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第25回記念ミツバチ科学研究会を終えて

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Academic year: 2021

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ミツパ テ科 学

(

2

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0

3

)2

4(

2

):8

5

-8

8

25

回記念 ミツバ チ科学

研究会 を終 えて

吉田 忠晴

玉川大学での ミツバチ研究 は

, 1

950

年 (昭 和

25

年)にスター トした.

1

9

9

4

年の玉川学園 の改組 により ミツパテ科学研究所か らミソバチ 科学研究施設 と名称の変更 されたが, ミツバチ 科学研究所 は

,1

979

年 (昭和

5

4

1

1月),玉 川学園創立

50

周年 を記念 して, ミツ/ヾチ科学 分野での研究 をよ り推進 す るために設立 され た.研究所が設立 される前 には,3回の ミツバ チ研究会が開催 されている.第 1回 ミツバチ研 究会は

, 1

976

1

月に文学部第 1校舎を会場 に, 講演 「第

25

回Eg際養蜂会議 とヨ-ロッパ の養蜂事情」(竹内一男), シンポジウム 「匡l際 ミツパ テ研究 と日本」 (話題提 供者 岡 田一 吹).

2

年後 の

1

978

1

月 の第

2

回 ミツバ チ 研究会は,農学部新校舎 (現在の第

2

校舎

502

番教室)を会場 に,講演 「パ ラグアイの養蜂」 (肥後一夫)

,

「第

26

回国際養蜂会議」 (下鳥大 作),討論会 「(a) ミツパテへギイタダニ」 (原 淳),「(b)蜂蜜中の花粉分析」(佐々木正 己). そ して

1

97

9

1

月の第

3

回 ミツバ チ研 究会 は,講演 「パ ラグアイ国の養蜂」(竹内一男), 発表 「ローヤルゼ リーを用いた2, 3の実験」 (玉川大学生), シンポジウム 「ローヤルゼ リー 第1匝】の越後教授 の研究動向」(1) ローヤルゼ リー研究の問題点 (岡田一次),(2) ローヤルゼ リーの生物化学 (星薬科大学 篠田雅人)が行なわれている. ミツバ チ科 学 研 究所 が設立 され た翌年 の

1

9

80

1

月に第 1回の ミツバチ科学研究会が 開催 された. その年の 8月に, 第

1

6

回国際昆 虫学会議が京都で開かれ,会議後 にアメ リカ農 務省の シマヌキ博士を迎え,第2回の ミツバチ 科学研究会が

8

月に行なわれた.

1

980

1

月 の第

1

回か ら数 え ると

,200

3

年 は

2

4

回 目と なるが

,1

9

80

年の

2

回を加えると, 節 目とな る第

25

回 目の研究会を迎えることがで きた.

2

4

回 までの研究会 を振 り返 って見 ると,学 部生の発表が

1

7

題, 大学院生の発表が

26

題, 研究施設 メ ンバ ーによる研究発表が6題 とな っている.国際会議の参加報告に関 しては,国 際養蜂学会議が

1

0

題, アジア養蜂研究協会大 会が

1

1題, 国際昆虫学会議が

3

題, 国際社会 性昆虫学会議が3題,アジア太平洋昆虫学会議 が1題,交際交流関係が 1題,合計

29

題が行 われている.養蜂家による発表 は,第11回に 2 題行われている.玉川大学の ミツバチ科学研究 施設 メンバー,その他の研究者による特別講演 は

44

題 にのぼっている.その特別講演 につい て,回を追 って振 り返 って見たい.

1

9

80

1

月の第

1

回 は, 玉川大学の越後多 嘉志教授 による 「ハチ ミツの化学」で,ハチ ミ ツに関する博士論文の内容を明澄に判 りやす く 説 明 された.越後教授 は,誠 に残念 な ことに

1

9

9

4

3

月に他界 され,農林水産省でハチ ミ ツの分析 を長年進め られて きた長谷幸技官の 「異性化糖をめ ぐる諸問題」では,異性化糖の 第 1回の長谷技官

(2)

86 第 4回の渡会博士 誕生か ら経緯, またハチ ミツと混合 した際の検 出法 についての講演があ った.

1

980

8

月の第

2

回 は, 先 に述べたように 第

1

6

回国際昆虫学会開催後 に ミツバ チの病気 の権威者である米EE]農務省中央農業試験場 の シ マヌキ博士 を迎 えて行われた.「アメ リカ腐姐 病を中心 とす る ミツバチの微生物病 につ いて」 の講演で述べ られた米国での抗生物質 による腐 姐病の化学療法 は,その使用が全 く考え られな か ったその当時の 日本の状況を考えると,興味 深 い内容であった. 第

3

(

1

981

年)は,渡辺養蜂場 の渡辺孝氏 による 「日本の養蜂技術史」の講演が行 なわれ た.「近代養蜂」の著者で もある同氏の綿密な調 査 による報告 は, ミツバチ科学2巻 2号 に掲載 されている. 第4回

(

1

9

82

年)は,玉川大学岡田一次教授 の 「国際養蜂技術上の2,3の問題点」,渡会浩 博士の 「ローヤルゼ リーと臨床」であった.痩 会博士の会場 の黒板 いっぱいに張 られた模造紙 での発表 は,たい-ん印象深 いものであった. 第5回

(

1

9

83

年) の東邦大学幾瀬マサ教授 の 「ハチ ミツ中及 び花粉 ダンゴの花粉鑑定 に関 して」 は,ハチ ミツ中の花粉分析や空中花粉 の 鑑定 につ いて,豊富 な花粉 ス ライ ドによ る解 読.東京医科歯科大学中嶋嘩窮教授の 「-チ毒 の化学」 は,蜂針療法の ブームとも関連 して-チ毒の薬理活性 に興味が注がれた. 第6回

(

1

9

8

4

年) の上野実朗 日本花粉学会 会長 は 「花粉 とその利用法-健康食品へのアプ ローチ-」 と題 し,花粉 の生物学的研究 と食品 としての新 しい花粉の利用法 について講演 され た. この会では,午後の部の開始前 に,学生達 と参加者 による「糊べ蜜蜂 よ

,

「蜜蜂の歌」の合 唱があ り,雰囲気を盛 り上 げた. 第7回

(

1

9

85

年)の特別講演 「臨床薬理学的 にみたローヤルゼ リー」で, 日本大学田村豊幸 教授 はローヤルゼ リ-が間脳 と自律神経 に及ぼ す効果を,多 くの臨床実験結果を基 に してユー モアを交えて分 りやす く説明 された.三重大学 松浦誠教授の 「スズメバチ頬 の生態- なぜ ミツ バチを襲 うか-」では, スズメバチ類全般 にわ た っての分類,形態,生態の解説 と ミツバチの 天敵オオスズメバチにつ いて講演 された. 第

8

(

1

9

86

年) の玉川大学岡田一次名誉 教授の 「ニホ ンミソバチ とセイ ヨウ ミツバチ」 の講 演 で は

,35

年 にわ た る ミツバ チ研 究 を 数 々のスライ ドを介 して説明 された.岡田一次 先生 は

,1

999

3

月に

89

歳で他界 され,元気 なお姿での最後の講演 となった. また前年 の8 月 に名古屋 で開催 され,成功裏 に終了 した第

30

回EE]際養蜂会議 につ いて, 日本養蜂 はちみ つ協会竹下富雄副会長か ら報告が行われた. 第

9

(

1

9

87

年)は,植物が持 っている匂 い 物質や植物の細胞や組織 を利用 したデザイ ンに ついて,横浜市立大学岩波洋造教授の 「植物の 匂 いとバイオアー ト」,また 「プロポ リスの化学 成分 につ いて」 と題 して,玉川大学瀧野慶則教 授 による日本産 プロポ リスの化学成分 について 最初の報告があった. 第

1

0

(

1

9

88

年)は,岐阜大学安江多輔教 授 による 「蜜源植物 としての レンゲ」,日本養蜂 はちみつ協会末次晃副会長 による 「稲作転換政 策 と しての レンゲ栽培の実情」 の,蜜源 として

(3)

の レンゲに関す る講演2題が行 われた. 第

1

1

(

1

989

年)は,当初

1

8

日を予定 して いたが,昭和 天皇 崩 御 によ り中止 とな っ た. 出席 を予定 していた方 々への連絡 が大変で あ ったが, 改 めて

1

29

日に例年通 りの参加 者 を迎 えて開催す ることがで きた.講演 は,長 時間 にわた る膨大 な個体識別観察 によ って働 き 蜂 の行動 を解析 した東京動物園協会 の大谷剛博 士 による 「働 き蜂 の働 き方」,西 ドイツ (当時) フ ラ ンク フル ト大学 ミソバ チ研 究所 で の1年 間の研究を終 えて帰Egした筆者 による 「女王蜂 の生殖,雄蜂 の集合場所 を中心 に」が行 われた. 第

1

2

(

1

9

90

年)は,京都大学井上民二講 師によるパ ナマ, ス ミソニア ン熱帯研究所での ハ リナ シバチ研究 や メキ シコでの- リナ シバ チ 養蜂 につ いて 「新熱帯 のハ ナバ チと養蜂」 と題 した講演が行 われた. 「ミツバチ科学」 11巻3 号 には

,

「ユ カ タン紀行- マヤの養蜂 を もとめ て -」 を寄稿 いただいた. その後,京都大学生 態 学 研 究 セ ン ター に移 られ た井 上 教 授 は,

1

99

7

年 マ レー シアの ラ ンビル国立公園 で飛行 機事故 に遭遇 され亡 くな られた ことは,誠 に残 念 なことであ った. 第

1

3

(

1

991

年) は, 韓 国 ソウル大学 の Woo教授 を迎 え 「韓 国 にお ける ミツパ テの害 虫防除 とその対策」が紹介 された.Woo教授 と 同行 して来 日 した大学 院生 のLee氏 には,午前 の部で韓国の トウヨウ ミツパテの酵素多型現象 を報告 いただいた. もう 1題の講演で は,九州 大学平嶋義宏名誉教授が 「ハナバチと ミツ/ヾチ の世界」と題 した-チの分類,ミツバチの種類, さ らにマメコバチの生物学 的な特徴 などを解説 された. 第

1

4

(

1

992

年)の学 習院大学小西正泰講 師の 「養蜂 の起源 と巣箱 の変遷一神話 か らラン グス トロスまで-」 で は,養蜂 の変遷 が詳 しく まとめ られ多 くの方 々の興 味を引いた.国立予 防衛生研究所松野哲也博士 の 「プ ロポ リスに含 まれ る生理活性物質一坑 ガ ン物質 の探索 を中心 に-」で は, プ ロポ リス成 分中の単一物質 に坑 腫療活性が認 め られた ことで,注 目され る講演 とな った. 第

1

4

回の松野博士 第

1

5

(

1

993

)

は, 日本 に生息 して いるス ズメバチの詳 しい生態 につ いて三重大学松浦誠 教授 によ る 「スズメバ チ類 の生態」,プ ロポ リス の品質 に関す る 「プ ロポ リスおよびその製 品の 定性 と定量」の昭和薬科大学藤本琢憲教授 の講 演 に期待 が集 ま った. 第

1

6

(

1

99

4

年)は,ア ジアに生息す る ト ウヨウ ミツバチに関す る玉川大学佐 々木正 己教 授 の 「トウヨウ ミツバチ養蜂の現状 と将来」,と プ ロポ リスのむ し歯予防 の研究 と して,一宮女 子短期大学池野武行教授 による 「プ ロポ リスの 効果一実験的 う蝕予防を中心 と して-」が行 わ れ, プ ロポ リスに関す る講演が 3年続 いた. 第

1

7

(

1

9

95

年)は,時空間の相違 によ っ て生殖隔離が行 われて いることを解説 した筆者 の 「ニホ ン ミツパ テとセイ ヨウ ミツバ チの交尾 時刻 と交尾場所 の相違」, トマ トの ポ リネ一 夕 ーと して使 われているセイ ヨウオオマルハ ナバ チの管理 につ いて,静岡県農業試験場 の池 田二 三高氏 による 「果菜類 の交配 にお けるマル-ナ バチの利用」が解説 された.

1

7

回の

1

1

5

日 の終了 か ら

30

数 時 間後 にあた る

1

7

日の早 朝 に,阪神淡路大震災が起 きた.会 に出席 された 阪神地域 の方 々は,大 きな被害 を受 け られ,大 変気 がか りな年であ った. 第

1

8

(

1

9

96

年)は,玉川大学 中村純講師 による 「ミツバ チにとってのプ ロポ リス」 と, スズメバ チの エネルギー源 に注 目 し,幼虫の分 泌液か ら健康飲料バ ァ-ムの開発 につなが った 「スズメバ チ栄養液 と運動一運動 時 の代謝調節 作用- 」が,理化学研究所 阿部岳博士 によ って 行 われた.

(4)

88 第18回の阿部博士 第19回 (1997年)の筑波大学鷺谷 いづみ助 教授 は

,

「ポ リネークーとの生物間相互作用が 植物の繁殖 に及ぼす影響- サクラソウの場合」 と題 し,サクラソウの繁殖 と トラマル-ナバチ の関係について講演.またス トレスの改善効果 として ローヤルゼ リーの坑酸化作用がなん らか の役割を果た していることについてゼ リア新薬 工業株式会社の池田勇五氏か ら 「ス トレスとロ ーヤルゼ リー」の講演が行われた. 第20回 (1998年)は,腐姐病予防薬ア ピテ ンの基礎 となった研究について,畜産生物科学 安全研究所吐山豊秋博士 による 「ミツバチ腐姐 病防除に有効 な薬物の検索」,養蜂業の将来 と 自然環境のあり方 について,国際養蜂協会連合 会養蜂経済担当渡辺英男理事 による 「ミツバチ 関連業の将来」の講演であった. 第21回 (1999年)は, ミツバチの採餌活動 について,玉川大学佐 々木正己教授 による 「ミ ツバチコロニーにおける採餌活動調節の機構」, 次の 「ローヤルゼ リーの社会医学的意義」では, 陳瑞東 クリニ ックの陳瑞東博士が生理学的見地 か ら, ローヤルゼ リーが及ぼす人体機能-の効 果について分 りやす く説明された. 第22回 (2000年)は,腐姐病予防薬 アピテ ンの製造元である三鷹製薬株式会社川島実生 さ んの 「みつばち用 アピテ ン」,玉川大学での ミツ バチ研究50年 を記念 しコーネル大学の シー リ ー教授 をお迎え して

,

「ミツバチの巣箱 は-チ ミツ工場- ミツバ チが- チ ミツを貯 め るまで -」の講演が行われた. 第23回 (2001年) は,第 34回吉川英治文 化賞を受賞 された田中肇氏による,花 と昆虫の 第22回のシーリー教授 相互関係を扱 う花生態学の観点か ら 「花の色 と 形一花が蜂を利用するために-」の講演.玉川 大学藤本琢憲客員教授 によるプロポ リスの成分 分析 に関す る

UV

スペク トルおよびクロマ ト グラフィ分析か らみたプロポ リスの多様性」の 講演が行われた. 第24回 (2002年)は,アメ リカ腐姐病菌に 対する放射線,電子線の殺菌効果について, 日 本照射サービス株式会社の高橋富男氏 と畜産生 物科学安全研究所の片岡敦子氏による 「養蜂巣 箱 におけるアメ リカ腐姐病菌の放射線殺菌につ いて」,札幌での第24回国際社会性昆虫学会議 を迎えるにあたり,大会会長で もある東京大学 大学院総合文化研究科松本忠夫教授 による 「社 会性昆虫の繁栄の秘密」が講演 された. そ して第25回 の研 究 会 を 2003年 1月12 日に迎えた. これまでの研究会は,農学部の学 部生や大学院生の研究発表や, ミツパテ科学 に 関連する研究分野の専門の先生方 に,講演を依 頼す る形で会を進めて きた.第25回の研究会 は,記念大会 とし

,

「ミツバチ科学」購読会員の 方 々か ら講 演者 を募集 した と ころ,10名 の 方 々か らェントリーがあ り,いろいろな分野の 講演を盛 り込むことがで きた. ミツバチ科学研究会を,新年恒例の会 として 継続できたことは

,

「ミツバチ科学」購読会員の 皆様のご支援, ご協力によるものである.今後 も玉川大学や内外の研究情報を提供する場 とし て,皆様 に活用 していただ きたい と考 えてい る. (〒194-8610 町田市玉川学園6-1-1 玉川大学 ミツバチ科学研究施設)

参照

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