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はじめに 労働者派遣法 ( 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律 ) が昭和 61 年に施行されてから 31 年が経過しました この間労働者派遣法は改正を重ね 平成 16 年 3 月には製造ラインへの派遣が解禁されました その後 平成 24 年 3 月 改正労

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派遣労働

派遣労働

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2017

2017

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派遣労働Q&A

東京都産業労働局雇用就業部ホームページもご覧ください。

『TOKYOはたらくネット』

http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/

労働相談Q&A、セミナー情報、資料情報、雇用就業情報、

調査・統計情報など随時更新しております。

∼公正な採用選考のために∼

 東京都では、就職の機会均等を確保するため、応募者本人の適性

や能力に基づく公正な採用選考を推進しています。

(2)

はじめに

労働者派遣法

(「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の

就業条件の整備等に関する法律」)が昭和61年に施行されてから、31年

が経過しました。この間労働者派遣法は改正を重ね、平成16年3月には

製造ラインへの派遣が解禁されました。その後、平成24年3月、改正労

働者派遣法(「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護

等に関する法律」に名称変更)が成立し、同年10月1日に施行されまし

た。また、平成27年9月30日より、派遣可能期間の見直しや雇用安定措

置の義務化を主な改正点とする改正労働者派遣法が施行されています。

厚生労働省の「労働者派遣事業報告」によると、派遣労働者数は全国で

約134万人にのぼっています(平成27年6月1日時点)。

そこで東京都では、現在派遣労働者として働いている方、これから派遣

労働者として働きたいと考えている方を主な対象として、派遣で働く際に

必要となる法律や制度を知っていただくための冊子を作成しました。本冊

子では、労働者派遣に関する法律や制度と併せて、身近に起こりうる相談

事例を紹介しましたので、派遣労働についての理解を深め、トラブル防止

に役立てていただきたいと考えております。ご活用いただければ幸いです。

平成29年3月 

東京都産業労働局雇用就業部労働環境課

(3)
(4)

派遣労働Q&A

Stage1.

派遣で働き始める前に知っておくこと

 Q 1 派遣労働とは

2

 Q 2 派遣と請負の違い

0

4

 Q 3 派遣労働で働ける仕事と期間

0

7

 Q 4 紹介予定派遣とは

12

Stage2.

派遣会社に登録する

 Q 5 派遣会社に登録する前に(公開情報)

14

 Q 6 派遣会社に登録する(複数会社への登録)

15

 Q 7 個人情報の保護

16

 Q 8 事前面接(派遣先が派遣労働者を特定することを目的とする行為) 18

Stage3.

派遣労働者として働く

 Q 9 契約を結ぶときには (労働条件・就業条件の明示)

20

 Q10 契約内容と実際の業務が違う

25

 Q11 時間外労働(残業)・休日労働

26

 Q12 年次有給休暇

29

 Q13 給料を払ってもらえない

32

 Q14 同じ仕事をしている正社員と待遇が大きく違う

33

 Q15 教育訓練

35

 Q16 母性保護と育児休業・介護休業

36

 Q17 職場のハラスメント

39

 Q18 雇用保険

42

 Q19 社会保険

44

 Q20 労働災害・安全衛生

46

 Q21 所得税・住民税

48

Stage4.

派遣労働の終了

 Q22 契約期間途中の退職

50

 Q23 解雇と中途解除

51

 Q24 雇止め

53

 Q25 雇用安定措置

55

Stage5.

派遣労働者として働き続けるために

 Q26 苦情は誰にきいてもらえますか

57

 Q27 労働組合の結成・加入

60

派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針

62

派遣先事業主が講ずべき措置に関する指針

66

目 次

(5)

Stage1.

派遣で働き始める前に知っておくこと

Q 1

派遣労働とは

 現在、仕事を探しています。求人情報誌によると、派遣労働者の方

がパート・アルバイトに比べて時給が高いようなので興味があります。

 派遣労働者とは、どのような働き方をする労働者なのですか?

派遣労働者とは、労働契約を結んだ派遣元の指示で派遣先

へ赴き、派遣先の指揮命令を受けて働く労働者です。

派 遣 労 働 者

労務の提供

賃 金

派遣料金

労働者派遣契約

(派遣契約)

派遣労働契約

(労働契約)

指揮命令関係

派遣労働

とは、労働者と派遣労働契約(労働契約)を結んだ会社(

派遣

)が

労働者派遣契約

派遣契約

)を結んでいる会社(

派遣先

)へ労働者

を派遣し、労働者は派遣先の

指揮命令

に従って働くという働き方です。派

遣先は労働者から労務の提供を受けた後に派遣元に

派遣料金

を支払い、派

遣元は、派遣料金の中から派遣労働者へ

賃金

を支払います。

派遣労働は、労働契約を結んだ会社の指揮命令を受けて働く一般的な働

き方とは異なり、指揮命令をする会社と賃金を支払う会社が別であるた

め、いろいろな問題が生じることがあります。

そこで、派遣労働者の雇用の安定、福祉の増進を図るため、

労働者派遣

(6)

Stage1.

派遣で働き始める前に知っておくこと

法律)及び

派遣元指針

(派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針)、

遣先指針

(派遣先事業主が講ずべき措置に関する指針)が定められ、派遣

元と派遣先がそれぞれ講ずるべき措置等を示しています。

派遣労働は、労働者の契約形態によって「

常用型

」と「

登録型

」の二つ

に分けられます。

登録型

派遣労働者は、派遣元に氏名や希望する業務、スキル等を登録し

ておき、仕事の依頼を受けたときにだけ派遣元と労働契約を結び、派遣先

で働きます。登録型派遣労働者の場合、派遣元は派遣先から依頼を受ける

と、自社に登録している労働者の中から、適性、スキル、希望条件等を考

慮したうえで、派遣先の示す条件に近い労働者を選びます。派遣元は、労

働者の承諾が得られたら、その労働者と労働契約を結び、労働者を派遣先

で就業させることになります。

一方、

常用型

派遣労働者は、派遣元と常に労働契約を結んでいる状態

で、派遣先で働きます。

(7)

Stage1.

派遣で働き始める前に知っておくこと

Q 2

派遣と請負の違い

 私は請負業者の社員ですが、発注者であるメーカーに派遣されて働

いています。このような働き方は、「偽装請負」に該当するのでしょ

うか。

自分の使用者(請負業者)からではなく、発注者(注文主)

から直接業務の指揮命令を受ける場合は、違法な「偽装請

負」である可能性があります。

 労働者派遣と取り違えやすい働き方として、

請負

があります。請負とは、

請負業者が注文主と

請負契約

を結んで仕事を引き受け、請負業者自身が雇

用する労働者を指揮命令して、請負業者の責任で仕事を完結させるもので

す。請負の場合は、労働者派遣と異なり、

業務の遂行に関する指示や、労

働時間管理に関する指示等については、請負業者自らが行います

【労働者派遣】

【請 負】

派遣元

派遣先

労働者

請負業者

注文主

労働者

労働者派遣契約 労働契約 指揮命令関係 請負契約 指揮命令関係 労働契約

労働者派遣事業を行うためには、厚生労働大臣の

許可

が必要です。な

お、平成27年の法改正により、届出制であった特定労働者派遣事業は廃

止されましたが、平成27年9月29日までに届出をしている特定労働者派

遣事業は、平成30年9月29日まで営むことができます。

(8)

Stage1.

派遣で働き始める前に知っておくこと

許可または届出のない事業主が、形式的には請負契約の体裁をとりなが

ら、実際には注文主が直接労働者に対し就業時間や場所を指定したり指揮

命令を行ったりするなど、事実上の労働者派遣を行っている場合がありま

す(いわゆる「

偽装請負

」)。

偽装請負は、労働者派遣法、職業安定法に違

反します。

また、偽装請負では、労働基準法や労働安全衛生法等に定めら

れた派遣元(受託者)・派遣先(発注者・注文主)の様々な責任があいま

いになってしまうため、労働者の労働条件や安全衛生が十分に確保され

ず、トラブルが起こりがちです。

もし、自分の働き方が、「偽装請負」に該当するのではないかと思い当

たることがあれば、

東京労働局需給調整事業部

(P73)に相談するとよい

でしょう。また、派遣で働くときには、労働者派遣法の許可や届出を受け

た派遣会社を選びましょう(「人材サービス総合サイト」で確認できます。)。

労働者派遣事業の新たな許可基準

(下線部分が平成27年法改正により追加されたもの)

○ 専ら労働者派遣の役務を特定の者に提供することを目的として行われるもので

ないこと

○ 派遣労働者に係る雇用管理を適正に行うに足りる能力を有するものとして次に

掲げる基準に適合するものであること

・ 派遣労働者のキャリア形成支援制度を有すること (Q15)

・ 教育訓練等の情報を管理した資料を労働契約終了後3年間は保存していること

・ 無期雇用派遣労働者を労働者派遣契約の終了のみを理由として解雇できる旨の規定

がないこと。また、有期雇用派遣労働者についても、労働者派遣契約の終了時に労

働契約が存続している派遣労働者については、労働者派遣契約の終了のみを理由と

して解雇できる旨の規定がないこと

・ 労働契約期間内に労働者派遣契約が終了した派遣労働者について、次の派遣先を見

つけられない等、使用者の責に帰すべき事由により休業させた場合には、労働基準

法第26 条に基づく手当を支払う旨の規定があること

・ 派遣労働者に対して、労働安全衛生法第59 条に基づき実施が義務付けられている

安全衛生教育の実施体制を整備していること

・ 雇用安定措置の義務を免れることを目的とした行為を行っており、都道府県労働局

から指導され、それを是正していない者ではないこと

○ 個人情報を適正に管理し、派遣労働者等の秘密を守るために必要な措置が講じ

られていること

○ 事業を的確に遂行するに足りる能力を有するものであること

・ 資産の総額から負債の総額を控除した額(基準資産額)が「2,000万円×事業所

数」以上、現預金額が「1,500万円×事業所数」以上であること

・ 事業所の面積がおおむね20㎡以上であること 等

(9)

Stage1.

派遣で働き始める前に知っておくこと

【派遣と請負との区分に関する基準(概要)】

~昭和61年4月17日労働省告示第37号~

 

以下の項目に一つでも該当しない場合は、適正な請負ではなく、労働者

派遣事業を行うものと判断される可能性があります。

□ 労働者に対する業務の遂行方法に関する指示その他の管理を、受託者が自

ら行っている。

□ 労働者の業務の遂行に関する評価等に係る指示その他の管理を、受託者が

自ら行っている。

□ 労働者の始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇等に関する指示その

他の管理を、受託者が自ら行っている(これらの単なる把握を除く。)。

□ 労働者の労働時間を延長する場合又は労働者を休日に労働させる場合にお

ける指示その他の管理(これらの単なる把握を除く。)を、受託者が自ら行っ

ている。

□ 労働者の服務上の規律に関する事項についての指示その他の管理を、受託

者が自ら行っている。

□ 労働者の配置等の決定や変更を、受託者が自ら行っている。

□ 業務の処理に関する資金について、すべて受託者自らの責任の下に調達し、

かつ支弁している。

□ 業務の処理について、民法、商法その他の法律に規定された事業主として

のすべての責任を受託者が負っている。

□ 受託者が自己の責任と負担で準備し、調達する機械、設備若しくは機材(業

務上必要な簡易な工具を除く。)又は材料若しくは資材により、業務を処

理している。又は、受託者が自ら行う企画又は自己の有する専門的な技術

若しくは経験に基づいて、業務を処理している。

(10)

Stage1.

派遣で働き始める前に知っておくこと

Q 3

派遣労働で働ける仕事と期間

 派遣労働で働くことができる仕事にはどのようなものがありますか。

また、同じ派遣先で何年間でも派遣社員として働くことができます

か?

派遣法によって派遣を行ってはならないと定められている

業務を除く全ての業務で派遣労働が認められています。派

遣で働くことができる期間は、ケースによって異なります。

以下を除きすべての業務で派遣労働が認められます。

【労働者派遣事業を行うことができない業務】

①港湾運送業務

②建設業務

③警備業務

④病院等における医療関係業務

 (ただし、紹介予定派遣・産休等代替・へき地の医師を除く)

⑤弁護士・税理士等のいわゆる「士」業務(一部例外あり)

 派遣先が派遣労働者を受け入れることができる期間は、以下のように場

合によって異なります。

<派遣受入期間に制限のないケース>

(1) 無期雇用派遣労働者に係る労働者派遣

(派遣法第40条の2第1項第1号)

派遣元に無期雇用されている場合には、受入期間の制限はありません。

(2) 60歳以上の派遣労働者(同項第2号)

60歳以上の派遣労働者には、受入期間の制限はありません。

(3) 有期プロジェクト型業務(同項第3号イ)

(11)

Stage1.

派遣で働き始める前に知っておくこと

事業の開始、転換、拡大、縮小または廃止のために必要な業務で、一

定期間内で完了することが予定されている業務への派遣については、そ

の業務が完了するまでの期間であれば、受入期間の制限はありません。

(4) 日数限定業務(同項第3号ロ)

1か月間に行われる日数が、派遣先の通常の労働者の所定労働日数の

半分以下で、かつ10日以下であるような業務への派遣については、受

入期間の制限はありません。

(5) 産前産後・育児・介護休業を取得する労働者の業務

(同項第4号・第5号)

従業員が産前産後休業や育児・介護休業を取得するときに、代わりの

従業員を補充するための派遣労働者の受け入れは、受入期間の制限はあ

りません。

<派遣受入期間に制限のあるケース>

上記(1)~(5)以外の場合

上記(1)~(5)以外の場合には、派遣受入期間に制限があります。

平成27年の法改正により、事業所単位・個人単位それぞれにおける

期間制限が設けられました。

 ○派遣先事業所単位の期間制限

同一の派遣先の事業所に対し、派遣できる期間は、原則、3年が限

度となります。派遣先が3年を超えて受け入れるには、派遣先の過半

数労働組合等からの意見を聴く必要があります。

事    業    所 3年(意見聴取が必要) 受入は原則上限3年 Aさん Cさん Dさん Eさん Bさん Fさん Gさん Gさん 3年

(12)

Stage1.

派遣で働き始める前に知っておくこと

日雇派遣は原則禁止です。

 日々又は30日以内の期間を定めて雇用する労働者派遣(いわゆる「日

雇派遣」)は原則として禁止されています。ただし、以下のいずれかに当

てはまる場合は、例外的に日雇派遣が認められています(同法第35条の

4)。

① 適正な雇用管理に支障を及ぼすおそれがないと認められる政令(派遣法施行

令第4条第1項)で定められた以下の業務につく場合

 ・情報処理システム開発 ・機械設計 ・事務用機器操作 ・通訳、翻訳、速記

 ・秘書 ・ファイリング ・調査 ・財務 ・貿易 ・デモンストレーション

 ・添乗 ・受付・案内 ・研究開発 ・事業の実施体制の企画、立案 

 ・書籍等の制作・編集 ・広告デザイン ・OAインストラクション

 ・セールスエンジニアの営業、金融商品の営業

② 雇用機会の確保が特に困難な労働者の雇用の継続等を図るために必要である

と認められる政令(同条第2項)で定められた場合

 ・60歳以上の人

 ・雇用保険の適用を受けない学生(いわゆる昼間学生)

 ・本業の年収が500万円以上の人(副業で日雇派遣をする人)

 ・世帯年収が500万円以上ある場合で、主たる生計者ではない人

 ○派遣労働者個人単位の期間制限

同一の派遣労働者を、派遣先の事業所における同一の組織単位(課

など)に対し派遣できる期間は、3年が限度となります。課などが異

なればこの期間制限は受けません。

X   課 1   係 3年

同じ人を同じ課へ派遣できる

のは上限3年

Aさん Aさん 2   係 Y   課 Aさん 別の課ならOK

(13)

Stage1.

派遣で働き始める前に知っておくこと

退職後(60歳以上の定年退職者は除く。)、1年以内に同

じ会社に派遣社員として就労することはできません。

 ある会社を退職した労働者が、退職後1年以内に同じ会社(事業所単位

ではなく、「事業者単位」)で派遣労働者として働くことはできません。派

遣先は、当該派遣労働者が離職後1年以内であるときは、書面等により、

その旨を派遣元に通知しなければなりません(派遣法第35条の5、同法

第40条の9第1項、同条第2項)。

派遣先は期間制限に違反して派遣受入をした等の一定の場

合に、その時点で、派遣先が派遣労働者に対して労働契約

の申込み(直接雇用の申込み)をしたものとみなされます

(労働契約申込みみなし制度)。

派遣受入期間の制限のあるケース(P8)について、1年以上、派遣先の

組織単位(課など)ごとの同一の業務に同一の派遣労働者を受け入れた場

において、派遣受入が終了した日以後、その業務に新たに労働者を雇い

入れるときは、派遣先は当該派遣労働者を遅滞なく雇い入れるよう努めな

ければなりません(派遣法第40条の4)。

【労働契約申込みみなし制度の対象となる違法派遣】

・労働者派遣の禁止業務(Q3)に従事させた場合

・無許可の派遣元から労働者派遣を受け入れた場合

・期間制限(P8)に違反して労働者派遣を受け入れた場合

・いわゆる偽装請負(Q2)の場合

派遣先は違法派遣と知りながら派遣労働者を受け入れている場合、違法

状態が発生した時点で、派遣先が派遣労働者に対し、労働契約の申込み

(直接雇用の申込み)をしたものとみなされます(労働契約申込みみなし

制度、派遣法第40条の6)。

(14)

Stage1.

派遣で働き始める前に知っておくこと

労働者が申込みの承諾をしたら、労働者と派遣先との契約(直接雇用)

が成立します。契約が成立した場合の労働条件は、派遣元における労働

条件と同一の内容になります。事業所単位・個人単位の2つの期間制限

(P8)のどちらに違反した場合も、労働契約申込みみなし制度の対象とな

ります。

派遣元は、派遣労働者に対して就業条件などを明示する際(Q9)に、

期間制限違反が労働契約申込み制度の対象となる旨を明示しなければなり

ません。

なお、改正法の施行日(平成27年9月30日)より前から行われている

労働者派遣については、改正前の期間制限が適用されます。

(15)

Stage1.

派遣で働き始める前に知っておくこと

Q 4

紹介予定派遣とは

 6か月間派遣社員として働けば、正社員になることができる制度が

あるそうですが、本当ですか?

必ず正社員になれるわけではありませんが、派遣契約を結ぶ

ときに、「紹介予定派遣」で派遣労働契約を結ぶと、派遣先

で直接雇用される可能性があります。

紹介予定派遣

とは、派遣の開始前または開始後に、派遣元が、派遣労働

者及び派遣先に対して職業紹介することを予定して派遣就業させるという

ものです(派遣法第2条第4号)。

紹介予定派遣制度を活用することによって、派遣労働者は、派遣先の仕

事の内容や会社の雰囲気を理解した上で就職することができ、派遣先は労

働者の適性、能力をじっくり見極めた上で、その労働者を直接雇用するか

どうかを判断することができるというメリットがあります。

紹介予定派遣の場合は、

派遣期間は6か月を超えてはなりません

(派遣

元指針第2の13(1)、派遣先指針第2の18(1))。

【紹介予定派遣の基本的な流れ】

紹介予定派遣契約、紹介予定派遣

に係る労働契約にて就業開始

派遣契約期間終了

双方への確認・紹介

双方の合意

正式採用

入 社

派遣先企業

派遣社員

・派遣期間は最長6か月間

・派遣期間中に派遣社員は仕事への適性等を確認し

 派遣先は派遣社員の職務遂行能力等を判断する。

・求人条件の確認

・採用意思の確認

・求職条件の確認

・就職意思の確認

派遣元企業











(16)

Stage1.

派遣で働き始める前に知っておくこと

紹介予定派遣は、

労働者派遣を開始する時点で派遣労働者と派遣先の意

思確認をし、同意を得た上で行う場合に限って可能です。

また、派遣契約

に当該職業紹介により従事すべき業務の内容及び労働条件その他の当該紹

介予定派遣に関する事項を定めるとともに、労働者に対しても明示しなけ

ればなりません(派遣法第26条第1項第9号、第34条第1項第2号)。

もし、派遣就業を始めてから、派遣労働者の希望によって新たに紹介予定

派遣とする場合には、三者(派遣元、派遣先、派遣労働者)の合意のも

と、従来の労働者派遣契約及び派遣労働契約を終了させ、新たに紹介予定

派遣としての契約を結びなおす必要があります。派遣元は、紹介予定派遣

の対象となる派遣労働者を雇い入れる場合は、その旨を派遣労働者に明示

しなければなりません(派遣法第32条第1項)。

派遣元は、派遣契約が終了するときに、派遣先と派遣労働者に求人・求

職の意思を確認したうえで職業紹介を行います。派遣先が職業紹介を受け

ることを希望しないときには、その理由を派遣元に明示しなければなりま

せん。派遣元は、労働者からの求めに応じて、派遣先から明示された理由

を派遣労働者に対して書面等で明示しなければなりません(派遣元指針第

2の13(2))。

このように、

紹介予定派遣で派遣労働契約を結んだ場合であっても、

6か月後に必ず派遣先に直接雇用されるとは限りません。

また、派遣先が

派遣労働者を直接雇用する場合であっても、必ずしも正社員として雇用し

なければならないというものではなく、例えば3か月間の有期雇用などで

もよいことになっています。

ただし6か月間の労働者派遣の受入れ期間と、3か月程度の直接雇用

期間を繰り返す場合などのように、派遣受入期間の制限を免れる目的で紹

介予定派遣を利用していると考えられるときは、是正指導の対象となる場

合があります。

なお、

紹介予定派遣の場合に限り

、スムーズに直接雇用へと移行できる

ように、

派遣就業開始前に派遣先が派遣労働者の面接を行ったり、派遣

元から労働者の履歴書を取り寄せることができます

(派遣法第26条第6

項)。また、派遣就業開始前または派遣就業期間中に、求人条件を明示す

ることや、派遣就業期間中に採用の内定等を行うことが認められています。

(17)

Stage2.

派遣会社に登録する

Q 5

派遣会社に登録する前に(公開情報)

 派遣会社に登録したいと思っています。どのようなことに気をつけ

て派遣会社を選べばよいのでしょうか?

派遣会社がインターネット等で公開している情報などを参

考にしながら、信頼できる派遣会社を選びましょう。

以下の情報を事業所ごとに公開することが、派遣元の義務です(派遣法

第23条第5項、派遣法施行規則第18条の2第3項)。

① 派遣労働者の数

② 派遣先の数

③ マージン率

④ 教育訓練に関する事項

⑤ 労働者派遣に関する料金の平均額

⑥ 派遣労働者の賃金の平均額

⑦ その他参考になると認められる事項

右記③のマージン率とは、

「派遣料金-派遣労働者に支

払 っ た 賃 金 額 」 が、「 派 遣 料

金」に占める割合のことです。

マージン率が高ければ、派遣料

金のうち、派遣労働者に支払う

賃金以外の諸経費の割合が大き

いということになります。逆にマージン率が低ければ、派遣料金のうち、

派遣労働者に支払う賃金以外の諸経費の割合は小さいということになりま

す。

マージン率が小さい会社の方が良いと感じる人もいるかもしれません

が、「諸経費」には、派遣元会社の事業経費だけではなく、派遣労働者が

加入する社会保険料・労働保険料、福利厚生費用、教育訓練費用等も含ま

れています。したがって、各種保険にきちんと加入し、福利厚生や教育訓

練に力を入れている派遣元は、そうでない派遣元に比べ、マージン率が高

くなる可能性もあります。

マージン率の高い・低いだけで派遣元を選ぶのではなく、その他の情報

とも組み合わせて、総合的に判断するようにしましょう。

(18)

Stage2.

派遣会社に登録する

Q 6

派遣会社に登録する(複数会社への登録)

 派遣会社へ登録しましたが、なかなか仕事を紹介してもらえません。

複数の派遣会社へ登録してもよいのでしょうか。

労働者は、複数の派遣会社に登録することが可能です。

なかなか派遣先を紹介してもらえない場合には、その理由

を派遣元に確認してみましょう。

 登録型派遣労働者は、派遣元に氏名や就業可能な業務などを登録してお

き、仕事の依頼を受けたときにその派遣期間だけ労働契約を結び、派遣先

で働きます。派遣元に登録しただけでは労働契約を結んだことにはなりま

せんので、

労働者は複数の派遣会社に登録することが可能です

派遣元は、現に労働契約を結んで派遣就業させている派遣労働者だけで

はなく、まだ派遣就業させていない登録者についても、個々の就業ニー

ズ、就業期間、就業日、就業時間、就業場所、派遣先の就業環境などにつ

いて、労働者または登録者の希望に合った就業機会を確保するように努め

なければなりませんが(派遣元指針第2の8(4))、派遣元に登録をして

も、すぐに希望どおりの派遣先を紹介してもらえるとは限りません。も

し、相当な期間を経ても派遣先を紹介してもらえない場合には、派遣元に

その理由を確認してみることも必要でしょう。

また、派遣元は、労働契約締結前(登録中など)に、派遣労働者として

雇用しようとする労働者に対して、以下の内容を説明しなければなりませ

ん(派遣法第31条の2、派遣法施行規則第25条の6第2項)。契約を締

結する前に、派遣元からきちんと説明を受けておきましょう。

① 賃金見込み額 ― 書面、FAX、メールで明示

② その他の待遇(就業時間、就業場所等、その時点で想定される内容)

③ 派遣元会社の事業運営(会社概要等)

④ 労働者派遣制度の概要

⑤ 均衡待遇確保のために考慮した内容 ― 労働者から求めがあった時説明



書面、FAX、メール、

その他の方法で明示

(19)

Stage2.

派遣会社に登録する

Q 7

個人情報の保護

 派遣元に登録する際に本籍を聞かれました。派遣元からの質問には、

どのようなことでも答えなければならないのでしょうか。

派遣元は、本籍地や家族の職業などの個人情報を原則、収

集することはできません。

派遣元が収集することができる労働者の

個人情報

は、

業務の目的の達成

に必要な範囲

に限られ、本籍や家族の職業などの個人情報を求めること

は、原則、できません。

また、個人情報の収集にあたっては、派遣元は直接本人から聞くか、本

人の同意を得たうえで本人以外の者から聞くなど、適法かつ公正な手段に

よらなければなりません(派遣法第24条の3第1項、派遣元指針第2の10

(1)イ、ロ)。

もし、派遣元が収集する目的を明らかにしないまま下記の個人情報を求

めようとしたり、あるいはその収集する目的に納得できないという場合に

は、

東京労働局需給調整事業部

(P73)に相談しましょう。

【収集してはならない個人情報(概要)】

(派遣元指針(第2の10(1)イ)及び労働者派遣事業関係業務取扱要領)

①  人種、民族、社会的身分、門地、本籍、出生地その他社会的差別の原

因となるおそれのある事項

(例)家族の職業、収入、本人の資産等の情報(税金、社会保険の取扱い

等労務管理を適切に実施するために必要なもの及び日雇派遣の禁止

の例外として認められる場合の収入要件を確認するために必要なも

のを除く)、容姿、スリーサイズ等差別的評価に繋がる情報

② 思想及び信条

 (例)人生観、生活信条、支持政党、購読新聞・雑誌、愛読書

③ 労働組合への加入状況

 (例)労働運動、学生運動、消費者運動その他社会運動に関する情報

(20)

Stage2.

派遣会社に登録する

派遣先で派遣労働者の個人情報に関するトラブルがあった

ときには、派遣元責任者へ申し出ましょう。

派遣元は、労働者の個人情報を適正に管理するために必要な措置を講じ

なければなりません(同法第24条の3第2項)。

派遣元は労働者の個人情報を保管または使用するにあたり、必要な範囲

内で、正確かつ最新の内容に更新したり、紛失・破壊・改ざんされること

がないように保護したり、正当な権限を有しないものによる個人情報への

アクセスを防止したり、保管する必要のなくなった個人情報を破棄または

削除したりする等の措置を講じなければなりません(派遣元指針第2の

10(2)イ)。

また、派遣元は、労働者の個人情報を適正に管理するために、個人情報

を取扱うことのできる者の範囲や、個人情報の取扱者に対する研修等の教

育訓練、個人情報の開示または訂正を求められた場合の取扱いや、個人情

報の取扱いに関する苦情処理に関することなどを盛り込んだ

個人情報適正

管理規程

を作成し、これを遵守しなければなりません(派遣元指針第2の

10(2)ハ)。

労働者が個人情報の開示または訂正を求めたことを理由に、派遣元はそ

の労働者に不利益な取扱いをしてはなりません

(派遣元指針第2の10(2)

ニ)。

なお、

個人情報保護法

1

では、個人情報収集の際の目的の特定、正当な

方法での収集、正確、安全な管理、本人からの内容確認や訂正・削除を求

められたときの適切な対応を、事業主に義務付けています。

派遣元は、同法を遵守し、労働者の個人情報を厳重に管理しなければな

りません(派遣元指針第2の10(3))。

もし、派遣労働者として働き始めてから、個人情報に関するトラブルが

あった場合には、まずは

派遣元責任者

に申し出ましょう。また、派遣労働

者自身も、個人情報を不用意に明かさないように十分注意しましょう。

1 個人情報保護法の対象となるのは、5千件を超える個人情報を扱う事業主ですが、

平成29年5月30日以降、保有個人情報が5千件以下の事業主にも同様の義務が課せ

られます。

(21)

Stage2.

派遣会社に登録する

Q 8

事前面接

(派遣先が派遣労働者を特定することを目的とする行為)

 派遣元から「勤務を始める前に、あらかじめ派遣先と『打ち合わ

せ』をしておいたほうがいいのではないか?」と言われました。これ

は、派遣先が正式に決まったものと理解してよいのでしょうか?

派遣先は、労働者が派遣先で働き始める前に面接を行った

り、派遣元から履歴書を送付させてはなりません。ただし、

紹介予定派遣に限り、事前面接や履歴書の送付が認められ

ています(Q4参照)。

 派遣先は、派遣元と労働者派遣契約を結ぶ際に、

派遣労働者を特定する

ことを目的とする行為

をしないように努めなければなりません(派遣法第

26条第6項)。「派遣労働者を特定する」ための行為とは、

労働者が派遣

で働き始める前に派遣先が労働者の面接を行ったり

派遣元から派遣先に

労働者の履歴書を送付させること

など、労働者を派遣先で選別するための

行為だけでなく、例えば「若年者に限る」など、

派遣労働者のスキルとは

関係のない条件で絞ること

もあたります(派遣先指針第2の3)。

 派遣元は、派遣先が派遣労働者を特定するための行為に協力してはなり

ません(派遣元指針第2の11)。労働者派遣契約を結ぶ際に、派遣元が派

遣先に通知しなければならない情報は、労働者の氏名、性別、社会保険

への加入状況など限られています(派遣法第35条、派遣法施行規則第27

条、第27条の2、第28条)。ですから、

労働者の個人情報を安易に開示

することのないようにしなければなりません

。なお、労働者本人が自らの

意思により、履歴書を送付すること等は差し支えありません。

(22)

Stage2.

派遣会社に登録する

派遣労働を開始する前に、派遣元から派遣先へ職場見学に

行くよう指示された場合には、あらかじめ派遣先が決まっ

ているのかどうか派遣元に確認しておきましょう。

紹介予定派遣の場合を除き、

派遣先が派遣労働者を受け入れる前に、労

働者の面接(特定目的行為)を行うことは禁止

です。派遣元から派遣先に

職場見学や打合せに行くように指示されたときには、派遣先を訪問する前

に、派遣元に①職場見学は派遣元の指示に基づくものなのか、労働者の自

由な意思によるものなのか、②「打合せ」と称して派遣先が派遣労働者を

決定するために行われるものではないことなどを確認しましょう。

また、派遣先を訪問したところ、派遣先の人から面接のようにいろいろ

質問されたり、その後で派遣元から「他の者に決まった」と派遣が取り消

されたようなケースでは、派遣先による事前面接(特定目的行為)が行わ

れた可能性があります。

派遣先が決まる前にトラブルが生じたときには、

東京労働局需給調整事

業部

(P73)に相談しましょう。

(23)

Stage3.

派遣労働者として働く

Q 9

契約を結ぶときには

(労働条件・就業条件の明示)

 派遣先が決まり、派遣社員として働くことになりました。労働契約

を結ぶにあたっては、どのような点に注意すればいいのでしょうか。

労働契約を結ぶ際は、派遣元は派遣労働者に労働条件や派

遣先での就業条件を明示しなければなりません。これらの

条件をよく確認しましょう。

仕事の内容や賃金などについての説明を口頭で済ませられて、労働条件

をあいまいなままにしておくと、実際に働いてからトラブルが発生するこ

とが少なくありません。

派遣元は、労働契約を結ぶときは、派遣元は契約内容をはっきりさせる

ため、労働者に対し、契約期間や賃金、労働時間その他の労働条件につい

て書面で明示し、これを交付しなければなりません(労働基準法第15条

第1項)。また、派遣料金についても書面等で明示しなければなりません

(派遣法第34条の2、派遣法施行規則第26条の3)。

派遣労働者が派遣就業を始める前に、派遣元は派遣先での就業条件や

派遣料金を書面等で明示しなければなりません(同法第34条、第34条の

2)。労働契約締結時や派遣就労時に明示される派遣料金は、派遣労働者

本人のものでも、事業所における平均額でも、どちらでも良いとされてい

ます。

厚生労働省では「

労働条件通知書

」(P22~23)および「

就業条件明示

」のモデル(P24)を作成して、労働条件等を書面で明示するように勧

めています。なお、登録型派遣労働者に対して、労働条件通知書と就業条

件明示書等を同時に交付する場合、記載事項が重複する部分は、一方の記

載を省略して差し支えないとされています。

労働契約締結前、労働契約締結時、派遣就労開始前それぞれに、派遣元

から明示または説明される事項については、次のとおりです。

(24)

Stage3.

派遣労働者として働く

① 労働契約締結前(派遣会社に登録中など・Q6)

派  遣  法

書面・FAX・メールで明示

書面・FAX・メールその他の方法で明示

 

賃金の見込み額

 

就業時間・場所等 その他の待遇

 

派遣元の事業運営に関すること

 

労働者派遣制度の概要

 

均衡待遇確保のために配慮した内容

② 労働契約締結時(働く・賃金を払う約束をしたとき)

労働基準法(労働条件通知書等による)

派遣法

必ず明示

書面で明示・交付

  

労働契約の期間

期間の定めのある労働契約を更新する場合の

基準

 

仕事をする場所、仕事の内容、仕事の始めと

終わりの時刻、残業の有無、休憩時間、休

日・休暇、就業時転換

 

賃金の決定、計算と支払いの方法、締切と支

払いの時期

 

退職に関すること

 

派遣料金

(書面、FAX、

メールで明示)

 

昇給

制度を設けた

場合は明示

■退職手当、■臨時に支払われる賃金

■労働者に負担させる食費、作業用品

■安全・衛生、■職業訓練、■表彰・制裁

■災害補償・業務外の傷病扶助、■休職

③ 派遣就労開始前(派遣先で働き始める前)

派遣法(就業条件明示書等による)

書面等で明示

■業務内容、■就業場所、■派遣先の指揮命令者、■派遣期間及び就業日、■就業

の開始及び終了の時刻、休憩時間、■派遣元・先責任者、■苦情処理に関する事項、

■期間制限抵触日(期間制限のない場合はその旨)、■派遣契約を解除するにあたっ

て派遣先・元が講じる措置、■派遣料金   など

 派遣元は派遣労働者と、

派遣労働終了後に派遣労働者が派遣先に雇われ

ることを禁止する契約を結ぶことはできません

。派遣元が派遣先と結ぶ労

働者派遣契約にも、このような内容を入れることはできません(派遣法第

33条)。

(25)

Stage3.

派遣労働者として働く

(短時間労働者・派遣労働者用;常用、有期雇用型)

労 働 条 件 通 知 書

年   月   日        殿        事業場名称・所在地        使 用 者 職 氏 名 契 約 期 間 期間の定めなし、期間の定めあり(  年  月  日〜  年  月  日) ※以下は、「契約期間」について「期間の定めあり」とした場合に記入 1 契約の更新の有無 [自動的に更新する・更新する場合があり得る・契約の更新はしない・その他(   )] 2 契約の更新は次により判断する。 ・契約期間満了時の業務量   ・勤務成績、態度    ・能力 ・会社の経営状況 ・従事している業務の進捗状況 ・その他(        ) 【有期雇用特別措置法による特例の対象者の場合】 無期転換申込権が発生しない期間: Ⅰ(高度専門)・Ⅱ(定年後の高齢者)  Ⅰ 特定有期業務の開始から完了までの期間( 年 か月(上限10 年))  Ⅱ 定年後引き続いて雇用されている期間 就 業 の 場 所 従 事 す べ き 業 務 の 内 容 【有期雇用特別措置法による特例の対象者(高度専門)の場合】 ・特定有期業務(             開始日:    完了日:    ) 始業、終業の 時刻、休憩時 間、就業時転 換(⑴〜⑸の うち該当する もの一つに○ を 付 け る こ と。)、所定時 間外労働の有 無に関する事 項 1 始業・終業の時刻等  ⑴ 始業(   時   分)終業(   時   分)  【以下のような制度が労働者に適用される場合】 ⑵ 変形労働時間制等;(  )単位の変形労働時間制・交替制として、次の勤 務時間の組み合わせによる。     始業(  時  分)終業(  時  分)(適用日       )     始業(  時  分)終業(  時  分)(適用日       )     始業(  時  分)終業(  時  分)(適用日       )  ⑶ フレックスタイム制;始業及び終業の時刻は労働者の決定に委ねる。 (ただし、フレキシブルタイム(始業) 時 分から 時 分、 (終業) 時 分から 時 分、 コアタイム  時 分から 時 分)  ⑷ 事業場外みなし労働時間制;始業(  時  分)終業(  時  分) ⑸ 裁量労働制;始業(  時  分)終業(  時  分)を基本とし、労働者の 決定に委ねる。 ○詳細は、就業規則第 条〜第 条、第 条〜第 条、第 条〜第 条 2 休憩時間(  )分 3 所定時間外労働の有無       ( 有 (1週  時間、1か月  時間、1年  時間),無 ) 4 休日労働( 有(1か月  日、1年  日)、 無 ) 休 日 及 び 勤 務 日 ・定例日;毎週  曜日、国民の祝日、その他(      ) ・非定例日;週・月当たり   日、その他(      ) ・1年単位の変形労働時間制の場合—年間  日 (勤務日) 毎週(      )、その他(      ) ○詳細は、就業規則第  条〜第  条、第  条〜第  条 休 暇 1 年次有給休暇 6か月継続勤務した場合→     日          継続勤務6か月以内の年次有給休暇 (有・無)          →  か月経過で  日          時間単位年休(有・無) 2 代替休暇(有・無) 3 その他の休暇 有給(       )  

(26)

Stage3.

派遣労働者として働く

賃 金 1 基本賃金 イ 月 給(      円)、ロ 日 給(      円)        ハ 時間給(      円)、        ニ 出来高給(基本単価     円、保障給     円)        ホ その他(      円)        ヘ 就業規則に規定されている賃金等級等          2 諸手当の額又は計算方法   イ (     手当      円 / 計算方法:       )   ロ (     手当      円 / 計算方法:       )   ハ (     手当      円 / 計算方法:       )   ニ (     手当      円 / 計算方法:       ) 3 所定時間外、休日又は深夜労働に対して支払われる割増賃金率   イ 所定時間外 法定超 月60時間以内(  )%       月60時間超(  )%       所定超(  )%   ロ 休日 法定休日(  )%、法定外休日(  )%、   ハ 深夜(  )% 4 賃金締切日(   )−毎月  日、(   )−毎月  日 5 賃金支払日(   )−毎月  日、(   )−毎月  日 6 賃金支払方法(        ) 7 労使協定に基づく賃金支払時の控除( 無 ,有 (   )) 8 昇給( 有(時期、金額等        ), 無 ) 9 賞与( 有(時期、金額等        ), 無 ) 10 退職金( 有(時期、金額等       ), 無 ) 退職に関する 事項 1 定年制( 有 (  歳), 無 )2 継続雇用制度( 有(  歳まで), 無 ) 3 自己都合退職の手続(退職する  日以上前に届け出ること) 4 解雇の事由及び手続     ○詳細は、就業規則第  条〜第  条、第  条〜第  条 そ の 他 ・社会保険の加入状況( 厚生年金 健康保険 厚生年金基金 その他(    )) ・雇用保険の適用( 有 , 無 ) ・その他 ・具体的に適用される就業規則名(      )             ※以下は、「契約期間」について「期間の定めあり」とした場合についての説明です。  労働契約法第18条の規定により、有期労働契約(平成25年4月1日以降に開 始するもの)の契約期間が通算5年を超える場合には、労働契約の期間の末 日までに労働者から申込みをすることにより、当該労働契約の期間の末日の 翌日から期間の定めのない労働契約に転換されます。ただし、有期雇用特別 措置法による特例の対象となる場合は、この「5年」という期間は、本通知 書の「契約期間」欄に明示したとおりとなります。 ※ 以上のほかは、当社就業規則による。 ※ 登録型派遣労働者に対し、本通知書と就業条件明示書を同時に交付する場合、両者の記載事項のう ち一致事項について、一方を省略して差し支えないこと。 ※ 労働条件通知書については、労使間の紛争の未然防止のため、保存しておくことをお勧めします。

(27)

Stage3.

派遣労働者として働く

モ デ ル 就 業 条 件 明 示 書

平成   年   月   日       殿 事業所 名 称        所在地        使用者 職氏名      印 次の条件で労働者派遣を行います。 業 務 内 容 就 業 場 所 事業所、部署名所在地 (電話番号         ) 組 織 単 位 指 揮 命 令 者 職名       氏名 派 遣 期 間 平成   年   月   日から平成   年   月   日まで (派遣先が派遣受入期間の制限に抵触する日)平成  年  月  日 (組織単位における期間制限に抵触する日)  平成  年  月  日  なお、派遣先の事業所における派遣可能期間の延長について、当該手続を適正に行っていない場合や派遣 労働者個人単位の期間制限を超えて労働者派遣の役務の提供を受けた場合は、派遣先は労働契約申込みみな し制度の対象となる。 就 業 日 及 び 就 業 時 間 就業日 就業時間   時   分から   時   分まで (うち休憩時間   時   分から   時   分まで) 安全及び衛生 時 間 外 労 働 及び休日労働 時間外労働(無 / 有)→(1日  時間/週  時間/月  時間)休日労働 (無 / 有)→(1月  回) 派遣元責任者 職名        氏名        (電話番号 ) 派遣先責任者 職名        氏名        (電話番号 ) 福利厚生施設 の利用等 苦情の処理・ 申出先   申出先 派遣元:職名      氏名       (電話番号 )     派遣先:職名      氏名       (電話番号 ) 派遣契約解除 の場合の措置 派遣先が派遣労働 者を雇用する場合 の紛争防止措置 備 考

(28)

Stage3.

派遣労働者として働く

Q10

契約内容と実際の業務が違う

 派遣先から契約内容以外の仕事も指示されます。派遣元に伝えても

「派遣先はお客様だから」と言って取り合ってもらえません。契約内

容以外の業務であっても、派遣先からの指示には従わなければならな

いのでしょうか。

派遣労働者は、就業条件明示書で示された業務内容以外の

仕事を命じられても、これに従う義務はありません。

前述のとおり、派遣元は、派遣労働者が派遣就業を開始する前に、「就

業条件明示書」を交付するなどして、派遣先での就業条件を明示しなけれ

ばなりません(Q9参照)。

派遣先は就業条件明示書に示された業務内容の範囲を超えて指示を出す

ことはできません。

派遣労働者は就業条件明示書等で示された業務以外の

仕事を命じられても、これに従う義務はありません。

派遣労働者は、明示された労働条件と実際の労働条件が異なっていたと

きには、労働契約を解除できる場合がありますが、解除しないで働き続け

たいという場合には、

派遣元責任者

を通じて、契約内容を守ってもらうよ

うに派遣先へ申し入れてもらうとよいでしょう。

指針では、派遣労働者の就業条件を確保するために、派遣元は派遣先を

定期的に巡回することなどにより、派遣労働者の就業の状況が契約内容に

反していないかどうか確認したり、派遣労働者の適正な就業環境を確保す

るためにきめ細かな情報提供を行ったりするなど、派遣先と的確に連絡調

整を行うよう定めています(派遣元指針第2の5)。

また、派遣先に対しては、労働者派遣契約に定められた就業条件の周知徹

底をはかったり、定期的に就業場所を巡回して、派遣労働者の就業の状況が契

約内容に反していないかどうかを確認したり、また契約内容に反する業務上の

指示を行わないよう指導を徹底するように定めています(派遣先指針第2の2)。

(29)

Stage3.

派遣労働者として働く

Q11

時間外労働(残業)・休日労働

 「残業はない」という条件で派遣労働契約を結び、働き始めました

が、実際には派遣先の業務量は膨大で、所定勤務時間内にはとてもこ

なせません。残業して対応しましたが、派遣元から「あなたが勝手に

したことなので、残業代は支払いません」と言われました。

残業や休日労働の有無等について、どのような契約内容で

あるか、就業条件明示書等により確認しましょう。

Q9で述べたように、派遣元は派遣先での就業条件を、

就業条件明示書

等などによってあらかじめ派遣労働者に明示しなければなりません(派遣

元によっては、労働条件通知書と就業条件明示書が一体化していることが

あります。)。派遣労働者に残業や休日労働をさせるためには、この就業条

件明示書等で残業・休日労働があることを明示しておく必要があります。

ですから、「残業はない」という条件で派遣労働契約を結んだ場合には、

派遣先は残業を命じることはできませんし、派遣労働者も残業を命じられ

た場合にはこれを拒否することができます。

なお、労働時間は

1週40時間、1日8時間

(法定労働時間)まで、休日

は毎週少なくとも1回又は4週を通じて4日(法定休日)以上が原則です

(労働基準法第32条、第35条)。

派遣労働者に法定時間外又は法定休日に労働をさせるためには、派遣元

が、派遣元労働者の過半数を組織する労働組合、または労働者の過半数を

代表する者と書面で

労使協定(36(サブロク)協定)

を結び、労働基準監

督署に届け出なければなりません(同法第36条第1項)。

36協定は、作業場の見えやすい場所への掲示や、書面の交付等により

労働者に周知されることになっていますが、確認したいときには派遣元責

任者や労働者代表へたずねましょう。

(30)

Stage3.

派遣労働者として働く

【一般的な時間外労働・休日労働の割増率】

(1日の所定労働時間が7時間、時給1,000円の場合)

《労働日》

《休日》

9:00

17:00

18:00

22:00

翌日5:00

所定労働時間 7時間 (休憩1時間) (割増分の支払は任意)所定労働時間 1時間 時間外労働 25%以上 時間外労働 25%以上 深夜労働 25%以上

9:00

22:00

24:00

翌日5:00

休日労働 35%以上 35%以上休日労働 深夜労働 25%以上 深夜労働 25%以上 時間外労働 25%以上

法定労働時間(8時間)

時給1,000円以上

時給1,250円以上

時給1,500円以上

時給1,600円以上

時給1,500円以上

時給1,350円以上

①資本金の額または出資の総額が  小 売 業 5,000万円以下  サービス業 5,000万円以下  卸 売 業 1億円以下  上 記 以 外 3億円以下 または ②常時使用する労働者数が  小 売 業 50人以下  サービス業 100人以下  卸 売 業 100人以下  上 記 以 外 300人以下

※ 猶予される中小企業

※1か月に60時間を超える時間外労働を

行う場合には、法定割増賃金率が50%

になります(ただし、中小企業の派遣元

については、法定割増賃金率の引き上げ

が当分の間猶予されています。)。

また、派遣元と派遣労働者で労使協定を締結すれば、1か月に60時間

を超える時間外労働を行った労働者に対して、60時間を超えた際の割増

賃金率50%のうち25%分の割増賃金に代えて、有給の休暇を付与するこ

ともできます(労働基準法第37条第3項)。

を支払わなければなりません(同法第37条)。時間外労働・休日労働の

割増率は次の図のとおりです。

(31)

Stage3.

派遣労働者として働く

派遣労働者の判断で残業した場合であっても、派遣先が業

務上必要なものであると判断し、黙認した場合には、時間

外労働として認められます。

【図】割増賃金の支払に代えた

   有給の休暇の仕組み

事業場で労使協定を締結すれば、

割増賃金の支払いに代えて、

有給の休暇付与も可能

支払われる賃金

1.5

(50%の割増賃金)

1.25

(25%の割増賃金)

通常の賃金

時間外労働なし

0時間

60時間

(76時間)

1か月の

時間外労働

出所:厚生労働省リーフレット

派遣先が派遣労働者に残業や休日労働をさせた場合には、派遣元は

割増

賃金

を支払わなければなりません。

労働者が自分の判断で残業をした場合について、厚生労働省の通達で

は、「使用者の具体的に指示した仕事が、客観的にみて正規の勤務時間内

に処理できないと認められる場合の如く、超過勤務の

黙示の指示

によって

法定労働時間を超えて勤務した場合には、時間外労働となる。」と示して

います(昭和25年9月14日基収2983号)。つまり、労働者が自分の判断

で残業した場合であっても、派遣先がその残業を業務上必要なものである

と黙認した場合には、その残業は割増賃金支払の対象になります。

派遣労働者が就業した時間等については、派遣先は月1回以上派遣元へ

通知する必要がありますが(派遣法第42条第3項)、派遣労働者自身も勤

務実績を記録しておくとよいでしょう。

(32)

Stage3.

派遣労働者として働く

Q12

年次有給休暇

 派遣元に年次有給休暇を取りたいと申し出たところ、「派遣先の許

可を得るように」と言われました。しかし派遣先は「忙しいから派遣

社員を雇っているのに、休まれたら困る」と言います。これではいつ

までたっても年次有給休暇が取れません。

派遣労働者も、労働基準法に基づいた要件を満たせば年次

有給休暇を取ることができます。

年次有給休暇

とは、所定の休日以外に賃金をもらいながら仕事を休むこ

とができる休暇で、要件を満たしていれば、法律上当然に生じる、労働者

の権利です(労働基準法第39条)。派遣元は、派遣労働者が年次有給休暇

を取得したことを理由として、賃金の減額その他不利益な取扱いをしては

なりません(同法第136条)。

年次有給休暇が付与される要件は、次のとおりです。

【年次有給休暇が付与される要件】

① 派遣元との間で「雇う・雇われる」という関係が6か月間継続してい

ること

 6か月に満たない短期契約であっても、契約を更新して6か月以上継

続して勤務するようになった場合には、これに該当します。

 さらに継続雇用が続くときには、6か月を超えて継続勤務をした1年

ごとに新たな有給休暇が付与されます。

② 全労働日(労働契約や就業規則等で労働日として定められている日)

の8割以上を出勤していること

 最初は入社日から6か月までの全労働日の8割、以降は1年間におけ

る全労働日の8割以上出勤することが必要です。

 労働基準法は派遣労働者にも適用されますので、これらの要件を満たす

場合には、派遣労働者も年次有給休暇を取得することができます。

(33)

Stage3.

派遣労働者として働く

登録型派遣労働者の場合は、労働契約が結ばれている全期間を通じて、

実態として継続して勤務していると判断されれば年次有給休暇を取得する

ことができます。

これらの要件を満たした労働者に対して、派遣元は、年次有給休暇を与

えなければなりません(同法第39条第1項)。同じ派遣元で働き続ける場

合には、勤務年数に応じて加算した年次有給休暇を与えなければなりませ

ん。

また、労働者の過半数を代表する者等と労使協定を締結すれば、1年に5

日分を限度として時間単位で年次有給休暇を取得できます(同条第4項)。

なお、週の所定労働時間が30時間未満で所定労働日数が週4日以下の

労働者については、所定労働日数に応じて年次有給休暇を付与しなければ

なりません(同条第3項)。

年次有給休暇の付与日数は次のとおりです。

年次有給休暇の時効は、付与日から起算して

2年

です(労働基準法第

115条)。年次有給休暇を1年以内に全部とらなかった場合、残りの休暇

【年次有給休暇の付与日数】

短 時 間

労働者の

週 所 定

労働時間

短 時 間

労働者の

週 所 定

労働日数

1年間の所定労働日

数(週以外の期間に

よって労働日数を定

めている場合)

継続勤務期間に応じた年次有給休暇の日数

6か月 1年6か月 2年6か月 3年6か月 4年6か月 5年6か月 6年6か月

以上

30時間以上

10日 11日 12日 14日 16日 18日 20日

30時

5日

以上

217日以上

4日 169 ~ 216日

7日

8日

9日 10日 12日 13日 15日

3日 121 ~ 168日

5日

6日

6日

8日

9日 10日 11日

2日

73 ~ 120日

3日

4日

4日

5日

6日

6日

7日

1日

48 ~ 72日

1日

2日

2日

2日

3日

3日

3日

参照

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