜、 川 崎 、長 岡、 岐阜 、名 古 屋 、津 、 大阪 、神 戸 、 西宮、 和 歌 山 、 岡 山、 広島 、福 山、 高松 、 高知 、 北九 州 、 福岡 、長崎 、鹿 児 島 であ り、 こ れに続 く のが仙 台、 平 塚 、 静岡 、豊 橋、 四日 市、 堺、 姫 路 、尼 崎 、 今治 、熊 本 な どであ る。 これ ら都 市 はい ず れ も都心 部 の道路 が比 較 的広 幅員 で 確保 さ れて お り、戦 災復 興事 業が 果 たし た役割 を今 に伝 えて い る。また、 こ れら の事 業 は単 に まち づ くり を進 めた の みな ら ず、 土 地 区画 整理 事業 の技術 者 を育 成し たた め、 そ れら の人 材が 戦後 の まち づ くり に多 大 な貢 献 をし た。 一 方、102 都市 以 外の 都市 や102都 市 の中 の除 外 された 地 区にお い て は、1954年 に成 立し た 土地 区 ‘ 東 洋 大 学 国 際 地 域 学 部 ;FacultyofRegionalDevelopmentStudies,ToyoUniversity

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2 国 際地 域学 研究 第3 号2000 年3 月 表 | 戦 災 復 興 事 業 実 施 都 市 別 施 行 面 積 ( 単 位:ha ) 函 館 市 釧 路 市 根 室 市 本 別 町 青 森 市 盛 岡 市 宮 古 市 花 巻 市 釜 石 市 仙 台 市 塩 釜 市 郡 山 市 い わ き 市 水 戸 市 日 立 市 ひだちなか市 高 萩 市 宇 都 宮 市 鹿 沼 市 前 橋 市 高 崎 市 3.7 21.5 60.5 18.7 438.5 5.1 17.3 22.0 71.3 291.1 8.9 121.9 51.9 132.0 198.9 19.8 22.9 143.7 6.8 170.6 10,9 熊 谷 市 大 宮 市 千 葉 市 銚 子 市 東 京 区 部 八 王 子 市 横 浜 市 川 崎 市 平 塚 市 小 田 原 市 長 岡 市 富 山 市 福 井 市 敦 賀 市 甲 府 市 岐 阜 市 大 垣 市 静 岡 市 浜 松・市 沼 津 市 清 水 市 132.4 6.1 160.4 132.2 1233.4 158.6 793.5 614.4 230.3 6.7 312.7 554.0 557.0 113,5 54.7 477.2 169.8 256.5 175.8 158.2 100.0 名 古 屋 市 豊 橋 市 岡 崎 市 一 宮 市 津 市 四 日 市 市 伊 勢 市 桑 名 市 大 阪 市 堺 市 貝 塚 市 東 大 阪市 神 戸 市 姫 路 市 尼 崎 市 明 石 市 西 宮 市 芦 屋 市 和 歌 山市 海 南 市 新 宮 市 3452.0 292.6 131.4 300.0 300.9 261.1 141.8 190.7 3529.0 294.7 □ 13.6 2210.2 208.9 234.4 145.0 512.3 104.9 463.8 4.3 8.3 那智勝浦町 境 港 市 岡 山 市 広 島 市 福 山 市 下 関 市 宇 部 市 徳 山 市 岩 国 市 徳 島 市 高 松 市 松 山 市 今 治 市 宇 和 島 市 高 知 市 北 九 州 市 福 岡 市 大 牟 田 市 久 留 米 市 長 崎 市 佐 世 保 市 3.7 15.5 350.6 1093.2 382.1 82,9 119.7 I8I.6 46.1 242.0 358.2 348.0 238.2 日9.8 366.3 386.2 328.6 284.3 152.3 430.8 114.0 熊 本 市 荒 尾 市 水 俣 市 宇 土 市 大 分 市 宮 崎 市 都 城 市 延 岡 市 日 南 市 日 向 市 高 鍋 町 鹿 児 島 市 川 内 市 枕 崎 市 串 木 野 市 西 之 表 市 山 川 町 加 治 木 町 合 計 292.3 46.1 22.3 16.0 101.7 129.2 102.7 93.3 27.0 10.8 17.5 1043.9 87.0 目8.3 128.3 8.3 27.2 53.2 29,006.2 画整 理 法 に基 づい て 都市改 造 事 業が 実 施さ れ、 そ の例 は東 京区 部 の高 田馬場 駅 周辺 、 新 宿三 光 町 、 西大 崎IT 目 な どに 見 るこ とが で きる。 2 −2 土 地 区画 整理 法 の成 立 上 地 区 画整 理事 業 は1919年 の 旧都 市 計画 法に基 づ いて 耕地 整 理 法 を準 用 し て実施 さ れて き た。 し かし 、 耕 地整 理法 の 規定 を権 利 関係 の 複雑 な都市 地 域 に適 用 する こ とは必 ず し も適切 で はな く、 独 自 の法律 を作 る べき であ る と言 う議 論 は古 く からな さ れて いた。 特 に1949年、土 地 改 良 法 の成 立 に よっ て 耕地 整 理法 が 廃止 さ れて か ら はそ の機運 が高 まり、1954 年 に土地 区 画整 理 法が 成 立し た 。 従 来 の耕 地整 理 法 を準 用し てい た もの と比 較 す ると、 次の 諸点 が 改良 さ れた。 ① 土 地 区画整 理 組合 の 組合 員 とし て 、土 地所有 者 の他 に借 地権 者 を加 える。 ② 地 方公 共団 体 は大 臣 の命 令 が な くて も自発的 に事 業 を 実施 す る ことが で き る。 ③ 案 の縦 覧 を行 う な どに より 関係 権利 者 や利害 関 係者 の 意見 が事業 に反映 で き る よう に す る。 ④ 過小宅 地、過 小借 地、その 他の希 望者 に は立 体換 地 とし て建 築物 の一部 を与 え る制 度 を新 設 す る。 明 治初 期 より耕 地整 理 の枠 の中 で 行 わ れて きた区画 整理 は、 こ のよ うにし て やっ とまち づ く り の 基 本 的 ツー ル となり、 区 画整 理 設計 標 準の改 訂 と併 せて我 が 国 の まちづ く り の根幹 となっ た の で あ る。

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2 −3 都市 計画 法 の抜本 的 改正 都 市計 画法 はそ の原型 を1888年 の東 京 市 区改 正 条例 に見 る こ とが で きるが 、都 市計 画 法 とし て制 定 さ れた の は1919年 で ある。 この 法 律 は旧 都市 計 画法 と呼 称 さ れ、多 くの権 限 が内務 大 臣 に帰 属し て い た。 そ のた め、1954年 の土 地 区 画整 理 法 の制 定や、 まちづ くり の新し い 息 吹 に対 応 する ため 、 戦 後日 本 に ふさ わしい 都市 計 画制 度 の 制定 が必 要 となり、1968年 に 抜本 的改 正 が なさ れ た。 この 新 法 を新 都 市計 画 法 と呼称し て い る。 新 都市 計 画法 の特 徴 は次 の よう に考 え ら れる。 ① 多 くの 都市計 画 権限 を地 方 公共 団 体 に委 譲し た。 ② 市街 化 す べき区 域 と、 市街化 を抑 制 す べ き区域 との区 分、 い わ ゆる線 引 き制 度 を導 入し た。 ③ 土地 区 画整 理事 業 等 の市街 地 開発 事 業制 度 を 導入し た。 ④ 乱 開発 を防止 す るた めの 開発許 可 制 度 を導 入し た。 ⑤ 都市計 画 の決 定プ ロ セ スの中 に、 案 の 縦覧 と意見 書の 提 出 の制度 を 導入し 、 利 害関 係 者 の意見 が都市 計 画 に反映 で きる よ うにし た。 こ の よう な改正 に よ り、 都 市 計画 が 真 に住 民 のた めの まち づ く りに な る基礎 が 築か れ た とい う こ とが で き、 国主 導の 都市計 画 か ら地 方 公共 団 体 が主 導 する まち づ くり に大 転換 し た のであ る。 2 −4 市街 地 再開 発法 の成 立 新 都 市計 画 法が成 立し て1 年 後 の、1969年 、 都市再 開 発法 が 成立 し た。 この法 律 に基づ く事業 を 市街 地再 開 発事 業 と呼称し 、 市 街 地 の高 度利 用 を図 る た め、 土 地 の所 有 権、 借地 権 等を建 築 物 の一 部 の所有 権 、土 地 の共 有持 ち分 等 に変 換 す る事 業で あ る。 こ の事業 の 特 徴 は、 土 地 区画 整理 事業 の 場 合 の保 留 地処 分金 に 相当 す る、保 留 床 処分 金 を事 業費 に投 入で きる こ とで あ り、建 築 物 の床 が高 額 な地 区 におい て有 利 な事業 で あ る。 な お 、都 市再 開発 と一 般 にい う場 合 は、 既 成 市街 地で 施行 さ れ る土 地 区画 整理事 業 や市 街地 再 開 発事 業 に よら ない建 物 の計 画 的建 替 え 等を含 む。 2 −5 地 区計 画制 度 の導 入 地 区計 画 は都市 計 画 の一 手 法 であ り、1980 年に 制定 さ れた。 地 区計 画 の 特徴 は、 一般 の 都市計 画 で は手 の 届か ない 細部 に まで 計 画で き る こ とであ る。 例 えば宅 地 の 細分 化 を防 止 する た め、地 区 内 にお ける 最小 宅地 規模 を定 め、 市 街 地 の景 観 を保 全 する た め、 建 築物 の意 匠や 色 な どを制 限 する こ とな どが で きる。 た だし、 決 め ただ けで は強 制力 が発 生 せず 、強 制 す るた め には 条例等 に よ り別途 手 続 きを 設 け るこ とが必 要で あ る。 また、 再 開発 地区 計画 、 住宅 地 高度 利 用地 区計 画、 幹 線道 路 の 沿 道整 備 の た めの地 区計 画 な ど地区 計 画の 種類 によっ て若 干 制度 が 異 な る。 こ の よう に、 強制力 を前面 に 出さ ず に、 い わ ゆるガ イド プ ラ ン的 な都 市計 画 を定 めるこ とにつ い て は、計 画 を柔軟 に定 める こ とがで きる一 方 で、 違反 し た者 に対 する罰 則 が ない な ど多 くの議 論 は あ るが、 住民 の手 に よ る まち づ く りを推 進 する た めの強力 な ツ ール が導 入 さ れた と考 え るべ きで あ

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4 ろ う 。 国 際地 域学 研究 第3 号2000 年3 月 2 −6 新 たな問 題の 発生 以 上 、戦 後 の 都市計 画 の流 れを知 る た めの主 要な 制度 作 りに つい て述 べて きたが 、 こ れら によ っ て戦 後 の まち づ くりが 問題 なく進 んだ と は言い 難い。 それら を 列挙 す る と次 のよ う にな る。 ① 市 街化 を 促進 す べき 市街化 区域 と、 市 街化を抑 制 すべ き市 街化 調整 区 域 に区分 はし たが 、 市 街 化 区域 の整 備 のた め の財 源が 十 分で な く、 また、 住民 の 合 意形成 も困難 な場 合 が多 い た め、 市 街化 区 域 の過半 が 未整備 の ま ま推 移し ている。 平 成9 年度 末 にお い て、 市街 化 区域 また は 用途 地 域が定 めら れてい る区域 約174万 ヘ クタ ール の うち、面的 に良 好 な 市街地 は約67万 ヘ クタ ー ル に すぎ ず、 全体 の約40 %で し か ない。 残 りの末 整備 市 街地 は防災 上 も環境 上 も好 まし く はない が、 計画 的 に整備 する た めの 合意形 成 手 法、 財 源 確保 等 が未 だ なさ れて おら ず、 現 在 に お い て は、 この い わ ゆる線 引 きの 制度 を 廃止 し ては どう か とい う議論 さ え提 起 さ れてい る。 ② 環 境問 題 等 に端 を発し 、 住民 の合 意形 成 が複雑 に なっ て きた た め、幹 線道 路 や通 勤 鉄道 の整 備 が 計 画通 り 進 まず、 自動 車 交通 の 渋滞 、通勤 鉄 道 の混雑 等 が 未だ に 解消し てい ない。 結果 とし て 都 心部 商業 活動 の地 盤沈 下 と郊外 大 規模 ショ ッピ ン グ セン ター の興隆 を招 き、 都心 部 に お け る空 き店 舗 の増加 な どの 社 会問題 を引 き起 こし てい る。 ③ バブ ル 経 済の崩 壊 に より地 代 、家 賃等 の下 落を 招 き、土 地 区画整 理 事業 にお ける保 留 地 の処分 、 市街 地 再 開発事 業 にお け る保 留床 の処 分が予 定通 りの価 格 で は困 難 となっ てい る。 こ の た め、 新 規着 工意 欲 の減 退 を招 き、 今後 の都 市整備 に対 す る民 間 の参 入が 鈍化 す る懸 念が あ る。 ④ 都 市計 画 の地 方分 権 を更 に 進 める議 論 がなさ れ てい るが 、一 方 で は地方 公共 団 体、 特 に一 部 の 県 と町 村 にお ける人 材 の育 成 が十 分 で なく、 結果 とし て こ れら の地 域で はまち づ く りの芽 を摘 んで し ま う恐 れがあ る。 こ れ は、 そ れ らの組 織 の中で 必 ずし もま ちづ くり の専門 家 が 人事 の主 流で はな く、優 秀 な人 材が 他 の部 局 に流 れてし まう た め と、 地方 公 務員 の人 事 が一 般 職的 に行 わ れる こ とに より 専門 家が 育 ち難 い こ とによ る もので あ る。 こ のた め、 コ ンサ ル タン ト の活 用 が 期待 さ れるが、 入札 ・ 談 合問 題 の 余波 によ り、 随意 契 約制 度 を忌避 する動 きが あ り、 地元 に 精 通し たコ ン サル タント の育 成 を困難 とし て いる。 3 市 街 地 整 備 の 実 績 と 整 備 手 法 に 関 す る 課 題 主 な面的 整 備手 法 であ る土 地 区 画整理 事 業、 市街 地再 開 発事業 、 新 住宅 市街 地整 備事 業 につ い て の実 績 は次 の通 りで あ る2)。 表2 主な面的整備事業の実績 事業 の種 類 着 工 累 計 地 区 数 累 積 面 積 【 地 区 当 り 平 均 面 積 土 地 区 画 整 理 事 業 10.688 368,989ha 34.5ha 市 街 地 再 開 発 事 業 643 1,003 1.6 新 住 宅 市 街 地 開 発 事 業 49 15,812 322.7 (土 地 区 画整 理 事業 は1996 年 度 末、 他 は1997 年 度末 の 実績)

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こ の表 を 見て分 か る とお り、新 住宅 市街 地 開発 事業 は地 区面 積 が 大規 模 であ る が地 区数 が少 ない 。 こ れは、 同 事業 が用 地の 全面 買収 方式 で あ るた め、適 地 が大 都 市周 辺 の新 市街 地 に限 ら れ、し か も 山 林 等 の比 較 的土 地 価格 の低 い と ころ でし か施行 で き ないた めであ る。 一 方、 市街 地 再開 発 事業 は 既 成 市街 地 の中 で施 行さ れ るた め地 区面 積 は小 さい が、駅 前 な ど人 目 を引 くとこ ろで 施行 さ れ るの で 、 都市 の活 性化 に果 た す役 割 は大 きい。 土 地 区画整 理事 業 はそ れら の中 間で 、 歴史 も長 い た め、 かな り の面 積規模 を保 ちなが ら 広 く施 行 さ れてい る。 こ れら の事 業 を今後 と も円 滑 に推 進 す る ため に はそ れぞ れ次 の よう な課題 があ る。(1) 土 地 区画 整理 事業 ① 公 共 用地 や保 留 地を生 み出 すた め の 減歩 に対 する権利 者 の理 解 が十 分 で ない。 これ は、 個別 に 開発 す れば そ れらの土 地 を供 出 し な くて も良 い ので はな い か とい う誤 解 に基 づ く もので、 良好 な市街 地 を形 成 する た めに はた とえ個 別 開発 であ っ て も必 要な 道路 、 公 園等 は整備 する必 要 が あ るの みな らず、 工事 費 とし て 上地 区画 整理 事業 に よる 保留 地処 分金 を活 用 す れば、 税・ 財政 上 の優遇 措 置があ るので あ るか ら、 土 地 区画 整理 事業 制 度 を活 用 する 方が 有利 であ るこ と は自 明 で あ る。 良好 な市街 地 とし な い 個別 開 発 を認 める 限り 権利 者 の誤 解 は 解け ない性 質 があ る の で、 そ の点 を啓蒙 、指 導 す べ きであ る。 ② 農地 を含 んで 施行 する場 合 の生 活再 建 策 が十 分で ない 。土 地 区 画整 理 事業 地 区内 に農 地 を残 す こ と は、市街 地 の形成 上好 まし くない ので、 営農 を継 続 す るこ とを希望 する権 利 者 に対 する抜 本的 対 策を 考え るべ きで あ る。 営 農 継続 を希 望し ない 場 合 は アパ ート 経営 等 の指 導 を十 分 する こ とに よ り解決 で きる。 ③ 既成 市街 地で 施 行 する場 合 は保 留地 の確 保 が困難 とな るので 、 立 体換 地制 度 を拡 充し て 、保 留 床 を事 業 費 に投 入で き るよ う に する べ きであ る。 市街 地 再 開発 事業 との競 合 が問題 と なるが 、 権利 者 に幅 広い 選択 を与 え る こ とを 躊躇 す べ きで はない 。地 方 公 共団 体 の担 当者 の中 に は、 土 地 区画 整理 事業 は得 意で あ る が、市 街 地 再開 発 事業 は良 く知 ら ない 、また は その逆 の場 合 が多 々 見受 け ら れる ので、 そ れぞ れの得 意 分野 で ま ちづ くり を進 め るこ とを妨 げ て はい け ない。 (2) 市街 地再 開 発事業 ① 土 地 を高 度利 用す る ため の事業 で あ る が、 計 画地 の土地 を何故 高度利 用 し なけ れ ばな らない の か とい う 点に つい て の権利 者 の理 解 を 深 める必 要が あ る。 た とえ木 造平 屋 な どの低利 用であ っ て も、 先 祖伝来 の土地 に住 んで い るの だ から 問題 はな い との 観念 が 強い 。し かし 、 まち は生 き 物であ り、時代 に応じ て 高度利 用 すべ きとこ ろ は再 開発し て い くこ とが全 体 の公共 福 祉 の向上 に資 する こ とに なる のであ っ て 、 この 点 につ いて の住 民 に対 す る啓 蒙 と住民 の理 解が 不足 し て い る。 ② 再 開発 計 画地 の中 に、 従来 通 り一戸 建 て で住 み続 け たい とい う 希望 を有 する権利 者 に対 する対 応が十 分 で ない。 解 決策 とし て は こ れら の権利 者 の権 利 を公 的 に買 収 して 地 区外 に移 転し て も ら うか、 地 区内 に土 地区 画整 理 事業 と同 様 に換地 を与 える かし か ない が、 後者 につい て は土 地

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6 国 際地 域学 研究 第3 号2000 年3 月 区 画 整理 事業 との競 合が あ る との 理由 で 未だ認 めら れ てい ない 。 土地 区 画整 理事 業 との合 併 施 行 で 解決 で きる も ので はあ るが 、 前述 の通 り地 方公 共 団体 の選 択 の幅 を 広げ る こ とが必 要 で あ る ので 、競合 の問題 はむし ろ 選択 肢 が増 える もの とし て受 け 止 める べき であ る。 ③ 市 街 地再 開 発事 業 は拠点 的 に行 われ るた め、周 辺 市街 地 との 摩擦 を生 ず る場 合が あ る。 日照 、 通 風 か ら交 通 に至 る まで、 周辺 市 街 地 との調和 を図 る こ とが重 要で ある。 (3) 新 住宅 市 街 地開 発事業 ① 新 住宅 市街 地 開発事 業 は 大規 模ニ ュ ー タウ ンづ くり の事業 とし て制 度化 さ れた 経緯 によ り、 現 在で も大 規模で な い と施行 で き ない とい う先 入観 があ る。 し かし 、 法令 で は人 口規 模6000人 、 ヘ クタ ー ル当 た り人口 密 度300人、 言い 換 える と、 理 論上 は20ヘ クタ ール で も施行 で きる ので 、 こ の点 を 広 く啓 蒙 す べ きで ある。 開 発許 可 に よる民間 開 発 と は異 なり、 公的 主 体 が ま ちづ くり の規 範 を示 す とい う 意味 で税 ・財 政 上 の特典 も多 い ので あ る から、 た とえ 面積 が小 さ く と も本 制 度 を積 極的 に活 用 すべ きで あ る。 ② 事業 地 の土 地 の処 分 につ い て制 約が 多 く、板 倉ニ ュ ータ ウン の例 を とる と、地 区内 に学 生 ア パ ー ト が 未 だ建 設 さ れてい な い。 これ は事業 計 画お よび 処分 計 画が 詳細 に決 めら れて お り、 その後 の 情勢 の変 化 に つい てい け ない とい う こ とに よる もの であっ て 、 まち づ く りの支 障 に な ら ない 限 り処 分 地の 有効 利 用に つい て は もっ と弾力 性 を持 た せる べ きで あ る。 4 市 街 地 整 備 の 新 し い 課 題21 世 紀 を間 近 に控 え、市 街 地整 備 に対 し て も多 くの新し い 課題 が 生じ てい る。 その 第一 は未整備 既 成市 街 地 を どう す るか とい う問 題 であ る。 こ れら の地 区 は防 災 上 の問 題 を有 す るの みで なく、 現在 都心 部 で生 じ てい る 空 き店 舗問 題同 様 に、 廃 屋問 題 が生 じ る恐 れが あ る。 こ れら の空 き家 を公的 に買 い 上 げて 、あ る一定以 上 の スト ッ クがで きた段 階 で区 画整 理 な り再 開 発 な りを行 う のが望 まし い が、 そ の た めの制 度、 財源 が準 備 さ れてい ない。 第 二 は、 い か に住民 参加 を 円滑 に進 める か とい う問 題 であ る。 地 方公 共団 体 を中 心 とし て公 的 主 導 で 進 める の が望 まし いが 、 前述 の 通 り、 そ のた めの人 材 を有 す る地 方公共 団 体 は限 ら れ てお り、 大部 分 は民 間 のコ ン サル タント に頼 らざ る を得な い。 し かし な がら 、大 半 の市 町村 はコ ン サル タ ン ト を一 般 の 業者 とみ なし 、 長期 契 約 を結 ば ないた め、 顧問 会 計士 や 顧問 弁護 士 の よう な専 属 の コ ン サル タ ント が育 っ てい ない。 第 三 は、 情報 化社 会 への対 応 、 歴史 とう るおい へ の回帰 等 に代 表 さ れる新 しい まちづ くり の う ね り を どう受 け止 める かであ る。 情 報化 を 例 に とれ ば、 まちづ く りに おい て もイ ンタ ー ネ ット の活 用 が広 が って お り、 特 に若い 世代 につい て はすでに ホームペ ージ によ る双 方向 の情 報交 換 が 始 まっ て い る3)。し かし なが ら、イ ンタ ーネ ット の 場 合 は利 害関 係者 か ど うか の見 分 け、市 民 か どう か の 確認 等の ソ フト が 未だ 確立 さ れてお ら ず、 また、 高齢 者等 を中 心 に イン タ ーネ ット に対 す る拒 否 反応 を 示 す世 代 も存 在す る。

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今後 にお い て は、 以上 の ような新 し い 課題 に積極 的 に対 応 する こ とが求 めら れてい る。5 こ れ か ら の 都 市 開 発 の 方 向1995 年 フ月 の都市 計画 中央 審 議会 答 申 で は、 こ れから の まち づ くり に つい て中 心市 街 地 の活性 化 が重 要 であ る とさ れてい る。 郊外 で のニ ュ ータ ウ ン開 発 はむし ろ二 の 次で あ る。 確か に 既存 社会 資 本 の有効 活 用の面 で は正 しい 選択 で あ ろ うが 、 地代・ 家 賃 の比較 的安 い未 整備 市街 地 か 郊外 にし か 住 めない 中・ 低 所得 者 はこ れで満 足 する ので あ ろ うか。 まち づ く りは交 響 楽 団に も比 肩 さ れる総 合 的 シ ンフ オ二− であ るこ とを 考 え る と、 やや 片手 落ち で ある とい わ ざ るを 得 ない。 日 本 の まち は住 宅 地 の中 に も雑貨 屋 が存 在 するご と く、欧 米 とは違っ た発 展 をし て きたの であ り、 郊 外 は郊外 で 日 本 に ふ さわし い 住、商 、工 が 適切 に 混 在 す る まちづ くり もあ る は ずで、 その よう な郊 外 が未 だ形 成 さ れてい ると は言い 難い。 郊 外 を一 層 成熟 さ せ る必 要があ る と考 えら れる。 中 心市 街地 は道路、 公 園、駐 車 場 等 が不 足 し てい る現状 を直 視 すべ きで は ない だろ う か。 その整 備 が 実現 で きる 見通し が ない 限 り、 結 果 とし て中 心 市街 地が 従来 のよ う な商業 中心 の みで はな く、 住機能 を十 分 に持 っ た高 齢者 に優 し い まちに 変革 さ れてい くこ と も選択 肢 とし て は考 え るべ きで あ ろ う と思 わ れる。 そのた め には、 現 在 の中 心 市街 地 機能 の受 け皿 とし て、 郊外 の整 備 が重 要 と なる のであ る。 大 都 市 と中 小 都市 との 関係 にお い て は、 交 通 網の 整備 が どう な るか に よる が、 相互 依存 関 係が 維 持 さ れた ま ま推 移 する と考 えら れ る。人 口 減 少 の局面 に おい て多 くの中 小 都 市 は活 力 を失 う こ とと な るが、 それ なり に地方 の生 活 を満 足 で きる まちづ くり を 実現 す るチ ャ ンス で もある。 こ れら中小 都市 の 喫緊 の課 題 は、前 述 の空 き店 舗 、 廃屋 を 見苦し くし ない た めの制 度 作 り と、新 し い感 覚 によ る まちづ くり への情 熱で あ る。 6 お わ り に 戦 後 の まちづ く り制度 の変 遷 とこ れか ら の都 市 開発の 課題 に つい て 述 べて きたが、 全 国人 口 が減 少 する こ とは我 が国 に とっ て初 め て の経 験 であ り、 従っ て、 そ れ に対 応 す る制度 や考 え方が 確立 さ れてい ない。 土 地所 有者 はあ く まで も土 地 の権利 を主張 し、 既 存 の住 民 は現状 維 持 を訴 えて だ けい た ので は、 新し い感 覚で21世 紀 を生 きて 行 こう とする新 しい 世代 に対 応で きない こ とは明 ら かで あ る。 みん なで まち づ くりを 真摯 に と ら え、 公共 の 福祉の 向上 のた め に多 少 は私権 を犠 牲 にし て もや むを得 ない とい う認 識 を一人 一人 が 自覚し た と き、 初 めて新 た な世 紀 に対 す る対 応が 可 能 とな る。 そのた め の人 材の育 成 が急 が れてい る。 参 考 文 献1 )土 地 区 画 整 理誌 編 集 委 員 会 編 「 土 地 区 画 整 理 の あ ゆ み 」( 社 )日 本 土 地 区 画 整 理 協 会pp.277 −422 、1996 年2 ) 建 設 省 都 市 局 監 修 「 都 市 計 画 ハ ン ド ブ ッ ク1998 」( 財 ) 都 市 計 画 協 会pp.88 −1021998 年3 ) 木 村 淳「 イン タ ー ネ ッ ト の 市 民 参 加 へ の 活 用 可 能 性 に関 す る 考 察 」土 木 計 画 学 研 究・講 演 集20 −(2 )、pp.325-328 、( 社 ) 土 木 学 会 、1997 年

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8 国 際地 域学 研究 第3 号2000 年3 月

MovementsofUrbanDevelopmentinJapan

HirohideKONAMI

LargeurbandevelopmentinJapanstartedintheyearof710whenthenational

newcapitalcalled “HeijohKyo ”wasbuilt.ThemostpartofexistingwellplannedurbanareashavebeendevelopedafterWorldWarIIbyLandReadjustmentMethodandthetotalareaoflandreadjustmentprojectsreaches369thousandhectorandalmostonethirdofDenselyInhabitedDistricts.Therehabilitationprojectsforbombedcitiesof102outoftotalbombedcitiesof215contributedtopopularizethelandreadjustmentmethodintothecitizensandtoeducateengineersandtechniciansinsuchfield.0ntheotherhand,UrbanRenewalProjectsstartedin1969developedabout1000hectorofcoreareasindowntownandNewResidentialAreaDevelopmentProjectstartedin1963developedabout16thousandhectorinsuburbsofmetropoli-tanareas

。ItisnecessarytoimproveabovemethodstocreatesoundurbanareasinthecomingcenturyandtodevelopnotonlyindowntownbutalsoinsuburbswhiletheCentralCityPlanningCouncilrecommendedin1995thatthenewtrendsofurbandevelopmentshouldbefocusedtodowntownredevelopment.Because,westillhavemiddleandlowincomegroupswhocannotaffordthehighlivingcostindowntown

。Itisalsonecessarytoactivatelocalmunicipalitiesbymeansoftheimprovementoftransportationsystem,informationsystemandtheintroductionofhomeconsul-tantsforurbandevelopment.Nowadays,mostofmunicipalitiesdonothavehomeconsultantsandtheyenforcetheconsultantscompetitivebiddingsystem

参照

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