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長期入院中の患者の代理行為を見直した効果

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Academic year: 2021

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1-3 長期入院中の患者の代理行為を見直した効果

○岸田 昌子、矢野 恵子、比屋根 緑(医療法人古橋会揖保川病院) Ⅰ.はじめに 精神科病院の中でも開放病棟の役割は、地域へ退院できるように支援することである。今回、 患者様の自立レベルを高め、自己決定を支援するために代理行為を見直す取り組みを行った。そ のかかわりの中で、患者様の自立レベルや、看護師の意識に変化がみられたのでここに報告する。 Ⅱ.研究方法 1. 研究期間:2011 年8月から4か月間 2. 研究対象:師長、研究者をのぞく病棟の看護師5名(30 歳代~70 歳代) 3. データの収集方法 インタビューは独自のインタビューガイドを作成した半構成化面接で、研究者間でプレテス トを実施後、30分から 60 分以内で行った。 4. 分析方法:インタビューで語られた内容を逐語録に起こし、分析データとした。作成され たデータを研究メンバーで討議し、類似する内容ごとにまとめ、概念を作成し、カテゴリ ーを抽出した。 5. 倫理的配慮:対象者には得られた情報は研究以外には使用しないこと、途中で中断しても いいことなどを口頭で説明し、同意を得た後にインタビューを実施した。また、個人が特 定されないようにプライバシーに配慮した。 Ⅲ.結果 どういう関わりが患者の自立レベルを向上させたと思うか?とのインタビューの結果「25 のデ ータ」《8 つの概念》【4 つのカテゴリー】が抽出された。院内の喫茶に行くことにも迷っていたA 氏が、服薬自己管理を進めた結果、単独で自宅に外出できた事例は、受け持ち看護師を中心に「普 段から気になることを聞いている」《傾聴》コンプライアンスの良さ《セルフケア能力》に注目し た結果であると考える。入れ歯洗浄剤に入れ歯をつけるだけだったB氏には《根気》よく見守る ことで、外出を希望する発言が見られた。金銭管理に不安があったC氏は、たばこと服薬の自己 管理を進めた結果、グループホームの見学会に参加することができた。この事例を語った看護師 は、「開放病超だからと気持ちを切り替えた」「無理と言わなくなった」と振り返り、そのことで 《信頼関係》が構築され、【共にいる】「自己決定への支援」につながったと考える。入浴が苦手 なD氏には、窓口で対応していた化粧品を自己管理にし、継続できていることを《褒める》「ゆと りをもってタイミングを合わせた」ことで、グループホーム見学会に参加できた。私達は、今回 の取り組みを振り返り、間違いなくできる人だけを自己管理としていたことに気が付いた。自己 管理したいという意思もその人の力であり、何でも無理と言わないでやってみようという意見が でるなど、自己管理に対する看護師の認識も変化した。 Ⅵ.結論 1. 患者の力を信じて代理行為を見直すことは、看護者の対応にもゆとりをもたらし、信頼関 係を構築することにつながる。 2. 日用品や服薬自己管理の方法を見直すことは、患者の行動範囲を拡大し、生活意欲を向上 させることにつながる。 20

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