≪不動産の需給・統計 年度別出題項目一覧≫
出題項目 出題年 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 地価公示 ○ ◎ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 建築着工統計 新設住宅着工戸数 ○ ◎ ○ ○ ◎ ○ ○ ◎ 新設住宅の着工床面積 ○ 法人企業統計 不動産業の経常利益 ◎ ○ ○ ○ ○ 不動産業の売上高 ○ ○ ◎ 土地白書 土地取引件数 (売買による土地所有権移転登記の件数) ○ ○ ○ ◎ ○ 宅地供給量 ○ ○ 国土面積の所有主体別割合 ○ 土地取引の面積規模別件数割合 ◎ 土地利用の概況 ○ 国土交通白書 宅地建物取引業者数 ○ ◎ ◎ ○および◎は、その年に出題されたことを表しています。また、◎は正解肢として出題されたことを表しています。≪統計情報の学習法≫
現在では「白書」に掲載されなくなった情報(土地取引の面積規模別件数割合、土地取引面積など)を除き、 直近 10 年間に出題された項目について、統計情報をまとめています。 直近 10 年間の出題頻度および正解肢になっているかどうかに基づき、重要度をAランクからDランクまで、 4段階で表示しています。まずはAランクの項目を確実に、できればBランクの項目も覚えるようにしてくだ さい。Cランク、Dランクについては、出題の可能性が高いとはいえませんので、余裕のある方だけ覚えると よいでしょう。 直近 10 年の統計問題の中で、細かな数字を覚えていなければ、選択肢単位で正誤の判断がつかなかったも のは、3肢(平成 17 年問 48 選択肢2、3、4)しかありません。この問題においても、正解肢を見つけるた めには、細かな数字を覚えている必要はありませんでした。したがって、統計情報を学習する際には、いたず らに細かな数字を覚えるのではなく、統計情報の「傾向」の部分(例えば、「前年比○%増」、「前年の減少 から再び増加」など)を覚えるようにしてください。選択肢単位で正誤の判断をするために必要な情報、すな わち覚えるべき部分については、ゴシック体で強調しています。また、必要に応じて項目ごとに「覚えるべき ポイント」を記載していますので、そちらも参考にしてください。 なお、この統計情報における各数字は、一定の条件のもとで四捨五入をしています。したがって、各数字を 単純に積み上げた場合の合計が、その合計として示された数字と異なる場合があることをご了解ください。1.平成 26 年地価公示
重要度A
直近 10 年間で 10 回出題【正解肢1回】(平成 26 年3月公表、国土交通省)(1)特徴
・平成 25 年1月以降の1年間の地価は、全国平均では、住宅地、商業地ともに依然として下落をしてい るものの下落率は縮小傾向を継続している。 ・三大都市圏平均では、住宅地、商業地ともに上昇に転換した。 ・上昇地点数の割合は全国的に大幅に増加した。特に三大都市圏では、住宅地の約2分の1の地点が上昇、 商業地の約3分の2の地点が上昇した。一方、地方圏では住宅地、商業地ともに約4分の3の地点が下落 した。・半年ごとの地価動向について、地価公示(1月1日時点)と都道府県地価調査(7月1日時点)との共 通の調査地点で見ると、三大都市圏の住宅地は平成 25 年の前半と後半がほぼ同率の上昇となり、商業地 は平成 25 年後半に上昇率が拡大している。また、地方圏の住宅地、商業地はともに下落したが、平成 25 円後半は下落率が縮小している。
(2)概括
平成 26 年地価公示の結果は、全国平均では、住宅地、商業地ともに下落したものの、下落率は大きく 縮小し、全調査地点数に占める上昇地点数の割合が全国的に大幅に増加した。 用途別に見ると、住宅地については、低金利や住宅ローン減税等の施策による住宅需要の下支えや景況 感の改善による住宅需要拡大等もあって、全ての都道府県で、地価の下落率縮小や上昇への転換等が継続 して見られる。特に利便性、住環境等に優れた住宅地で、上昇基調が顕著に見られた。 商業地については、低金利、景況感等の改善を背景に、全ての都道府県において下落率の縮小や上昇へ の転換等が継続して見られた。また、堅調な住宅需要を背景に商業地をマンション用地として利用する動 きが全国的に見られ、地価上昇又は下落率縮小の要因の一つとなっている。(3)変動率推移
全用途平均 住宅地 商業地 平成 25 年公示 平成 26 年公示 平成 25 年公示 平成 26 年公示 平成 25 年公示 平成 26 年公示 全国 △1.8% △0.6% △1.6% △0.6% △2.1% △0.5% 三大都市圏※ △0.6% 0.7% △0.6% 0.5% △0.5% 1.6% 地方圏 △2.8% △1.7% △2.5% △1.5% △3.3% △2.1% ※「三大都市圏」とは、東京圏、大阪圏、名古屋圏をいいます。(4)覚えるべきポイント
①(1)特徴のフレーズがそのまま出題されることがあります。ゴシック部分については覚えるようにし ましょう。 ②(3)変動率推移からは、変動率の数字を覚える必要はありません。三大都市圏では、全用途平均・住 宅地・商業地ともに、6年ぶりに上昇に転じた、全国および地方圏では、依然として、全用途平均・住 宅地・商業地ともに下落しているものの、下落率は縮小している、という点を覚えてください。2.新設住宅着工戸数
重要度A
直近 10 年間で8回出題【正解肢3回】(住宅着工統計、建築着工統計調査報告、国土交通省) 出題頻度の高い項目ですが、新設住宅着工戸数には、「年」計(前年1月~前年 12 月、例年1月末公表) の統計から出題される年と、「年度」計(前年4月~当年3月、例年4月末公表)の統計から出題される年 がある、という点に注意が必要です。平成 18 年と 19 年にあっては、2年度前(前々年4月~前年3月)の 統計から出題されています。 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 年 出題なし 16 年 出題なし 21 年 22 年 23 年 24 年 年度 16 年度 17 年度 19 年度(1)平成 25 年の新設住宅着工戸数
(平成 26 年1月 31 日公表)重要度A
①平成 25 年の新設住宅着工戸数:約 98 万戸(980,025 戸)(前年比 11.0%増、4年連続の増加) ②利用関係別戸数 ⅰ持家※1:約 35.5 万戸(354,772 戸)(前年比 13.9%増、4年連続の増加) ⅱ貸家※2:約 35.6 万戸(356,263 戸)(前年比 11.8%増、2年連続の増加) ⅲ分譲住宅※3:約 26.4 万戸(263,931 戸)(前年比 6.9 増、4年連続の増加) ・マンション: 約 12.8 万戸(127,599 戸)(同 3.6%増、4年連続の増加) ・一戸建住宅: 約 13.5 万戸(134,888 戸)(同 10.0%増、4年連続の増加) ※1 持家とは、建築主が自分で居住する目的で建築するものをいいます。 ※2 貸家とは、建築主が賃貸する目的で建築するものをいいます。 ※3 分譲住宅とは、建て売り、または分譲の目的で建築するものをいい、この下位分類として、マンション、一戸建住宅が あります。(2)平成 25 年度の新設住宅着工戸数
(平成 26 年4月 30 日公表)重要度D
①平成 25 年度の新設住宅着工戸数:約 98.7 万戸(987,254 戸)(前年度比 10.6%増、4年連続の増加) ②利用関係別戸数 ⅰ持家※1:約 35.3 万戸(352,841 戸)(前年度比 11.5%増、2年連続の増加) ⅱ貸家※2:約 37 万戸(369,993 戸)(前年度比 15.3%増、2年連続の増加) ⅲ分譲住宅※3:約 25.9 万戸(259,148 戸)(前年度比 3.8%増、4年連続の増加) ・マンション:約 12.4 万戸(123,818 戸)(同 0.2%減、4年ぶりの減少) ・一戸建住宅:約 13.4 万戸(133,906 戸)(同 7.5%増、4年連続の増加) ※1 持家とは、建築主が自分で居住する目的で建築するものをいいます。 ※2 貸家とは、建築主が賃貸する目的で建築するものをいいます。 ※3 分譲住宅とは、建て売り、または分譲の目的で建築するものをいい、この下位分類として、マンション、一戸建住宅が あります。(3)覚えるべきポイント
① まず、(1)の「年」計を確実に覚えましょう。 平成 25 年の新設住宅着工戸数は、4年連続で増加しています。そして、そのうち、利用関係別戸 数をみると、貸家だけが2年連続で増加しており、それ以外は4年連続で増加しています。 ② 「年度」計については、出題可能性が高いとはいえません。しかし、「年」計と傾向の異なる点についてだけは、押さえておくと良いでしょう。利用関係別戸数の持家については、「年」計では、4 年連続の増加であるのに対して、「年度」計では、「2年連続の増加」となっています。また、マン ションについては、「年」計では、4年連続の増加であるのに対して、「年度」計では、「4ぶりの 減少」となっています。 ③ ゴシック部分をしっかりと覚えてください。 ④ 平成 18 年と平成 19 年には、2年度前の統計から出題されていますが、それは、その年の国土交通 白書に2年度前の統計が掲載されていたという特殊事情によるものと推測されます。平成 26 年受験 においては、気にする必要はありません。
3.新設住宅着工床面積
重要度B
直近 10 年間で1回出題【正解肢0回】(住宅着工統計、建築着工統計調査報告、国土交通省)(1)平成 25 年の新設住宅着工床面積
(平成 26 年1月 31 日公表)重要度B
平成 25 年の新設住宅着工床面積:87,210 千㎡(前年比 11.2%増、4年連続の増加)(2)平成 25 年度の新設住宅着工床面積
(平成 26 年4月 30 日公表)重要度D
平成 25 年度の新設住宅着工床面積:87,313 千㎡(前年度比 9.9 増、4年連続の増加)(3)覚えるべきポイント
直近 10 年間で1回の出題であり、かつ、一度も正解肢になっていませんので、余裕のある方だけ、覚 えると良いでしょう。平成 16 年に出題された際は、「年」計の出題でしたが、具体的な数字を覚えるの ではなく、傾向を押さえてください。「年」計、「年度」計ともに4年連続の増加です。4.不動産業の経常利益
重要度A
直近 10 年間で5回出題【正解肢1回】(法人企業統計年報、平成 25 年9月2日公表、財務省)平成 24 年度の不動産業の経常利益:約3兆 1,019 億円(前年度比 6.2%減、2年連続の減益)
5.不動産業の売上高
重要度A
直近10 年間で3回出題【正解肢1回】(法人企業統計年報、平成25 年9月2日公表、財務省)平成 24 年度の不動産業の売上高: 約 32 兆 6,817 億円(前年度比 8.5%減、3年連続の減少、全産業の売上高の約 2.4%を占めている)
6.土地取引件数(売買による土地所有権移転登記の件数)
重要度A
直近 10 年間で5回出題【正解肢1回】(土地白書、平成 26 年6月公表、国土交通省) 平成 25 年の全国の土地取引件数(売買による土地所有権移転登記の件数): 128.1 万件(前年比 6.4%増、2年連続の増加)
7.宅地供給量
重要度D
直近 10 年間で2回出題【正解肢0回】(平成 26 年版土地白書には不掲載、国土交通省) 『平成 25 年版土地白書』以降、全国の宅地供給量の推移に関する資料が不掲載となりました。国土交通省 に不掲載の理由を問い合わせたところ、そもそも平成 23 年度から全国の宅地供給量の推移の調査を実施して いないとの回答を得ました。したがって、出題の可能性は極めて低いものと考えられます。参考までに平成 22 年度の全国の宅地供給量の推移は以下のとおりです。 平成 22 年度の全国の宅地供給量:約 4,600ha(前年度比 4.5%増、10 年ぶりの増加)8.国土(宅地・農地及び森林・原野)の所有主体別面積
重要度C
直近 10 年間で1回出題【正解肢0回】(土地白書、平成 26 年6月公表、国土交通省) 平成 24 年度の国土(宅地・農地及び森林・原野等)の所有主体別面積(割合): 国公有地が 1,192 万 ha(37.4%)、私有地が 1,994 万 ha(62.6%)となっている。
9.土地利用の概況
重要度C
直近 10 年間で1回出題【正解肢0回】(土地白書、平成 26 年6月公表、国土交通省)① 平成 24 年における我が国の国土面積は約 3,780 万 ha となっている。
②
森林(約 2,506 万 ha)が最も多く、次が農地(約 455 万 ha、前年より減少)となっており、これらで全
国土面積の約8割を占めている。
③ 宅地(住宅地、工業用地等)は約 190 万 ha、道路が約 137 万 ha、水面・河川・水路が約 134 万
ha、原野等が約 34 万 ha となっている。
10.宅地建物取引業者数
重要度A
直近 10 年間で3回出題【正解肢1回】(国土交通白書、平成 26 年7月公表、国土交通省)平成 25 年3月末現在の宅地建物取引業者数:12 万 2,510 業者(7年連続で減少。近年、微減傾向が続 いている)
問1