226 (52) 氏名(生年月日) 本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件 学位論文 題目論文審査委員
イマ イズミ トモ イチ今泉友一(昭和3
博士(医学) 乙第1299号平成4年9月18日
学位規則第4条第2項該当(博士の学位論文提出者)
極小未熟児の新生児期における姿勢反応能と神経行動発達との関連性に関す
る検討 (主査)教授 福山 幸夫 (副査)教授 武田 佳彦,橋本 葉子論 文 内 容 の 要 旨
目的 運動発達障害ないし知的発達障害へ発展する可能性 がある極小未熟児(出生体重1,500g未満, very-low- birth-weight infant:VLBW児)の早期発見と教育的 な早期介入は重要である.今回,我々は,ブラゼルト ン新生児行動評価法(Brazelton neonatal behavioral assessment scale:BNBAS),およびVojta神経運動 学的診断法の両検査法をVLBW児に同時に施行し, 姿勢反応能と神経行動発達との関係を,健康満期産児 のそれと比較検討した. 対象および方法 対象は,1988年11,月から1989年12,月の期間に当院母 子総合医療センターに入院し,生存退院したVLBW 児39例(男20例,女19例)と,.健康満期産児(コント ロール群)33例である.評価は,胎齢39~40週,およ び生後36~106日の時点で,7つの姿勢反応(Vojta) とBNBASを同時に施行し,全体を以下の3群に分類 した.すなわち,姿勢反応が0~3項目異常を示した 児を1群(8例),4~5項目異常児を.II群(22例), 6~7項目異常児をIII群(9例)とした.一方,コン トロール群に対しては生後5~6日に2検査法を同時 に施行した.なお統計的有意差の検定には,対応のな い場合のWilcoxon検定およびκ2検定を用い, p< 0.05を有意差ありとした. 結果 1)II群とIII群は,1群およびコントロール群に比 し,BNBASのorientationについて低反応であった (p<0.05~p<0.01). 2)III群は,.コントロール群に比し, BNBASのmotor performanceとreHexesについて低反応で
あった(p〈0,05). 3)粗大な神経学的後障害を認めた3例は,全例III群 に属した.この3例は,正常発達を遂げたVLBW児に 比し,BNBASのorientation, motor performance, regulation of state, reHexesについて低反応の傾向に あった. 考察 本研究によれぽ,1群の神経行動発達は,コントロー ル群と同等であったが,orientationはIIおよびIII群よ り優れていた.また,II群はorientationで, III群は orientation, motor performance, reHexesでコント ロール群より劣り,さらに,神経学的予後も不良であっ た.すなわち,姿勢反応とBNBASを同時に評価する ことにより,運動発達障害ないし知的発達障害を残す危険があるVLBW児を早期に同定可能であることが
示された. 結論 Vojtaによる姿勢反応評価法は児の神経行動発達障 害の超早期診断に有用であり,積極的療育を超早期に 開始することを可能にするものである. 一860一227