• 検索結果がありません。

成人期アトピー性皮膚炎患者におけるセルフケア意識の検討(看護学科開設10周年記念特別号 原著)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "成人期アトピー性皮膚炎患者におけるセルフケア意識の検討(看護学科開設10周年記念特別号 原著)"

Copied!
6
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

識の検討(看護学科開設10周年記念特別号 原著)

その他の言語のタイ

トル

The examination of self-care consciousness for

the adult patient of atopic dermatitis

(Special issue for the 10th anniversary of the

Faculty of Nursing)

著者

中野 雅子, 宮松 直美

雑誌名

滋賀医科大学看護学ジャーナル

3

1

ページ

75-79

発行年

2005-02-20

URL

http://hdl.handle.net/10422/883

(2)

成人期アトピー性皮膚炎患者における

セルフケア意識の検討

中 野 雅 子 宮 松 直 美

臨 床 看 護 学 講 座

要 旨 成 人 期 ア ト ピ ー 性 皮 膚 炎 患 者 の 保 健 行 動 の 背 景 に あ る セ ル フ ケ ア 意 識 の 傾 向 を 明 ら か に す る こ と を 目 的 に 、 専 門 外 来 に 通 院 中 の 軽 症 か ら 中 等 症 の 男 女 の 成 人 患 者 45 名 に 自 記 式 質 問 紙 調 査 を 実 施 し 、 39 名 か ら 有 効 回 答 を 得 た ( 86.7% )。 調 査 項 目 は 、 ア ト ピ ー 性 皮 膚 炎 患 者 の セ ル フ ケ ア 意 識 の 中 で 、“ 現 在 日 常 生 活 に お い て 自 ら 行 っ て い る 皮 膚 ケ ア ” に 関 す る 意 識 に つ い て 20 項 目 を 設 問 し 、 記 述 統 計 量 の 算 出 、 信 頼 性 分 析 お よ び 因 子 分 析 を 行 っ た 。 そ の 結 果 、「 ケ ア を 自 ら 行 う の は 当 然 」 と す る ス コ ア 値 が 最 も 高 く 、 さ ら に 因 子 分 析 か ら 『 確 信 を 持 て な い 現 状 へ の 不 安 』『 現 在 の 方 法 を 肯 定 す る 心 理 』『 自 己 管 理 を 意 思 表 示 す る 』『 共 同 体 制 の 願 望 』『 心 理 的 負 荷 の 自 覚 』 の 5 因 子 が 抽 出 さ れ た 。 こ れ に よ り 、 成 人 期 ア ト ピ ー 性 皮 膚 炎 患 者 の セ ル フ ケ ア 意 識 は 高 く 、 そ の 反 面 ケ ア へ の 不 安 感 と 負 担 感 が 大 き く 、 共 同 に よ る ケ ア へ の 願 望 も あ る こ と が 明 ら か と な っ た 。 キ ー ワ ー ド : ア ト ピ ー 性 皮 膚 炎 、 保 健 行 動 、 セ ル フ ケ ア 、 コ ン プ ラ イ ア ン ス Ⅰ.はじめに アトピー性皮膚炎は、従来小児に特有な疾患と捉 えられていたが、近年慢性化が進み、青年期から壮 年期さらに老年期へと患者が拡大している1,2)。その 数は、医療機関で治療を受けていない罹患者も含め るとかなりの数にのぼると推測され、予断を許さな い状況となってきた。成人期の患者は、社会的役割 を担う時期にあって、生活の中で皮膚炎との関連因 子に配慮し、皮膚ケアを自ら実践し、尚かつ社会生 活も円滑に継続していくことを求められる3) 一方、アトピー性皮膚炎はその経過や部位によっ て紅斑erythema、苔癬化病巣 lichenified patch、 貨幣状病巣nummular lesions、丘疹 papules、痒疹 prurigo と多様な病態を呈し、一人の患者がこれら の病態のいくつかを同時に併せ持つことも珍しくな い。したがって、他の多くの慢性疾患と同様に、症 状の軽減をはかるために、長期間にわたり対症療法 を正しく継続していく必要がある1) しかし、わが国ではこれまでアトピー性皮膚炎患 者の保健行動として、ドクターハンティングをはじ め、ノンコンプライアンスや民間療法への傾倒など が報告されており 4)、必ずしも患者が治療環境に満 足していないことが憂慮され、かつ論議を呼んでき た。今後、看護者をはじめとした医療者にはますま す患者に対する生活面への援助、とりわけ、家庭で 実践する皮膚ケアの方法について、指導および情報 の提供が求められるものと予測される5,6) そこで本研究は、成人期アトピー性皮膚炎患者の 保健行動の背景にある日常生活におけるセルフケア 意識の傾向を明らかにすることを目的に、質問紙調 査を実施し、分析結果を検討した。 Ⅱ.研究方法 1) 対象者と倫理的配慮 対象者は、S 大学附属病院皮膚科アトピー性皮膚 炎専門外来において、通院中の軽症から中等症の男 女の成人患者とした。研究の目的に同意が得られた 45 名に対し、回答は無記名で、データーは守秘され 統計処理後廃棄されること、回答の中断や内容によ る診療への影響はないことを全員に書面で説明した。 そのうち 39 名(86.7%)から有効回答を得た。 2) 調査期間 平成 16 年 2 月 1 日から同年 3 月 10 日までの期間

(3)

に調査を実施した。 3) 調査内容と方法 面接による自記式質問紙法とした。デモグラフィ ック変数は、年齢、性別、職業、治療年数とした。 調査項目は、アトピー性皮膚炎患者のセルフケア意 識の中で、“現在自ら日常生活において行っている皮 膚ケア”についての 20 項目を設問した。内容は、「1. ケアへの関心」「2.ケアを当然とする認識」「3.ケア 方法を理解しているとの認識」「4.ケア知識の必要 性」「5. 症状改善可能との認識」「6.ケアに関する心 理的負担感」「7.ケアへの積極性」「8.ケア方法に関 する迷いや混乱」「9.現在のケアへの満足感」「10. ケアへの困難感」「11.時間的な余裕」「12.指導の必 要性」「13.連帯感の必要性」「14.相談の要望」「15. ケア指導の励み感覚」「16.皮膚洗浄への疑問」「17. 外用への疑問」「18.日常生活への疑問」「19.指導へ の参加意思」「20.指導への負担感」について設問し た。解答欄には、「そう思う」「どちらかと言えばそ う思う」「どちらかと言えばそう思わない」「そう思 わない」の4段階の評定尺度を設け、4 点から 1 点 を配して択一形式で回答を求めた。 4) データー分析法 記述統計量・信頼性の分析・因子分析を SPSS 統 計パッケージ Ver.11.0 を使用して算出し、因子構造 を検討した。 Ⅲ.結果 1.対象者の背景 対象者は、重症度が軽症~中等症に属している 17 歳から 62 歳(平均年齢 29.7±SD 10.6)までの男性 17 名(44%)女性 22 名(56%)合計 39 名であった (表 1)。本質問前の予備質問「皮膚のケアについて 困った経験の有無」については、27 名(69%)が「あ る」と答えた。 表 1. 対象者の背景 n=39 2 集計および分析結果 各設問への回答(表 2)は、その意識が高いとス コアが高く配点される。これら 20 の設問群の信頼性 を示す Cronbach’s α係数は、.65≦α≦.76 であ り、やや低いものの全体ではα=.70 を確保した。 次に、設問別統計量を検討したところ、「ケアを当 然とする認識」(3.67±SD 0.58)がもっともスコア 平均値が高く、「指導の必要性」(3.56±SD 0.6)、「ケ アへの関心」(3.51±SD 0.64)、「ケア知識の必要性」 (3.49±SD 0.72)、「症状改善可能との認識」 (3.44 ±SD 0.64)、「ケア指導の励み感覚」(3.41±SD 0.72)、 「相談の要望」(3.26±SD 0.85)、「指導への参加意 思」(3.00±SD 1.00)等も高い項目であった。 さらに、やや高めの平均値を示した項目としては、 「ケア方法を理解しているとの認識」(2.79±SD 0.66)や、「ケアへの積極性」(2.79±SD 0.80)、「時 間的な余裕」(2.59±SD 0.79)、および「連帯感の必 要性」(2.49±SD 1.07)であった。 また、「ケア方法に関する迷いや混乱」(2.56±SD 0.91)、「ケアへの困難感」(2.44±SD 0.79)、「ケア に関する心理的負担感」(2.46±SD 0.91)、「現在の ケアへの満足感」(2.41±SD 0.79)、「皮膚洗浄への 疑問」(2.21±SD 0.92)、「外用への疑問」(2.41±SD 0.91)、「日常生活への疑問」(2.46±SD 1.02)、「指 導への負担感」(1.91±SD 0.87)等の平均値は比較 的低いことが示された。 しかし、いずれの項目も大きく他の項目に影響を 与える外れ値とはなっていなかった。 表 2. 回答集計 (%) 1 点 2 点 3 点 4 点 関心 0 7.7 33.3 59.0 当然とする認識 0 5.1 23.1 71.8 方法を理解しているとの認識 2.6 25.6 61.5 10.3 知識の必要性 2.6 5.1 33.3 59.0 症状改善可能との認識 2.6 0 48.7 48.7 心理的負担感 17.9 28.2 43.6 10.3 積極性 7.7 20.5 56.4 15.4 迷いや混乱 15.4 25.6 46.2 12.8 満足感 15.4 30.8 51.3 2.6 困難感 12.8 35.9 46.2 5.1 時間的な余裕 5.1 43.6 38.5 12.8 指導の必要性 0 5.1 33.3 61.5 連帯感の必要性 20.5 33.3 23.1 23.1 相談の要望 7.7 2.6 46.2 43.6 指導の励み感覚 2.6 5.1 41.0 51.3 皮膚洗浄への疑問 28.2 28.2 38.5 5.1 外用への疑問 17.9 33.3 38.5 10.3 日常生活への疑問 20.5 30.8 30.8 17.9 指導への参加意思 12.8 12.8 35.9 38.5 指導への負担感 33.3 41.0 20.5 5.1 10 歳代 20 歳代 30 歳代 40 歳代 50 歳代 60 歳代 人数(名) 6 18 11 2 2 1 割合(%) 15.4 46.2 28.2 5.1 5.1 2.6

(4)

そこで、20 項目すべてについて主因子法により因 子分析(バリマックス回転)を行った結果、因子負 荷量が 1.0 以上である因子が 5 個抽出された(表 3)。 5 因子による累積寄与率は 71.17%であり、十分確保 できたため、以下のとおり各因子の命名を行った。 第一因子は、「日常生活への疑問」「皮膚洗浄への 疑問」「知識の必要性」「相談の要望」から『確信を 持てない現状への不安』因子と命名した。 第二因子は、「現在のケアへの満足感」「ケア方法 を理解しているとの認識」「時間的な余裕」「ケアへ の積極性」から『現行方法を肯定する心理』因子と 命名した。 第三因子は、「ケアを当然とする認識」「ケアへの 関心」「症状改善可能との認識」から『自己管理を意 思表示する』因子と命名した。 第四因子は、「指導への参加意思」「連帯感の必要 性」「指導の必要性」「ケア指導の励み感覚」から『共 同体制の願望』因子と命名した。 第五因子は、「ケアに関する心理的負担感」「ケア 方法に関する迷いや混乱」「指導への負担感」「ケア への困難感」から『心理的負荷の自覚』因子と命名 した。 Ⅲ.考察 今回調査対象となった 39 名の成人期のアトピー 性皮膚炎の患者群において、20 歳代の患者数がもっ とも多くピークを形成しており、その次のピークで ある 30 歳代とともに成人期アトピー性皮膚炎の多 数を占める年齢層であることが示された。しかしそ の一方で、60 歳代までの各年齢層に 5~2%の患者を 認め、患者層の高年齢化を反映していると考える。 また患者の重症度は軽症から中等症で、症状はコ ントロールされており、専門外来に通院中の、比較 的医療者からの患者教育が施されていた群であった と考えられる。 調査によって明らかになったことは、「ケアを当然 とする認識」「指導の必要性」「ケアへの関心」「ケア 知識の必要性」「症状改善可能との認識」「ケア指導 の励み感覚」「相談の要望」「指導への参加意思」等、 対象者の皮膚ケアへの意識の高さを示す項目におい てはスコアが高く、「ケア方法に関する迷いや混乱」 「ケアへの困難感」「ケアに関する心理的負担感」「現 在のケアへの満足感」「皮膚洗浄への疑問」「外用へ の疑問」「日常生活への疑問」「指導への負担感」 表3. 皮膚の自己管理意識の因子分析結果 n= 39 抽出された因子 (因子負荷量 1.0 以上) 1 2 3 4 5 18 日常生活の送り方に現在疑問はありますか .804 -.357 .033 .108 .020 14 皮膚ケア方法について相談したいですか .683 .048 .081 .226 -.404 17 外用薬の塗り方に現在疑問はありますか .616 -.127 -.043 .166 .158 9 現在行っている皮膚のケア方法に満足されていますか -.305 .829 .081 .073 .088 3 家庭での皮膚のケア方法について十分理解していると思いますか .181 .705 .449 .063 .001 11 家庭で皮膚のケアを行う時間は十分ありますか .096 .536 -.433 .162 -.126 7 家庭で皮膚のケアを積極的に行っていますか .399 .489 .244 -.065 -.110 2 症状がある皮膚のケアを家庭で自分で行うことを当然と思いますか -.009 .188 .829 .359 -.010 1 自分で行う皮膚のケアに関心はありますか .352 .067 .647 .140 .001 5 家庭で皮膚のケアを行うことで症状改善は可能だと思いますか -.052 .131 .554 -.146 -.369 19 皮膚ケア指導があれば参加したいですか .420 -.016 .151 .737 -.048 13 患者様同士一緒に指導を受けるなど連帯意識は必要ですか .013 .044 .009 .732 -.013 12 皮膚ケアの指導は必要だと思いますか .420 .103 .363 .491 -.306 15 皮膚ケアの指導があれば励みになると思いますか .343 -.082 .363 .355 .093 6 家庭で自分で皮膚のケアを行うことに心理的負担はありますか .149 -.369 -.058 -.279 .794 8 家庭での皮膚のケア方法に迷いや混乱はありますか .264 -.714 -.052 -.048 .276 10 家庭でご自分の皮膚ケアを行うことは難しいですか .197 -.534 -.011 .020 .198 固有値 5.53 4.12 1.86 1.55 1.18 寄与率 27.65 20.58 9.30 7.75 5.90 累積寄与率 27.65 48.22 57.52 65.27 71.17 因子抽出法: 主因子法 回転法: Kaiser の正規化を伴わないバリマックス法

(5)

等の心理的な葛藤を表現する項目においてはスコア が抑えられる傾向がみられた。また因子分析によっ て抽出された5つの因子について検討してみた。 1)第一因子『確信を持てない現状への不安』 この因子には「日常生活への疑問」「皮膚洗浄への 疑問」「知識の必要性」「相談の要望」が関連してお り、日常生活において皮膚ケアに必要な詳細な知識 の不足があり、とまどいや疑問から、誰かに相談し たいとの要望を患者が潜在的な意識として持ってい ることが考えられる。これまでアトピー性皮膚炎患 者の受診行動には、ノンコンプライアンスや民間療 法への移行など、他の慢性疾患患者の行動と比較し ても、しばしば通常を逸脱する側面がみられること があった 7)。皮膚そのものが誰にでも手の届く臓器 であることや、症状が外見に出ることから、確信の 持てないまま対症的に対処することが多いことがう かがえる。大野らは患者の行動モデルを「さがし求 める」と表現し8)、瀬谷らは、「右往左往し」と表現 した 9)。今後看護者をはじめとした医療者には、ア トピー性皮膚炎を慢性疾患の一つとして捉え、病期 に応じた対応を総合的に行って、患者の不安に応え ていくことが求められると考える。 2)第二因子『現行方法を肯定する心理』 この因子には「現在のケアへの満足感」「ケア方法 を理解しているとの認識」「時間的な余裕」「ケアへ の積極性」が関連しており、アトピー性皮膚炎患者 の疾患に対する姿勢がうかがえる。第一因子とは裏 腹のようであるが、患者のもう一つの像であると言 えよう。患者は、日常生活の中で実際に多くの時間 と力を割き、皮膚のケアを行っているものと思われ、 医療者からの説明によるケアを自ら実践している。 その結果、現在の方法に対し肯定的な確信を抱くよ うになり、患者自身が精神的に安定した状態になっ てくるものと思われる。 3)第三因子『自己管理を意思表示する』 この因子には「ケアを当然とする認識」「ケアへの 関心」「症状改善可能との認識」が関連している。ア トピー性皮膚炎患者は、既に皮膚ケアをはじめとし た生活の管理が自らの責任においてなされなければ ならないことを自覚していると考えられ、医療者か らの良好な働きかけ10)により、生活習慣の改善や皮 膚のケアなど、セルフケアの確立が可能であること が示唆された。 4)第四因子『共同体制の願望』 この因子には「指導への参加意思」「連帯感の必要 性」「指導の必要性」「ケア指導の励み感覚」が関連 している。他の慢性疾患と同様、アトピー性皮膚炎 患者にとって、セルフケアを確立させるためにはソ ーシャルサポートが必要不可欠である11)。このこと は正しいケア方法の継続性の面からも特に重要であ り、医療者にとっても今後の課題であると言える。 5)第五因子『心理的負荷の自覚』 この因子には「ケアに関する心理的負担感」「ケア 方法に関する迷いや混乱」「指導への負担感」「ケア への困難感」が関連しており、アトピー性皮膚炎患 者の心理が、皮膚のケアを中心に日々負担感に直面 していることがうかがえる。殆どの皮膚疾患は、治 療行為そのものが患者自身の手技によって行われる が、それは治療効果や治療方針への責任感をも同時 に抱くことへ通じる。また、皮膚の治療には多くの 時間と労力を要し、継続を困難にする要因となって いるが、それに対する系統的なケアの方策の確立が 今後必要となっていくものと考えられる。 Ⅳ. まとめ アトピー性皮膚炎が小児期で終結することなく慢 性化する傾向があり、成人期のアトピー性皮膚炎患 者が増加していることから、患者の皮膚ケアに代表 されるセルフケア意識について検討したところ、「自 らケアすることを当然とする認識」への回答がもっ とも高いスコアを示した。次にすべての回答を集計 し因子分析したところ、『確信を持てない現状への不 安』『現行方法を肯定する心理』『自己管理を意思表 示する』『共同体制の願望』『心理的負荷の自覚』の 5 つの因子が抽出され、アトピー性皮膚炎患者のセ ルフケアの意識は低くはないものの、少なからず現 状への不安を持ち、さらに一方で、自らの現行のセ ルフケア方法を肯定し、時間を割いてケアを続けて いる。また、皮膚の自己管理を当然していくべきと 考えているが、共同での取り組みも望んでおり、ケ アが困難であったり、ケアへの迷いや混乱から、心 理的な負担感を自覚していることが本研究から明ら かになった。 謝辞 本研究に対しご理解と御協力賜りました患者の皆 様、滋賀医科大学附属病院看護部長井下照代様、そ して御指導を賜りました皮膚科杉浦久嗣先生に深く 感謝いたします。

(6)

文献 1) 杉浦久嗣:アトピー性皮膚炎成人期重症例の増 加の背景と治療,西日本皮膚科 62(4);439-443, 2000. 2) 檜澤孝之:高齢者のアレルギー性疾患とその周 辺 高齢者のアトピー性皮膚炎,アレルギーの臨 床 21(1);37-40,2003. 3) 余語琢磨:「アトピー」をめぐる病いの語り イ ンターネット上にみる病者の苦悩と戦術,自治 医科大学看護学部紀要 1巻;41-54,2003. 4) 竹原和彦:アトピー性皮膚炎の不適切治療によ る健康被害 その実態と今後の取り組み,医学 の歩み 194(12);934-935,2000. 5) 中野雅子:成人期アトピー性皮膚炎患者への生 活指導-セルフケア確立をめざして-,臨床看 護,27(7);1074-1078,2001. 6) 中野雅子:アトピー性皮膚炎患者へのスキンケ ア指導-5 つの要素の比較分析-:日本看護研究 学会誌 26(4);109-129,2003. 7) 大野道絵,阪本恵子,白石聡:成人型アトピー性 皮膚炎を持つ対象者の行動に関する研究-さが し も と め る - 日 本 看 護 研 究 学 会 誌,25(1)35-42,2002. 8) 大野道絵:成人型アトピー性皮膚炎を持つ対象 者の行動の決定に与える因子に関する研究,日 本看護研究学会誌,24(2);29-39,2001. 9) 瀬谷美子,梶山祥子:アトピー性皮膚炎患者の 看護,日本看護協会出版会,東京 1997. 10) 西出武司,金原彰子,古川福実:皮膚科治療にお ける満足度-アトピー性皮膚炎教育入院を通し て-MEDICO 35 (6);214-216,2004. 11) M.J.Cork,J.Britton,L.Butler,S.Yung, Jill R.MurPhy, S.G.Keohane: Comparison of parent knowledge therapy utilization and severity of atopic eczema before and after axplanation and demonstration of topical therapies by a specialist dermatology nurse,British Jurnal of Dermatology 3(149);582,2003.

The examination of self-care consciousness

for the adult patient of Atopic dermatitis

Masako Nakano Naomi Miyamatsu

Shiga University of Medical Science

The purpose of this study was to investigate the tendencies of self-care consciousness in the background of the patient's health behavior. Recent years, adult Atopic dermatitis has been moving towards becoming a chronic disease.

The question paper investigation was carried out on adult outpatients, consisting of 45 men and woman with the same mild to middle skin condition. Usable date was provided by 39 people. There were 20 questions asked concerning patients consciousness for “personal care of the skin being done at present on a daily basis.” The data was computed statistically, how reliable methodology used was, and provided a list of common factors. The question with the highest relevance was“as for doing care personally, of course". By utilizing a factor analysis, five key factors were identified were 1)‘a worry about the patient’s present condition when the patient lacks confidence’2)‘the mentality to generally acknowledge the method they are practicing’3)‘giving a declaration of intention gives self-control’4)‘having the wish for a community system’ and 5) ‘their consciousness of the mental load’. While being positive, it became clear through analysis that they also have an uncertain, insecure feeling both about the care and their burden, which are critical in the consciousness of the self-care program for these adult term Atopic dermatitis patients.

参照

関連したドキュメント

The inclusion of the cell shedding mechanism leads to modification of the boundary conditions employed in the model of Ward and King (199910) and it will be

[11] Karsai J., On the asymptotic behaviour of solution of second order linear differential equations with small damping, Acta Math. 61

Furthermore, the upper semicontinuity of the global attractor for a singularly perturbed phase-field model is proved in [12] (see also [11] for a logarithmic nonlinearity) for two

Keywords: continuous time random walk, Brownian motion, collision time, skew Young tableaux, tandem queue.. AMS 2000 Subject Classification: Primary:

Answering a question of de la Harpe and Bridson in the Kourovka Notebook, we build the explicit embeddings of the additive group of rational numbers Q in a finitely generated group

Then it follows immediately from a suitable version of “Hensel’s Lemma” [cf., e.g., the argument of [4], Lemma 2.1] that S may be obtained, as the notation suggests, as the m A

In our previous paper [Ban1], we explicitly calculated the p-adic polylogarithm sheaf on the projective line minus three points, and calculated its specializa- tions to the d-th

Our method of proof can also be used to recover the rational homotopy of L K(2) S 0 as well as the chromatic splitting conjecture at primes p > 3 [16]; we only need to use the