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東京都目黒区大橋地区付近の上総層群(Kc層)の性状

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Academic year: 2021

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(1)28. D - 06. 第39回地盤工学研究発表会 (新 潟)  2 0 0 4 年 7 月. 東京都目黒区大橋地区付近の上総層群(Kc 層)の性状 洪積層、変形係数、せん断強さ. 首都高速道路公団 正会員 ○ 田 清水建設㈱. 浩. 川口 博行. 森 健太郎 長澤 達朗. 1. はじめに 現在工事が進められている首都高速中央環状新宿線のうち最も渋谷よりの工区は,環状 6 号線(山手通り)および国道 246 号線の交 差部を挟んで非開削工法で延長約 430m のトンネルを構築する工事である。トンネル位置の地盤は地表面下約 15m以深に存在する上総 層群の固結シルト層(以下 Kc 層という)であり、トンネル下端は最深部で地表面下約 60m の大深度となる。このような大きい深度の Kc 層の土質および地下水特性の情報が少ないため、本工事に先立ち Kc 層の土質調査を実施した。ここではこの Kc 層の土質性状と水 理特性について報告する。 2. トンネル縦断方向の地質状況 トンネル縦断方向の地質想定断面図を図 1 に示す。 調査深度はトンネル下 10 数 m 程度を基準としたが, 工区の中間部で地表面下 110m まで調査した。調査区域は Kc 層を基盤とし、上位より埋土・表土、関東ローム層、砂・粘土からなる上部東京層および礫よりなる下 部東京層(以下 Tog 層という)が分布している。付近の建造物はこの Tog 層を支持層としている。Kc 層のN値は 50 以上を示しおお むね固結している。Kc 層は固結シルトを主体とする地質であるが、局所的に数 cm∼20cm 程度の細粒砂の薄層を挟む。深さ 110m の 調査地点では地表面下 99m 付近に層厚 2.75m の細砂層が認められた。. 図 1 トンネル縦断方向地質想定断面図 3. Kc 層の単位体積重量 単位体積重量は 1.82∼1.91 g/cm3 の範囲にあり、深度方向の増加が認められる。平均値は 1.87 g/cm3 である。単位体積重量の深度分 布を図 2 に示す。 4. Kc 層の変形係数 変形係数は孔内水平載荷試験(初期載荷、繰返し載荷)および三軸圧縮試験(E50)から求めた。変形係数は歪レベルによりその値 が異なることが知られているが、今回の試験での歪レベルは、孔内水平載荷試験の初期載荷で 0.3∼1.6%,繰返し載荷では 0.1∼0.6% 程度、三軸圧縮試験ではおおむね 0.5∼0.8%程度である。それぞれの試験方法による変形係数の深度分布を図 3 に示す。図 3 によると、 各変形係数はばらつきも大きく深度方向の明瞭な関係も認められない。図 4 に三軸圧縮試験による変形係数と繰返し載荷時の変形係数 の関係を示す。図 4 からわかるように、今回の調査結果では、繰返し載荷時の変形係数と三軸圧縮試験による変形係数の相関が認めら れるようである。 5. Kc 層のせん断強度 三軸圧縮試験(Ccu)の結果の平均値は、粘着力が 583kN/m2、内部摩擦角 24 度である。図 5 に全応力の粘着力および土被り圧に 近い拘束圧での軸差応力の 1/2 の深度分布図を示す。図 5 によると、粘着力の深度分布はばらつきが大きく規則的な傾向は見受けられ ないが、軸差応力の 1/2 で整理すると土被り圧に比例して増加する傾向が認められるようである。. Properties of Kazusa formation of Ohashi, Meguro-ku, Tokyo TSUNODA Hiroshi, MORI Kentaro (Metropolitan Expressway Public Corporation) KAWAGUCHI Hiroyuki, NAGASAWA Tatsuro (Shimizu Corporation). - 55 -.

(2) 5. 5. 0. 0. -5. -5. -10. -10. 標高 T.P. (m). 標高 T.P. (m). 初期載荷時の変形係数 繰返し載荷時の変形係数 三軸圧縮試験による変形係数. -15 -20. -15 -20. -25. -25. -30. -30. -35 1.8. 1.82. 1.84. 1.86. 1.88. 1.9. 1.92. -35. 1.94. 0. 200. 400. 単位体積重量 (g/cm 3). 600. 800. 1000. 2. 変形係数 (MN/m ). 図 2 単位体積重量の深度分布. 図 3 変形係数の深度分布 粘着力 Ccu (σa - σr )/2 5 0. 800 E = 0.883 E 50 +40.5. -5. 相関係数 0.728. 標高 T.P. (m). 繰返し載荷時の変形係数 E (MN/m 2). 1000. 600. 400. -10 -15 -20 -25. 200. -30 0 0. 200. 400. 600. 800. 1000. -35 0. 三軸圧縮試験による変形係数 E 50 (MN/m 2). 500. 1000. 1500. 2000. 2. 粘着力 Ccu (kN/m ). 図 4 三軸圧縮試験と繰返し載荷時の変形係数の関係. 図 5 粘着力の深度分布. 6. Kc 層内の介在砂層の透水性と地下水圧分布 Kc 層には数 cm∼20cm 程度の細粒砂の介在砂層が存在する。また、火山灰層が混入し電気検層により比抵抗値のピークが認められ たところがあった。この介在砂層などの透水性と地下水圧分布はトンネル工事の施工性に大きな影響を与えるので,介在砂層および 火山灰層に対し現場透水試験を実施した。現場透水試験結果は介在砂層の透水係数は 10-3∼10-4cm/s オーダーで、火山灰層では 10-3∼ 10-5cm/s オーダーであった。平衡水位は T.P.+14.28∼16.96m で、H15-1 から H15-7 に向けて高くなる傾向にある。さらに、Kc 層内の介 在砂層の地下水圧分布は Kc 層上部から T.P.-80m 付近の介在砂層にかけてほぼ静水圧分布にあることがわかった。 なお、Kc 層の上位には東京礫層が分布しており、今回の Kc 層の地下水調査時に東京礫層の現場透水試験を実施した結果、東京礫 層の透水係数として 10-2∼10-3cm/s オーダーが得られた。 7. おわりに 建造物の支持面より深い大深度地下の土質の力学的性質についての情報は比較的少ないのが現状である。東京付近の土質データベ ースである「東京都総合地盤図(II)山の手・北多摩地区(東京都土木研究所 平成2年) 」には Kc 層の物性の平均値として、単位体積 重量 1.83 g/cm3,一軸圧縮強度 1246kN/m2、変形係数 183 MN/m2 とある。今回実施した土質試験結果と比較すると、単位体積重量には 大きな差は無く,せん断強度は一軸圧縮強度換算で 1795kN/m2 であり約 1.4 倍となっている。また、地盤図にある変形係数は今回行っ た孔内水平載荷試験の初期載荷時の変形係数の平均値にほぼ等しいことがわかった。 今回の Kc 層の調査結果が大深度地下の土質情報の蓄積となり同様な工事の計画に参考となれば幸いである。. - 56 -.

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