〈論文〉ロジカル・シンキングとしての3分割法
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(2) 第59巻. プ. 筆 者 は,1998/4に. ロ. 第2号. ロ. ー. グ. 中 央 経 済 社 か ら 「読 み ・書 き ・発 想 す る 技 術 」 と い う3分. 割 法 の本 を. 出 版 し た 。 今 か ら14年 前 の こ と で あ る。 当 時 は,「 知 の 技 法 」 ブ ー ム で,「 知 の ○ ○ 」 と か 「○ ○ の 技 法 」 な ど の 題 名 の 本 が 数 多 く 出 版 さ れ て い た 。 「ロ ジ カ ル ・シ ン キ ン グ 」 と い う 名 前 を 付 け た 本 は,こ. の世 に出現 して い な か った 。. 嚇 劇:婁1二 」:愚置 隔o口 引 トレー=,ケ. み書 ぎ. 購 術 ぬ 一. 一・一 司. ・. "㌔:'"丼. L. 隔. 左:市 毛 明 著,中 央 経 済 社,1998年 図13分. 右:照 屋 華 子 ・岡 田 恵 子 著,東 洋 経 済 新 報 社,2001 割 法 の 本 と ロ ジカ ル ・シ ンキ ング の 本. わ が 国 に 「ロ ジ カ ル ・シ ン キ ン グ 」 と い う言 葉 が 現 れ て,「 知 」 ブ ー ム か ら 「ロ ジ カ ル ・ シ ン キ ン グ 」 ブ ー ム に 代 わ っ た き っ か け は,『 ロ ジ カ ル ・ シ ン キ ン グ 』(照 屋 華 子 ・岡 田 恵 子(1),東. 洋 経 済 新 報 社,2001/5)の. ン キ ン グ」 を 説 い た 本(2)は,こ と こ ろ が 不 思 議 な こ と に,上 葉(ロ. ジ カ ル ・シ ン キ ン グ)が. 出 版 か ら で あ る 。 現 在 約100冊 こ か ら始 ま り,今. を 超 え る 「ロ ジ カ ル ・シ. も って ブ ー ム は去 ろ う と して い な い。. 記 の 「ロ ジ カ ル ・シ ン キ ン グ 」 の 中 に は,一. 言 も,こ. の言. 見 当 た ら な い 。 照 屋 華 子 ・岡 田 恵 子 が 使 っ て い る の は,「 ロ. ジ カ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン」 と い う言 葉 で あ る 。 こ の 本 の 命 名 の 経 緯 を 詮 索 す る つ も り は な い が,本 ー96(494)一. 来 は 「ロ ジ カ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ.
(3) ロ ジ カル ・シ ンキ ン グ と して の3分 割 法(市 毛). ン」 が 正 し い 題 名 だ っ た の で は な い か と 推 察 す る 。 だ が そ の 言 葉 で は ア ピ ー ル 度 が 低 い と 考 え ら れ た 結 果 だ と思 う。 そ れ に し て も,こ 引 き起 こ し た の だ か ら,命 と こ ろ が,筆 手 法 が,ロ. の 命 名 は 日本 人 の 心 を 魅 惑 し て,一 大 ブ ー ム を. 名 者 は 誰 だ か 知 ら な い が,二. 者 が こ こ で 力 説 した い こ と は,筆. 人 の 著 者 も驚 いた こ とだ ろ う。. 者 の 考 案 ・開 発 した. 「3分 割 法 」 と い う. ジ カ ル ・シ ン キ ン グ そ の も の だ っ た の だ 。 当 然 な が ら 筆 者 は 「読 み ・書 き ・発. 想 す る技 術 」 を 執 筆 し た と き,3分 な か っ た 。 後 年,ロ 則 」 に触 れ て,初. 割 法 が ロ ジ カ ル ・シ ン キ ン グ の 一 技 法 だ と 思 っ て も い. ジ カ ル ・シ ン キ ン グ の 重 要 な 基 準 で あ る 「MECE(ミ め て3分. 割 法 の 基 本 的 ル ー ル 「3分 割 法 の3原. ッ シ ー)の. 則 」 が,そ. 法. れ に極 めて 酷. 似 して い るの を知 った の だ った。 筆 者 が3分. 割 法 を 考 案 し た の は,1985(昭. 書 き方 」(講 談 社 現 代 新 書,1965)の ー ク シ ー トの 発 想 を 得 た 1990年. 和60)年. 第1章. 「現 代 文 の. 「3と い う数 字 の 神 秘 」 を 読 ん で,3分. 割法 ワ. 。初 め は 手 書 き の ワ ー ク シ ー トで,自 家 薬 籠 と して 使 っ て い た が,. に近 畿 大 学 に 教 師 と して 移 籍 して か ら,本. を 教 え る と,信. に 遡 る 。 扇 屋 正 造(3)の. 格 的 に 使 い 出 した 。 学 生 た ち に3分. じ ら れ な い ほ ど の 効 果 が 発 現 した 。 学 生 は3分. 割 法 を 使 う こ と で,今. 割法 まで. 書 け な か っ た 文 章 を,ま る で 奇 跡 の よ う に 容 易 に 書 く こ と が で き る よ う に な っ た 。しか も, 習 い 出 し て2週. 間 と 掛 か ら な い 短 時 間 に で あ る 。 学 生 は,そ. れ を 「市 毛 マ ジ ッ ク 」 と 呼 ぶ. よ う にな った。 ロ ジ カ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン と は,自 で あ る。 伝 え る と い う行 為 は,基 え る こ と も あ る が,や. ・ 一. 本 的 に 言 葉 を 媒 体 と す る 。 例 外 的 に,身. 振 り手 振 りで 伝. は り正確 に伝 え る に は言 葉 が 必 要 で あ る。. ミ ー. 期 せ ず し て,3分. 分 の 思 い を 相 手 に 極 あ て 解 りや す く伝 え る こ と. ・ ンモ1;{総llll卿. 割 法 は 上 記 の ロ ジ カ ル ・ラ イ テ ィ ン グ と ロ ジ カ ル ・プ レゼ ン テ ー シ ョ. ン を レ ベ ル ア ッ プ す る 手 法 で あ る こ と が,多 読 者 に 混 乱 を 招 くか も知 れ な い が,ロ. くの 実 験 で 証 明 さ れ た 。. ジ カ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン は,わ. が 国 で は,ロ. ジ カ ル ・シ ン キ ン グ と 同 意 語 で あ る。 こ の 論 文 は,ロ. ジ カ ル ・シ ン キ ン グ と は 何 か?3分. カ ル ・シ ン キ ン グ の 一 手 法 か?を. 割 法 と は 何 か?な. 説 明 す る 。 そ の 後,3分. ぜ3分. 割法が ロジ. 割 法 を どの よ う に体 得 す べ きか. の 学 習 法 を 解 説 す る。 手 法 は 知 識 と して 覚 え て も 何 の 役 に も 立 た な い 。 体 で 覚 え る べ き な の で あ る。 つ ま り体 得 し な け れ ば 役 に 立 た な い 。 97(495).
(4) 第59巻. 次 に,3分. 第2号. 割 法 に よ る 文 章 作 成 法 を 解 説 す る 。い わ ゆ る ロ ジ カ ル ・ラ イ テ ィ ン グ で あ る 。. 実 を い う と,私. は 大 学 に 移 籍 し て15年 の 教 員 時 代 に,5冊. き上 げ た 。 だ が3分. 割 法 を も っ て す れ ば,さ. シ ー トさ え 完 成 す れ ば,後 そ し て 最 後 に,3分. ほ ど の 労 苦 は 感 じな か っ た 。3分. 割法 ワーク. の 文 章 化 な ど はす こぶ る容 易 で あ る。. 分 の 主 張 を 認 め さ せ る か?の. 大 学 を 退 任 し て か ら,筆. 方 法 論 で あ る。. 者 は 数 多 くの 社 会 人 に3分. 割 法 を 教 え 始 めた 。 そ れ は単 な る知. に 刻 み 込 む 指 導 法 で あ る 。 講 義 だ け な ら せ い ぜ い1日. あ ろ う。 編 み 出 し た 方 法 は,メ れ を 評 価 し,詳. 数 十 の 論 文 を書. 割 法 に よ る ロ ジ カ ル ・プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン を 解 説 す る 。 い か に 意 思. 決 定 者 を 納 得 さ せ,自. 識 の 伝 授 で な く,体. の 単 行 本(4)と. ー ル の 添 付 方 式 を 使 っ て 出 題 し,作. 細 な コ メ ン トを 書 き,受. ル ー プ 内 で は 作 品,評. 価,コ. 返 す の で あ る。 自 称,寺. 講 者 に 送 る 。 少 人 数(6人. も あれ ば十 分 で. 品 を 送 っ て こ さ せ,そ が 理 想 的 一 後 述)の. グ. メ ン トは 全 部 公 開 す る 。 こ れ を 半 年 掛 け て 何 度 も 何 度 も 繰 り. 子 屋 式3分. 割 法Eラ. ー ニ ン グ で あ る 。 こ の 論 文 で は,3分. 割法 に. よ る ロ ジ カ ル ・ラ イ テ ィ ン グ や ロ ジ カ ル ・プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン の 指 導 法 の 内 容 を 解 説 す る 。 以 上 が,こ が,3分. の 論 文 の あ ら ま しで あ る。 も ち ろ ん,3分. 割 法 ワ ー ク シ ー トを 載 せ る の は 徒 に 紙 数 を 増 や す だ け な の で 割 愛 した 。. 1.ロ. 1.ロ (1)ロ. 割 法 を 使 っ て 制 作 した も の で あ る. ジ カ ル ・ シ ン キ ン グ3分. 割 法 につ い て. ジ カ ル ・シ ン キ ン グ と は 何 か? ジ カ ル ・シ ン キ ン グ=ロ. ジ カ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン. ロ ジ カ ル ・シ ン キ ン グ と い う言 葉 は,わ. が 国 で 作 ら れ た 和 製 英 語 で あ る。言 葉 通 り の 「論. 理 的 思 考 」 と か 「論 理 的 思 考 法 」 で は な い 。2001年5月,経. 営 コ ンサ ル テ ィ ン グ会 社 マ ッ. キ ン ゼ ー ・ア ン ド ・カ ン パ ニ ー の 照 屋 華 子 と 岡 田 恵 子 が 出 版 し た 「ロ ジ カ ル ・シ ン キ ン グ」 が,そ. の 言 葉 の 発 祥 で あ る。. ロ ジ カ ル ・シ ン キ ン グ は,こ 意 味 す る。 い か に も 哲 学 的,論. の 本 の 中 で 説 か れ て い る ロ ジ カ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 理 学 的 雰 囲 気 を も た らす 「論 理 的 思 考(法)」. と訳 す るの は. 間 違 い で あ る。 ロ ジ カ ル ・シ ン キ ン グ ー ロ ジ カ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン だ か ら,日 は,差. し詰 め 「筋 の 通 っ た 表 現 法 ・プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 法 」 と い う べ き で あ ろ う 。. (2)「. 筋 の通 った」 とい う意 味. 本語で. マ ッ キ ン ゼ ー 社 の 主 張 す る 概 念 は,「 常 に 全 体 を 認 識 さ せ た 上 で 部 分 を 説 明 す る 」 と い う 98(496).
(5) ロ ジ カル ・シ ンキ ン グ と して の3分 割 法(市 毛). も の で あ る。 イ 府轍 的 ・鳥 轍 的 に 全 体 を 把 握 さ せ て,問. 題 とす る対 象 の 位 置 づ けを 認 識 させ. る と言 い 換 え る こ と が で き る。 簡 単 な 比 喩 的 表 現 を 使 え ば,日 畿 大 学 本 部 キ ャ ン パ ス を 説 明 す る 場 合,地. 本 を 知 ら な い 外 国 人 に,近. 球 の ア ジ ア 地 区 を 説 明 し,そ. の 中の 日本 ⇒ 関 西. ⇒ 大 阪 府 ⇒ 東 大 阪 市 ⇒ 近 畿 大 学 本 部 キ ャ ン パ ス を 説 明 す る と 考 え れ ば よ い 。 も ち ろ ん,相 手 に よ っ て 出 発 点 は 違 う に し ろ,初. め か らキ ャ ンパ スを 説 明 す るの は効 果 的 で な い。. マ ッ キ ン ゼ ー 社 の 照 屋 華 子 と 岡 田 恵 子 の 著 した 「ロ ジ カ ル ・シ ン キ ン グ 」 よ り さ ら に 数 年 前 の1999年. に,同. じ く マ ッ キ ン ゼ ー 社 の バ ー バ ラ ミ ン トが 「ピ ラ ミ ッ ド原 則 」(5)を 発 表. し た 。 邦 訳 の 題 名 は 「考 え る技 術 ・書 く技 術 」 だ が,本. 質 的 に は 「ロ ジ カ ル ・シ ン キ ン グ」. で あ る。当 然 の こ と だ が そ こ で も一 切 ロ ジ カ ル ・シ ン キ ン グ と い う 言 葉 は 使 わ れ て い な い 。. (3)ロ. ジ ッ ク ・ツ リ ー と 「MECEの. 法則」. ロ ジ カ ル ・シ ン キ ン グ の 中 核 的 手 法 は,ロ 昔 か ら使 わ れ て き た も の で,あ ブ ・テ ー マ に 分 解(あ. る 問 題(テ. る い は 分 割)す. ジ ッ ク ・ツ リ ー(図2)で ー マ)を. あ る。 そ の 言 葉 は,. 分 析 す る に 当 た っ て,そ. れを複数の サ. る 。 そ れ ぞ れ の サ ブ テ ー マ を 更 に 分 解(分. サ ブ ・サ ブ テ ー マ を 作 っ て い く手 法 で あ る 。 「ピ ラ ミ ッ ド原 則 」(図3)も. 割)し. て,. ま っ た く 同 じ考. え で あ る。 マ ッ キ ン ゼ ー 社 は,「MECEの 解(分. 割)し. 「MECE(ミ. て い っ て は 論 理 的 な ツ リー 構 造 に な ら な い と い う 考 え 方 か ら で あ る 。 ッ シ ー)」 と は"MutuallyExclusiveCollectivelyExhaustive"の. 「そ れ ぞ れ が 重 複 す る こ と な く,全 「MECEは. 法 則 」 と い う分 割 の 基 準 を 作 っ た 。 単 な る 思 い つ き で 分. こ と で,. 体 集 合 と し て モ レ が な い 」 と い う意 味 で あ る 。. 単 純 な 集 合 に 関 す る 概 念 で あ り ビ ジ ネ ス に お け る 問 題 分 析 を 行 う上 で 重 要. な 考 え 方 で あ る。 Mutually=相. 互 に,Exclusive=排. 他 的 で,Collectively=集. 99(497). 合 的 にExhaustive=網. 羅的.
(6) 第59巻. 図2ロ. ジ ック ツ リー 法 概 念 図. 図3ピ. 要 す る に 「MECEの る こ と が な く(こ. 法 則 」 と は,複. れ を 排 他 的 と い う),テ. 口 や 文 章 で 述 べ る の は 簡 単 だ が,こ. 2.3分. 割 法 と は 何 か?. (1)偉. 大 な る サ ン ー3一. 第2号. ラ ミ ッ ド原 則 概 念 図. 数 に 分 解 さ れ た サ ブ ・テ ー マ が,お. 互 い に重 複 す. ー マ を漏 らさず に カバ ーす る とい う こ とで あ る。. れ を 分 割 の 際 「厳 守 せ よ 」 と な る と,な か な か 難 し い 。. 扇 屋 正 造 の 著 書 「現 代 文 の 書 き 方 」 に 「3と い う 数 字 の 神 秘 」 と い う 章 が あ る 。 ま た 飛 100(498).
(7) ロ ジ カル ・シ ンキ ン グ と して の3分 割 法(市 毛). 岡 健 の 「3の 思 考 法 」,「 も の の 見 方 考 え 方 表 し方 」(6)で. も,3と. い う数 字 が 持 つ 神 秘 性 ・. 偉 大 性 を 記 述 し て い る。 そ れ は だ い た い 次 の よ う な 事 柄 で あ る 。 ①. 「3つ の こ と を 話 し ま す 」 と 言 っ て 話 す と,聴. ②3つ. の事柄 は. ⑧3つ. は 最 も 安 定 し た 数 字 で,あ. し か し,残. 「 記 憶 に 残 り や す い 」(標 語 は3つ. の キ ー ワ ー ドで). ら ゆ る 事 柄 は3つ. で表現可能で ある. 者 は 大 学 で 数 千 人 の 学 生 に 実 験 して み た 。 そ して,こ. 有 効 で あ る と確 信 し た 。 「報 告 書 は 必 ず3つ. (2)ロ. 「 受容力」が増 す. 念 な が ら こ れ を 科 学 的 に 実 証 した 文 献 は 見 当 た ら な い 。 い わ ゆ る 経 験 か ら割. り 出 し た 説 で あ る が,筆. 島 龍 三(7)の. き手 の. の考え方が. に ま と め よ 」 と 指 示 した 元 伊 藤 忠 商 事 会 長 の 瀬. 話 は有 名 で あ る。. ジ ッ ク ・ツ リー か ら3分. 割 法 ワ ー ク シ ー トヘ. シス テ ム エ ン ジニ ア が シ ステ ムを 構 築 す る際. 必 ず 記 述 しな け れ ば な ら い の が. ム 設 計 書 」 で あ る。 こ の シ ス テ ム 設 計 書 を ど の よ う に 記 述 す る か?と. 「シ ス テ. い う絶 対 的 な基 準 は. 存 在 し な い 。 し か し コ ン ピ ュ ー タ の ソ フ トウ ェ ア を 「ど の よ う な 構 造 で 」 「ど の よ う な 処 理 を 」 「な ぜ そ の よ う な 処 理 を す る か 」 を 正 確 に 記 述 す る こ と は 必 須 条 件 で あ る 。 か つ て 構 造 化 設 計 が 騒 が れ た 時 代,IBM社. は. 「Hipo(ハ. イ ポ)」(8)と. い う設 計 書. の 書 き方 の 基 準 を 示 し た こ と が あ る。こ の 書 き 方 は,全 体 構 造 を 階 層 的 に 区 分 け して い き, 最 終 的 に は1個. の プ ロ グ ラ ム モ ジ ュ ー ル ま で 分 解 して い く方 法 で あ っ た 。 ま さ し く ロ ジ ッ. ク ・チ ャ ー トを 設 計 書 の 基 本 に 持 っ て き た 画 期 的 な 記 述 法 で あ っ た 。 しか し,コ タ ユ ー ザ で,Hipoを. 自 社 の 標 準 に した 会 社 は 皆 無 に 近 か っ た 。 そ の 理 由 は,分. ン ピュ ー 割の数. を 自 由 に し た た め,逆 に 複 雑 化 を 招 い た た め で あ る 。今 や 画 期 的 な 記 述 法 は 伝 説 と 化 し た 。 筆 者 が 考 案 し た の は,(1)の3項. 目 の 効 用 を,ロ. ジ ッ ク ・ツ リ ー 法 に 適 用 し た こ と で あ. る。 こ れ が 筆 者 が,そ ①. の 効 用 を 主 張 す る3分. ロ ジ ッ ク ・ツ リー 法(ピ. 割 法(図4)で. ラ ミ ッ ド原 則)と. ②3分. 割 ロ ジ ッ ク ・ツ リー を3分. ⑧3割. 法 ワ ー ク シ ー ト作 成 の ル ー ル(「MECEの. あ る。 「3の 効 用 」 を 合 成 さ せ た. 割 法 ワ ー ク シ ー ト(図5)に. 101(499). す る. 法 則 」 の 遵 守 が 容 易 に 可 能 に な る).
(8) 第59巻. レ ベ ルO. 第2号. フー一一マ. 國. 一 ・. 1. ↓ レベ ル 旦. 2. 1. 皿. 皿. 註. ↓. ll12. ↓. lll31. ⊥ L. ■一. 」_. L. ⊥. 一. 一. レベ ル3. 一 ≠+← ω(2)㈹ 図43分. も し,IBM社. 割 ロ ジ ッ ク ・ツ リー(3に. の 開 発 し たHipoが,す. 期 的 な 設 計 記 述 法 と し て,今. 図5(1):3分. 限 定 す る). べ て 分 割 を3つ. で も 残 っ た と 思 う が,ど. に 限 定 し た と し た ら,よ. り画. う だ ろ う か?. 割 法 ワー ク シー ト(レ ベ ル2ま で の ワー ク シー ト). 日付. 氏名 1. 1. レベ ル1. レベル2. 2 3. 1. H. 2 3. 1. 皿. 2 3. 102(500). 市毛. 明.
(9) ロ ジ カ ル ・ シ ン キ ン グ と し て の3分. 図5-(2):3分. 割 法 ワ ー ク シ ー ト(レ. (1) レ ベ ノレ1. 1. レベ ル2. レベ ル3. (2) (3) (1). 1. 2. (2) (3) (1). 3. (2) (3) (1). 1. (2) (3) (1). H. 2. (2) (3) (1). 3. (2) (3) (1). 1. (2) (3) (1). 皿. 2. (2) (3) (1). 3. (2) (3). 103(501). 割 法(市. ベ ル3ま. 毛). で の ワ ー ク シ ー ト).
(10) 第59巻. (3)3分. 割 法 ワ ー ク シ ー ト作 成 で の3原. 第2号. 則. 3分 割 法 ワ ー ク シ ー ト作 成 の ル ー ル と して,筆 を 作 っ た(後. こ の3分. 年,こ. れ が 「MECEの. と い う こ と は,と. 則 」 と い うル ー ル. 法 則 」 に 酷 似 して い る こ と を 知 っ た)。. 割 法 の 原 則 を 筆 者 が 考 え た の は,ま. る前 で あ る。 し か し,い. 者 は 「3分 割 法 の3原. だ わ が 国 に 「MECEの. 法 則 」 が 紹 介 され. か に 両 者 が 酷 似 して い る か 両 者 を 比 較 した ら 分 か る は ず で あ る 。. り も な お さ ず,3分. 割 法 は ロ ジ カ ル シ ン キ ン グ の1技. 法 で あ る こ とが わ. か る。. 3.3分 (1)手. 割 法Eラ. ー ニ ン グ と は 何 か?. 法 は 頭 で な く体 で 思 え な くて は 使 え な い. 世 の 中 に手 法 と 称 す る も の は 数 多 く存 在 す る 。 主 と して 発 想 法 と して 括 ら れ る も の が 多 い が,川. 喜 田二 郎 の. 「KJ法. 」(9)が. 有 名 で あ る。 そ の ほ か 中 山 正 和 の 「NM法. ケ プ ナ ー と ト リ ゴ ー に よ る 「ケ プ ナ ー ・ ト リ ゴ ー 法 」(11)な し か し,こ. どで あ る。. の 種 の 「手 法 」 と い う も の を 真 に 活 用 す る こ と は,容 104(502). 」(10),. 易 で はな い。 その 名 前.
(11) ロ ジ カル ・シ ンキ ン グ と して の3分 割 法(市 毛). や 効 用 を 知 識 と し て 持 っ て い る 人 は 数 多 く い る 。 だ が,そ. の 手 法 を 使 い こ な して 成 功 し た. と い う事 例 を あ ま り 聞 い た こ と が な い 。 つ ま り手 法 と い う も の は, ①. 基 本 的 に1つ の 知 的 手 法 を,完. ②. 知 的 手 法 は,知. 全 に 身 に つ け る(体. 得 す る)こ. と が,重. 要 で あ る。. 識 と して覚 えて も役 に立 た な い 。 「 知 っ て い る 」 だ け で は,逆. にマイ. ナ ス に な る場 合 も あ る。 ⑧. 知 的 手 法 は,無. 意 識 にで も 自在 に使 え る よ う に す るべ きで あ る。 武 道 の 達 人 や ス ポ ー. ツ の プ ロ の よ う に。 上 記 の3つ. は,筆. 者 が 数 多 くの 手 法 の 研 修 を 受 け,実. す る こ と で あ る。 シ ン プ ル な 手 法 で あ っ て も,無. 際 に そ れ を 使 用 した 経 験 か ら主 張. 意 識 に どん な 場 合 で も活 用 で き る こ とが. 大 事 な の だ 。 言 い 換 え れ ば 「体 得 」 す る こ と で あ る 。 だ が,体. (2)コ. 得 す る方 法 が 問 題 で あ る。. ー チ につ いて トレー ニ ン グが 必 要. 上 記(1)の. ③ で 「知 的 手 法 は武 道 の 達 人 や ス ポー ツの プ ロの よ う に」 と記 述 したが,. 武 道 の達 人 や ア ス リー トた ちが 道 を 極 め るた め に は,ど う い う プ ロセ スを 辿 った か を考 え る必 要 が あ る。 彼 らは,コ ー チ につ い て 基 本 を 叩 き込 まれ,訓 練 に次 ぐ訓 練 を して き た。 知 的手 法 と言 え,ト. レー ニ ン グを 経 ず して 体 得 しよ う とす るの は不 可 能 で あ る。 そ こで. 筆 者 が考 案 した 「寺 子 屋 式3分 割Eラ ①3分. 割 法体 得 の 目的 は 「MECEの. ーニ ング」と名 付 けた トレー ニ ン グ方 法 を 紹 介 す る。 法 則 」 を完 壁 に理 解 し,そ の上 で 分 か りや す い文 章. の 書 き方 を習 得 す る こ と ②. コー チ は,「課 題 出 題 ⇒ 作 品 評 価 ⇒ 評 価 と コ メ ン ト」を 時 間 を掛 け て繰 り返 し,少 人 数 の グル ー プ単 位 で 作 品,評 価,コ. ⑧. メ ン トを公 開 す る. 受講 者 は最 初 に知 的 手 法 の 受 容 の ため,「 素 直 な気 持 ち」 に な る必 要 が あ る. (3)3分. 割 法Eラ. ー ニ ン グの 方 法. 筆 者 が 数 多 くの 実 験 を 重 ね て,最 も効 果 的 と考 え ら れ る3分. 割 法 の ト レ ー ニ ン グ 方 法 は,. 次 の よ うな もの で あ った。. ①. 寺 子 屋 式Eラ. 1)6人. ーニング. の グ ル ー プ を 作 る 。 同 じ会 社 内 の 社 員 を 教 育 す る 場 合 は,だ. いた い似 た よ うな ポ ジ. シ ョ ン の 人 で グ ル ー プ を 作 る。 2)研. 修 期 間 は 約6か. 月 。 最 初 の キ ッ ク オ フ と 中 間,最 105(503). 終 に 集 合 教 育 を 行 う。.
(12) 第59巻. 3)集 合 教 育 で は,3分. 第2号. 割 法 の理 論 を講 義 して,簡 単 な実 習 とそ の公 開講 評 を行 う。. 4)集 合 教 育 で 教 え た理 論 を体 得 す る た め に,メ ール で課 題 を 出題 す る。 5)受 講 者6人. は課 題 作 品 提 出 日ま で課 題 に取 り組 む。一 般 にそ の 期 間 は2週 間 と して い る。. 6)締 切 日まで に,受 講 者 は課 題 作 品 を講 師 に添 付 して メ ー ル で送 って くる。 7)講 師 は,受 信 した 各 メ ンバ ー の 作 品 を 綿 密 に チ ェ ック して,約1週 評 価 点,詳 細 な コ メ ン トを 付 けて,全. 間後 の評 価 日ま で に,. メ ンバ ー の 作 品 ・評 価 点 ・コ メ ン トを 一 括 して メ ン. バ ー全 員 に送 信 す る。ま た 評 価 一 覧 表 ・評 価 基 準 ・総 評 な どの フ ァイ ル も 同時 に送 信 す る。 要 す る に6人 の メ ンバ ー は 全 員 が,す べ て を 知 る こ と にな る。 8)4)か. ら7)ま で を次 回 の集 合 教 育 ま で5回 か ら6回 繰 り返 す 。. 9)最 終 の集 合 教 育 は,中 間 集 合 教 育 で す で に指 導 した 「3分 割 法 に よ る問題 分 析 」の 最 終 課 題 の作 品 を 発 表 す る。 メ ンバ ー が 同 じ企 業 の 社 員 の 場 合,だ. いた い 「会 社 の 問 題 と そ の. 解 決 策」 とい う提 案 作 品 にな る。 した が って 必 ず そ の 企 業 の 経 営 者 た ちが 参 加 して,終 了 後 そ の テ ー マ で デ ィ スカ ッ シ ョンす る こ と にな る。. ② 寺 子 屋 式Eラ. ー ニ ン グの 効 果. 1)ス タ ー トは き わ めて 易 しい課 題 か ら トレーニ ング を始 め る。しか も文 章 を 書 くこ とが 苦 手 と思 って い る人 で も,意 識 せ ず にす らす ら と長 文 を 書 くこ とが 可 能 な 「市 毛 マ ジ ック」 を体 験 して も ら う。 この効 果 は絶 大 で あ り,苦 手 意 識 克 服 と と も に数 多 くの 副 産 物 を得 る こ とが で き る。 2)メ. ンバ ー全 員 の作 品 ・評 価 ・コメ ン トを 同一 グ ル ー プ の受 講 者 が読 む こ とが で き る。 こ. れ は 予想 以 上 の効 果 で あ る。 まず 他 人 の ふ り見 て 我 が ふ り直 せ 。 メ ンバ ー 同士 が 深 く理 解 しあ い,同 士 意 識 が 強 化 され る。 そ して 素 直 な 競 争 意 識 で あ る。 た だ し,長 い実 験 の 結 果 か ら,グ ル ー プの メ ンバ ー 数 の最 適 値 は5名 か ら6名 で あ る こ とが わ か った 。 自分 以 外 の 5人 の作 品 を読 む の が だ い た い の 限 度 で あ る。 これ 以 上 にな る と,他 人 の 作 品 を 読 む こ と 自体 を放 棄 す る例 が 多 くな る。 さ り とて4名 以 下 とな る と少 な す ぎ る。 サ ン プル 数 が 少 な くて効 果 が半 減 す るか らで あ る。 3)寺 子 屋 と い う教 育 方 式 は,先 生 に対 して 複 数 名 の子 供 た ち が取 り囲 ん で,複 数 な が ら先 生 と生 徒 は1対1の. 関 係 を 保 つ。 誰 か を 先 生 が 教 え た り,褒 め た り,叱 った りす るの を 身. 近 な 関係 で見 る こ と ・聞 くこ とが で き る。 こ こ まで は無 理 だ が,ネ き るだ け近 づ け よ う と考 え た 結 果,こ の 方 式 が 最 善 と考 え た 。. 106(504). ッ トを 使 って それ にで.
(13) ロ ジ カ ル ・ シ ン キ ン グ と し て の3分. ,'受. 割 法(市. 毛). 講 者. 、. '. 、 '. 、. ③ 図7:寺. 子 屋 式Eラ ー ニ ング の 抽 象 図. 1)受 講 者 か ら講 師 へ の送 信 は,個 別 的 送 信 2)講 師 か ら受 講 者 へ の送 信 は,一 括 配 信 3)講 師 か ら受 講 者 個 人 に例 外 的 に個 別 送 信 を行 う こ と もあ る(個 人 的 ア ドバ イ ス な ど). H.3分. 1.3分. 割 法 に よ る文 章 作 成 技 法. 割 法 ワ ー ク シ ー トか ら 文 章 作 成 の プ ロ セ ス. 3分 割 ワ ー ク シ ー トを ま ず 書 く。 筆 者 の 提 唱 す る3分. 割 法 は,い. か な る 場 合 で も3分. 割. ワ ー ク シ ー トを 書 く こ と が 大 前 提 で あ る。そ し て 次 の よ う な プ ロ セ ス を 経 て 文 章 化 を 行 う。 (1)自. 分 で 満 足 で き る3分. (2)レ. ベ ル3ま は,文. (3)レ. (1)自. 割 法 ワ ー ク シ ー トを 完 成 す る 。. で の ワ ー ク シ ー トな ら,レ. ベ ル3の1行. を,原. 分 で 満 足 で き る3分. 則 と し て1パ. ベ ル2な. ラ グ ラ フ(段. 落)と. 割 法 ワ ー ク シ ー ト」 と は 何 で あ ろ う か?当. ら レ ベ ル1だ. け)。. す る文 章 に す る。. 然,3分. 割 法 の ル ール に従 っ. 心 者 に は これ が き ちん とル ー ル に沿 って い るか ど. 分 で は 判 断 で き な い の が 普 通 で あ る 。 した が っ て,そ. に な る。 し か し,コ. ベ ル 記 号 も含 め て). 割 法 ワ ー ク シ ー トの 完 成 す る. て い る こ と で あ る。 た だ ど う して も,初. は,自. レ ベ ル2(レ. 章 の 小 タ イ トル(小 見 出 し)と し て 使 う(レ. 「満 足 で き る3分. う か,自. ベ ル1と. ー チ を で き る 人 は,筆. れ を 指 導 す る コー チが 必 要. 者 と ご く限 ら れ た 人 た ち だ け で あ る 。 現 時 点 で. 分 で 学 び 自 分 で 習 熟 す る ほ か 道 は な い 。 そ こ で 可 能 な 限 りル ー ル に 沿 っ た3分. ワ ー ク シ ー トを 書 く場 合 の 心 得 を 記 述 す る 必 要 が あ る(こ 107(505). こ で は レベ ル3ま. で の3分. 割法 割法.
(14) 第59巻 ワ ー ク シ ー トを 取 り上 げ る)と ①. ②. 考 え た。. ま ず レ ベ ル1の3つ. の 項 目 の 設 定 は,こ. に,何. を 訴 え る か?を. の 目 的 で,何. レ ベ ル1の た だ し,9つ. 設 定 が 済 ん だ ら,そ の 項 目 が 「MECEの. ッ ク す る こ と。 レ ベ ル1,2の ③. 最 少 項 目 の レ ベ ル3は,具. 第2号. の ワ ー ク シ ー トに よ っ て 書 か れ る 文 章 を 誰. 念 頭 に置 いて 行 う こ と。. れ ぞ れ の レ ベ ル2も. ① と 同様 な 気 持 ちで 行 う こ と。. 法 則 」 で 分 割 さ れ て い る こ と を,き 項 目 は,包. ちん と チ ェ. 括 的 ・抽 象 的 表 現 で よ い 。. 体 的 で 読 ん だ 人 が,脳. 裏 に 明 確 な イ メ ー ジ を 浮 か べ られ. る よ う に 記 述 す る こ と。 そ し て,あ ル(図8)は,筆. 割 法 ワ ー ク シ ー トを 参 考 に す る しか な い 。 次 頁 の サ ン プ. 者 が 指 導 した 受 講 生 の 中 か ら 選 ん だ 。. し か し,こ き る が,無. と は 良 い 作 品 の3分. れ だ け で は 体 得 は 難 しい だ ろ う 。 一 応3分. 割 法 ワ ー ク シ ー トを 書 く こ と が で. 意 識 で も ワ ー ク シ ー トを 書 き 出 す ほ ど の レベ ル に は 到 達 で き な い 。. 108(506).
(15) ロ ジ カ ル ・ シ ン キ ン グ と し て の3分. 図83分. 割 法(市. 毛). 割 法 ワ ー ク シー ト優 秀 作 品. 整 理NO.:WDB1-2. 『自分 に関す るデ ー タベ ー ス』. 氏 名:MR.B.B. (1)○ ○ 県の か つ ての炭 鉱 町 に 姉 と妹 に挟 まれ た長 男 として生 まれ る 00県. □□市 で. 1 の幼少時代. (2)5歳 の 時5km先. の繁 華 街 に 自転 車 で行 くも母 親 にば れて 叱 られ る. (3)小 学 生 になっても 自転 車 が好 きで 帰 宅 が遅 れ 母 親 に叱 られ 続 ける. 1. 生い立ち. 2. (1)中 学 時代 は野 球 に熱 中 、生 徒 会 長 も務 め て今 までで 一番 のモ テキ ○ ○ 県 □□市 で 高校 は地元の県立の進学校。野 球部 には入らず受験勉強に専念 の 中 学 ・高 校 時 代 (2). (3)都会 に憧れを持つも、東京 は怖いので関西の大学 に進 学を決意 (1)世 界に出たいと国際関係学部 に入学するも、帰 国子女が多く劣等感 △ △ の○○ 大 学. 3 時代. (2) アル バ イトとサー クル に熱 中 し勉 学 は 疎か に。学 ぶ 悦 び を忘 れ る (3) 世界 は広 い 、とい うことだ け理 解 して 学 部 を卒 業。WDBに (1)配 属 はTT支. 1. TT支 店 時代. (2)入 社1∼2年. 店 。TT市 がIBA県. 就職. と初 め て知 るほ ど未 開 の土 地. 目は 対応 不 備 によるクレー ムが 多く上 司 を困 らせ る. (3) 3年 目時 に 、責 任 者 にな りたい と、後 輩 の 教 育係 も務 め 準備 期 間 に (1)4年 目に責 任 者 とな りSSへ 。人 生 初 の△ △ △ 。壮 大な 景 色 に感 動 社 会 人 になっ 2 SS支 店 時 代 て. H. (2)初 の管理職だが部下と市場に恵まれ業績は好調。目標を大幅達成 (3)次年度も順調 に業績達成できるはずが、1年で突然の異動 の辞令 (1) 5年 目でSTM支. 3. STM支. 店時代. 店 の 責任 者 に。部 下 の人 数 も増 え 、戸 惑 い の 日々. (2) 市場 規 模 も大 きくな り、緻 密 な計 画 、実行 を行 わ ない と通 用 しない (3) 不安 感 を払 拭 した い とい う思 い が 強まり一 念発 起 しWDBUに. 入学. (1)今年から人生初の電車通勤。初めて定期券を購 入し電車に乗る. 1. 私 の 日常 生 活. (2)最 近 携 帯 をスマー トフォンに替 えメー ル が 億 劫 にな り周 囲 か ら批判 (3) 自炊 をす るようシ ステ ムキッチ ンの家 を借 りるも、コンビニ 弁 当 の 日々 (1) よく晴 れ た休 日はドライブ に。一人 で 気 ままな 日帰 り観 光 を行 い楽 しむ. 皿. 私 の プ ライ ベ ー ト・ライフ. 2 私の趣味. (2)外 出 したくない ときは家 で読 書 。休 日は長 編 文 学 小 説 をじっくり読 む (3) 平 日の 夜 は 自宅 で晩 酌 。父親 の影 響 で水 割 りを飲 み 至福 のひ と時 (1)この先 しば らくはWDBで. 3 私の将来構想. もっ と活 躍 した い。活 躍 できるよう頑 張 りたい. (2)結婚 について現在悩み中。交際相手はいるも結婚に踏み切る勇気無 (3) 死 ぬ前 まで に は地 元 ○ ○ に帰 って 実家 で ゆっくりしたい と漠 然 と思 う. (2)タ. イ トル の 重 要 性. ロ ジ カ ル ・シ ン キ ン グ の 真 の 狙 い は 「分 か りや す い 表 現 」 で あ る 。 分 か りや す い 文 章 の 条 件 と し て,的 ベ ル1や. 確 な 内 容 を 要 約 した タ イ トル が 重 要 で あ る 。3分. レ ベ ル2の. 割 法 ワ ー ク シ ー トで の レ. 項 目 は,文 章 か ら要 約 す る の で な く項 目 か ら文 章 が 作 ら れ る の だ か ら,. 的 確 そ の も の で あ る。 -109(507)一.
(16) 第59巻. (3)パ. 第2号. ラ グ ラ フの 重 要 性. パ ラ グ ラ フ(Paragraph)と 最 小 単 位 は,セ. は,日. 本 語 で 段 落 と訳 す が,不. ン テ ン ス(文)で,セ. 正 確 な 日本 語 で あ る。文 章 の. ン テ ン ス の 終 わ り は,口 や 回 な ど で 示 さ れ る 。 そ の 上. 位 の単 位 が パ ラ グ ラ フで,複 数 の セ ンテ ン スの 集 合 で,纏. ま った 情 報 を 示 す 。 複 数 の パ ラ. グ ラ フの集 合 が文 章 で あ る。 日本語 で は文 章 と文 との 区 別 が 不 明 瞭 で あ る。 パ ラ グ ラ フは ,書 きだ し は必 ず1文 字 空 け る。 これ を 本 来,段 落 と呼 ぶ 。 パ ラ グ ラ フが 終 了 した時 は,行 の 途 中 で固(あ るい は?な ど)を 書 き,次 の パ ラ グ ラ フ は次 の行 か ら始 め な けれ ば な らな い。. (3)-1図9文. 章 事 例(パ ラ グ ラ フ の 意 味). 1.生. い立 ち. 1.上. 神 谷 小 学 校 ・若 松 台 中 学 校 時 代. 1昭 和42年. 春 、緑 に 囲ま れ た長 閑 な雰 囲気 の 堺 市立 上 神谷(に. 1自宅 か ら2km程. 一. わだ に)小 学 校 に入 学.1(. 離れ た小 高 い 山の 上 に位置 して お り、 いつ も道 草 を しなが ら通 って い た。k. ク ラス の人 数 は30数 人 の2ク ラ スだ け。 どの 学年 も同 じよ うに2ク ラス で 、 こ じん ま り と. (. した小 学校 だ っ た. 1年 生 の2学 期 の 始 ま る ころだ っ た と思 うが 、 担任 の 先生 か ら 「 学 級 委員 をす る よ うに」. ■ と告 げ られ た。1家に帰 って 母 にそ の こ とを伝 え る と、 非 常 に喜 ば れ た。1私が そ の様 子 を 見 ■. 1. て驚 くほ どの壼 び よ うであ っ た.1過 剰 な反 応 で あ った とは 思 うが 、 それ ほ ど壼 んで 寸、らえ. 「、 ll. ■. ■. 1た ので 私 も嬉 しくな り、一 生懸 命 学級 委 員 をや っ て いた こ とを思 い 出す。1 -一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. ■. ■ ■ ■. 第1パ. )第1セ. ンテ ン ス. レ 第2セ. ンテ ン ス. )第3セ. ンテ ン ス. ラグラフ. ■ ■ ■ ■. 1★3つ. とは 限 らな い。. 一 煽;二;;ガ]→ 函:璽 璽1矩f簗, ■. 1■_______」. (3)-2:長. いパ ラ グ ラ フの 場 合. パ ラ グ ラ フ が 長 く な りす ぎ た 場 合 は ,適 こ と に 夢 中 に な り過 ぎ て レ ベ ル3で 吸 す る の で,だ. い た い5行(200文. 当 な と こ ろ で,段. 落 を 付 け る 。 中 に は,書. く. 長 い パ ラ グ ラ フ を 書 い て く る 人 が い る。 段 落 で 一 呼 字)辺 り で 付 け る の が 良 い が,機. 械 的 に 同 じ行 数 で. 区 切 る と面 白 く な い 。 そ の 場 合 の パ ラ グ ラ フ は 前 の パ ラ グ ラ フ の 内 容 を 引 き 継 ぐ結 果 と 110(508).
(17) ロ ジ カ ル ・ シ ン キ ン グ と し て の3分. 割 法(市. 毛). な る。. 2.文. 章 作 成 に 際 して 銘 記 す べ き9ヶ. 条. 「自分 は 文 章 を 書 くの が 苦 手 だ 」 と言 う 人 が 意 外 に 多 い 。 逆 に 「自 分 は 文 章 を 書 く こ と に 自信 が あ る」 と 自 慢 す る 人 も ま れ に は い る が,こ. れ は 経 験 だ が,そ. う 言 う 人 の 文 章 が,. 名 文 と思 っ た こ と は な い 。ロ ジ カ ル ・シ ン キ ン グ の 観 点 か ら 見 た 名 文 の 条 件 は 歯 切 れ 良 く, 読 み や す い こ と。 個 々 の セ ン テ ン ス を2度. 読 み 返 す 必 要 の な い こ と(2度. 以上読み返 さな. い と 内 容 が 理 解 で き な い)。そ して 読 者 の 脳 裏 に 明 確 な イ メ ー ジ が 浮 か べ ら れ る こ と で あ る 。 文 芸 作 品 の 名 文 と は 類 を 異 に し,あ. く ま で 良 き コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 目 的 と した 文 章 で あ. る。 そ こ で,「 文 章 作 成 に 際 し て 銘 記 す べ き9ヶ の3分. 条 」 を 考 案 し た 。9ヶ. 条 と は,レ. ベ ル2ま. 割 法 ワ ー ク シ ー トに あ え て 纏 め た 。 記 憶 し易 い こ と を 考 慮 した こ と に も よ る 。 考 案. し た と言 う が,自. 分 の オ リ ジ ナ ル で は な く,様. 々な 文 献 か ら気 付 いた もの を メ モ した 中か. ら の エ ッ セ ン ス と言 っ て も 良 い(12)。. 文 章 作 成 に際 して銘 記 すべ き9力. ★ 皿. ★皿. 条. 市毛明作成. 1. 第1条. セ ンテ ンス(文)は 短 く書 け(複 文 で な く単 文 で). 2. 第2条. 文 は必 ず 主 語 一 つ と述 語 の セ ッ トで 書 け. 3. 第3条. 二 重 否 定 や あ い ま い な 表 現 は しな い こ と. 1. 第4条. 指 示代 名詞,指. 2. 第5条. 接 続詞 は で き る だ け 使 わ な い. 3. 第6条. 修 飾 語 は,で き る だ け 被 修 飾 語 の 近 くに. 1. 第7条. 「で あ る 調」 と 「で す ま す 調 」 の 混 合 使 用 禁 止. 2. 第8条. 「・ ・だ っ た で す 」,「 ・ ・か っ た で す 」 は 禁 止. 3. 第9条. (…. セ ンテ ンス の 留 ★1. で. 意点. 表現 の留意点. 使 って は い けな い表 現. 図10:9力. 。)「. 条 の 目次. 111(509). 示 語 は,で き る だ け使 うな. …. 。」. は(・. ・)。. 「 ・. ・ 」。.
(18) 第59巻. ★1.セ. ン テ ン ス(文)の. 第1条:セ. 第2号. 留意点. ンテ ンス(文)は 短 く書 け(複 文 で な く単 文 で). セ ンテ ン スは,で き るだ け短 い 方 が 良 い 。50文 字 が 目安 。朝 日新 聞 の コ ラム 「天 声 人 語 』 は,誰. にで も読 み や す く,わ か りや す い 。 また 複 文 はで き るだ け避 け る。 複 文 と は,英 語. な ら関係 代 名 詞 が含 まれ る文 章 だ。. 一一 つ た 一 一 一[:1潔:lll 上 の例 の よ うな短 い 複 文 は,わ. ざわ ざ単 文 に分 解 しな くて も よ いが,50文. 字以上の複文. は単 文 に分 けた ほ うが,わ か りや す い。 日本 語 の特 徴 は,文 を最 後 まで読 まな い と正 し く理 解 で きな い場 合 が あ る。 長 い文 だ と ど う して も読 者 に負 担 を掛 け る。 下 の 例 は,短 い例 だ が,そ れ で も最 後 まで 読 まな い と正 確 な意 味 が わ か らな い。 これ が 長 い 文 な らば 推 して 知 るべ しで あ る。 ①. 私 の妻 は,私 が 家 を 出 る と き,「 今 夜 は早 く帰 って来 て ね」 と言. ②. 私 の妻 は,私 が 家 を 出 る と き,「 今 夜 は早 く帰 って来 て ね」 と言 わ な か っ た1。. ③. 私 の妻 は,私 が 家 を 出 る と き,「 今 夜 は早 く帰 って来 て ね」 と言 い続 け た1。. 第2条. 文 は必 ず 主 語 一 つ と述 語 の セ ッ トで 書 け. よ く主 語 を 省 く例 を 見 か け る。 文 学 的 な 表 現 と 異 な り,ビ い よ う に必 ず 主 語 を 入 れ,し か も主 語1個 必 ず,こ. に 述 語1個. ジ ネ ス 文 章 は,誤. 解を招か な. の セ ッ トで 書 く こ と だ 。単 文 な ら ば,. の セ ッ トに な る。. 第3条:二 「…. た。. 重 否定 ⇒ 曖 味 な 表 現 は避 け る こ と. と い え な い こ と は な い 」 とか. 「そ う考 え ら れ な い こ と も な い 」 は 二 重 否 定 。 「そ う. い っ て も い い ん じ ゃ な い か?」. な ど は あ い ま い な 表 現 。 い ず れ も 「言 葉 を 濁 す 」 と い わ れ. る。 会 話 で 使 う 表 現 だ か ら,文. 章 で は出 て こな いの が 普 通 で あ る。. ★II.表. 現 の留 意 点. 第4条:指. 示 代 名 詞,指. 示 語 は,で. き るだ け使 うな. 「こ れ 」 「こ れ ら」 「そ れ 」 「そ れ ら」 「こ の 」 「そ の 」 「こ の よ う な 」 「そ の よ う な 」 ま た は 「前 者 」 「後 者 」 な ど の 指 示 代 名 詞,指. 示 語 は,で 112(510). き る だ け 使 わ な い こ と 。 読 む 人 は,必. ず.
(19) ロ ジ カ ル ・ シ ン キ ン グ と し て の3分. 割 法(市. 毛). 指 示代 名詞 や 指 示語 が 何 を さ して い るの か 考 え,読 み 返 す だ ろ う。 読 者 に負 担 を 掛 け る こ とは避 けな けれ ば な らな い。. 第5条:接. 続 詞 はで き るだ け使 わ な い. ム ダ な 接 続 詞 は,で. き る だ け 省 く。 「彼 は,頭. が よ く,そ. して ま た 努 力 も した 。 し た が っ. て 成 績 も よ か っ た の で あ る」 な ど は 冗 長 。 こ れ を 「彼 は 頭 が よ か っ た 。 努 力 も し た 。 成 績 も よ か っ た 」 で よ い 。 そ の ほ う が 力 と リズ ム 感 の あ る 文 章 に な る 。. 第6条:修. 飾 語 は,で き るだ け被 修 飾 語 の 近 くに. 修飾 語 は,被 修飾 語 の近 くに置 く。 ビ ジネ ス文 書 で は,形 容 詞 は使 わ な い。 感 覚 的 表 現 は不 要 で あ る。 「美 しい私 の姉 の友 人 のA子 さん 」 とい う表 現 は, ①. 私 自身 が 美 しい。. ②. 私 の 姉 が 美 しい。. ③. 姉 の 友 人 のA子. さん が 美 しい。. と3つ の解 釈 が で き る。 も し① な らば 「魎]の,姉. の友 人 のA子 さ ん」 と書 くべ き だ が,自 画 自賛 す る人 間 は あ ま りい な. い か ら① を 想 像 す る読 者 は 少 な い だ ろ う 。 も し② が 正 し け れ ば,1私 の 美 し い 姉 の,1友 人 の A子. さ ん 。 も し③ が 正 し け れ ば,私. ★ 皿.使. の 姉 の 友 人 の1美 し いA子. さ ん1と書 くべ き だ ろ う 。. って は い けな い 表 現. 第7条:「. で あ る 調 」 と 「で す ま す 調 」 の 混 合 使 用 禁 止. 若 い人 の文 章 に多 い が,今. まで 「で あ る調 」 だ った の に,急 に 「で す ます 調 」 に変 わ る. こ とが あ る。 も し,自 分 の 文 章 を読 み 直 した ら,不 自然 に感 じる はず だ 。 そ の 違 和 感 を 感 じな い の は,人 の 書 い た文 章 を読 ん で い な いか らだ ろ うか?幼 稚 な 文 章 の 典 型 。. 第8条. 「・ ・ だ っ た で す 」,「. ・ ・か っ た で す 」 は 禁 止. 本 田 勝 一 氏 の 「日本 語 の 作 文 技 術 」(朝 日 文 庫)で,本 る。 「彼 に 夕 食 を ご 馳 走 に な り ま し た が,と. て も美 味 し か っ た で す 」 「彼 とUSJに. き ま し た 。 と っ て も ドキ ドキ だ っ た で す が,楽 で な い が,文. 田 氏 は 「さ ぼ り敬 語 」 と 言 っ て い. 章 に す る と幼 稚 に 感 じ る 。 元 来,「 113(511). 行 って. しか っ た で す 」 な ど 。 会 話 な ら 別 に 不 自 然 ・ ・だ っ た 」 「・ ・か っ た 」 は 「で あ る調 」.
(20) 第59巻 の 文 末 だ が,そ. 第2号. れ に 「で す 」 を 付 け た わ け で 「さ ぼ り敬 語 」 と 言 わ れ て も 仕 方 が な い 。 一. 般 に 「で す 」 の 前 に は 体 言(名. 詞)が. く る 。 例 え ば,「 彼 に 夕 食 を ご馳 走 に な り ま し た が,. と て も 美 味 し い お 料 理 で し た 」。. 第9条(…Q)「. …. 。」. は(・. ・)。. 「 ・ ・ 」。. で. 閉 じカ ッ コ とは,口 や口 や國な どが あ るが,そ れ 自体 が口 を 含 ん で い る と考 え る こ と。 と い っ て も,古. い 文 献 な ど に は,「 ・ ・ ・ …. る 。 必 ず し も絶 対 的 な も の で は な い が,現. 。」 と 記 載 して い る 例 を 見 る こ と が で き. 代 で は,閉. じ カ ッ コ の ま え に 口 を 入 れ る 例 は,. 例 外 と考 え られ,違 和 感 を 感 じさせ るか ら禁 止 。. 3.市. 毛 マ ジ ッ ク とそ の正 体. (1)市. 毛 マ ジック. 初 め て3分. 割 法 に 接 す る 人 の 大 半 は,3分. 割 法 の 効 用 に疑 いの 目を 持 つ 。 そ れ を体 得 し. な け れ ば な ら な い ほ ど の 効 用 を 果 た して 持 っ て い る の か?と 者 は,必. ず ど ん な 人 で も 「こ れ は 凄 い 」 と 思 わ せ る 仕 掛 け を 作 っ た 。3分. グ は 長 丁 場 で あ る。 大 学 の1年. 生 に 実 験 的 に 教 え て み る と,筆. 確 認 さ れ た 。 今 ま で 生 ま れ て か ら,こ が 精 一 杯 の 大 学 新 入 生 が,3分. の か た 文 章 な ど400字. つ し か 学 生 た ち は,3分. (2)市. 割 法Eラ. ーニ ン. 者 が 予 想 した 以 上 の 効 果 が 詰 め の 原 稿 用 紙1枚. 割 法 ワ ー ク シ ー トさ え 作 れ ば,4,000字. トを 軽 々 と書 く こ と が で き る よ う に な る 。 こ の 論 文 で は,凄 い が,い. い う 疑 問 で あ る 。 そ こ で,筆. 書 くの. 程 度 の レポ ー. さを 実 例 で 示 す こ とが で き な. 割 法 を 「市 毛 マ ジ ッ ク 」 と 呼 ぶ よ う に な っ た 。. 毛 マ ジ ック体 験 記. 筆 者 は 現 在 某 特 殊 大 学 院(13)で. 「ロ ジ カ ル シ ンキ ン グ3分. 割 法 」 の講 義 を 行 って い る。. 受 講 生 た ち は,名 の 通 っ た 大 学 の 理 工 系 の 修 士 や 博 士 課 程 修 了 者,博 士 が ほ と ん ど で あ る 。 彼 ら は,実. 験 報 告 書,卒. 業 論 文,修. の 持 ち主 で あ る。 彼 ら に3分 ク し て),彼. 士 論 文,博. 士 論 文 や 学 会 誌 へ の 寄 稿 論 文 を 書 い た経 験. 割 法 ワ ー ク シ ー トを 作 成 して も ら い(も. ら が 修 正 し た ワ ー ク シ ー トを 使 っ て,60分. 験 を 試 み た 。 結 果 と し て は,平. 均3,000文. 字,最. 間 に 何 文 字,文 高 は5,500文. ち ろん 筆 者 が チ ェ ッ 章 が 書 け るか の 実 字 。 ま っ た く訓 練. を し て い な い ぶ っ つ け本 番 で あ っ て こ う な の だ か ら,訓. 練 す れ ば,60分8,000文. は 可 能 で あ ろ う。 原 稿 用 紙 に して20枚. の 受 講 者 の 平 均 的 な 感 想 を要 約 し. て み る と,次. の3つ. で あ る 。60名. が 挙 げ ら れ る。 114(512). 字.
(21) ロジカル ・シンキ ングとしての3分 割法(市 毛) ①. 「や って み る ま で は,市 毛 マ ジ ック とは?と 単 純 な 興 味 と少 しの 疑 心 」. ②. 「文 章 を 実 際 に 作 成 して び っ く り!こ ん な の 初 め て 一 時 間 ほ どで4000文 字 」. ③. 「市 毛 マ ジ ック の 正 体 判 明。 今 ま で に は な い 文 章 の 量 を 打 ち 込 む 。 驚 愕 した 」. (3)市. 毛 マ ジ ックの 正 体. 自分 で 満 足 で き る3分. 割 法 ワ ー ク シ ー トさ え で き れ ば,そ. 想 文 の よ う に簡 単 で あ る。 い っ た い そ の 訳 は 何 か?そ ①3分. 割 法 ワ ー ク シ ー トを 見 て 書 け ば,後. れ は 次 の3つ. レベ ル3の. 内 容 が 濃 密 で あ れ ば あ る ほ ど,連. ③. 完 全 な3分. 割 法 ワ ー ク シ ー トが 完 成 す れ ば,書. 結 果 的 に,意. 想 が 湧 き,文. 章 も湧 い て く る。. き た い レ ベ ル3か. ら 書 い て,あ. とで. 文 の 場 合 な ど有 利)。. 識 的 に字 数 を 制 限 しな い と,い. くらで も書 け る こ と にな る。 場 合 に よ って. は,冗. 長 感 を 読 者 に与 え る 可 能 性 が あ る 。 しか し,今. が,ス. ラ ス ラ 書 け る よ う に な る こ と は,そ. 皿.3分. 1.問. に要 約 で き る。. 戻 り しな い で文 章 が書 け る。. ②. 編 集 す れ ば 良 い(論. れ を 文 章 化 す るの は上 記 の 感. ま で 原 稿 用 紙1枚. も書 けな か っ た人. の 人 に絶 大 な 自信 を 与 え る こ と にな る。. 割 法 に よ る 問 題 分 析 ・プ レ ゼ ン技 法. 題 分 析 テ ンプ レー ト. (1)問. 題 と は 何 か?. 「問 題 」 と は 「目標 」(か く あ る べ き 状 態 ・姿)と え 方 が 定 説(14)で 新 聞 の1面. あ る 。 今 社 会 は 問 題 に 満 ち 溢 れ,企. に は,必. 「現 状 」 の 差(ギ 業 は,こ. ャ ッ プ)だ. とす る考. れ もま た 問 題 の 塊 で あ る。. ず 「 ・ ・問 題 」 の 字 に 満 ち 溢 れ て い る 。 尖 閣 島 問 題,竹. 島問 題 や オ ス. プ レ イ 問 題 な ど な ど。 た だ し 「か くあ る べ き 状 態 」 が 人 に よ っ て 異 な る た め,正. 確な問題. の 特 定 化 は 意 外 に難 し い 。 し か し,企 業 の よ う な 組 織 体 で あ れ ば,企 業 の 発 展 ・維 持 の た あ に,「今,何 を す べ き か?」 「今,企 業 は か くあ る べ き 目 標 」に 向 か っ て 一 致 団 結 し て 進 ま ね ば な ら な い 。ま た 個 人 で も, 将 来 へ の 目標(あ. る い は 理 想 ・憧 れ)を. 持 って い るの が 普 通 で あ る。. 明 確 な 目標 と そ れ に 対 応 す る 明 確 な 現 状 が あ っ て,初 ち ら か が 曖 昧 だ と,必. め て 問 題 が 明 確 に把 握 され る。 ど. 然 的 に そ の 問 題 は 曖 昧 な も の に な る 。 理 想 的 に は,目. 値 化 さ れ れ ば 理 想 的 だ 。 目 標 達 成 の た め に 努 力 した 場 合,そ セ ン トと 明 示 で き る か ら で あ る。 115(513). の 進 捗 度(達. 標 も現 状 も数. 成 度)が. 何パ ー.
(22) 第59巻. 例1:目. 標 一 今 年 の 年 間 売 上 高10億 現 状=6ヶ. 月 経 過 し た が3億. 第2号. 円 円 しか 達 成 して い な い 。. 問 題 一 こ の ま ま 行 く と あ と 半 年 で10億 例2目. 標=体. 重 を1年. 現 状 一3ヶ. 例3:目. 例4:目. ロ にす る。. 月 経 過 し た が,相. 問 題 二 あ と9ヶ と こ ろ が,次. 後 に70キ. 月 で20キ. 変 わ ら ず90キ. ロの ま ま. ロ減 量 で き るか 危 う い。. の よ う な 目 標 と現 状 は,明. 確 な 問 題 を 認 識 で きな い。. 標=職. 場 の 雰 囲 気 を明 る くす る。. 現 状=誰. が 見 て も暗 い職 場 で あ る。. 問 題=明. る い と か 暗 い と か 感 覚 的(主. 標=今. 円 の 目標 達 成 の 可 能 性 が 低 い。. 年 の 年 間 売 上 高10億. 観 的)で. 達 成 度 が 測 れ な い。. 円。. 現 状=昨. 年 の 年 間 売 上 高 は9億5千. 問 題:一. 見,目. 万 円 だ った。. 標 と 現 状 の 差 が5千 万 円 あ り,一. 見,問. 題 の よ う に 思 わ れ る が,. 昨 年 は昨 年。 今 年 は今 年 で あ って 問 題 で はな い。. (2)問. 題 分 析 と は何 か?. 「問 題 分 析 」 と は,な ぜ 問 題 が起 こ っ た か の原 因 を追 求 して 「根 源 的 原 因」(本 質 的原 因) を 把握 す る こ とで あ る。 把 握 で きれ ば 解 決 策 は 自ず と生 まれ て くるで あ ろ う。 トヨ タの5 回 な ぜ?を 繰 り返 す 運 動 は 有 名 で あ る。 問 題 の 発 生 原 因 は,な ぜ を5回 す れ ば,ほ ぼ 根 源 的(一 本 質 的)な. も繰 り返 して 追 求. もの に遡 れ る はず だ と い う考 え で あ る(15)。. 問題 分 析 とは,こ の 原 因 追 求 を意 味 す る。 解 決 策 と は,こ の 根 源 的(本 質 的)原 因 の 反 転(ま. た は 除去)で. (3)問. あ る。. 題 分 析 テ ン プ レ ー トと そ の 役 割. 筆 者 は,問. 題 分 析 の プ ロ セ ス を パ タ ー ン 化 した 「問 題 分 析 テ ン プ レー ト」 を 数 人 の 仲 間. た ち(16)と 考 案 し た 。(下 図ll)が そ の テ ン プ レ ー トで あ る 。. 116(514).
(23) ロ ジ カ ル ・ シ ン キ ン グ と し て の3分. 割 法(市. 毛). 問 題 分 析 テ ン プ レー ト 問題. 1. 1. 目標. 「か く あ りた い(か. 2. 現状. 理想案or目 標 に対応 した現実 の状 態(=現. 3. 問題の影響. 目標 と現状 の ギ ャ ップを放 置 して いた ら、 どうな るか?. 1. 直接的原因. そ のギ ャ ップを生 ん でい る直接 的原 因は何 か?. 2. 本質的原因. そ の直 接 的原 因の裏 にあ る本 質 的 ・根 源的 な原 因は何 か?. 3. 解決策. そ の本 質 的原 因を除去or緩 和 す るに は、何 を しなけれ ばな らな いか?. 1. 実行方法. 解決策 を実 行 に移 す ため の具 体 的な方 法 ・計 画 を述べ な さい。. 2. 必要資源. 実行 のた め に必 要な 資源 や、 条件 を 明示 しな さい。. 3. 期待効果. そ の具 体策 が実現 す れば、 どのよ うな効果 が期待 され るか?(効 果). く ア ル ベ き で あ る)=理. 想 案 」or「. 目標 」 は 何 か?. 状)は どうな ってい るか?. 原因 皿. 追求. 皿 具体策. 図11問. 題 分 析 テ ンプ レー ト. そ し て そ の 役 割 と し て は, ①. 上 記 の テ ン プ レ ー トは,あ って,こ. ②. く ま で ロ ジ カ ル ・プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン の た め の ツ ー ル で あ. れ を 使 って 問 題 分 析 を 行 う の で な い 。. こ ん な レ ベ ル2ま. で の3分. 割 法 ワ ー ク シ ー ト ・テ ン プ レ ー トで 複 雑 な 問 題 分 析 を し よ. う と考 え るの は無 理 で あ る。 ③. こ の テ ン プ レ ー ト に 従 っ て プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン を 行 え ば,聴 よ く理 解 で き,納. 2.ロ (1)ロ. く側 は,話. す側の意 図を. 得 で き る 。 こ れ が ロ ジ カ ル ・プ レゼ ン テ ー シ ョ ンで あ る 。. ジ カ ル ・プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン ジ カ ル ・プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン の 条 件. こ の 論 文 の 冒 頭 で 記 述 し た よ う に,「 ロ ジ カ ル ・ シ ン キ ン グ」 と は,本 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン」 で あ る。 編 集 者 の 発 想 か と 思 わ れ る が,誤. 来 は 「ロ ジ カ ル ・. 解 を 生 む 代 わ り に,一 一 世. を 風 靡 す る ネ ー ミ ン グ と な っ た 。 ま さ に 日 本 人 好 み の ネ ー ミ ン グ で あ っ た が,誤 だ 。 ロ ジ カ ル ・プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン は ロ ジ カ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 中 の1分. ・一. ミー. 解 も生 ん 野 で あ る。. シ・ンーE騰1:1三 シ。ン 117(515).
(24) 第59巻 ス ピ ー キ ン グ や ス ピ ー チ ン グ と は,相 ー シ ョンは ら う)こ ①. ,そ. れ に 加 え て,相. 第2号. 手 に 話 して 分 か っ て も ら う こ と だ が,プ. 手 に 行 動 して も ら う(ア. レゼ ン テ. ク シ ョ ン を 取 る 意 思 決 定 を して も. と で あ る。. ロ ジ カ ル ・プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン の 真 の 目 的 は,「 問 題 分 析 テ ン プ レ ー ト」 の 皿 の 「具 体 策 」 を 意 思 決 定 者(ト. ッ プ や 顧 客)に. 認 め て も ら う こ とで あ る。. ②. そ こ を い か に ロ ジ カ ル に 納 得 して も ら う か?が. ③. 「問 題 分 析 テ ン プ レ ー ト」 の ツ ー ル と し て の 目 的 は そ れ で あ る 。. と い う こ と は,何. 勝 負 で あ る。. 度 も言 う よ う に,「 問 題 分 析 テ ン プ レ ー ト」 を 使 って,問. 題 を分 析 す る こ. と を 期 待 し て は い け な い 。 しか し,「 問 題 分 析 テ ン プ レ ー ト」 を 使 う こ と に よ って,今 曖 昧 だ っ た 問 題 の 構 造 が,明 る こ と に よ っ て,日. まで. 確 に な り 得 る 。 そ して 「問 題 分 析 テ ン プ レー ト」 を 使 い 慣 れ. 本 の ビ ジ ネ ス マ ン の 欠 点 で あ る 「現 状 説 明 を 必 ず 原 因 説 明 か ら行 う 」. と い う 悪 弊 を 矯 正 す る こ と が で き る。 こ の 悪 弊 が,プ. レゼ ン テ ー シ ョ ン の 説 得 性 を い か に. 弱 め て い る か を 彼 ら は 認 識 して い な い 。. (2)問. 題分析 ワークシー ト. 問 題 分 析 テ ン プ レ ー トを 使 っ て,問 ン テ ー シ ョ ン を 行 う(図12)。. 題 分 析 ワ ー ク シ ー トを 作 る 。 そ れ を 使 っ て,プ. 自分 の 提 案 を,意. レゼ. 思 決 定 者 に 納 得 さ せ る典 型 的 な ツ ー ル が こ. れ で あ る。 ま ず 「問 題 分 析 ワ ー ク シ ー ト」 を 紹 介 し よ う(図13)。. 問題 分 析 テ ンプ レー ト ¶7 〆. 、. 提 案 者(プ. レ. 〉解 決策. ゼ ンタ ー) ㌧. 独 自の 問題 分 析 で. ノ. ・具体策 を練. ってお く. 図12:問. 〉. 蝉徽;才 シ. 題 分 析 ワー ク シー ト作 成 抽 象 図. 118(516). 完成 した問題分. 〉 析 ワー ク シー ト ".
(25) ロ ジ カ ル ・ シ ン キ ン グ と し て の3分. 割 法(市. 毛). 「問 題 分 析 対 象 の テ ー マ」. 1. 皿. 皿. 問題. 原 因追求. 具体 策. 1. 目標. 2. 現状. 3. 問 題 の影 響. 1. 直接 的原因. 2. 本質 的原因. 3. 解決策. 1. 実行方法. 2. 必要資源. 3. 期待効果. 図13:問. 題 分 析 ワー ク シー ト. ★ 問題 分析 ワー ク シー ト ・レベ ル2の 内 容 記 入 上 の 注 意 事 項 ①. 目標 が 明確 で,具 体 策 を講 じた 時,達 成 度 が測 定 で き るか?. ②. 現 状 は,目 標 と内 容 が き ちん と対 応 して い るか?つ. ま り ピン トが 狂 って いな いか?. (例:目 標 が 売 上 高 で 現 状 説 明 は 経 常 利 益) ③. 現 状 説 明 に,原 因 を記 述 して い な い か? (原 因混 在 の 記 述 は絶 対 駄 目!例:リ. ー マ ン シ ョ ック で 売 上 は半 年 た って も 目標 の. 3分 の1) ④. 影 響 ・結 果 とは 問題 を放 置 して い た ら ど うな る か?を 述 べ て い るか?. ⑤. 本 質 的原 因が 直 接 的原 因 の根 源(大 本 の原 因)で あ る よ うに記 述 され て い るか?. ⑥. 解 決 策 は,本 質 的原 因 に対 す る処 置 に な って い る か?. ⑦. 解 決 策 を も し 目標 に持 って行 った ら,ど うな る か? (も しそれ の方 が良 い場 合 は,目 標 が曖 昧 な こ とを示 して い る). ⑧ ⑨. 具 体 策 は解 決 策 の実 行 策 で あ る が,そ の よ うに記 述 され て い るか? 実 行 方 法 は,実 際 に実 行 で き る よ うな 具 体 的 な もの にな って い るか? (5WIHが. ⑩. 示 され て い るか 。 全 部 は 書 けな い に して も). 必 要 資 源 は,調 達 可 能 か?調 達 自体 が 問題 に な らな い か? (これ が 困 難 か 不 可 能 だ とこ の具 体 策 は ナ ンセ ンス で あ る) 119(517).
(26) 第59巻. (3)完. 第2号. 成 し た 問 題 分 析 ワ ー ク シ ー トよ り文 章 と ス ラ イ ド作 成 の プ ロ セ ス. (1)文. 完 成 した問 題 分. 章作成. ロ ジ カ ル ・ラ イ テ ィ. 一. ング. 析 ワークシー ト. (2)ス. ラ イ ド作 成. 一 一. ロ ジ カ ル ・プ レ ゼ ン テーシ ョン. 図14:プ. 3.ロ (1)あ. ロセ ス 概 念 図. ジ カ ル ・プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 事 例 る ソ フ トウ ェ ア 会 社 の 問 題 分 析 ワ ー ク シ ー ト. 整 理No.KCC2-M. 『わ が社 の 社 員 は働 き過 ぎ て い る 』 氏 名:Mr.K.Y. 問題. 1. 原因追求. H. 具体策. ㎜. 1. 目標. 週 休2日 制 完全 実 行 と毎 週水 曜 日の定 時退 社 日の導 入(例外を除 く). 2. 現状. 社 員 の半分 が土曜 日に 出社 している、定 時で帰 る社 員 はほぼい ない. 3. 影響 ・ 結果. 作 業 効 率 低 下 、工 数 算 出 の 精 度 低 下 、ミス増 加 、モチペ ーション低 下 な ど. 1. 直接的原 因. 作 業 内容 に対して人 と時 間 が足りていない。技術 力 が足 りてい ない. 2. 本質的原 因. 工 数 見 積 、スケジューリングが 雑 。情 報 共 有 が 疎 か 。無 駄 に 頑 張 り過 ぎ. 3. 解決策. 正 確 な 見 積 の 算 出 とスケジ ューリング。社 内 情 報 共 有 。単 純 作 業 化. 1. 実行方法. 実作 業者 に工数 見積 をさせ る。社 内チャット 導 入。作業 手 順書 作 成. 2. 必要資源. 1フ゜ ロヅ ェクト前 後 に 整 理 す るた め の 準 備 期 間 を設 ける。み ん チ ャ。. 3. 期待効果. 最 終 的 には作 業上 の無 理 、無駄 が 削減 され 、休 めるようになる. 図15:問 題分析 ワーク シー ト事例. (2)あ. る ソ フ トウ ェア会 社 の 問題 分 析 ワ ー ク シー トか ら文 章 へ 『わ が 社 の 社 員 は 働 き 過 ぎ て い る 』. 1.問. 題. 1.目 標 3分 割 法 の 課 題 で 「個 人 の 問 題 」 と して 複 数 挙 が って いた よ う に,わ が 社 の 社 員 は皆 働 き 120(518).
(27) ロ ジ カル ・シ ンキ ン グ と して の3分 割 法(市 毛). 過 ぎ て い る。 頑 張 っ て い る と言 え ば 聞 こ え は 良 い が,実. 作 業 工 数 と売 上 を 見 比 べ て み る と. 恐 ら く頑 張 っ て い る と い う こ と に は な ら な い と 思 う 。 現 状 で 売 上 を 上 げ る に も マ ンパ ワ ー 不 足 と な る た め,私. が 掲 げ る 目 標 は 「週 休2日 制 完 全 実 行 」 と 「毎 週 水 曜 日 の 定 時 退 社 日」. の 導 入 で あ る。 こ れ が で き な い よ う で は 会 社 と して は 良 くて も 個 人 の た め に 良 く な い 。 ま た,人. に よ っ て は 長 続 き し な い 。 た だ し,シ. ステ ムエ ン ジニ ア と い う職 業 上 発 生 す る対 応. に お い て 完 全 に 施 行 で き る と は 思 え な い た め,例 2.現. 外 は認 め た 上 で の 話 とす る。. 状. 私 も含 め て の 話 に な る が,土 に も2∼3人. 曜 日 に わ が 社 の 社 員 は 半 分 以 上 が 出 社 して い る 。 更 に 日 曜. 出 社 し て い る。 平 日 に お い て も 定 時 か ら1時. 間 た っ た19時. にな って も帰 る社 員. は ほ と ん ど い な い 。22時 の 段 階 で 約8割 の 社 員 が 残 っ て い る 。23時 に な っ た 頃 に よ う や く約 3割 と な っ て い る。 そ の 事 実 が わ か っ て し ま っ て い る 私 も 同 様 に0時. 近 く ま で 作 業 を して. い る状 況 で あ る。 3.影. 響 ・結 果. 常 に1日12時. 間 労 働,週. も る 際 に,1人 言 葉 が5人. に70時 間 働 く と い う癖 が つ い て い る と い う こ と は,工. 日 の 作 業 が ど れ ほ ど の も の か が わ か ら な くな る 。1週. 数 を見 積. 間で仕上 げるという. 日を 指 す とい う こ とが わ か って いな い と い う こ と にな る。 そ の 結 果 どの よ う な. 問 題 が 起 こ る か?一. つ 目 は 時 間 に 関 す る 認 識 が 甘 くな り,結. 果 作 業 効 率 が 落 ち る こ と。 二. つ 目 は 工 数 見 積 り が 正 し くで き な い た め ス ケ ジ ュ ー ル 上 の 無 理 に 気 付 か な くな る 。 三 つ 目 は 時 間 を 使 う こ と で 解 決 す る 悪 循 環 を 繰 り返 す こ と に な る 。1日12時 り で ス ケ ジ ュ ー ル を 立 て て い た と す る。 で は,突 対 処 す る の か?結. 局 更 に 残 業,土. 間,週70時. 間のつ も. 発 的 な 問 題 が 起 こ った 場 合 に ど うや って. 曜 だ け で な く,日. 曜 も 出社 す る よ う にな る。 私 が 見 て い. る 限 り で は 恐 ら くわ が 社 の 社 員 は 少 しず つ 作 業 時 間 を 増 や して い る と 思 わ れ る 。 悪 い 意 味 で 長 時 間 の 作 業 に慣 れ て し ま っ て い る の で あ る 。 た だ し,身 に 帰 っ て ご飯 を 食 べ て,少. しの 時 間 しか 睡 眠 を 取 れ な い の で ど う して も 不 健 康 な 状 態 に な. っ て い る と考 え ら れ る。 元 気 な 社 員 が い な い,む. し ろ 顔 が や つ れ て い る,目. と い っ た 社 員 も い る。 忙 し い 時 期 だ け な ら ま だ し も,延 H.原 1.直. 体 はそ う は いか な い。 夜 遅 く. の ク マが 酷 い. 々 と こ の 状 況 な の は 良 くな い 。. 因追 究 接的原因. で は 何 故 慢 性 的 に 働 き 過 ぎ に な っ て し ま う の か?一 全 作 業 内 容 に 対 し て,人 不 足 に よ り,想. つ は プ ロ ジ ェ ク トの ス ケ ジ ュ ー ル と. と 時 間 が 足 り て い な い た め で あ る 。 二 つ 目 は,人. が いて も技 術 力. 定 さ れ る作 業 時 間 よ り 多 く時 間 を 費 や して し ま う こ と が 挙 げ ら れ る 。 三 つ 121(519).
(28) 第59巻. 第2号. 目 は 技 術 力 が 高 い 人 に作 業 が 一 極 集 中 して し ま う こ と に あ る 。 作 業 量 の バ ラ ン ス が 取 れ て い な い こ と も 問 題 で あ る が,作. 業 内 容 の 難 易 度 や 質 を 求 め られ る場 合 の こ と も想 定 され て. い る か を 検 討 す る必 要 が あ る。 2.本. 質的原因. 本 質 的 原 因 と し て は ス ケ ジ ュ ー ル を 立 て て い る が,ど ス ケ ジ ュ ー ル で は な く,お と に あ る。 ま た,仕. れ だ け工 数 が か か るか を考 え て の. 客 さん の 決 め た スケ ジ ュー ル そ の ま まで 調 整 が 行 え て いな い こ. 様 が 決 ま っ て か ら工 数 を 算 出 せ ず に 作 業 を 行 っ て い る こ と も あ る 。 す. べ て の プ ロ ジ ェ ク トが そ う だ と は い わ な い が,い 担 当 者 全 員 に 仕 様 が 伝 わ っ て お ら ず,プ. つ まで に運 用 開 始 とだ け は伝 え て いて も. ロ グ ラマ に工 数 を 出 させ る こ と も怠 って い る。 こ. れ で は 実 際 に ど れ だ け人 が 必 要 で ス ケ ジ ュ ー ル の 調 整 も 行 え な い は ず で あ る 。ま た,「何 を 」 「い つ ま で に 」 「誰 が 」 「どれ だ け 時 間 を か け て 」 「ど の よ う な 方 法 で 」 の 情 報 共 有 が で き て い な い 。プ ロ ジ ェ ク トの メ ンバ が,「誰 が 何 を 担 当 し て い る の か 」さ え 知 ら な い こ と も あ る 。 無 駄 に 時 間 が か か っ て 当 然 で あ る。 そ して 最 後 に 技 術 力 の 集 中 が 挙 げ ら れ る 。 一 部 の 開 発 力 の あ る社 員 に 対 し て 作 業 量 が 多 くな っ て い る 。 当 然,作. 業 待 ち が 発 生 す る 上,そ. の後作. 業 か ら抜 け た 場 合 に 後 か ら 質 問 を 受 け る こ と に 時 間 が 取 ら れ る こ と も 多 くな る 。 こ れ は 最 終 的 に 足 の 引 っ 張 り合 い に しか な っ て い な い 。 い く ら 開 発 力 が 高 い 人 で も 時 間 が 足 りな く な る の は こ こ に 原 因 が あ る。 3.解. 決策. こ れ らの原 因 を解 決 策 は次 の よ うな項 目に な る。 (1)仕. 様 実 現 の た め の 作 業 に 対 す る 正 確 な 工 数 見 積 りを 行 う 。. (2)工. 数 見 積 り に は 調 査 や リス ク も 含 め る。. (3)予. 定 ス ケ ジ ュ ー ル か ら適 度 な 要 員 調 整 と ス ケ ジ ュ ー ル 調 整 を 行 う 。. (4)議. 事 録 の 作 成 と 連 絡 を 行 う。. (5)開. 発 ドキ ュ メ ン トを 充 実 さ せ る。. (6)前. 任 者 か ら の 事 前 情 報 収 集 を 行 い,問 題 が 起 こ る 前 に 現 担 当 者 が 理 解 す る よ う に す る。. (7)開. 発 者 の 平 均 的 な 技 術 力 向 上 の た め あ く ま で も1人1人. (8)担. 当外 の作 業 状 況 も把 握 した 状 態 で 作 業 を 行 う。. 皿.具. 体 策. 1.実. 日を 作 業 させ る。. 行方法. 具 体 的 な 方 法 と し て, (1)プ. ロ ジ ェ ク ト発 生 時 にWBS(WorkBreakdownStructure)を 122(520). 作 成 す る。.
(29) ロジカル ・シンキ ングとしての3分 割法(市 毛) (2)仕 様 確 定 時 に打 ち合 わ せ を 行 い,全 担 当 者 が 仕 様 を 理 解 し,作 業 項 目の 抜 けが な い よ う にす る。 (3)作 業 項 目が 出 た ら,詳 細 な 作 業工 数 見 積 りを 行 う。 工 数 見 積 りに は可 能 な 限 り リス ク 工 数 を含 む よ う にす る。 (4)工 数 見 積 りが で きた ら,担 当 割 り振 りを 行 った スケ ジ ュー ル 表 を 作 成 し,予 定 と実 績 の管 理 を行 う。 (5)遅 れ が 出 た場 合 には,原 因 の 追 及 と対 処 を 行 い,ス ケ ジ ュー ル と人 的 リソー スの 配 分 を 見直 す。 (6)ま た,社 内 の コ ミュニ ケ ー シ ョン ツー ル と して チ ャ ッ トを 導 入 す る。 チ ャ ッ トは リア ル タイ ム で あ りつ つ も,ロ グ と して 記 録 に残 るた め 後 か ら も確 認 が 取 れ る。 作 業 上, 手 が離 せ な い状 況 で も後 か ら確 認 が で き る。 口頭 の 会 話 と メー ル の 間 を 取 った 機 能 と して利 用 す る こ とが で き る。 (7)そ. して技 術 力 向上 には 師 弟 制 度 を 設 け る こ とで 高 め る。 師 弟 制 度 と は単 純 に各 人 に師. 匠 あ るい は 弟 子,ま た は 両 方 を 持 つ よ う に し,師 匠 が 弟 子 の 面 倒 を 見 る制 度 で あ る。 単 純 に先 輩,後. 輩 と考 え るの で はな く,責 任 を 持 って 後 輩 を 育 て,導. く制 度 が 師 弟 制. 度 で あ る。 平 均 的 技 術 力 を 高 め る に は 自分 だ けが で き るの で はな く,他 の 誰 か が 同 じ こ とが で き る よ う にな る こ とが 重 要 とな る。 そ の た め,師 匠 はで き る限 り弟 子 に 自分 の技 術 を伝 承 す る よ う に して,逆 (8)そ. に弟 子 は師 匠 の 技 を 盗 む よ う にす る必 要 が あ る。. して この制 度 の 結 果 は給 料 査 定 に も含 め る よ う にす る。. 2.必 要 資 源 開発 を行 う上 で の 仕 様 確 認 ミー テ ィ ングや,詳 細 工 数 算 出,ス ケ ジ ュー ル 表 作 成 な ど に 費 や す 時 間 が必 要 とな る。 時 間 を短 縮 す るた め に時 間 を 使 う と い うの は話 が 合 わ な いが, 人 や 時 間 を 有効 に利用 で きて い な い の を 防 ぐこ とで 時 間 を 短 縮 す るた めで あ る。 チ ャ ッ ト の導 入 には ア プ リケ ー シ ョンが必 要 で あ るた め,私 がE.W社 て い た 「み ん チ ャ」 を使 用 す る。 状 態 表 示 機 能,チ. 時 代 に電 子 辞 書 開 発 で 導 入 し. ャ ッ ト機 能,ロ. グ 出力 機 能 が あ り,リ. ア ル タイ ム で か つ,履 歴 を 残 す とい う点 で 使 い勝 手 が 良 い。 3.期 待 効 果 綿 密 な工 数 算 出 を 行 った 上 で の ス ケ ジ ュー ル とな る こ とに よ り作 業 上 の 無 理 が 減 る こ と にな る。 また,チ. ャ ッ トに よ る リアル タ イ ムで 開 か れ た情 報 共 有 に よ り,社 内全 体 の知 識. が 利 用 で き る よ う にな る。 調 べ な い とわ か らな い こ とが 簡 単 に解 決 で き る よ う に な る。 離 れ た 場 所 で も大 勢 で 会 話 を す る こ とが 可 能 とな る。 そ の 結 果 作 業 上 の 無 駄 が 削 減 され る こ 123(521).
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