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【書評】『生活を伝える方言会話:宮城県気仙沼市・名取市方言 資料編』『生活を伝える方言会話:宮城県気仙沼市・名取市方言 分析編』東北大学方言研究センター編

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Academic year: 2021

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(1)書 評. 『生活を伝える方言会話:宮城県気仙沼市・名取市方言 資料編』 『生活を伝える方言会話:宮城県気仙沼市・名取市方言 分析編』 東北大学方言研究センター編 ひつじ書房 2019年. 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 佐野 直子 に 甚 大 な 被 害 を 与 え た。 人 々 の 生 活. 二〇一一年三月一一日の東日本大 震 災 は、 東 北 地 方 太 平 洋 沿 岸 部 地 域. 日 本 の 方 言 学 は、 現 在 こ こ ま で 来 た. に と っ て は 「母 方 の い と こ」 で あ る. う な 学 問 分 野 を 専 攻 し て い る。 評 者. に 第 二 次 世 界 大 戦 後 に お い て は、 そ. 立 し た と 言 っ て も 過 言 で は な く、 特. 的特徴の消滅への危機感によって成. の 危 機 感 は 顕 著 な も の に な っ て い た。. 会 の 崩 壊 と、 そ れ ぞ れ の 地 域 の 言 語. を 根 底 か ら 揺 る が し、 コ ミ ュ ニ テ ィ. それぞれの土地に固有の言語的特徴. で に 文 化 庁 の 「東 日 本 大 震 災 に お い. あ っ た ( 同 上 )」。 二 〇 一 二 年 に は す. た始めたのが方言会話の記録作業で. て 、「 こ れ も 被 災 地 支 援 の 一 環 と し. 五 一 一 頁 )」 を 開 始 し て い た 。 そ し. な 取 り 組 み (『 資 料 編 』「 あ と が き 」. ガンの効用を調査したりと実践的. フ レ ッ ト を 作 成 し た り、 方 言 ス ロ ー. 災地のために支援者向けの方言パン. 評者は自分の持つスキルが被災地に. け が あ る よ う に 思 わ れ る (震 災 当 時、. と い う、 研 究 者 た ち の 真 摯 な 問 い か. 言 学 と い う 学 問 が 何 を な し 得 る の か、. 話 に な っ て き た 諸 地 域 に 対 し て、 方. 今までフィールドとしてずっとお世. こ に は、 未 曾 有 の 被 害 を 面 前 に し て、. フ ィ ー ル ド と し て い る 点 が あ る。 そ. る宮城県気仙沼市と名取市をその. の 通 り、 東 日 本 大 震 災 の 被 災 地 で あ. 本 書 は、 い く つ か の 非 常 に ユ ニ ー ク な 特 徴 を 持 っ て い る。 ま ず、 上 述. で き る 限 り 年 齢 が 高 い 人) に さ ま ざ. ト ( そ の 地 域 か ら 出 た こ と の な い、. の 方 言 学 は、 特 定 の イ ン フ ォ ー マ ン. 二 番 目 の 特 徴 と し て は、 ま さ に 本 書 が 採 用 し た 手 法 が あ る。 戦 前 ま で. 可 能 な も の で あ る と も 言 え る。. 手 法 は、 被 災 地 に 限 ら ず 幅 広 く 適 用. し か し、 そ れ ゆ え に 本 書 が 採 用 し た. の 方 言 学 者 が 痛 感 し て い た の で あ る。. し ま っ た、 と、 現 地 調 査 に 赴 く 多 く. を話す話者がほとんどいなくなって. り 、 各 地 に 赴 い て も 、「 純 粋 な 方 言 」. 準 語」 の 普 及 に よ っ て 壊 滅 し つ つ あ. と し て の 「方 言」 は、 も は や 国 民 教. て危機的状況が危惧される方言の実. 何 一 つ 役 に 立 た な い、 と い う 現 実. まな語彙リストを提示して当地の特. れにふらふらしている放蕩息子のよ. が 崩 壊 す る 危 機 に 陥 る 中 で、 東 北 方. の か ! と、 思 わ ず 拍 手 し た く な る よ う な 成 果 で あ っ た。. 言 を 中 心 に、 全 国 の 方 言 の 研 究 に と り 組 ん で き た「 東 北 大 学 方 言 研 究. 態 に 関 す る 調 査 研 究 事 業」 に 着 手 し、. が 心 底 歯 が ゆ か っ た も の で あ っ た )。. 評 者 は 社 会 言 語 学 と い う、 父 親 に 生 成 文 法 理 論、 母 親 に 方 言 学 を 持 っ. 析 編』 に 寄 稿 し て い る。. も 、 本 プ ロ ジ ェ ク ト に 参 加 し 、『 分. から本学に赴任された椎名渉子先生. た の が、 本 書 で あ る。 二 〇 一 八 年 度. 『分析編』 の二巻本として刊行され. 頁以上にわたる『資料編(CD R O M つ き )』、 三 〇 〇 頁 以 上 に わ た る. の社会の近代化に伴う地域の伝統社. 言 学」 と い う 学 問 が、 十 九 世 紀 以 来. も 被 災 地 に 特 異 な も の で は な い 。「 方. た だ し、 社 会 変 動 に 伴 う 「方 言 の 消 滅 の 危 機 感」 そ れ 自 体 は、 必 ず し. り つ つ の 研 究 で あ っ た こ と も 伺 え る。. の 励 み、 癒 し、 支 え に な る こ と を 祈. と い う 研 究 が、 被 災 者 た ち に と っ て. 命 感、 そ し て、 当 地 の 方 言 を 残 そ う. に 役 立 て る も の と し た い、 と い う 使. け 早 く 記 録 し、 そ の 後 の 保 存 ・ 継 承. 査 者 は 気 づ か ず に は い ら れ な か っ た。. で あ る こ と に、 フ ィ ー ル ド に 出 た 調. う 話 し こ と ば 、す な わ ち 「 言 語 生 活 」. な の で あ り、 日 常 に お い て 人 々 が 使. そ の よ う な 断 片 で は な く、 何 よ り も. が 多 か っ た 。 し か し 、「 方 言 」 と は 、. い く、 と い っ た 手 法 を 採 用 す る こ と. に分解してから言語地図に掲載して. 素 や 語 彙 や 形 態 素 の よ う な「断 片」. 徴 的 な 言 い 方 を 答 え さ せ、 そ れ を 音. 育 制 度 や メ デ ィ ア の 発 達 に よ る 「標. そ の 後、 二 〇 一 三 ~ 二 〇 一 六 年 度 に. そ し て、 被 災 地 の 方 言 を、 で き る だ. セ ン タ ー 」 は 、 震 災 後 す ぐ に 、「 被. 事 業」 と し て 行 っ た 調 査 を、 五 〇 〇. 「被災地における方言の活性化支援. て 生 ま れ た が、 母 に 反 抗 し 父 と 大 衝. その地域の生活に根ざした言語行動. 突 し て 家 を 飛 び 出 し、 社 会 学 を 道 づ. 56.

(2) 現 在 は な お さ ら で あ る。. 述 の よ う に 「方 言」 が 衰 退 し て い る. あ っ て そ れ は 極 め て 困 難 で あ り、 上. し か し 、「 観 察 者 の パ ラ ド ク ス 」 も. 調 査 者 が 居 合 わ せ な く て は な ら な い。. に は、 日 常 生 活 の 言 語 使 用 の 現 場 に. だ と し た ら、 そ の デ ー タ 収 集 の た め. り を 実 演 し て み て く だ さ い 。( 同 上. び 合 い ま す。 そ う し た 一 連 の や り と. 声 を あ げ ま す。 そ し て、 お 互 い に 喜. で ゴ ー ル イ ン し ま し た。 A と B は 歓. あ っ て か、 孫 は 三 人 抜 い て 見 事 一 等. さ か ん に 声 援 を 送 り ま す。 そ の 甲 斐. 猛 然 と 追 い 上 げ て い ま す。 A と B は. タ ー ト で 出 遅 れ た の で す が、 最 後 は. 孫 は 徒 競 走 に 出 ま し た。 最 初、 ス. 共通語訳が下に漢字かなまじりで表. 音 式 カ タ カ ナ で 書 き 起 こ さ れ、 そ の. 風 景 は 実 に 楽 し そ う だ。 デ ー タ は 表. く つ か 掲 載 さ れ て い る が、 そ の 調 査. る ( 同 上 四 三 頁 )。 場 面 の 写 真 も い. 際に回してもらったのだそうであ. 九 で は 抽 選 機 の 模 型 を 用 意 し て、 実. 見 な が ら 会 話 し て も ら い、 場 面 三. 例えば場面一 三 - 八 に お い て は、 調 査 員 数 名 が 走 る 演 技 を し て、 そ れ を. 方 法 で 複 数 回 収 録 し た 場 面 も あ る )。. いることの強みを生かしたものであ. 資料が場面設定会話の方式をとって. の 研 究 で あ り 、 そ れ は 、「 こ の 会 話. い て 重 要 な の が「 言 語 行 動・ 談 話 」. 分 析 を 行 な っ て い る。 特 に 本 書 に お. 研 究 者 が、 多 様 な 方 面 か ら の 資 料 の. そ し て 分 冊 の 『分 析 編』 も 特 徴 的 で あ る。 音 韻 ・ 音 調 で 二 編、 文 法 で. が 研 究 対 象 に な り そ う で あ る。. 頁 )」。. で 五 編、 方 法 で 二 編、 合 計 十 七 名 の. 六 編、 語 彙 で 二 編、 言 語 行 動 ・ 談 話. そ こ で 、 本 書 で は 、「 自 由 会 話 」 で は な く 、「 場 面 設 定 会 話 」 を 記 録 二 〇 〜 二 一 頁 )」「 三. る (『 分 析 編 』. の二〇一二年に語っていただいた. け ら れ て い る が、 そ れ は、 震 災 直 後. 由 会 話」 も 「付 録」 と し て 最 後 に つ. に 、本 書 『 資 料 編 』 に お い て は 、 「自. 底 し た も の は 初 め て 見 た。 ち な み. 者 も 見 た こ と が あ る が、 こ こ ま で 徹. れ て い る 「場 面 設 定 会 話」 資 料 は 評. で あ る。 各 県 史 な ど の 巻 末 に 掲 載 さ. い た だ く、 と い う 手 法 を 採 用 し た の. し て、 そ の 場 面 を 自 由 に 「 演 じ て 」. 頁 )」 の イ ン フ ォ ー マ ン ト に お 願 い. 高 年 層 の 男 女 各 一 名 ず つ (同 上 四 一. に 設 定 し た 後 、「 各 地 域 の 生 え 抜 き. し、 全 部 で 一 四 五 個 の 場 面 を 具 体 的. し た り ( 擬 似 的 環 境 )、 設 定 場 面 の. その場面を小道具などを使って設営. 話 し て も ら う だ け で は な く、 実 際 に. そ し て、 一 部 の 場 面 に つ い て は、 着座してその場面を想像しながら会. が う か が え る )。. な地域のつながりを担っていること. あ る (町 内 会 や 婦 人 会 が 現 在 も 重 要. の 人 々 の) 生 活 が 想 像 で き る も の で. れ だ け で 当 地 の 現 時 点 で の (高 年 層. 三 四 頁 )」 と 、 非 常 に 具 体 的 で 、 そ. り を 実 演 し て み て く だ さ い( 同 上. た と こ ろ で し た。 そ の と き の や り と. 泉はAがずっと行きたいと思ってい. 温 泉 旅 行 を 引 き 当 て ま し た。 そ の 温. た が、 次 に ク ジ を 引 い た B は な ん と. Aの景品はポケットティッシュでし. 行 っ た と こ ろ、 最 初 に ク ジ を 引 い た. れ る か、 記 録 前 の 打 ち 合 わ せ の 様 子. ントがどれだけノリノリで演じてく. 採 用 す れ ば、 各 地 域 の イ ン フ ォ ー マ. い い。 こ の 手 法 を あ ち こ ち の 地 域 で. そのことを組み込んだ分析をすれば. ふ っ き れ た 対 応 が 取 れ る の で あ れ ば、. のパラドクス」に対してここまで. 頁 )」 と い う 課 題 が あ る が 、「 観 察 者. 「 会 話 の 自 然 性 の 確 保( 同 上 五 一. く 関 わ る ( 同 上 四 頁 )」 こ と に な り 、. こ の 手 法 は、 イ ン フ ォ ー マ ン ト の 「演技力が会話の出来不出来に大き. あ る。. 開 さ れ て い る。 な か な か の 臨 場 感 で. ) https://www.sinsaihougen.jp/ に は、 音 声 デ ー タ と 一 部 の 動 画 も 公. 方言研究センターのウェブサイト. 部 動 画 で 記 録 さ れ て お り、 東 北 大 学. る が、 C D R - OMに付された音声 デ ー タ が 圧 倒 的 に 楽 し い。 映 像 も 一. で は ど の よ う に 異 な る か、 な ど、 今. で き る。 収 録 方 法 が 着 座 式 と 行 動 式. 多 様 で あ り、 共 同 研 究 の 強 み を 実 感. 編』 で 提 示 さ れ た 研 究 の ま な ざ し は. う 矜 持 が 感 じ ら れ る。 本 書 の 『分 析. て は、 方 言 研 究 と は 言 え な い、 と い. 語 生 活」 と し て 総 合 的 に 分 析 し な く. て 把 握 し、 そ れ を 今 度 は 「地 域 の 言. 以 文 社、 七 〇 頁) ― ― を、 資 料 と し. )」( ア ガ ン 事 実 ( factum loquendi ベ ン [ 二 〇 〇 〇 ]『 人 権 の 彼 方 に 』. ― ― ア ガ ン ベ ン の 言 う 「語 る と い う. 程 度 加 工 さ れ た も の だ と し て も、 で. が た と え ほ ん の 一 部 分 で あ り、 あ る. を 得 な い だ ろ う。 そ れ な ら ば、 そ れ. ら 、「 方 言 」 へ の ま な ざ し は い つ ま. ての言語の記録を取ることが困難な. 「 会 話 の 自 然 性 」 に こ だ わ る あ ま り に、 行 動 と し て の 言 語、 生 活 と し. -. す る こ と を 主 眼 に お い た。 つ ま り、. 記 さ れ て 『資 料 編』 に 収 録 さ れ て い. 「震 災 の と き の こ と」 で あ る(同 上. 場 所 ま で 行 っ て も ら っ た り し て (現. な ど の 地 域 差 も 出 そ う で、 そ れ 自 体. 九 - 福引の大. 「 頼 む 」「 勧 め る 」「 断 る 」「 尋 ね る 」. 当たりに出会う AとBは近所の知 り 合 い で す。 町 内 会 の 福 引 を 引 き に. 四 七 七 〜 四 八 五 頁、 四 九 五 〜 五 〇 〇. 実 的 環 境) イ ン フ ォ ー マ ン ト さ ん に. な ど、 会 話 の 目 的 を あ ら か じ め 分 類. 頁 )。. 行 動 し て も ら う 形 を と っ た (複 数 の. き る か ぎ り、 総 体 と し て の 言 語 行 動. でたっても断片的なものにならざる. 「 具 体 的 な 場 面 設 定 」 と は、 例 え ば「 一 三 - 八 孫 が 一 等 に な り 喜 ぶ A と B は 夫 婦 で す。 連 れ 立 っ て 孫 の. (. 小 学 校 の 運 動 会 を 見 に 行 き ま し た。. 57. iii.

(3) 有 紀 )、 と 、 比 較 研 究 が 多 い が 、 そ. 年 層 の 会 話 の 進 め 方 の 比 較( 太 田. と の 比 較 ( 澤 村 美 幸 )、 高 年 層 と 若. 林 隆 )、 関 西 地 方 も 含 め た 全 国 調 査. な ら ず、 資 料 収 集 方 法 の 比 較 ( 小. 気 仙 沼 市 の 比 較( 中 西 太 郎 ) の み. 「 言 語 行 動 ・ 談 話 」 研 究 は 、 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 『資 料 編』 の 名 取 市 と. 的 に も 有 効 で あ る と 思 わ れ る。. 学 者 に も 非 常 に わ か り や す く、 教 育. の デ ー タ が 提 示 さ れ て い る た め、 初. で あ っ て も、 会 話 資 料 を 利 用 し て そ. 語 彙 と い っ た 、「 従 来 」 の 研 究 分 野. 確 認 さ れ て い る 。 音 韻・音 調・文 法・. 的特徴に明らかに違いがあることも. 究 も あ り、 着 座 式 と 行 動 式 で は 談 話. さんとは社会方言が違いそうではあ. ヨ !) と し て 頼 も し く 感 じ た (椎 名. キョーツーゴナンテハナセネーンダ. 京 弁 話 者 (バ カ ヤ ロ ウ、 コ ッ チ ャ ー. あ り、 顛 倒 し た 抑 圧 を 受 け て い る 東. ループの中で数少ない東京出身者で. ろ う。 椎 名 渉 子 さ ん は こ の 研 究 グ. 示 し て し ま お う、 と い う こ と な の だ. も 異 な る こ と を、 む し ろ 徹 底 し て 提. 持っているかによって分析のあり方. する側がどのような言語的背景を. 上 、 二 〇 四 頁 )。 だ と し た ら 、 研 究. 直 感 に 頼 る こ と も 多 い と い う( 同. を 記 述 し よ う と す る と、 観 察 者 側 の. ず は な い。 特 に 談 話 レ ベ ル で の 特 徴. お い て、 研 究 者 ・ 観 察 者 が 透 明 な は. ろ う。 言 語 研 究 ・ フ ィ ー ル ド 研 究 に. 最 後 に、 筆 者 プ ロ フ ィ ー ル に 出 身 地が書いてあるのも本書の特徴であ. が 行 え る が、 そ れ で も ま だ 資 料 の ほ. の資料に対してこれだけ多様な分析. た エ ネ ル ギ ー が 膨 大 で あ る こ と、 そ. は 大 量 で、 そ の 収 集 と 整 理 に 費 や し. れ た 条 件 に 絞 り 込 ん で な お、 デ ー タ. う。 し か し 本 書 は、 こ れ だ け 限 定 さ. し、 と、 い ろ い ろ と 思 い つ い て し ま. らず場面設定の中身も変わるだろう. によってもちろん言語的特徴のみな. か で も だ い ぶ 変 わ り そ う だ し、 時 代. 団だけなのか地元の人も見ているの. にいるのが調査者としての研究者集. あ ろ う し、 記 録 場 面 に お い て 目 の 前. 転換のコードスイッチングも重要で. は ま た 状 況 が 変 わ る だ ろ う し、 場 面. い 浮 か ぶ し、 三 人 以 上 の 会 話 の 場 合. だ ろ う し、 場 面 設 定 は い く ら で も 思. 域ごとの傾向がより明らかになるの. 取ることで話者の個体差ではなく地. 期 待 し た い。. 定 だ そ う で、 今 後 の シ リ ー ズ 化 に も. 査を東京・大阪・九州で実施する予. 気 分 に な っ た。 来 年 度 か ら は こ の 調. り の 可 能 性 に、 評 者 ま で 励 ま さ れ た. そ の も の の 豊 饒 さ、 そ の 研 究 の 広 が. と だ 。「 方 言 」 の み な ら ず 、「 こ と ば 」. するなどという機会はなかなかな. 言語行動を言語資料としてデータ化. る 談 話 研 究 (確 か に 「非 難」 と い う. 語ストラテジーの記述に挑戦してい. の 特 徴 を 活 か し 、「 非 難 」 と い う 言. 豊富な場面設定会話という言語資料. 言 語 行 動 の 地 理 的 特 徴 と い う よ り も、. と 地 元 の 者、 親 疎 関 係、 社 会 階 層 な. 層 同 士 、 高 年 層 と 若 年 層 、「 よ そ 者 」. き の 高 年 層」 だ け で な く 若 年 層 中 年. な 社 会 言 語 学 側 と し て は 、「 生 え 抜. の で あ る。 本 書 を 読 む と、 放 蕩 息 子. ら う、 と い う、 非 常 に 限 定 さ れ た も. 絞り込んだ場面設定会話を演じても. 各 二 名 、そ し て ( 数 は 多 い と は い え ). 本 書 は、 宮 城 県 の た っ た 二 つ の 自 治 体 に お い て、 イ ン フ ォ ー マ ン ト は. る べ き こ と は ま だ い く ら で も あ る し、. の多くの方言学者や言語研究者がや. ど 皆 さ ん 重 々 承 知 で あ ろ う )、 ほ か. 方 々 は も ち ろ ん (上 記 の 思 い つ き な. は、 本 書 プ ロ ジ ェ ク ト に 携 わ っ た. そ し て、 評 者 が 一 読 す る だ け で こ れだけいろいろ思いつくということ. し て い る。. い で あ ろ う こ と を、 は っ き り と 自 覚. のほんの一部が姿を現わすにすぎな. し て 分 析 し た と し て も 、「 言 語 生 活 」. その研究には終わりがないというこ. うなるとデータサンプル数の少な る が …… )。. い) と い う 意 味 で、 方 言 学 研 究 に お. ど、 イ ン フ ォ ー マ ン ト の 選 定 や 設 定. そしてたとえ現在あるデータを徹底. い て も 出 色 で あ る だ ろ う 。「 場 面 設. で デ ー タ は か な り 変 わ る だ ろ う し、. ん の 一 部 し か 活 用 さ れ て い な い こ と、. 多数のインフォーマントのデータを. さ (代 表 性 の 低 さ) が 少 々 気 に な っ. 回の資料収集の方法論についての研. た 。 そ の 中 で 、「 非 難 の 言 語 行 動 の 特徴――要素とその出現傾向の場面. 定 会 話」 と い う 資 料 収 集 の 可 能 性 の. 差 に 着 目 し て ― ― 」( 椎 名 渉 子 ) は 、. 広 が り が 感 じ ら れ て 非 常 に 興 味 深 い。. 58.

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