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JAIST Repository: 民間企業における将来ビジョンの保有状況とその効果

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Academic year: 2021

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JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/ Title 民間企業における将来ビジョンの保有状況とその効果 Author(s) 小沼, 良直; 桑島, 修一郎; 榊原, 清則 Citation 年次学術大会講演要旨集, 27: 1047-1050 Issue Date 2012-10-27

Type Conference Paper Text version publisher

URL http://hdl.handle.net/10119/11199

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す るものです。This material is posted here with permission of the Japan Society for Science Policy and Research Management.

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間企業における将来ビジョンの

状況とその効果

○小 直( 合研究 ) ( 大 ) 原 ( 大 ) 1.概要 間企業のイノベーション創出において、将来の事業を えるような大 の研究開発を う場合には 研究開発期間も中長期に る場合が多くみられるが、それを実 するためには将来ビジョンを つこと が必要かつ 効と考えられる。 は、 間企業 社に対して ン ート を実 し( 社から )、その結果を基に「将来ビジョンの 状況」、「将来ビジョンと研究開発テーマの関係」、 「将来ビジョン作成における課題」などについて られた 見を発 するものである。 2. 実 方 発 に 用する ー は、 成 年度 業 業技術 「イノベーション創出に資する が 企業の中長期的な研究開発に関する実 」のものであり、 ン ート ン によ り が われた。( ン ート ン 実 期間: 成 年 成 年 ) ン ート 対 発 :企業 社 研究開発に係る業種から 出 上場 社 上場 社 社( 率 ) ン 対 企業 社(電気 、 、 動 、 、 、非 金 、その 製品( ))、 大 、 的研究 関: 関 3. 結果 将来ビジョンの作成状況 質問:10年後等の将来ビジョンを描いているか (業種別集計) (企業規模別集計) 描いている 描いていない (研究開発費別集計) 34.7 34.7 52.6 50.0 34.7 66.7 24.3 37.1 27.4 29.3 42.9 33.3 80.0 50.0 60.0 21.4 38.1 35.5 37.9 24.1 29.5 29.3 15.9 17.3 10.5 10.0 20.0 10.0 17.5 8.6 19.4 10.3 23.8 15.3 0.0 16.7 20.0 0.0 14.3 19.4 20.7 16.7 17.1 19.5 46.2 42.9 36.8 40.0 44.2 16.7 55.3 48.6 48.4 60.3 33.3 43.1 13.3 33.3 20.0 78.6 42.9 45.2 37.9 59.3 49.5 46.3 3.2 5.1 0.0 0.0 1.1 6.7 2.9 5.7 4.8 0.0 0.0 8.3 6.7 0.0 0.0 0.0 4.8 0.0 3.4 0.0 3.8 4.9 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 全体(n=970) (n= 98) (n= 57) 外 (n= 10) (n= 95) (n= 30) (n=103) (n= 35) の (n= 62) (n= 58) (n= 21) (n= 72) (n= 15) (n= 12) (n= 5) (n= 14) (n= 21) (n= 31) (n= 29) (n= 54) (n=105) の (n= 41) 描いて に かされている 描いている に かされていない 描 たい ている 描 ていない 描 ていない 50.6 56.7 41.9 49.4 49.4 43.3 58.1 50.6 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 全体(n=970) (n=499) (n=313) (n=156) 描いている 描いていない 50.6 44.5 44.2 50.6 68.8 49.4 55.5 55.8 49.4 31.3 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 全体(n=970) (n=353) (n=283) (n= 79) (n=240) 描いている 描いていない ○将来ビジョンを描けている企業は全体の半数 程度で、 りの半数は描けていない。た し、 業種による ラつきも見られる。 ○企業規模別では、大企業が最も描けている。 ○研究開発費別に見ると、研究開発費が大きな企 業群の方が、将来ビジョンを描けている割合が 高い。

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(2)将来ビジョンを描きにくい 将来ビジョンを描けていない企業も多くあるが、以 の 結果において、方向性を探ることの難し さも指摘されている。なお、 ン では の 企業からも の ントが られている。 質問:フロントランナーとなり、模 よりも新たなものを生み 出すことが 来以上に求められるになったことが研究開 発に えた について するものは 出 : 成 年度 業 「 が 企業の研究開発投資効率に係る ープン・イノベーションの定 的 等に関す る 」 (3)将来ビジョンにおける新規事業と 事業の割合 (4)将来ビジョン作成において すること 将来ビジョンが研究開発テーマにつながるか 81.3 79.3 74.3 81.0 18.7 20.7 25.7 19.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 a. た(n=850) b. る な た(n=852) c. た(n=848) d. に な る な た(n=849) 全体 て る て らない 将来ビジョンの課題に関する主な ン 結果 ー トもよりフ ジーになってきている。 ( ) 費 ー は多 。( ) 研究開発の は じている。かつてはテクノ ロジー・プ シ で研究開発を うことができた が、今は ー も多 している。今は基 的な ものは満たされてしまったため、より「 のあ る も の 」 を 求 し な け れ な ら な く な っ た 。 ( ) 3.1 3.0 3.2 3.3 6.9 7.0 6.8 6.7 全体(n=462) (n=263) (n=128) (n= 71) (単位:割) 質問:描いている将来ビジョンにおいて、貴社では新規事業と 事業の割合はどれくらいですか。 ○将来ビジョンの中で新規事業の る割合は全体では3割程度であり、 事業が 的に多い。 ○企業規模別では、企業規模が小さい方 が新規事業の める割合が高くなっ ている。 の 3.8 に る 45.8 の に る 17.7 の発 30.3 の 2.3 の に る の に る の発 の 将来ビジョン作成方 に関する主な ン 結果 社会の もあるが、技術 は目指す方向を と考えていている。将来の というのは、エネ ルギーの 、 、 の 通 、 規の動向、 動 、 状況などい な から させ る。( 動 ) ○将来ビジョン作成において最も すること としては、「社会動向に関する将来 」をあ た企業が最も多く、「 事業の発 可 性」 と「技術の の将来 」が いでいる。 質問:将来ビジョンを描く際に を 要 していますか。 最も 要 するものを1つ でく さい。 質問:将来ビジョンを基に、研究開発テーマをどの程度 上 ていますか。 将来ビジョンからの研究開発テーマ 上 に関する 主な ン 結果 ビジョンを作った後で、活動やテーマの に関す る を 年やっている。(非 金 ) 場は成熟社会であり、 をしたら売れるかよ くわからない。ビジョンや戦略が求められるが、作 っても たるとは限らない。( 的研究 関) ○将来ビジョンから研究開発テーマを多く 上 ている企業は全体で3割に満たない。 ○研究開発費が多い企業群ほど、将来ビジョンか 28.7 16.3 19.5 25.6 48.1 61.8 66.7 70.7 69.2 50.0 9.4 17.0 9.8 5.1 1.9 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 全体(n=477) (n=153) (n=123) (n= 39) (n=158) (企業規模別集計) (研究開発費別集計)

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将来ビジョンの 効性(クロス集計結果) 将来ビジョンを描くことが研究開発や事業に える や効果について するため、将来ビジョン を描いている企業群と描いていない企業群に分けて集計を った。 (1) 年度における 性との関係 (2)研究開発費の ランスとの関係 〔基礎研究・応用研究・開発〕 〔 期 1 4年程度 と中長期 5年以上 〕 〔 事業向けと新規事業向け〕 (3)「4つの 」 との研究開発費の ランスとの関係 (4)イノベーション創出との関係 〔イノベーション創出割合〕 質問: 年度における 性はいかがでしたか 55.0 60.9 49.3 45.0 39.1 50.7 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 全体(n=972) 描いている(n=489) 描いていない(n=477) た なか た ○将来ビジョンを描いている企業 群の方が、 性は である 企業の割合が多い。 10.8 12.0 9.6 25.8 28.2 23.3 63.4 59.8 67.2 全体(n=901) 描いている(n=459) 描いていない(n=436) 発 (単位: ) 78.1 74.2 82.3 21.9 25.8 17.7 全体(n=899) 描いている(n=457) 描いていない(n=437) (単位: ) 77.0 75.1 79.0 23.0 24.9 21.0 全体(n=893) 描いている(n=452) 描いていない(n=436) (単位: ) ○将来ビジョンを描いている企業群の方が、 基礎研究・応用研究の比率が高い。 ○将来ビジョンを描いている企業群の方が、 中長期の研究開発の比率が高い。 ○将来ビジョンを描いている企業群の方が、 新規事業向けの研究開発の比率が高い。 47.8 44.8 50.7 28.9 31.0 26.8 14.0 14.4 13.5 9.3 9.7 8.9 全体(n=874) 描いている(n=439) 描いていない(n=429) (単位: ) ○将来ビジョンを描いている企業群の方が、描いていない企業群と比べて 1の比率が低く、 より スクの大きな 2・3・4にチャレンジしている。 質問: の貴社全体の売上のう 、最近10年間で貴社に おいて生み出されたイノベーションに 因する売上 は、 割程度を めていますか ○将来ビジョンを描いている企業群の方 が、売上に対するイノベーションの貢献 度が高い。

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〔イノベーション創出のきっかけ(戦略性)〕 質問:最近10年間で貴社において生み出されたイノベーションを「事業戦略や研究開発戦略などから戦略的に生み出 されたもの」と「戦略外から偶発的に生み出されたもの」に分けると、それぞれの件数割合はどれくらいですか。 4.まとめ・考察 (1)将来ビジョンの作成状況 ・将来ビジョンを描くことは、企業活動における方向性を定めることにつながるため、概念的には必要 かつ不可欠のように思われるが、実際には10年後等の将来ビジョンを描けている企業は全体の半数 程度しかなかった。 ・将来ビジョンの作成状況は業種による差が大きく、電気・ガスや石油・石炭のようなエネルギー業界 や医薬品業界においては、研究開発も長期となる場合が多く、将来の方向性もある程度見通せると思 われるため、これらの業界においては将来ビジョンを描けている割合が高い。 ・企業規模別では、中堅・中小企業に比べると大企業の方が描いている企業の割合が高い。大企業は、 資金運営、組織運営や株主への説明の必要性などからも将来像を描くことが求められるため、「10 年後等」という条件はあるものの、描いている企業が6割に満たないことは非常に低い割合と言える。 ・研究開発費が大きい企業群の方が将来ビジョンを描いている企業の割合が高く、将来ビジョンが研究 開発テーマにつながっている割合も高い。研究開発は将来のための投資であり、10年以上もの長期 間にわたる研究開発も少なからずあることから、研究開発費が大きい企業群ほど将来ビジョンを描き、 そこから研究開発テーマを生み出していることは理解できる。 (2)将来ビジョンを描くことの難しさ ・将来ビジョンを描けていない理由としては、フロントランナーになったことや成熟社会になったこと により、将来の方向性を探ることの難しさが指摘されている。さらに、製品サイクルも早くなってき ており、先の読めない時代となったことも原因として考えられる。 (3)将来ビジョンと研究開発の関係 ・将来ビジョンを描いている企業群の方が、描いていない企業群と比べると、基礎研究・応用研究の比 率、中長期の研究開発の比率、新規事業向けの研究開発の比率が高いという結果が出ている。将来ビジョ ンを描くことで、目先志向ではなく、育てるべき技術をじっくりと育て、新たな事業にもチャレンジでき るようである。 (4)将来ビジョンとイノベーション創出 ・将来ビジョンを描いている企業群の方が、描いていない企業群と比べると、イノベーションによる売 上への貢献度が高い。また、イノベーションの中でも戦略的に生み出されたものの比率が高くなってい る。将来ビジョンとイノベーション創出との関連性を直接的に証明することは難しいものの、将来ビジョ ンを描くことにより、前述のように、研究開発におけるプラスの効果が出てくることや、新規事業に対す る準備がしやすいことなどが理由として考えられる。 (5)今後に向けて ・クロス集計結果をみる限りにおいては、将来ビジョンを描くことはイノベーション創出に向けてプラ ス効果があると考えられるが、実際には描いていない企業も多く、先が見えない時代の中でどのよう (新たな技術や製品) (新たなサービスや関連事業) 7.9 8.2 7.6 2.1 1.8 2.4 全体(n=843) 描いている(n=430) 描いていない(n=408) 戦略的に生みだされたもの 戦略外から偶発的に生みだされたもの (単位:割) 7.5 7.8 7.3 2.5 2.2 2.7 全体(n=468) 描いている(n=245) 描いていない(n=221) 戦略的に生みだされたもの 戦略外から偶発的に生みだされたもの (単位:割) ○将来ビジョンを描いている企業群の方が、イノベーションの中でも戦略的に生み出されたものの比率 が高くなっている。

参照

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