• 検索結果がありません。

練習問題 1 ある航空会社のクレーム対応事例 事例の概要飛行機で預けた荷物を紛失したお客様に対する航空会社の職員のクレーム対応方法 クレーム対応の問題点 1 初めにクレームを受け付けた職員の対応初めに対応した職員は あ 手荷物の紛失ですね 手荷物紛失の受付は あそこに見えるあの角のカウンターです あ

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "練習問題 1 ある航空会社のクレーム対応事例 事例の概要飛行機で預けた荷物を紛失したお客様に対する航空会社の職員のクレーム対応方法 クレーム対応の問題点 1 初めにクレームを受け付けた職員の対応初めに対応した職員は あ 手荷物の紛失ですね 手荷物紛失の受付は あそこに見えるあの角のカウンターです あ"

Copied!
8
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

事例で学ぶクレーム対応(施設・デイサービス)

練習問題・事例討議解答編

(2)

【練習問題1】ある航空会社のクレーム対応事例

■事例の概要

飛行機で預けた荷物を紛失したお客様に対する航空会社の職員のクレーム対応方法

■クレーム対応の問題点 ①初めにクレームを受け付けた職員の対応 初めに対応した職員は「あ、手荷物の紛失ですね。手荷物紛失の受付は、あそこに見えるあの角のカウンターです。あの窓口に申 し出てください」と、事務的に処理しようとしました。しかし、この対応は、「お客様が困っている(重大な問題に直面している) のに軽視している」という対応です。お客様は『軽んじられている』『バカにされている』『不当に扱われている』と感じて、職員 に対して義憤に似た強烈な悪感情を持ちます。 ②2番目に対応した職員の対応 2 番目に対応した職員は、「手荷物の紛失ですね。こちらの用紙に必要事項を記入してください。見つかったらご連絡します。す ぐに送りますから」と対応し、相手が直面している問題を迅速に解決しよういう姿勢がミジンも感じられません。お客様は「相手 の理不尽な態度を正してやろう」という気持ちになり、執拗に相手の非を追求し、たとえ無理であっても即時の問題解決を迫って きます。 ■改善策 ①初めにクレームを受け付けた職員はどう対応したら良いか? まず、クレームを申し立てるお客様は特別扱いをする(VIP待遇をする)ことが必要です。自分が被害者であるという意識のお 客様は、「特別扱い」をされないと感情を害します。他のお客様より優先して対応しているということを態度に表して見せること が必要です。具体的には次のように対応します。 「お客様の大切なお荷物を私ども手違いで、大変申し訳ありません。すぐにお探しいたしますので、お手数でもこちらへおいでい ただけますか?」と別室にお連れしてお茶(コーヒーの方が良い)を出してクレームをお聞きします。クレームをお聞きする場所 は大切で、カウンターや事務机では不十分、応接間のような別室が良い。必要な情報を相手から全部聞いて、クレーム受付簿に記 入する。この時点で次の担当者にスイッチしても良いが、できる限り同じ担当者が継続して担当するのが良い。担当者が変わるこ とで対応が悪くなることをお客様は心配するからです。 ②2番目に対応した職員はどう対応したら良いか? 紛失した荷物の捜索をすぐ始める。捜索の作業は別室で行っても良いが、お客様の目の前で行うと効果的。迅速に解決に向けた対 応をしていることが、見えるとお客様は安心する。できれば、お客様の目の前でホノルルに電話して荷物が残っていないか確認し、 前後に日本向けに出発した機を調べる。次に大阪と名古屋に電話で問い合わせる。電話で問い合わせてもムダだと分かっていても、 ポーズでも問い合わせることが必要。

(3)

【練習問題2】デイサービスでの補聴器の紛失

■事例の概要

デイサービスから帰宅したら補聴器がなくなっていた。どこでなくなったか分からない。

■クレーム対応の問題点 ①補聴器がなくなると困るのは誰か? デイサービスでは利用者の私物の紛失(紛失かどうかも不明)が頻繁に起こります。通常「利用者の私物が紛失した」という訴え を受けた時は、職員が一生懸命捜すという対処が最優先になってしまいます。紛失原因の究明より、まずは利用者に対して申し訳 ないと思い、利用者や家族に対する誠意を見せようとするからです。しかし、デイサービスでの物品紛失の訴えは、発見できるこ とが稀です。ですから、発見できなかった時の利用者のご不便をも考えて、捜索と同時に手を打つことが大切です。 このケースでも、まず補聴器を見つけることに一生懸命で、利用者が補聴器をなくして不便をしていることが、コロッと忘れられ てしまっています。 ②紛失原因はデイサービス側という前提で捜索に当たる。 物品の紛失の場合、紛失の責任がどちらにあるかということはすぐには判明しませんし、最後まで分からないこともあります。で すから、初期の対応では「デイサービス側に紛失の責任がある」という前提で対処しなくてはなりません。つまり相手に探させて はいけません。 このように「非がどちらにあるか分からない」というクレームでは、非が相手にあるような言動をすると相手の感情を害し、最終 的に非がこちらにあった場合、大きなトラブルに発展します。(強烈な逆襲をされる) ③紛失の原因は不明であることがほとんどである。 デイサービスでは利用者が居宅とデイサービスを往復するため、どこで紛失したか判明することは稀です。時には認知症のある他 の利用者が間違えて持ち帰ってしまうことも往々にしてあります。ですから、物品の紛失に対しては一定程度、捜索の努力と紛失 原因の説明努力を尽くせば、やるべきことをやったと考えられますので、あまり「どちらの責任」という問題に執着しないほうが 得策と思われます。(ショートステイの衣類の紛失なども同様と考えています) ■改善策 ①まずは利用者の不便を迅速に解消すること。 このクレームで真っ先に対処すべきことは、補聴器の捜索と同時に「利用者の補聴器の代わりを探すこと」です。どんなに一生懸 命捜しても見つかるとは限りませんし、捜索が長引けば長引くほど利用者に不便を強要することになります。安い補聴器でも良い ので、備え付けておき、紛失したり、家に忘れてきたりした時も使ってもらうようにすれば良いのです。 携帯用の耳に当てて使う補聴器なども便利です。 ②まずはデイサービスの捜索から 物品が紛失した時相手に探させてはいけません。まずは、こちらの責任であるという前提で、デイサービスだけで捜します。後日 居宅で見つかる、ということもありますが、この場合家族はデイサービスに感謝して恐縮して終わりますから問題はありません。

(4)

【事例討議1】プライドの高いデイサービス利用者

■事例の概要

薬のやり取りを見られて注意されただけで、ケアマネに不満を訴えた。

■クレーム対応の問題点 ①クレームをデイサービスに直接言わずケアマネに言った。 このクレームの大きな問題点は、利用者がクレームを直接デイサービスに言ってこなかったことです。事業所に対するクレームを 他の場所で話されるということは、地域での信用を落とすことにつながります。ですから、クレームは極力事業所に直接言っても らうような仕組みを日常から作っておかなくてはなりません。 ②なぜ小さなことで腹を立てたのか? クレームの中には、「なぜこんな些細なことで腹を立てるのだろう?」と誰もが不審に思うようなケースがあります。このような 根拠が希薄なクレームを申し立てるケースは2 種類あります。1 つ目のケースは、病的に神経質なタイプや被害妄想的な性格のタ イプの人です。2 つ目のケースは、全く違う不満を持っているのに、その不満を表明できずに、その代替として根拠のないクレー ムを述べるタイプです。今回のケースは、明らかに2 番目のケースですから、他に不満に思っていることを突き止めなくてはなり ません。 ■改善策 ①クレームは直接事業所に言っていただくような仕組みを作る。 自施設に対するクレームを他で吹聴されては、施設の評判を落としてしまいます。では、クレームが必ず自施設に返って来るよう に仕組みを作るにはどうしたら良いでしょうか?「ご不満があったらドンドン言って下さい」と言っても、遠慮深いお年寄りはな かなか施設には言ってくれません。(そのくせ陰でコソコソ不満を言う人がたくさんいます) 不満を話してもらうには、話す気にさせる動機付けが必要で、その方法は人によって違います。その 1 つの方法に、「役割を作っ てお願いする」という方法があります。例えばレクリエーションに対する不満をお聞きしようと思ったら、「今レクリエーション の見直しを考えているのですけれど、レクリエーションに熱心な○○さんにお手伝いをしてもらえないかしら」と、意見を言って もらうと、一生懸命協力してくれます。 ②根拠のない小さなことでクレームを申し立てる真意は? さて、S さんが些細なことでケアマネにクレームを訴えた本当の理由は何でしょうか?S さんは何を不満に思っていたのでしょう? ここで、S さんの性格を分析してみると良く分かります。 S さんの性格:プライドが高く一目置かれたいと思っているが、自ら進んで先頭に立たない。他人の面倒は見るが親切心からでは なく、人の上に立っている優越感を得たいから。私は他の人と違うので特別扱いをして欲しいという欲求を持っている。誰から褒 められても嬉しいわけではなく、エライ人から褒められたいと思っている。 このような S さんの性格から生じる S さんの不満は、「他の人と同じに扱われている。もっと大事にされたい。他の人よりもっと 特別に扱ってもらいたい」という不満です。 日頃のこのような不満が、薬のやり取りの一件で噴出したのです。このちょっとスネた S さんに不満を直接言ってもらうには、少 し工夫が必要です。例えば、S さんのプライドを満たすような役割を作ります。「S さんに折り入ってお願いがあります。デイサー ビスの利用者の方は私たちがご不満があったらお話し下さいと言ってもなかなか話していただけないのです。S さんのように人望 のあり、信頼されている人から聞いていただければ、みなさんもお話ししやすいと思うのです。それとなくみなさんにお話を聞い ていただけませんか?」とお願いします。もちろん、施設長が直接お願いすると効果があるでしょう。

(5)

【事例討議2】利用者の足の傷を虐待だと誤解されたクレーム

■事例の概要

足の指の裏が切れて出血していましたが、原因がわからず、息子さんから虐待の疑いを持たれた。

■クレーム対応の問題点 ①職員の不正が疑われているのに「絶対にそんなことはない」と断言して良いか? 施設内で起こる事故では、事故状況や原因がわからない事故がたくさん起こります。原因不明のまま放置し説明の努力を怠ると、 このケースのように故意や不正ではないかと疑われることもあります。職員の不正をお客様に疑われるというクレームは、稀に起 こります。しかし、「うちの職員に限ってそんなことはあり得ない」と断言しては絶対にいけません。 不正に対して事業者が責任を持って調査をする姿勢を示さなければ、最悪刑事告発という手段もあるからです。ですから、管理者 がきちんと調査し責任を持った報告をしなくてはなりません。 ②原因不明の傷やアザについて対処をルール化することが必要 原因不明の傷やアザを軽く考えて、現場が報告を上げなかったり家族が先に発見したりすれば、隠していたと受け取られることが あります。傷やアザを発見した時の対処をルール化して徹底しないと、小さな事故が大きなクレームに発展します。 ③事故状況も原因も不明という説明は不適切 施設では、事故状況も原因も不明という事故がかなりの頻度で起こります。この事故をそのまま「事故状況が不明だから原因も判 らない」と家族に説明してはいけません。なぜなら、家族は「原因が不明なら対策も講じないのだな。では再発するではないか」 と考え、施設の再発防止に対する姿勢を大変無責任と受け取るからです。 ■改善策 ①職員の不正が疑われた時の管理職の対応は? 職員の不正が疑われるというクレームが起きた時は、管理者が調査を行い、その結果を管理者から直接クレーム申立者に報告する ことが必要です。詳しい手順は後述のマニュアルで確認して下さい。「疑いが誤解である」というケースがほとんどですが、管理 者は公正な立場で調査を行い、必ず事業者としての結論を持って調査内容などを報告してください。 ②原因不明の傷やアザへの対処をルール化 原因不明の傷やアザへの対処ルールは、概ね次のような内容で作ります。 ・ どんな小さな傷やアザでも見逃さず、管理者と家族対応者に報告を上げる。 ・ 管理者や家族対応者は家族に報告し、できる限り原因を調査の上対応策を報告する旨、家族に伝える。 ・ 現場では迅速に事故現場の検証と、事故状況・原因の推定を行い管理者に報告する。 ③日常の利用者の生活状況から事故原因を推測し、再発防止策を説明する。 報告を受けた管理者は、現場の責任者や家族対応者を交えて、原因を絞り込み対応策を検討します。ある程度家族の納得性のある 推論が報告できることが重要です。 この事故の場合、調査の結果「トランス時に右足の第二指がフットレストの角に引っかかり、上向きに反ったため指の裏の皮膚が 引っ張られ裂けた」と判り、この説明に家族も納得しました。再発防止策については、「今後移乗介助時には、指が引っかからな

(6)

参考:従業員の不正を疑うクレームへの対応 (ある企業の管理者マニュアルの抜粋) 虐待や窃盗など従業員に不正の嫌疑をかけられた時は、管理者はどのように対応すれば良いでしょうか?「うちの従業員に限って決してそんなことはありません」 と断言してはいけません。従業員の不正に対して、事業者(管理者)の厳しい対応が期待できないと判断すれば、「刑事告発」という手段に出る可能性があるから です。適切な対応は次の通り。 ①申立者に対しての確認 内容が従業員の不正行為に関するクレームであれば、まず、内容を詳細に聞き取り、次の2 種類に分類して対応する。 1.窃盗や傷害(虐待)など明らかに刑法上の犯罪行為に当たるもの。 2.暴言やプライバシー侵害、セクハラに類する言動など、犯罪行為すれすれか『著しく道徳的に劣る言動』など。 1.の場合は通常のクレームと異なり、最悪従業員を刑事告発するような極めて重大な事件であるので、申立内容が確実なものであるかどうかを再度申立者に確認 する。後で申立者の勘違いなど申立事実が間違っていれば、従業員の権利を著しく侵害することになることを説明する。また、損害(金銭的損害や傷害)が確認で きることも要件になることを説明する。 2.の場合は、犯罪行為ではないものの公になれば企業の信用を著しく損なうので、事実関係を調査し事実であれば、従業員の処分を含め誠意をもって対処するこ とを約束する。→通常の「クレーム対応と業務改善」の手続きと同様に処理し、従業員を指導するなどの対策を講じる。 また、申立者が従業員の不信感から、担当の変更など措置を希望する場合には即時これに応じる。 ②対応方針についての説明 申立内容が明らかに不正行為と思われる場合には、管理職だけで調査し従業員の告発も視野に入れて厳格な対応をすることを約束する。調査の報告には期限を設け る。また、調査の管理者の氏名と連絡先を伝え、今後何か連絡の必要があれば従業員を通さず直接連絡いただくよう依頼する。管理者だけでなく副管理者の氏名も 伝えておく。 ③調査と対処方針の協議 管理者と副管理者で次の2 点について調査を行う。これらの調査は他の従業員にはオープンにしてはならない。 まず、その従業員の担当する他のお客様に同様のクレームや類似のクレームがないかどうか調査する。その後、本人を呼んでクレーム内容を説明し、心当たりがな いか尋ねる。ただし、厳しく追及してはならない。「あなたの担当のお客様から不正行為の嫌疑をかけられている。心当たりはありますか?」と聞いて敢えて問い 詰めない(「自分がやりました」と素直に言う人はまずいない)。また、お客様の名前は絶対に伝えない。この面談の目的は疑われているという事実を伝え、同様の 行為を繰り返さないようにけん制することにあります。 ④調査結果と処分(不正行為が事実の場合) 調査の結果、他のお客様にも同様のクレームがあり、もっと有力な証拠が見つかれば、従業員の不正行為を事実として処分の方針を決定します。処分の方針の協議 は法人経営者、人事担当責任者など役員を交えて行います。不正行為が犯罪行為に該当し、お客様に損害が発生している場合には、お客様に調査結果を伝えて、損 害を賠償します。 また、不正を行った従業員には調査結果を伝え、就業規則上の懲戒などについて説明し、処分を伝えます。不服がある時は不服を申し立てる機関があることも説明 します。 ⑤調査結果と報告(不正行為の事実が確認できない場合) 調査の結果、従業員の不正行為の事実が確認できなかった場合は、調査結果と事実が確認できなかった旨申立者に説明します。調査方法についてもていねいに説明 し、従業員の不正行為を証明する証拠がないことなどを伝え、理解を求めます。また、証拠がなくても不正行為が疑われる場合には、引き続き調査を継続する旨を 伝え、今後も情報提供を依頼します。

(7)

⑥調査結果と報告(申し立ての事実に間違いがあった場合) 調査の結果、申立者の申立内容が事実と異なることが分かり、従業員の潔白が証明された場合は、調査内容と最終判断を説明し理解を求めます。ただし、申立者の 間違いを責めず、「なぜ疑いが起きたのか」という点に従業員の不適切な言動や業務手順に問題がなかったか検討し、不適切な点があればこれを改善し、申立者に 説明し謝罪する。 ⑦従業員の処分について 従業員の懲戒や解雇、従業員への賠償請求など大変な手続きですから、法人の管理部門を通じて弁護士に任せるのが得策です。利用者の賠償に対しては、損害保険 でも対象となる補償があります。 従業員の不正に対する対処の問題は、お客様に対する対応だけでなく、従業員の人権に関わる問題も多く発生しますので、判断に迷った時はその都度専門家(弁護 士・社労士など)の助言を求めてください。

(8)

【事例討議3】認知症利用者の写真を広報誌に掲載した特養

■事例の概要

家族の了解を得て広報誌に利用者を掲載したが、福祉センターでこれを見た別の息子からクレームがあった。

■クレーム対応の問題点 ①家族の了解を得れば広報誌に利用者の写真や実名を掲載して良いか? 広報誌などに利用者の写真や実名などを掲載する場合、通常はキーパーソンの家族に了解をもらうだけです。しかし、「掲載して も良いですか?」だけでは不十分で、今回のようなトラブルを招きます。もっとていねいな説明を行い家族に細部まで理解いただ いた上で、了解を得ることが必要です。例えば、「インターネットのホームページに写真を載せて良いですか?」と利用者の息子 さんに了解を取った施設がありますが、息子さんは65 歳でインターネットの知識がほとんど無く、後日トラブルになりました。 ②認知症や知的障害者など知的ハンディを持つ利用者の個人情報の取り扱いは他の利用者と同じで良いか? 身体に障害のある利用者と、知的ハンディを持つ利用者の個人情報を、同等に扱ってはいけません。なぜなら、知的なハンディが あるという個人情報は、広く漏洩すればその人の人格評価を大きく損なうおそれがあるからです。先進国では、本人の人権の保護 が最優先ですから、家族の了解は全く意味を持っていません。 ■改善策 ①広報誌への利用者の個人情報の掲載はルール化が必要 広報誌などへの利用者の個人情報の掲載のルールは次の点に配慮して下さい。 ・ 利用者の個人情報を掲載する業務上の必要性や理由もしっかり説明し、家族に納得してもらうこと。 ・ どんな情報が掲載されるのか(写真・氏名など)、掲載のテーマや文脈なども明らかにして承諾をもらうこと。 ・ 広報誌の配布先など、情報の届く範囲を明確にして説明し、家族から承諾を得ること。 ②知的ハンディを持つ人の個人情報は、人格権の侵害につながる超センシティブ情報、公開は原則禁止。 ハンディを持つ人の個人情報の漏洩で起こる最も大きな被害は、人格権の侵害です。特に認知症や知的障害など、知的能力にハン ディのある利用者の情報は、身体の障害に比べ大きな損害になる可能性が高いと言えます。ではなぜ身体障害と知的障害では違う のでしょう。難しく言えば私たちの人格を支えているのは、精神と知能の働きだからです。ですから、この働きに障害のある人の 個人情報は、人格評価が大きく損なわれる(人格権侵害)可能性が高いのです。 このような個人情報を積極的に公開する必要性があるとは思えませんから、家族の了解の有無にかかわらず原則禁止とした方が良 いでしょう。(家族が本人の人権を侵害しない保証はありません) 以前、知的障害者施設のホームページに、利用者の氏名と写真を無断で掲載し、訴えられるという事件が起こりました。その利用 者の父親は次のように訴えました。「息子が知的障害者であるということが、全世界に告知されたのだ。あなた達はその重さが分 かっているか?」と。 介護・福祉の利用者の個人情報(ハンディがあるという情報)は漏洩すると、取り返しがつかないということお分かりだと思いま す。

参照

関連したドキュメント

が66.3%、 短時間パートでは 「1日・週の仕事の繁閑に対応するため」 が35.4%、 その他パートでは 「人 件費削減のため」 が33.9%、

3.仕事(業務量)の繁閑に対応するため

その他 2.質の高い人材を確保するため.

歴史的にはニュージーランドの災害対応は自然災害から軍事目的のための Civil Defence 要素を含めたものに転換され、さらに自然災害対策に再度転換がなされるといった背景が

⑤  日常生活・社会生活を習得するための社会参加適応訓練 4. 

昨年度同様、嘔吐物処理の研修、インフルエンザ対応の研修を全職員が受講できるよう複

生物多様性の損失は気候変動とも並ぶ地球規模での重要課題で

添付資料 1.0.6 重大事故等対応に係る手順書の構成と概要について 添付資料 1.0.7 有効性評価における重大事故対応時の手順について 添付資料