15分で分かる(?)
MRI
●○● 古典力学的説明
※○●○
MRI原理へのいざない
Part 2
1個のプロトンから15分単位で理解できる(?)
基本的な信号強度
Part 2 信号の取り出し方について
※学部学生・研修医用の資料
※T2減衰については、Part 2でもPart. 1での簡略化したモデルで扱っています。とり あえずT1, T2とTR, TEとの関係を、ざっくりと理解することを目標にしています。 ※T1とT2は組織のパラメータで、TRとTEは撮影装置のパラメータ(機械で調整する 値)になります。エックス線検査がラジオならMRIはテレビに相当します。ラジオは選局 (周波数相当)と音量(電流・時間相当)の調整のみですが、テレビの場合、それ以外 に、少なくとも画面の縦(TR相当)と横(TE相当)の大きさに関する設定が必要です。 2009/10/30 初版 2018/07/03 第12.8版 https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/MRI-15-min-p2.pdf 講義ノート https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/MRI-Lecture-Note.pdfPart 1~4へのリンク
• Part 1:プロトン密度、T1、T2と信号強度 (学部学生必須)
https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/MRI-15-min.pdf
• 補遺・任意断面の撮影・その1 --- 位置情報なければ0次元(点)
• 補遺・MRIの安全性に関連した項目
• Part 2:信号の取り出し方について (学部学生・研修医用)
https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/MRI-15-min-p2.pdf
• 補遺:TE時間後の信号の取得方法(SE、GRE、UTE etc.)
• 補遺:各種撮影法について(含・脂肪抑制法の原理)
• 補遺・任意断面の撮影・その2 --- 平面内での位置情報
• Part 3:巨視的磁化ベクトルでの説明 (教科書的記述、研
修医・大学院生用)
https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/MRI-15-min-p3.pdf
• 補遺:T1緩和とT2緩和の背景 --- 理論式と生体系との整合性
• 補遺:NMR/MRIの核種について
• Part 4:「流れ」を見る。 (大学院生用)
https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/MRI-15-min-p4.pdf
Part 2. 次の15分
信号の取り出し方とTR,TEについて
TR,TEとは?
TR:繰り返し時間(Repetition Time)
90度パルスの繰り返し間隔
TE:エコー時間(Echo Time)
直前の90度パルスから信号を取り出すまでの時間
※ここでは、スピンエコー法(SE法)を基本に記述していますが、各種撮影法に共通の項目 となり、グラデュエントエコー(フィールドエコー)法(GRE、FE法)や、UTE(超短TE)という 手法を理解する上でも重要な項目となっています。 ※エコー信号という概念以外での信号取得までの時間に、TE(エコー時間)という用語が 多用されているので、注意が必要です。準備体操は入念に繰り返すこと・・・
• 「90度パルスを1回のみ」では十分な信号を
得ることはできない。
• 「90度パルスを複数回繰り返す」ことが必要
。
• 「90度パルスを繰り返す間隔」を繰り返し時
間(TR = Repetition Time)という。
• TRが無限大だとT1 緩和(縦緩和)が終了し、
磁気モーメントは元のレベルまで戻るが、TR
が短いと緩和は途中の状態となる。
90度パルス後の縦緩和(T1緩和)とTR
1
1 1 11
1
1 T TR T te
PD
TR
SI
TR
t
e
PD
t
SI
のときの信号強度は
TRが無限大だと縦緩和(T1緩和)が終了し、磁気モーメントは 元のレベルまで戻るが、TRが短いと緩和は途中の状態となる。T1緩和
90度パルス からの時間(t1)PD
信号強度(SI)TR
1 1 11
1
1 T TR T te
TR
t
e
のとき
完全に緩和したときに
戻るレベル:PD
TRで繰り返し90度パルス
を与えたときに戻るレベル
90度パルスを繰り返し与えると・・・
TR
TR
PD
1
1 e TR T PD TR SI TR
1
1 1 1 e t T PD t SI 特定断面の画像を得るためにも 繰り返し信号を得る必要がある ※簡略化したモデルで考えている限りでは、このように一定レベルに戻ることは説明できない。 横緩和の成分を考えに入れると、夜も眠れなくなってしまいかねない。Part. 3で補遺を追加予定。 信号 強度 (SI)信号は水平面からしか取れない
• 90度パルスを与えて、縦方向の成分(PDや
T1)を水平に倒すことで、FID信号(電磁波)と
して信号を受信することができる。
• 90度パルスから時間が経てば、横緩和(T2
緩和)にて信号が減衰する。
• 90度パルスから信号を受信するまでの時間
をエコー時間(TE = Echo Time)という。
• TEが短いと、ほぼ縦方向の成分(PDやT1)
の信号強度を得ることができる。
90度パルス後のT2緩和(横緩和)とTE
90度パルス からの時間 90度パルス からの時間 どの時点で 信号を得るのか? TE(Echo time) T2減衰 T2減衰の影響(ほとんど)無し PDないしT1の値(に近い) T2減衰の影響あり T2減衰の影響強く 信号が弱い 90度回転 した図 90度パルス 信号 強度 (SI) 縦方向の ベクトル成分 PDやT1組織間コントラストを得る
• 組織によって、T1値とT2値が異なる。
• 90度パルス後、信号強度は指数関数的に変
化する。
• これらの関係に対し、TRとTEを調整すること
で、適切な組織間コントラストを得る。
1
1 1 11
1
1 T TR T te
PD
TR
SI
TR
t
e
PD
t
SI
のときの信号強度は
PD
TR
T1緩和時間の短い組織(緩和速度が速い)
T1緩和時間の長い組織(緩和速度が遅い)
信号強度
(SI)
90度パルス
からの時間(t
1)
T2緩和時間の短い組織(緩和速度が速い) T2緩和時間の長い組織(緩和速度が遅い) PD TE PD TE
2 2 2 2 2 T TE T te
PD
TE
SI
TE
t
e
PD
t
SI
のときの信号強度は
90度回転 信号強度 (SI) 信号強度 (SI) 90度パルス からの時間T1の回復の早さ = T1緩和速度 T2の回復の早さ = T2緩和速度 緩和早い 緩和遅い 緩和早い 信号強い 信号強い 信号弱い 信号弱い
緩和速度と信号強度の関係
縦緩和(T1緩和)は再度90度倒して信号を得る
減衰 方向 減衰 方向 緩和遅い 信号 強度 信号 強度プロトン密度情報の取り出し方
①90度パルスを印加後、②直後の(非常に短いTE時間後)のFID信号を受信す ることで、単位体積当たりのプロトンの密度情報を知ることができる。 ③繰り返し 信号を得るには、磁気モーメントが元に戻るまで十分に長い時間(非常に長いTR 時間後)待って、①90度パルスを印加する。 ①90度パルス ②90度パルス直後 のFID信号を得る。 ③長いTR時間 元に戻るT2減衰状態の取り出し方
①90度パルスを印加後、② 適度な長さのTE時間後の③FID信号を受信することで、 横方向の緩和状態(T2緩和)を知ることができる。④繰り返し信号を得るには、磁気 モーメントが元に戻るまで十分に長い時間(非常に長いTR時間後)待って、①90度 パルスを印加する。 減衰 ①90度パルス
2 2 2 T t e PD t SI
TE T 2e
PD
TE
SI
TE ②TE時間後 ③TE時間後、適度にT2 減衰した信号を受信 ④長いTR時間①90度パルス
T1減衰状態の取り出し方
②TR時間後 減衰 方向 ③2回目以降 の90度パルス ④90度パルス 直後のFID信 号を得る。 ①90度パルスを印加後、 ②TR時間経過した段階で、③再度90度パ ルスを印加し、④直後の(非常に短いTE時間後)のFID信号を受信す ることで、縦方向の緩和状態(T1緩和)を知ることができる。スピンエコー法での
信号強度の基本・まとめ
プロトン密度強調画像での信号強度(SI)
≒
プロトン密度
90度パルス 短いTE 信号取りだし 長いTR プロトンの状態が(ほぼ)回復 する程度の長いTR。信号取り 出しまでの時間(TE)は短く。 90度パルス ① ①へスピンエコー法での
信号強度の基本・まとめ
T2強調画像での信号強度(SI)
≒
プロトン密度
×
T2緩和状態
T2緩和状態はTEで決定 される。(TRは長く) 最小:0、最大:1 長いTE 信号取りだし 緩和方向 長いTR 90度パルス ①へ ① 90度パルス TEスピンエコー法での
信号強度の基本・まとめ
T1強調画像での信号強度(SI)
≒
プロトン密度
×
T1緩和状態
T1緩和状態はTRで決 定される。(TEは短く) 最小:0、最大:1 90度 パルス 短いTR 短い TE 緩和 方向 信号 取りだし 短いTR 90度 パルス ②へ ② ① 90度パルスTR,TEと各種強調画像との関係
(SE系)
T1強調画像
PD強調画像
T2強調画像
TR
(msec)
TE
(msec)
500程度 2000~4000程度 ~20程度 100程度CTとMRIの対比
左側下顎骨骨髄炎・骨周囲炎(成人男子)
T2強調画像(脂肪抑制併用) T1強調画像
Synovial (osteo)chondromatosisの例
滑液の貯留ないし含水量の多い軟組織(T2WI高信号)内に
多数の軟骨・石灰化物(T2WI低信号)
脂肪抑制併用のT2WI 矢状断画像 脂肪抑制併用のT2WI 冠状断画像水分の少ない領域 水分の多い領域
内部に水分の乏
しい領域
水分の少ない
領域
水分の多い領域
内部に水分の乏
しい領域
SE系列でも高速撮影では
T2強調画像で脂肪信号が高くなる
脳脊髄液の信号強度に注意!!
Fast SE, T2WI (脂肪抑制併用)
Fast SE, T2WI(脂肪抑制なし)
Fast SE, T1WI
Fast SE, PDWI
LPM TM
補遺:TE時間後の信号の取得方法
(SE、GRE、UTE etc.)
• 電磁波(180°パルス)を使用する方法
• スピンエコー法(SE)
• 静的な局所磁場の影響を消去する方法で、歪みにくい。
• 比較的、検査時間が長くなる。
• 傾斜磁場(高速反転)を使用する方法
• グラデュエントエコー法(GRE法)、フィールドエコー法(FE法)。
• 比較的、検査時間が短い。
• 静的な局所磁場の影響を受け、歪みやすい。
• FID減衰に直接フーリェ変換を使用する方法(等)
• 超短TE法(UTE法;Ultrashort-TE)
• 含水量の非常に少ない組織(歯・骨の水)を画像化する。
• 周囲に信号強度の強い組織があると判別できない。(マルチエコーに
よる差分等が必要)
※エコー信号としては取得できない場合でも、TE相当の時間については、TEという用語を用いているようです。 とりあえずSE法に ついて理解するこ と!! 後は画像を見なが ら、現場で身につ けた方がいい。• スピンエコー系
--- SE
• SE, fast SE(turbo SE), IR
• グラディエントエコー系
--- GRE ( FE )
• スポイラーパルスをかけないもの(
横磁化を残す
)
• FID収集;GRASS (FISP)、 エコー信号収集;SSFP
(PSIF)、FID+エコー信号収集;FIESTA、特殊;CISS
• 基本的にT2を強調
(本当はT2/T1等複雑)。
• スポイラーパルスをかけるもの(
横磁化を消す
)
• SPGR (FLASH), fast SPGR (turbo FLASH)
• 基本的にT1およびPDを強調
。
補遺:各種撮影法について
概念を抑える程度に! 学部学生は個々のシーケンスまでは不要
IR: Inversion Recovery GRASS: Gradient Recalled Acquisition in the Steady State
FISP: Fast Image with Steady-state Precession
FIESTA: Fast Imaging Employing STeady-state Acquisition
SSFP: Steady-State Free Precession
SPGR:SPoiled GRass FLASH:Fast Low Angle Shot CISS:Constructive Interference in
Steady State, (FISP+PSIF+α)
PSIF: time reversed FISP SE: Spin Echo
• SE (spin echo)
• 典型的・基礎的な撮影方法。
• 分かりやすいので信号強度の説明に用いられる。
• FSE (fast SE)、TSE (turbo SE)
• SEでT2強調画像を得ようとすると、10分以上必要
• 1回のTR内にて多数のエコーを収集することで、
短時間にてT2強調画像を得ようとするもの。
• 通常のSE法と比較して、J-couplingと呼ばれる現
象等にて、脂肪信号が上昇するので注意!!
• 現在、撮影の中心的な位置を占めている。
スピンエコー系(1)
• SE (spin echo)
• シングル・エコー; 90°⇒ -180°
• 一回のTR中に、エコーを一つ
• マルチ・エコー; 90°⇒ -180°× (2 or 4)
• 一回のTR中に、エコーを2つないし4つ
• FSE (fast SE)、TSE (turbo SE)
• 一回のTR中に、複数エコー; 90°⇒ -180°× n
• IR (inversion recovery); 180°⇒ SEへ
• STIR(脂肪抑制)、FLAIR(水抑制)
スピンエコー系(2)
スピンエコー系(3)
MRIでの脂肪抑制撮像法について
難しいので、完全に理解できなくてもいい。
大きく2種類あって、利点・欠点があることを
共鳴周波数の差を利用する方法
CHESS法
• 水に含まれる水素の原子核(プロトン)の共鳴
周波数と、脂肪に含まれる水素の原子核(プ
ロトン)の共鳴周波数の差(ppmオーダー)を
利用する。
• 化学シフト選択法(周波数選択方式)
• CHESS法(Chemical Shift Selective法)
• 脂肪の共鳴周波数を含む飽和パルスを照射すること
で、脂肪信号を消す方法
• その他
、二項パルス法、GRE(Gradient Echo)におけるIn-phaseとOut-of-phaseならびにDixon法等静磁場 ± 双極子・双極子相互作用
あるプロトン(磁気双極子:Bp)からの距離(r)と静磁場(B0)からの角度(θ)に依存する 磁力(Bq)の内、静磁場方向の磁場成分:B1 = Bq×(3cos2θ-1)と静磁場との和:B 0+B1が 最終的に隣接するプロトンへのラーモア歳差運動に寄与する磁場強度となる。B
0B
θ = 0°
1=2×B
qB
1=-1×B
qθ = 90°
B
1=0
θ ≒ 55°
Magic Angle(魔法角) θ ≒ ±55° 3cos2θ-1 = 0となる線B
1= B
q×(3cos
2θ-1)
B
pB
qB
qB
qB
q 55° 55° ※詳しくはpart.3の「補遺・Magic Angle効果」を参照してください。水と脂肪におけるプロトンの
ラーモア歳差運動の周波数の違い
B
0-
α
ラーモアの歳差運動: ω0=γB0 磁場強度に比例して磁気モーメントが首振り運動する。 γ:磁気回転比、プロトンの場合42.58MHz/T 周囲の核等による磁場にて、逆向きの磁場が発生する。 水の場合と比較し、脂肪では分子が大きく、逆向きの磁場が強くなるため、磁場強度の差が 僅かに異なる。ω0αとω0βの差は約3.5ppm(42.58MHzでは150Hz程度) ラーモアの歳差運動:ω0α スピン NB
0-
β
ラーモアの歳差運動:ω0β スピン N α β水に含まれる水素 原子核(プロトン)の 中心周波数 脂肪に含まれる水 素原子核(プロトン) の中心周波数 脂肪のプロトンに合 致した共鳴周波数を 与えて、予め、脂肪か らの信号が出ないよ うに処理をする。※
ω
0βω
0α 約3.5ppm ※具体的には、SE法の前 に、ω0βを中心とした共鳴周 波数の90度パルスを照射し、 脂肪のプロトンを90度倒す。 次に水平面内の脂肪のプロ トンを拡散させるように傾斜 磁場をかける。 その直後にω0αを中心とした 共鳴周波数に対し、SE法の 90度パルスを照射し、通法 通りに撮影する。T1緩和時間の差を利用する方法(1)
STIR
• 反転回復法(IR;Inversion Recovery)の一種、
STIR(Short-TI Inversion Recovery)を使う。
• SE(Spin Echo)法
• 「水平に倒し(90度パルス)、水平面内で反転させる(
180度パルス)」
• IR(Inversion Recovery)法
• まず垂直に反転させ(180度パルス)
• 一定時間(TI: Inversion Time)後にスピンエコー法を
行う
T1緩和時間の差を利用する方法(2)
STIR
• 180度倒した後、脂肪信号がゼロになるNull
Pointで、「水平に倒し(90度パルス)、水平面
内で反転させる(180度パルス)」(SE相当)
TI後に続く90度パルスから始まる SE相当の処理で得られる信号強度 IR (Inversion Recovery)の 縦磁化回復過程 水 脂肪信号の Null Point 脂肪 =0 ※脂肪は高分子なので縦緩和が早く、 Null Pointは他の組織よりも短い。 水を含む組織の回復曲線 脂肪の回復曲線 水を含む組織の回復曲線 脂肪の回復曲線T1緩和時間の差を利用する方法(3)
STIR
IR (Inversion Recovery) の縦磁化回復過程 脂肪信号の Null Point ※脂肪は高分子なので縦緩和が早く、 Null Pointは他の組織よりも短い。 +PD -PD 180度パルス 0 詳細:抑制したい組織のT1値の約70% の値をTI(Inversion Time)に設定する。 例:1.5Tでの脂肪抑制ではT1は 220msecなので、TIを150msecにする。 脂肪 水を含む組織 7 . 0 1 693 . 0 1 2 log 1 2 1 log 1 1 exp 1 2 1 T T T t T t T t e e T1緩和時間の差を利用する方法(4)
STIR
TI後に続く90度パルスから始まる SE相当の処理で得られる水の信号強度 TI時間後、脂肪の信号はゼロ +PD -PD 0 TI後、SE(Spin Echo)法の90度 パルス → 180度パルス TI (Inversion Time) = 上下反転していても、90度たおせば、同じ信号MRIの脂肪抑制法
Fat Suppression法
• 「脂肪抑制あり」の利点
• 脂肪信号に埋もれて判別しにくい病変を明瞭化する。
• 利点・欠点
• 撮影方法の種類に依存した問題点がある。
• CHESS法
• 磁場強度の不均一性に弱い。
• 磁場中心から離れた場所で空気の近傍(オトガイ下等)にて、脂
肪抑制が不十分となる。
• 高磁場で有用。
• STIR
• 磁場強度の不均一性に強い。
• 低磁場で有用。
• 脂肪のTI時間と同等の病的組織からの信号が失われる。
T1WI T2WI 脂肪抑制(CHESS)併用
T1WI 造影後 T1WI 造影後、脂肪抑制(CHESS)併用
舌内部の脂肪が高信号で造 影されている部位が判り難い
CHESS法の限界・欠点
オトガイ 部近傍の脂肪 信号が消え残っている。 後頸部の皮膚の脂肪信 号が消え残っている。 最新鋭の機器にて、IDEALとい う手法で撮像した画像。STIRとCHESSの違い
脂肪抑制の均一性も異なるが
軟組織のコントラストが微妙に異なる
STIR
CHESS
CHESS法って・・・
この範囲の白駒消したい・・・ 倒して、引っ掻き回せば 何とかなるかも・・・ こんな感じ・・・ https://www.youtube.com/watch?v=tYbakPhoGdM https://jp.sputniknews.com/sport/20150717589723/• スピンエコー系
• TR間隔で90°パルスを使用する
• 十分な縦磁化の回復を待つ必要あり
• 時間がかかる
• 磁場の不均一性による影響が小
• グラディエントエコー系
• TR間隔で小フリップ角(α<90°)を使用する
• 縦磁化成分が最初から十分残っている
• 短時間で撮影できる(反転に変動磁場をもちいる)
• 磁場の不均一性による影響が大(T2*で画像化)
• ただし、TEを短くすることで、影響を抑えることができる。
α 信号として 受信される xy平面 z軸SE系とGRE系 (1)
SE系とGRE系 (2)
磁 化 ベ ク ト ル
の 反 転
撮 像
時 間
局 所 磁 場
の 影 響
基 本 的 な 式
ス ピ ン エ
コ ー 系 列
電 磁 波
1 8 0 度 パ ル ス
相 対 的
に 長 い
小 さ い
簡 単
理 解 し や す い
グ ラ デ ィ
エ ン ト エ
コ ー 系 列
磁 場
変 動 磁 場
( 傾 斜 磁 場 )
相 対 的
に 短 い
大 き い
複 雑
理 解 し に く い
メタルアーチファクト(矯正用ブラケットの例)
貴金属、チタンではほとんど生じませんが、非磁性体の合金であっても、
組成に強磁性体(Co,Ni等)を含む場合に強いアーチファクトが生じます。
グラデュエントエコー法で影響が強く、スピンエコー法では影響が弱くなります。 グラデュエントエコー(フィールドエコー)法 スピンエコー法 信号欠損(signal void) 位置のズレ、信号強度の変化CT硬組織表示 CT軟組織表示
MRI、T1WI チタンプレートの例
補遺・任意断面の撮影・その2
平面内での位置情報
2次元フーリエ変換の意味を理解する。
TRとTEのタイミングで与えられる傾斜磁場の役割。
スライス面選択(1次元)+
2次元平面内の位置
=3次元位置情報
スライス面内での
2次元位置情報の付与
位 相 エ ン コ ー ド y 軸 方 向 の 傾 斜 磁 場 周波数エンコード x軸方向の傾斜磁場 α相当 β 相 当 4).ある時刻(t)での信号強度(SI)を三角関数で表すと、 SI(α,β) = A×expi(αt+β)= A×(cos (αt+β)+i×sin(αt+β) )
となり、波と強度の関係になる。これをフーリエ変換(逆 フーリエ変換に相当)すると、位置と強度の関係に戻る。 SI(x,y)=F(SI(α,β)) β α ω0=γB0 B0 2).スライス選択後、巨視的磁化ベク トルの歳差運動の位相と周波数を傾 斜磁場にて修飾して信号を受信する。 下から見た回転 3).スライス内のデータに対し、倒れ たスピンからの信号を受信するとき に、回転する磁化ベクトルの位相(ス タートポイント;β)と、回転周波数(回 転速度;α)とを変えることで、2次元 平面の座標系にマッピングする。 1).z軸方向の傾斜磁場によるスライス選択 磁場強度B0の断面(「その1」参照)
β相当 位相方向の 傾斜磁場 α相当 周波数方向の 傾斜磁場 平面内で直 交する2軸 信号の 取り出し
傾斜磁場と信号受信(概略図)
TR毎に位相方向の傾斜磁場強度を変えながら繰り返す
β相当:たとえば、-127から+127まで 256段階の傾斜磁場をTR毎に変えて 与える。256段階であれば、一段階ごと のβの角度差は360度/256に設定。 α相当:信号を受信して いる間中、傾斜磁場をか け続ける。 ※周波数方向の傾斜磁場強度によって受信すべき中心周波数(B0)に幅が生じる。 このため、バンド幅と呼ばれる一定の周波数帯域の信号を受信することになる。 ※実際にはスライス選択用の傾斜磁場と同時に用いられる。また、傾斜磁場の 前後に、補正用の傾斜磁場を付与することになる。 時間軸① TR時間ごとに短時間の傾斜磁場を使って、位相 をずらす(波のスタートポイントをずらしていく)。 すなわち、位相エンコード(β)を変えていく。 • TR間隔での動きの影響を受けやすい ② 1回のエコー収集時に、傾斜磁場を与えつづけ ることで、回転速度(周波数)の異なるデータを 得る。すなわち、周波数エンコード(α)を与えなが らデータ収集する。 • 短時間の収集なので動きの影響を受けにくい
③ SI(x,y)→SI(α,β)=exp[(αt+β)i]としてデータ収 集。K空間と呼ばれる。 ④ SI(α,β) → SI(x,y)として画像に変換。 β1 β1 β1 β1 β2 β2 β2 β2 β3 β3 β3 β3 β4 β4 β4 β4 α1 β1 α2 β1 α3 β1 α4 β1 α1 β2 α2 β2 α3 β2 α4 β2 α1 β3 α2 β3 α3 β3 α4 β3 α1 β4 α2 β4 α3 β4 α4 β4 x1 y1 x2 y1 x3 y1 x4 y1 x1 y2 x2 y2 x3 y2 x4 y2 x1 y3 x2 y3 x3 y3 x4 y3 x1 y4 x2 y4 x3 y4 x4 y4 x y α β α β exp[(t+βk)i] ② エ コ ー 信 号 収 集 中 に 一 定 の 傾 斜 磁 場 を 与え続ける ① 傾斜磁場を TR間隔で変化 ①xy 平 面 全 体がβの値に よって行単位 のデータに圧 縮される ③ 各 行 がα の値によって、 各列に配分さ れる。 exp[(αjt+βk)i] ④ 2次元フーリエ変換 SI(x,y) 位置→信号強度 SI(α,β) k空間:周波数・位相→信号強度