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〈研究ノート〉外国人留学生の文語文法・古語学習について考える(2) --文語動詞の場合

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Academic year: 2021

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(1)文学・芸術・文化/第. 25巻第 2号 /2014.3. 外国人留学生の文語文法・古語学習について考える ( 2 ) 一文語動詞の場合一 深津. 愛. 1.はじめに 前稿 ( 深津 ( 2 0 1 3 ) ) では、文語文法についての専門の授業を受ける機会のない 外国人留学生が、短期間で最低限の文語助動詞について学習できるよう、頻出助動 詞 10語についての文型を提示した 。本稿では、文語動詞の学習について考えてみ たい 。 文語動詞の学習項目は大きく分けて 2つある o 1つは動詞の 意味、もう 1つは活 用である O 意味については、古語辞典はもちろん、中学生・高校生向けの学習参考 書も工夫のこらされたものが多く刊行されており、改めて日本語学習者用の手立て を考えなくてもよい. o. 一方、活用については日本語教育的なものと学校文法的な. ものとをつなげる方策を考える必要がある. O. そこで、本稿では敬語動詞(たまふ、きこゆ、など) を除いた文語動詞の活用に 注目したい 2。多様な語形を持つ動詞について、できる限り簡便な方法で現代語訳 を導き出す手立てを示すことが目標である. O. 動詞の活用の場合、助動詞と異なり、出現頻度上位の活用形に絞って現代語訳の 方法を提示するのは合理的ではない 。なぜなら、どの活用形にも相当数の使用例が あり、仮にいずれかの活用形を学習項目から除いてしまった場合、学習者が“見た ことのない語形"に出会う確率が高いからである. O. また、本稿で提示する手立て. は、あくまで文語学習の初歩段階で導入することを念頭に置いているが、その後学 習者が自学する時に、古語辞典を自らひいたり、文語文法の参考書などを繕いたり するための手立てを用意しておくことも必要で、あろう O よって、本稿では、学校文法における文語文法の活用表に則った語形変化表を示 した上で、頻出する後続語と合わせた各活用形の現代語訳法を提案する. O. 頻出語の. 選定にあたっては、前稿と 同じく 国立国語研究所「日本語歴史 コーパス (先行公開. 吋 ハ d. つω. (1 4 3).

(2) 外国人留学生の文語文法・古語学習について考える ( 2 ) 深津. 版)J(以下「コーパス J ) を使用する. O. 先行公開の状況は、本稿を執筆している. 2 0 1 3年 1 0月現在も前稿執筆時と同じである. O. 2 . 動詞活用表(語形変化表)の提示 2. 1.代表させる動詞の選定 まず、活用表や現代語訳法の例文に用いる代表語の選定を行いたい 。 コーパスに よって、活用の種類ごとの頻出上位 5語を挙げると次の通りとなる. o. 値は、語数を表す。下線を付した語が、本稿で代表語とする動詞である. 語の後の数 O. ( 1 ) 四段:給ふ (12ω4)、思ふ ( 3 3 9 5 )、言ふ ( 2 8 7 3 )、思す ( 1 7 4 1) 、奉る ( 1 ω 8 ) ( 2) 上一段:見る ( 2 6 0 2 )、ゐる ( 5 71)、着る ( 1 6 0 )、似る ( 1 4 6 )、率る ( 7 3) ( 3) 上二段:忍ぶ ( 2 8 1 )、過ぐ ( 2 3 9 )、恨む ( 1 6 2)、詫ぶ ( 1 3 6 )、恋、ふ ( 1 0 4 ). ( 4) 下 一 段 蹴 る ( 4) ( 5 ) 下二段:聞こゆ ( 3 0 3 6 )、見ゆ ( 9 1 4 )、出づ ( 7 1 2 )、覚ゆ ( 7 0 9) 、付く ( 6 ) カ変:く. ( 5 7 9). ( 6 3 2 )、出でく ( 1 6 2 )、参りく ( 4 5 )、詣でく ( 4 3) 、寄りく ( 2 2 ). ( 7) サ変:す ( 4 0 4 0 )、おはす ( 7 9 3 )、ものす ( 4 4 0 )、御覧ず ( 2 3 9 )、奏す ( 8 1 ) ( 8 ) ナ変:往ぬ(11 2 )、死ぬ ( 1 0 7 )、恋ひ死ぬ ( 5 ) ( 9 ) ラ変 :あり ( 5 4 6 8 )、はべり ( 2 2 7 8 )、然り ( 9 9 1 )、斯かり ( 6 2 7 )、をり ( 7 4 ) ( 1 )や ( 5 )で最頻出の動詞は、敬語動詞の「給ふ JI 聞こゆ」である O 頻出する語. を代表語にする観点からすれば、これらの動詞を取り上げるべきではあるが、敬語 動詞は現在用いられていない語が多く、それらの活用を知ること以前に動詞の意味 を新たに覚えなければならない 。本稿で目的とするのは各活用形の簡便な現代語訳 法を示すことであり、そのための代表語は現代語でも同様の意味で用いられている 1)の代表語は「思ふ」、 ( 5 )の代表語は「見ゅ」 動詞にすることが望ましい 。 よって、 (. とする O ( 3)の「忍ぶ」は上二段活用だったものが現在では五段活用に変じており 5、古語 8 )の と現代語との活用の対応を容易に説明する語としては適切ではない 。 また、 (. 「往ぬ」も現代語ではほとんど用いられない語であるため久本稿の目的に照らし 3)の代表語には「過ぐ Jを 、 ( 8 )の代表語には て代表語にはそぐわない 。 よって、 (. 「死ぬ」を 用いること にする O. -EA. A 同d. (1 4 4).

(3) 文学・芸術・文化/第. 25巻第 2号 /2014.3. 2.2圃主な後続語の選定 活用表(語形変化表)を実用的なものにするには、主な後続語を表に組み込むこ とが有効である O また、主な後続語を適切に選定すれば、それに連動する形で、後 続語を含めた各活用形の現代語訳の方法を示す際にも役立つ 。 そこで、コーパスによって活用の種類・活用形ごとに、頻出する後続語を調べ た。上位 2語についてまとめたのが表 1である 7。各語の右側に用例数を示す。 ま た「総数」 として挙げた数値は、該当する活用形の総用例数である O 例えば、四段 活用の未然形は 8 7 7 1例あり、そのうち「ず Jが後続するものが 1 5 3 1例あるという ことを表 1では示している O 表から分かる通り、 よく用い られる後続語は活用の種類による違いが少ない 。表 における出現度の低いものを除き、活用する後続語 ( 1たまへ」と「たまふ」など) は終止形で代表させ、品詞名等でまとめられるものをまとめた上で、動詞活用形ご との主な後続語を挙げると次のようになる O ( 1 0 ) 未然形 :ず、む、さす、ば ( l l ) 連用形 :て、たり、けり、たまふ. ω 終止形:文末、べし、とも ) 側連体形:に、名詞、 ( ラ行変格活用の場合は「ぺし J 同巳然形:ば、ど 同命令形:文末、(四段活用の場合は「り J ) 闘の「ば」、すなわち〈未然形+ば〉は、表 lではナ行変格活用の例が挙がって いるのみで、数としては少ない 。 しかし、 〈 己然形+ば〉 との対応を考えると、学 習項目として挙げておく必要がある O 現代語の 〈 条件形)8は、形態的には 〈 巳然 形+ば〉 と同じだが、意味的には 〈 未然形+ば〉にあたり、この違いを知っておく ことは、文語学習の基礎的事項と考えられるからである O. -90-. (1 4 5).

(4) 外国人留学生の文語文法・古語学習について考える ( 2 ) 深津. 表 1 活用の種類・活用形ごとの頻出後続語上位 2語 未然形 四段. 終止形. 総数. られ. とも. む 総数. む 上一段 ず 総数 させ 上二段 む. 下一段. させ 総数. ず 下二段. 連用形. 1 5 3 1て 7 6 8 91 0 1 3 5 2たまへ 1 8 1 2べき 8 8 2 9総 数 8 7 7 1総 数 2 1 3 8て 4 3 6べき 7 7たまへ 2 8 11 0 2 6 0 0総 数 5 0 5総 数 2 6て 4 0 4 とも 1 7たる 1 2 7べき 1 2 3総 数 1 5 2 8総 数. ず. させ 総数. む. D. 総数 させ サ変. む 総数. む ナ変. ば 総数. む ラ変. ず 総数. 己然形. ま 1 3 0 8l 6 2 7ど 8 0 3 2総 数 ま 1 1 5l 2 9ど 3 8 8総 数 ま 1 0l 1 0ど 1 4 8総 数. dロh ロ d可~ff~. 1 7 5 9る 1 7 9 5 5 9 5り 1 2 0 6 2 5 1 7総 数 4 1 6 3 8 1 3 41 J 1 2と 5 1 5 7総 数 2 4 1 8鷲/と 各1 61 / 0 /J 4 2 6総 数. 1 2 ま 4 4 4 2 1 9l 2 8 2 7 01 0 2 8 1 2 9 こと 1 3 7ど 1 0 21 J 9 4 0総 数 1 5 74総 数 4 2 8総 数 1 0 4 ば 1 1 1 1 1 0 2 2 1J 6人 9ど 人 4 各 3U 3 9総 数 1 2 1総 数 3 4総 数 2 2 1 5 9 1 1 3ば 1 7 1 1 81 J 7 1を 5 2ど 1 6 3 71 0 4 3 2総 数 6 2 6総 数 1 9 7総 数 5 0 3 2 2後 5ば 8 と等 * 各 1 8命 3 8総 数 2 9総 数 8 6 3総 数 4 2 8 0べき 3 3 7ば 2 9 6かし 1 1 8を 2 0 4と 2 1 9 0ど 5 9 4総 数 3 1 4 4総 数 6 8 5総 数 91 I とJの他、 1 0 JI とて JI 、JI かし Jが各 l例ある. 総数 2 6 2 5て 3 7 7 41 0 6 1 5たまふ 1 2 4 8ぺき 3 4 5 0総 数 1 3 4 0 2総 数 て 4 7 1 7 2べき ・ 咽・ 3 4たり 7 0と 1 8 3総 数 5 0 9総 数 2 9 2て 1 1 1 51 0 2 3 6たまふ 4 5 6べき 1 2 7 0総 数 3 4 6 8総 数 1 8けり 2 61 0 1 2し 8べく 4 6総 数 7 0総 数 7 0 0ける 4 2 7 4 4 8て 3 3 1 2 7 0 3総 数 2 3 5 7総 数 4. し. カ変. 連体形. 2 9 4 6 5 7 0 こと 5 3 5 4総 数 2 9 1 8A 1 11総 数 5こと 5ほ ど 4 3総 数. *. O. 2.3. 動調活用表(語形変化表) 以上をふまえてまとめた動詞活用表(語形変化表)が表 2である O このような形 式にしたのは、 3節に述べるような 現代語訳法を理解した上で、学習者が辞典や参 考書類を利用する際の手助けとするのを念頭においてのことである. O. 学校文法で扱われる活用表をもとにしているが、異なる点は 3点あ るO まず、後 続語をやや多めに挙げていること、次に 、「現代語 との 主な対応 Jとして 日本語教. (1 4 6). -89-.

(5) 文学・芸術・文化/第. 25巻第 2号 /2014. 3. 育で用いられる名称 9 との大まかな対応を組み込んでいることである. さらに、語. O. 幹と活用語尾についてはローマ字で示している O これにより、学校文法での平仮名 表記活用表と食い違う点が生じるが、表の実用性を高めるためにはロ ーマ字表記の 方が適切と考えた. 1 00. もっとも、文語動詞の活用形について学習する上では、どう表記するにせよ歴史 的仮名遣いの習得が前提となる. 仮名遣いの習得自体はさほど困難ではないが、ワ. O. 行やヤ行などの活用については説明をしておくべきだろう. O. 表 2では、「思ふ JI 見. ゅ」の語幹については、現在学校教育で扱う歴史的仮名遣いの読み方 ( 発音) を念 頭に置きつつ、活用行に準じて. I omow-JI m i y -Jとしておく. O. 表 2 動詞活用表(語形変化表). 四段 上一段 上二段 下一段 下二段. 連用形. 終止形. 連体形. 己然形. dロh ロ d寸~J耳i, ノ ;. おもは. おもひ. おもふ. おもふ. おもへ. おもへ. - 1. -u. -u. -e. -e. み. みる. みる. みれ. みよ. 1. - 1. -l r u. -l r u. -l r e. l y O. すぎ. すぎ. すぐ. すぐる. すぐれ. すぎよ. - 1. -u. -uru. -u r e. -l yO. 思ふ. ( omow-)-a 見る. み. ( m-) 過ぐ. ( sug -). サ変 ナ変 ラ変. 現代語との 主な対応. 蹴る ( k-). ~t. ~t. ける. ける. けれ. けよ. -e. -e. -e r u. -e r u. -e r e. -e y o. 見ゆ. みえ. みえ. みゆ. みゆる. みゆれ. みえよ. -e. -u. -uru. -u r e. -e y o. くる. くれ. こ (よ). - 1. -u. -uru. -u r e. 一 o( y o). し. す. する. すれ. せよ. -u. -uru. -u r e. -e y o. ( miy-) -e 、 、匹 p. カ変. 活用形. 語例 (語幹) 未然形. 来. ( k-) す. - 0. せ. ( s -). -e. 死ぬ. しな. ( s i n -) -a あり. 現代語との 主な対応. しに. しぬ. しぬる. しぬれ. しね. - 1. -u. -u r a. -u r e. -e. あり. あり. ある. あれ. あれ. - 1. -u. -e. -e. ず -む ーさす 一ば. -て 文末 たり べし とも -けり ーた まふ ( 動詞). l ま 一名詞 一ど ※ラ変の 「べし」. 文末 ※四段の 「り」. ない形 意向形 条件形. て形 た形. 辞書形 -けれども (名 詞 が ーので 後続). メ ロ 玉 [ J 、メ 寸 5 コ 、 7 [ ク ノ. あら. ( a r) -a. 主な後続語. き. 辞書形 ( 文末). Iグループ. Eグループ Eグループ Eグループ. ( i蹴る」は1) Eグループ. Eグル ー プ Eグループ Iグループ Iグループ. 00 00. (1 4 7).

(6) 外国人留学生の文語文法・古語学習について考える ( 2 ) 深津. 3. 代表的後続語を含めた現代語訳の方法 3 . 1.訳法を示すことの利点 2006a) は、文語体の歌詞を持つ賛美歌「主の祈り Jを、留学生がどの程 内藤 ( 度正確に現代語訳できるか調査している O 内藤によれば、日本語能力が上級レベル の学生であれば、語葉や文型規則の説明を数分行えば、歌詞の文意を 8~9 割程度. 理解できた(現代語訳できた)という. O. また、内藤 ( 2006b) では、歌詞に含まれ. る動詞の二段活用連体形・終止形、および 〈 て形〉 について、語末音の置き換えに より現代語訳を導き出す「変換法」を提示している O 内藤は賛美歌の歌詞に見られ る語のみを考察対象としているので、そこに示された「変換法」で動詞の全てをカ バーできるわけではないが、現代語に習熟した学習者が文語を短期間で理解するた めの方法を具体的に示している点で注目に値する O 本節では、内藤論文に示唆を得て、文語動詞を現代語に置き換える方法 ( 以下 「訳法」とする )を、 より多くの動詞に対応できる形で提示したい。 長い文章をある程度読みこなすには、語形変化パターンを知ること、すなわち活 用表を覚えることも重要ではある O 語形変化の知識があって初めて、未知の語の意 味を調べるために古語辞典等を活用できるからである O しかし、活用表の暗記から 学習を始めると、古文を読めるようになるまで、に時間がかかってしまう. O. 前稿でも. 繰り返し述べたように、文語学習の環境の整っていない状況においては、いかに効 率よく文章の大意が把握できるレベルに持っていくかが大きな課題となる O そこで、本稿で注目するのが動詞の後続語である O 実際に古文を読む際には、動 詞と後続語とを合わせて文意を理解する O 文語動詞の語形はさまざまに変化する が、一方で、それらに後続する語はある程度の偏りがある(表 1を想起された い)。つまり、頻出する後続語を目印として、動詞+後続語のセットでの訳法をあ てはめながら文章の大意をつかめるようにするのが、最も効率的な学習法だと考え られるのである O 本稿では、所属語の多い正格活用(四段、上一段、上二段、下二段)について、 (lO) ~闘に 挙げた後続語を 合わせた形で訳法を示していく 。 所属語の少ない変格活用. および「蹴る Jについては、本稿で提案する訳法に準ずる形で学習できるだろ. . 2. では、出現頻度の高い(表 1での用例数の多い)活用形から順に検討す う 11 3 0. ウ4. 00. (1 4 8).

(7) 文学・芸術・文化/第. る. O. 25巷第 2号 /2014.3. ただし、頻度の最も少ない命令形については、そのまま現代語としても理解で. きるため、訳法は示さない。四段動詞命令形に助動詞「り」が後続する場合につい てのみ訳法を示すことにする. O. 3.2. 活用形ごとの訳法 3.2. 1 . 連用形を含むもの 1 1 ) に挙げた「て JI たり 最も出現頻度の高い活用形は連用形である o (. 「たまふ Jが後続する場合の訳法を示していく. O. JI けり」. 訳法の下にある例は、 2 .1.で選定. した代表語の場合の文語と現代語との対応である O 実際に学習させる場合にはより 多く例示することが必要だが、紙幅の都合もあるので代表語の場合のみを挙げる O 後続語が 「て」の場合、対応する現代語はくて形〉である O 四段 ・上一段・上二 段は活用語尾に iが、下二段には eがくるが、 〈て形〉 に対応することに変わりは ない。現代語に習熟した学習者に示すことを考えれば、 〈て形〉 に訳すことを示せ ば十分だろう. O. ( 1 6 ) 後続語が「て Jの場合. て( 四 段、上一段 、 上二 段) / - eて ( 下二段) → ( 例) おもひて /みて /すぎて /みえて. →. 〈 て形〉 おも って/みて /すぎて /みえて. 未知の語に接した際に古語辞典等で意味を調べられるよう、文語の語形には活用 の種類を示しておく. O. 例えば、「あくがれて 」 とあった場合、表 2を用いて「あく. がれ」から「あくがる」を導き、辞書で「うわの空になる」という意味だと分かれ ば、「あくがれて」を 「うわの空になって」と訳せるようになる O 後続語 「 た り」と「けり Jは助動詞である O 深津 ( 2 0 1 3)で も述べたように、こ れ らは くた形〉の「た Jに対応する O すなわち、後続語が「たり. JI けり」の動詞. 2 0 1 3 ) と異なるの は、対応する現代語が く た形〉であることを示せばよい。深津 ( は、動詞の語形を くます形〉 とせず、活用語尾末の音で示した点である O これは、 そのように示す方が、表 2のような活用表と対応させつつ古語辞典等を調べやすい と考えたためである. O. 間 後 続 語 が 「 た り ・け りJの場合 たり・けり 四段 (、 上一段、上二段) / - eたり・けり ( 下 二 段 ) →. -86-. 〈 た形〉. (1 4 9).

(8) 外国人留学生の文語文法 ・ 古語学習について考える ( 2 ) 深津. ( 例 ) おもひたり・けり /みたり・けり /すぎたり・け り/みえたり-けり →. おも った /みた /すぎた /みえた. 後続語が「たまふ Jの場合は、「たまふ」自体の意味を知らねばならない点で、 前 2例と異なる O これに関しては、活用語尾末の音 ごとに訳法を示しておく. O. ま. た 、 〈 受身・尊敬〉の語形として初級レベルで学習する 「おもわれる」等を現代語 訳として対応させることもできるが、 「たまふ」に受身の意味はないことから、こ の語形は用いないことにした 。 同 後 続 語 が 「 た ま ふ Jの場合 ①. なさる ( お に な る). たまふ ( 四 段 、 上一段 、 上二段 ) →. ② -eたまふ ( 下 二段). - eなさる. →. ( お -eになる ). ( 例) ①おもひたまふ /みたまふ /すぎたまふ →. おもいなさる /みなさる /すぎなさる. ( おおもいになる /ご らんになる /おすぎになる ) ② みえたまふ. →. みえなさる(おみえになる). 「なさる」を用いると、こなれな い現代語(いかにも 「古文の直訳」とい った現 代語)になるきらいはある O しかし、 「お. になる」が全ての現代語動詞にはあて. はめられない ( 闘の例で言えば、「おみになる Jではなく「ごらんになる」を挙げ ざるをえない) のに対し、「なさる」はそうしたことがないので汎用性の点で優れ ている. O. よって、〈尊敬〉の訳法としては 「なさる 」を優先的に示した 。. 3.2.2. 未然形を含むもの. rr. 連用形に次いで出現頻度の高いのが未然形である O 闘に挙げた「ず J むJ さ. r. すJ ば」が後続する場合の訳法を示す。. r. 2 0 1 3 ) で現代語訳のための文型を示した 。 助動詞 「 ず J む」 については深津 ( 同と闘は、そこに挙げた文型と重複する点もある O ただ、助動詞に関する文型では 代表例として四段動詞のみを挙げたのに対し、本稿では他の活用の種類についても 示している O すなわち、同闘の. r a J については重複するが、 r i Jr e J は新出の. 情報となる O 一方、助動詞「ず」が活用している場合や「む」が「ん」と表記され ている場合については、深津 ( 2 0 1 3)で触れている O つまり、助動詞が後続する場. Fhd. o o. (1 5 0).

(9) 文学・芸術・文化/第. 25巻第 2号 /2014. 3. 合の多くは、前稿と本稿とで補い合う形になっている O 側後続語が「ず」の場合. -aず ( 四 段 )/- iず ( 上一段、上 二段 )/- eず ( 下二段). → く ない形〉. ( 例)おもはず /みず /すぎず /みえず おもわない /みない /すぎない /みえない. →. 側後続語が「む」の場合. -aむ ( 四段 )/- iむ ( 上 一段 、上 二段 )/- eむ ( 下 二段) →. {< 意向形〉. l<推測 ):- uだろう. /- i r uだろう /- e r uだろう. ( 例)おもはむ /みむ /すぎむ /みえむ →. ~. < 意向形〉おもおう /みよう /すぎよう / ( *みえよう ). l<推測〉おもうだろう. /みるだろう /すぎるだろう /みえるだろう. 仰の 〈 推 測 〉 に つ い て は 、 活 用 語 尾 末 の 音 ごとに訳法を示す方針からすれば、. a、 -1、 eそれぞれの場合に分けて提示すべきだが、訳法の図式が繁雑になること を避けて、上記のようにまとめて示した 。 また、下二段の代表語「みゆ」について は、動詞の意味上 〈 意向 〉 にはなり得ない. 1 2. よって、例として仮に 〈 意向形〉 に. した場合の語形は示すが、それは使えない表現であることを*で示しておく. 1 30. 助 動 詞 「さ す 」 が 後 続 す る 場 合 、 意 味 的 に 対 応 す る の は 現 代 語 の 〈 使 役〉 と 使 役〉 の現代語形については初級レベルで学習することなので理 〈 尊 敬〉である o < 解は容易であろうが、文語においては同じ語形が 〈 尊 敬〉 にも対応する点に注意さ せる必要がある O なお、 〈 尊 敬〉 の場合の訳法は、仰の「たまふ J後続の場合と同. 2 1 )に示 様の理由で「れる・られる」を避け、「なさる」を優先的に示した 。結果を ( す。 例後続語が「さす」の場合. -aさす ( 四 段 )/- iさす 上一 ( 段、上二段)/- eさす ( 下 二段 ) →. {< 使 役〉. l<尊 敬) - iなさる. /- iなさる /- eなさる お に な る /お (. iになる /お -eになる). A吐. 00. (1 5 1).

(10) 外国人留学生の文語文法・古語学習について考える ( 2 ) 深津. ( 例)おもはさす /みさ す /すぎさす /みえさす 〈 使役〉おもわせる /みさせる /すぎさせる /みえさせる 〈 尊敬〉おもいなさる /みなさる/すぎなさる /みえなさる ( おおもいになる /ごらんになる /おすぎになる /おみえになる ). . 2 .で 述 べ た よ う に 、 例 は 多 く な い 未然形に接続助詞「ば」が後続するものは、 2 ものの く己 然 形 + ば〉 と の 識 別 の 点 で 挙 げ て お く べ き 学 習 項 目 で あ る O 重 要 な の は 、 〈 未 然 形 + ば〉 が 現 代 語 の 〈 条件形〉に相当する意味を持っていることを示し つつ、 〈己 然 形 + ば〉 は 、 形 態 的 に 〈 条 件 形〉 と 同 じ で あ っ て も 意 味 的 に は ( 少 な くとも中世以前の文章では ) < 条 件 形〉 と対応しないと教えることにある O 凶 後 続 語 が 「 ばJの 場 合. aば ( 四 段)/ - iば ( 上一段、上二段)/ - eば ( 下二段) →. 〈 条 件 形〉. (例)おもはば/みば/すぎば/みえば → おもえば /みれば /すぎれば /みえ れば. 3.2.3. 連 体 形 を 含 む も の 連体形の主な後続語とするのは、闘に挙げた「に」と名詞である O 「に」には接続助詞の場合と格助詞の場合とがあるが、深津 ( 2 0 1 3 ) に合わせ. 1 4、. 訳法には、接続助詞に対応する I~ ( する)と」と、格助詞に対応する I~ ときに」. とを並記する O. 凶 後 続 語 が 「に 」 の 場 合. ① - uに ( 四 段) ②. →. l ruに ( 上一段). →. ③ - uruに (上二段、下二段) →. - uとま た は - u ときに. l r uとまたは -l r uとまたは. l-eruとまたは ( 例) ①おもふに ②み るに. → →. l r uときに l r uときに e r uときに. おもうとまたはおもうときに みると またはみ るときに. ③すぐるに /みゆるに →. { すぎると ま た はすぎるときに. lみえると またはみえる ときに. 円 くu. o o. (1 5 2).

(11) 文学・芸術・文化/第. 凶. 25巻第 2号 /2014. 3. 後続語が名詞(こと、人、ほど、・・ ・ ) の場合 名詞 )( 四 段 ) ① -u <. →. -u < 名詞〉. ② -i r u< 名詞 )( 上 一段). →. -l r U 名詞〉. ③ - uru < 名詞 ( 上二 段 、 下二段 ) ) → { -i r u< 名詞〉. l-eru <名詞〉 ( 例)①おもふこと. → おもうこと. ②みること. → みること. ③す ぐること /みゆること → lすぎること │ みえること. 凶凶とも、二段活用の連体形 uruを 、 l r u 上一段) と e r u( 下一段) のどち らで現代語訳するかが一応の問題にはなる ( 後述する凶凶倒も同様である 。 ) しかし、文語文法を学ぶ学習者の日本語能力が上級レベルであることを考えれ ば、丹念な区分けの方法を示す必要はないと思われる O 現代語でも使われる動詞で. l r uか e r uかを判断できょうし、現代語にない動詞の場 あれば学習者は問題なく 合でも、本稿で示す訳法や活用表 ( 語形変化表) を手がかりに現代語訳を導き出せ ると考えられるからである. O. 3.2.4. 終止形を含むもの 終止形の主な後続語としては、. ωの通り、文末、「べし 」、「とも Jがある. O. 文末の場合、岡 ② で示す上 一段動詞は現代語と同じ語形なので問題ない 。①で 示している四段動詞も同様だが、四段と同じ語形を二段動詞もとるので、動詞に応 じて l r uや e r uの形にする必要がある O ただ、これも、前述したように学習者の 持つ現代語動詞の知識と照らし合わせて、あるいは辞書等を活用して対応できるだ ろう. O. 伺文末の場合 ① - Uo( 四 段 、上 二段、下二段) →. j -. uo. ②. i r uo 上一段 )→. -l r uo. l r u。 e r uo 制. ①おもふ o /す じ /みゆ 。 →. │おもう 。 すぎる. O. みえる. O. ②みる 。→ みる. D. 00 山 つ. (1 5 3).

(12) 外国人留学生の文語文法・古語学習について考える ( 2 ) 深津. 助動詞「べし」については深津 (2013) でも取り上げ、現代語訳には I~ はず. だ」と〈意向〉とを挙げた 。本稿での訳法の語形としては基本形である「べし」を 示すが、実際に用いられているのは、表 1から分かるように圧倒的に連体形「べ き」である O そこで、古文中の「べき j を機械的に置き換えても文意の通りやすい I~ はずだ 」を、対応する現代語として示しておく O ①の訳法については仰と同. 様、学習者の力で対応できょう. O. 凶後続語が「べし」の場合 四 段 以 下 現) → ① - uべし (. i -. u はず、だ. l r uはずだ -e r uはずだ ②. l r uべし ( 上 一 段) →. l r uはずだ. (例)①おもふべし/すぐべし/みゆべし →. J. おもうはずだ. ②みるべし. →. みるはずだ. すぎるはずだ、 みえるはずだ、. 接続助詞「とも Jに対応する現代語は「ても」である. O. ただ、「とも」が後続す. る場合、例えば「思ふとも」の現代語訳「思っても」は、形態的には もJの形をとる. O. 1 <て形) +. よって、訳法としては形態面での置き換えやすさを考慮して聞の. ようにまとめたい 。 制 後 続 語 が 「とも」の場合 ① - uとも ( 四段、上二段、下二段)/- i r uとも ( 上 一 段) →. 〈て形) +も. (例)おもふとも/すぐとも/みゆとも/みるとも →. おもっても/すぎても/みえても/みても. 3.2.5. 己然形を含むもの 己然形については、凶に挙げた「ば」と「ど」が後続する場合の訳法を示す。. . 2 .で述べたように、形態的には現 己然形に接続助詞「ばJが後続する場合、3.2 代語の〈条件形〉 と同じでも意味が異なる旨、学習者に注意を促す必要がある O そ こで、訳法としては、偶然条件の訳としてしばしば用いられる「と」ではなく、原. δ. 口. Eよ. (1 5 4).

(13) 25巻第 2号 /2014.3. 文学・芸術・文化/第. 因を示す場合の訳である「ので Jを用いた. 1 50. 結果は闘のようになる O. 接続助詞 「ど」が後続する場合は、「ど Jが逆接を表すことさえ知っていれば理 解は容易であろう. O. 訳法を闘に示す。. 側後続語が「ば」の場合. ① - eば ②. →. ( 四段). l r eば ( 上一段). -uので l r uので. →. -l r Uので. ③ -u r eば ( 上 二 段 、 下二 段) → 1. ( 例)①おもへば ② みれば. → →. eruので. -. おもうので みるので. ③す ぐれば /み ゆ れ ば →. すぎるので みえるので. 倒後続語が「ど」の場合. ① - eど ②. →. ( 四段). →. l r eど ( 上一 段). ③ -u r eど ( 上 二段 、 下二 段) →. - uけれども. l r uけれども -l r Uけれども. l-eruけれども ( 例)①おもへど ②みれど. → →. おもうけれども みるけれども. ③す ぐれど /み ゆ れ ど →. ( すぎるけれども. lみえるけれども. 3.2.6. 助動詞「り」が後続するもの 本稿の表 1に見て取れるように、命令形が使われるのは圧倒的に四段動詞命令形 に助動詞 「り」が後続する場合である O 助動詞「り 」 については、深津 ( 2 0 1 3) に おいて、文型として. r ( 命令形〉またはせ+り. →~た (( た形〉 と同じ 。 r~ ている 」. という訳でもよい )J( ここでの 〈 命令形〉 は現代語のものを指す) を提示した 。 しかし、正確には、上記の文型の 〈 命令形〉 にあてはめられるのは文語で四段活 用となる動詞のみである O よって、この文型を本稿でそのまま援用することはしな. 00. nU. (1 5 5).

(14) 外国人留学生の文語文法・古語学習について考える ( 2 ) 深津. い。それでも、正格活用の命令形で活用語尾末の音がでとなるのは四段のみであ ることを利用して、この文型に合わせる形で次のような訳法を示すことができ るO. c rたり Jや「けり」などは除く) -e( 四 段。現 代 語 の〈 命 令 形〉と同じ語形)り → 〈 た形) r c~ている」 という訳でもよい). 倒後続語が「り」の場合. ( 例)おもへり. →. おもった(おもっている). 4. おわりに 以上、本稿では敬語動詞を除く文語動詞 ( 正格活用の動詞 ) について、後続語を 含めた形での訳法を活用形ごとに示した 。紙幅の都合で古文にあてはめた場合の検 証ができないが、これについては別稿に譲りたい 。 また、本稿で提示した訳法を実際の 学習場面に持ち込んだときに、新たに 追加し たり修正したりすべきことがらも当然出てこよう. O. この点については、いずれ調査. 報告を行う予定である O. 参考文献. r. ス リ ー エ ー ネ ッ トワーク ( 2 0 1 2 ) みんなの 日 本 語 初級. I 第 2版』スリ ーエー ネッ ト. ワーク. r. 2 0l 3 ) み ん な の 日 本 語 初 級 E 第 2版』スリ ーエーネ ッ ト ス リ ー エ ー ネ ッ トワーク ( ワーク 内藤みち ( 2 0 0 6 a)I 賛 美 歌 を 歌 い 霊 性 を 生 み 高 め る た め に (上)一日本語学習 者の「主の祈. r. 8 3、p p . 2 6 5 2 8 7 り」の文語表現理解度-J 聖学院大学論 叢J1 内藤みち ( 2 0 0 6 b )I 賛美歌を歌い霊性を生み高めるために ( 中)一 文語語葉-文型 ( 動詞・. r. 9 ・1 、pp. 4 7 5 9 形容詞・名詞 ) の現代語への変換法一 J 聖学院大学論 叢J1 深津愛 ( 2 0l 3 )I 外国人留学生の文語文法-古語学習について考える(1)一 文語助動詞の場合. -Jr 文学. 門/. ny. (1 5 6). ・芸術・文化J2 5 1、pp. l2 8( 7 5) 1 1 4( 8 9).

(15) 文学-芸術・文化/第. 25巻第 2号 /2014.3. 注 1 例えば、『ビジュアル図解 古文単語j ( 池 田修二著、学研教育出版、 2 0 1 1年)は 、「 そ の語が内包している意味も合わせて理解する J( p. 9) ことの重要性を説き、各語につい て基本や本質となる意味(スキーマにあたるものと言えようか)を中心にして多様な現 代語との対応を図によって示しており、非常に分かりやすい 。 もっとも、こうした参考 書や古語辞典を使いこなすには、動詞の活用についての知識も必要である。そのために も、本稿では活用に注目して考察を行う. D. 2 敬語動詞の場合、その語の意味(現代語訳)を知ることが先決で、活用の学習はその次 にくることがらであると考え、本稿の考察対象から外すことにした 。 もっとも、意味を 知れば、本稿で提示する活用表や訳法を手がかりに、現代語訳に臨むことができょう. D. 3 コーパスの「語葉素 J項目の数による O なお、コーパスでは語葉素欄の動詞が現代語の. 語形で示されるが、本稿では歴史的仮名遣いの文語語形に改めである D また、「来る 」 「為る Jと表示されるものについてはそれぞれ「く. Jr す」とするなど、平仮名表記に改. めたものがいくつかある D いずれも、学習者が古語辞典等を参照する際の便宜を考えて のことである O. 4 コーパスでは、 「蹴る J4例の他に「ヲ│き着る J3例がある が、上一段活用に分類すべき 動調であろう. 5. O. 分類間違いと思われるため、本稿では省いた 口. r 日本語文法大辞典j (明治書院、. 2 0 0 1年) r しのぶ J項では、上二段「忍」と四段「偲」. とが意味の近さゆえに時代とともに混用され、結果四段化したと説明している O また、 上二段型の用法は、現代語では. i (…するに)しのびない」の形で残るとして いる. D. 6 方言では現在も用いられるが、多くの日本語学習者が習得している語とは言えない。. 7 注 4で指摘した「ヲ│き着る J3例は、すべて「て Jが後続している 。 よって、 表 lでは、 コー パスで示される 上一段活用連用形の 4 3 3例に 3例を足した 4 3 6例を、また総数は. 2 5 9 7例に 3例を足した 2 6 0 0例を 挙げた 。 また、コーパスでは 「ク語法」とされるもの がいくらかあるが、これらは表に反映させていない 。表 lの目的は、厳密に精確な数値 を示すことではなく、後続語の出現傾向を把握することにあるからである O. 8 本稿では、現代語の語形等の名称には、基本的にスリーエーネットワーク ( 2 0 1 2 ) ( 2 0l 3)の巻末 「 動詞のフォーム 」 に使われている名称を用いる. D. 9 i 主8に同じ。. -78-. (1 5 7).

(16) 外国人留学生の文語文法・古語学習について考える ( 2 ) 深津. 1 0 平仮名表記活用表では、活用の種類ごとに活用行の異なる複数の語を例示することがあ るO 活用の形式そのものを知るには分かりやすいのだが、活用表を手がかりに辞書等を 用いることを想定すると、いくつもの表からなる動詞活用表はかえって使いにくいと考 える 口. 1 1 後続語と合わせた現代語訳を、「あらば→あればJI ありけり→あった」のように、 1つ ずつ覚えていくことも無理ではない 。. 1 2 I みゆ /みえる」に含まれる可能の意味が、 〈 意向〉 にはそぐわないということである. O. たしかに「見えるようにしよう」などの表現で 〈 意向〉 に近い意味を示すことはできる が、それが 〈 意向〉の「見ょう 」 と同等の意味的価値を持つとは思えない 。. 1 3 スリーエーネットワーク ( 2 0l3)の「動詞のフォーム J(pp. 22 2 2 2 3 ) では、 〈受身・尊 敬〉の語形として「しなれます J(死なれます) を挙げつつも、「尊敬には使わない」と 注記している O 本稿の例示もそうした説明の仕方に倣う 。. 1 4 深津 ( 2 0l3)p. l2 2( 8 1)を参照されたい 。 1 5 本来であれば、助詞における優先すべき学習項目を併せて考えるべきところだが、今は 筆者にその用意がない 。別稿にて検討したい 。. (1 5 8). 77-.

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参照

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