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発達障害児を含む通常学級集団の適応行動増加を目的とした相互依存型集団随伴性適用モデル

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Academic year: 2021

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(1)発達障害児を含む通常学級集団の適応行動増加を日的とした相互依存型集団随伴性適用モデル                                   特別支援教育学専攻                                   心身障害コース                                   ”081081                                   福森知宏 1.問題と目的. の遂行率が低かった。また、言語的な情報を処.  集団随伴性とは、行動分析学の対象をr個人」. 理する過程において、理解面での問題はなかっ. から「集団」という単位にまで広げたもので、. たが、自発的に作文を書いたり、発表したりす. 集団や集団内の個人と環境間の強化随伴関係を. る行動の生起頻度が低く、表出面での課題が見. 考えるためのものである(小島,2000)。また、. られた。. 一人の教師が同時に複数の児童に行動変容を取. 3実験デザイン1実験デザインは、5つの行動. り扱うことができるので時間や労力を節約でき. を標的行動とした行動間多層べ一スラインデザ. 経済的かつ実用的である(Litow&P㎜roy,1975)。. インであった。. そのため、40名弱の児童に学級担任1名という. 4標的行動:標的行動は、学級担任との協議を経. 現行体制下でも実施可能な合理的支援方法の一. て5つ選択した。標的行動の定義の概要を、Tab1e. つとして期待できる。さらに、集団随伴性は、. Iに示す。. 非依存型、依存型、相互依存型の3つに分類さ れ、特に相互依存型が、最も効果が高いとされ ている(道城,2007)。.  これまで我が国において相互依存型集団随伴 性を適用し、通常学級集団の状態を改善する試 み(大久保ら,2008:大久保ら,2006)や、発達. 障害児集団の適応行動増加をめざした研究(涌 井,2006;小島・氏森,1999)についての報告は. あるが、発達障害児が在籍する通常学級集団に おける研究が見当たらない。  そこで本研究は、上記の課題に応えるために、. 小学校通常学級というフィールドにおける発達. Tab161標的行動の定義の概要 棲的行動①:AM8:OOまでに自分が担当する教室の 汲 開け、定時までに閉める。 棲的行動②:係りの仕事を忘れずにする。 標的行動③:委員会の仕事を忘れずにする。 標的行動④:lO分間に作文を5行以上書く。 標的行動⑤:今日のニュースを発表する。. 5手線き:手続きの内容をTable2示す。なお、 標的行動①②④は介入1によって効果を得られた が、標的行動③⑤は効果が得られなかったためそ れぞれ更なる介入を行った。.      丁州82手線きの内容 棲. 障害児を含む学級集団の適応行動増加を目的 とした相互依存型集団随伴性適用モデルを提 示し、本モデルの有効性と課題について検討す ることを目的とした。 l1.方法. 1期間12009年1月∼3月 2対象11)対象学級:X市立Y小学校5年を対 象学級とした。対象学級の児童数は9名(男児. 4名、女児5名)であった。学級担任は40代 女性。教員歴24年の特別支援教育コーディネ ーターであった。2)対象児:対象児は、小学校. 5年生の男児。2003年4月(小i)の春休み中、 小児神経科でADHD(多動)と診断された。耳一ABC. (CA:1Oy4m)認知処理過程101/継次処理94. 標 行 共通 児童の人間関係に配慮して学級担任が3人組の グループを3つ編成した。1つの標的行動に対してグル. 介入1:. 一プ全員が正反応を示したら強化子としてr班ポイント」 をグループごとに与えた。 「班ポイント」はバックアッ プ強化子と交換できるように設定した。. 標. 行 3. 介入2: r刺激性制御」を成立させるために、机の上に 「張り紙(視覚プロンプト)」を貼り、教師は「声掛け (言語プロンプト)」を行った。. 行 5 介入21行動の負荷を低減するために、話合いによって 「前に発表した人の感想でよい」 「メモを見ながら発表 してよい」など、ルール変更を行った。. 介入3:対象児にルールを理解させるために、新しいル 一ルを板書した小黒板を掲示し、直前にそのルールを確 認してから発表に移った。. 行 、通. 一同時処理107。全般的な知的発達に遅れはな いが、係活動や委員会活動等、決められた仕事. 行 共通. ぺ一スライン期:グループ編成は行わず標的行動に対し て観察・記録のみ行った。対応は今まで通り。. フォローアップ期1べ一スライン期と同様とした。. 214一.

(2) 2棲的行動③⑤:標的行動③⑤は、それぞれ介. 6祉会的妥当性1本モデルの社会的妥当性を評 価するために児童と学級担任に事後アンケート. 入2,3の結果、正反応率の平均が上昇し、本モ. を行った。. デルが標的行動③⑤における発達障害児を含む. 111.結果. 通常学級集団の適応行動増加に一応の効果があ. 1標的行動①1学級全体ではべ一スライン期平. ることが示された。しかし、標的行動①②④が. 均69%であった正反応率が、介入期には98%. 介入1によって効果が得られたのに対して、標. に上昇し、対象児も同様に平均57%から96%. 的行動③⑤は介入1によって、ほとんど効果を. へ上昇した。. 得られなかったことが課題であった。. 2標的行動②1学級全体ではべ一スライン期平. 3社会的妥当性. 均46%であった正反応率が、介入期には91%. 1)児童:全体の評価の高さに加え、対象児個人. に上昇し、対象児も同様に平均O%から93%へ. の評価においても11項目中8項目に3点以上の プラス評価を得たことなどから、本モデルの高. 上昇した。. 3標的行動③:介入1を行っても対象児、学級 全体ともに正反応率が上昇しなかったため対策. い社会的妥当性が示唆された。また、先行研究. 案を検討し、介入2を行った。その結果、正反. として、仲間からの重圧や嫌がらせが報告され. 応率が学級全体で91%、対象児で50%に上昇. ている(Gre㎝wood Hops,1981)が、本研究で. した。. は約90%の児童がr友たちからのプレッシャー. 4標的行動④:学級全体ではべ一スライン期平. を感じてつらかったとは全く思わない」との回. 均74%であった正反応率が、介入期には100%. 答しており、集団随伴性のネガティブな副次的. に上昇し、対象児も同様に平均O%からlOO%へ. 効果は確認されなかった。. 上昇した。. 2)学級担任:「準備」の負担軽減に対しては最. 5標的行動⑤1介入1の結果、学級全体の正反 応率は平均60%から83%に上昇したが、対象児. も低い1点の評価であり一部課題もみられたが、. それ以外の項目においては肯定的な評価と高い. のみ正反応率が上昇しなかったため対策案を検. 受け入れ度が示された。特に、 r指導」の負担. 討し介入2を行った。しかし、それでも対象児. 軽減、本モデルの効果、指導法の変容、本モデ. において集団随伴性のネガティブな副次的効果. の正反応率が上昇しなかったため、介入3を行 ルの満足度に対して最も高い4点の評価を得る った。その結果、正反応率が学級全体で平均97%、ことができたことは、本モデルの社会的妥当性 対象児で82%に上昇した。         の高さを示すものであった。 4社会的妥当性               V.課題と今後の展望 1)児童:児童へのアンケート調査の結果、各項.  本研究において、通常学級における一つの発. 目における平均点が、3点未満(4点満点)の項. 達障害児支援方略としての相互依存型集団随伴. 目はなく、全ての項目において平均点でプラス. 性の有効性が明らかとなった。しかしながら、. の評価を得た。また、本モデルの継続を100%. 本モデルの対象学級は9名の小規模学級であっ. の児童が希望した。. た。今後は人数が多く、人間関係もより配慮が. 2)学級担任:学級担任へのアンケート調査の結. 必要となる大規模学級での実践や、発達障害児. 果、13項目中12項目が、3点以上(4点満点). が複数在籍する学級などにおける実践からもモ. のプラス評価であった。 「使用教材の準備等、. デルを作成し、それと本モデルを比較検討でき. すべて担任が行う場合、負担が大きいと思う」. れば、より汎用的な支援モデルを明らかにする. の項目に対してのみ担任が「とてもそう思う」. ことができると考える。本研究は、その手がか. とマイナス評価した。. りとなる視点とモデルを示した点で有益で示唆. lV.考察. 的な知見となるであろう。. 1標的行動①②④:介入直後に正反応率が上昇 したことから相互依存型集団随伴性が標的行動 ①②④における発達障害児を含む通常学級集団. 主任指導教員 芝田裕一. (油中φ二書^鞘十[k六^出べ寺太ス㌣コ’州;二噛キ朽払. 指道勘昌 #呵1松_. )ソ胆〃u,1」瑚」♪一目〃]一」〃」不’ヅ山リJ」」∼ソ」v火」¶し’」o. 一215一. 』□   }’  可^  尺       にLL」  1’』1.

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