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[浦添関係文献紹介]鎌倉芳太郎ノート「浦添研究」: 沖縄地域学リポジトリ

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Academic year: 2021

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Title

[浦添関係文献紹介]鎌倉芳太郎ノート「浦添研究」

Author(s)

長間, 安彦

Citation

浦添市立図書館紀要 = Bulletin of the Urasoe City

Library(2): 68-68

Issue Date

1990-12-25

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/20368

(2)

〔浦添関係文献紹介〕 鎌倉芳太郎ノート「浦添研究」 鎌倉芳太郎が、琉球紅型の様式を基本に、ゲーテ の色彩論ζi裏打ちされた鎌倉独自の芸術論の帰結と して制作した作品「型絵染者山紅葉栴桜吹結文上代 紬長者jは、昭和32年(1957年)に発表された。 以後、鎌倉は琉球王国時代の王家御用の紅型宗家 である浮眠、域問、知念、家ζi伝承されていた前紅砲 の

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l:を創作の法本にして、多くの紅型、型絵染の 作品を制作し世iこ問うた。また、 『古琉球型紙の研 究j (1959年)、 『古琉球型紙j (1959年)、 F古 琉球主I烈j (色彩論・ 1967年、技法論・ 1969年)を 京都書院から発行し、琉球紅型の歴史的価値、その 美しさを考究して、伝統的技術の普及・発展を主張 した。紅型の祖型で、 15世紀以前ζi浦添地方で発達 したと考えられる

1

浦添型j紅型(靖弱型)

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の発見 もまた、鎌倉によるものである。 紅型の伝統的な技術官得の中から、さらに独特な 型絵染を生み出した鎌倉は、その功績によって、昭 和48年 (1973年)に、国の重要無形文化財技術保持 者(人間関支)として偶人認定されている。 しかし、鎌倉は、琉球紅塑の発展 11:寄与しただけ の人物ではなし、。大正末期、伊東忠太と共 IL琉球建 築の研究および'弓真撮影などを行なっており、現在 実施されている首里城復元ζi、数多くの資料(古文 書・写真)が活用されている。その研究活動は多岐 に渡り、琉球(沖縄)の風物、美術工会、民俗など があり、今日の近世琉球・近代沖縄史研究ζiも多く の貴重な資料を提供しているのである。 こ乙で紹介する「浦添研究

J

は、鎌倉が昭和2年 (1927年)5月IL浦添の字仲間・伊祖・前田の民俗 調査を行なった時のフィーJレドノートである。ノー トの寸法縦20.5cmX横16.5cmの大学ノート (A5 半1])で、内容は全般的ζi絵凶からなっているが、浦 添以外ζi交野湾市内の拝所など数件が記録されてい る。 36ペー

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という薄いフィ ルドノートだが、大 正末期から昭和初期の浦添の民俗事象を知るうえで は、貴重な資料といえる。 資料表題の「浦添研究

J

(立、ノート中で唯一の説 査項目名が冠された「浦添研究、昭和二、五、三」 からの仮称である。/←ト分量36ページに収録され た絵図等の中で、 16ベーゾ分が浦添関係資料として 幾分纏められた形で記録されているので、/ ト名 「浦添研究jが適当であるように思われる。なお、 沖縄県立芸術大学作成の『鎌倉芳太郎氏所蔵資料目 録j (1984年)では、便宜的1<:

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ノート16、フィー ノレドノート

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となっている。 内容を大別すると、①仲間村の「根殿内

J

② [ciJ村 の「根原」③仲間村の「興那覇門中御ピナデ順路

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G:伊祖村の「殿、城、拝泉

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⑤浦添城跡⑥前旧村の 旗頭などである。とくに、伊担村の殿などについて は、 「昭和二、五、七日午後。伊一、伊二 jと 傾記され、丁寧にまとめられている。 「根殿内

J

は建物の見取図(平面図、正面l凶)を 描き、殿内IC鎮座する御火神(御三ツモン)・御篭 も詳細に図示されている。とく IC注目されるのは、 次のメモ書きであろう。根殿内での祭犯は、 「八月 十五夜ニハ『オチ〉オマツリ』アリ、月/昇リヲ拝 ム、五穀・御ノ

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く・御茶ト等ヲ供ヘテ犯ノレ

J

とあり、 浦添では月神信仰が観音(菩薩)信仰とは別の習俗 としてあった乙とが分かる。根殿内前 iとあった東世 への御通し石が「御フンシ石(御風水石)

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と称し ていたことも記されている。また、根殿内を管理す る輿那覇門中の「御水撫で

J

例祭は3月13日、 8月 13自 己 3月御ピナデの日ICは浦添ユウドレで清明 祭も挙行された乙と等、現在開き取りのできない事 例が記され、貴重な民俗資料となっている。 68 最近、字伊祖の神アシャゲ、火神の殿(トゥン〕 が復元されたが、乙のノート i亡は戦前の両競場が図 示され、寸法も明記しである。鎌倉氏の調査閲IC基 づき復元されていればと、しごく残念IC思われる。 現在、ノート『鴻添研究』の郎、本は県立芸大に所 蔵されているが、浦添市立図書館沖縄学研究室には そ の 複 写 本 が あ る 。 ( 長 間 安 彦 )

参照

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